JP2001288387A - 電離放射線硬化型インクジェット用インク及びその印画物 - Google Patents

電離放射線硬化型インクジェット用インク及びその印画物

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JP2001288387A
JP2001288387A JP2000103154A JP2000103154A JP2001288387A JP 2001288387 A JP2001288387 A JP 2001288387A JP 2000103154 A JP2000103154 A JP 2000103154A JP 2000103154 A JP2000103154 A JP 2000103154A JP 2001288387 A JP2001288387 A JP 2001288387A
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photoreactive
resin
viscosity
mpa
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Akio Ito
彰雄 伊藤
Sachiko Murasawa
幸子 村澤
Hideaki Takahashi
秀明 高橋
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Sony Chemicals Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】吐出性の良好なインクジェットプリンタ用イン
クを得る。 【解決手段】光反応性単官能モノマーと光反応性二官能
性モノマーのいずれか一方もしくは両方を有し、25℃
における粘度が1.0mPa・s以上10.5mPa・s
以下である樹脂液に着色剤を添加すれば、インクジェッ
トプリンタに用いた場合のノズルからの吐出性に優れた
本発明のインクが得られる。また、このインクを用いて
印刷後、電離放射線を印刷面に照射すれば、インクが硬
化され、堅牢な印刷画像が形成される。更に、ポリエス
テル樹脂、アクリルスチレン樹脂、エポキシ樹脂、フェ
ノキシ樹脂のような樹脂を主成分とするインク受容層1
2表面に本発明のインクを用いて印刷を行えば、高品質
で堅牢な印刷画像を有する印画物1を得ることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、インクジ
ェットプリンタに用いられるインクに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、インクジェット方式による文字や
画像等の記録が盛んに行われるようになってきており、
インクジェット用のインクも種々のものが提案されてい
る。
【0003】インクの着色剤には染料や顔料などが用い
られており、通常はこのような着色剤を有機溶剤、もし
くは水と有機溶剤の混合物などの溶媒に分散させた液状
のインクが用いられている。しかしながら、近年、環境
面への配慮から、溶媒に有機溶剤を用いないインクが望
まれている。
【0004】有機溶剤の代わりに光反応性モノマーを有
する樹脂液を用いたインクは公知であり、例えば、二官
能(メタ)アクリレートと単官能モノマーと光重合開始
剤とを混合してインクを作成し、印刷後は印刷画像表面
に紫外線を照射してインクを硬化させるという方法が特
開平9−183929号公報に見られる。
【0005】上記のような二官能モノマーや単官能モノ
マーは、通常、光重合反応前は室温で液状であるため、
着色剤の溶媒として用いることができる。更に、このよ
うなインクを用いれば、紙やプラスチックなど様々な基
材上に印刷画像を形成することが可能であり、また、通
常の有機溶剤系のインクを用いた場合と比べて堅牢な印
刷画像を得ることができる。
【0006】しかしながら、上記のような光反応性モノ
マーを有する樹脂液に顔料系の着色剤を添加し、インク
を作成すると、顔料粒子が樹脂液中で十分に分散せず、
インク中で顔料粒子が凝集してしまう場合がある。
【0007】近年、印刷画像の画質を高めるためにイン
クジェットプリンタのノズル径は細密化されており、こ
のようなインクジェットプリンタに上記のようなインク
を用いると、ノズルからのインクの吐出しに不都合が生
じてしまう。着色剤である顔料の添加量を減らせば、イ
ンクはノズルから良好に吐出されるが、顔料の添加量が
少ないと印刷画像の品質が悪くなってしまう。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来の技術の課題を解決するためになされたもので、有
機溶剤を用いずにインクジェット用プリンタで吐出され
るインクを作成すること目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、25℃における粘
度が1.0mPa・s以上10.5mPa・s以下の範囲
にある樹脂液に顔料を添加した場合、樹脂液中で顔料の
粒子が良好に分散されることを見出した。
【0010】かかる知見に基づいてなされた請求項1記
載の発明は、光反応性単官能モノマーと、光反応性単官
能モノマーのいずれか一方の樹脂を有する樹脂液と、着
色剤とを有するインクであって、前記樹脂液の25℃に
おける粘度は1.0mPa・s以上10.5mPa・s以
下の範囲にある。請求項2記載の発明は、光反応性単官
能モノマーと光反応性二官能モノマーの両方を含有する
樹脂液と、着色剤とを有するインクであって、前記光反
応性単官能モノマーの25℃における粘度A1と、前記
光反応性二官能モノマーの25℃における粘度A2と、
