JP2001277545A - 液体吐出ヘッド、液体吐出装置、および該液体吐出ヘッドの製造方法 - Google Patents

液体吐出ヘッド、液体吐出装置、および該液体吐出ヘッドの製造方法

Info

Publication number
JP2001277545A
JP2001277545A JP2000091800A JP2000091800A JP2001277545A JP 2001277545 A JP2001277545 A JP 2001277545A JP 2000091800 A JP2000091800 A JP 2000091800A JP 2000091800 A JP2000091800 A JP 2000091800A JP 2001277545 A JP2001277545 A JP 2001277545A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid
discharge
discharge port
ink
head
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000091800A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiyuki Azumaya
良行 東家
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2000091800A priority Critical patent/JP2001277545A/ja
Publication of JP2001277545A publication Critical patent/JP2001277545A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクの増粘や、混色、固着物生成などによ
る悪影響を抑えつつ、ヘッド内の残留気泡を取り除く。 【解決手段】 基板10には、2列に配列した吐出エネ
ルギー発生素子とその配列方向に沿って延在するインク
供給口11とが存在している。基板10下部に接合した
吐出口プレート12には、各吐出エネルギー発生素子上
方に位置する吐出口13と、吐出口13と共通液室17
を連通するインク流路18とが形成されている。吐出口
プレート12における吐出口13の配列方向両端にはイ
ンク排出口16があり共通液室17に連通している。吐
出口プレート12の表面には撥水層2があり、撥水層2
の吐出口13と対応する位置には吐出口13と同じ形状
の穴が開いている。撥水層2のインク排出口16と対応
する位置には片持ち梁状の蓋1が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録液を飛翔さ
せ、被記録媒体に記録を行なうインクジェット記録方式
に用いられる液体吐出ヘッドおよびその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】今日広く一般的に用いられているインク
ジェット記録方式のインク吐出方法にはインク滴を吐出
するために用いられる吐出エネルギー発生素子として電
気熱変換体(ヒーター)を利用する方法と圧電素子(ピ
エゾ)を利用する方法とがあり、いずれも電気的な信号
によってインク滴の吐出を制御することが可能である。
例えば、電気熱変換素子を用いるインク吐出方法の原理
は、電気熱変換素子に電気信号を与えることにより、電
気熱変換素子近傍のインクを瞬時にして沸騰させ、その
ときのインクの相変化により生じる急激な気泡の成長に
よってインク滴を高速に吐出させるものである。一方、
圧電素子を用いるインク滴の吐出方法の原理は、圧電素
子に電気信号を与えることにより、圧電素子が変位しこ
の変位時の圧力によってインク滴を吐出させるものであ
る。
【0003】現在、これらの方法によるインクジェット
ヘッドを用いたプリンターが多く使われるようになって
いる。これらプリンターでは、印字に伴いヘッド内に発
生した残留気泡がインク滴吐出特性及び画像に悪影響を
与えるため、定期的にプリンター本体の吸引操作によっ
て残留気泡の除去を行なっている。
【0004】図6にインクジェットヘッドの従来例を示
す。基板10には、2列(片側300dpi)に配列し
た吐出エネルギー発生素子(不図示)とその配列方向に
沿って延在する貫通口(0.155mm×11mm)で
あるインク供給口11とが存在している。基板10の図
中上部に接合したプレート14にはφ1mmの貫通穴の
インク流路15が開いており、これによって、インク供
