JP2001260881A - 連結緩衝装置の取付構造 - Google Patents

連結緩衝装置の取付構造

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JP2001260881A
JP2001260881A JP2000077484A JP2000077484A JP2001260881A JP 2001260881 A JP2001260881 A JP 2001260881A JP 2000077484 A JP2000077484 A JP 2000077484A JP 2000077484 A JP2000077484 A JP 2000077484A JP 2001260881 A JP2001260881 A JP 2001260881A
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vehicle
coupler
holder
shock
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JP2000077484A
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Eiichi Maehashi
栄一 前橋
Yasufumi Suzuki
康文 鈴木
Koji Funatsu
浩二 舟津
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Railway Technical Research Institute
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 連結器又は緩衝装置の使用限度を超えるよう
な衝突衝撃力が車両に作用したときに、車体の損傷を抑
制できる連結緩衝装置の取付構造を提供する。 【解決手段】 連結装置の連結器20と緩衝装置30は
連結部材21により連結されている。緩衝装置30はホ
ルダー10の収容部13内に収容されている。ホルダー
10の張出部13a、13bは、中梁3のチャンネル3
A、3B内側に係合している。ホルダー10の後端と後
ストッパ5間には、衝撃吸収部材15が配置されてい
る。連結器20又は緩衝装置30の使用限度を超えるよ
うな衝突衝撃力が発生した場合、ボルト14が破断し、
ホルダー10が中梁3に案内されつつスライドする。衝
突衝撃エネルギは衝撃吸収部材15の変形により吸収さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2台の鉄道車両を
相互に連結する連結緩衝装置の取付構造に関する。特に
は、連結器又は緩衝装置の使用限度を超えるような衝突
衝撃力が車両に作用したときに、車体の損傷を抑制でき
る連結緩衝装置の取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】鉄道車
両を連結する際は、車両連結器に連結器作用力(以下、
自連力という)が掛かる。この自連力のピーク値を低減
するため、車両連結器には連結器用緩衝装置が備えられ
ている。
【0003】図13及び図14は、従来の車両連結器及
び緩衝装置の一例を示す一部断面底面図及び一部断面側
面図である。この連結器105は、主として在来線の電
車に広く用いられている密着式連結器である。同連結器
105は、突起状の頭部106や角形中空の胴部107
を備えている。胴部107の内部には、連結される相手
方の車両の連結器頭部が挿入される凹部107aが形成
されている。この凹部107a内には回転錠(図示され
ず)が設けられている。連結時に、相手方の連結器の頭
部が凹部107aに挿入され、さらに進んで連結面10
8同士が密着すると、回転錠同士が相手方の頭部内側に
噛み合って連結される。連結の解除は、解放ハンドル
(図示されず)や空圧シリンダ(図示されず)で手動又
は遠隔操作により行われる。
【0004】連結器105は、図14に示すように、胴
受109の上に載っている。胴受109は、車体台枠1
01の下部に接続された梁である。連結器105は、車
体中央寄りにおいて緩衝器110に接続されている。
【0005】ゴム緩衝器110は、車体台枠101の下
