JP2001257069A - 高周波加熱装置 - Google Patents

高周波加熱装置

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JP2001257069A
JP2001257069A JP2000064893A JP2000064893A JP2001257069A JP 2001257069 A JP2001257069 A JP 2001257069A JP 2000064893 A JP2000064893 A JP 2000064893A JP 2000064893 A JP2000064893 A JP 2000064893A JP 2001257069 A JP2001257069 A JP 2001257069A
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oscillation
magnetron
modulating
frequency heating
semiconductor switching
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JP2000064893A
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Kenji Yasui
健治 安井
Daisuke Betsusou
大介 別荘
Hideki Morozumi
英樹 両角
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Control Of High-Frequency Heating Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高周波加熱装置において、直流電源を入力電
源とした場合に、起動から定常への遷移時にモーディン
グ発振の状態で安定することがあり、マグネトロンが寿
命劣化すること。 【解決手段】 モーディング発振検知部13はマグネト
ロン11がモーディング発振していることを検出し、こ
の情報に基づいてインバータ回路2を停止または再起動
させるようにしたものである。このように構成すること
でモーディング発振検知部13によってマグネトロン1
1がモーディング発振を継続することを防止できるの
で、マグネトロン11の寿命を損ねることなく直流電源
を電力源とする高周波加熱装置を実現することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はマイクロ波により食
品などを誘電加熱する高周波加熱装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来の高周波加熱装置について図面を用
いて説明する。図9は回路構成を示した図である。この
図において1は商用電源、2はインバータ回路、3は整
流回路、4、5は半導体スイッチング素子、6は制御回
路、7は第1の共振コンデンサ、8は第2の共振コンデ
ンサ、9は昇圧トランス、10は高圧整流回路、11は
マグネトロンである。従来の家庭用の高周波加熱装置
は、交流である商用電源1を一旦整流回路3で直流電圧
に変換し、この直流電圧を半導体スイッチング素子4、
5のオンオフを制御回路6で制御することによってイン
バータ回路2で20kHz以上の高周波電圧に変換してい
る。
【0003】さらにインバータ回路2は、この高周波電
圧を昇圧トランス9によって高周波高電圧に昇圧し、高
圧整流回路10を介して直流高電圧をマグネトロン11
に印加している。また、昇圧トランス9は第3の巻線を
有しており、この第3の巻線によってマグネトロン11
のカソードを加熱する電力を供給している。この電力に
よってカソードから熱電子を放出している。この熱電子
をマグネトロン11に備えられた永久磁石と高圧整流回
路10から得られる直流高電圧によってマグネトロン1
1は真空管発振を行い、2.45GHzの電波を加熱室に
放射することによって被加熱物を高周波電界で加熱して
いる。
【0004】このような、家庭用の高周波加熱装置は1
000W以上の変換電力を扱うため、インバータ回路2
の高効率化が重要な技術である。そのために、インバー
タ回路2は第1の共振コンデンサ7と昇圧トランス9の
1次巻線によって共振回路を構成し、この共振回路の共
振現象を利用して半導体スイッチング素子4、5がター
ンオフあるいはターンオンする際の電圧の傾きを緩やか
にしている。この結果、半導体スイッチング素子4、5
のスイッチング損失が低減され、インバータ回路2を高
効率化する構成となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】家庭用電子レンジは1
00Vの商用電源より1000Wから1500W程度の電
力供給を受けてマイクロ波で食品を加熱する調理器であ
る。扱う電力が大きいため商用電源から電力供給を受け
ることが必要であるが、卓上で使用したい、或いは屋外
で使用したいというユーザーの要望が大きい。このよう
な要望を実現するためには、電子レンジ自体に電力供給
源を搭載し、外部からの電力供給無しでも使用できる構
成とすることが必要であるが、次に挙げるような課題が
ある。
【0006】マグネトロン11は前述のようにカソード
を加熱して、その熱電子の放出によって電波を発生させ
ている。したがってカソードを予熱する時間が必要とな
る。また、予熱するための電力はインバータ回路2に備
えられた昇圧トランス9から供給されるので、予熱する
電力と同時に高圧整流回路10へも電圧が供給される。
このためマグネトロン11が発振するまでの期間も高電
圧が印加されることになる。このときのマグネトロン1
1に印加される電圧とカソードに供給される電力のタイ
