JP2001259636A - 水改質装置 - Google Patents

水改質装置

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JP2001259636A
JP2001259636A JP2000076179A JP2000076179A JP2001259636A JP 2001259636 A JP2001259636 A JP 2001259636A JP 2000076179 A JP2000076179 A JP 2000076179A JP 2000076179 A JP2000076179 A JP 2000076179A JP 2001259636 A JP2001259636 A JP 2001259636A
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Japan
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water
tank
electrolysis
anode
cathode
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JP2000076179A
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English (en)
Inventor
Tomohide Matsumoto
朋秀 松本
Keijiro Kunimoto
啓次郎 国本
Takemi Oketa
岳見 桶田
Hajime Miyata
肇 宮田
Yu Kawai
祐 河合
Kazushige Nakamura
一繁 中村
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有隔膜方式の水改質装置において、捨て水を
増加させることなく浴槽水を弱酸性にするとともに、ラ
ンニングコストを低減すること。 【解決手段】 隔膜38を有するの電解槽30に併設し
て電解槽30よりも大容積のタンク31を設けてバイパ
ス路47によって閉回路を構成するとともに、陽極槽3
9と陰極槽40の出口の少なくとも一方に接続された流
路開閉手段43を設けて滞留電解を行うことで、電解ガ
スの空気ポンプ作用によってタンク31内は高濃度処理
水となり、タンク31に連通されない陰極槽40の電解
ガスは廃棄管45から外部に放出される。これによっ
て、タンク容積は陰極槽よりも大容積のため、捨て水が
低減でき、効果的に酸性化するのでランニングコストを
低減できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気分解(以下電
解とする)により用途に応じて酸性水、アルカリ水など
の改質水を生成可能な水改質装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】水を電気分解することにより改質水を生
成する装置としては、陽極と陰極間に隔膜を設けて酸性
水とアルカリ水を生成する隔膜方式(例えば特開平6−
218372号公報)と隔膜を設けることなく次亜塩素
酸を主体とする中性電解水を生成する無隔膜方式(例え
ば特開平11−179364号公報)が知られている。
【0003】図6は隔膜方式の風呂用水改質装置の一例
を示す模式図であり、1は浴槽、2は浴槽1内の湯を循
環させる循環経路Rに設けられた循環ポンプ、3は浴槽
1内の湯の温度を一定に保持する保温器、4は循環経路
Rを循環する湯の温度を測定して保温器に伝達する温度
センサ、5はフィルタである。6は循環経路Rに設けら
れた電解水用容器で、循環経路Rを流れる湯を電解して
電解水を生成する。7は電解水用容器6をA槽とB槽に
分離するイオン交換膜、8は直流電源、9は陽極、10
は陰極、11は浴槽1内のpH値を測定して直流電源8の
電圧を制御するpHセンサである。
【0004】以上の構成において、浴槽1内の湯は循環
ポンプ2によって循環経路R中に押出され、フィルタ5
で浴槽1内の湯に含まれる懸濁物質が除去される。次
に、湯は電解水用容器6内に給湯され、ここで陽極9と
陰極10に印加された電圧によって電解される。これに
よりA槽内に酸性水、B槽内にアルカリ水が生成され
る。A槽内の酸性水は、浴槽1に至る循環経路Rに送ら
れ、B槽内のアルカリイオン水は外部に排出される。そ
して、A槽から浴槽1にむかう水の酸性度はpHセンサ1
1によって測定され、弱酸性(例えばpH5〜6)になる
ように電源8が制御される。
【0005】この結果、浴槽1内の湯は一定の酸性度を
維持でき、殺菌や収斂作用等がある。また、石鹸洗浄に
よって生じる皮膚のアルカリ度を中和し、皮膚を引き締
めて滑らかな肌を作る。
【0006】また、図7は無隔膜方式の風呂用水改質装
置の一例を示す模式図であり、12は浴槽、13は循環
水路、14は循環ポンプ、15は浴水中に含まれる懸濁
物質を濾過する濾過槽、16は保温ヒータ、17は循環
水路13に設けたバイパス路、18はバイパス路17中
に設けた塩溶解槽、19は塩溶解槽18の下流に設けた
一対の電極20を内蔵した無隔膜電解槽、21は塩溶解
槽18の上流に設けられた開閉弁、22は電解槽19の
下流側に設けた開閉弁である。
【0007】以上の構成において、浴槽12内の湯は循
環ポンプ14によって循環路13を循環し、濾過槽15
で浴槽12内の湯に含まれる懸濁物質が除去される。次
に、電解時は開閉弁21を開とすると循環ポンプ14の
圧力により浴槽水がバイパス路17を経て塩溶解槽18
に供給され、その内部の塩水が無隔膜電解槽19に供給