給口11とで形成される共通液室17にインクの供給を
行なう。基板10の図中下部に接合した吐出口プレート
12には、各吐出エネルギー発生素子上方に位置する吐
出口(22μm×22μm)と、吐出口13と共通液室
17を連通するインク流路18とが形成されている。更
に、吐出口13の配列方向両端には吐出口13とほぼ同
じ大きさのインク排出口16があり共通液室17に連通
している。
【0005】上記の構成では、キャップ部材19を吐出
口プレート12に密着させ吸引操作を行なうと、インク
排出口16からのインクの流出により矢印で示したイン
クの流れが両端部まで達しやすくなり、今まで特に除去
しにくかった端部の残留気泡aも取り除くことができ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
例においては、インク排出口16からの水分蒸発による
インクの増粘が起こるため印字の劣化を防ぐための定期
的な吸引操作をしなければならないという問題がある。
また、印字中のミストが直接またはワイピング時に間接
的にインク排出口16から進入し、その結果混色を起こ
してしまう問題がある。特に、近年、インクとの反応性
に優れた液体をほぼ同時に同位置に吐出することで定着
性を飛躍的に早め、滲みのない、しかも耐水性に優れた
高品位印事物を提供するプリンターが存在するが、この
場合、問題は深刻である。すなわち、インクとの反応性
に優れた液体のミストが吐出口13やインク排出口16
内に進入し、とりわけ、吐出を行なえないインク排出口
16には進入して溜まりやすく、インクと反応すること
により生成した固着物が他のノズルに達し吐出に悪影響
を与え最悪流路を閉鎖してしまう。
【0007】本発明の目的は、上述した従来技術の問題
点に鑑み、インクの増粘や、混色、固着物生成などによ
る悪影響を抑えつつ、ヘッド内の泡、特に端部の残留気
泡aを取り除くことができる液体吐出ヘッドおよびその
製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、液体を吐出するために用いられるエネルギ
ーを発生する複数の吐出エネルギー発生素子が列状に配
された基板と、液体を吐出する吐出口が形成された吐出
口プレートとを備え、前記基板と前記吐出口プレートが
接合され、前記基板と前記吐出プレートの間に前記吐出
口と連通する液流路が形成されている液体吐出ヘッドに
おいて、前記吐出口プレートには前記吐出口とは別の一
つまたは複数の液排出口が形成され、該液排出口には開
閉自在の蓋が備えられていることを特徴とする。
【0009】上記のとおりの構成の液体吐出ヘッドで
は、吐出口プレートのインク排出口に開閉自在な蓋が設
けられていることで、吸引操作時はヘッド内部の残留気
泡を確実に除去でき、しかも、通常動作時は液排出口か
らの他の液体の入り込みを防ぐことができるので、吐出
に与える悪影響を緩和させ、安定な液滴の吐出と信頼性
の高い液体吐出ヘッドを提供することができる。また、
液排出口からの水分蒸発が少ないので吸引回復回数を減
らすことができるため、スループットに優れ、インク消
費量の少ない、ユーザーに優しい装置を提供できる。
【0010】また、上記の液体吐出ヘッドにおいては、
前記吐出口プレートの前記吐出口および前記液排出口が
形成された面は、キャップ部材およびワイパー部材が当
接される面である。
【0011】このようなヘッドにおいて前記開閉自在の
蓋は薄板の片持ち支持構造からなり、この場合、前記複
数の液排出口の各々に備えられた蓋の支持部は同一方向
にあることが好ましい。すなわち、各蓋の支持部をワイ
パーの上流側に向ければ、ワイパーによって吐出口形成
面を拭き取る際に蓋を引っ掛けることがなくなる。
【0012】さらに、前記開閉自在の蓋は前記吐出口プ
レート上に形成した撥水層の一部で構成されている。こ
の構成によれば、排出口と蓋とには微小な隙間が在って
も、ここから吐出液と異なる他の液体の進入は殆どな
い。しかも、隙間を塞ぐように固着物が付いても撥水性
が良いので、キャップ部材を用いた吸引操作の際に簡単
に剥がれて除去される。
【0013】なお、上記の液体吐出ヘッドにおいて、前
記基板には、前記吐出エネルギー発生素子の配列方向に
沿って延在する貫通口からなる液供給口が形成されてい
ることや、前記吐出エネルギー発生素子は電気熱変換体
であることが考えられる。
【0014】また、本発明は、吐出エネルギー発生素子
が形成された基板上に、溶解可能な樹脂にて流路パター
ンを形成する工程と、常温にて固体状のエポキシ樹脂を
含む被覆樹脂を溶媒に溶解し、これを前記溶解可能な樹