ムチャートを図10に示す。
【0007】カソードの供給電力を多くし起動時間を短
縮するためにマグネトロン11に印加される電圧は通常
の発振に必要な電圧(約−4kV)よりも高い負電圧が印
加されている。このように高い負電圧を印加して起動す
ると起動状態から定常の発振状態に遷移するまでの間に
モーディング発振の状態を経て定常発振へ状態が遷移す
る。卓上あるいは屋外で電子レンジを使用するためには
バッテリーなどの電源を内蔵することが必要になるが、
バッテリーなどの直流電圧源でインバータ回路2を駆動
すると起動状態から定常発振へ遷移するときに、前述の
ようにモーディング発振の状態を経るので正常な発振ま
で遷移せずにモーディング発振の状態が継続してしまう
ことがある。モーディング発振の状態は異常な発振状態
であり、マグネトロン11の寿命を著しく縮めてしまう
という課題がある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために成したものであり、モーディング発振検知部
はマグネトロンがモーディング発振していることを検出
し、この情報に基づいてインバータ回路を停止または再
起動させるようにしたものである。
【0009】上記発明によれば、モーディング発振検知
部によってマグネトロンがモーディング発振を継続する
ことを防止できるので、マグネトロンの寿命を損ねるこ
となくバッテリーなどの直流電源を電力源とする高周波
加熱装置を実現することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1にかかる高周波
加熱装置は、直流電源と、前記直流電源により駆動され
マグネトロンを付勢するインバータ回路と、前記インバ
ータ回路に備えられた半導体スイッチング素子のオン/
オフを制御する制御回路とからなり、前記制御回路は前
記マグネトロンのモーディング発振を検出するモーディ
ング発振検知部を備え、前記モーディング発振検知部は
モーディング発振を検出すると前記インバータ回路を再
起動させる構成とした。
【0011】そして、モーディング発振検知部がマグネ
トロンのモーディング発振を検出し、インバータ回路を
再起動するため、マグネトロンがモーディング発振を継
続することなくマグネトロンの寿命劣化を防止すること
ができる。
【0012】本発明の請求項2にかかる高周波加熱装置
は、制御回路にマグネトロンのアノード電流検知部を備
え、モーディング発振検知部は前記アノード電流検知部
の出力に対して半導体スイッチング素子のオン信号幅が
所定の値以上となったときにモーディング発振と判定す
る構成とした。
【0013】そして、モーディング発振検知部はアノー
ド電流検知部の出力に対して半導体スイッチング素子の
オン信号幅が所定の値以上となったときにモーディング
発振と判定するため、マグネトロンがモーディング発振
を継続することなくマグネトロンの寿命劣化を防止する
ことができる。
【0014】本発明の請求項3にかかる高周波加熱装置
は、制御回路にインバータ回路の入力電流検知部を備
え、モーディング発振検知部は前記入力電流検知部の出
力に対して半導体スイッチング素子のオン信号幅が所定
の値以上となったときにモーディング発振と判定する構
成とした。
【0015】そして、モーディング発振検知部は入力電
流検知部の出力に対して半導体スイッチング素子のオン
信号幅が所定の値以上となったときにモーディング発振
と判定するため、マグネトロンがモーディング発振を継
続することなくマグネトロンの寿命劣化を防止すること
ができる。
【0016】本発明の請求項4にかかる高周波加熱装置
は、制御回路に回数計測手段を備え、モーディング発振
検知部がモーディング発振を検出した回数を計測すると
ともに所定回数モーディング発振を計測するとインバー
タ回路を停止させる構成とした。
【0017】そして、回数計測手段はモーディング発振
検知部がモーディング発振を検出した回数を計測し、所
定回数モーディング発振を計測するとインバータ回路を
停止させるため、マグネトロンがモーディング発振を継
続することなくマグネトロンの寿命劣化を防止すること
ができる。
【0018】本発明の請求項5にかかる高周波加熱装置
は、制御回路に時間計測手段を備え、モーディング発振
検知部が最後にモーディング発振を検出してから所定の
時間が経過すると、回数計測手段が計測したモーディン
グ発振の回数をクリアする構成とした。
【0019】そして、回数計測手段はモーディング発振
検知部がモーディング発振を検出した回数を計測し、所
定回数モーディング発振を計測するとインバータ回路を
停止させるとともに、時間計測手段はモーディング発振
検知部が最後にモーディングを検知してから正常な発振
状態が所定時間継続した場合、回数計測手段が計測した
モーディング発振の回数をクリアするため、マグネトロ
ンがモーディング発振を継続することなくマグネトロン
の寿命劣化を防止することができるとともに、回路の誤
作動によるインバータ回路の不動作を防止することがで
きる。
【0020】本発明の請求項6にかかる高周波加熱装置
は、制御回路に発振検知部を備え、前記発振検知部はア
ノード電流検知部の出力によって発振検知を行うととも
に、発振検知を行ってから所定の時間半導体スイッチン
グ素子のオン時間を短くするように前記半導体スイッチ
ング素子の駆動回路に信号を送る構成とした。
【0021】そして、発振検知部はマグネトロンが発振
したことを検出し、発振検知を行ってから所定の時間半
導体スイッチング素子のオン時間を短くするので、イン
バータ回路が出力する高圧出力電圧がこの期間低くな
り、モーディング発振を行う電圧よりも低い出力電圧と
なるので起動状態から定常発振状態へ遷移するときにモ
ーディング発振の領域を通過することなく定常発振へ移