方に固定されている。このゴム緩衝器110の連結器側
の端部には、直交配置されたピン102、103を含む
ピン継手104を介して連結器105が連結されてい
る。ゴム緩衝器110は、両面に長方形のゴム製突起を
接着した鋼板(パッド)111を積層して枠112に納
めたもので、ゴムの圧縮変形により車両連結器105に
掛かる衝撃を吸収する。このような構成のゴム緩衝器1
10は、構造が簡単で安価なことから広く用いられてい
る。ゴム緩衝器110は、一般に、変位の増加とともに
剛性が高くなる特性を示す。
【0006】ところで、車両が他の車両に衝突した際に
は、一般に車両最前方の車体が後方の車体よりも破損規
模が大きい。また、衝突した車両の速度が大きい場合の
方が低い場合よりも破損規模が大きい。しかしながら、
比較的小規模の衝突であっても、車体の破損を完全に回
避するのはほとんど不可能である。したがって、車両衝
突時においては、車体の破損箇所を限定して衝撃を吸収
し、いかにして乗客、乗務員に与える衝撃を緩和するか
が重要になる。
【0007】車両衝突の諸形態を図8〜図11を参照し
て説明する。図8の(A)に示す状態では、右側の止ま
っている編成車両120に対して、左側の編成車両13
0が近づいている。そして、図8の(B)では両編成車
両120、130が衝突する。すると、図8の(C)に
示すように、走行していた左側の編成車両130におい
ては、連結されている後側の各車体130−2〜130
−4の例えば前側が浮き上がる状態となる。このとき、
図8の(D)に示すように、隣り合う車体同士を連結す
る連結器105が突っ張った状態になる。このような連
結器の突っ張りにより、車体構造部材が局部的に大きく
変形して、客室の空間が潰されてしまうような事態が生
じるおそれがある。
【0008】上記のような連結器105の突っ張りが生
じると、車両には次のような変形が起こる。すなわち、
図9の(A)に示すように、走行側の編成車両130に
おいて、後方の車体(左側の車体)130−2が前方の
車体(右側の車体)130−1に乗り上げて、前方の車
体130−1の客室が潰れてしまう場合がある。このよ
うな事態は、先頭の車体より中間の車体において起こり
やすい。あるいは、図9の(B)に示すように、車体の
床面が下方に引っ張られたような形となって、隣り合う
車体同士の端面が平行四辺形状に潰れてしまう場合もあ
る。
【0009】図9の(B)に示すような事態について、
図10を参照して詳細に説明する。車両端部の連結器1
05周辺(Xの範囲)の台枠101の強度は高く、連結
器105にかかる荷重が一定以上になると、Xの範囲と
台枠101のYの範囲との間で座屈が起こりやすい。こ
のような台枠101の座屈によって、車体の床部が陥落
したり***して変形が起こる。これが、車両端部の局所
的な車体変形をもたらす。
【0010】次に、衝突時の車両全体の動きについて説
明する。図11の(A)に示すように、連結器105が
車体に対して突っ張ったとすると、車両130−1〜1
30−5が脱線・転覆するおそれがある。そして、脱線
した車両130−1〜130−5が他の線路を支障し、
二重衝突事故を引き起こすおそれがある。一方、図11
の(B)に示すように、隣り合う車体の端面同士が突き
合う形となれば、脱線・転覆の可能性は低くなる。
【0011】ところで、諸外国の鉄道車両においては、
図12に示すように、車両の連結器として、車両の台枠
101の左右端にバッファ125を設け、台枠の中央に
ターンバックル115を設けているものがある。バッフ
ァ125は、先端部125aが車体前面から突出し、基
端部125bが車体に形成された凹部101a内に摺動
可能に配置されている。基端部125bはばね127に
より付勢されている。そして、前後の車両のバッファ1
25の先端部125a同士が接している。
【0012】この装置においては、ターンバックル11
5の中央部115aを回転させることにより、相互の車
両100A、100Bが引き寄せられるとともに、両バ
ッファ125同士が突き合う。このとき、バッファ12
5は、ばね127の付勢力により圧縮している。これが
車両の連結状態である。バッファ125は車両走行時も
常に突き合っており、車両衝突時にはこのバッファ12
