JP2001289108A - 内燃機関の異常検出装置 - Google Patents

内燃機関の異常検出装置

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JP2001289108A
JP2001289108A JP2000106714A JP2000106714A JP2001289108A JP 2001289108 A JP2001289108 A JP 2001289108A JP 2000106714 A JP2000106714 A JP 2000106714A JP 2000106714 A JP2000106714 A JP 2000106714A JP 2001289108 A JP2001289108 A JP 2001289108A
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throttle valve
internal combustion
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JP2000106714A
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Takatoshi Masui
孝年 増井
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Toyota Motor Corp
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Toyota Motor Corp
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  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸気通路の異常と排気通路の異常とを区別し
て検出する。 【解決手段】 アイドリング時に機関回転数が一定値に
維持されるように燃料噴射量を制御する。アイドリング
時に燃料噴射量を初期検出量として検出し、次いで第1
の設定量だけ排気絞り弁22を閉弁し、次いで機関回転
数が一定値に戻されたときの燃料噴射量を第1の検出量
として検出し、次いで第2の設定量だけ吸気絞り弁14
を開弁し、次いで機関回転数が一定値に戻されたときの
燃料噴射量を第2の検出量として検出し、次いで第3の
設定量だけ吸気絞り弁を閉弁し、次いで機関回転数が一
定値に戻されたときの燃料噴射量を第3の検出量として
検出する。初期検出量と第1から第3の検出量とに基づ
いて吸気通路及び排気通路の異常を検出する。第1から
第3の設定量は異常がなければ初期検出量及び第1から
第3の検出量が互いに等しくなるようにそれぞれ予め定
められている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は内燃機関の異常検出
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、機関排気通路内に配置された
排気絞り弁を具備し、機関アイドリング時に燃料噴射量
を制御して機関回転数が目標回転数に維持されるように
した内燃機関が知られている。この内燃機関では、ポン
ピングロスが増大して機関回転数が低下すると燃料噴射
量が増大せしめられ、ポンピングロスが減少して機関回
転数が上昇すると燃料噴射量が減少せしめられ、斯くし
て機関回転数が目標回転数に維持される。
【0003】排気通路に異常が生じていると、即ち流路
抵抗が正規の値よりも大きくなっていると、ポンピング
ロスが増大するので燃料噴射量が増大する。従って、機
関アイドリング時の燃料噴射量は排気通路の流路抵抗増
大異常の有無を表している。そこで、機関アイドリング
時の燃料噴射量が基準量よりも多いときに排気通路に流
路抵抗増大異常が生じていると判断するようにした異常
検出装置が公知である(特開平11−210500号公
報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、吸気通
路に流路抵抗増大異常が生じているときにも機関アイド
リング時の燃料噴射量が増大する。即ち、機関アイドリ
ング時の燃料噴射量を基準量と単に比較するだけでは流
路抵抗増大異常が吸気通路に生じているのか排気通路に
生じているのかわからないという問題点がある。
【0005】そこで、本発明の目的は吸気通路の異常と
