JP2001275343A - 圧電トランス、圧電トランスの駆動回路、圧電トランスの駆動方法及び、圧電トランスを用いた冷陰極管駆動装置 - Google Patents

圧電トランス、圧電トランスの駆動回路、圧電トランスの駆動方法及び、圧電トランスを用いた冷陰極管駆動装置

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JP2001275343A JP2000168216A JP2000168216A JP2001275343A JP 2001275343 A JP2001275343 A JP 2001275343A JP 2000168216 A JP2000168216 A JP 2000168216A JP 2000168216 A JP2000168216 A JP 2000168216A JP 2001275343 A JP2001275343 A JP 2001275343A
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宏 中塚
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克典 守時
Toshiyuki Asahi
俊行 朝日
Kojiro Okuyama
奥山浩二郎
Osamu Kawasaki
修 川▲さき▼
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧電トランスにおいて過電圧保護を行う場
合、圧電トランスの出力電圧を分圧し、フィードバック
するため、分圧抵抗は非常に大きものであった。さら
に、誤動作のため素子破壊の可能性や、高電圧とため回
路の小型化が困難である等の課題があった。 【解決手段】 圧電材料を主成分とする圧電体109
と、圧電体109上に形成された、電圧を印加するため
の1次側電極101U、101Dと、圧電体109上に
形成された、1次側電極への印加電圧よりも高い電圧を
出力する2次側電極102と、圧電体109上に形成さ
れた、2次側電極の出力電圧よりも低い電圧を出力する
センサ電極103とを備えた構成。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種高電圧発生装
置に用いられる圧電トランス、圧電トランスの駆動回
路、圧電トランスの駆動方法、及び圧電トランスを用い
た冷陰極管駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図36に、従来の圧電トランスの代表的
な構造であるローゼン型圧電トランスの構造を示す。こ
の圧電トランスは、電磁トランスに比べて小型化が図
れ、不燃性であり、電磁誘導によるノイズを出さないな
どの長所を有している。
【0003】1001で示す部分が圧電トランスの低イ
ンピーダンス部であり、昇圧用として用いる場合の入力
部となる。低インピーダンス部1001は、厚み方向A
に分極が施されており、厚み方向の主面に1次側電極1
003U、1003Dが配置されている。一方、100
2で示す部分は高インピーダンス部であり、昇圧用とし
て用いる場合の出力部となる。高インピーダンス部10
02は長手方向Bに分極されており、長手方向の端面に
2次側電極1004が配置されている。
【0004】図37に、後ほど詳細に説明するが、上記
圧電トランスの特性図を示す。圧電トランスは、負荷が
無限大(図37に曲線P1で示す)のときは、駆動周波
数が圧電トランスの共振周波数に等しい場合に非常に高
い昇圧比を得ることができ、また負荷が小さくなると
(図37に曲線P2で示す)昇圧比も減少するという特
性から、近年、冷陰極管用の電源として用いられてい
る。圧電トランスを用いた冷陰極管駆動装置では、効率
よく高電圧を発生することができるが、簡単に高電圧を
発生することができるがために、その制御を誤ると圧電
トランスから過電圧が発生したり、圧電トランスの破壊
などの現象を生ずることがある。このような破壊などの
現象を防ぐため、冷陰極管駆動装置に過電圧保護回路を
設けることが提案されている。
【0005】図38は、従来の圧電トランスを用いた冷
陰極管駆動装置の構成を示すブロック図である。図38
において、1193は、圧電トランス1200を駆動す
る交流駆動信号を発生する可変発振回路である。可変発
振回路1193の出力は通常はパルス波形であり、波形
整形回路1191により高周波成分を取り除かれて正弦
波に近い交流信号に変換される。波形整形回路1191
の出力は、駆動回路1192により、圧電トランス12
00を駆動するのに十分なレベルに電圧増幅され、圧電
トランス1200の1次側電極(図36に1003Uで
示す)に入力される。圧電トランス1200の圧電効果
により昇圧された出力電圧は2次側電極(図36に10
04で示す)から取り出される。
【0006】2次側電極から出力された高電圧は、冷陰
極管1197と帰還抵抗1198からなる直列回路と、
過電圧保護回路部1190とに印加される。過電圧保護
部1190では、分圧抵抗1199aと1199bから
なる分圧回路が、圧電トランス1200の2次側電極か
ら出力された高電圧を分圧し、比較回路1195が、分
圧回路で分圧した電圧と設定値Vref1とを比較し誤
差電圧を出力する。比較回路1195からの誤差電圧は
発振制御回路1194に印加され、発振制御回路119
4は、圧電トランス1200の2次側電極から出力され
る高電圧がVref1×(分圧抵抗1199aの抵抗値
+分圧抵抗1199bの抵抗値)/分圧抵抗1199a
の抵抗値に等しくなるように可変発振回路1193を制
御する。なお、発振制御回路1194は、冷陰極蛍光管
1197が点灯している時は、過電圧保護回路1190
からの出力を受け付けない。
【0007】また、冷陰極管1197と帰還抵抗119
8とからなる直列回路に流れる電流によって帰還抵抗1
198の両端に発生する電圧(電流検出値)が比較回路
1196に印加され、比較回路1196により、電流検
出値と設定値Vref2とが比較されて誤差電圧が出力
される。比較回路1196からの誤差電圧は発振制御回
路1194に印加され、冷陰極管1197にほぼ一定の
電流が流れるように、発振制御回路1194を介して可
変発振回路1193が制御される。
【0008】このように、発振制御回路1194は、冷
陰極管1197の点灯開始前は、比較回路1195から
の出力に基づいて動作し、点灯中は、比較回路1196
からの出力に基づいて動作する。
【0009】このようにして、冷陰極管1197は安定
に点灯する。かかる駆動装置で駆動することで、圧電ト
ランスの負荷変動や、周囲温度などによって共振周波数
が変化しても、自動的に駆動周波数を共振周波数に追従
させることができる。
【0010】次に、この駆動装置の動作について図37
を用いて説明する。図37は圧電トランスの動作特性を
示したものである。図37から明らかなように、圧電ト
ランスの動作特性としては共振周波数で昇圧比が最大と
なる。通常は、圧電トランスの共振周波数よりも高い周
波数を使用して駆動制御を行う。
【0011】圧電トランスを駆動する場合、起動時に
は、その駆動周波数を共振周波数よりも高い周波数(f
a)に設定しておき、分圧抵抗1199aと1199b
により分圧された電圧が設定電圧Vref1よりも小さ
いときは、発振制御回路1194、可変発振回路119
3により駆動周波数を下げ、共振周波数に近づける。駆
動周波数が共振周波数に近づけば、圧電トランスの昇圧
比が増大し、その出力電圧が大きくなる。出力電圧が冷
陰極管1197の点灯開始電圧(Vb)に達すると、冷
陰極管1197が点灯し、これにより無限大であった圧
電トランスの負荷が、数百kΩ程度の負荷となる。その
ため、圧電トランスの動作特性は曲線P1からP2に移
る。
【0012】ここで、発振制御回路1194の動作は、
比較回路1195から比較回路1196の出力に応じた
動作となる。また、同じ周波数fbで、圧電トランスの
出力はVbからVaに変化する。このとき、帰還抵抗1
198による電流検出値が設定値Vref2よりも小さ
ければ、その設定値になるまで駆動周波数を下げ、圧電
トランスの昇圧比を上げて、冷陰極管1197に流れる
電流を増大させる。一方、帰還抵抗1198による電流
検出値が設定値Vref2よりも大きければ、駆動周波
数を上げて圧電トランスの昇圧比を下げ、冷陰極管11
97に流れる電流を減少させて、帰還抵抗1198によ
る電流検出値が設定値Vref2に等しくなるよう圧電
トランスの制御を行う。
【0013】また、冷陰極管1197が点灯開始電圧
(Vb)に達しても点灯を行わない場合、すなわち、圧
電トランス1200からの出力電圧を分圧抵抗1199
a、1199bにより分圧した電圧値が設定値Vref
1に達しても、帰還抵抗1198による電流検出値がゼ
ロのままである場合、過電圧保護回路1190により、
発振制御回路1194を介して可変発振回路1193に
おける周波数の挿引を停止する。このようにすること
で、圧電トランス1200の破壊を防ぐと共に、圧電ト
ランス1200から過電圧が発生するのを防いでいる。
【0014】従来は、圧電トランスを用いた冷陰極管駆
動装置を上記のように構成することで、冷陰極管に流れ
る電流の制御と圧電トランスの過電圧保護を行ってい
る。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の圧電ト
ランスでは、冷陰極管1197の起動(非点灯)時と定
常動作(点灯)時では昇圧比が大きく変化する。冷陰極
管1197の起動時には、昇圧比が定常動作時に比べて
非常に大きいため、高電圧を容易に出力することができ
る。その高電圧を用いるべく、冷陰極管1197と帰還
抵抗1198とからなる直列回路と並列に過電圧保護回
路1190を構成し、圧電トランス1200の2次側電
極に接続した分圧抵抗1199a、1199bから、出
力電圧に比例した電圧をフィードバックすることにより
過電圧保護を行うという構成をとっていた。
【0016】しかしながら、このような従来の過電圧保
護回路では、高電圧を分圧し、その分圧した電圧をフィ
ードバックするため、分圧回路を構成する分圧抵抗11
99a、1199bの抵抗値を小さくすると、圧電トラ
ンス1200の負荷が小さくなり、冷陰極管1197の
点灯に必要な昇圧比を得ることができなくなる、また、
分圧抵抗1199a、1199bにより不要な電流を消
費してしまう等の問題から、分圧抵抗1199a、11
99bの抵抗値を十分大きな値にする必要があった。そ
の結果、抵抗値のバラツキ、基板との寄生容量等に起因
して、分圧抵抗により正確な検出電圧を得ることができ
なくなり、過電圧保護回路が誤動作する恐れがあった。
【0017】また、冷陰極管1197の点灯に必要な電
圧が高くなると、フィードバック用の分圧抵抗1199
a、1199bにかかる電圧も非常に大きくなる。その
ため、安全規格上、回路基板において十分な沿面距離を
取らざるをえなくなり、それにより回路が大型化してし
まうなどの問題点があった。
【0018】また、特開平9−9640号公報には、図
35に示すように、負荷RLに流れる電流ILを電流検
出手段168により検出し、この検出結果を輝度設定電
圧V1と比較し、比較結果である誤差電圧を積分器11
62によりフィルタリングすると共に位相補償を行い、
V−Fコンバータ1163により電圧/周波数変換を行
い、駆動手段1167により圧電トランス1161を駆
動して、負荷RLの電流制御を行う駆動装置が開示され
ている。この駆動装置において、過電圧保護回路の誤動
作を防ぐため、圧電トランス1161の出力に、負荷R
Lと並列にサージクランパ1169を接続するという構
成をとっている。しかしながら、この場合においても、
2次側の高電圧部からの出力をフィードバックするた
め、回路基板上で高圧ラインを引き回す必要がでてく
る。その結果、浮遊容量による誤動作の可能性や沿面距
離を十分に取れない等の問題点もでてくる。
【0019】さらに、特開平11−68185号公報で
は、圧電トランスの1次側積層部の一部を帰還電極とし
て用いることが提案されている。しかしながら、この帰
還電極は駆動回路の簡略化のために使用されるため、圧
電トランスの過電圧保護に関する問題の対策には不十分
であった。
【0020】本発明の目的は、上記従来の圧電トランス
のこのような課題を考慮して、従来に比べて低い電圧で
過電圧保護を行うことが出来る圧電トランス、圧電トラ
ンスの駆動回路、圧電トランスの駆動方法及び、圧電ト
ランスを用いた冷陰極管駆動装置を提供することであ