脂層上にソルベントコートすることによって、前記溶解
可能な樹脂層上に流路壁となる被覆樹脂層を形成する工
程と、前記吐出エネルギー発生素子の上方の前記被覆樹
脂層に吐出口を形成するとともに、前記流路パターン上
に液排出口を形成する工程と、前記溶解可能な樹脂にて
前記吐出口及び前記液排出口を塞ぐ工程と、前記被覆樹
脂層に撥水層を形成する工程と、前記吐出口及び液排出
口の上方の前記撥水層の不要部分を除去する工程と、前
記溶解可能な樹脂層を溶出する工程と、を有する液体吐
出ヘッドの製造方法も含む。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。また、ここではヘッドから
吐出する液体としてインクを用いるインクジェットヘッ
ドの場合を説明するが、本発明はこれに限定されるもの
ではない。
【0016】(第1の実施の形態)図1は本発明の液体
吐出ヘッドの第1の実施の形態を示し、(a)は吐出口
形成面を見た平面図、(b)は(a)の、吐出口が下に
向いた状態でのヘッドのA−A線断面図、(c)は
(a)に示すB部の詳細図、(d)は(a)に示すC部
の詳細図である。この図では、図6と同一の構成部品に
同一番号を付してある。
【0017】図1において、基板10には、2列(片側
300dpi)に配列した吐出エネルギー発生素子(不
図示)とその配列方向に沿って延在する貫通口(0.1
55mm×11mm)であるインク供給口11とが存在
している。基板10の図中上部に接合したプレート14
の中央部にはφ1mmの貫通穴のインク流路15が開い
ており、これによって、インク供給口11とで形成され
る共通液室17にインクの供給を行なう。基板10の図
中下部に接合した吐出口プレート12には、各吐出エネ
ルギー発生素子上方に位置するφ25μmの吐出口13
と、吐出口13と共通液室17を連通するインク流路1
8とが形成されている。また、吐出口プレート12にお
ける吐出口13の配列方向両端には30μm×30μm
のインク排出口16があり共通液室17に連通してい
る。吐出口プレート12の表面(図1(a)中下部)に
は撥水層2があり、撥水層2の吐出口13と対応する位
置には吐出口13と同じ形状の穴が開いている。また、
この撥水層2のインク排出口16と対応する位置には、
インク排出口16に合わせ幅1〜2μmでコの字にくり
貫かれることで片持ち梁状の蓋1が形成されている。
【0018】次に、この構成の製造方法について述べ
る。図2は本実施形態において基板10上にインク供給
口11及び吐出エネルギー発生素子20が形成された状
態を示す。これら吐出エネルギー発生素子20には図示
されていない制御信号の入力用電極が接続されている。
図3は本実施形態によるヘッドの製法を説明するための
断面図である。特に図3(a)は図2のA−A線断面図
である。以下、図3の(a)〜(h)に従って製造工程
を説明する。
【0019】まず、図3(b)に示すように、吐出エネ
ルギー発生素子20を含む基板10上に、溶解可能な樹
脂にてインク流路パターン4を形成する。もっとも一般
的な手段は感光性材料による形成である。
【0020】次に、常温にて固体状のエポキシ樹脂を含
む感光性の被覆樹脂を溶媒に溶解し、この溶解した被覆
樹脂をインク流路パターン4の上にソルベントコートす
ることによって、図3(c)に示すように、インク流路
パターン4の上に流路壁となる感光性の被覆樹脂層5を
形成する。
【0021】次に、図3(d)に示すように感光性の被
覆樹脂層5に対して、マスク6を介してパターン露光を
行う。本実施形態での感光性の被覆樹脂層5はネガ型で
あり、インク吐出口13及びインク排出口16を形成す
る部分をマスクで遮蔽する。
【0022】その後、パターン露光された感光性の被覆
樹脂層5は、適当な溶剤を用いて現像され、図3(e)
に示すようにインク吐出口13及びインク排出口16を
形成する。
【0023】次に、図3(f)に示すように、形成され
たインク吐出口13及びインク排出口16を、インク流
路パターン4の形成で用いた溶解可能な樹脂にて埋め
る。
【0024】そして、溶解可能な樹脂でインク吐出口1
3及びインク排出口16が埋められた感光性の被覆樹脂
層5の上に、図3(g)に示すように感光性の撥水層2
を形成する。
【0025】次に、感光性の撥水層2に対して、図3
(h)に示すようにマスク7を介してパターン露光を行
う。本実施形態での感光性の撥水層2はネガ型であり、
インク吐出口13及び蓋1を形成するためのコの字のく
りぬきを形成する部分をマスクで遮蔽する。
【0026】その後、図3(i)に示すように、露光
後、感光性の撥水層2のみを選択的に現像する。