排気通路の異常とを区別して検出することができる内燃
機関の異常検出装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に1番目の発明によれば、機関吸気通路内に配置された
吸気絞り弁と、機関排気通路内に配置された排気絞り弁
とを具備し、第1の機関状態量が一定値に維持されるよ
うになっている内燃機関において、第1の機関状態量が
一定値に維持されているときの第2の機関状態量を初期
検出量として検出し、次いで第1の設定量だけ排気絞り
弁を閉弁し、次いで第1の機関状態量が一定値に戻され
たときの第2の機関状態量を第1の検出量として検出
し、次いで第2の設定量だけ吸気絞り弁を開弁し、次い
で第1の機関状態量が一定値に戻されたときの第2の機
関状態量を第2の検出量として検出し、次いで第2の設
定量よりも大きい第3の設定量だけ吸気絞り弁を閉弁
し、次いで第1の機関状態量が一定値に戻されたときの
第2の機関状態量を第3の検出量として検出し、これら
初期検出量と第1から第3の検出量とに基づいて吸気通
路及び排気通路の異常を検出するようにし、第1から第
3の設定量は前記異常がなければ初期検出量及び第1か
ら第3の検出量が互いに等しくなるようにそれぞれ予め
定められている。
【0007】即ち1番目の発明では、例えば初期検出量
及び第1から第3の検出量が互いに等しければ吸気通路
にも排気通路にも異常がなく、さもなければ吸気通路又
は排気通路に異常があることがわかる。また、初期検出
量と第1の検出量との差は排気通路の異常の程度を表し
ており、第1の検出量と第3の検出量との差は吸気通路
の異常の程度を表している。このように、吸気通路の異
常と排気通路の異常とが区別して検出される。
【0008】また、2番目の発明によれば1番目の発明
において、前記第2の機関状態量が燃料噴射量、EGR
ガス量、及び機関回転数の過渡最大変化幅から選ばれた
少なくとも一つである。即ち2番目の発明では、内燃機
関が通常備えているセンサでもって異常検出作用が行わ
れる。また、3番目の発明によれば1番目の発明におい
て、前記内燃機関が機関制御量を制御して第1の機関状
態量が一定値に維持されるようにする状態維持手段を具
備している。即ち3番目の発明では、異常検出作用を行
う機会が確保される。
【0009】また、4番目の発明によれば3番目の発明
において、前記状態維持手段が機関アイドリング時に機
関回転数が一定値に維持されるようにする回転数維持手
段を具備しており、機関アイドリング時に異常検出作用
を行うようにしている。また、5番目の発明によれば1
番目の発明において、排気絞り弁を第1の設定量だけ閉
弁するのに先立って吸気絞り弁を予め定められた第4の
設定量だけ開弁すると共に排気絞り弁を予め定められた
第5の設定量だけ開弁し、次いで第1の機関状態量が一
定値に戻されたときの第2の機関状態量を第4の検出量
として検出し、該第4の検出量が前記初期検出量と互い
に異なるときには該第4の検出量を初期検出量として異
常検出作用を行うようにしている。即ち5番目の発明で
は、正確な初期検出量でもって異常検出作用が行われ
る。
【0010】また、6番目の発明によれば1番目の発明
において、機関減速運転時の燃料供給停止時に異常検出
作用を行うようにしている。即ち6番目の発明では、例
えば車速の減速度が一定になっている機関減速運転時の
燃料供給停止時に異常検出作用が行われる。また、7番
目の発明によれば6番目の発明において、前記第2の機
関状態量がエンジンブレーキ力である。
【0011】また、8番目の発明によれば1番目の発明
において、前記異常の兆候を検出し、該兆候が検出され
たときにのみ異常検出作用を行うようにしている。即ち
8番目の発明では、兆候が検出されない限り、異常の検
出作用が行われない。また、9番目の発明によれば8番
目の発明において、前記内燃機関のイグニッションスイ
ッチがオフにされてから吸気絞り弁又は排気絞り弁を徐
々に閉弁し、機関が停止したときの吸気絞り弁又は排気
絞り弁の開度に基づいて兆候検出作用を行うようにして
いる。即ち、異常がなければ吸気絞り弁又は排気絞り弁
の開度が小さくなっても機関が直ちに停止せず、しかし
ながら異常があると吸気絞り弁又は排気絞り弁の開度が
大きくても機関が直ちに停止する。そこで9番目の発明
では、機関が停止したときの吸気絞り弁又は排気絞り弁
の開度に基づいて兆候を検出するようにしている。
【0012】また、10番目の発明によれば9番目の発