る。
【0021】
【課題を解決するための手段】第1の本発明は(請求項
1に記載の本発明に対応)は、圧電材料を主成分とする
圧電体基板と、前記圧電体基板上に形成された、電圧を
印加するための1次側電極と、前記圧電体基板上に形成
された、前記1次側電極への印加電圧よりも高い電圧を
出力する2次側電極と、前記圧電体基板上に形成され
た、前記2次側電極の出力電圧よりも低い電圧を出力す
る第3の電極とを備えた圧電トランスである。
【0022】又、第14の本発明(請求項14に記載の
本発明に対応)は、圧電効果により、1次端子から入力
された電圧を2次端子から出力し、前記2次端子からの
出力電圧より低い電圧を検出するためのセンサ電極を備
えた圧電トランスと、前記圧電トランスの駆動を行う駆
動回路と、前記圧電トランスに前記駆動回路から所望の
周波数電圧を与えるための可変発振回路と、前記圧電ト
ランスの出力電圧が一方の入力端に印加され、他方の出
力端が帰還抵抗に接続されてなる放電管と、前記センサ
電極からの出力電圧を検出し、第1基準電圧と比較し、
その比較結果を出力する過電圧保護回路と、前記放電管
に流れる電流が一定となるように前記帰還抵抗の電圧値
と第2基準電圧とを比較し、その比較結果を出力する比
較手段と、前記放電管の点灯開始直前は、前記過電圧保
護回路からの比較結果に基づいて、前記圧電トランスの
駆動周波数を制御し、又、前記放電管の点灯中は、前記
比較手段からの比較結果に基づいて、前記圧電トランス
の駆動周波数を制御する周波数制御回路とを備えた圧電
トランスの駆動回路である。
【0023】又、第15の本発明(請求項15に記載の
本発明に対応)は、圧電効果により、1次端子から入力
された電圧を2次端子から出力する圧電トランスの駆動
方法であって、前記2次端子の出力電圧よりも低い電圧
を出力する、前記圧電トランスに設けられた第3の電極
からの前記電圧を検出し、前記検出した結果を、前記圧
電トランスの前記2次端子の出力電圧に対する過電圧保
護に利用する圧電トランスの駆動方法である。
【0024】この様に、例えば、開放保護を比較的低い
出力電圧で行う、圧電トランスの一部に、第3の電極の
一例としてセンサ電極を設けた圧電トランスであり、そ
のセンサ電極からの出力によりフィードバックを行うも
のである。
【0025】又、第16の本発明(請求項16記載の本
発明に対応)は、圧電効果により、1次側電極から入力
された電圧を昇圧して2次側電極から出力すると共に、
センサ電極から出力電圧に比例した検出電圧を出力する
圧電トランスと、周波数が可変である交流電圧を生成
し、前記交流電圧を所定レベルに増幅して、前記圧電ト
ランスに供給する圧電トランス駆動部と、前記圧電トラ
ンスの前記2次側電極からの出力電圧により駆動される
冷陰極管と、前記冷陰極管に流れる電流を電圧として検
出する抵抗器と、前記抵抗器により検出された電圧に基
づき、前記冷陰極管に流れる電流が所定値になるよう
に、前記圧電トランス駆動部から出力される前記交流電
圧の周波数を制御する発振制御回路と、前記冷陰極管の
点灯開始前において、前記センサ電極からの検出電圧に
基づき、前記発振制御回路を介して、前記圧電トランス
駆動部から出力される前記交流電圧の周波数を制御させ
ると共に、前記センサ電極からの検出電圧が所定値を超
えた場合、前記圧電トランス駆動部から出力される前記
交流電圧の周波数制御を停止させる過電圧保護回路とを
備えたことを特徴とする、圧電トランスを用いた冷陰極
管駆動装置である。
【0026】又、第17の本発明(請求項17記載の本
発明に対応)は、上記圧電トランスは、圧電体の厚み方
向に分極構造を形成するように、互いに対向して配設さ
れた前記1次側電極および前記センサ電極、および前記
圧電体の長手方向に分極構造を形成するように配設され
た前記2次側電極を有し、前記1次側電極に印加された
入力電圧を昇圧して前記2次側電極から出力電圧を得る
と共に、前記センサ電極から出力電圧に比例した検出電
圧を得ることを特徴とする、上記第16の本発明の圧電
トランスを用いた冷陰極管駆動装置である。
【0027】又、第18の本発明(請求項18記載の本
発明に対応)は、上記圧電トランスは、圧電体の長手方
向における第1の部分領域において、厚み方向の一方の
表面に第1の電極が、前記厚み方向に前記第1の電極か
ら順に前記圧電体内部に第2の電極、第3の電極が、ま
た前記圧電体の前記一方の表面と対向する他方の表面に
第4の電極が、それぞれ対向し所定の間隔を開けて、且
つ前記圧電体の長手方向の一方の端面に近接して配設さ
れ、前記圧電体に厚み方向の分極構造を形成すると共
に、前記一方の端面に対向する他方の端面に第5の電極
が配設され、前記圧電体の長手方向における第2の部分
領域において、前記圧電体に長手方向の分極構造を形成
し、前記第1および第2の電極を前記1次側電極、前記
第3および第4の電極を前記センサ電極、また前記第5
の電極を前記2次側電極として、前記1次側電極に印加
された入力電圧を昇圧して前記2次側電極から出力電圧
を得ると共に、前記センサ電極から出力電圧に比例した
検出電圧を得ることを特徴とする、上記第16の本発明
の圧電トランスを用いた冷陰極管駆動装置である。
【0028】又、第19の本発明(請求項19記載の本
発明に対応)は、上記圧電トランス駆動部は、前記直流
電源が供給される1次巻線と、前記圧電トランスの1次
側電極に接続された2次巻線とを有し、前記交流電圧を
昇圧して前記圧電トランスに供給する電磁トランスと、
前記電磁トランスの1次巻線に供給される前記直流電源
をスイッチングして、前記圧電トランスに供給する前記
交流電圧の周波数を制御するスイッチング回路とを備え
た上記第16から第18の本発明のいずれか一の、圧電
トランスを用いた冷陰極管駆動装置である。
【0029】又、第20の本発明(請求項20記載の本
発明に対応)は、上記電磁トランスは、第1および第2
の電磁トランスにより構成され、前記スイッチング回路
は、前記第1および第2の電磁トランスのそれぞれの1
次巻線に接続された第1および第2のスイッチングトラ
ンジスタを備え、前記第1および第2の電磁トランスに
より前記圧電トランスを直列又は並列駆動する上記第1
9の本発明の、圧電トランスを用いた冷陰極管駆動装置
である。
【0030】又、第21の本発明(請求項21記載の本
発明に対応)は、上記第1および第2の電磁トランスの
一方から前記圧電トランスに供給される交流電圧を基準
電圧とし、前記センサ電極からの検出電圧と前記基準電
圧との差分値に基づいて、前記圧電トランスを駆動する
上記第20の本発明の、圧電トランスを用いた冷陰極管
駆動装置である。
【0031】又、第22の本発明(請求項22記載の本
発明に対応)は、上記圧電トランスは、半波長が前記圧
電トランスの前記長手方向の長さに等しい交流電圧によ
り長手方向縦振動1次モードで駆動される上記第17か
ら21の本発明のいずれか一の、圧電トランスを用いた
冷陰極管駆動装置である。
【0032】又、第23の本発明(請求項23記載の本
発明に対応)は、上記圧電トランスは、1波長が前記圧
電トランスの前記長手方向の長さに等しい交流電圧によ
り長手方向縦振動2次モードで駆動されることを特徴と
する上記第17から19の本発明の何れか一つの、圧電
トランスを用いた冷陰極管駆動装置である。
【0033】又、第24の本発明(請求項24記載の本
発明に対応)は、上記発振制御回路は、前記冷陰極管の
点灯開始前は前記センサ電極からの検出電圧に基づい
て、前記冷陰極管の点灯開始後は前記抵抗器による検出
電圧に基づいて、前記可変発振回路から出力される前記
交流電圧の周波数を制御するように切替えるスイッチン
グ素子を備えた上記第16から18の本発明のいずれか
一つの、圧電トランスを用いた冷陰極管駆動装置であ
る。
【0034】又、第25の本発明(請求項25記載の本
発明に対応)は、上記圧電トランスの前記センサ電極に
は、抵抗器からなる分圧回路が接続され、前記分圧回路
の出力電圧を前記センサ電極からの検出電圧として用い
る上記第16から第20、および第22から第24の本
発明のいずれか一つの、圧電トランスを用いた冷陰極管
駆動装置である。
【0035】又、第26の本発明(請求項26記載の本
発明に対応)は、上記センサ電極に接続される負荷は、
前記圧電トランスの出力容量と前記2次側電極に接続さ
れた負荷の関係と、互いに対向した前記センサ電極の対
間の容量と前記センサ電極に接続される負荷の関係とが
等しくなるように構成された上記第16から18の本発
明の何れか一つの、圧電トランスを用いた冷陰極管駆動
装置である。
【0036】又、第27の本発明(請求項27記載の本
発明に対応)は、上記センサ電極に接続される前記負荷
は、前記センサ電極対間の容量をCs、前記圧電トラン
スの共振周波数をfdとすると、1/(2×π×fd×
Cs)で計算されるインピーダンスの少なくとも2倍の
抵抗値を有するように構成される上記第26の本発明
の、圧電トランスを用いた冷陰極管駆動装置である。
【0037】上記構成によれば、冷陰極管駆動装置に用
いる圧電トランスを過電圧保護する際に、高圧ラインの
保護回路への引き回しを無くすと共に、圧電トランスの
不要振動による誤動作を防止することができ、小型、高
効率、高信頼性の駆動装置を実現することが可能にな
る。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0039】(実施の形態1)図1は、本発明に係る圧
電トランスの第1の実施の形態の構造を示す斜視図であ
る。
【0040】本実施の形態に用いる圧電トランスはPZ
T等の圧電性を示す圧電材料からなり、1次電極に印加
された電圧は昇圧比倍され2次側電極から取り出され
る。1は低インピーダンス部であり、101U、101
Dは1次側電極である。2は高インピーダンス部であ
り、2次側電極102の一方は、高インピーダンス部の
端面に設けられ、他方は、1次側電極101Dを共用す
る構成である。2次側電極102と、他方の2次側電極
(1次側電極101D)との間にセンサ電極103が形
成されている。この圧電トランスは図1に示す様に、低
インピーダンス部の上下主面に設けた1次側電極101
U、101D、さらに、圧電トランスの端面に設けた電
極102、センサ電極103から電気接続をとる。
【0041】なお、高インピーダンス部に形成されたセ
ンサ電極103は圧電トランスの周りに帯状に形成され
ているが、厚み方向に相対する主面(1次側電極101
U、101Dが形成されている面と同じ面)あるいは幅
方向に相対する主面にのみ形成しても同様の効果を得る
ことが出来る。又、図1では、2次側電極の他方は、1
次側電極101Dと共用する構成となっているが、これ
に限らず、例えば、厚み方向に相対する主面の何れか一
方の面上であって、且つ、1次側電極とセンサ電極10
3の間の位置に独立して形成しても良い。
【0042】尚、本発明の第3の電極は、センサ電極に
対応する。以上のように構成された圧電トランスについ
て、以下その動作を説明する。
【0043】本圧電トランスの共振周波数近傍の集中定
数近似等価回路は図2のようになる。図2において、Cd
1、Cd2はそれぞれ入力側、出力側の束縛容量Cd3は
センサ部の束縛容量、A1(入力側)、A2(出力側)
は力係数、A3はセンサ部の力係数、mは等価質量、Cは
等価コンプライアンス、Rmは等価機械抵抗である。本実
施例の圧電トランスでは、力係数A1はA2(A3)よ
りも大きく、図2中の2つの等価理想変成器で昇圧され
る。さらに圧電トランスでは等価質量と等価コンプライ
アンスからなる直列共振回路を含むため、特に負荷抵抗
の値が大きい場合に出力電圧は変成器の変成比以上に大
きな値となる。また、センサ電極からの出力は、等価回
路においてA2の力係数で表される理想変成器の中間タ
ップからの出力で表される。
【0044】次に、図1に示す圧電トランスを用いた駆
動回路を図3を用いて説明する。図3は本発明による圧
電インバータの基本構成を示すブロック図である。同図
において、43は圧電トランス40を駆動する交流駆動
信号を発生する可変発振回路である。可変発振回路43
の出力は通常はパルス波形であり、波形整形回路41に
より高周波成分を取り除かれて正弦波に近い交流信号に
変換される。波形整形回路41の出力はドライブ回路4
2により圧電トランス40を駆動するのに十分なレベル
に電圧増幅され、圧電トランス40の1次側電極101
Uに入力される。圧電トランス40の圧電効果により昇
圧された出力電圧は2次側電極102から取り出され
る。