される。塩水が供給されると電極20に通電され、所定
時間電解後に開閉弁22を開とするとバイパス路17か
ら電解槽19に浴槽水が流入し、電解槽内に生成された
次亜塩素酸を主体とする電解水が循環路13に混入さ
れ、浴槽水の殺菌がなされる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の隔膜方
式の風呂用水改質装置(図6)では、浴槽内の湯をアス
トリンゼント効果を有する所定の弱酸性に維持でき、殺
菌効果および肌に良い効果を与えることはできるが、水
の利用率が低下し、ランニングコストが高価となる。す
なわち図6の隔膜方式では、電解時に酸性水と同量のア
ルカリ水を廃棄する必要があり、水の利用率は50%と
なる。また浴槽水では有機物、無機物や塩酸イオン、硝
酸イオン、硫酸イオンなどのマイナスイオンを多く含有
するので水素イオンH+が消費され、容易に水素イオン
濃度pHを低減することは難しく、電解時間が増加すると
ともに電力使用量も増加する。さらに浴槽水が減少する
と足し湯の必要が生じ、さらにpHが高まるので、いっそ
う電解時間が長期化する。この結果、水使用量や電力使
用量が増加し、ランニングコストが嵩むこととなる。
【0009】また、従来の無隔膜方式の風呂用水改質装
置(図7)では、濾過槽によって懸濁物質を除去して清
澄化し、電解殺菌水によって浴槽内や濾過槽の殺菌がで
き、しかも捨て水の必要もなく比較的短時間に所定の次
亜塩素酸濃度が得られるため、ランニングコストが低減
できるが、アストリンゼント効果がえられず、また残留
塩素により肌に良い効果を与えるものではない。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記のような課
題を解決するためになされたもので、水の利用率を向上
させる、すなわち捨て水を増加させることなく浴槽水を
アストリンゼント効果を有する弱酸性にするものであ
る。
【0011】このために本発明は、循環路と、循環手段
と、隔膜によって分離された陽極槽と陰極槽に各々陽極
と陰極を有し、酸性水とアルカリ水を生成する電解槽
と、この電解槽に併設され、電解槽よりも大容積のタン
クと、少なくとも前記陽極槽出口と陰極槽出口の少なく
とも一方に接続された流路開閉手段と、前記流路開閉手
段に接続され水の電解時に生成されるガス体および/ま
たは液体を排出する廃棄管と、制御手段とを有し、前記
陽極槽出口と陰極槽の出口の少なくとも一方と前記タン
クの出口側を連通可能に構成するとともに前記タンク内
部と電解槽を連通するバイパス路を設け、前記電解槽は
非流水状態で所定時間滞留電解を行うものである。
【0012】本発明の要点は、電解槽よりも大容積のタ
ンクを酸性水(陽極槽)側にバイパス路を設けて閉回路
を形成するとともに、電解時に同時に生成されるアルカ
リ水(陰極槽)側は小容積とし、かつガス体のみを廃棄
管から排出させる点にあり、滞留電解により陽極槽に連
通された大容積のタンク内は電解時に生成される電解ガ
スの空気ポンプ作用により対流が発生し、徐々に酸性度
(水素イオン濃度)が高まる。一方、電解時に陰極槽は
アルカリ度が向上するとともに電解ガスが生成される
が、このガスは流路開閉手段を経て廃棄管から外部に放
出される。この時、陰極槽は小容積としているのでアル
カリ水の廃棄量が低減できる。
【0013】また循環手段を動作させて電解水を送出す
る際に流路開閉手段を閉成すれば、陰極槽に電解水を残
留させたままで陽極槽側のみが新鮮水に入れ替わり、再
度電解することで新たな高濃度酸性水がタンク内に生成
される。この時陰極槽はアルカリ度が高い状態となって
いるが、ある濃度で飽和傾向を示す。この結果、アルカ
リ水の捨て水を無くすこともできる。なお浴槽のように
大容量の被改質水では滞留電解と循環手段による電解水
の送出を所望の濃度になるように複数回繰り返すことに
より可能となる。
【0014】これにより、例えば浴槽水を弱酸性に維持
すれば皮膚のアルカリ度を中和し、皮膚を引き締めて滑
らかな肌に良いとされるアストリンゼント効果が得られ
るとともに、捨て水を低減して効果的に酸性化するので
水使用量や電力使用量が減少し、ランニングコストを低
減できる。
【0015】また本発明の水改質装置は、前記タンクを
濾過槽とするものである。そして、タンクを濾過槽と置
き換えることで、上記の作用と同様に滞留電解すること
で高濃度の酸性水が生成される。高濃度の酸性水は、強
力な殺菌作用を有しており、濾過槽で繁殖する細菌群を
殺菌することができる。
【0016】これにより、例えば浴槽水の場合、風呂水
浄化により清澄な浴水への入浴が可能となり快適性が向
上するとともに上記アストリンゼント効果も得られる。
さらに、滞留電解時の殺菌作用により濾過槽内のフィル
タに繁殖する細菌群を殺菌することで細菌不安を解消で
きるとともに、フィルタの長寿命化が実現できる。
【0017】なお、濾過槽内を高濃度のアルカリ水とす
ることも可能であり、アルカリ水は有機物などの溶解作
用があり、フィルタの洗浄にも効果的である。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に係る水改質装
置は、往き管と戻り管からなる循環路と、循環手段と、
隔膜によって分離された陽極槽と陰極槽に各々陽極と陰
極を有し、水を電気分解して酸性水とアルカリ水を生成
する電解槽と、この電解槽に併設され、電解槽よりも大
容積のタンクと、少なくとも前記陽極槽出口と陰極槽出
口の少なくとも一方に接続された流路開閉手段と、前記
流路開閉手段に接続され水の電気分解時に生成されるガ