明において、前記兆候の検出作用時に前記内燃機関のE
GR制御弁を全開に維持するようにしている。即ち10
番目の発明では、EGR制御弁を全開に維持すると、イ
グニッションスイッチがオフにされてから機関が停止す
るまでの時間が長くされ、従って兆候検出作用が正確に
行われる。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は本発明をディーゼル機関に
適用した場合を示している。しかしながら、本発明を火
花点火式ガソリン機関に適用することもできる。図1を
参照すると、1は機関本体、2はピストン、3は燃焼
室、4は吸気ポート、5は吸気弁、6は排気ポート、7
は排気弁、8は燃焼室3内に配置された燃料噴射弁を夫
々示す。吸気ポート4は対応する吸気枝管9を介してサ
ージタンク10に接続され、サージタンク10は吸気ダ
クト11を介してエアクリーナ12に接続される。吸気
ダクト11内にはアクチュエータ13により駆動される
吸気絞り弁14が配置される。燃料噴射弁8は燃料蓄圧
室(図示しない)を介して燃料ポンプ(図示しない)の
吐出側に接続されており、従って1燃焼サイクル内に複
数回燃料噴射を行うことが可能になっている。
【0014】一方、排気ポート6は排気マニホルド15
及び排気管16を介して触媒17を収容したケーシング
18に接続され、ケーシング18は排気管19に接続さ
れる。排気マニホルド15の各分岐部内にはディーゼル
パティキュレートフィルタ(以下、DPFと称する)2
0が収容されている。このDPF20は機関から排出さ
れる排気中に含まれるパティキュレートを捕集するため
のものであり、セラミックのような多孔質材からなる。
一方、排気管16内にはアクチュエータ21により駆動
される吸気絞り弁22が配置される。
【0015】さらに、DPF20下流の排気マニホルド
15とスロットル弁14下流の吸気ダクト11とが排気
再循環(以下EGRと称す)通路23を介して互いに接
続され、EGR通路23内にはアクチュエータ24によ
り駆動されるEGR制御弁25が配置される。電子制御
ユニット(ECU)30はデジタルコンピュータからな
り、双方向性バス31を介して相互に接続されたROM
(リードオンリメモリ)32、RAM(ランダムアクセ
スメモリ)33、CPU(マイクロプロセッサ)34、
常時電源に接続されているB−RAM(バックアップR
AM)35、入力ポート36、及び出力ポート37を具
備する。機関本体1には機関冷却水温に比例した出力電
圧を発生する水温センサ38が配置される。サージタン
ク10内にはサージタンク10内の吸気圧力に比例した
出力電圧を発生する圧力センサ39が配置される。吸気
ダクト11内には吸入空気の質量流量に比例した出力電
圧を発生する質量流量センサ40が配置される。アクセ
ルペダル(図示しない)にはその踏み込み量に比例した
出力電圧を発生する踏み込み量センサ41が取り付けら
れる。これらセンサ38,39,40,41の出力電圧
はそれぞれ対応するAD変換器42を介して入力ポート
36に入力される。さらに、入力ポート36には機関回
転数を表す出力パルスを発生する回転数センサ43と、
車速を表す出力パルスを発生する車速センサ44と、イ
グニッションスイッチ(図示しない)がオンであるかオ
フであるかを表す出力パルスを発生するスイッチセンサ
45とが接続される。
【0016】一方、出力ポート37はそれぞれ対応する
駆動回路46を介して各燃料噴射弁8、アクチュエータ
13,21,24及び表示装置47にそれぞれ接続され
る。この表示装置47には後述する異常判定結果が表示
される。さらに、図1のディーゼル機関はアイドルスピ
ード制御装置を備えている。即ち、機関アイドリング時
に燃料噴射量を制御して機関回転数が一定の目標回転数
に維持されるようにしている。具体的には、機関回転数
が目標回転数よりも低くなるとアイドリング時燃料噴射
量が増量補正され、機関回転数が目標回転数よりも高く
なるとアイドリング時燃料噴射量が減量補正され、斯く
して機関回転数が目標回転数に維持される。
【0017】ところで、時間が経過するにつれてDPF
20に捕集されたパティキュレート量が次第に増大し、
その結果排気通路の流路抵抗が正規の値よりも大きくな
るという異常が生ずる。また、排気に含まれるパティキ
ュレートが排気通路壁面に付着、堆積すると排気通路の
流路抵抗が正規の値よりも大きくなり、又はEGRガ
ス、ブローバイガス、又はバルブオーバラップ時の吸気