【0045】2次側電極102から出力された高圧電圧
は冷陰極蛍光管47と帰還抵抗48との直列回路に印加
される。また、センサ電極103からの出力は、過電圧
保護回路部50に印加される。過電圧保護回路部50は
分圧抵抗49aの両端に発生する電圧と第1基準電圧V
ref1(設定電圧)とを比較するための比較回路45
を有している。即ち、過電圧保護回路部50は、冷陰極
蛍光管47の点灯開始前において、圧電トランスの2次
側電極から出力される高圧電圧が設定電圧よりも高くな
るのを防ぐために、その比較結果を発振制御回路44に
出力する構成である。発振制御回路44は冷陰極管点灯
開始前は、比較回路45からの出力に基づいて、過電流
保護の動作を行う。
【0046】また、冷陰極蛍光管47の点灯中は、冷陰
極管47と帰還抵抗48の直列回路に流れる電流によっ
て帰還抵抗48の両端に発生する電圧が比較回路46に
印加され、比較回路46の出力は発振制御回路44に印
加され、冷陰極蛍光管47にほぼ一定の電流が流れるよ
うに発振制御回路44、可変発振回路43を制御する。
【0047】即ち、発振制御回路44は冷陰極管点灯開
始前は、比較回路45からの出力に基づいて動作し、点
灯中は、比較回路46からの出力に基づいて動作する。
【0048】以上のように構成された圧電インバータに
ついて、その動作を図4をもちいて説明を行う。図4
(a)、(b)は圧電トランスの動作特性を示してお
り、横軸は周波数、縦軸は昇圧比を示している。図4
(a)は本実施例の圧電トランスの冷陰極管点灯状態での
動作特性を表す。また、図4(b)は本実施例の圧電トラ
ンスの冷陰極管点灯前での動作特性を示す。T1は圧電
トランスの出力特性、S1はセンサ電極の出力特性を表
す。センサ電極の出力は2次側出力のおよそ0.6倍程
度であり、共振周波数、曲線の傾き等は圧電トランスの
出力特性とほぼ一致している。
【0049】図3に示された駆動ブロックにおいて、点
灯開始前の初期状態では冷陰極管に印加される電圧は、
図4(b)の曲線T1の電圧に対応した高い電圧である。
さらに、順次駆動周波数を下げて出力電圧を増大させて
いき、冷陰極管の点灯電圧で冷陰極管が点灯する。この
とき、センサ電極からの出力はS1の曲線での電圧に対
応した電圧となる。冷陰極管が点灯すると、圧電トラン
スの動作特性曲線は図4(a)の曲線に移り、所定の管電
流となるように制御が行われる。
【0050】このとき、冷陰極管が点灯開始電圧になっ
ても点灯を行わなかった場合、圧電トランスの負荷は見
かけ上無限大となり、駆動周波数が下がることで、図4
(b)の曲線T1の周波数に対応した電圧が出力となって
現れてくる。そこで、点灯開始時は曲線S1に対応した
センサ電極からの出力電圧を検出し、設定電圧とを比較
回路45で比較を行う。センサ電極からの出力電圧が設
定値になるまでは駆動周波数下げ、出力電圧を増大させ
る。しかし、出力電圧が設定値になると電圧比較回路4
5の出力により、周波数制御回路44で周波数の挿引を
やめ、駆動周波数をその電圧値でのものに固定する。
【0051】また、過電圧保護回路部50は冷陰極管点
灯時には停止し、管電流制御回路により動作が行われ
る。尚、管電流制御回路は、図3中の、比較回路46及
び帰還抵抗48に対応する。
【0052】なお、本実施の形態では、2次側電極は矩
型板の端面に形成されているが、端面近傍に形成しても
よい。
【0053】また、本実施の形態では、圧電トランスは
PZTなどの圧電セラミックを用いて形成したが、圧電
性を示す材料であれば、LiNbO3などのような単結晶材料
を用いても同様の特性を得ることができる。
【0054】また、センサ電極についても、圧電トラン
スの中央部付近に形成したが、λ/2振動モードを用いる
場合、圧電トランスの長さをLとしたとき、圧電トラン
スの中心部からL/8以内の範囲に形成することで(図1
7参照)、電極取り出しの際、圧電トランスの振動を阻
害せず、かつセンサ電極の出力電圧値を小さくできると
いう効果も得られる。さらに、λ振動モードを用いる場
合には、圧電トランスの長さをLとしたとき、発電部の
中心からL/8以内の範囲に形成することで(図18参
照)、電極取り出しの際、圧電トランスの振動を阻害し
ない。また、駆動部と発電部の境界と発電部の中心との
間にセンサ電極を形成することでセンサ電極の出力電圧
値を小さくできる。
【0055】また、本発明では他の圧電トランスの構造
においても2次電極の間にセンサ電極を形成することに
より、センサ出力を得ることもできる。この場合も同様
の効果を得ることができる。
【0056】また、実施例の圧電トランスの場合、セン
サ出力を必要としないときは、センサ電極からの出力を
圧電トランスの出力電圧制御にもちいたり、電圧の異な
った出力を必要な場合の出力として取り出すこともでき
る。
【0057】本実施の形態によれば、従来に比べて低い
電圧で過電圧保護を行うことが出来る。
【0058】(実施の形態2)図5は、本発明に係る圧
電トランスの第2の実施の形態の構造を示す斜視図であ
る。
【0059】本実施の形態に用いる圧電トランスはPZ
T等の圧電性を示す圧電材料からなり、1次電極に印加
された電圧は昇圧比倍され2次側電極から取り出され
る。1は低インピーダンス部であり、101U、101
Dは1次側電極である。2は高インピーダンス部であ
り、102は2次側電極である。また、3はセンサ部で
あり、503U、503Dはセンサ電極である。この圧
電トランスは図5に示す様に、低インピーダンス部の上
下主面に設けた1次側電極101U、101D、さら
に、圧電トランスの端面に設けた電極102、センサ電
極503U、503Dから電気接続をとる。
【0060】本実施の形態において、実施の形態1と異
なる点は、センサ電極を圧電トランスの駆動部を長手方
向の端面から後退させた領域に形成し、振動エネルギー
の取り出しをk31の振動を用いて行う点である。このよ
うにk31の振動を用いることで、振動エネルギーを機械
エネルギーに変換する割合を小さくし、センサ電極から
の出力による圧電トランスの効率の低下を防ぐことがで
きる。また、低インピーダンス部と分極方向が同じか、
または逆向きであるので、分極が容易に行えるという利
点もある。
【0061】本圧電トランスの共振周波数近傍の集中定
数近似等価回路は図6のようになる。図6において、Cd
1、Cd2はそれぞれ入力側、出力側の束縛容量、Cd3は
センサ部の束縛容量であり、A1(入力側)、A2(出
力側)、A3(センサ部)は力係数、mは等価質量、Cは
等価コンプライアンス、Rmは等価機械抵抗である。本実
施例の圧電トランスでは力係数A1はA2、A3よりも
大きく、図6中の3つの等価理想変成器で昇圧される。
さらに圧電トランスでは等価質量と等価コンプライアン
スからなる直列共振回路を含むため、特に負荷抵抗の値
が大きい場合に出力電圧、センサ電圧は変成器の変成比
以上に大きな値となる(以下の実施の形態も同様であ
る)。
【0062】ここで、実施の形態1の等価回路と異なる
点はセンサ部の出力が単独の理想変成器で表されている
点である。その結果、出力との相関が小さく、任意の出
力が得やすい。
【0063】また、センサ電極は圧電トランスの長手方
向の主面の端面付近に形成したが、λ振動モードを用い
る場合、センサ電極を1次電極と2次電極の間に形成す
る方が望ましい。この場合、λ振動モードの励振が端面
付近に形成するよりも行いやすいという効果も得られ
る。
【0064】なお、本実施の形態では圧電トランスの材
料としてPZTなどの圧電セラミックを使用したが、圧
電性を示す材料であれば、LiNbO3などのような単結晶で
も同様の効果を得ることができる。
【0065】さらに、図7(a)、(b)に示すよう
に、λ振動モードを用いる場合には、圧電トランスの駆
動部の中心付近の領域に形成する。このようにセンサ電
極を形成することにより、図8に示すように、振動の節
から電極取り出しを行えるため、電極取り出しの際、圧
電トランスの振動を阻害しない。さらに、図9に示すよ
うに、λ/2振動モードを用いる場合、圧電トランスの長
手方向の中心の付近の領域に形成する。このようにセン
サ電極を形成することにより、図10に示すように、振
動の節から電極取り出しを行えるため、電極取り出しの
際、圧電トランスの振動を阻害しない。
【0066】さらに、センサ部を積層構造としても同様
の効果を得ることができる。また、センサ電極のどちら
か一方の電極を1次側電極の一方と共通とすることもで
きる。
【0067】また、本発明では他の圧電トランスの構造
においてもk31の振動によりセンサ出力が得られるよう
にセンサ部を形成することもできる。この場合も同様の
効果を得ることができる。
【0068】また、実施例の圧電トランスの場合、セン
サ出力を必要としないときは、センサ電極からの出力を
圧電トランスの出力電圧制御にもちいたり、電圧の異な
った出力を必要な場合の出力として取り出すこともでき
る。
【0069】(実施の形態3)図11(a)は、本発明
に係る圧電トランスの第3の実施の形態の構造を示す斜
視図であり、図11(b)は同圧電トランスを上面側から
見た平面図である。
【0070】本実施の形態に用いる圧電トランスはPZ
T等の圧電性を示す圧電材料からなり、1次電極に印加
された電圧は昇圧比倍され2次側電極から取り出され
る。低インピーダンス部は、101U、101Dは1次
側電極で構成されている。また、高インピーダンス部
は、2次側電極102と一方の1次側電極で構成され、
2次側電極102は高インピーダンス部の端面に設けら
れている。また、113U、113Dはセンサ電極であ
る。この圧電トランスは図11に示す様に、低インピー
ダンス部の上下主面に設けた1次側電極101U、10
1D、さらに、圧電トランスの端面に設けた電極10
2、センサ電極103U、103Dから電気接続をと
る。
【0071】本実施の形態において、実施の形態2と異
なる点は、センサ電極を圧電トランスの幅方向の主面に
形成し、振動の取り出しをk31''の振動を用いて行う点
である。本実施の形態のように駆動部の振動とセンサ部
での振動、さらに発電部の振動をそれぞれ変えてやるこ
とにより、入力に対するセンサ部での昇圧比、出力部で
の昇圧比をそれぞれ任意に変えてやることができるなど
の利点を有する。
【0072】なお、本実施の形態では圧電トランスの材
料としてPZTなどの圧電セラミックを使用したが、圧
電性を示す材料であれば、LiNbO3などのような単結晶で
も同様の効果を得ることができる。
【0073】また、センサ電極は幅方向の主面にのみ形
成したが、図12に示すように、厚み方向の一方の主面
に、センサ電極114Uをくし状に形成し、電極101
Uと電極を共通にすることでも同様の効果を得ることが
出来る。また、上記構成では、センサ電極の一方を一次
電極101Uと共通の構成としたが、これに限らず例え
ば、図13に示す様に、別のくし状の電極114Dを形
成することでも同様の効果を得られる。
【0074】また、センサ電極は圧電トランスの長手方
向の端面付近に形成したが、λ振動モードを用いる場
合、センサ電極を1次電極と2次電極の間に形成する方
が望ましい。この場合、端面付近にセンサ電極を形成し
たときよりもλ振動モードの励振がされやすいという効
果も得られる。
【0075】また、本発明では他の圧電トランスの構造
においてもk31''の振動によりセンサ出力が得られるよ
うにセンサ部を形成することもできる。この場合も同様
の効果を得ることができる。
【0076】また、実施例の圧電トランスの場合、セン
サ出力を必要としないときは、センサ電極からの出力を
圧電トランスの出力電圧制御にもちいたり、電圧の異な
った出力を必要な場合の出力として取り出すこともでき
る。
【0077】(実施の形態4)図14(a)は、本発明
に係る圧電トランスの第4の実施の形態の構成を示す斜
視図であり、図14(b)は同圧電トランスの厚み方向の
断面図である。
【0078】本実施の形態に用いる圧電トランスはPZ
T等の圧電性を示す圧電材料からなり、1次電極に印加
された電圧は昇圧比倍され2次側電極から取り出され
る。低インピーダンス部は、1次側電極121U、12
1Dで構成され、圧電体と内部電極を交互に積層されて
いる。また、高インピーダンス部は、2次側電極122
と一方の1次側電極121Dで構成され、2次側電極1
22は高インピーダンス部の端面に設けられている。ま
た、低インピーダンス部の厚み方向の一部に設けた12
3Dはセンサ電極の内の一方の電極である。尚、センサ
電極の他方の電極は、1次側電極121Uと共用してい