5が車体間の左右方向の座屈を防止する作用も有する。
【0013】密着式連結器を有する車両の衝突時に、上
述のような事態を引き起こす原因としては、連結器周辺
の構造が座屈時に不安定であることが挙げられる。しか
し、これらの部材は、車体全体のうちの一部分として綿
密に強度計算されて設計されているため、簡単に設計変
更を行うことができない。
【0014】本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたものであって、連結器又は緩衝装置の使用限度を超
えるような衝突衝撃力が車両に作用したときに、車体の
損傷を軽減又は抑制できる連結緩衝装置の取付構造を提
供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明の連結緩衝装置の取付構造は、前後の鉄道車
両を連結する連結器にかかる連結時の衝撃力を吸収・緩
和する緩衝装置を車体に取り付ける構造であって; 上
記緩衝装置を上記車体の前後方向に移動可能に案内する
ホルダーと、 上記緩衝装置の反連結器側端部と上記車
体との間に設けられた、中間連結状態において作用する
衝撃吸収部材と、 を具備することを特徴とする。な
お、ここにいう中間連結状態とは、列車編成の中間車と
して連結されていることの意味である。
【0016】連結器又は緩衝装置の使用限度を超えるよ
うな衝突衝撃力が車両に作用した場合、衝撃吸収部材が
変形して緩衝装置はホルダー内で移動する。つまり、衝
撃力は衝撃吸収部材の変形により吸収される。このよう
にすることにより、緩衝装置が移動する過程で衝撃吸収
部材によるエネルギー吸収が起こり、車体衝突減速度又
は車体の衝撃を緩和する効果が得られる。変形が衝撃吸
収部材のみにとどまれば、車体衝突に至らずに済むとと
もに、車体の梁等の部材を傷めることもない。また、連
結器の突っ張りが生じなくなるので、車体の乗り上げ、
脱線、車体の大変形等が従来よりも起こりにくくなる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ説明す
る。なお、以下の説明では、通常の鉄道車両の技術にお
けるのと同様に、レールの長手方向(車両の進行方向)
を前後方向、軌道面におけるレール長手方向と直角の方
向を左右方向、軌道面に垂直な方向を上下方向と呼ぶ。
【0018】{第1実施例}図1は本発明の第1実施例
に係る連結緩衝装置の取付構造を示す側面図である。図
2(A)は同取付構造を前上方から見た斜視図であり、
図2(B)は正面図である。図3(A)は同取付構造の
部分分解図であり、図3(B)〜(D)は衝撃吸収部材
の詳細を示す斜視図である。図4は相互車両の連結緩衝
装置による連結状態を示す側面図である。
【0019】図1に示すように、この例の鉄道車両の連
結装置は、連結器20及び緩衝装置30を備えている。
連結器20は、車体台枠1の前後端部において、胴受6
により支持されている。この胴受6は車体台枠1の下部
に取り付けられた梁である。同連結器20は、前後の鉄
道車両を連結するものである。この連結器20として
は、自動連結器、密着連結器、棒状連結器等の種類があ
り、それぞれの特性に応じて用いられる(図1では密着
式連結器を示す)。連結器20そのものの構造は、従来
提供されているものを使用できる。なお、レール面から
連結器20前端部までの高さは、880mm程度である。
【0020】緩衝装置30は、連結器20の車両中央側
に連結部材21を介して連結されている。緩衝装置30
は、前後の車両連結の際に生じる衝撃力を吸収・緩和す
るものである。緩衝装置30自体のメカニズムは、ゴム
緩衝式やオイルダンパー式等、従来提供されているもの
を使用できる。
【0021】連結部材21は、連結器20と緩衝装置3
0を連結するものである。この連結部材21は左右一対
のピン保持部24を有している。各ピン保持部24はリ
ング状をしている。両ピン保持部24は突片22を備え
た二股部で連結されている。この突片22には、上下に
貫通した貫通孔22aが形成されている。連結部材21
の中央(左右のピン保持部24の間)には、連結器20
の後端部が入り込む。
【0022】連結器20の後端には、左右に貫通した貫
