JP2001281119A - 疲労亀裂試験装置 - Google Patents

疲労亀裂試験装置

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JP2001281119A JP2000089389A JP2000089389A JP2001281119A JP 2001281119 A JP2001281119 A JP 2001281119A JP 2000089389 A JP2000089389 A JP 2000089389A JP 2000089389 A JP2000089389 A JP 2000089389A JP 2001281119 A JP2001281119 A JP 2001281119A
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Masayuki Matsumoto
雅行 松本
Naoto Watanabe
直人 渡邊
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 試験片に生じる亀裂長さを簡易に、しかも高
精度に計測することのできる安価で簡易な構成の疲労亀
裂試験装置を提供する。 【解決手段】 亀裂発生用の切欠きを備えた試験片に所
定の負荷を繰り返し加えて該試験片に亀裂を生起する試
験装置本体と、この試験装置本体に装着されて疲労亀裂
試験に供されている試験片の亀裂発生面を撮像する撮像
手段とを備える。そして試験片Sの亀裂発生面に、予め
亀裂長さ計測の基準となる位置Po,P1,P2,P3,…にマ
ークMを付しておき、試験片を撮像した画像中における
亀裂の先端位置とマークの位置とをそれぞれ検出し、画
像上におけるマーク位置を基準とする亀裂先端位置を求
めて亀裂長さを計測する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、疲労亀裂試験に供
された試験片に生じる亀裂長さを簡易に、しかも高精度
に計測することのできる疲労亀裂試験装置に関する。
【0002】
【関連する背景技術】各種材料からなる試験片の疲労亀
裂試験は、図6に示すように所定形状の亀裂発生用切欠
き1を設けた試験片2に、引っ張り荷重からなる負荷P
を繰り返し加えて行われる。尚、上記負荷Pは、試験片
2の上記亀裂発生用切欠き1を挟む部位に設けられた一
対の孔部3,3にピン4,4を挿入し、アクチュエータ
(図示せず)を用いて上記ピン4,4間に前記亀裂発生
用切欠き1を広げる向き(切欠き1に対して垂直な方
向)の引っ張り荷重を加えることにより与えられる。
【0003】尚、上記負荷Pを受けることで前記切欠き
1の底部1aに生じる疲労亀裂5の長さをL(孔部3の
中心から疲労亀裂5の先端5aまでの亀裂進展方向の距
離)としたとき、その変化量dLと負荷Pの繰り返し回
数dNとによって示される亀裂進展速度[dL/dN]
は、 dL/dN = C(Δk)n として与えられる。但し、上記ΔKは応力拡大係数Kの
変化量であり、負荷Pと疲労亀裂5の長さLの関数とし
て与えられる。また上式中のCおよびnはそれぞれ定数
である。
【0004】ちなみに前記負荷Pは、試験機本体に組み
込まれたロードセル等の荷重検出器により計測され、ま
た負荷Pの繰り返し回数Nはアクチュエータの作動回数
を計数することによって求められる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで従来、試験片
2に生じた疲労亀裂の5の長さLの計測は、一般的に試
験片2に生じた疲労亀裂5をカメラにて撮像してその亀
裂先端位置5aを検出しながら、例えば亀裂先端位置5
aを画像中心に捉えるように該疲労亀裂5の進展に応じ
てカメラを自動追尾させ、その追尾量(カメラの移動距
離)を求めることによってなされている。
【0006】しかしながらこのようにしてカメラを自動
追尾させるには、該カメラによる疲労亀裂5の先端位置
5aの検出精度を十分に高めることが必要であり、また
カメラを円滑に移動制御(追尾制御)することが必要で
ある。この為、カメラを移動自在に支持するアクチュエ
ータ機構が大掛かりで高価なものとなることが否めな
い。しかもカメラを含めてその画像処理系における画像
分解精度が十分に高いことが要求されるので、その撮像
系の構成も大掛かりで高価なものとなることが否めな
い。
【0007】本発明はこのような事情を考慮してなされ
たもので、その目的は、疲労亀裂試験に供された試験片
に生じる亀裂長さを簡易に、しかも高精度に計測するこ