前記光反応性単官能モノマーの重量W1と、前記光反応
性二官能モノマーの重量W2とから、前記樹脂液の平均
粘度Aを、A=(W1×A1+W2×A2)/(W1+
W2)とした場合に、25℃における前記平均粘度A
が、1.0mPa・s以上10.5mPa・s以下の範
囲にある。請求項3記載の発明は請求項2記載のインク
であって、前記光反応性単官能モノマーの25℃におけ
る粘度(A1)は1.0mPa・s以上3.0mPa・s
の範囲であり、前記光反応性二官能モノマーの25℃に
おける粘度(A2)は5.0mPa・s以上10.5m
Pa・s以下の範囲にある。請求項4記載の発明は、請
求項1及至請求項3いずれか1項記載のインクであっ
て、前記光反応性単官能モノマーの官能基と前記光反応
性二官能モノマーの官能基はアクリロイル基であること
を特徴とする。請求項5記載の発明は印画物であって、
ポリエステル樹脂、スチレン―アクリル樹脂、エポキシ
樹脂、フェノキシ樹脂からなる群から選択された少なく
とも1つの樹脂を主成分とするインク受容層を有し、該
インク受容層表面に請求項1乃至請求項4のいずれか1
項記載のインクにより印刷画像が形成されたことを特徴
とする。請求項6記載の発明は請求項5記載の印画物で
あって、前記ポリエステル樹脂のガラス転移温度が40
℃以上70℃未満の範囲にあることを特徴とする。
【0011】本発明は上記のように構成されており、本
発明のインクは光反応性モノマーを有する樹脂液と着色
剤とを有している。一般に反応基の数が少ない程光反応
性モノマーの粘度が低いので、1つの反応基を有する単
官能モノマーもしくは2つの反応基を有する二官能モノ
マーのいずれか一方のモノマーを用いれば、25℃にお
ける粘度が1.0mPa・s以上10.5mPa・s以下
の範囲にある樹脂液を作成することができる。
【0012】上記のような粘度範囲にある樹脂液と顔料
系の着色剤とを用いれば、着色剤の添加量を減らさなく
ても、インクジェットプリンタのノズルからの吐出性の
良好なインクを得ることができる。
【0013】更に、本発明のインクを用いて形成した印
刷画像上に紫外線等の電離放射線を照射すれば、インク
中の光反応性硬化樹脂が重合してインクが硬化されるの
で、堅牢な印刷画像を得ることができる。
【0014】一般に、光反応性二官能モノマーの粘度A
2は、光反応性単官能性モノマーの粘度A1よりも高
く、25℃における粘度A2が10.5mPa・sを超
える二官能モノマーは単独では本発明のインクに用いる
ことができない。
【0015】しかしながらこのような二官能モノマーと
単官能モノマーとをそれぞれ重量W2、W1ずつ混合
し、その平均粘度Aが下記式 A=(W1×A1+W2×A2)/(W1+W2) で表される樹脂液を作成すれば、その樹脂液の平均粘度
Aが1.0mPa・s以上10.5mPa・s以下の範囲
になるように調整することが可能である。
【0016】樹脂液が二官能モノマーと単官能モノマー
のみを有する場合には、樹脂液の全体の重量がW1+W
2で表される。
【0017】二官能モノマーは単官能モノマーに比べ反
応性が高いので、上記のように光反応性二官能モノマー
と光反応性単官能モノマーの両方のモノマーを含む樹脂
液を用いれば、光反応性単官能モノマーのみを含有する
樹脂液を用いた場合に比べて硬化性の高いインクを得る
ことができる。
【0018】また、25℃における粘度が5.0mPa
・s以上10.5mPa・s以下の範囲に有る光反応性二
官能モノマーと、25℃における粘度が1.0mPa・
s以上3.0mPa・s未満の範囲にある光反応性単官
能モノマーとを用いれば、各モノマーの配合比(重量
比)に係わらず、常に、樹脂液の平均粘度を1.0mP
a・s以上10.5mPa・s以下の範囲とすることがで
きる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るインクジェッ
トプリンタ用インクの実施例を比較例とともに詳細に説
明する。
【0020】
【実施例】<実施例1>先ず、カーボンブラック(キャ
ボット(株)社製の商品名「キャボットBPL」)を4
重量部と分散剤(味の素(株)社製の商品名「アジスパ
ーPB711」を6重量部と、光反応性二官能モノマー
として25℃における粘度が8.0mPa・sである
1、4−ブタンジオールジアクリレート(日本化薬
(株)社製の商品名「SR−213」)を90重量部と
を混合し、12時間サンドミル分散を行い、分散液を作
成した。
【0021】次いでこの分散液に光重合開始剤(ここで
は光重合開始剤として、チバスペシャリティケミカルズ
(株)社製の商品名「イルガキュア369」、日本化薬
(株)社製の商品名「カヤキュアーDETX−S」、日
本化薬(株)社製の商品名「カヤキュアーEPA」の3
種類の異なる各光重合開始剤をそれぞれ同重量部ずつ混
合したものを用いた)15重量部を添加し、更にサンド
ミル分散を1時間行った後、孔径が約5μmのステンレ
スメッシュを用いてろ過を行い、目的とするインクを作
成した。
【0022】このインクを用いて下記に示す「インク粘
度」「吐出性試験」「硬化性試験」の各試験を行った。
【0023】(インク粘度)上記の工程で作成されたイ
ンク全体の粘度を振動式粘度計(エー・アンド・ディー
(株)社製の商品名「CJV5000」)を用いて25
℃の温度で測定した。この測定値を下記表1に記載す
る。
【0024】(吐出性試験)上記工程で作成されたイン
クをインクジェットプリンタ(セイコーエプソン(株)
社製の商品名「MJ510C」)に充填して印刷を行
い、印刷画像を形成した。この印刷画像の状態を目視に
より観察し、インクがノズルから良好に吐き出され、曲
がりやかすれなどの印刷むらが生じなかった場合を○、