る。この圧電トランスは、低インピーダンス部の積層さ
れた1次側電極121U、121D、さらに、圧電トラ
ンスの端面に設けた2次電極122、センサ電極123
Dから電気接続をとる。
【0079】本実施の形態において、実施の形態2と異
なる点は、1次電極が積層されていること、センサ電極
が、圧電体109の厚み方向に垂直な主面の一部に、1
次電極と平行に形成されており、長手方向の振動に対し
て、振動に影響を与えない様に形成されている点であ
る。
【0080】1次電極からの電気エネルギーが機械振動
に変換されて振動を行うが、センサ電極を形成した部分
は圧電性を示すが、1次電極から見ると等価回路で示さ
れるように負荷となる。そのため、圧電トランスの駆動
部をできるだけ大きくする方が、効率の低下を防ぐこと
ができる。その結果、出力電圧の過電圧保護だけでな
く、変換効率をセンサ電極により低下することを防ぐこ
とができる。
【0081】なお、本実施の形態では圧電トランスの材
料としてPZTなどの圧電セラミックを使用したが、圧
電性を示す材料であれば、LiNbO3などのような単結晶で
も同様の特性を得ることができる。
【0082】また、図14では、センサ電極123Dを
長手方向の主面に1次電極と同じサイズで形成を行った
が、図15に示すように厚み方向の主面の一部にセンサ
電極221Uを形成し、他の部分を1次電極231Uと
して用いても同様の効果を得ることが出来る。この構成
において、低インピーダンス部は、一次側電極231U
と232Dで構成され、圧電体と内部電極が交互に積層
されている。この場合、さらに1次電極での希望モード
の励振に対して振動を阻害しにくい等の利点もあり、効
果は大きい。
【0083】また、本実施例では積層された低インピー
ダンス部の1層の厚みとセンサ電極部の1層の厚みを同
じにしたが、低インピーダンス部の圧電層1層の厚みと
センサ部の圧電層1層の厚みをかえてもよい。さらに、
センサ部を積層とすることもできる。
【0084】なお、本実施の形態ではセンサ電極の一方
の電極を1次電極と共通にしたが、図16に示すように
絶縁層を介して、センサ部を構成し、独立にセンサ電極
を形成しても同様の効果を得ることができる。
【0085】また、実施例の圧電トランスの場合、セン
サ出力を必要としないときは、センサ電極からの出力を
圧電トランスの出力電圧制御にもちいたり、電圧の異な
った出力を必要な場合の出力として取り出すこともでき
る。
【0086】また、本発明では他の圧電トランスの構造
においても積層された1次電極の厚み方向の一部にセン
サ部を形成することもできる。この場合も同様の効果を
得ることができる。
【0087】以上詳述した如く、本発明の圧電トランス
では、センサ電極を設けたことで出力端開放時における
過電圧保護を比較的低い電圧で行うことが可能となる。
さらに、本発明の駆動方法によれば、信頼性が高く、し
かも小型の圧電インバータとなり、実用的上その効果は
非常に大きい。
【0088】以上述べたところから明らかなように本発
明は、従来に比べて低い電圧で過電圧保護を行うことが
出来るという長所を有する。
【0089】上記実施の形態では、圧電トランスの1次
および2次側電極とは別個に設けたセンサ電極を用い
て、圧電トランスの過電圧制御を行うことで、低電圧で
圧電トランスの出力電圧を制御する場合について説明し
た。しかし、このように、センサ電極を用いた場合、圧
電トランスの振動をセンサ電極により検出し過電圧制御
を行うため、不要振動をできるだけ励振しないで駆動を
行う必要があり、誤った駆動を行うと誤動作の原因とな
る恐れがある。
【0090】したがって、本発明の目的は、圧電トラン
スを過電圧保護する際に、高圧ラインの保護回路への引
き回しを無くすと共に、圧電トランスの不要振動による
誤動作を防止し、小型で、効率が高く、信頼性の高い、
圧電トランスを用いた冷陰極管駆動装置を提供すること
にある。
【0091】以下、本発明の実施の形態について、図面
を参照して説明する。
【0092】(第B1の実施形態)図19は、本発明の
第B1の実施形態による圧電トランスを用いた冷陰極管
駆動装置の構成を示すブロック図である。ここで、図1
9に示す冷陰極管駆動装置について説明する前に、それ
に用いる圧電トランスの構造および等価回路について、
図20および図21を参照して説明する。
【0093】図20(a)および図20(b)はそれぞ
れ、本実施形態に用いる圧電トランスの構造を示す斜視
図および正面図である。
【0094】本実施形態に用いる圧電トランスは、PZ
T等の圧電性を示す圧電材料からなり、1次側電極に印
加された電圧は昇圧比倍されて2次側電極から取り出さ
れる。図20において、1024はセンサ部である。1
025は、圧電トランスの厚み方向Aに分極構造を有す
る低インピーダンス部であり、1021U、1021D
は互いに対向した1次側電極の対である。1026は、
圧電トランスの長手方向Bに分極構造を有する高インピ
ーダンス部であり、1022は2次側電極であり、高イ
ンピーダンス部1026の端面に設けられる。また、1
023U、1023Dは、低インピーダンス部1025
の厚み方向の一部に設けられ、1次側電極1021U、
1021Dに対向すると共に、互いに対向したセンサ電
極の対である。センサ電極1023Uと1次側電極10
21Uはそれぞれ、センサ電極1023Dと1次側電極
1021Dに対する電圧基準電極として共通接続されて
いる。
【0095】尚、図20に示す圧電トランスの場合、2
次側電極のもう一方は、1次側電極1021U又は、セ
ンサ電極1023Uと共用する構成となっている。
【0096】この圧電トランスは、図20に示すよう
に、低インピーダンス部1025の厚み方向に設けた1
次側電極1021U、1021Dに入力電圧が印加さ
れ、高インピーダンス部1026の長手方向端面に設け
た2次側電極1022から昇圧された出力電圧が取り出
されると共に、低インピーダンス部1025の厚み方向
に設けたセンサ電極1023U、23Dから出力電圧に
比例した電圧が取り出される。
【0097】次に、以上のように構成された圧電トラン
スの等価回路について説明する。
【0098】図21は、本実施形態で用いる圧電トラン
スの共振周波数近傍の集中定数近似等価回路である。図
21において、Cd1、Cd2はそれぞれ入力側、出力
側の束縛容量、Csはセンサ部の束縛容量、A1(入力
側)、A2 (出力側)は力係数、Asはセンサ部の力
係数、mは等価質量、Cは等価コンプライアンス、Rm
は等価機械抵抗である。
【0099】本実施形態の圧電トランスでは、力係数A
1はA2(およびAs)よりも大きく、この2つの力係
数A1とA2を有する等価理想変成器で昇圧を行う。ま
た、圧電トランスでは、等価質量mと等価コンプライア
ンスCからなる直列共振回路を含むため、特に負荷抵抗
の値が大きい場合に、出力電圧は変成器の変成比以上に
大きな値となる。
【0100】次に、図20に示す圧電トランスを用いた
冷陰極管駆動装置について、図19を用いて説明する。
図19において、1011は圧電トランス1020を駆
動する圧電トランス駆動部であり、圧電トランス駆動部
1011は、周波数が可変である交流信号を発生する可
変発振回路1113と、可変発振回路1113の出力で
あるパルス状の交流信号から、高周波成分を取り除いて
正弦波に近い交流信号に変換する波形整形回路1111
と、波形整形回路1111の出力を、圧電トランス10
20を駆動するのに十分なレベルにまで電圧増幅し、圧
電トランス1020の1次側電極1021Dに印加する
駆動回路1112とからなる。圧電トランス1020の
圧電効果により昇圧された出力電圧は、2次側電極10
22から取り出される。ここで、圧電トランス1020
の1次側電極1021Uとセンサ電極1023Uは接地
電位に接続されている。
【0101】2次側電極1022から出力された高電圧
は、冷陰極管1017と帰還抵抗1018とからなる直
列回路に印加される。また、センサ電極1023Dから
の出力は、過電圧保護回路1010に印加される。過電
圧保護回路1010では、分圧抵抗1019aと101
9bからなる分圧回路が、圧電トランス1020の2次
側電極1022から出力された高電圧を分圧し、比較回
路1015が、分圧回路で分圧した電圧と設定値Vre
f1とを比較し誤差電圧を出力する。比較回路1015
からの誤差電圧は発振制御回路1014に印加され、発
振制御回路1014は、圧電トランス1020の2次側
電極1022から出力される高電圧がVref1×(分
圧抵抗1019aの抵抗値+分圧抵抗1019bの抵抗
値)/分圧抵抗1019aの抵抗値に等しくなるように
可変発振回路1113を制御する。なお、発振制御回路
1014は、冷陰極管1017が点灯している時は、過
電圧保護回路1010からの出力を受け付けない。
【0102】また、冷陰極管1017と帰還抵抗101
8とからなる直列回路に流れる電流によって帰還抵抗1
018の両端に発生する電圧(電流検出値)が比較回路
1016に印加され、比較回路1016により、電流検
出値と設定値Vref2とが比較され誤差電圧が出力さ
れる。比較回路1016からの誤差電圧は発振制御回路
1014に印加され、冷陰極管1017にほぼ一定の電
流が流れるように、発振制御回路1014を介して可変
発振回路1113が制御される。
【0103】このように、発振制御回路1014は、図
示しないがスイッチング素子等からなる切替手段を備
え、これにより、冷陰極管1017の点灯開始前は、比
較回路1015からの出力に基づいて制御動作を行い、
点灯開始後は、比較回路1015からの出力による制御
動作から、比較回路1016からの出力に基づく制御動
作に切替える。
【0104】次に、以上のように構成された蛍光管駆動
装置の動作について、図22を参照して説明する。図2
2は、圧電トランス1020の動作特性を示しており、
横軸は周波数、縦軸は昇圧比を示している。図22
(a)は、圧電トランス1020の冷陰極管点灯状態で
の動作特性を示し、図22(b)は、圧電トランス10
20の冷陰極管点灯前での動作特性を示す。図22にお
いて、T1は、圧電トランスの1次側電極1021Dと
2次電極1022間での昇圧比を表し、S1は、1次側
電極1021Dとセンサ電極1023D間での昇圧比を
表す曲線である。センサ電極1023Dの出力は、1次
側電極1021Dの入力電圧のおよそ0.4倍程度であ
り、曲線S1における共振周波数、曲線の傾き等は、曲
線T1のそれらとほぼ一致している。
【0105】冷陰極管1017の点灯開始前である起動
時に冷陰極管1017に印加される電圧は、図22
(b)の曲線T1が示す昇圧比に対応した高い電圧とな
る。まず、昇圧比のピークとなる周波数より高い周波数
fsに起動時の駆動周波数を設定する。入力電圧と昇圧
比に対応した出力電圧Vstが、圧電トランス1020
の2次側電極1022から出力される。出力電圧が所望
の電圧Vot(冷陰極管1017の点灯電圧)となるま
で、順次駆動周波数を下げて出力電圧を増大させてい
く。圧電トランス1020の出力電圧が、冷陰極蛍光管
1017の点灯電圧Vot(駆動周波数がfo)に達し
たとき、冷陰極管1017が点灯を開始する。このと
き、センサ電極1023Dからの出力は、曲線S1が示
す昇圧比に対応した電圧Vosとなる。
【0106】冷陰極管1017が点灯すると、圧電トラ
ンス1020の動作特性は、図22(b)から図22
(a)に示す昇圧比曲線に移り、その後、冷陰極管10
17に所定の電流が流れるように駆動制御が行われる。
また、冷陰極管1017の点灯により、圧電トランス1
020の1次側電極1021Dと2次側電極1022間
での昇圧比T1が低下するとともに、1次側電極102
1Dとセンサ電極1023D間での昇圧比S1も同様に
低下し、昇圧比T1とS1の比は、冷陰極管1017の
点灯前と後でほぼ一定に保たれている。
【0107】冷陰極管1017が点灯する前は、圧電ト
ランス1020の出力負荷は無限大に近い状態にあるた
め、圧電トランス1020は高い出力電圧を発生しやす
く、高い昇圧比が得られる。しかしながら、冷陰極管1
017が点灯すると、圧電トランス1020の出力負荷
は、無限大から数百kΩ程度と小さくなるため、圧電ト
ランス1020の振動幅は点灯開始前と比べて小さくな
る。それにともない、T1およびS1が小さくなる。つ
まり、2次側電極1022からの高電圧出力に比例した
センサ電極1023Dからの低電圧を検出することで、
圧電トランス1020の出力における過電圧保護を行う
ことができる。
【0108】このとき、冷陰極管1017が点灯開始電