とのできる安価で簡易な構成の疲労亀裂試験装置を提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
べく本発明に係る疲労亀裂試験装置は、亀裂発生用の切
欠きを備えた試験片に所定の負荷を繰り返し加えて該試
験片に亀裂を生起する試験装置本体と、この試験装置本
体に装着されて疲労亀裂試験に供されている試験片の亀
裂発生面を撮像する撮像手段とを備えてなり、特に上記
撮像手段により撮像された画像中における亀裂の先端位
置と、前記試験片の亀裂発生面に予め付されたマークの
前記画像中における位置とをそれぞれ検出して前記試験
片における亀裂長さを計測する画像処理手段を備えたこ
とを特徴としている。
【0009】即ち、本発明は試験片の亀裂発生面に予め
亀裂長さ計測の基準となるマークを付しておき、上記試
験片を撮像した画像中における亀裂の先端位置と上記マ
ークの位置とをそれぞれ検出し、画像上におけるマーク
位置を基準とする亀裂先端位置を求めることで前記試験
片における亀裂長さを計測することによって、亀裂の進
展に伴ってカメラを追尾制御させることなく、亀裂長さ
の高精度な計測を実現したことを特徴としている。
【0010】本発明の好ましい態様は、請求項2に記載
するように前記試験片の亀裂発生面に予め付されるマー
クとして、該試験片における亀裂の進展方向の予め設定
された位置に、該進展方向と直交して平行に罫書かれた
複数本の標線として設けることを特徴としている。また
請求項3に記載するように前記画像処理手段において
は、前記試験片を撮像した画像中における亀裂の先端位
置にカーソルを合わせ、このカーソルの位置と前記画像
中におけるマーク(標線)の位置との距離、特に亀裂進
展方向の距離を計測することを特徴としている。
【0011】また本発明の好ましい態様は、請求項4に
記載するように前記画像処理手段が、前記試験片に付さ
れた複数のマークの予め実測された位置(試験片上での
所定の基準位置からの距離)と、前記試験片を撮像した
画像から計測される上記各マークの位置(画像上での位
置)とに従って該画像から計測される亀裂長さを校正す
る手段を備えることを特徴としている。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施形態に係る疲労亀裂試験装置について説明する。図
1は疲労亀裂試験装置の全体的な概略構成を示すもの
で、図中10は疲労亀裂試験に供される試験片Sに負荷
を加える試験装置本体である。尚、この試験片Sは、前
述した図6に示すように、予め亀裂発生用の切欠き1を
形成したものからなる。また試験装置本体10は、例え
ば油圧サーボ疲労試験機からなり、概略的には2本の支
柱11,11の上端側に設けられた上部クロスヘッド1
2と、上記支柱11,11の下端側に上下動自在に設け
られて、油圧昇降シリンダ13,13により上記上部ク
ロスヘッド12との対向間距離が調整される下部クロス
ヘッド(テーブル)14とを備える。そして前記上部ク
ロスヘッド12にロードセル15を介して設けられた上
部チャック16と、下部クロスヘッド14に組み込まれ
た油圧アクチュエータ17により上下動可能に設けられ
た下部チャック18との間に試験片Sを保持し、油圧ア
クチュエータ17の駆動に伴って上記試験片Sに引っ張
り負荷を加える如く構成される。
【0013】しかして上記試験装置本体10の作動を制
御する制御ユニット20は、例えば前記油圧アクチュエ
ータ17に圧力油を供給する油圧サーボ系(駆動部)2
1を備えている。そして、例えばロードセル15により
検出される負荷に応じて油圧サーボ系21の作動を制御
し、前記油圧アクチュエータ17に加える油圧を加圧ま
たは減圧して前記供試体Sに加える負荷を制御するもの
となっている。また制御ユニット20は、試験装置本体
10に組み込まれた変位計22により前記試験片Sに生
じる変位(油圧アクチュエータ17の変位量)を検出
し、この変位に従って油圧サーボ系21の作動を制御し
て試験装置本体10を駆動する機能も備える。
【0014】尚、制御ユニット20は、予め設定された
制御動作条件(制御目標値)に従って前述したロードセ
ル15により検出される負荷、または変位計22により
検出される変位に応じて油圧アクチュエータ17の作動
をフィードバック制御する。この際、制御ユニット20
の制御動作条件として、例えばその制御目標値が周期的
に変化する正弦波関数として与えることで試験装置本体
10(油圧アクチュエータ17)が所定の周期で上下動
し、疲労亀裂試験に必要な所定の負荷(引っ張り荷重)
が試験片Sに対して繰り返し与えられることになる。
【0015】一方、このような試験装置本体10に装着
されて疲労亀裂試験に供される試験片Sの疲労亀裂を計