印刷むらが確認されるが実用上は問題の無いものを△、
印刷むらが生じた場合を×として下記表1に記載する。
【0025】(硬化性試験)80wのメタルハライドラ
ンプを用いて上記印刷画像の表面に1200mj/cm
2の紫外線を照射した後、エタノールを含ませた綿布で
この印刷画像表面を200gの荷重をかけながら10回
擦った。擦った後の印刷画像を目視により観察し、印刷
画像が擦れ取られない場合を○、擦れ取られた場合を×
として下記表1に記載する。
【0026】
【表1】
【0027】<実施例2>ノナンジオールジアクリレー
ト(日立化成工業(株)社製の商品名「FA−129
A)、粘度9.3mPa・s)を光反応性二官能モノマ
ーとして用い、この光反応性二官能モノマーから成る樹
脂液に、実施例1と同じ着色剤分散液と光重合開始剤と
を、それぞれが実施例1と同じ各重量比率になるよう添
加し、実施例1と同じ工程でインクを作成した。
【0028】<実施例3>イソボニルアクリレート(大
阪有機化学工業(株)社製の商品名「IBXA」、粘度
8.3mPa・s)を光反応性二官能モノマーとして用
い、この光反応性二官能モノマーから成る樹脂液に、実
施例1と同じ着色剤分散液と光重合開始剤とを、それぞ
れが実施例1と同じ各重量比率になるよう添加し、実施
例1と同じ工程でインクを作成した。
【0029】<実施例4>フェノキシエチルアクリレー
ト(新中村化学工業(株)社製の商品名「NKエステル
AMP−10G」、粘度9.8mPa・s)を光反応
性単官能モノマーとして用い、この光反応性単官能モノ
マーから成る樹脂液に実施例1と同じ着色分散液と光重
合開始剤とを、それぞれが実施例1と同じ各重量比率に
なるよう添加し、実施例1と同じ工程でインクを作成し
た。
【0030】<実施例5>光反応性二官能モノマーとし
て、25℃における粘度が10.5mPa・sであるジ
エチレングリコールジアクリレート(日本化薬(株)社
製の商品名「SR−230」)を用い、この光反応性二
官能モノマーから成る樹脂液に、実施例1と同じ着色剤
と光重合開始剤とを、それぞれが実施例1と同じ各重量
比率になるよう添加し、実施例1と同じ工程でインクを
作成した。
【0031】<実施例6>光反応性単官能モノマーとし
て、25℃における粘度が10.5mPa・sである4
−ヒドロキシブチルアクリレート(大阪有機化学工業
(株)社製の商品名「4−HBA」)を用い、この光反
応性単官能モノマーから成る樹脂液に、実施例1と同じ
着色剤と光重合開始剤とを、それぞれが実施例1と同じ
各重量比率になるよう添加し、実施例1と同じ工程でイ
ンクを作成した。
【0032】<実施例7>イソボニルメタクリレート
(共栄社化学(株)社製の商品名「ライトエステルIB
−X」、粘度6.2mPa・s)を光反応性単官能モノ
マーとして用い、この光反応性単官能モノマーから成る
樹脂液に実施例1と同じ着色剤と光重合開始剤とを、そ
れぞれが実施例1と同じ各重量比率になるよう添加し、
実施例1と同じ工程でインクを作成した。
【0033】<実施例8>ジエチレングリコールメタク
リレート(日本化薬(株)社製の商品名「SR−231
E、粘度6.5mPa・s)を光反応性二官能モノマー
として用い、この光反応性二官能モノマーから成る樹脂
液に、実施例1と同じ着色剤と光重合開始剤とを、それ
ぞれが実施例1と同じ各重量比率になるよう添加し、実
施例1と同じ工程でインクを作成した。
【0034】上記実施例2〜6の各インクを用いて実施
例1と同じ条件で「インク粘度」、「吐出性試験」、
「硬化性試験」の各試験を行い、これらの測定結果を上
記表1に示した。
【0035】<比較例1>光反応性二官能モノマーとし
て、25℃における粘度が12.4mPa・sであるト
リプロピレングリコールジアクリレート(新中村化学工
業(株)社製の商品名「NKエステル APG−20
0」)を用い、この光反応性二官能モノマーから成る樹
脂液に、実施例1と同じ着色剤と光重合開始剤とを、そ
れぞれが実施例1と同じ各重量比率になるよう添加し、
実施例1と同じ工程でインクを作成した。
【0036】<比較例2>光反応性単官能モノマーとし
て25℃における粘度が13.4mPa・sであるジシ
クロペンテニルアクリレート(日本化薬(株)社製の商
品名「SR−230」)を用い、この光反応性単官能モ
ノマーから成る樹脂液に実施例1と同じ着色剤と光重合
開始剤とを、それぞれが実施例1と同じ各重量比率にな
るよう添加し、実施例1と同じ工程でインクを作成し
た。
【0037】上記比較例1〜4の各インクを用いて実施
例1と同じ条件で「インク粘度」、「吐出性試験」、
「硬化性試験」の各試験を行い、これらの測定結果を上
記表1に示した。
【0038】上記表1を参照し、粘度が1.0mPa・
s以上10.5mPa・s以下の範囲にある樹脂液を用
いた実施例1〜8は、粘度が10.5mPa・sを超え
る樹脂液を用いた比較例1、2に比べてインクの吐出性
に優れた結果が得られた。
【0039】これら実施例1〜8のうち、実施例1〜
4、7、8のインク全体の粘度は15.5mPa・s未
満であり、特にプリンタのノズルからの吐出し性に優れ
た結果が得られた。
【0040】また、実施例1〜6ではインクの硬化性に
優れた結果が得られた。これは実施例5、6の樹脂液に
用いた(メタ)アクリレートに比べ、実施例1〜4に用
いたアクリレートの反応性が高いためと推測される。
【0041】
【実施例】<実施例9a〜9e>光反応性二官能モノマ
ーとして25℃における粘度が5.5mPa・sである
1、4‐ブタンジオールアクリレート(日本化薬(株)
社製の商品名「SR−213」)と、光反応性単官能モ
ノマーとしてテトラヒドロフルフリルアクリレート(日
本化薬(株)社製の商品名「SR−285」粘度:3.