【0027】そして、図3(j)に示すように、溶解可
能な樹脂を除去することでインク流路18、インク吐出
口13、およびインク排出口16が形成される。
【0028】最後に、図3(k)に示すようにプレート
14を基板10に接着し図示されていない電気的な接合
を行うことでインクジェットヘッドが形成される。
【0029】次に、蓋1による作用を図4に基づいて説
明する。図4は通常時と吸引操作時の蓋1の動作を示す
断面図である。
【0030】蓋1は図4に示すように通常は材料の持つ
ばね性と隙間のインクの表面張力とで閉じた状態にあ
り、印字のための吐出時もこの状態が保たれている。し
かし、キャップ部材19を吐出口プレート12の吐出口
13と排出口16の形成された面に密着させ吸引操作を
行うとヘッドの内圧、蓋材料のばね性、蓋の隙間の表面
張力に吸引圧が打ち勝って図中で示すように蓋1が撓
み、インクが図4中矢印のように排出される。これによ
り、吐出口13のみからインクが吸引される場合と比べ
てインク供給口11のノズル列配列方向の両端部へのイ
ンクの流れが増すため、今まで除去しにくかった、イン
ク供給口11のノズル列配列方向端部の残留気泡aも容
易に取り除くことができる。
【0031】ここで、蓋1の支持部を図1(a)中に白
矢印で示したワイピング方向の上流側にすることで、吐
出口プレート12の吐出口13と排出口16の形成され
た面を拭き取るワイパーの引っ掛かりを防いでいる。
【0032】実際、インク排出口16と蓋1とには1〜
2μmの隙間があるがここからの他のインクの進入は殆
どないと考えて良い。隙間が小さくかつ蓋1は極めて撥
水性の高い材料であるため液滴ははじかれてしまうから
である。仮にこの隙間を塞ぐように固着物が付着したと
しても撥水性が良いためにインク吸引操作時に簡単に剥
がれてしまう。
【0033】(第2の実施の形態)図5は本発明の液体
吐出ヘッドの第2の実施の形態を示し、(a)は吐出口
形成面を見た平面図、(b)は(a)の、吐出口が下に
向いた状態でのヘッドのA−A線断面図、(c)は
(a)に示すB部の詳細図である。この図では、図6と
同一の構成部品に同一番号を付してある。
【0034】この実施形態において第1の実施の形態と
の大きな違いは、プレート14に開けられたインク流路
15がノズル列の配列方向の両端に2箇所ある点と、そ
れに伴いインク排出口16がノズル列の中央に存在する
点である。インクの供給が両端から行われる場合、中央
部に泡が残りやすいため、中央部にインク排出口16を
設けることで残留気泡aの除去を容易にしている。
【0035】以上説明した第1及び第2の実施の形態に
おいて、蓋1は各排出口の位置に一個であったが複数個
あってもよく、また蓋1の形状は四角形に限ったもので
はない。
【0036】また、蓋1は半導体プロセスで作製したも
のを示したが、それ以外の工程で実現可能な手段ならど
のようなものでも構わず、例えばインク排出口16に薄
いフィルムを貼り付けたようなものでも良い。
【0037】(その他の実施の形態)図7は、第1及び
第2の実施形態で説明した構造の液体吐出ヘッドを装着
して適用することのできる液体吐出装置の一例であるイ
ンクジェット記録装置の概略構成を示している。図7に
示されるインクジェット記録装置600に搭載されたヘ
ッドカートリッジ601は、上述したオリフィスプレー
トを用いて製造した液体吐出ヘッドと、その液体吐出ヘ
ッドに供給される液体を保持する液体容器とを有するも
のである。ヘッドカートリッジ601は、図7に示すよ
うに、駆動モータ602の正逆回転に連動して駆動力伝
達ギヤ603および604を介して回転するリードスク
リュー605の螺旋溝606に対して係合するキャリッ
ジ607上に搭載されている。駆動モータ602の動力
によってヘッドカートリッジ601がキャリッジ607
とともにガイド608に沿って矢印aおよびbの方向に
往復移動される。インクジェット記録装置600には、
ヘッドカートリッジ601から吐出されたインクなどの
液体を受ける被記録媒体としてのプリント用紙Pを搬送
する被記録媒体搬送手段(不図示)が備えられている。
その被記録媒体搬送手段によってプラテン609上を搬
送されるプリント用紙Pの紙押さえ板610は、キャリ
ッジ607の移動方向にわたってプリント用紙Pをプラ
テン609に対して押圧する。
【0038】リードスクリュー605の一端の近傍に
は、フォトカプラ611および612が配設されてい
る。フォトカプラ611および612は、キャリッジ6
07のレバー607aの、フォトカプラ611および6
12の領域での存在を確認して駆動モータ602の回転