測する光学センサユニット30は、例えば図2に示すよ
うに試験片Sを撮像するカメラ31を備えて構成され
る。このカメラ31はアクチュエータ機構32により支
持されて、試験片Sにおける亀裂の進展方向(引っ張り
荷重が加えられる方向と直交する方向)に移動自在に設
けられた小型のCCDカメラからなる。特にこのカメラ
31は、前記試験片Sの亀裂発生用の切欠きが形成され
た端面に直角な疲労亀裂が生じる側面(亀裂発生面)を
視野して、該亀裂発生面に対して直角な方向に設けられ
る。
【0016】しかしてカメラ31にて撮像された試験片
Sの画像は画像処理部33を介して所定の画像処理が施
された後、表示部34にて表示される。またコントロー
ラ35は、例えば上記画像処理部33による画像処理結
果に従って、アクチュエータ機構32を駆動し、後述す
るように試験片Sに予め付されたマークMの1つをその
画像中に捉えるようにカメラ31の撮像位置を調整する
役割を担う。尚、このカメラ31の位置制御について
は、手動により行うことも勿論可能である。
【0017】また表示制御部36は、テンキーやカーソ
ル制御キー等を備えたもので、前記表示部34に表示し
た試験片Sの画像中にカーソルCを表示すると共に、そ
のカーソルCの位置を調整したり、前記マークMの実測
された位置情報等の入力に用いられる。そしてマイクロ
プロセッサ等からなる演算処理部37は、表示制御部3
6から入力された命令やマークMの位置を示す数値デー
タ、更には調整されたカーソル位置等の情報に従って、
後述するように試験片Sの画像長におけるマークMの位
置、およびカーソルCの位置を求め、これらの位置情報
に従って前記試験片Sに生じた疲労亀裂の長さLを計測
する機能を備える。更には後述するように画像上で計測
される亀裂長Lを、試験片S上で生じた実際の亀裂長L
に校正する機能を備えて構成される。
【0018】基本的には上述したように試験装置本体1
0とその制御ユニット20、および試験装置本体10に
装着された試験片Sを撮像する光学センシングユニット
30を備えて構成される疲労亀裂試験装置が特徴とする
ところは、予め試験片Sに付したマークMを基準として
疲労亀裂の先端位置を、該試験片Sを撮像した画像から
検出して疲労亀裂の長さ(亀裂長)Lを計測する点にあ
る。
【0019】即ち、疲労亀裂試験に供される試験片Sに
は、その前処理として亀裂が進展する方向の予め設定さ
れた位置に、亀裂長さの計測の基準とするマークMが付
される。マークMは、例えば図3に示すように試験片S
に形成された亀裂発生用の切欠き1の底部1aを基準位
置Poとし、この基準位置Poから亀裂の進展方向に所定
の距離を隔てた複数の位置P1,P2,P3,…に該亀裂の進
展方向と直交する方向に平行に罫書いた複数本の標線
(ケガキ線)として設けられる。尚、マーク(ケガキ
線)Mの数については、計測しようとする亀裂の最大長
さと、マークM間の距離とに応じて定められる。またマ
ークM間の距離については、カメラ31による試験片S
の撮像範囲に応じて、例えば隣接する2つのマークMを
同一の画像中に捉え得る距離とすれば十分である。好ま
しくはこれらのマークMは、基準位置Poを基準として
等間隔に設けられる。
【0020】しかして上述した如くマークMを付した試
験片Sを試験装置本体10に装着したならば、次にカメ
ラ31の位置を調整して上記試験片Sに生じる亀裂の先
端を上記マークMと共に同一視野に捉えるように設定す
る。疲労亀裂試験の開始前にあっては、当然のことなが
ら亀裂が生じていないので、亀裂が進展する方向に撮像
領域を大きくとり、例えば撮像画面の前述した位置Po
に付されたマークMを捉えるように、カメラ31の位置
を設定する。
【0021】このような初期設定を行った後、試験装置
本体10を駆動して試験片Sに所定のい引っ張り負荷を
繰り返し加えて該試験片Sに疲労亀裂を生起させる。そ
してカメラ31にて撮像した画像中における亀裂の先端
位置とマークMの位置を後述するようにそれぞれ検出
し、これらの検出位置間の距離を求めることで亀裂長さ
Lを計測する。この際、試験片Sを撮像するカメラ31
は、例えば図4に示すように試験片Sの亀裂の先端と、
少なくとも1つのマークMを同一視野に捉えるように、
アクチュエータ機構32により所定の距離ずつ移動させ
る。
【0022】ところで試験片Sに生じた疲労亀裂5の長
さLは、図3に示すように試験片Sに設けられて負荷が
加えられる孔部3の中心から、上記疲労亀裂5の先端5
aまでの距離として定義される。また上記孔部3の中心
から亀裂発生用の切欠き1の底部1a(基準位置Po)
までの距離は、切欠き1の仕様に応じて定まる一定の距