7mPa・s)を用い、これらのモノマーから成る樹脂
液に、実施例1と同じ着色剤と光重合開始剤とを、それ
ぞれが実施例1と同じ各重量比率になるよう添加し、実
施例1と同じ工程でインクを作成した。
【0042】実施例9a〜9eは樹脂液の重量を100
(wt%)とした場合、この樹脂液を構成する光反応性
単官能モノマーと光反応性二官能モノマーの各重量の比
率(wt%)を、下記表2示すようにそれぞれ変化させ
た場合である。これらのインクを用い、下記に示す「吐
出性試験」、「硬化性試験」の各試験を行った。
【0043】(吐出性試験)各インクをインクジェット
プリンタ(セイコーエプソン(株)社製の商品名「PM
−700C」)に充填し、印刷を行った。この印刷画像
の状態を目視により観察し、インクがノズルから良好に
吐き出され、曲がりやかすれなどの印刷むらが生じなか
った場合を○、印刷むらが生じた場合を×として下記表
2に記載した。
【0044】(硬化性試験)上記印刷画像の表面に、実
施例1に用いたのと同じメタルハライドランプを用いて
2400mj/cm2の紫外線を照射した後、エタノー
ルを含ませた綿布でこの印刷画像表面を200gの荷重
をかけながら10回擦った。
【0045】擦った後の印刷画像を目視により観察し、
印刷画像が擦れ取られない場合を○、擦れ取られた場合
を×として下記表2に記載した。また、実施例9a、9
eのインクの粘度を実施例1の「インク粘度」と同じ条
件で測定し、その測定結果を下記表1に示した。
【0046】
【表2】
【0047】<実施例10a〜10e>光反応性二官能
モノマーとして25℃における粘度が10.5mPa・
sであるジエチレングリコールジアクリレート(日本化
薬(株)社製の商品名「SR−230」)と光反応性単
官能モノマーとして実施例9a〜9eと同じ単官能モノ
マーとを用い、これらのモノマーから成る樹脂液に、実
施例1と同じ着色剤と光重合開始剤とを、それぞれが実
施例1と同じ各重量比率になるよう添加し、実施例1と
同じ工程でインクを作成した。
【0048】実施例10a〜10eは、樹脂液全体の重
量を100(wt%)とした場合、この樹脂液を構成す
る光反応性単官能モノマーと光反応性二官能モノマーの
各重量の比率(wt%)を、下記表3示すようにそれぞ
れ変化させた場合である。
【0049】これら実施例10a〜10eのインクを用
い、実施例9a〜9eと同じ条件で「吐出性試験」「硬
化性試験」の各試験を行った。また、実施例10a、1
0eのインクの粘度を実施例1の「インク粘度」と同じ
条件で測定した。これらの結果を下記表3に示す。
【0050】
【表3】
【0051】<実施例11a〜11e>光反応性二官能
モノマーとして実施例9a〜9eと同じ二官能モノマー
と、光反応性単官能モノマーとして25℃における粘度
が2.8mPa・sであるイソデシルアクリレート(日
本化薬(株)社製の商品名「SR395」)とを用い、
これらのモノマーから成る樹脂液に、実施例1と同じ着
色剤と光重合開始剤とを、それぞれが実施例1と同じ各
重量比率になるよう添加し、実施例1と同じ工程でイン
クを作成した。
【0052】実施例11a〜11eは、樹脂液全体の重
量を100(wt%)とした場合、この樹脂液を構成す
る光反応性単官能性モノマーと光反応性二官能モノマー
の各重量の比率(wt%)を、下記表4示すようにそれ
ぞれ変化させた場合である。
【0053】これら実施例11a〜11eのインクを用
い、上記実施例9a〜9eと同じ条件で「吐出性試
験」、「硬化性試験」の各試験を行った。また、実施例
11a、11eのインクの粘度を実施例1の「インク粘
度」と同じ条件で測定した。これらの結果を下記表4に
示す。
【0054】
【表4】
【0055】上記表2、表3、表4を参照し、実施例9
a〜9e、10a〜10e、11a〜11eのインク
は、「吐出性試験」で優れた結果が得られた。特に、実
施例9a〜9d、10a〜10d、11a〜11cのイ
ンクは「硬化性試験」でも優れた結果が得られており、
光反応性二官能モノマーの重量比率が高い物ほど硬化性
が優れていることが確認された。
【0056】また、実施例9e、9e、10d、10e
の「硬化性試験」の評価は×であったが、実用上の使用
では問題は無い。
【0057】また、樹脂液中の光反応性単官能モノマー
の重量比率(wt%)が83%である実施例9d、10
d、11dの中でも、実施例9d、10dは高い硬化性
を維持しており、実施例9a〜9e、10a〜10eに
用いた光反応性単官能モノマー(テトラヒドロフルフリ
ルアクリレート)は、実施例11a〜11eに用いた光
反応性単官能モノマー(イソデシルアクリレート)より
も高い反応性を有していると推測される。
【0058】
【実施例】<実施例12>実施例9a〜9eに用いたも
のと同じ光反応性二官能モノマーと、光反応性単官能モ
ノマーとを用い、この光反応性単官能モノマー60重量
部に対して二官能モノマー30重量部を混合したものを
樹脂液とした。
【0059】この樹脂液に実施例1と同じ着色剤分散液
と光重合開始剤とをそれぞれが実施例1と同じ各重量比
率になるよう添加し、実施例1と同じ工程でインクを作
成した。
【0060】このインク全体の粘度を実施例1でおこな
った「インク粘度測定」と同じ条件で測定した。その測
定結果を下記表5に示す。
【0061】
【表5】
【0062】<実施例13>イエローの顔料(レジノカ
