JP2001262213A - セメント原料用脱硫スラグ生成のための溶銑予備処理方法 - Google Patents

セメント原料用脱硫スラグ生成のための溶銑予備処理方法

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JP2001262213A
JP2001262213A JP2000082629A JP2000082629A JP2001262213A JP 2001262213 A JP2001262213 A JP 2001262213A JP 2000082629 A JP2000082629 A JP 2000082629A JP 2000082629 A JP2000082629 A JP 2000082629A JP 2001262213 A JP2001262213 A JP 2001262213A
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JP2000082629A
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Mamoru Suda
守 須田
Toshio Fujimura
俊生 藤村
Hiroshi Nomura
寛 野村
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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  • Refinement Of Pig-Iron, Manufacture Of Cast Iron, And Steel Manufacture Other Than In Revolving Furnaces (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 MnO 濃度の低い無着色スラグを生成させるた
めの溶銑の予備処理方法を提案する。 【解決手段】 脱珪、脱燐、脱硫する熔銑の予備処理方
法において、脱燐処理に供する溶銑中のMn含有量を0.30
wt%以下に調整し、酸素吹込みによる脱珪、脱燐処理時
に生成した脱燐スラグを除滓し、その後、脱硫剤を吹き
込んで脱硫処理するに当たり、スラグ塩基度(CaO/ SiO
)を3.0 以上に維持して脱硫を行うことにより、MnO
濃度が1.8 wt%以下の脱硫スラグを生成させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶銑予備処理方
法、とくに、セメント原料として好適に用いられる無着
色脱硫スラグを生成させるための溶銑予備処理方法であ
る。
【0002】
【従来の技術】一般的な溶銑予備処理は、脱珪(以下、
「脱Si」という)、脱燐(以下、「脱P」という)およ
び脱硫(以下、「脱S」という)の各処理を、鋳床やト
ピードカー、溶銑鍋等において同時にまたは順次に行
い、転炉吹錬に適した溶銑を製造するために行う処理で
ある。例えば、トピードカーや溶銑鍋のごとき収納容器
内溶銑中に、脱珪剤として鉄鉱石粉、ミルスケール、集
塵ダスト等の酸化鉄源を、また脱燐剤としてCaO −CaF
−酸化鉄等を、そして脱硫剤としてはCaO 系材料やソ
ーダ灰を、それぞれ吹込みランスを介して吹込むことに
より、溶銑予備処理を行っている。
【0003】このような溶銑予備処理法の実施によって
生成する溶銑予備スラグについては、高炉や焼結機用の
鉄原料として再利用に供されている他、セメント原料と
しても販売されている。但し、このスラグをセメント原
料とするには、スラグ中のMn含有量を低く抑えなければ
ならなかった。というのは、セメント原料として用いる
には白色系脱色スラグ、即ち無着色スラグとする必要が
あるが、脱Sスラグ中の酸化マンガン (MnO)の濃度が高
いと、赤色系(茶色)の着色スラグとなり実用に適しな
いからである。
【0004】従来の一般的な溶銑予備処理法の1つとし
て、特公平4−33842号公報に開示されているよう
な方法がある。この従来技術は、塩基度(CaO/SiO)
を2.0〜2.5 に調整してSi濃度を0.03wt%以下にした
(脱Si) 後、常法に従う脱P、脱S処理を行うことによ
り、スラグの発生量を抑制すると同時にコストの削減を
図ることに主眼があり、低Mn含有量の無着色スラグの生
成を目標としたものではない。
【0005】これに対し、特開平7−310108号公
報に開示の“溶銑の予備処理方法”は、塩基度(CaO/Si
O) を1.0 〜3.0 とすると共にO供給速度を制御する
ことにより、脱P、脱Mnの処理を行う方法を開示してい
るが、基本的に低Mn含有量の無着色スラグを生成させる
方法を提案するものではない。
【0006】要するに、従来の溶銑予備処理は、むしろ
復P、復S、復Mnを抑制して溶銑中のP、S、Mnを単に
低濃度にすることを主眼とするものが多く、本発明で目