圧Votになっても点灯を行わなかった場合、圧電トラ
ンス1020の負荷は見かけ上無限大となり、駆動周波
数が下がることで、図22(b)の曲線T1の周波数に
対応した高電圧が出力となって現れてくる。そこで、曲
線S1に対応したセンサ電極1023Dからの出力電圧
を分圧抵抗1019a、1019bにより検出し、その
電圧値と、2次側電極1022での点灯開始電圧Vot
に相当する設定値Vref1とを比較回路1015で比
較する。センサ電極1023Dからの出力電圧を分圧し
た電圧値が設定値Vref1に達するまでは駆動周波数
を下げ、出力電圧を増大させる。しかし、センサ電極1
023Dからの出力電圧の分圧値が設定値Vref1に
達すると、比較回路1015が、周波数制御回路14を
介して、可変発振回路13での周波数の挿引を停止し、
駆動周波数を固定する。
【0109】また、過電圧保護回路1010は、冷陰極
管1017の点灯時にはその動作を停止し、帰還抵抗1
018と比較回路1016とからなる電流制御回路のみ
が動作する。
【0110】このように、本実施形態によれば、センサ
電極1023Dにより、圧電トランス1020の1次側
電極に印加される入力電圧の約0.4倍と小さく、2次
側電極から得られる出力電圧に比例する電圧を検出し
て、過電圧保護回路に供給することで、従来のように高
電圧をフィードバックする必要がなくなるので、高圧ラ
インの引き回しや回路基板上での沿面距離を考慮する必
要がなくなり、浮遊容量による過電圧保護回路の誤動作
を防止すると共に、駆動装置を小型化することができ
る。
【0111】また、冷陰極管の点灯開始前に、圧電トラ
ンスの昇圧比を大きくするために、抵抗値の大きな分圧
抵抗を圧電トランスの2次側電極に接続する必要もなく
なり、抵抗値のバラツキ、基板との寄生容量等の影響に
よる誤動作を防止することができる。
【0112】なお、本実施形態では、圧電トランスはP
ZTなどの圧電セラミックを用いて形成したが、圧電性
を示す材料であれば、LiNbO3などのような単結晶材
料を用いても同様の特性を得ることができる。
【0113】また、出力電圧に比例した低電圧を出力す
る電極が、センサ電極として、1次および2次側電極と
は別個に構成されている圧電トランスであれば、他の構
造のものでも同様の効果を得ることができる(図1、
5、7(a)、7(b)、9、及び図11(a)〜14
(b)参照)。
【0114】(第B2の実施形態)図23は、本発明の
第B2の実施形態による圧電トランスを用いた冷陰極管
駆動装置の構成を示すブロック図である。本実施形態に
用いる圧電トランスは、第B1の実施形態と同様に、1
次側電極および2次側電極とは別個にセンサ電極を有す
るものであり、その構造(図20)、共振周波数近傍の
集中定数近似等価回路(図21)、および動作特性(図
22)についても、第B1の実施形態と同様であるので
説明を省略する。なお、本実施形態と第B1の実施形態
とは、圧電トランス1020の駆動方法、および過電圧
保護回路の構成が異なっている。
【0115】図23において、圧電トランス1020の
1次側電極1021Uとセンサ電極1023Uに、駆動
回路1112から第1の交流電圧V1が印加されると共
に、1次側電極1021Dには、駆動回路1112から
第2の交流電圧V2が印加される。交流信号V1とV2
がそれぞれ1次側電極1021Uと1021Dに印加さ
れると、第B1の実施形態と同様にして、2次側電極か
ら高電圧が出力される。
【0116】2次側電極1022から出力された高電圧
は、冷陰極管1017と帰還抵抗1018とからなる直
列回路に印加される。また、センサ電極1023Dから
の出力Vsと、センサ電極1023Dと対向して対をな
すセンサ電極1023Uに印加される電圧、すなわち圧
電トランス1020への入力電圧V1とが、過電圧保護
回路1050の差分回路1056に印加される。ここ
で、入力電圧V1をセンサ電極からの出力Vsに対する
基準電圧としている。過電圧保護回路1050において
は、差分回路1056により、センサ電極1023Uに
印加される電圧V1とセンサ電極1023Dからの出力
電圧Vsの差分値が出力され、比較回路1055によ
り、その差分値と設定値Vref1とが比較され誤差電
圧が出力される。比較回路1055からの出力は発振制
御回路1014に印加され、圧電トランス1020の2
次側電極1022から出力される高電圧が設定電圧より
も高くなるのを防止するように、発振制御回路1014
を介して、可変発振回路1113が制御される。
【0117】また、冷陰極管1017と帰還抵抗101
8とからなる直列回路に流れる電流によって帰還抵抗1
018の両端に発生する電圧(電流検出値)が比較回路
1016に印加され、比較回路1016により、電流検
出値と設定値Vref2とが比較され誤差電圧が出力さ
れる。比較回路1016からの出力は発振制御回路10
14に印加され、冷陰極管1017にほぼ一定の電流が
流れるように、発振制御回路1014を介して可変発振
回路1113が制御される。
【0118】このように、発振制御回路1014は、図
示しないがスイッチング素子等からなる切替手段を備
え、これにより、冷陰極管1017の点灯開始前は、比
較回路1055からの出力に基づいて制御動作を行い、
点灯開始後は、比較回路1055からの出力による制御
動作から、比較回路1016からの出力に基づく制御動
作に切替える。
【0119】前述したように、本実施形態と第B1の実
施形態とは、過電圧保護回路の構成が異なり、本実施形
態の場合、差分回路1056により、センサ電極102
3Dからの出力と、センサ電極1023Uに印加される
電圧、すなわち圧電トランス1020への入力電圧との
差分値を検出し、それにより過電圧保護を行う。なお、
センサ電極1023Dと1023Uの間に発生する電圧
レベルが小さい場合は、必要に応じて増幅回路により検
出電圧を増幅することもできる。
【0120】なお、本実施形態では、圧電トランスはP
ZTなどの圧電セラミックを用いて形成したが、圧電性
を示す材料であれば、LiNbO3などのような単結晶材
料を用いても同様の特性を得ることができる。
【0121】また、出力電圧に比例した低電圧を出力す
る電極が、センサ電極として、1次および2次側電極と
は別個に構成されている圧電トランスであれば、他の構
造のものでも同様の効果を得ることができる。
【0122】(第B3の実施形態)図24は、本発明の
第B3の実施形態による圧電トランスを用いた冷陰極管
駆動装置の一部、すなわち圧電トランス駆動部1011
周辺の構成を示すブロック図である。本実施形態に用い
る圧電トランスは、第B1の実施形態と同様に、1次側
電極および2次側電極とは別個にセンサ電極を有するも
のであり、その構造(図20)、共振周波数近傍の集中
定数近似等価回路(図21)、および動作特性(図2
2)についても、第B1の実施形態と同様であるので説
明を省略する。
【0123】図24において、入力端子1065には、
直流電源(図示省略)が接続されるとともに、コンデン
サ1061が接続されている。そして、電圧増幅を行う
ための電磁トランス1062a、1062bの1次巻線
1062a−1、1062b−1と、それぞれ、スイッ
チング回路を構成するスイッチングトランジスタ106
3a、1063bとが接続されてなる2つの直列回路
が、コンデンサ1061に対して並列に接続されてい
る。
【0124】圧電トランス1020において、一方の1
次側電極1021Uと一方のセンサ電極23Uとが接地
され、他方の1次側電極1021Dが、電磁トランス1
062bの2次巻線1062b−2の一方の端子と接続
されている。電磁トランス1062bの2次巻線106
2b−2の他方の端子は、もう一つの電磁トランス10
62aの2次巻線1062a−2の一方の端子と接続さ
れ、その他方の端子は接地されている。
【0125】上記のような圧電トランス駆動部1011
の構成により、電磁トランス1062a、1062bの
1次巻線1062a−1、1062b−1に供給される
直流電源が、発振制御回路1014からの制御信号に基
づき、スイッチングトランジスタ1063a、1063
bにより所定の周波数でスイッチングされ、それぞれ、
電磁トランス1062a、1062bの直列接続された
2次巻線1062a−2と1062b−2に昇圧された
交流電圧が発生し、これにより圧電トランス1020が
直列駆動される。
【0126】圧電トランスの2次側電極1022は、負
荷1060(例えば、冷陰極管)と帰還抵抗1064と
からなる直列回路に接続され、この直列回路に流れる電
流により帰還抵抗1064に発生する電圧は、電流検出
値として、図19または図23に示すような発振制御回
路1014に送られる。
【0127】また、センサ電極1023Dは、分圧抵抗
1019aと1019bとからなる分圧回路に接続さ
れ、分圧抵抗1019aにかかる電圧は、図19または
図23に示す過電圧保護回路に送られる。
【0128】ここで、スイッチングトランジスタ106
3a、1063bのオン/オフの周波数は、発振制御回
路1014からの制御信号により、半波長が圧電トラン
ス1020の全長と等しくなるような長手方向縦振動1
次モードの近傍の周波数に設定される。
【0129】図25に、圧電体1029に相当する振動
子1071を長手方向縦振動1次モードで動作させた場
合の変位分布と応力分布を示す。ここで、電磁トランス
1062aの2次巻線1062a−2のインダクタと、
電磁トランス1062bの2次巻線1062b−2のイ
ンダクタと、圧電トランス1020の1次側電極102
1Uと1021Dの対間の静電容量とで構成される直列
回路の共振周波数を、圧電トランス1020の共振周波
数近傍に設定することにより、圧電トランス1020の
1次側電極1021Dに入力される電圧波形を正弦波に
近づけることができる。また、スイッチングトランジス
タ1063a、1063bに対して所定のスイッチング
制御を行い、圧電トランス1020に正弦波を入力する
ことで、圧電トランス1020の2次側電極1022か
らは、昇圧比倍された所望の正弦波電圧が出力されるこ
とになる。
【0130】ローゼン型圧電トランスをその全長が半波
長に相当する正弦波で駆動した場合、その周波数成分の
中に、基本波成分の他に2次、3次等の高調波成分を含
むことになる。特に、2次の高調波成分により長手方向
縦振動2次モードが励振されて出力電圧の波形が歪み、
圧電トランス素子や負荷の信頼性が低下することにな
る。このように、多数の高調波成分を含む多モードの励
振は、センサ電極1023Dにより過電圧保護を行う際
に、誤動作の原因となる。
【0131】しかしながら、本実施形態によれば、2つ
の電磁トランス1062a、1062bと2つのスイッ
チングトランジスタ1063a、1063bを用いて圧
電トランス1020を駆動することで、圧電トランス1
020への入力電圧に含まれるスイッチング周波数の偶
数次の高調波成分を小さくすることができ、圧電トラン
ス1020の不要振動を防止することが可能になる。こ
れにより、センサ電極1023Dが不要な振動を検出す
ることがなく、所望の周波数成分以外の信号成分による
駆動装置の誤動作を防止することができる。
【0132】なお、出力電圧に比例した低電圧を出力す
る電極が、センサ電極として、1次および2次側電極と
は別個に構成されている圧電トランスであれば、他の構
造のものでも同様の効果を得ることができる。
【0133】(第B4の実施形態)図26は、本発明の
第B4の実施形態による圧電トランスを用いた冷陰極管
駆動装置の一部、すなわち圧電トランス駆動部1011
周辺の構成を示すブロック図である。本実施形態に用い
る圧電トランスは、第B1の実施形態と同様に、1次側
電極および2次側電極とは別個にセンサ電極を有するも
のであり、その構造(図20)、共振周波数近傍の集中
定数近似等価回路(図21)、および動作特性(図2
2)についても、第B1の実施形態と同様であるので説
明を省略する。
【0134】なお、本実施形態と第B3の実施形態と
は、1つの電磁トランスと1つのスイッチングトランジ
スタにより、1波長が圧電トランスの全長に等しい半波
正弦波電圧を圧電トランスに印加して、振動モードを長
手方向縦振動2次モードとして圧電トランスの駆動を行
う点で異なる。この相違点について、以下で説明する。
【0135】図26において、入力端子1065には、
直流電源(図示しない)が接続されるとともに、コンデ
ンサ1061が接続されている。そして、電圧増幅を行
うための電磁トランス1082の1次巻線1082−1