ラー(株)社製の商品名「レジノカラー5206」)
2.9重量部と分散剤(ビックケミー(株)社製の商品
名「ディスパーBYK−161)11.4重量部とを混
合して着色剤分散液を作成した。
【0063】次に、実施例9a〜9eと同じ光反応性二
官能モノマーと、光反応性単官能モノマーとして25℃
における粘度が2.0mPa・sであるイソオクチルア
クリレート(日本化薬(株)社製の商品名「SR−44
0」)を用い、これらのモノマーを各42.9重量部ず
つ混合し、85.8重量部の樹脂液を作成した。
【0064】この樹脂液に、上記着色剤分散液14.3
重量部と、実施例1に用いたものと同じ光重合開始剤を
15重量部とを添加し、実施例1と同じ工程でインクを
作成した。
【0065】このインクの粘度を実施例1で行った「イ
ンク粘度測定」と同じ条件で測定した。その測定結果を
下記表6に示す。
【0066】
【表6】
【0067】<実施例14>実施例13に用いたイエロ
ー顔料の代わりにマゼンダ顔料(レジノカラー(株)社
製の商品名「レジノカラー5205」を用いた以外は実
施例13と同じ条件で着色剤分散液を作成した。
【0068】ここでは樹脂液として実施例12と同じも
のを用い、この樹脂液85.8重量部に上記の着色剤分
散液14.3重量部と、実施例1と同じ光重合開始剤1
5重量部とを添加し、実施例1と同じ工程でインクを作
成した。
【0069】このインクの粘度を実施例1で行った「イ
ンク粘度測定」と同じ条件で測定した。その測定結果を
下記表7に示す。
【0070】
【表7】
【0071】<実施例15>シアン顔料(レジノカラー
(株)社製の商品名「レジノカラー5204」を用い、
このシアン顔料2.9重量部と分散剤(ビックケミー
(株)社製の商品名「ディスパーBYK−161)3.
9重量部とを混合して着色剤分散液を作成した。
【0072】次に、実施例9a〜9eと同じ光反応性二
官能モノマーと光反応性単官能モノマーとを用い、この
単官能モノマー50重量部に対して二官能モノマー4
3.3重量部を混合し、樹脂液を作成した。
【0073】この樹脂液93.3重量部に、上記着色剤
分散液6.8重量部と、実施例1に用いたものと同じ光
重合開始剤9重量部とを添加し、実施例1と同じ工程で
インクを作成した。このインクの粘度を実施例1と同じ
条件で測定した。その結果を下記表8に示す。
【0074】
【表8】
【0075】上記表5〜8で示したように、実施例12
〜15では、黒色顔料またはカラー系の顔料(イエロ
ー、マゼンダ、シアン)、いずれの顔料を用いた場合で
も、インク全体の粘度が15.5mPa・s未満になっ
ている。このような実施例12〜15のインクはインク
ジェットプリンタに用いた場合の吐出性に優れており、
これらの結果から、本発明のインクには黒色、カラー系
いずれの顔料を用いることが可能なことが確認された。
【0076】以上、カラー系顔料を着色剤として用いた
実施例13〜15では、単官能性アクリレートと二官能
性アクリレートとを併用する場合について説明したが本
発明はこれに限定されるものでは無い。
【0077】本発明のインクには、黒色、カラー系顔
料、いずれの顔料を用いる場合でも、単官能性アクリレ
ートもしくは二官能性アクリレートのいずれか一方、も
しくは両方から成る樹脂液を用いることができる。
【0078】一般に、黒色インクでは光の透過性が低い
ので、黒色インクには反応性の高い二官能性、及び単官
能性のアクリレートを用いることが望ましい。
【0079】また着色剤も特に限定されるものでは無
く、実施例1〜12で用いたカーボンブラック以外に
も、一般に用いられる種々の顔料及び染料を用いること
ができる。
【0080】本発明に用いることのできる顔料としては
例えばアゾ顔料、多環式顔料、染料レーキ、有機顔料、
無機顔料などを用いることができ、アゾレーキ顔料とし
ては不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料
等を、多環式顔料としてはフタロシアニン顔料、ペリレ
ン及びぺリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリド
ン顔料、ジオキサジン顔料、チオインジゴ顔料、イソイ
ンドリノン顔料、キノフタロン顔料等を、染料レーキと
しては塩基性染料型レーキ、酸性染料型レーキ等を、有
機顔料としてはニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブ
ラック等を、無機顔料としては、酸化チタン、酸化鉄等
を用いることができる。
【0081】また、染料系着色剤と顔料系着色剤とを併
用することも可能である。一般に(メタ)アクリレート
は反応性が低いので、黒色系顔料を添加する場合には適
さないが、実施例12〜14のようにカラー系の顔料を
用いる場合には、例えば、2−メトキシエチルアクリレ
ートのような(メタ)アクリレートを用いることができ
る。
【0082】また、上記実施例1〜15で示した以外に
も、樹脂液の粘度、又は、平均粘度が上述した範囲にな
るものであれば、種々の単官能モノマーや二官能性モノ
マーを用いることが可能であり、例えば、単官能性のも
のでは、1,3−ブタンジオールジアクリレート(粘度
9.0mPa・s)、二官能性のものでは、1、6ヘキ
サンジオールジアクリレート(粘度7.5mPa・
s)、1,9ノナンジオールジアクリレート(粘度9.
