JP2001275520A - 穂先竿の構造とそれを有する釣竿 - Google Patents

穂先竿の構造とそれを有する釣竿

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JP2001275520A
JP2001275520A JP2000096457A JP2000096457A JP2001275520A JP 2001275520 A JP2001275520 A JP 2001275520A JP 2000096457 A JP2000096457 A JP 2000096457A JP 2000096457 A JP2000096457 A JP 2000096457A JP 2001275520 A JP2001275520 A JP 2001275520A
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JP
Japan
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layer
rod
reinforcing fibers
fiber
inclined layer
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JP2000096457A
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English (en)
Inventor
Hideyuki Naito
秀行 内藤
Toshihisa Okamoto
寿久 岡本
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Globeride Inc
Original Assignee
Daiwa Seiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 穂先竿の焼成曲りを防止する。 【解決手段】 繊維強化樹脂製の穂先であって、プリプ
レグシートを、1回を超え、しかも丁度整数巻回になら
ない状態に巻回し、その殆どの強化繊維が傾斜方向に指
向した1又は2以上の傾斜層10を有し、その残りの層
12の強化繊維が殆ど軸長方向に指向しており、前記傾
斜層全体では、同じ種類の強化繊維が概ね同じ量軸長方
向に対して概ね左右対称の方向に配設されており、全体
に対する傾斜層の体積比率が概ね3〜10パーセントの
範囲であるよう構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、穂先竿又はこれを
有する釣竿に関する。
【0002】
【従来の技術】焼成する前の竿杆素材が、軸長方向に対
して完全に対称な物性並びに対称な形態に形成されてい
れば、焼成をしても曲りを生ずることはない。然しなが
ら、現実の竿杆素材は、プリプレグシートを使用して形
成することが殆どであり、シートを1回を超えて巻回す
ることが一般的である。これは、丁度1回に巻回するこ
とは現実的に不可能に近く、また、もし1回未満の巻回
にすれば、シートの巻回始端と終端とが離れることにな
り、強化繊維が円周方向に不連続な状態で竿を成形する
ことになり、強度的に弱い竿となるからである。従っ
て、最小の巻回数(1回)にする場合は勿論、複数回に
巻回する場合も、巻回数を丁度の整数回よりも幾分か長
め又は短め(2回以上を狙う巻回数とする場合)に巻回
して重ね代等の偏りを生ずることが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】然しながら、上記のよ
うに重ね代等を設ければ竿杆素材の対称性が失われ、加
熱焼成後の温度低下によって成形竿杆が曲がってしま
い、修正が困難な場合は不良品となり、歩留まりが悪く
なる他、修正自体にも手数を要する。特に、穂先竿のよ
うに細い竿杆では、当然ながら軸長方向に対して対称と
もいえる軸長方向強化繊維の存在による成形竿杆の直線
性を保持する作用も弱く、上記の不具合が大きい。よっ
て本発明は、穂先竿の焼成曲りを防止することを目的と
する。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的に鑑み、本発明
では請求項1において、繊維強化樹脂製の穂先であっ
て、プリプレグシートを、1回を超え、しかも丁度整数
巻回にならない状態に巻回し、その殆どの強化繊維が傾
斜方向に指向した1又は2以上の傾斜層を有し、その残
りの層の強化繊維が殆ど軸長方向に指向しており、前記
傾斜層全体では、同じ種類の強化繊維が概ね同じ量軸長
方向に対して概ね左右対称の方向に配設されており、全
体に対する傾斜層の体積比率が概ね3〜10パーセント
の範囲であることを特徴とする穂先竿を提供する。
【0005】強化繊維が軸長方向に指向した層の他が、
例えば、強化繊維が円周方向に指向した層の場合、円周
方向の強化繊維自体は軸長方向に対して90度方向であ
るため、穂先竿の焼成曲りには関係しない。然しなが
ら、現実の成形品では曲りが生ずる。これはエポキシ樹
脂等のマトリックス合成樹脂が均一量ではなく、プリプ
レグシートの重ね代において多くなっていること(短め
に巻回した場合は、そこの樹脂量が少なくなっているこ
と)によると考えられる。そこでシートの重なり等の偏
りに依存する成形竿杆の曲りを防止すべく種々の試験を
試みた。竿杆の潰れを防止することは必要であるが、既
述のように円周方向に指向させたのでは成形竿杆の曲が
りは防止できない。そこで、強化繊維を、円周方向指向
の成分を有する傾斜方向に指向した状態に配設し、種々
の試験を行なった結果、傾斜方向層の体積比率が、概ね
3〜10パーセントの場合に曲りが小さくなることを見
出した。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を添付図面に示す実
施形態例に基づき、更に詳細に説明する。図1は本発明
に係る穂先竿の部分拡大図であり、中空状の穂先竿であ
る。全体のマトリックス樹脂はエポキシ樹脂であり、内
側の層10は、強化繊維がガラス繊維による織布状のス
クリムであり、その指向方向は軸長方向に対して±45
度(±は左側傾斜と右側傾斜とを表わす)程度である。
本願での傾斜方向角度は15度〜75度、好ましくは2
5度〜65度、更に好ましくは30度〜60度である。
【0007】外側の層12は、強化繊維の殆どが炭素繊
維であり、その指向方向は殆どが軸長方向である。内側
層と外側層とを合わせた全体に対する内側層の体積比率
は概ね3〜10パーセントの範囲内である。
【0008】図1の形態での試験体1を以下において説
明する。試験穂先竿の元側端部をA、先端部をBの付加
記号で表すことにする。 全長は800mm 内側直径 DA=3.9mm 肉厚 T2A=0.18mm 傾斜層肉厚T1A=0.012mm 内側直径 DB=1.3mm 肉厚 T2B=0.126mm 傾斜層肉厚T1B=0.012mm 上記試験体1の焼成曲りは、所定の測定方法で1.9m
mであった。上記試験体の傾斜層10の強化繊維の代り
に、同じガラススクリムシートを使用し、その交差した
ガラス繊維の一方向を円周方向(他の方向は軸長方向)
とし、他の条件は上記試験体と同じにした比較試験体2
での焼成曲りは2.5mmであった。
【0009】又図1で説明した形態の穂先竿であって他
の試験体3を説明する。 全長は800mm 内側直径 DA=3.9mm 肉厚 T2A=0.195mm 傾斜層肉厚T1A=0.024mm 内側直径 DB=1.3mm 肉厚 T2B=0.138mm 傾斜層肉厚T1B=0.024mm この試験体の成形曲りは、7.8mmであった。
【0010】試験体1は試験体2や3よりも曲り量が改
善されている。試験体1の先端部での傾斜層の体積比率
は7パーセントであり、元端部では5パーセントである
(上記各肉厚は重ね代領域を除いた部位での値であり、
体積比率ではこれら重ね代分も含んでいる)。試験体2
では傾斜層の体積比率は当然0パーセントである。試験
体3の先端部での傾斜層の体積比率は14パーセントで
あり、元端部では10パーセントである。
【0011】こうした試験を踏まえ、穂先竿の、先端部
から元端部に至る範囲に亘って、傾斜層の体積比率が概
ね3〜10パーセントの範囲内であると成形曲りが改善
されることを見出した。但し、穂先竿において、局所的
に補強等が施されている部位は除いての条件である。ま
た、加熱成形時に塗装は施されていないため、成形品の
塗装層は除外して考える。
【0012】以上の形態の他、図1の傾斜層10が軸長
方向指向層12の外側に位置した形態や、図2の、強化
繊維の殆どが軸長方向に指向した内側層12Bと、同様
に強化繊維の殆どが軸長方向に指向した外側層12Aと
の間に傾斜層10が位置した形態や、図3の、強化繊維
の殆どが軸長方向に指向した中間層12の内外に傾斜層
が10A,10Bと分れていたりする形態も含まれる。
【0013】更には、上記説明では、傾斜層の強化繊維
としてガラス繊維のスクリムを使用したが、一般のガラ
ス繊維の織布でもよく、また、炭素繊維やその他の繊維
を使用してもよい。また、一方向引き揃えシートの強化
繊維が所定の角度傾斜するようにシートを配設し、更に
同じ種類の他のシートを、その強化繊維方向が軸長方向
に対して対称になるようにして、先のシートに重ねた
り、或いは図3の形態の外側層10Aに一方を、内側層
10Bに他方を配設した構造でもよい。
【0014】また、傾斜層の存在により、特に穂先竿等
の細径な竿杆程大撓みした際に捩れを伴い、捩りのせん
断応力が発生するが、傾斜層の傾斜方向強化繊維(特に
45度方向繊維)が捩りに対抗し、竿杆の強度を向上さ
せる。試験では10〜40パーセント程度強度向上があ
った。こうした見地からも、体積比率で3パーセント程
度以上の傾斜層は必要である。
【0015】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明に
よれば、焼成曲りが防止された穂先竿と釣竿が提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明に係る穂先竿の部分縦断面図であ
る。
【図2】図2は他の形態例を示す部分縦断面図である。
【図3】図3は他の形態例を示す部分縦断面図である。
【符号の説明】
10 傾斜層 12 軸長方向指向層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29C 67/14 C Fターム(参考) 2B019 AA05 AB05 AB12 AB14 AB15 AB36 4F205 AA39 AD02 AD04 AD16 AG03 AG08 AH02 AM32 HA02 HA23 HA33 HA37 HA45 HB01 HC02 HC05 HC16 HC17 HC20 HF05 HF23 HK02 HK04 HK05 HK16 HL04 HL13 HL14 HT02 HT13