通孔が形成されている。この貫通孔と連結部材21のピ
ン保持部24の中心孔とはほぼ同径になっている。この
ピン保持部24間に連結器20の後端が入り込んだ状態
で、貫通孔22aとピン保持部24の中心孔にピン23
が挿入されている。これにより、連結器20と緩衝装置
30がピン23を中心として屈曲可能に連結される。
【0023】緩衝装置30の前端(連結器側の端部)に
は、接続部27が設けられている。この接続部27は、
二股状の一対の平行突片よりなる。この接続部27に
は、上下に開口した孔27aが形成されている。両接続
部27間には連結部材21の突片22が入り込む。連結
部材21と緩衝装置30は、突片22の孔22aと接続
部27の孔27aにピン26が挿入されることにより連
結されている。
【0024】この緩衝装置30は、ホルダー10に収容
されている。図3(A)に最も良く示すように、ホルダ
ー10は緩衝装置の収容部13を有している。この収容
部13は、前端側(連結器側)が開口している。この開
口部から奥側のスペースに緩衝装置30が収容される。
収容部13の上端には、左右両側に張り出した張出部1
3a、13bが形成されている。これら両張出部13
a、13b間において、収容部13上面は板体12によ
り塞がれている。
【0025】このホルダー10は、図2に最も良く示す
ように、車体台枠1底面の中梁3に取り付けられてい
る。中梁3は、車体の前後方向に延びる一対のチャンネ
ル3A、3Bからなる。これらチャンネル3A、3Bは
断面コ字状をしており、内面同士が対向した状態で車体
台枠1底面に固定されている。各チャンネル3A、3B
の内側には、ホルダー10の張出部13a、13bがそ
れぞれ係合している。
【0026】そして、ホルダー10の張出部13a、1
3bと、板体12と、中梁3とには、ボルト14が貫通
している。各ボルト14は、中梁3の外側から挿通さ
れ、ホルダー10の収容部13の張出部13aを貫通し
て板体12に螺着されている。これらボルト14によ
り、ホルダー10は通常時は中梁3に固定されている。
そして、連結器20又は緩衝装置30の使用限度を超え
る衝突衝撃力が発生した場合、各ボルト14が破断し、
ホルダー10が中梁3に案内されつつ、後方向にスライ
ドする。なお、中梁3の各チャンネル3A、3Bは、断
面I型のものを用いることもできる。また、ボルト14
に代えて、例えばリベット等を用いることもできる。
【0027】上記中梁3の前端には、ホルダー10より
前側において前ストッパ4が固着されている。前ストッ
パ4は、中梁3のチャンネル3A、3Bを閉断面化する
板体である。この前ストッパ4により、ホルダー10の
前側への抜けが防止される。一方、図1に示すように、
中梁3の後端には後ストッパ5が設けられている。この
後ストッパ5は、チャンネル3A、3Bを閉断面化する
部材を用いたり、車体台枠1の他の部材を改造すること
により構成される。この後ストッパ5により、列車分離
が防止される。
【0028】中梁3において、ホルダー10の後端と後
ストッパ5間には、衝撃吸収部材15が配置されてい
る。この例では、衝撃吸収部材15は、図3(B)及び
(C)に示すような閉断面鋼材又は図3(D)に示すよ
うなアルミハニカム材からなる。この衝撃吸収部材15
の側壁には、左右方向に開放されたほぼ円形の肉抜き孔
15aが形成されている。同肉抜き孔15aは、この例
では前後方向に並んで3つ形成されている。この衝撃吸
収部材15の底面側において、図1のように中梁3には
底板8が取り付けられており、底板8は、ボルト9によ
り中梁3に固定されている。
【0029】なお、図4に示すように、相互車両の連結
時には、車体間の間隔は約500mmであるため、衝撃吸
収部材15の吸収代は、250mm程度が適当である。し
たがって、図3(B)において、3つの肉抜き孔15a
が形成された箇所の長さ×250mm以上として、各肉抜
き孔15aの直径yを83mm程度としてもよい。
【0030】次に、上記の構成からなる連結緩衝装置の
取付構造の作用について説明する。通常状態では、連結
器20と緩衝装置30は図1に示す状態を保っている。
この場合、連結器20の通常連結時の衝撃力は、連結部
材21を介して緩衝装置30に伝わり、同装置30によ
り吸収・緩和される。