3mPa・s)なども用いることができる。
【0083】また、本発明のインクに用いることができ
る分散剤には、アミン系、中性及び酸性の分散剤などを
広く用いることができる。
【0084】アミン系の分散剤としては、例えば、味の
素(株)社製の商品名「アジスパーB711」、「アジ
スパーPB821」、ビックケミー(株)社製の商品名
「ディスパーBYK161」、「ディスパーBYK16
3」、「ディスパーBYK110」などを、中性、もし
くは、中間極性溶剤用の分散剤としては、味の素(株)
社製の商品名「アジスパーPN411」、ゼネカ(株)
社製の商品名「ソルスパースS13240」、「ソルス
パースS24000」、「ソルスパースS24000G
R」、「ソルスパースS34750」、「ソルスパース
S32550」などを、酸性の分散剤としては味の素
(株)社製の商品名「アジスパーPA111」、ビック
ケミー(株)社製の商品名「ディスパーBYK110」
などを用いることができる。
【0085】更に、以上に述べた分散剤以外にも非極性
溶剤用の分散剤であるゼネカ(株)社製の商品名「ソル
スパースS13940」、ポリシロキサン系の分散剤で
あるビックケミー(株)社製の商品名「ディスパーBY
KP−1045」、アルミニウム系カップリング剤であ
る味の素(株)社製の商品名「プレンアクトAL−M」
などを用いることができる。
【0086】樹脂液に添加する光重合開始剤も特に限定
されるものでは無く、種々の開始剤を用いることが可能
である。
【0087】また、上記実施例1〜15では、紫外線を
用いて樹脂液中の光反応性モノマーを硬化させる場合に
ついて説明したが、本発明はこれに限定されるものでは
無い。例えば、紫外線の代わりに電子線を用いることも
可能であり、この場合、光重合開始剤を添加しなくても
樹脂液中の光反応性モノマーを硬化させることができ
る。
【0088】更に、本発明のインクには、必要に応じて
消泡剤、ワックス類、酸化防止剤、安定剤、帯電防止剤
等を添加することが可能である。
【0089】
【実施例】次に、本発明のインクを用いて印画物を形成
する工程を説明する。図1(a)の符号11はポリエチ
レンテフタレート(以下PETと略記する)からなる透
明な基材を示している。
【0090】この透明基材11上に、ガラス転移温度が
65℃のポリエステルから成る樹脂(ユニチカ(株)社
製の商品名「UE3200」)15重量部をメチルエチ
ルケトン85重量部に攪拌溶解させた樹脂液をコイルバ
ーを用いて塗布した後、熱風循環式オーブンで100℃
で3分間乾燥させ、ポリエステル樹脂を主成分とするイ
ンク受容層12を形成した。ここでは厚さが10μmに
なるようにインク受容層12を形成した。
【0091】図1(b)の符号10はこのインク受容層
12が形成された状態の記録用シートを示している。
【0092】次いでそれぞれ異なる色の上記実施例12
〜15のインクを同じインクジェットプリンタ(セイコ
ーエプソン(株)社製の商品名「MJ930C」)に充
填し、このインクジェットプリンタのノズルから記録用
シート10のインク受容層12表面に向けてそれぞれ実
施例12〜15のインクから成る各インク滴16を噴射
し、カラー印刷を行った(同図(c))。
【0093】同図(d)の符号17はノズルから噴射さ
れ、インク受容層12表面に着弾したインクを示してい
る。このインク受容層12はポリエステル樹脂を主成分
としているため、インク受容層12表面に着弾したイン
ク17はインク受容層12内に吸収されず、インク受容
層12表面に留まった状態になる。
【0094】次いでこのインク受容層12表面に80w
のメタルハライドランプを用いて1200mj/cm2
の紫外線を照射してインク受容層12表面に存するイン
ク17を硬化させる。
【0095】紫外線により硬化されたインク17は、ド
ット18として観察され、これらドット17の集合体が
印刷画像として観察される。
【0096】同図8(e)の符号1はインク受容層12
表面にドット18が形成された状態の本発明の印画物を
示している。
【0097】この印画物1を用い、上記実施例1〜11
と同じ条件で「硬化性試験」と下記に示す「ドット
径」、「印字品質」、「硬化状態」の各評価試験を行っ
た。
【0098】これらの評価結果を実施例16として下記
表9に示す。表9中には実施例16及び後述する実施例
16〜25のインク受容層12の厚さを併せて記載す
る。
【0099】〔ドット径〕ミマキエンジニアリング
(株)社製の水性顔料インクである商品名「SPC−0
180」を用い、基準となる記録用シート(旭硝子
(株)社製の商品名「光沢白PET」)に実施例16と
同じ工程で印刷画像を形成し、基準となる印画物を形成
した。
【0100】この基準となる印画物の印刷画像を構成す
る各ドットの径を1とし、上記実施例16の印画物1の
印刷画像を構成する各ドットの径の大きさが0.8以上
1.3未満の範囲にある場合を○とし、0.8未満もし