通路内への吹き返しガスに含まれうるパティキュレート
が吸気通路壁面に付着、堆積すると吸気通路の流路抵抗
が正規の値よりも大きくなるという異常が生ずる。
【0018】このような異常は機関のポンピングロスを
増大せしめる。ところがポンピングロスが増大するとア
イドリング時の機関回転数が目標回転数よりも低下し、
この場合アイドルスピード制御装置により燃料噴射量が
増量補正される。ここで、流路抵抗が単位量だけ増大さ
れたときに生ずる燃料噴射量の増分は流路抵抗が大きい
ときほど大きくなる。即ち、流路抵抗を或る一定量だけ
増大させた場合、流路抵抗が小さいときには燃料噴射量
はわずかにしか増大しないが、流路抵抗が大きいときに
は大幅に増大する。
【0019】一方、排気通路を例にとって概略的に説明
すると、アイドリング時に排気絞り弁22を徐々に閉弁
していくと排気通路の流路抵抗が次第に増大する。その
結果、排気絞り弁22の閉弁動作の前後で燃料噴射量が
増大変化することになる。しかしながら、排気絞り弁2
2の閉弁量が小さければ閉弁動作の前後で燃料噴射量が
一定に維持される。
【0020】このように閉弁動作の前後で燃料噴射量が
一定に維持される閉弁量を維持閉弁量と称すると、異常
がないときの維持閉弁量を予め求めておき、この維持閉
弁量だけ排気絞り弁22を閉弁させれば、排気通路の異
常を検出できることになる。即ち、排気通路に異常がな
ければ、燃料噴射量は閉弁動作の前後で当然、一定に維
持される。これに対し、排気通路に異常があるとこのと
き排気通路の流路抵抗が大きくなっているので、閉弁動
作の前後で燃料噴射量は増大変化する。
【0021】言い換えると、異常がないときの維持閉弁
量だけ排気絞り弁22を閉弁し、閉弁動作の前後で燃料
噴射量が一定に維持されたときには排気通路に異常がな
く、増大変化したときには異常が生じていると判断でき
る。これが本実施態様の基本的な考え方である。次に、
図2から図5を参照しつつ本実施態様による異常検出方
法を詳しく説明する。図2及び図3に示す異常検出ルー
チンは予め定められた設定時間毎の割り込みによって実
行される。
【0022】図2及び図3を参照すると、まずステップ
100では異常検出作用の実行条件が成立しているか否
かが判別される。この実行条件については後述する。実
行条件が成立していると判断されたときは次いでステッ
プ101に進み、現在アイドリング時であるか否かが判
別される。現在アイドリング時のときには次いでステッ
プ102に進み、機関回転数Nが目標回転数NTに維持
されているか否かが判別される。N=NTのときには次
いでステップ103に進み、このときの燃料噴射量Qが
検出され、初期検出量Q0として記憶される。続くステ
ップ104では排気絞り弁22の開度DEXが第1の設
定量D1だけ減少される。即ち排気絞り弁22がD1だ
け閉弁される。ここで、排気絞り弁22の閉弁動作によ
り機関回転数Nが目標回転数NTからずれる場合がある
が、アイドルスピード制御装置は燃料噴射量Qを制御し
て機関回転数Nが目標回転数NTに維持されるようにし
ている。続くステップ105では、機関回転数Nが目標
回転数NTに戻されたか否かが判別される。N=NTに
なったときには次いでステップ106に進み、このとき
の燃料噴射量Qが検出され、第1の検出量Q1として記
憶される。
【0023】続くステップ107では吸気絞り弁14の
開度DINが第2の設定量D2だけ増大される。即ち吸
気絞り弁14がD2だけ開弁される。続くステップ10
8では、機関回転数Nが目標回転数NTに戻されたか否
かが判別される。N=NTになったときには次いでステ
ップ109に進み、このときの燃料噴射量Qが検出さ
れ、第2の検出量Q2として記憶される。続くステップ
110では、吸気絞り弁14の開度DINが第2の設定
量D2よりも大きい第3の設定量D3だけ減少される。
即ち吸気絞り弁14がD3だけ閉弁され、第1の検出量
Q1を検出した時点よりも閉弁される。続くステップ1
11では、機関回転数Nが目標回転数NTに戻されたか
否かが判別される。N=NTになったときには次いでス
テップ112に進み、このときの燃料噴射量Qが検出さ
れ、第3の検出量Q3として記憶される。
【0024】ここで、第2及び第3の検出量Q2,Q3
は排気絞り弁22を第1の設定量D1だけ閉弁した状態
で検出される。このようにすると、わずかな異常に対し
て燃料噴射量の変化を大きくすることができ、従って異
常の検出が容易になる。第1から第3の設定量D1,D