【0031】ここで、車両の衝突時等のように、連結器
20又は緩衝装置30の使用限度を超える衝突衝撃力が
発生した場合、この衝撃力によりボルト14が破断す
る。すると、中梁3のチャンネル3A、3Bとホルダー
10の固定状態が解除される。このため、車両の衝突衝
撃力を受けて、ホルダー10が中梁3に案内されつつ後
方向にスライドし、衝突衝撃力は衝撃吸収部材15の変
形により吸収される。これにより、緩衝装置30が移動
する過程で、衝撃吸収部材15は肉抜き孔15a部分が
アコーディオン状にほぼ一定荷重で圧縮変形するので、
衝撃吸収部材15によるエネルギー吸収が起こり、車体
衝突減速度(衝撃)を緩和する効果が得られる。
【0032】このように、本事例の装置においては、ボ
ルト14の破断によりホルダー10が中梁3に案内され
つつ、後方向にスライドするので、車体衝突減速度(衝
撃)が緩和される。変形が衝撃吸収部材15のみにとど
まれば、車体衝突に至らずに済むとともに、車体の梁等
の部材を傷めることもない。また、連結器20及び緩衝
装置30間の突っ張りが生じなくなるので、車体相互の
乗り上げ、脱線、車体の大変形等が起きにくくなる。
【0033】衝突によって連結器20と緩衝装置30が
後方移動すれば座屈が少なくなり、本来の連結器20の
分割動作だけで分離が可能となる。そのため、車両衝突
後の連結器20の切断作業(ガスバーナ使用等)が不要
となり、衝突後の速やかな復旧が可能になる。
【0034】{第2実施例}以下、本発明の第2実施例
について説明する。図5は本発明の第2実施例に係る連
結緩衝装置の取付構造を示す斜視図である。図6(A)
は同取付構造の一部断面側面図であり、図6(B)は正
面図である。図7(A)及び(B)は同取付構造と吸収
材の詳細を示す斜視図である。
【0035】第2実施例に係る取付構造の第1実施例と
の相違点は以下である。 (1)中梁 第2実施例の中梁3は、図5及び図6に示すように、チ
ャンネル3A、3Bの背面同士が対向した状態で固定さ
れている。
【0036】(2)ホルダーの構造 図5又は図6に最も良く示すように、第2実施例のホル
ダー50は、緩衝装置の収容部53を有している。この
収容部53は、前端側(連結器側)が開口している。こ
の開口部から奥側のスペースに上記緩衝装置30が収容
される。収容部53の上端部左右には、中梁3への係止
部53A、53Bが形成されている。各係止部53A、
53Bは、収容部53の上端面から垂直に立ち上げて形
成されている。両係止部53A、53Bの内側下端部に
は、それぞれ彫り込み溝53a、53bが形成されてい
る。彫り込み溝53a、53bが形成されることで、各
係止部53A、53Bが鉤状をなすとともに、両係止部
53A、53B間には逆T字状のスペースが構成され
る。
【0037】(3)ホルダーの中梁への取り付け形態 図5に最も良く示すように、中梁3の各チャンネル3
A、3Bの下端片3a、3bには、ホルダー10の係止
部53A、53Bの彫り込み溝53a、53bがそれぞ
れ係合している。つまり、ホルダー10の係止部53
A、53Bは、中梁3の各チャンネル3A、3Bに外側
から係合している。そして、ホルダー10の係止部53
A、53Bと中梁3とには、ボルト54が貫通してい
る。各ボルト54は、係止部53A、53Bの下端面か
ら挿通され、各チャンネル3A、3Bの下端片3a、3
bを貫通して螺着されている。これらボルト54によ
り、ホルダー50は通常時は中梁3に固定されている。
そして、連結器20又は緩衝装置30の使用限度を超え
る衝突衝撃力が発生した場合、各ボルト54が破断し、
ホルダー50が中梁3に案内されつつ、後方向にスライ
ドする。
【0038】(4)衝撃吸収部材の配置形態 図7(A)に示す形態では、ホルダー50の両係止部5
3A、53B間のスペースに衝撃吸収部材55が配置さ
れている。衝撃吸収部材55自体の構造は、第1実施例
と同様である。このように、スペースに衝撃吸収部材5
5を配置する場合は、衝撃吸収部材55よりも前側にお
いて、ホルダー50前端部上面に当接部材56が設けら
れる。この場合、ホルダー50後端と後ストッパ5(図
1参照)間は、ホルダー50のスライド代となる。一
方、図7(B)に示す形態では、ホルダー10後端と後