くは1.3以上の範囲にある場合を×とした。
【0101】〔印字品質〕上記実施例16の印画物1の
印刷画像を目視により観察し、印刷画像に滲みの場合を
○、印刷画像の周囲が滲んだものを△、印刷画像全体に
滲みが有るものを×として評価した。
【0102】〔硬化状態〕上記実施例16の印画物1の
印刷画像を目視により観察し、印刷画像にべとつきが生
じておらず、完全に乾燥された状態のものを○、印刷画
像が完全に乾燥されておらず、モノマー臭が感じられる
ものを×として評価した。
【0103】これら「ドット径」、「印字品質」、「硬
化状態」、「硬化性試験」の各評価結果を下記表9に示
す。
【0104】
【表9】
【0105】<実施例17〜19>実施例16に用いた
ポリエステル樹脂に代え、ガラス転移温度が45℃のポ
リエステル樹脂(ユニチカ(株)社製の商品名「UE3
200」)と、ガラス転移温度が55℃のポリエステル
樹脂(ユニチカ(株)社製の商品名「UE3350」)
と、ガラス転移温度が60℃のポリエステル樹脂(ユニ
チカ(株)社製の商品名「UE3360」)とをそれぞ
れ用いて実施例16と同じ条件で3種類樹脂液を作成し
た。次いで、これら3種類の樹脂液を用い、実施例16
と同じ工程で実施例17〜19の各記録用シート10を
それぞれ作成した。
【0106】これら実施例17〜19の記録用シート1
0のインク受容層12表面に実施例16と同じ条件でそ
れぞれドット18を形成し、3種類の印画物1を形成し
た。
【0107】これら3種類の印画物1を用い、実施例1
6と同じ条件で「ドット径」、「印字品質」、「硬化状
態」、「硬化性試験」の各試験を行った。これら各試験
の評価結果を上記表9に示した。
【0108】<実施例20〜23>ポリエステル樹脂で
はなく、スチレン―アクリル樹脂を用いて樹脂液を作成
し、実施例16と同じ工程で実施例20〜23の記録用
シート10を作成した。
【0109】実施例20のスチレン―アクリル樹脂は三
洋化成工業(株)社製の商品名「SB305」、実施例
21のスチレン―アクリル樹脂は三洋化成工業(株)社
製の商品名「SB306」、実施例22のスチレン―ア
クリル樹脂は三洋化成工業(株)社製の商品名「SB3
08」、実施例23のスチレン―アクリル樹脂は三洋化
成工業(株)社製の商品名「TB1000F」である。
【0110】これら実施例20〜23の記録用シート1
0のインク受容層12表面に実施例16と同じ工程でド
ット18を形成し、4種類の印画物1を形成した。
【0111】これら4種類の印画物1を用い、実施例1
6と同じ条件で「ドット径」、「印字品質」、「硬化状
態」、「硬化性試験」の各試験を行った。これら各試験
の評価結果を上記表9に示した。
【0112】<実施例24>ポリエステル樹脂ではな
く、エポキシ樹脂(東都化成(株)社製の商品名「YD
CN−705」)を用いて樹脂液を作成し、実施例16
と同じ工程で実施例24の記録用シート10を作成し
た。
【0113】この実施例24の記録用シート10のイン
ク受容層12表面に実施例16と同じ工程でドット18
を形成し、印画物1を形成した。
【0114】この印画物1を用い、実施例16と同じ条
件で「ドット径」、「印字品質」、「硬化状態」、「硬
化性試験」の各試験を行った。これら各試験の評価結果
を上記表9に示した。
【0115】<実施例25>ポリエステル樹脂ではな
く、フェノキシ樹脂(東都化成(株)社製の商品名「Y
P50」)を用いて樹脂液を作成し、実施例16と同じ
工程で実施例25の記録用シート10を作成した。
【0116】この実施例25の記録用シート10のイン
ク受容層12表面に実施例16と同じ工程でドット18
を形成し、印画物1を形成した。
【0117】この印画物1を用い、実施例16と同じ条
件で「ドット径」、「印字品質」、「硬化状態」、「硬
化性試験」の各試験を行った。これら各試験の評価結果
を上記表9に示す。
【0118】<実施例26、27>実施例16と同じ樹
脂液を用い、上記表9に示したように、インク受容層1
2の厚さが5μmである実施例26の記録用シート10
と、インク受容層12の厚さが50μmである実施例2
7の記録用シート10をそれぞれ作成した。
【0119】これら実施例26、27の記録用シート1
0のインク受容層12表面に実施例16と同じ条件でド
ット18を形成し、2種類の印画物1を作成した。
【0120】これら2種類の印画物1を用い、実施例1
6と同じ条件で「ドット径」、「印字品質」、「硬化状
態」、「硬化性試験」の各試験を行った。これら各試験
の評価結果を上記表9に示した。
【0121】<比較例3、4>図1(a)で示したイン
ク受容層が形成されていない状態の基材と、水性インク
用シート(旭硝子(株)社製の商品名「光沢白PE
T」)とをそれぞれ比較例3、4の記録用シートとして
用い、これら比較例3、4の記録用シートの表面に実施
例16と同じ工程で印刷画像をそれぞれ形成して2種類
の印画物を作成した。