2,D3は吸気通路にも排気通路にも異常がなければ4
つの検出量Q0,Q1,Q2,Q3が互いに等しくなる
ようにそれぞれ予め実験により定められている。
【0025】続くステップ113では吸気絞り弁14及
び排気絞り弁22の開度DIN,DEXがそれぞれ対応
する初期値DIN0,DEX0に戻される。次いでステ
ップ114の異常判定サブルーチンに進む。このサブル
ーチンは図4及び5に示されている。図4及び5を参照
すると、まずステップ120では初期検出量Q0と、第
1の検出量Q1と、第2の検出量Q2とが互いに等しい
か否かが判別される。これら3つの検出量Q0,Q1,
Q2が互いに等しいときには次いでステップ121に進
み、吸気通路にも排気通路にも異常がないと判定され
る。次いでステップ132に進む。
【0026】これに対し、ステップ120においてQ1
>Q0のときには次いでステップ122に進み、吸気通
路と排気通路とのうち何れか一方又は両方に異常がある
と判定される。続くステップ123では、第1の検出量
Q1と第2の検出量Q2とが互いに等しいか否かが判別
される。Q1=Q2のときには次いでステップ124に
進み、排気通路にのみ異常が生じていると判定される。
Q1=Q2ということは吸気絞り弁14の開弁動作の前
後で燃料噴射量に変化がないことを表しており、従って
吸気通路に異常がないといえる。次いでステップ132
に進む。
【0027】一方、ステップ123においてQ1>Q2
のときには次いでステップ125に進み、吸気通路と排
気通路との両方に異常があると判定される。続くステッ
プ126では、第1の検出量Q1と初期検出量Q0との
差FEX(=Q1−Q0)、及び第3の検出量Q3と第
1の検出量Q1との差FIN(=Q3−Q1)が算出さ
れる。このFEXは排気絞り弁22の閉弁動作により生
じた燃料噴射量Qの増分であり、異常全体に対する排気
通路の異常の影響度を表している。また、FINは吸気
絞り弁14の閉弁動作により生じた燃料噴射量Qの増分
であり、異常全体に対する吸気通路の異常の影響度を表
している。
【0028】続くステップ127ではFEXがFINよ
りも大きいか否かが判別される。FEX>FINのとき
には次いでステップ128に進み、吸気通路よりも排気
通路の異常の影響度が大きいと判定される。次いでステ
ップ132に進む。これに対し、FEX≦FINのとき
には次いでステップ129に進み、FEXとFINとが
互いに等しいか否かが判別される。FEX=FINのと
きには次いでステップ130に進み、排気通路の異常の
影響度と吸気通路の異常の影響度とが互いに等しいと判
定される。次いでステップ132に進む。一方、FEX
<FINのときには次いでステップ131に進み、排気
通路よりも吸気通路の異常の影響度が大きいと判定され
る。次いでステップ132に進む。ステップ132では
異常判定結果が表示装置47に表示される。
【0029】一方、ステップ100において実行条件が
成立していないと判断されたとき、ステップ101にお
いてアイドリング時でないとき、又はステップ102に
おいてN=NTでないときには処理サイクルを終了す
る。このように、吸気通路の異常と排気通路の異常とを
区別して検出することができる。また、異常を定量的に
検出することもできる。その結果、この異常検出結果に
基づいてDPF20を再生すべきか否か、又はEGRガ
ス量の低下に伴う排気性能低下が生じているか否かを検
出することができる。
【0030】上述の実施態様では実行条件が成立しない
限り異常検出作用が行われない。例えば前回の異常検出
作用からの経過時間又は累積車両走行距離が一定値より
も大きくなったときに実行条件が成立していると判断さ
れ、それ以外は不成立と判断される。或いは、異常の兆
候を検出し、兆候が検出されたときに実行条件が成立し
ていると判断することもできる。
【0031】兆候を検出する方法として、アイドリング
時に吸気絞り弁14を予め定められた第4の設定量だけ
開弁すると共に排気絞り弁22を予め定められた第5の
設定量だけ開弁し、この弁動作の前後の燃料噴射量を比
較する方法がある。即ち、弁動作の前後で燃料噴射量が
変化しているときには兆候があり、変化がなければ兆候
がないと判断できる。
【0032】ここで、燃料噴射量に変化があるときには
このとき検出される燃料噴射量を初期検出量Q0として
記憶し、次いで異常検出作用を行うことができる。この
ようにすると初期検出量Q0の精度を高めることがで
き、従って異常検出作用の精度を高めることができる。