ストッパ5(図1参照)間に、衝撃吸収部材55が配置
されている。この場合は、ホルダー50後端部上面に当
接部材56が設けられる。なお、図1の底板8及びボル
ト9は、図7(A)のような小さい衝撃吸収部材55の
場合は不要であり、図7(B)のような大きい衝撃吸収
部材55の場合に用いる。
【0039】この第2実施例に係る取付構造において
も、連結器20又は緩衝装置30の使用限度を超える衝
突衝撃力が発生した場合、この衝撃力によりボルト54
が破断する。すると、中梁3のチャンネル3A、3Bと
ホルダー50の固定状態が解除される。このため、車両
の衝突衝撃力を受けて、ホルダー50が中梁3に案内さ
れつつ、後方向にスライドする。さらに、このホルダー
50のスライドは、当接部材56が衝撃吸収部材55に
当接することにより吸収緩和される。したがって、第1
実施例と同様の効果を得ることができる。第2実施例特
有の効果としては、既存の中梁構造に対して追加できる
ことがある。
【0040】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、リリース機構により連結器の突っ張りが生じ
なくなるので、車体相互の乗り上げ、脱線、車体の大変
形等が起きにくくなる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る連結緩衝装置の取付
構造を示す側面図である。
【図2】図2(A)は同取付構造を前上方から見た斜視
図であり、図2(B)は正面図である。
【図3】図3(A)は同取付構造の部分分解図であり、
図3(B)〜図3(D)は衝撃吸収部材の詳細を示す斜
視図である。
【図4】相互車両の連結緩衝装置による連結状態を示す
側面図である。
【図5】本発明の第2実施例に係る連結緩衝装置の取付
構造を示す斜視図である。
【図6】図6(A)は同取付構造の一部断面側面図であ
り、図6(B)は正面図である。
【図7】同取付構造と吸収材の詳細を示す斜視図であ
る。
【図8】鉄道車両の衝突過程を説明する模式図である。
【図9】鉄道車両の衝突後の車体破損状態を説明する模
式図である。
【図10】鉄道車両の衝突後の車体破損状態を説明する
側面図である。
【図11】鉄道車両の衝突後の脱線状態を説明する模式
図である。
【図12】従来の鉄道車両におけるバッファの例を示す
模式図である。
【図13】従来の連結緩衝装置の取付構造の一例を示す
一部断面底面図である。
【図14】同一部断面側面図である。
【符号の説明】
1 車体台枠 3 中梁 3A、3B チャンネル 3a、3b
下端片 4 前ストッパ 5 後スト
ッパ 6 胴受 8 底板 9 ボルト 10 ホル
ダー 12 板体 13 収容
部 13a、13b 張出部 14 ボル
ト 15 衝撃吸収部材 15a 肉
抜き孔 20 連結器 21 連結
部材 22 突片 22a 貫
通孔 23 ピン 24 ピン
保持部 26 ピン 27 接続
部 27a 孔 30 緩衝
装置 50 ホルダー 53 収容
部 53A、53B 係止部 53a、5
3b 彫り込み溝 54 ボルト 55 衝撃
吸収部材 56 当接部材 100A、100B 車両 101 車
体台枠 102、103 ピン 104 ピ
ン継手 105 連結器 106 頭
部 107 胴部 107a
凹部 108 連結面 109 胴
受 110 緩衝器 111 鋼
板(パッド) 112 枠 115 タ
ーンバックル 115a 中央部 120、1
30 編成車両 125 バッファ 125a
先端部 125b 基端部 127 ば

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前後の鉄道車両を連結する連結器にかか
    る連結時の衝撃力を吸収・緩和する緩衝装置を車体に取
    り付ける構造であって;上記緩衝装置を上記車体の前後
    方向に移動可能に案内するホルダーと、 上記緩衝装置の反連結器側端部と上記車体との間に設け
    られた、中間連結状態において作用する衝撃吸収部材
    と、 を具備することを特徴とする連結緩衝装置の取付構造。
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