指しているような、低Mn含有スラグ、即ち無着色スラグ
の生成を意図して溶銑の予備処理を行う方法ではない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の主たる目的
は、セメント原料とするのに好適な溶銑予備処理スラグ
を得ることにある。とくに、MnO 濃度の低い無着色スラ
グを生成させるための溶銑の予備処理方法を提案する。
とりわけ、脱Si、脱P、脱S反応を阻害することなく、
脱Mn反応を抑制する一方で、脱S時の復Mnを実現して、
低Mnスラグを生成させる有利な方法を提案する。
【0008】
【課題を解決するための手段】上掲の目的を実現するた
めに検討を重ねた結果、脱Si、脱Pに供する溶銑のMn含
有量を一定量に調整した上で、脱Pスラグの塩基度を好
適範囲に制御すれば、脱S処理時の復Mnが促進でき、ひ
いては低Mn無着色をスラグを生成させることが可能であ
るとの知見を得て、本発明を開発するに到った。
【0009】即ち、本発明は、容器内溶銑中にキャリア
ガスとともにフラックスを吹込むことによって、少なく
とも脱燐と脱硫を行う溶銑の予備処理方法において、脱
燐処理に供する溶銑中のマンガン含有量を0.30wt%以下
に調整し、酸素吹込みによる脱燐処理時に生成した脱燐
スラグを除滓し、その後、脱硫剤を吹き込んで脱硫処理
するに当たり、スラグ塩基度(CaO/ SiO)を3.0 以上
に維持して脱硫を行うことにより、酸化マンガン濃度が
1.8 wt%以下の脱硫スラグを生成させる方法である。
【0010】
【発明の実施の形態】溶銑の予備処理は、図1に示すよ
うに、高炉から排出された溶銑を傾注樋を経由させてト
ピードカーに注入する間に、まず鋳床脱Siされるのが普
通である。即ち、この脱Si処理は、溶銑樋内を流れる溶
銑や傾注樋内に一時滞留する溶銑への落下点に向け、脱
Si用フラックスをキャリアガスを介してインジェクショ
ンすることによって行われる。
【0011】次に、脱Si処理によって生成したスラグは
除滓し、その後、トピードカー内の溶銑中に浸漬した浸
漬ランスから酸化鉄および生石灰等を含有するフラック
スをキャリアガスと共にインジェクションすることによ
り、塩度 CaO/SiOを3.0以上と比較的高く保持して溶
銑の脱P処理、脱Mn処理を行う。なお、鋳床脱Si処理し
た溶銑というのは、一般に、脱Si用フラックスの添加に
よる降温等により、脱P、脱Mn処理に必要な温度を確保
することができず、脱P、脱Mn処理が困難となることが
多い。この場合は溶銑の温度を補償するため、溶銑予備
処理のための固体酸素(酸化鉄)の一部に代えて、気体
酸素をインジェクションして昇温するようにすることが
望ましい。そして溶銑の温度が脱P処理、脱Mn処理を行
うのに必要かつ十分な温度を保持している場合には、固
体酸素のみを用いることができる。
【0012】その脱P処理、脱Mn処理したトピードカー
内溶銑に対し、別の浸漬ランスから石灰、ソーダ灰ある
いはMgマグネシウム等の脱硫フラックスを、キャリアガ
スと共にインジェクションすることにより、溶銑の脱S
処理を行う。なお、脱P処理、脱Mn処理の後に行う溶銑
脱S処理に先立ち、溶銑上の脱P、脱Mnスラグは除滓し
ておき、脱S処理はその後に行う。このような処理を行
う理由は、スラグから溶銑への復P、復Mnするのを防止
するためである。
【0013】本発明のかかる溶銑脱S処理は、それ自体
は公知の方法を採用すればよく、例えば、粒0.5mm 以下
のCaO にさらに分散剤としてシリコンオイルを添加した
脱硫フラックスを、窒素ガスと共にトピードカー内の溶
銑中にインジェクションして脱S処理を行う方法が有利
に適合する。
【0014】上述した溶銑予備処理において、本発明で
は、脱Si処理したのち脱P処理に供する溶銑中のMn含有
量を0.3 wt%以下に調整しておくことが必要である。と
いうのは、本発明に係る処理のスタート段階でMnの含有
量があまりに高い(≧0.30wt%)と、脱P処理時のO
吹き込みによりMnの酸化が進行し、後の脱S処理工程で
スラグ中MnO の還元が不十分になる。その結果、図2に
示すように、セメント用原料として必要な無着色スラグ
の組成 (Mn≦0.18wt%) を有する製品にすることが困難
になるだけでなく、後工程での還元除去処理の負担が大
きくなり、コスト高になる。Mn濃度調整のための具体的
な方法としては、高炉装入原料自体を調整すること、あ
るいは、鋳床脱Si時の酸素吹きに当たって、その吹き込
み酸素量を制御する(Mn+O=NnO)ことなどによって行
う。
【0015】脱Siした上記溶銑は次に、脱P処理され
る。この脱P処理は、上述したように、酸化鉄や生石灰
等を含有するフラックスを酸素(含有)ガスをキャリア
ガスとしてインジェクションすると共に、塩基度(CaO/
SiO=1〜3) を低くめに誘導して反応させることに