兆候を検出する別の方法として、イグニッションスイッ
チがオフにされてから吸気絞り弁14又は排気絞り弁2
2を徐々に閉弁し、機関が停止したときの吸気絞り弁1
4又は排気絞り弁22の開度に基づいて兆候を検出する
方法がある。即ち、通常、機関はイグニッションスイッ
チがオフにされても慣性のために直ちには停止しない。
このとき、吸気絞り弁14又は排気絞り弁22を徐々に
閉弁していくと、吸気絞り弁14又は排気絞り弁22の
開度がある開度のときに機関が停止する。この場合、異
常がなければ吸気絞り弁14又は排気絞り弁22の開度
が小さくなっても機関は直ちに停止せず、しかしながら
異常があると吸気絞り弁14又は排気絞り弁22の開度
が大きくても機関が直ちに停止する。従って、機関が停
止したときの吸気絞り弁14又は排気絞り弁22の開度
が例えば一定値よりも大きいときには兆候があり、一定
値よりも小さいときには兆候がないと判断できる。
【0033】このような兆候検出作用を行う場合、EG
R制御弁25が全開に維持される。このようにすると、
イグニッションスイッチがオフにされてから機関が停止
するまでの時間が長くされる。従って、兆候検出作用が
正確に行われる。兆候検出作用のさらに別の方法とし
て、初期検出量Q0に基づくものもある。具体的には、
吸気通路又は排気通路に異常があるときには、ないとき
に比べて初期検出量Q0が大きくなる。そこで、例えば
初期検出量Q0が予め定められた一定値よりも大きいと
きには兆候があり、一定値よりも小さいときには兆候が
ないと判断できる。
【0034】ところで、機関暖機運転時には燃料噴射量
を増量補正するのが一般的である。このように燃料噴射
量自体が大きいときには、弁動作により生じうる燃料噴
射量の変化が大きくなり、このため異常検出作用の精度
を高めることができる。従って、機関暖機運転時に異常
検出作用を行うこともできる。一方、上述の実施態様で
は、アイドリング時の燃料噴射量に基づいて異常検出作
用を行うようにしている。しかしながら、吸気絞り弁1
4又は排気絞り弁22の弁動作を行ったときに変化が生
じうるものであれば他の機関状態量に基づいて異常検出
作用を行うこともできる。例えば、異常がある場合、ア
イドリング時に吸気絞り弁14又は排気絞り弁22の弁
動作を行うと機関回転数Nが一時的に目標回転数から逸
脱し、次いで目標回転数に戻される。この場合の機関回
転数Nの過渡最大変化幅は異常の程度が大きいときには
大きくなる。従って、この過渡最大変化幅を検出すれば
吸気通路又は排気通路の異常の有無及び程度を検出でき
ることになる。
【0035】或いは、吸気圧力センサ39の出力により
求められる吸気量と吸入空気量センサ40の出力により
求められる新気量との差であるEGRガス量を検出し、
このEGRガス量に基づいて異常検出作用を行うことも
できる。これまで述べてきた異常検出作用は機関が安定
状態になっているときに行う必要がある。そこで上述の
実施態様では、機関回転数Nが目標回転数に維持される
アイドリング時に異常検出作用を行うようにしている。
しかしながら、機関が安定状態にあればアイドリング時
でなくても異常検出作用を行うことができる。
【0036】例えば、機関減速運転時の燃料供給停止時
に異常検出作用を行うことができる。この場合、異常が
なければ吸気絞り弁14又は排気絞り弁22の弁動作の
前後でエンジンブレーキ力が一定に維持され、異常があ
るとエンジンブレーキ力が変化する。このエンジンブレ
ーキ力は例えば車輪速度、車両減速度、又は機関回転数
により表される。従って、車輪速度、車両減速度、又は
機関回転数の初期検出量と第1から第3の検出量とを検
出すれば、これら検出量に基づいて異常検出作用を行う
ことができる。
【0037】
【発明の効果】吸気通路の異常と排気通路の異常とを区
別して検出するすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】内燃機関の全体図である。
【図2】異常検出ルーチンを示すフローチャートであ
る。
【図3】異常検出ルーチンを示すフローチャートであ
る。
【図4】異常判定サブルーチンを示すフローチャートで
ある。
【図5】異常判定サブルーチンを示すフローチャートで
ある。
【符号の説明】