と、スイッチング回路を構成するスイッチングトランジ
スタ1083とが接続されてなる1つの直列回路が、コ
ンデンサ1061に対して並列に接続されている。
【0136】このような圧電トランス駆動部1011の
構成により、電磁トランス1082の1次巻線1082
−1に供給される直流電源が、発振制御回路1014か
らの制御信号に基づき、スイッチングトランジスタ10
83により所定の周波数でスイッチングされ、それぞ
れ、電磁トランス1082の2次巻線1082−2に昇
圧された交流電圧が発生し、これにより圧電トランス1
020が駆動される。
【0137】ここで、スイッチングトランジスタ108
3のオン/オフの周波数は、発振制御回路1014から
の制御信号により、1波長が圧電トランス1020の全
長と等しくなるような長手方向縦振動2次モードの近傍
の周波数に設定される。
【0138】図27に、圧電体1029に相当する振動
子1091を長手方向縦振動2次モードで動作させたと
きの変位分布と応力分布を示す。ここで、スイッチング
トランジスタ1083に対して所定のスイッチング制御
を行い、圧電トランス1020に半波正弦波を入力する
ことで、圧電トランス1020の2次側電極1022か
らは、昇圧比倍された所望の正弦波電圧が出力されるこ
とになる。
【0139】ローゼン型圧電トランスを半波正弦波で駆
動した場合、その周波数成分の中に、基本波成分の他に
2次、3次等の高調波成分を含むことになる。しかしな
がら、ローゼン型圧電トランスでは、2次の高調波成分
に対応する長手方向縦振動4次モードを励振しないた
め、不要振動を励振しにくく、出力電圧波形は正弦波と
なる。
【0140】また、上記のように、圧電トランス駆動部
1011を1組の電磁トランス1082とスイッチング
トランジスタ1083により構成し、圧電トランスを長
手方向縦振動2次モードで駆動した場合、不要な共振を
行わないため、センサ電極1023Dにより所望の振動
を検出することができる。
【0141】さらに、第B3の実施形態に比べて、スイ
ッチング素子、誘導性素子等の部品点数を削減すること
ができ、大変有効である。
【0142】なお、本実施形態では、誘導性素子として
電磁トランスを用いたが、電磁トランスの代わりにイン
ダクタを用い、センサ電極と対向する電極を接地電極と
し、同様の構成を用いれば、さらに小型で、しかも同様
の効果を得ることができるため、その効果は大きい。
【0143】また、出力電圧に比例した低電圧を出力す
る電極が、センサ電極として、1次および2次側電極と
は別個に構成されている圧電トランスであれば、他の構
造のものでも同様の効果を得ることができる。
【0144】(第B5の実施形態)本実施形態において
は、圧電トランスの2次側電極における出力容量(Cd
2:図21の束縛容量に対応)から計算されるインピー
ダンス(1/(ω・Cd2))と負荷(冷陰極管)のイ
ンピーダンスとの大小関係と、センサ電極間容量(C
s:図21の束縛容量に対応)から計算されるインピー
ダンス(1/(ω・Cs))とセンサ電極に接続される
負荷のインピーダンスとの大小関係に着目して、圧電ト
ランスを用いた冷陰極管駆動装置について、図28から
図32を参照して説明する。
【0145】なお、本実施形態に用いる圧電トランス
は、第B1の実施形態と同様に、1次側電極および2次
側電極とは別個にセンサ電極を有するものである。
【0146】本実施形態における圧電トランスでは、力
係数A1はA2(A3)よりも大きく、図21中の2つ
の等価理想変成器で昇圧される。さらに圧電トランスで
は等価質量と等価コンプライアンスからなる直列共振回
路を含むため、特に、負荷抵抗の値が大きい場合に出力
電圧は変成器の変成比以上に大きな値となる。
【0147】圧電トランス1020のセンサ電極102
3Dと2次側電極1022から出力される電圧は、セン
サ電極1023Dに接続される負荷と、2次側電極10
22に接続される負荷により決定される。また、圧電ト
ランスの2次側電極1022からの出力をセンサ電極1
023Dによりモニタするためには、センサ電極102
3Dの昇圧比変動と、2次側電極1022の昇圧比変動
が一致している必要がある。
【0148】図28から図31に、周波数に対する圧電
トランスの1次側電極と2次側電極間、および1次側電
極とセンサ電極間の昇圧比を示す。
【0149】まず、圧電トランスの2次側電極における
出力容量から計算されるインピーダンス(1/(ω・C
d2))と負荷(冷陰極管)のインピーダンスとの大小
関係と、センサ電極間容量(Cs:図21の束縛容量に
対応)から計算されるインピーダンス(1/(ω・C
s))とセンサ電極に接続される負荷のインピーダンス
との大小関係とが異なっている場合を想定する。図28
および図29はそれぞれ、その場合における冷陰極管の
点灯開始前および点灯開始後の昇圧比の周波数特性を示
している。
【0150】図28の場合、圧電トランスの出力容量C
d2から計算されるインピーダンスは1/(ω・Cd
2)であり、この値は数百kΩである。圧電トランスの
出力負荷は、冷陰極管の点灯開始前には開放に近い状態
であり(ここでは、6MΩの抵抗であるとする)、これ
らの値の大小関係は、次式の数1に示す関係となる。
【0151】
【数1】圧電トランスの出力容量から計算されるインピ
ーダンス<負荷インピーダンス これに対して、センサ電極には、1/(ω・Cs)とし
て計算されるインピーダンスよりも小さい負荷である1
kΩの抵抗が接続されていると想定する。
【0152】この場合、双方の値の大小関係は、次式の
数2に示す関係となる。
【0153】
【数2】センサ電極間容量から計算されるインピーダン
ス>センサ電極負荷インピーダンス 尚、ここで、ω=2×π×fd で表され、fdは圧電
トランスの共振周波数を示す。図28において、T10
は圧電トランスの2次側電極での昇圧比、S10はセン
サ電極での昇圧比を示す。また、図29において、圧電
トランスの出力負荷は、冷陰極管の点灯開始後には10
0kΩの抵抗となり、T11は2次側電極での昇圧比、
S11はセンサ電極での昇圧比を示す。
【0154】従って、計算上求めたインピーダンスと、
負荷インピーダンスとの上記大小関係に関して、数1と
数2とは、互いに異なる大小関係を示しており、この場
合、以下の様な不都合が生じる。
【0155】即ち、圧電トランスの出力端開放時(冷陰
極管の点灯開始前)の過電圧制御を行うためには、2次
側電極とセンサ電極での昇圧比の周波数特性が同じであ
る必要があることは、上述した通りである。
【0156】これに対して、図28および図29に示し
たように、センサ電極に、1/(ω・Cs)で計算され
るインピーダンスよりも十分小さい負荷(1kΩ)を接
続した場合、センサ電極からの出力はセンサ電極の負荷
に対応したものとなる。そのため、圧電トランスの振動
もセンサ電極の負荷に依存してしまい、T10とS1
0、およびT11とS11の間に、周波数に関する特性
において不一致が生じてしまう。特に、それぞれのピー
クに対応する周波数が一致していなければ、センサ電極
を用いた過電圧制御は困難となる。
【0157】次に、図30および図31はそれぞれ、圧
電トランスの2次側電極における出力容量から計算され
るインピーダンス(1/(ω・Cd2))と負荷(冷陰
極管)のインピーダンスとの大小関係と、センサ電極間
容量から計算されるインピーダンスとセンサ電極に接続
される負荷のインピーダンスとの大小関係とが一致して
いる場合の、冷陰極管の点灯開始前および点灯開始後の
昇圧比の周波数特性を示している。
【0158】図30において、圧電トランスの出力負荷
は、図28と同様に、6MΩである。この場合、上述し
た通り、次式の数1に示す関係となる。
【0159】
【数1】圧電トランスの出力容量から計算されるインピ
ーダンス<負荷インピーダンス これに対して、センサ電極に接続される負荷は、1/
(ωCs)として計算されるインピーダンスよりも十分
大きい30kΩであるとする。
【0160】この場合、双方の値の大小関係は、次式の
数3に示す関係となる。
【0161】
【数3】センサ電極間容量から計算されるインピーダン
ス < センサ電極負荷抵抗 尚、ここで、T12は2次側電極での昇圧比、S12は
センサ電極での昇圧比を示す。また、図31において、
圧電トランスの出力負荷は、図29と同様に、100k
Ωの抵抗となり、T13は2次側電極での昇圧比、S1
3はセンサ電極での昇圧比を示す。
【0162】従って、この場合、計算上求めたインピー
ダンスと、負荷インピーダンスとの上記大小関係に関し
て、数1と数3とは、同一の大小関係を示すことにな
り、以下の様な効果を発揮する。
【0163】即ち、図30および図31に示すように、
圧電トランスの出力端開放時の負荷に合わせて、圧電ト
ランスの2次側電極に大きな負荷を接続した場合、圧電
トランスからのエネルギー伝搬は主に2次側電極から行
われるため、センサ電極負荷の影響を受けにくくなる。
そのため、図28および図29と比べて、2次側電極と
センサ電極での昇圧比のピークを示す周波数の値が一致
し、過電圧制御が可能となる。
【0164】このように、センサ電極に接続される負荷
を、圧電トランスの2次側電極における出力容量と2次
側電極に接続された負荷の関係(数1参照)と、センサ
電極間容量とセンサ電極に接続される負荷の関係(数3
参照)とが等しくなるように構成することで、センサ電
極により、圧電トランスの2次側電極における過電圧を
制御することができる。
【0165】しかしながら、圧電トランスのセンサ電極
に接続する負荷をインピーダンスの高い抵抗とすると、
1次側から2次側へのエネルギー伝搬効率の低下を防止
するという観点からは十分な効果を得ることができる
が、従来例において圧電トランスの2次側電極に抵抗を
接続したときと同様に、抵抗値のバラツキ、基板との寄
生容量等の影響から過電圧保護回路が誤動作する恐れが
ある。そこで、この解決策を次に説明する。
【0166】図32は、センサ電極に接続される負荷
と、2次側電極とセンサ電極での昇圧比ピークの周波数
差を示す。図32から分かるように、センサ電極の負荷
の大きさが変化すると昇圧比ピークの周波数差は変化す
るが、センサ電極に接続される負荷を、センサ電極対の
容量をCsとして、1/ωCs(ω=2×π×fd)で
算出されるインピーダンスの少なくとも2倍の抵抗とす
ることで、昇圧比ピークの周波数をほぼ同等にでき、圧
電トランスの過電圧保護を行うことができる。
【0167】尚、上記説明では、圧電トランスの2次側
電極における負荷、及び、センサ電極に接続される負荷
が、何れも抵抗の場合について説明したが、これに限ら
ず例えば、何れか一方の負荷あるいは双方の負荷とも、
抵抗とコンデンサが並列接続された様な負荷であっても
良い。その様な場合でも、上記と同様の理由により上記
と同様の効果を発揮するものである。
【0168】(第B6の実施形態)図33は、本発明の
第B6の実施形態による圧電トランスを用いた冷陰極管
駆動装置の一部、すなわち圧電トランス駆動部1011
周辺の構成を示すブロック図である。本実施形態に用い
る圧電トランスは、第B1の実施形態と同様に、1次側
電極および2次側電極とは別個にセンサ電極を有するも
のであり、その構造(図20)、共振周波数近傍の集中
定数近似等価回路(図21)、および動作特性(図2
2)についても、第B1の実施形態と同様であるので説
明を省略する。なお、本実施形態と図24に示す第B3
の実施形態とは、圧電トランスの駆動方法、および過電
圧保護回路の構成が異なっている。
【0169】図33において、入力端子1065には、
直流電源(図示しない)が接続されるとともに、コンデ
ンサ1061が接続されている。そして、電圧増幅を行
うための電磁トランス1062a、1062bの1次巻
線1062a−1、1062b−1と、それぞれ、スイ
ッチング回路を構成するスイッチングトランジスタ10
63a、1063bとが接続されてなる2つの直列回路
が、コンデンサ1061に対して並列に接続されてい
る。
【0170】圧電トランス1020の一方の1次側電極
1021Uと一方のセンサ電極1023Uは、電磁トラ
ンス1062bの2次巻線1062b−2の一方の端子
に接続され、その他方の端子は接地されている。また、
圧電トランス1020の他方の1次側電極1021D
は、電磁トランス1062aの2次巻線1062a−2
の一方の端子に接続され、その他方の端子は接地されて
いる。
【0171】上記のような圧電トランス駆動部1011
の構成により、電磁トランス1062a、1062bの