より脱Pと脱Mnを図ることにある。この段階のかかる処
理で生成した脱Pスラグおよび脱Mnスラグは、一旦排滓
(除滓)する。この工程でスラグの排滓を行わなければ
ならない理由は、もしここで排滓しないと、脱S時にC
によりPOが還元されて復Pを招く他、CaO も還元さ
れて脱硫時の塩基度が十分に上昇せず、粉化しやすいCa
O 分が不足してセメント原料として望ましいものが得ら
れなくなる。その結果、復Mnに必要なCが不足してMnO
が多く残留し、MnO ≦1.8 wt%無着色スラグの製造を実
質的に困難にするからである。
【0016】上述した脱S処理は、石灰含有脱硫剤やカ
ルシウムカーバイド等の、いわゆるMnを酸化させない脱
硫剤を使って、塩基度(CaO/SiO) を3.0 以上に調整
することによって行う。ここで、脱硫剤であってもソー
ダ灰のようにMnの酸化が起るような脱硫剤の使用は、不
適当である。何故なら、スラグ中のMnO 含有量が高くな
るからである。また、スラグ塩基度を3.0 以上にする理
由は、CaO 吹き込み作用と相挨って粉化しやすいCaO の
確保と同時に、スラグ中のMnO の溶銑中Cによる還元
(復Mn)反応を促して、スラグ中にMnO が残留するのを
抑制する上で有効だからである。なお、この塩基度の上
限は7.0 である。その理由は、スラグ塩基度7.0 を超え
ると滓化が困難となり、脱Sが進まなくなるからであ
る。好ましくは5.0 程度とする。
【0017】
【実施例】本発明を実機に適用して処理した場合の結果
について説明する。本発明者らは、混銑車に収容された
C:4.5 wt%、Si:0.12wt%、P:0.135 〜0.144 wt
%、S:0.019 〜0.020 wt%の溶銑について試験した。
すなわち、予備処理開始に先立ち、スラグの塩基度を生
石灰を使用して調整し2.3 とし、最初の脱珪、脱りん期
には酸化鉄として焼結ダストを使用し、引続きソーダ灰
による脱硫処理を施した。この試験の条件ならびに結果
を表1に示す。
【0018】
【表1】
【0019】表に示すとおり、脱P処理前のMn含有量が
0.30wt%を超えた比較例No. 2、脱S処理後のスラグ中
Mn含有量がMnO :2.5 wt%を超えたため、セメント原料
としては不適当なスラグとなった。また、脱S処理時の
塩基度が3.0 未満である比較例No. 1についてもまた、
スラグ中MnO が2.1 wt%となって、セメント原料として
は不適当な組成となった。これに対し、本発明例No. 1
〜No. 3はいずれもスラグ中MnO が1.8 wt%以下とな
り、脱色スラグの製造に有効であるとの結果が得られ
た。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、脱
Sスラグ中のMnO 含有量を1.8 wt%以下に確実に抑制す
ることができ、ひいてはセメント原料として有用な無着
色スラグを確実に安価に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】溶銑の脱Si、脱P、脱S工程の概念図である。
【図2】酸素吹き込み前[Mn]濃度と脱Sスラグ中のMnO
濃度との関係を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野村 寛 岡山県倉敷市水島川崎通 (番地なし) 川崎製鉄株式会社水島製鉄所内 Fターム(参考) 4K014 AA02 AA03 AB02 AB03 AC03 AC11 AC16 AD23 AE01

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器内熔銑中にキャリアガスとともにフ
    ラックスを吹込むことによって、少なくとも脱燐と脱硫
    を行う溶銑の予備処理方法において、脱燐処理に供する
    溶銑中のマンガン含有量を0.30wt%以下に調整し、酸素
    吹込みによる脱燐処理時に生成した脱燐スラグを除滓
    し、その後、脱硫剤を吹き込んで脱硫処理するに当た
    り、スラグ塩基度(CaO/ SiO)を3.0 以上に維持して
    脱硫を行うことにより、酸化マンガン濃度が1.8 wt%以
    下の脱硫スラグを生成させることを特徴とするセメント
    原料用脱硫スラグ生成のための溶銑予備処理方法。
JP2000082629A 2000-03-23 2000-03-23 セメント原料用脱硫スラグ生成のための溶銑予備処理方法 Pending JP2001262213A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100816790B1 (ko) * 2001-09-27 2008-03-25 주식회사 포스코 용선 탈황슬래그의 배재효율 향상방법

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