ス体および/または液体を排出する廃棄管と、制御手段
とを有し、前記陽極槽の出口と陰極槽の出口の少なくと
も一方と前記タンクの出口側を連通可能に構成するとと
もに前記タンク内部と電解槽を連通するバイパス路を設
け、前記電解槽は非流水状態で所定時間滞留電解する構
成としたものである。
【0019】そして、滞留電解により例えば陽極槽に連
通された大容積のタンク内は電解時に生成される電解ガ
スの空気ポンプ作用により対流が発生し、徐々に酸性度
が高まる。一方、電解時に陰極槽はアルカリ度が向上す
るとともに電解ガスが生成されるが、このガスは流路開
閉手段を経て廃棄管から外部に放出される。この時、陰
極槽は小容積としているのでアルカリ水の廃棄量が低減
できる。
【0020】また循環手段を動作させて電解水を送出す
る際に流路開閉手段を閉成すれば、陰極槽に電解水を残
留させたままで陽極槽側のみが新鮮水に入れ替わり、再
度電解することで新たな高濃度酸性水がタンク内に生成
される。この時陰極槽はアルカリ度が高い状態となって
いるが、ある濃度で飽和傾向を示し、アルカリ水の捨て
水を無くすこともできる。
【0021】これにより、例えば浴槽水を弱酸性に維持
すれば皮膚のアルカリ度を中和し、皮膚を引き締めて滑
らかな肌に良いとされるアストリンゼント効果が得られ
るとともに、捨て水を低減して効果的に酸性化するので
水使用量や電力使用量が減少し、ランニングコストを低
減できる。
【0022】本発明の請求項2に係る水改質装置は、往
き管と戻り管からなる循環路と、循環手段と、被浄化水
に含まれる懸濁物質を濾過する濾過槽と、隔膜によって
分離された陽極槽と陰極槽に各々陽極と陰極を有し、水
を電気分解して酸性水とアルカリ水を生成する電解槽
と、前記陽極槽出口と陰極槽出口の少なくとも一方に接
続された流路開閉手段と、前記流路開閉手段に接続され
水の電気分解時に生成されるガス体および/または液体
を排出する廃棄管と、制御手段とを有し、前記陽極槽の
出口と陰極槽の出口の少なくとも一方と濾過槽の出口側
を連通可能に構成するとともに前記濾過槽内部と電解槽
を連通するバイパス路を設け、前記電解槽は非流水状態
で所定時間滞留電解する構成としたものである。
【0023】そして本発明は、請求項1におけるタンク
を濾過槽に置き換えるものである。すなわち、滞留電解
により例えば陽極槽に連通された大容積の濾過槽内は電
解時に生成される電解ガスの空気ポンプ作用により対流
が発生し、徐々に酸性度が高まり、同様に例えば浴槽水
では、アストリンゼント効果が得られる弱酸性風呂を実
現できるとともに、ランニングコストの低減が図れる。
また濾過槽を設けることで風呂水に含まれる懸濁物質を
濾過し、風呂水の清澄度が向上する。
【0024】この結果、風呂水浄化により清澄な浴水へ
の入浴が可能となり快適性が向上するとともにアストリ
ンゼント効果も得られる。さらに滞留電解時に濾過槽内
を高酸性度とすることにより濾過槽内のフィルタに繁殖
する細菌群を殺菌することができ、細菌不安を解消でき
るとともに、フィルタの長寿命化が図れる。
【0025】本発明の請求項3に係る水改質装置は、隔
膜としてイオン交換能を有するイオン交換膜から構成し
たものである。そして、イオン交換能を有さない隔膜を
用いて滞留電解すると、電解時に陽極槽と陰極槽に生成
された酸性水およびアルカリ水が隔膜を通過して混合
し、酸性およびアルカリ度を高めることができない。イ
オン交換膜で構成することにより陽極側には陰イオン
が、また陰極側には陽イオンが選択的に移動し、イオン
交換膜を介して分離されることとなり、滞留電解を行っ
ても酸性水とアルカリ水は混合することがない。
【0026】これにより、高濃度の酸性/アルカリ水が
効率的に生成され、電解時間の短縮が図れる。
【0027】本発明の請求項4に係る水改質装置は、所
定時間滞留電解した後に循環手段を駆動させて滞留電解
水を排出する操作を複数回行う構成としたものである。
そして、滞留電解によって生成される酸性/アルカリ水
の濃度には飽和域があり、所定濃度を越えると電解効率
が悪化する。つまり加える電解エネルギー量に対して濃
度上昇が飽和してくる。したがって、飽和傾向を示すま
でに電解を中断して循環手段を動作させて電解水を例え
ば浴槽側に送出し、この操作を複数回繰り返すことで電
解効率を低下させることなく効率的に電解水が生成でき
る。
【0028】これにより、電解時間が短縮されて電力量
が低減できるとともに、複数回電解すればよいのでタン
クおよび電解槽の小型化が図れる。また被改質水が大容
量の場合にも複数回繰り返すことで所望濃度の酸性/ア
ルカリ水に調整することが可能となる。
【0029】本発明の請求項5に係る水改質装置は、循
環路中に水中イオン除去手段を設けたものである。そし
て、滞留電解によって生成された高濃度の酸性/アルカ
リ水を被改質水に混合することで所望の濃度の処理水を
得ようとする際に、被改質水に含まれる陰イオンや陽イ
オンの影響を受ける。特に浴槽水の弱酸性化では有機
物、無機物や塩酸イオン、硝酸イオン、硫酸イオンなど
の陰イオンを多く含有し、水素イオンH+が消費されて
容易に水素イオン濃度を上昇させることは難しい。
【0030】循環路に水中イオン除去手段を設けること
で、例えば、滞留電解を実施する前に被改質水中の上記
のような陰イオンを除去することで濃縮された水素イオ
ンの陰イオンによる消費が低減される。したがって、短
時間に所望濃度の改質水が実現できるので電解時間が短
縮され、ランニングコストをさらに低減できる。
【0031】本発明の請求項6に係る水改質装置は、水
中イオン除去手段として陽イオン交換膜と陰イオン交換
膜の少なくとも1種から構成したものである。そして、