1次巻線1062a−1、1062b−1に供給される
直流電源が、発振制御回路1014からの制御信号に基
づき、スイッチングトランジスタ1063a、1063
bにより所定の周波数でスイッチングされ、それぞれ、
電磁トランス1062a、1062bの2次巻線106
2a−2と1062b−2に昇圧された交流電圧が発生
し、これにより圧電トランス1020が並列駆動され
る。
【0172】圧電トランス1020の2次側電極102
2は、負荷1060(例えば、冷陰極管)と帰還抵抗1
064とからなる直列回路に接続され、この直列回路に
流れる電流により帰還抵抗1064に発生する電圧は、
電流検出値として、図19または図23に示すような発
振制御回路1014に送られる。
【0173】また、センサ電極1023Dからの検出電
圧は、差分回路1056の一方の入力に供給され、セン
サ電極1023Uと1次側電極1021Uに印加される
入力電圧は、差分回路1056の他方の入力に供給され
て、差分回路1056からの差分値は、図23に示すよ
うな過電圧保護回路1050の比較回路1055に送ら
れる。
【0174】ここで、スイッチングトランジスタ106
3a、1063bのオン/オフの周波数は、第B3の実
施形態と同様に、発振制御回路1014からの制御信号
により、半波長が圧電トランス1020の全長と等しく
なるような長手方向縦振動1次モードの近傍の周波数に
設定される。
【0175】電磁トランス1062aの2次巻線106
2a−2のインダクタと、電磁トランス1062bの2
次巻線1062b−2のインダクタと、圧電トランス1
020の1次側電極1021Uと1021Dの対間の静
電容量とで構成される直列回路の共振周波数を、圧電ト
ランス1020の共振周波数近傍に設定することによ
り、圧電トランス1020の1次側電極1021U、1
021Dに入力される電圧波形を正弦波に近づけること
ができる。また、スイッチングトランジスタ1063
a、1063bに対して所定のスイッチング制御を行
い、圧電トランス1020に正弦波を入力することで、
圧電トランス1020の2次側電極1022からは、昇
圧比倍された所望の正弦波電圧が出力されることにな
る。
【0176】ローゼン型圧電トランスをその全長が半波
長に相当する正弦波で駆動した場合、その周波数成分の
中に、基本波成分の他に2次、3次等の高調波成分を含
むことになる。特に、2次の高調波成分により長手方向
縦振動2次モードが励振されて出力電圧の波形が歪み、
圧電トランス素子や負荷の信頼性が低下することにな
る。このように、多数の高調波成分を含む多モードの励
振は、センサ電極1023Dにより過電圧保護を行う際
に、誤動作の原因となる。
【0177】しかしながら、本実施形態によれば、2つ
の電磁トランス1062a、1062bと2つのスイッ
チングトランジスタ1063a、1063bを用いて圧
電トランス1020を駆動することで、圧電トランス1
020への入力電圧に含まれるスイッチング周波数の偶
数次の高調波成分を小さくすることができ、圧電トラン
ス1020の不要振動を防止することが可能になる。こ
れにより、センサ電極1023Dが不要な振動を検出
し、所望の周波数成分以外の信号成分による駆動装置の
誤動作を防止することができる。
【0178】なお、本実施形態では、誘導性素子として
電磁トランスを用いたが、インダクタや、オートトラン
ス構造とすることでも同様の効果を得ることができる。
【0179】また、出力電圧に比例した低電圧を出力す
る電極が、センサ電極として、1次および2次側電極と
は別個に構成されている圧電トランスであれば、他の構
造のものでも同様の効果を得ることができる。
【0180】なお、本発明の上記実施形態において、図
20に示す構造の圧電トランスを用いて説明したが、例
えば、図34に示すように、1次側電極1161U、1
161Dとセンサ電極1163U、1163Dとの間に
絶縁層1160を設けた圧電トランスを用いることもで
きる。ここで、1162は、2次側電極であり、116
4はセンサ電極である。又、1165は低インピーダン
ス部であり、1166は高インピーダンス部である。図
34に示す圧電トランスによれば、1次側電極の一方を
センサ電極の電圧基準電極(接地電極)として用いる必
要がなくなり、圧電トランスの駆動回路を従来と同様に
構成することができる。
【0181】尚、図34に示す圧電トランスを図19の
回路で使用する場合、2次側電極のもう一方は、1次側
電極1161D又は、センサ電極1163Uと共用化し
た構成となる。
【0182】以上詳述した如く、本発明の圧電トランス
を用いた冷陰極管駆動装置によれば、1次側電極および
2次側電極とは別個にセンサ電極を設けた圧電トランス
を用いることで、冷陰極管の点灯開始前において、高電
圧が発生する圧電トランスの2次側での過電圧保護を、
センサ電極からの比較的低い電圧で行うことができると
ともに、センサ電極により圧電トランスの振動を簡単に
フィードバックすることができる。これにより、圧電ト
ランスを過電圧保護する際に、高圧ラインの保護回路へ
の引き回しを無くすと共に、圧電トランスの不要振動に
よる誤動作を防止し、小型で、効率が高く、信頼性の高
い、圧電トランスを用いた冷陰極管駆動装置を提供する
ことが可能になり、実用的上その効果は非常に大きい。
【0183】
【発明の効果】以上述べたところから明らかなように本
発明は、従来に比べて低い電圧で過電圧保護を行うこと
が出来るという長所を有する。
【0184】又、以上詳述した如く、本発明の圧電トラ
ンスを用いた冷陰極管駆動装置によれば、圧電トランス
を過電圧保護する際に、例えば、高圧ラインの保護回路
への引き回しを無くすと共に、圧電トランスの不要振動
による誤動作を防止し、小型で、効率が高く、信頼性の
高い、圧電トランスを用いた冷陰極管駆動装置を提供す
ることが可能になり、実用的上その効果は非常に大き
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における圧電トラン
スの構造を示す斜視図
【図2】図1に示す圧電トランスの集中定数等価回路を
示す図
【図3】本発明における圧電トランスの駆動回路のブロ
ック図
【図4】(a)、(b):図1に示す圧電トランスの動
作特性を示す図
【図5】本発明の第2の実施の形態における圧電トラン
スの構造を示す斜視図
【図6】図5に示す圧電トランスの等価回路を示す図
【図7】(a)、(b):本発明における第2の実施の
形態における他の構造を示す斜視図
【図8】長さ縦振動2次モードにおける棒状振動子の変
位分布及び、応力分布図
【図9】本発明における第2の実施の形態における他の
構造を示す斜視図
【図10】長さ縦振動1次モードにおける棒状振動子の
変位分布及び、応力分布図
【図11】(a)、(b):本発明の第3の実施の形態
における圧電トランスの構造を示す図
【図12】(a)、(b):本発明における第3の実施
の形態における他の構造を示す図
【図13】(a)、(b):本発明における第3の実施
の形態における更に他の構造を示す図
【図14】(a)、(b):本発明の第4の実施の形態
における圧電トランスの構造を示す図
【図15】本発明の第4の実施の形態における圧電トラ
ンスの他の構造を示す断面図
【図16】本発明の第4の実施の形態における圧電トラ
ンスの他の構造を示す断面図
【図17】本発明の第1の実施の形態における圧電トラ
ンスの構造の変形例を示す斜視図
【図18】本発明の第1の実施の形態における圧電トラ
ンスの構造のもう一つの変形例を示す斜視図
【図19】本発明の第B1の実施形態による圧電トラン
スを用いた冷陰極管駆動装置のブロック図
【図20】本発明における圧電トランスの構造を示す斜
視図(a)および正面図(b)
【図21】図20に示す圧電トランスの集中定数近似等
価回路を示す図
【図22】図20に示す圧電トランスの動作特性を示す
【図23】本発明の第B2の実施形態による圧電トラン
スを用いた冷陰極管駆動装置のブロック図
【図24】本発明の第B3の実施形態による圧電トラン
スを用いた冷陰極管駆動装置における圧電トランス駆動
部周辺のブロック図
【図25】圧電体の長手方向縦振動1次モードでの変位
分布および応力分布を示す図
【図26】本発明の第B4の実施形態による圧電トラン
スを用いた冷陰極管駆動装置における圧電トランス駆動
部周辺のブロック図
【図27】圧電体の長手方向縦振動2次モードでの変位
分布および応力分布を示す図
【図28】センサ電極の負荷抵抗が小さい場合に、冷陰
極管の点灯開始前における圧電トランスの2次側電極お
よびセンサ電極での昇圧比を示す図
【図29】センサ電極の負荷抵抗が小さい場合に、冷陰
極管の点灯開始後における圧電トランスの2次側電極お
よびセンサ電極での昇圧比を示す図
【図30】本発明の第B5の実施形態に係り、センサ電
極の負荷抵抗が大きい場合に、冷陰極管の点灯開始前に
おける圧電トランスの2次側電極およびセンサ電極での
昇圧比を示す図
【図31】本発明の第B5の実施形態に係り、センサ電
極の負荷抵抗が大きい場合に、冷陰極管の点灯開始後に
おける圧電トランスの2次側電極およびセンサ電極での
昇圧比を示す図
【図32】本発明の第B5の実施形態に係り、センサ電
極の負荷と、2次側電極とセンサ電極での昇圧比ピーク
の周波数差との関係を示す図
【図33】本発明の第B6の実施形態による圧電トラン
スを用いた冷陰極管駆動装置における圧電トランス駆動
部周辺のブロック図
【図34】本発明における圧電トランスの他の構造を示
す図
【図35】圧電トランスの保護回路としてサージクラン
パを用いた従来の駆動装置の一例を示すブロック図
【図36】従来の圧電トランスの一例として、ローゼン
型圧電トランスの構造を示す斜視図
【図37】図36に示す圧電トランスの動作特性を示す
【図38】センサ電極を備えない従来の圧電トランスを
用いた冷陰極管駆動装置の一例を示すブロック図
【符号の説明】
1 低インピーダンス部 2 高インピーダンス部 3 センサ部 50 過電圧保護部 101U、101D 1次側電極 102 2次側電極 103 センサ電極 503U、503D センサ電極 109 圧電体 1010 過電圧保護回路 1011 圧電トランス駆動部 1014 発振制御回路 1017 冷陰極管 1018 帰還抵抗 1019a、1019b 分圧抵抗 1020 圧電トランス 1021U、1021D 1次側電極 1023U、1023D センサ電極 1022 2次側電極 1025 低インピーダンス部 1026 高インピーダンス部 1029 圧電体 1056 差分回路 1062a、1062b 電磁トランス 1063a、1063b スイッチングトランジスタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H02M 7/48 H01L 41/18 101D H05B 41/24 101A (72)発明者 朝日 俊行 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 奥山浩二郎 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 川▲さき▼ 修 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 3K072 AA01 BC05 DD04 EA02 EB06 HA06 5H007 AA05 AA06 BB03 CA01 CB04 CB06 CB07 CB09 CB25 CC03 CC32 DA03 DA05 DA06 DB01 DC02 DC05 EA09 FA01 FA14 FA18 5H730 AA12 AA20 AS02 AS11 BB57 BB61 DD02 EE48 EE79 FD21 FD30 FD31 FG07 XX12 XX24 XX32 ZZ19

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電材料を主成分とする圧電体基板と、 前記圧電体基板上に形成された、電圧を印加するための
    1次側電極と、 前記圧電体基板上に形成された、前記1次側電極への印
    加電圧よりも高い電圧を出力する2次側電極と、 前記圧電体基板上に形成された、前記2次側電極の出力
    電圧よりも低い電圧を出力する第3の電極と、を備えた
    ことを特徴とする圧電トランス。
  2. 【請求項2】 長手方向を主方向とし、圧電材料を主成
    分とする矩形板の厚み方向に相対する面にそれぞれ形成