【0122】これら2の種類の印画物を用い、実施例1
6と同じ条件で「ドット径」、「印字品質」、「硬化状
態」、「硬化性試験」の各試験を行った。これら各試験
の評価結果を上記表9に示した。
【0123】上記表9から明らかなように、実施例16
〜27の記録用シート10では「ドット径」、「印字品
質」、「硬化状態」、「硬化性試験」の各試験で優れた
結果が得られた。
【0124】他方、インク受容層を有しない比較例1の
記録用シートではインクが基材表面で広がってしまい、
実施例16〜27に比べ「ドット径」、「印字品質」の
結果が劣っていた。
【0125】また、高いインク吸収性を有する比較例4
の記録用シートでは、実施例16〜27に比べて「硬化
状態」、「硬化性試験」での結果が劣っていた。これは
紫外線が記録用シート内部には到達しないため、比較例
4の記録用シート内部に吸収されたインクが硬化されな
かったのが原因である。
【0126】以上は1種類の樹脂を主成分としてインク
受容層12を形成する場合について説明したが本発明は
これに限定されるものでは無い。上記実施例16〜25
に用いたポリエステル樹脂、スチレン―アクリル樹脂、
エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂のうち、2種類以上の樹
脂を混合してインク受容層12の主成分とすることも可
能である。
【0127】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、有機
溶剤を用いずにインクジェット用プリンタでの吐出性が
優れたインクを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(e):本発明のインクを用いて印画
物を形成する工程を説明するための図
【符号の説明】
1……印画物 12……インク受容層 17……インク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 秀明 栃木県鹿沼市さつき町18 ソニーケミカル 株式会社第1工場内 Fターム(参考) 2C056 EA13 EA19 FB01 FC02 FC06 HA44 2H086 BA15 BA36 BA41 BA55 BA59 BA61 4J039 AB12 AC01 BA35 BA37 BE01 BE02 BE16 BE22 BE24 BE27 CA07 EA06 EA36 EA39 EA41 EA44 EA46 FA02 GA24

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光反応性単官能モノマーと、光反応性二官
    能モノマーのいずれか一方のモノマーを有する樹脂液
    と、着色剤とを有するインクであって、 前記樹脂液の25℃における粘度は1.0mPa・s以
    上10.5mPa・s以下の範囲にあるインク。
  2. 【請求項2】光反応性単官能モノマーと光反応性二官能
    モノマーの両方のモノマーを含有する樹脂液と、着色剤
    とを有するインクであって、 前記光反応性単官能モノマーの25℃における粘度A1
    と、前記光反応性二官能モノマーの25℃における粘度
    A2と、前記光反応性単官能モノマーの重量W1と、前
    記光反応性二官能モノマーの重量W2とから、前記樹脂
    液の平均粘度Aを、 A=(W1×A1+W2×A2)/(W1+W2) とした場合に、25℃における前記平均粘度Aが、1.
    0mPa・s以上10.5mPa・s以下の範囲にある
    インク。
  3. 【請求項3】前記光反応性単官能モノマーの25℃にお
    ける粘度A1は1.0mPa・s以上3.0mPa・s
    以下の範囲であり、前記光反応性二官能モノマーの25
    ℃における粘度A2は5.0mPa・s以上10.5m
    Pa・s以下の範囲にある請求項2記載のインク。
  4. 【請求項4】前記光反応性単官能モノマーの官能基と前
    記光反応性二官能モノマーの官能基はアクリロイル基で
    あることを特徴とする請求項1及至請求項3のいずれか
    1項記載のインク。
  5. 【請求項5】ポリエステル樹脂、スチレン―アクリル樹
    脂、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂からなる群から選択
    された少なくとも1つの樹脂を主成分とするインク受容
    層を有し、該インク受容層表面に請求項1乃至請求項4
    いずれか1項記載のインクにより印刷画像が形成された
    印画物。
  6. 【請求項6】前記ポリエステル樹脂のガラス転移温度が
    40℃以上70℃未満の範囲にあることを特徴とする請
    求項5記載の印画物。
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