離(既値)である。
【0023】従って上記基準位置Poに設けられたマー
クMを基準として該マークMと疲労亀裂5の先端5aと
の距離Kを計測すれば、これによって疲労亀裂5の長さ
Lを求めることが可能となる。また他のマークMの位置
P1,P2,P3,…が上記基準位置Poに設けられたマーク
Mを基準としてそれぞれ特定されていれば、これらの各
マークMと疲労亀裂5の先端5aとの距離を計測しても
前述した疲労亀裂5の長さLを同様にして求めることが
可能となる。
【0024】そこで光学センシングユニット30におい
ては、先ず試験片Sを撮像した画像中における試験片S
の表面とマーク(ケガキ線)Mとの輝度の違いを利用す
る等して画像中におけるマークMの位置、特に切欠き1
の底部1a(基準位置Po)の位置を検出する。そして
試験片Sに対する疲労亀裂試験の開始に伴い、例えば試
験片Sに繰り返し引っ張り荷重を加える都度、該試験片
Sを撮像した画像中から所定の画像処理の下で試験片S
に生じた疲労亀裂5を検出する。そしてその画像中から
上記疲労亀裂5の先端5aの位置を検出し、この疲労亀
裂5の先端位置と前記マークMの位置とから、亀裂進展
方向の距離Kを求めている。
【0025】この際、表示部34に表示した画像中にお
いてカーソルCを疲労亀裂5の先端5aに位置合わせ
し、このカーソルCの位置と当該画像中におけるマーク
Mの位置とから上記距離Kを求めることも勿論可能であ
る。またこの距離Kは、例えば画像中における画素間距
離(単位;ピクセル)として求められ、カメラ31によ
る試験片Sの撮像倍率や、表示部34における表示倍率
等に応じて試験片S上における距離値(単位;mm)に
変換される。
【0026】尚、亀裂5の進展に伴ってその先端位置が
次のマークMを越えた場合には、前述したようにアクチ
ュエータ機構32が駆動され、次のマークMを基準とし
て亀裂5の先端位置を計測するようにカメラ31の位置
が調整される。従ってカメラ31の移動に伴ってその計
測の基準となるマークMが次々と変更されて亀裂5の先
端5aが確実に画像として捉えられる。同時に計測の基
準となるマークMの位置P1,P2,P3,…を示すデータが
更新される。
【0027】そして亀裂5の進展に伴って逐次計測され
るマークMと亀裂先端との距離K、またはその計測の基
準となったマークMの位置Po(P1,P2,P3,…)に従
って換算された亀裂長さLは、試験片Sに与えた負荷の
繰り返し回数Nと共に所定のメモリ(図示せず)に順次
記憶される。そして表示制御部36からの指示に従っ
て、例えば図5に示すようにグラフ化されて計測作業者
等に提示される。計測データのグラフ化に際しては、負
荷の繰り返し回数Nや計測された亀裂の最大長等に応じ
てそのフルスケールを設定すれば良く、また繰り返し回
数Nを対数スケールかするようにしても良い。
【0028】ところで前述した如く画像上における亀裂
先端位置とマークMの位置とからなる2点間の距離Kと
して計測される画素間距離(単位;ピクセル)を試験片
S上における距離値(単位;mm)に変換するには、基
本的にはカメラ31による試験片Sの撮像倍率や、表示
部34における表示倍率等により定まる所定の変換係数
を乗じるようにすれば良い。しかしながら種々の計測条
件により、上記撮像倍率や表示倍率に誤差が含まれるこ
とがある。
【0029】そこで本装置においては、試験片Sに付さ
れたマークMの位置Po,P1,P2,P3,…を実測し、表示
制御部36を介してその位置データを演算処理部37に
入力することで、その計測データを校正し得るように構
成されている。この計測データの校正は、例えば試験片
Sに付された複数のマークMの中の連接する2つのマー
クMを同一の画像中に捉えることによってなされる。そ
して1つの画像中に表示された2つのマークM間の該画
像上での画素間距離(単位;ピクセル)を求めると共
に、当該マークMの上述した如く数値入力された位置デ
ータから、そのマークM間の実際の距離(単位;mm)
を求め、これらの距離間の比率(mm/ピクセル)をそ
の変換係数として算出することによってなされる。
【0030】このようにして算出した距離比率(mm/
ピクセル)に従って、前述した如く画像上で計測される
亀裂先端までの距離K(単位;ピクセル)を実際距離
(単位;mm)に変換処理すれば、カメラ31による試
験片Sの撮像倍率や、表示部34における表示倍率に拘
わることなく、高精度に校正された計測データを得るこ
とが可能となる。
【0031】尚、上述した如く試験片Sの疲労亀裂試験
の実施中における任意のタイミングにおいてその計測画
像をサンプル的に抽出し、所定の画像処理により上記計