方向の切り換えなどを行うためのホームポジション検知
手段である。プラテン609の一端の近傍には、ヘッド
カートリッジ601の吐出口のある前面を覆うキャップ
部材614を支持する支持部材613が備えられてい
る。また、ヘッドカートリッジ601から空吐出などさ
れてキャップ部材614の内部に溜まったインクを吸引
するインク吸引手段615が備えられている。このイン
ク吸引手段615によりキャップ部材614の開口部を
介してヘッドカートリッジ601の吸引回復が行われ
る。
【0039】インクジェット記録装置600には本体支
持体619が備えられている。この本体支持体619に
は移動部材618が、前後方向、すなわちキャリッジ6
07の移動方向に対して直角な方向に移動可能に支持さ
れている。移動部材618には、クリーニングブレード
617が取り付けられている。クリーニングブレード6
17はこの形態に限らず、他の形態の公知のクリーニン
グブレードであってもよい。なお、本発明の液体吐出ヘ
ッドの蓋(図1及び図5の蓋1)の支持部はクリーニン
グブレードによるワイピング方向の上流側にあることが
好ましい。さらに、インク吸引手段615による吸引回
復操作にあたって吸引を開始するためのレバー620が
備えられており、レバー620は、キャリッジ607と
係合するカム621の移動に伴って移動し、駆動モータ
602からの駆動力がクラッチ切り換えなどの公知の伝
達手段で移動制御される。ヘッドカートリッジ601に
設けられた発熱体に信号を付与したり、上記の各機構の
駆動制御を行ったりするインクジェット記録制御部はイ
ンクジェット記録装置の本体に設けられており、図7で
は示されていない。インクジェット記録制御部には、液
体吐出ヘッドから液体を吐出させるための駆動信号を供
給する駆動信号供給手段が備えられている。
【0040】上述した構成を有するインクジェット記録
装置600では、前記の被記録媒体搬送手段によりプラ
テン609上を搬送されるプリント用紙Pに対して、ヘ
ッドカートリッジ601がプリント用紙Pの全幅にわた
って往復移動しながら記録を行う。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
吐出口とは別に設けた排出口に開閉可能な蓋を設けるこ
とにより、排出口からの水分蒸発を防いだり液排出口へ
の吐出液と異なる液体の進入を防いだりできるので、イ
ンクの増粘や、混色、固着物生成などによる悪影響を受
けることなく、ヘッド内の残留気泡を除去することがで
きる。
【0042】また、半導体プロセスを用いることによ
り、上述のヘッドの製造が比較的容易に可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液体吐出ヘッドの第1の実施の形態を
示し、(a)は吐出口形成面を見た平面図、(b)は
(a)の、吐出口が下に向いた状態でのヘッドのA−A
線断面図、(c)は(a)に示すB部の詳細図、(d)
は(a)に示すC部の詳細図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態において基板上にイ
ンク供給口及び吐出エネルギー発生素子が形成された状
態を示す斜視図である。
【図3】本発明の第1の実施形態によるヘッドの製法を
説明するための断面図である。
【図4】本発明の第1の実施形態によるヘッドにおける
通常時と吸引操作時の蓋1の動作を示す断面図である。
【図5】本発明の液体吐出ヘッドの第2の実施の形態を
示し、(a)は吐出口形成面を見た平面図、(b)は
(a)の、吐出口が下に向いた状態でのヘッドのA−A
線断面図、(c)は(a)に示すB部の詳細図である。
【図6】従来のインクジェットヘッドの一例を示し、
(a)は吐出口形成面を見た平面図、(b)は(a)
の、吐出口が下に向いた状態でのヘッドのA−A線断面
図、(c)は(a)に示すA部の詳細図である。
【図7】本発明の液体吐出ヘッドを装着して適用するこ
とのできる液体吐出装置の一例であるインクジェット記
録装置の概略構成を示す図である。
【符号の説明】 1 蓋 2 撥水層 4 インク流路パターン 5 感光性の被覆樹脂層 6,7 マスク 10 基板 11 インク供給口 12 吐出口プレート 13 インク吐出口 14 プレート 15 インク流路 16 インク排出口 17 共通液室 18 インク流路 19 キャップ部材 20 吐出エネルギー発生素子

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体を吐出するために用いられるエネル