イオン交換膜は小型、軽量で高いイオン交換能を有し、
再生も食塩により容易に再生可能であり、装置の小型化
と再生によるイオン交換膜の長寿命化が図れる。
【0032】本発明の請求項7に係る水改質装置は、流
路開閉手段を三方弁とし、この第1出口を廃棄管に連通
させるとともに、第2出口をタンクまたは濾過槽の出口
側に連通させたものである。そして、三方弁の第2出口
をタンクまたは濾過槽の出口側に連通させることで、陽
極槽と陰極槽の酸性/アルカリ水を混合することが可能
となり、中性電解水が生成できる。中性電解水は次亜塩
素酸HClOを主体として含有し、高い殺菌効果を有し
ている。中性電解水を殺菌水として用いる場合、褐変や
蛋白変性が発生せず野菜や肉などの殺菌に効果的であ
り、三方弁の切り換えにより酸性/アルカリ水と中性電
解水が必要に応じて生成可能となり、用途が拡大する。
【0033】本発明の請求項8に係る水改質装置は、タ
ンクまたは濾過槽の上下流側に各別の第1、第2流路切
換弁を設け、前記濾過槽上流側の第1流路切換弁の上流
に循環手段を設けるとともに前記循環手段下流と第1流
路切換弁の途中と、前記第2流路切換弁を連通する連通
路を設けたものである。
【0034】そして、濾過槽の上下に第1、第2流路切
換弁を設けて流路切り換えすることで濾過槽の濾過方向
に対して、逆方向に通水することが可能となり、濾過時
に濾過槽に捕捉された懸濁物質を逆流洗浄することが可
能となる。この逆流洗浄動作を定期的に実施することで
濾過槽の目詰まりが防止され、長寿命化が図れることと
なる。
【0035】本発明の請求項9に係る水改質装置は、上
記連通路に塩素除去手段を設けたものである。そして、
被改質水に含まれる高濃度の塩素成分は人体の皮膚や毛
髪に悪影響を与えるため、除去することが望ましい。本
発明では、第1、第2流路切換弁の流路切換により、循
環手段と連通路を含む閉ループ回路を形成でき、連通路
に塩素除去手段を設けるので滞留電解動作後に所定時間
循環手段を動作させることにより被改質水が塩素除去手
段を通過することとなり、塩素成分が除去されて皮膚や
毛髪への悪影響を防止できる。
【0036】これにより、例えば浴槽水では弱酸性で塩
素が除去された一層肌に優しい入浴水が実現できる。ま
た、連通路に塩素除去手段を設けたので滞留電解水が塩
素除去手段を通過することがなく塩素除去手段の長寿命
化が図れる。
【0037】本発明の請求項10に係る水改質装置は、
塩素除去手段としてアスコルビン酸、クエン酸、カテキ
ン、タンニン、フラボノイドの少なくとも1種を溶出さ
せる構成としたものである。そして、上記薬剤は少量で
塩素除去効果に優れ、また飲用としても用いられるため
安全性が高く、しかも安価であり塩素除去手段の小型化
と薬剤補給頻度を減らすことができる。
【0038】本発明の請求項11に係る水改質装置は、
食塩タンクと給水ポンプを有する電解質供給手段を有
し、前記電解質供給手段からの食塩水を電解槽内に供給
して所定濃度調整した希釈水を電気分解する構成とした
ものである。そして、水道水や井戸水には塩素イオンが
含まれているが微量であり、電解によって高濃度の酸性
/アルカリ水または次亜塩素酸を生成する場合に長い電
解時間が必要となる。そこで、塩基性の食塩水を供給し
て所定濃度に希釈し、これを電解することにより塩素イ
オンが多く含まれるので短時間で高濃度の改質水が生成
できる。
【0039】また、電解時の電解電圧は被電解水の導電
率に依存し、この導電率は地域によって大幅に変化する
ため、例えば1(A)の定電流電解を行うに際して低導
電率地域では直流100(V)に近い高電圧が必要とな
り、逆に高導電率地域では1(V)以下の低電圧となる
ので制御回路に格別の対策が必要となるが、食塩水を希
釈することで被電解水の導電率が大幅に増加するととも
に地域差による導電率の差を吸収してほぼ一定の導電率
となり、低電圧でしかも簡易な制御回路で電解が可能と
なる。
【0040】
【実施例】以下本発明の実施例について、図面を参照し
ながら説明する。
【0041】(実施例1)図1は本発明の実施例1を示
す模式図であり、図2は電解槽の要部拡大図である。同
図において23は浴槽、24は風呂アダプタ、25は水
改質装置である。
【0042】水改質装置25は、風呂アダプタ24に連
通する往き管26と戻り管27からなる循環路28と循
環手段29と電解槽30と電解槽30に併設され、電解
槽30よりも大容積のタンク31と水中イオン除去手段
32とタンク31の上下流側に各別に設けた第1、第2
流路切換弁33、34と、循環手段29の下流側と第1
流路切換弁33の途中と第2流路切換弁34を連通する
連通路35と、連通路35に設けられた塩素除去手段3
6と、これらの要素を制御する制御手段37を有してい
る。
【0043】電解槽30は、図2に示したようにイオン
交換膜から構成される隔膜38が内設されており、隔膜
38によって分離される陽極槽39と陰極槽40内にそ
れぞれ陽極41と陰極42を有している。陽極槽39の
出口側はタンク31の出口側に連通されており、陰極槽
40の出口側は電動式の三方弁から構成される流路開閉
手段43に連通し、流路開閉手段43の第1出口44は
廃棄管45に、また第2出口46は陽極槽39の出口側
に接続され、陰極槽40と廃棄管45および陽極槽39
出口側とを選択的に流路切換可能に設けられている。ま
た、タンク31と陽極槽39はバイパス路47によって
連通しており、陽極槽39とタンク31はバイパス路4
7によって閉回路を形成している。
【0044】なお、水中イオン除去手段32は陰イオン
交換膜(図示せず)が内設されており、また塩素除去手