測画像から求められる亀裂5の先端位置と、当該画像上
におけるカーソルCの位置合わせにより検出される亀裂
先端位置とを照合して、亀裂先端の位置検出が正確に行
われているか否かをチェックすることも可能である。
【0032】また疲労亀裂試験を実施するに際して、例
えば図1に示すように試験装置本体10に試験片Sを覆
う環境槽(恒温槽)39を装着して試験片Sの温度環境
を調整するようにすることも可能である。この場合、環
境槽(恒温槽)39の存在によりカメラ31による試験
片Sの撮像領域が大きく制約されることも予想される
が、本装置によれば前述した如く試験片Sに付したマー
クMを計測の基準として亀裂長さを計測するので、例え
ばその間隔を狭くして数多くのマークMを設けておくこ
とで、格別な問題を生じることなくその計測を行い得る
等の効果が奏せられる。
【0033】また計測データの校正の為のマークMの位
置データの入力については、その計測の開始に先立って
行うようにしても良いが、画像上で計測された亀裂長さ
Kを順次記憶しておくことで、計測の途中や計測処理後
に入力し、計測データの出力時にその校正処理を実行す
ることも勿論可能である。またマークMとしてケガキ線
以外のものを用いることも勿論可能である。その他、本
発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施す
ることができる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、疲
労亀裂試験に供される試験片の所定の位置に予めマーク
を付しておき、試験片に生じた亀裂の先端と上記マーク
とを同一視野に捉えた画像上において亀裂の先端とマー
クとの距離を計測するので、簡易にして高精度に亀裂長
さを計測することができる。しかも装置の構成が複雑化
することがなく、簡易な制御の下で高精度な計測を可能
とする安価な疲労亀裂試験装置を実現することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る疲労亀裂試験装置の
全体的な概略構成を示す図。
【図2】図1に示す疲労亀裂試験装置における光学セン
シングユニットの概略構成を示すブロック図。
【図3】疲労亀裂試験に供される試験片Sに付されるマ
ークMと、亀裂長さの計測原理を説明するための図。
【図4】試験片Sを撮像した画像上における亀裂の先端
とマークMとの位置関係を示す図。
【図5】計測した亀裂長さのグラフ表示の例を示す図。
【図6】疲労亀裂試験に供される試験片の形状を示す
図。
【符号の説明】
S 試験片 M マーク 1 亀裂発生用の切欠き 2 試験片 5 疲労亀裂 10 試験装置本体 20 制御ユニット 30 光学センシングユニット 31 カメラ 33 画像処理部 34 表示部 36 表示制御部 39 環境槽(恒温槽)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 亀裂発生用の切欠きを備えた試験片に所
    定の負荷を繰り返し加えて該試験片に亀裂を生起する試
    験装置本体と、 この試験装置本体に装着されて疲労亀裂試験に供されて
    いる試験片の亀裂発生面を撮像する撮像手段と、 撮像された画像中における亀裂の先端位置と、前記試験
    片の亀裂発生面に予め付されたマークの前記画像中にお
    ける位置とをそれぞれ検出して前記試験片における亀裂
    長さを計測する画像処理手段とを具備したことを特徴と
    する疲労亀裂試験装置。
  2. 【請求項2】 前記試験片の亀裂発生面に予め付される
    マークは、該試験片における亀裂の進展方向の予め設定
    された位置に、該進展方向と直交して平行に罫書かれた
    複数本の標線からなることを特徴とする請求項1に記載
    の疲労亀裂試験装置。
  3. 【請求項3】 前記画像処理手段は、前記試験片を撮像
    した画像中における亀裂の先端位置に合わせたカーソル
    の位置と前記画像中におけるマークの位置との亀裂進展
    方向の距離を計測するものである請求項1に記載の疲労
    亀裂試験装置。
  4. 【請求項4】 前記画像処理手段は、前記試験片に付さ
    れた複数のマークの予め実測された位置と、前記試験片
    を撮像した画像から計測される上記各マークの位置とに
    従って該画像から計測される亀裂長さを校正する手段を
    備えることを特徴とする請求項1に記載の疲労亀裂試験
    装置。
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