    ギーを発生する複数の吐出エネルギー発生素子が列状に
    配された基板と、液体を吐出する吐出口が形成された吐
    出口プレートとを備え、前記基板と前記吐出口プレート
    が接合され、前記基板と前記吐出プレートの間に前記吐
    出口と連通する液流路が形成されている液体吐出ヘッド
    において、 前記吐出口プレートには前記吐出口とは別の一つまたは
    複数の液排出口が形成され、該液排出口には開閉自在の
    蓋が備えられていることを特徴とする液体吐出ヘッド。
  2. 【請求項2】 前記基板には、前記吐出エネルギー発生
    素子の配列方向に沿って延在する貫通口からなる液供給
    口が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の
    液体吐出ヘッド。
  3. 【請求項3】 前記吐出口プレートの前記吐出口および
    前記液排出口が形成された面は、キャップ部材およびワ
    イパー部材が当接される面であることを特徴とする請求
    項1または2に記載の液体吐出ヘッド。
  4. 【請求項4】 前記開閉自在の蓋は薄板の片持ち支持構
    造からなることを特徴とする請求項1または2に記載の
    液体吐出ヘッド。
  5. 【請求項5】 前記複数の液排出口の各々に備えられた
    蓋の支持部は同一方向にあることを特徴とする請求項4
    に記載の液体吐出ヘッド。
  6. 【請求項6】 前記開閉自在の蓋は前記吐出口プレート
    上に形成した撥水層の一部で構成されていることを特徴
    とする請求項1から5のいずれかに記載の液体吐出ヘッ
    ド。
  7. 【請求項7】 前記吐出エネルギー発生素子は電気熱変
    換体であることを特徴とする請求項1から6のいずれか
    に記載の液体吐出ヘッド。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の液体吐出ヘッドと、該
    液体吐出ヘッドから吐出された液体を受け取る被記録媒
    体を搬送する被記録媒体搬送手段と、を備えた液体吐出
    装置。
  9. 【請求項9】 前記液体吐出ヘッドからインクを吐出
    し、前記被記録媒体に該インクを付着させることで記録
    を行うことを特徴とする請求項8に記載の液体吐出装
    置。
  10. 【請求項10】 吐出エネルギー発生素子が形成された
    基板上に、溶解可能な樹脂にて流路パターンを形成する
    工程と、 常温にて固体状のエポキシ樹脂を含む被覆樹脂を溶媒に
    溶解し、この溶解した被覆樹脂を前記溶解可能な樹脂層
    上にソルベントコートすることによって、前記溶解可能
    な樹脂層上に流路壁となる被覆樹脂層を形成する工程
    と、 前記吐出エネルギー発生素子の上方の前記被覆樹脂層に
    吐出口を形成するとともに、前記流路パターン上に液排
    出口を形成する工程と、 前記溶解可能な樹脂にて前記吐出口及び前記液排出口を
    塞ぐ工程と、 前記被覆樹脂層に撥水層を形成する工程と、 前記吐出口及び液排出口の上方の前記撥水層の不要部分
    を除去する工程と、 前記溶解可能な樹脂層を溶出する工程と、を有すること
    を特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法。
JP2000091800A 2000-03-29 2000-03-29 液体吐出ヘッド、液体吐出装置、および該液体吐出ヘッドの製造方法 Pending JP2001277545A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000091800A JP2001277545A (ja) 2000-03-29 2000-03-29 液体吐出ヘッド、液体吐出装置、および該液体吐出ヘッドの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000091800A JP2001277545A (ja) 2000-03-29 2000-03-29 液体吐出ヘッド、液体吐出装置、および該液体吐出ヘッドの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001277545A true JP2001277545A (ja) 2001-10-09

Family

ID=18607222