1…機関本体 8…燃料噴射弁 11…吸気ダクト 14…吸気絞り弁 16…排気管 22…排気絞り弁 43…回転数センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3G065 AA01 AA09 AA10 CA31 DA04 EA03 GA00 GA01 GA05 GA09 GA10 GA11 GA46 JA04 JA09 JA11 KA02 3G084 AA01 BA03 BA05 BA13 BA19 BA20 CA03 CA06 CA07 DA27 FA05 FA10 FA33

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機関吸気通路内に配置された吸気絞り弁
    と、機関排気通路内に配置された排気絞り弁とを具備
    し、第1の機関状態量が一定値に維持されるようになっ
    ている内燃機関において、第1の機関状態量が一定値に
    維持されているときの第2の機関状態量を初期検出量と
    して検出し、次いで第1の設定量だけ排気絞り弁を閉弁
    し、次いで第1の機関状態量が一定値に戻されたときの
    第2の機関状態量を第1の検出量として検出し、次いで
    第2の設定量だけ吸気絞り弁を開弁し、次いで第1の機
    関状態量が一定値に戻されたときの第2の機関状態量を
    第2の検出量として検出し、次いで第2の設定量よりも
    大きい第3の設定量だけ吸気絞り弁を閉弁し、次いで第
    1の機関状態量が一定値に戻されたときの第2の機関状
    態量を第3の検出量として検出し、これら初期検出量と
    第1から第3の検出量とに基づいて吸気通路及び排気通
    路の異常を検出するようにし、第1から第3の設定量は
    前記異常がなければ初期検出量及び第1から第3の検出
    量が互いに等しくなるようにそれぞれ予め定められてい
    る内燃機関の異常検出装置。
  2. 【請求項2】 前記第2の機関状態量が燃料噴射量、E
    GRガス量、及び機関回転数の過渡最大変化幅から選ば
    れた少なくとも一つである請求項1に記載の内燃機関の
    異常検出装置。
  3. 【請求項3】 前記内燃機関が機関制御量を制御して第
    1の機関状態量が一定値に維持されるようにする状態維
    持手段を具備している請求項1に記載の内燃機関の異常
    検出装置。
  4. 【請求項4】 前記状態維持手段が機関アイドリング時
    に機関回転数が一定値に維持されるようにする回転数維
    持手段を具備しており、機関アイドリング時に異常検出
    作用を行うようにした請求項3に記載の内燃機関の異常
    検出装置。
  5. 【請求項5】 排気絞り弁を第1の設定量だけ閉弁する
    のに先立って吸気絞り弁を予め定められた第4の設定量
    だけ開弁すると共に排気絞り弁を予め定められた第5の
    設定量だけ開弁し、次いで第1の機関状態量が一定値に
    戻されたときの第2の機関状態量を第4の検出量として
    検出し、該第4の検出量が前記初期検出量と互いに異な
    るときには該第4の検出量を初期検出量として異常検出
    作用を行うようにした請求項1に記載の内燃機関の異常
    検出装置。
  6. 【請求項6】 機関減速運転時の燃料供給停止時に異常
    検出作用を行うようにした請求項1に記載の内燃機関の
    異常検出装置。
  7. 【請求項7】 前記第2の機関状態量がエンジンブレー
    キ力である請求項6に記載の内燃機関の異常検出装置。
  8. 【請求項8】 前記異常の兆候を検出し、該兆候が検出
    されたときにのみ異常検出作用を行うようにした請求項
    1に記載の内燃機関の異常検出装置。
  9. 【請求項9】 前記内燃機関のイグニッションスイッチ
    がオフにされてから吸気絞り弁又は排気絞り弁を徐々に
    閉弁し、機関が停止したときの吸気絞り弁又は排気絞り
    弁の開度に基づいて兆候検出作用を行うようにした請求
    項8に記載の内燃機関の異常検出装置。
  10. 【請求項10】 前記兆候の検出作用時に前記内燃機関
    のEGR制御弁を全開に維持するようにした請求項9に
    記載の内燃機関の異常検出装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008128114A (ja) * 2006-11-21 2008-06-05 Toyota Motor Corp 内燃機関の排気絞り弁故障診断装置
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