段36はアスコルビン酸、クエン酸、およびカテキン、
タンニン、フラボノイドなどのポリフェノール類の少な
くとも1種を溶出させるように構成されている(図示せ
ず)。
【0045】上記構成において次に本実施例の作用、動
作について説明する。図1および図2において浴槽23
に湯張り後、スイッチ(図示せず)を操作することによ
り制御手段37が起動され、循環手段29が動作して図
1の実線矢印に示したように循環路28を浴水が循環す
る。なお、図中流路開閉弁43は廃棄管45側に解放さ
れているが、この段階では閉成状態が維持されている。
循環させることにより浴水は水中イオン除去手段32に
設けられた陰イオン交換膜を接触通過することとなり、
浴水に含まれる塩酸イオン、硝酸イオン、硫酸イオンな
どの陰イオンが除去される。なお、本実施例では陰イオ
ン交換膜のみを設けているが、陽イオン交換膜を併用し
て陽イオンも除去することもできる。
【0046】所定時間循環させて浴水の陰イオンを低減
させた後、循環手段29が停止し、次いで流路開閉手段
43が図1に示したように陰極槽40と廃棄管45を連
通させる方向に切り換えられる。その後陽極41と陰極
42に電圧が印可され、隔膜38を介して浴水の滞留電
解が開始される。この際、陽極41には水中の水酸基O
-や塩素イオンなどの陰イオンが泳動され、電子e-
の反応により酸素O2↑や塩素ガスCl2↑となって陰イ
オンが消費され、水素イオンH+濃度が上昇して徐々に
酸性度が高まる。一方、陰極40には水中の水素イオン
+が電子e-と反応して水素ガスH2↑が生成されるの
で、水素イオンH+濃度が低下して徐々にアルカリ度が
高まる。
【0047】また、図2に示したように陽極槽39では
生成された酸素O2↑や塩素ガスCl2↑などのガス体の
浮上によるエアーポンプ作用によって図2の実線矢印に
示したごとく陽極槽39、タンク31、バイパス路47
による閉循環路が形成され、タンク31内の酸性度が徐
々に高まる。一方、陰極槽40で生成された水素ガスH
2↑は、流路開閉弁43の第1出口44から廃棄管45
を経て外部に放出される。
【0048】ここで、隔膜38としてイオン交換能を有
さない隔膜を用いて滞留電解すると、電解時に陽極槽3
9と陰極槽40に生成された酸性水およびアルカリ水が
隔膜を通過して混合し、酸性およびアルカリ度を高める
ことができないが、本実施例ではイオン交換膜で構成し
たので陽極41側には陰イオンが、また陰極42側には
陽イオンが選択的に移動し、イオン交換膜を介して分離
されることとなり、滞留電解を行っても酸性水とアルカ
リ水は混合することがない。
【0049】所定時間滞留電解を実施してタンク31内
が所定の酸性度(例えばpH3)になった時点で循環手段
29を動作させると浴槽23の新たな水がタンク31に
送り込まれ、タンク31内の酸性水は浴槽23に往き管
26を経て風呂アダプタ24から吐出され、混合される
ことで中性であった浴槽23内の水の酸性度が弱酸性と
なる。ここで、電解前に水中イオン除去手段32に設け
た陰イオン交換膜(図示せず)によって水素イオンH+
と反応しやすい塩酸イオン、硝酸イオン、硫酸イオンな
どの陰イオンを除去しているので、酸性水を浴槽水に混
合したときに水素イオンH+の消費が抑制され、比較的
少量の強酸性水を混入することで浴槽水をpH5から6.
5程度の弱酸性にすることができる。
【0050】また1回の滞留電解動作で弱酸性にできな
い場合は、前記滞留電解動作を複数回繰り返すことで所
望の弱酸性にすることができる。この場合、水素イオン
濃度を計測するpHセンサ(図示せず)を設けてフィード
バック制御するようにしてもよい。また、水中イオン除
去手段32を用いない場合においても前記滞留電解動作
を複数回実施することで所望の弱酸性にすることも可能
である。
【0051】これにより、弱酸性風呂を実現でき、皮膚
表面のアルカリ度を中和し、皮膚を引き締めて滑らかな
肌に良いとされるアストリンゼント効果が得られるとと
もに、捨て水を低減して効果的に酸性化するので水使用
量や電力使用量が減少し、ランニングコストを低減でき
る。
【0052】次に、中性電解水の生成について述べる。
入浴後の所定時間に流路開閉手段43を陰極槽40と陽
極槽39が連通するように切り換え、上記説明と同様に
滞留電解動作を実施する。この場合、酸性水とアルカリ
水は陽極槽39と陰極槽40に各別に生成されるが、流
路開閉弁43により陽極槽39と陰極槽40の出口側で
混合され、高い殺菌作用を有する次亜塩素酸HClOを
主体とした中性電解水となる。この際にも生成ガスによ
るポンプ作用によってタンク31内での次亜塩素酸濃度
が上昇し、所定時間後循環手段29を動作させて浴槽2
3に吐出混合する。
【0053】入浴後、所定時間浴水を放置すると浴水中
の細菌群が増殖し、例えば翌朝に浴槽水が汚濁する場合
があり、洗濯水として利用する場合や二度湯として利用
する場合に不快感があるとともに細菌不安があるが、本
実施例では入浴後に中性電解水を生成して浴槽23に混
入して所定の次亜塩素酸濃度を維持することで上記細菌
の増殖を抑制し、例えば翌朝における浴水の清澄度を向
上することができる。これにより風呂残り湯の洗濯水と
して利用や二度湯として利用する場合に快適性を損なう
ことがなく、かつ細菌不安を解消できる。また中性電解
水を殺菌水として用いる場合、褐変や蛋白変性が発生せ
ず野菜や肉などの殺菌洗浄にに効果的であり、応用範囲
が拡大する。
【0054】次に、脱塩素動作について図3を用いて説
明する。電解による酸性水には所定濃度の次亜塩素酸が
含まれており、特に弱酸性域では遊離塩素の存在比が最