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維強化樹脂製の穂先であって、プリプ
    レグシートを、1回を超え、しかも丁度整数巻回になら
    ない状態に巻回し、その殆どの強化繊維が傾斜方向に指
    向した1又は2以上の傾斜層を有し、その残りの層の強
    化繊維が殆ど軸長方向に指向しており、前記傾斜層全体
    では、同じ種類の強化繊維が概ね同じ量軸長方向に対し
    て概ね左右対称の方向に配設されており、全体に対する
    傾斜層の体積比率が概ね3〜10パーセントの範囲であ
    ることを特徴とする穂先竿。
  2. 【請求項2】 前記傾斜層が1層であり、該傾斜層の強
    化繊維がガラス繊維による織布状のスクリムであって、
    前記残りの層の強化繊維の殆どが炭素繊維であり、エポ
    キシ樹脂をマトリックスとしている請求項1記載の穂先
    竿。
  3. 【請求項3】 前記請求項1又は2の穂先竿を有する釣
    竿。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7305792B2 (en) * 2004-01-30 2007-12-11 Daiwa Seiko, Inc. Tip rod
US9949466B2 (en) 2013-12-27 2018-04-24 Globeride, Inc. Fishing rod
KR101856831B1 (ko) * 2014-12-26 2018-05-10 글로브라이드 가부시키가이샤 초릿대 및 당해 초릿대를 갖는 낚싯대
US10034465B2 (en) 2013-11-29 2018-07-31 Globeride, Inc. Fishing rod
US10085433B2 (en) 2014-12-26 2018-10-02 Globeride, Inc. Tip rod and fishing rod having the same
US10182562B2 (en) 2013-12-27 2019-01-22 Globeride, Inc. Fishing rod

Cited By (7)

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