    された一組の1次側電極を有する駆動部と、 前記矩形板上の長手方向に形成された一組の2次側電極
    を有する発電部と、 前記2次側電極間に形成された第3の電極と、を備えた
    ことを特徴とする圧電トランス。
  3. 【請求項3】 前記第3の電極が、前記矩形板の長さを
    Lとした場合、前記矩形板の前記長手方向の中心位置か
    らL/8以下の範囲に形成されており、 使用する振動モードが、λ/2振動モードであることを特
    徴とする請求項2に記載の圧電トランス。
  4. 【請求項4】 前記第3の電極が、前記矩形板の長さを
    Lとした場合、前記発電部の中心からL/8以下の範囲に
    形成されており、 使用する振動モードが、λ振動モードであることを特徴
    とする請求項2に記載の圧電トランス。
  5. 【請求項5】 長手方向を主方向とし、圧電材料を主成
    分とする矩形板の厚み方向に相対する面にそれぞれ形成
    された一組の1次側電極を有する駆動部と、 前記矩形板の厚み方向に相対する面にそれぞれ形成され
    た一組の第3の電極を有する第3電極部と、 前記矩形板上に形成された一組の2次側電極を有する発
    電部と、を備えたことを特徴とする圧電トランス。
  6. 【請求項6】 前記1次側電極は、前記長手方向の端面
    から所定距離だけ離れた位置に形成されており、 前記第3の電極は、前記端面から前記所定距離内に形成
    されていることを特徴とする請求項5に記載の圧電トラ
    ンス。
  7. 【請求項7】 前記1次側電極が、前記矩形板の前記長
    手方向を基準として実質上半分の領域の内、所定領域を
    除いて形成されており、 前記第3の電極が、前記所定領域に形成されていること
    を特徴とする請求項5に記載の圧電トランス。
  8. 【請求項8】 前記第3の電極が、前記長手方向を基準
    として、前記1次側電極の実質上半分の位置に設けられ
    ており、 長手方向振動の1波長振動モードで駆動を行うことを特
    徴とする請求項7に記載の圧電トランス。
  9. 【請求項9】 前記第3の電極が、前記長手方向を基準
    として、前記矩形板の中央近傍に設けられており、 長手方向振動の半波長振動モードで駆動を行うことを特
    徴とする請求項7に記載の圧電トランス。
  10. 【請求項10】 長手方向を主方向とし、圧電材料を主
    成分とする矩形板と、 前記矩形板の厚み方向に相対する面にそれぞれ長手方向
    の端面から後退させて形成された一組の1次側電極を有
    する駆動部と、 前記矩形板上に形成された一組の2次側電極を有する発
    電部と、 前記矩形板の、前記1次側電極を後退させた領域に前記
    矩形板の厚み方向に相対する面にそれぞれ形成された1
    組の第3の電極と、を備えたことを特徴とする圧電トラ
    ンス。
  11. 【請求項11】 長手方向を主方向とし、圧電材料を主
    成分とする矩形板と、 前記矩形板の厚み方向に相対する面に長手方向の端面か
    ら後退させてそれぞれ形成された一組の1次側電極を有
    する駆動部と、 前記矩形板上に形成された一組の2次側電極を有する発
    電部と、 前記1次側電極を後退させた領域に隣接した、前記矩形
    板の幅方向に相対する面にそれぞれ形成された1組の第
    3の電極を備えたことを特徴とする圧電トランス。
  12. 【請求項12】 前記一組の2次側電極のうち一方の電
    極は、前記一組の1次側電極の一方の電極と共通であ
    り、かつ一組の第3の電極のうち一方の電極は、前記一
    組の1次側電極の一方の電極と共通であることを特徴と
    する請求項2〜請求項11の何れかに記載の圧電トラン
    ス。
  13. 【請求項13】 前記1次側電極は、圧電体シートと内
    部電極とを交互に積層してなることを特徴とする請求項
    2〜請求項11の何れかに記載の圧電トランス。
  14. 【請求項14】 圧電効果により、1次端子から入力さ
    れた電圧を2次端子から出力し、前記2次端子からの出
    力電圧より低い電圧を検出するためのセンサ電極を備え
    た圧電トランスと、 前記圧電トランスの駆動を行う駆動回路と、 前記圧電トランスに前記駆動回路から所望の周波数電圧
    を与えるための可変発振回路と、 前記圧電トランスの出力電圧が一方の入力端に印加さ
    れ、他方の出力端が帰還抵抗に接続されてなる放電管
    と、 前記センサ電極からの出力電圧を検出し、第1基準電圧
    と比較し、その比較結果を出力する過電圧保護回路と、 前記放電管に流れる電流が一定となるように前記帰還抵
    抗の電圧値と第2基準電圧とを比較し、その比較結果を
    出力する比較手段と、 前記放電管の点灯開始直前は、前記過電圧保護回路から
    の比較結果に基づいて、前記圧電トランスの駆動周波数
    を制御し、又、前記放電管の点灯中は、前記比較手段か
    らの比較結果に基づいて、前記圧電トランスの駆動周波
    数を制御する周波数制御回路と、を備えたことを特徴と
    する圧電トランスの駆動回路。
  15. 【請求項15】 圧電効果により、1次端子から入力さ
    れた電圧を2次端子から出力する圧電トランスの駆動方
    法であって、 前記2次端子の出力電圧よりも低い電圧を出力する、前
    記圧電トランスに設けられた第3の電極からの前記電圧
    を検出し、 前記検出した結果を、前記圧電トランスの前記2次端子
    の出力電圧に対する過電圧保護に利用することを特徴と
    する圧電トランスの駆動方法。
  16. 【請求項16】 圧電効果により、1次側電極から入力
    された電圧を昇圧して2次側電極から出力すると共に、
    センサ電極から出力電圧に比例した検出電圧を出力する
    圧電トランスと、 周波数が可変である交流電圧を生成し、前記交流電圧を
    所定レベルに増幅して、前記圧電トランスに供給する圧
    電トランス駆動部と、 前記圧電トランスの前記2次側電極からの出力電圧によ
    り駆動される冷陰極管と、 前記冷陰極管に流れる電流を電圧として検出する抵抗器
    と、 前記抵抗器により検出された電圧に基づき、前記冷陰極
    管に流れる電流が所定値になるように、前記圧電トラン
    ス駆動部から出力される前記交流電圧の周波数を制御す
    る発振制御回路と、 前記冷陰極管の点灯開始前において、前記センサ電極か
    らの検出電圧に基づき、前記発振制御回路を介して、前
    記圧電トランス駆動部から出力される前記交流電圧の周
    波数を制御させると共に、前記センサ電極からの検出電
    圧が所定値を超えた場合、前記圧電トランス駆動部から
    出力される前記交流電圧の周波数制御を停止させる過電
    圧保護回路とを備えたことを特徴とする、圧電トランス
    を用いた冷陰極管駆動装置。
  17. 【請求項17】 前記圧電トランスは、圧電体の厚み方
    向に分極構造を形成するように、互いに対向して配設さ
    れた前記1次側電極および前記センサ電極、および前記
    圧電体の長手方向に分極構造を形成するように配設され
    た前記2次側電極を有し、前記1次側電極に印加された
    入力電圧を昇圧して前記2次側電極から出力電圧を得る
    と共に、前記センサ電極から出力電圧に比例した検出電
    圧を得ることを特徴とする、請求項16記載の圧電トラ
    ンスを用いた冷陰極管駆動装置。
  18. 【請求項18】 前記圧電トランスは、圧電体の長手方
    向における第1の部分領域において、厚み方向の一方の
    表面に第1の電極が、前記厚み方向に前記第1の電極か
    ら順に前記圧電体内部に第2の電極、第3の電極が、ま
    た前記圧電体の前記一方の表面と対向する他方の表面に
    第4の電極が、それぞれ対向し所定の間隔を開けて、且
    つ前記圧電体の長手方向の一方の端面に近接して配設さ
    れ、前記圧電体に厚み方向の分極構造を形成すると共
    に、前記一方の端面に対向する他方の端面に第5の電極
    が配設され、前記圧電体の長手方向における第2の部分
    領域において、前記圧電体に長手方向の分極構造を形成
    し、前記第1および第2の電極を前記1次側電極、前記
    第3および第4の電極を前記センサ電極、また前記第5
    の電極を前記2次側電極として、前記1次側電極に印加
    された入力電圧を昇圧して前記2次側電極から出力電圧
    を得ると共に、前記センサ電極から出力電圧に比例した
    検出電圧を得ることを特徴とする、請求項16記載の圧
    電トランスを用いた冷陰極管駆動装置。
  19. 【請求項19】 前記圧電トランス駆動部は、 前記直流電源が供給される1次巻線と、前記圧電トラン
    スの1次側電極に接続された2次巻線とを有し、前記交
    流電圧を昇圧して前記圧電トランスに供給する電磁トラ
    ンスと、 前記電磁トランスの1次巻線に供給される前記直流電源
    をスイッチングして、前記圧電トランスに供給する前記
    交流電圧の周波数を制御するスイッチング回路とを備え
    た請求項16から18のいずれか一項記載の、圧電トラ
    ンスを用いた冷陰極管駆動装置。
  20. 【請求項20】 前記電磁トランスは、第1および第2
    の電磁トランスにより構成され、前記スイッチング回路
    は、前記第1および第2の電磁トランスのそれぞれの1
    次巻線に接続された第1および第2のスイッチングトラ
    ンジスタを備え、前記第1および第2の電磁トランスに
    より前記圧電トランスを直列又は並列駆動する請求項1
    9記載の、圧電トランスを用いた冷陰極管駆動装置。
  21. 【請求項21】 前記第1および第2の電磁トランスの
    一方から前記圧電トランスに供給される交流電圧を基準
    電圧とし、前記センサ電極からの検出電圧と前記基準電
    圧との差分値に基づいて、前記圧電トランスを駆動する
    請求項20記載の、圧電トランスを用いた冷陰極管駆動
    装置。
  22. 【請求項22】 前記圧電トランスは、半波長が前記圧
    電トランスの前記長手方向の長さに等しい交流電圧によ
    り長手方向縦振動1次モードで駆動される請求項17か
    ら21のいずれか一項に記載の、圧電トランスを用いた
    冷陰極管駆動装置。
  23. 【請求項23】 前記圧電トランスは、1波長が前記圧
    電トランスの前記長手方向の長さに等しい交流電圧によ
    り長手方向縦振動2次モードで駆動されることを特徴と
    する請求項17から19の何れか一項に記載の、圧電ト
    ランスを用いた冷陰極管駆動装置。
  24. 【請求項24】 前記発振制御回路は、前記冷陰極管の
    点灯開始前は前記センサ電極からの検出電圧に基づい
    て、前記冷陰極管の点灯開始後は前記抵抗器による検出
    電圧に基づいて、前記可変発振回路から出力される前記
    交流電圧の周波数を制御するように切替えるスイッチン
    グ素子を備えた請求項16から18のいずれか一項記載
    の、圧電トランスを用いた冷陰極管駆動装置。
  25. 【請求項25】 前記圧電トランスの前記センサ電極に
    は、抵抗器からなる分圧回路が接続され、前記分圧回路
    の出力電圧を前記センサ電極からの検出電圧として用い
    る請求項16から20、および22から24のいずれか
    一項記載の、圧電トランスを用いた冷陰極管駆動装置。
  26. 【請求項26】 前記センサ電極に接続される負荷は、
    前記圧電トランスの出力容量と前記2次側電極に接続さ
    れた負荷の関係と、互いに対向した前記センサ電極の対
    間の容量と前記センサ電極に接続される負荷の関係とが
    等しくなるように構成された請求項16から18の何れ
    かに記載の、圧電トランスを用いた冷陰極管駆動装置。
  27. 【請求項27】 前記センサ電極に接続される前記負荷
    は、前記センサ電極対間の容量をCs、前記圧電トラン
    スの共振周波数をfdとすると、1/(2×π×fd×
    Cs)で計算されるインピーダンスの少なくとも2倍の
    抵抗値を有するように構成される請求項26に記載の、
    圧電トランスを用いた冷陰極管駆動装置。
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