も高くなる。高濃度の遊離塩素は皮膚や毛髪に悪影響を
与えるため、除去することが望ましい。そこで、滞留電
解動作により浴水を弱酸性化した後、図3の要部拡大図
に示したように、第1流路切換弁33と第2流路切換弁
34を切り換えて実線矢印で示すような閉循環回路を構
成し、循環手段29を動作させる。これにより浴水は塩
素除去手段36を通過し、内部に設けられたアスコルビ
ン酸、クエン酸、およびカテキン、タンニン、フラボノ
イドなどのポリフェノール類(図示せず)の少なくとも
1種が浴水に混入される。これらの抗酸化剤は塩素と結
合して短時間に無害化されるので、アストリンゼント効
果が得られるとともに遊離塩素のない人体に好適な入浴
水が実現できる。また、上記薬剤は少量で塩素除去効果
に優れ、また飲用としても用いられるため安全性が高
く、しかも安価であり塩素除去手段36の小型化と薬剤
補給頻度を減らすことができる。
【0055】(実施例2)図4に本発明の実施例2にお
ける水改質装置の模式図を示す。異なるのは図1の実施
例におけるタンク31を浴水の懸濁物質を濾過する濾過
槽48に置き換えた点にある。濾過槽48の内部にはフ
ィルター部材49が設けられており、図1の実施例と同
様にバイパス路47によって陽極槽39と連通されてい
る。なお、フィルター部材49は活性炭フイルター、膜
フィルター、中空糸膜、逆浸透膜、トルマリンなどの鉱
物濾材、セラミック濾材などの少なくとも一種から構成
されている。その他は図1の実施例と同様であり、同一
番号を付して詳細な説明を省略する。
【0056】上記構成において次に本実施例の動作、作
用について説明する。図1の実施例と同様に浴水の弱酸
性化と脱塩素操作を行い、入浴が開始されるとスイッチ
操作もしくは入浴検知(いずれも図示せず)により循環
手段29が動作して浴水の循環が開始され、入浴によっ
て懸濁した浴水が濾過槽48のフィルタ部材49を通過
し、懸濁物質が濾過される。これにより弱酸性風呂によ
るアストリンゼント効果が得られるとともに、塩素除去
手段36による遊離塩素の除去により人体に好適な入浴
水に入浴でき、さらに濾過手段48により入浴中の懸濁
成分が濾過され、清澄な浴水への入浴が可能となり、快
適性が向上する。
【0057】また、例えば翌日の入浴時に上記の滞留電
解操作を実施することにより濾過槽48の内部が電解時
に強酸性となり、フィルタ部材49に繁殖する細菌群の
増殖が抑制されるのでフィルタ部材49の目詰まりが防
止され、濾過槽48の長寿命化が図れる。
【0058】さらに、図4において第1、第2流路切換
弁33、34を切り換えて波線矢印に示すような循環経
路を構成することにより、フィルタ部材49に堆積した
懸濁物質の逆流洗浄が可能となり、これを定期的に実施
することでフィルタ部材49の目詰まりが再生され、濾
過槽48のさらなる長寿命化が実現できる。
【0059】(実施例3)図5は、本発明の実施例3に
おける水改質装置の模式図を示す。図4に示した実施例
と異なる点は食塩タンク50と給水ポンプ51を有する
電解質供給手段52を設け、電解質供給手段52からの
食塩水を電解槽30内に供給可能に構成した点にある。
その他は図4の実施例と同様であり、同一番号を付して
詳細な説明を省略する。
【0060】次に、本実施例の動作、作用について説明
する。
【0061】水道水や井戸水には塩素イオンが含まれて
いるが微量であり、電解によって高濃度の酸性/アルカ
リ水もしくは次亜塩素酸を生成する場合に長い電解時間
が必要となる。
【0062】そこで、本実施例では、滞留電解前に給水
ポンプ51が動作して塩基性の過飽和食塩水(食塩濃度
約26%)が食塩タンク50を経て電解槽30内に供給
され、水と混合されて所定濃度に調整された希釈水を滞
留電解する。この結果、被電解水には塩素イオンが多く
含まれるので短時間で高濃度の改質水が生成でき、弱酸
性風呂が短時間に可能となる。
【0063】また、電解時の電解電圧は被電解水の導電
率に依存し、この導電率は地域によって大幅に変化する
ため、例えば1(A)の定電流電解を行うに際して低導
電率地域では直流100(V)に近い高電圧が必要とな
り、逆に高導電率地域では1(V)以下の低電圧となる
ので制御回路(図示せず)に格別の対策が必要となる
が、食塩水を希釈することで被電解水の導電率が大幅に
増加するとともに地域差による導電率の差を吸収してほ
ぼ一定の導電率となり、低電圧でしかも簡易な制御回路
で電解が可能となる。
【0064】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明の
請求項1に係る水改質装置によれば、有隔膜式の電解槽
に併設して電解槽よりも大容積のタンクを設けてバイパ
ス路によって閉回路を構成するとともに、前記陽極槽出
口と陰極槽出口の少なくとも一方に接続された流路開閉
手段を設けて滞留電解を行うので、タンク内は電解時に
生成される電解ガスの空気ポンプ作用によって高濃度処
理水が可能となり、タンクに連通されない陽極槽もしく
は陰極槽の電解ガスは廃棄管から外部に放出されるの
で、例えば浴槽水を弱酸性に維持すれば皮膚のアルカリ
度を中和し、皮膚を引き締めて滑らかな肌に良いとされ
るアストリンゼント効果が得られるとともに、捨て水を
低減して効果的に酸性化するので水使用量や電力使用量
が減少し、ランニングコストを低減できる。
【0065】本発明の請求項2に係る水改質装置によれ
ば、タンクを濾過槽に置き換えるものであるので、例え
ば浴槽水では、アストリンゼント効果が得られる弱酸性
風呂を実現できるとともに、ランニングコストの低減が
図れ、さらに濾過槽を設けることで浴水の清澄度が向上