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000091800A Pending JP2001277545A (ja) 2000-03-29 2000-03-29 液体吐出ヘッド、液体吐出装置、および該液体吐出ヘッドの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001277545A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007290359A (ja) * 2006-03-10 2007-11-08 Canon Inc 液体吐出ヘッド基体、その基体を用いた液体吐出ヘッド及びそれらの製造方法
JP2009226942A (ja) * 2008-02-26 2009-10-08 Ricoh Co Ltd 液体吐出ヘッド及び画像形成装置
JP2013059894A (ja) * 2011-09-13 2013-04-04 Ricoh Co Ltd 液滴吐出ヘッド及び画像形成装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007290359A (ja) * 2006-03-10 2007-11-08 Canon Inc 液体吐出ヘッド基体、その基体を用いた液体吐出ヘッド及びそれらの製造方法
JP2009226942A (ja) * 2008-02-26 2009-10-08 Ricoh Co Ltd 液体吐出ヘッド及び画像形成装置
JP2013059894A (ja) * 2011-09-13 2013-04-04 Ricoh Co Ltd 液滴吐出ヘッド及び画像形成装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH1199649A (ja) インクジェットヘッド、その製造方法、及びインクジェット装置
EP0627313B1 (en) Ink jet recording head and ink jet recording apparatus using same
US7950780B2 (en) Liquid jet head and image forming apparatus configured to obtain air bubble discharging properties
JP2013193445A (ja) 液滴吐出装置及び画像形成装置
JP2001225475A (ja) 液体吐出ヘッド、液体吐出装置及び前記液体吐出ヘッドの製造方法
JPH1076654A (ja) 液体吐出方法、液供給方法、液体吐出ヘッド、該液体吐出ヘッドを用いた液体吐出ヘッドカートリッジ、及び液体吐出装置
JP2011018836A (ja) 圧電型アクチュエータの製造方法、及び該製造方法によって製造された圧電型アクチュエータ
JP4018272B2 (ja) インクジェットプリントヘッド及び該ヘッドを搭載するインクジェットプリンティングデバイス
JP2001277545A (ja) 液体吐出ヘッド、液体吐出装置、および該液体吐出ヘッドの製造方法
JP4393730B2 (ja) インクジェットヘッド
JP2005014345A (ja) 液滴吐出ヘッド及び画像形成装置
JP7188068B2 (ja) 液体吐出ヘッド、ヘッドモジュール、液体カートリッジ、液体吐出ユニットおよび液体吐出装置
JP4012787B2 (ja) 液滴吐出ヘッド及びインクジェット記録装置
JP4725084B2 (ja) 液体噴射装置
JPH04214358A (ja) インクジェット記録手段および該記録手段を用いるインクジェット記録装置
JP5728934B2 (ja) ヘッド回復装置及び画像形成装置
JP2009292003A (ja) 液滴吐出ヘッド、インクジェットプリンタ、液滴吐出ヘッドの製造方法およびインクジェットプリンタの製造方法
JP2010165724A (ja) アクチュエータ、液滴吐出ヘッド、インクカートリッジ及び画像形成装置
JP2020155528A (ja) 電気機械変換部材、液体吐出ヘッド、液体吐出ユニット及び液体を吐出する装置
JP4527466B2 (ja) 液体吐出ヘッド及び画像形成装置
JP2001239671A (ja) ノズル形成部材、液滴吐出ヘッド及びインクジェット記録装置
JP2003237065A (ja) インクジェットヘッド及びインクジェット記録装置
JP3815046B2 (ja) インクジェットヘッドの駆動方法及びその装置
JPH11309850A (ja) インクジェットヘッドとその駆動装置およびインクジェット式記録装置
JP4061702B2 (ja) インクジェットヘッドの駆動装置