するので快適入浴が可能となる。また、滞留電解時に濾
過槽内を高酸性度とすることにより濾過槽内のフィルタ
に繁殖する細菌群を殺菌することができ、細菌不安を解
消できるとともに、フィルタの長寿命化が図れる。
【0066】本発明の請求項3に係る水改質装置によれ
ば、隔膜としてイオン交換能を有するイオン交換膜から
構成したので、イオン交換膜を介して陽イオンと陰イオ
ンが分離されることとなり、滞留電解を行っても酸性水
とアルカリ水は混合することがない。この結果、高濃度
の酸性/アルカリ水が効率的に生成され、電解時間の短
縮が図れる。
【0067】本発明の請求項4に係る水改質装置によれ
ば、所定時間滞留電解した後に循環手段を駆動させて滞
留電解水を排出する操作を複数回行う構成としたので、
電解効率を低下させることなく効率的に電解水が生成で
きる。この結果、電解時間が短縮されて電力量が低減で
きるとともに、複数回電解すればよいのでタンクおよび
電解槽の小型化が図れる。また被改質水が大容量の場合
にも複数回繰り返すことで所望濃度の酸性/アルカリ水
に調整することが可能となる。
【0068】本発明の請求項5に係る水改質装置によれ
ば、循環路中に水中イオン除去手段を設けたので、滞留
電解を実施する前に被改質水中の陰イオンを除去するこ
とで濃縮された水素イオンの陰イオンによる消費が低減
される。したがって、短時間に所望濃度の改質水が実現
できるので電解時間が短縮され、ランニングコストをさ
らに低減できる。
【0069】本発明の請求項6に係る水改質装置によれ
ば、水中イオン除去手段として陽イオン交換膜と陰イオ
ン交換膜の少なくとも1種から構成したので、小型、軽
量で高いイオン交換能が得られ、再生も食塩により容易
に可能であり、装置の小型化と再生によるイオン交換膜
の長寿命化が図れる。
【0070】本発明の請求項7に係る水改質装置によれ
ば、流路開閉手段を三方弁として第2出口をタンクまた
は濾過槽の出口側に連通させたので、陽極槽と陰極槽の
酸性/アルカリ水を混合することが可能となり、中性電
解水が生成できる。これにより、滞留電解時に濾過槽の
細菌増殖を抑制することが可能となり、細菌増殖による
濾過槽の目詰まりを防止して長寿命化が図れる。また、
中性電解水を殺菌水として用いる場合、褐変や蛋白変性
が発生しないので野菜や肉などの殺菌に効果的であり用
途が拡大する。
【0071】本発明の請求項8に係る水改質装置によれ
ば、タンクまたは濾過槽の上下流側に各別の第1、第2
流路切換弁を設け、前記濾過槽上流側の第1流路切換弁
の上流に循環手段を設けるとともに前記循環手段下流と
第1流路切換弁の途中と、前記第2流路切換弁を連通す
る連通路を設けたので、流路切り換えすることで濾過槽
の濾過方向に対して、逆方向に通水することが可能とな
り、濾過時に濾過槽に捕捉された懸濁物質を逆流洗浄す
ることが可能となる。これにより濾過槽の目詰まりが防
止され、濾過槽の長寿命化が図れる。
【0072】本発明の請求項9に係る水改質装置によれ
ば、連通路に塩素除去手段を設けたので、滞留電解動作
後に所定時間循環手段を動作させることにより塩素成分
が除去されて皮膚や毛髪への悪影響を防止できる。これ
により、例えば浴槽水では弱酸性で塩素が除去された一
層肌に優しい入浴水が実現できる。また、連通路に塩素
除去手段を設けたので滞留電解水が塩素除去手段を通過
することがなく塩素除去手段の長寿命化が図れる。
【0073】本発明の請求項10に係る水改質装置によ
れば、塩素除去手段としてアスコルビン酸、クエン酸、
カテキン、タンニン、フラボノイドの少なくとも1種を
溶出させる構成としたので、少量で塩素除去効果に優
れ、また飲用としても用いられるため安全性が高く、し
かも安価であり塩素除去手段の小型化と薬剤補給頻度を
減らすことができる。
【0074】本発明の請求項11に係る水改質装置によ
れば、電解質供給手段を設けて食塩水の希釈液を電解槽
内に供給して滞留電解するので、短時間で高濃度の改質
水が生成できる。
【0075】また、食塩水を供給することで被電解水の
導電率が大幅に増加するとともに地域差による導電率の
差を吸収してほぼ一定の導電率となり、低電圧でしかも
簡易な制御回路での電解が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1を示す水改質装置の模式図
【図2】同、電解槽を示す要部拡大模式図
【図3】同、塩素除去手段の要部拡大図模式図
【図4】本発明の実施例2を示す水改質装置の模式図
【図5】本発明の実施例3を示す水改質装置の模式図
【図6】本発明の第1の従来例を示す水改質装置の模式
【図7】本発明の第2の従来例を示す水改質装置の模式
【符号の説明】 25 水改質装置 28 循環路 29 循環手段 30 電解槽 31 タンク 32 水中イオン除去手段 33 第1流路切換弁 34 第2流路切換弁 35 連通路 36 塩素除去手段 37 制御手段 38 隔膜(イオン交換膜) 39 陽極槽 40 陰極槽 41 陽極 42 陰極 43 流路開閉弁(三方弁) 44 第1出口 45 廃棄管 46 第2出口 47 バイパス路 48 濾過槽 50 食塩タンク 51 給水ポンプ 52 電解質供給手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C02F 1/42 C02F 1/44 A 4D061 1/44 1/58 L 4D064 1/58 1/70 Z 1/70 9/00 502D 9/00 502 502J 502M 503A 503 504E 504 B01D 35/02 J (72)発明者 桶田 岳見 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 宮田 肇 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 河合 祐 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 中村 一繁 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 2D005 FA00 4D006 GA18 KB01 KB11 KB14 KD11 MA13 MA14 PB07 PC56 4D025 AA08 AB06 AB11 AB14 AB34 BA27 BB11 DA03 DA06 DA10 4D038 AA07 AB39 BA04 BB08 BB10 BB17 4D050 AA10 AB45 BA12 BC05 BC10 BD03 BD06 4D061 DA07 DB07 DB08 EA02 EB13 EB39 ED13 FA08 FA13 FA20 GC18 GC20 4D064 AA11 BF31

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】往き管と戻り管からなる循環路と、循環手
    段と、隔膜によって分離された陽極槽と陰極槽に各々陽
    極と陰極を有し、水を電気分解して酸性水とアルカリ水
    を生成する電解槽と、この電解槽に併設され、電解槽よ
    りも大容積のタンクと、少なくとも前記陽極槽出口と陰
    極槽出口との少なくとも一方に接続された流路開閉手段
    と、前記流路開閉手段に接続され水の電気分解時に生成
    されるガス体および/またはの液体を排出する廃棄管
    と、制御手段とを有し、前記陽極槽出口と前記陰極槽の
    出口との少なくとも一方と前記タンクの出口側を連通可
    能に構成するとともに前記タンク内部と前記電解槽を連
    通するバイパス路を設け、前記電解槽は非流水状態で所
    定時間滞留電解する構成とした水改質装置。
  2. 【請求項2】往き管と戻り管からなる循環路と、循環手
    段と、被浄化水に含まれる懸濁物質を濾過する濾過槽
    と、隔膜によって分離された陽極槽と陰極槽に各々陽極
    と陰極を有し、水を電気分解して酸性水とアルカリ水を
    生成する電解槽と、前記陽極槽出口と陰極槽出口との少
    なくとも一方に接続された流路開閉手段と、前記流路開
    閉手段に接続され水の電気分解時に生成されるガス体お
    よび/または液体を排出する廃棄管と、制御手段とを有
    し、前記陽極槽出口と前記陰極槽の出口の少なくとも一
    方と前記濾過槽の出口側を連通可能に構成するとともに
    前記濾過槽内部と前記電解槽を連通するバイパス路を設
    け、前記電解槽は非流水状態で所定時間滞留電解する構
    成とした水改質装置。
  3. 【請求項3】隔膜はイオン交換能を有するイオン交換膜
    から構成した請求項1または2記載の水改質装置。
  4. 【請求項4】所定時間滞留電解した後に循環手段を駆動
    させて滞留電解水を排出する操作を複数回行う請求項1
    ないし3のいずれか1項記載の水改質装置。
  5. 【請求項5】循環路中に水中イオン除去手段を設けた請
    求項1ないし4のいずれか1項記載の水改質装置。
  6. 【請求項6】水中イオン除去手段は、陽イオン交換膜と
    陰イオン交換膜の少なくとも1種から構成した請求項5
    記載の水改質装置。
  7. 【請求項7】流路開閉手段を三方弁とし、この第1出口
    を廃棄管に連通させるとともに、第2出口をタンクまた
    は濾過槽の出口側に連通させた請求項1ないし6のいず
    れか1項記載の水改質装置。
  8. 【請求項8】タンクまたは濾過槽の上下流側に各別の第
    1、第2流路切換弁を設け、前記濾過槽上流側の第1流
    路切換弁の上流に循環手段を設けるとともに前記循環手
    段下流と第1流路切換弁の途中と、前記第2流路切換弁
    を連通する連通路を設けた請求項1ないし7のいずれか
    1項記載の水改質装置。
  9. 【請求項9】連通路に塩素除去手段を設けた請求項8記
    載の水改質装置。
  10. 【請求項10】塩素除去手段はアスコルビン酸、クエン
    酸、カテキン、タンニン、フラボノイドの少なくとも1
    種を溶出させる請求項9記載の水改質装置。
  11. 【請求項11】食塩タンクと給水ポンプを有する電解質
    供給手段を有し、前記電解質供給手段からの食塩水を電
    解槽内に供給して所定濃度調整した希釈水を電気分解す
    る請求項1ないし10のいずれか1項記載の水改質装
    置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007160173A (ja) * 2005-12-12 2007-06-28 Japan Organo Co Ltd 分離膜の殺菌方法および装置並びにその方法により処理された分離膜
JP2010024648A (ja) * 2008-07-16 2010-02-04 Japan Organo Co Ltd 貯湯式給湯装置を有する生活用水供給システム
JP2017128949A (ja) * 2016-01-21 2017-07-27 Toto株式会社 機能水用水栓装置

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