行できるため、モーディング発振させることなくマグネ
トロンを定常発振させることができる。
【0022】本発明の請求項7にかかる高周波加熱装置
は、制御回路に発振検知部を備え、前記発振検知部は入
力電流検知部の出力によって発振検知を行うとともに、
発振検知を行ってから所定の時間半導体スイッチング素
子のオン時間を短くするように前記半導体スイッチング
素子の駆動回路に信号を送る構成とした。
【0023】そして、発振検知部はマグネトロンが発振
したことを検出し、発振検知を行ってから所定の時間半
導体スイッチング素子のオン時間を短くするので、イン
バータ回路が出力する高圧出力電圧がこの期間低くな
り、モーディング発振を行う電圧よりも低い出力電圧と
なるので起動状態から定常発振状態へ遷移するときにモ
ーディング発振の領域を通過することなく定常発振へ移
行できるため、モーディング発振させることなくマグネ
トロンを定常発振させることができる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を用いて
説明する。
【0025】(実施例1)図1は本発明の実施例1の高
周波加熱装置を示す回路図である。なお、従来例と同一
符号のものは同一構造を有し、詳細な説明は省略する。
【0026】図1において12はバッテリーなどの直流
電源、2はインバータ回路、4、5は半導体スイッチン
グ素子、6は制御回路、7は第1の共振コンデンサ、8
は第2の共振コンデンサ、9は昇圧トランス、10は高
圧整流回路、11はマグネトロン、13はモーディング
発振検知部、14は半導体スイッチング素子4、5の駆
動回路である。
【0027】次にこの回路の動作、作用について説明す
る。インバータ回路2は直流電源12から電力供給を受
け、半導体スイッチング素子4、5のオンオフを制御回
路6に備えられた駆動回路14で制御することによっ
て、この直流電圧を20kHz以上の高周波電圧に変換し
ている。さらにインバータ回路2は、この高周波電圧を
昇圧トランス9によって高周波高電圧に昇圧し、高圧整
流回路10を介して直流高電圧をマグネトロン11に印
加している。マグネトロン11はこの直流高電圧によっ
て駆動され、2.45GHzの高周波を発生し、被加熱物
を加熱する。また、制御回路6にはマグネトロン11が
モーディング発振を行っていることを検知するモーディ
ング発振検知部13が備えられており、マグネトロン1
1がモーディング発振を行っていることを検出すると、
駆動回路14に信号を送り、駆動回路14の動作を一旦
停止させ、再び起動するように働く。このように動作す
ることによってマグネトロン11がモーディング発振の
状態で動作を継続することを防止し、マグネトロン11
の寿命劣化を防止するという効果を発揮する。
【0028】(実施例2)図2は本発明の実施例2の高
周波加熱装置を示す回路図、図3はマグネトロン11の
アノード電流と半導体スイッチング素子4のオン信号幅
の関係を示す図である。本実施例において制御回路6に
はアノード電流検知部15が備えられている。なお、実
施例1と同一符号のものは同一の構成要素であり、その
説明については省略する。
【0029】次に本実施例の動作、作用について説明す
る。モーディング発振検知部13はアノード電流検知部
15が検出するアノード電流値と駆動回路14から得ら
れる半導体スイッチング素子4のオン信号幅の情報によ
ってマグネトロン11がモーディング発振の状態か正常
発振の状態かを判定し、モーディング発振の状態であれ
ば、駆動回路の動作を停止させるように働く。ここでイ
ンバータ回路2の入力電力をPinとし、昇圧トランス9
の1次巻線のインダクタンスをL、直流電圧源の電圧を
E、半導体スイッチング素子4のオン時間をton、半導
体スイッチング素子4の動作周波数をfとすると入力電
力Pinには次に示す(数1)の関係がある。
【0030】
【数1】
【0031】一方、マグネトロン11が扱う電力をPout
とすると、PinとPoutにはインバータ回路2での損失が
介在するが、略々(数2)の関係が成立する。
【0032】
【数2】
【0033】また、マグネトロン11のアノード電流を
Ia、定常発振の状態でのアノード−カソード間の電圧を
Vakとするとマグネトロンの扱う電力Poutは次に示す
(数3)の関係で表される。
【0034】
【数3】
【0035】したがって、マグネトロン11のアノード
電流Iaは半導体スイッチング素子4のオン時間tonの関
数として表現できる。この関係をグラフで表すと図3の
(a)に示すようなカーブとなる。また、マグネトロン
11がモーディング発振を行っている状態で同様のこと
を考察すると、モーディング発振時の電圧をVak'とする
とモーディング発振時の電圧は正常に発振している状態
での電圧に比べて、約−6kVという高い電圧を発生す
る。したがって定常発振の状態に比べてより長い時間半
導体スイッチング素子4がオンしていないと同じアノー
ド電流が流れないことになり、この関係を同様に図3に
示すと(b)のカーブとなる。
【0036】このようにマグネトロン11が正常発振の
状態とモーディング発振の状態とでアノード電流に対す
る半導体スイッチング素子4のオン信号幅が異なってい
る。この違いをモーディング発振検知部13を用いてマ
グネトロン11のモーディング発振を検出する。すなわ
ち、アノード電流に対して半導体スイッチング素子4の
オン信号幅が所定値以上となった場合にモーディング発
振を行っていると判定し、駆動回路14を停止するよう
に動作する。このように動作することによってマグネト
ロン11がモーディング発振の状態で動作を継続するこ
となく、マグネトロン11の寿命劣化を防止するという
効果を発揮する。
【0037】(実施例3)図4は本発明の実施例3の高
周波加熱装置を示す回路図、図5はインバータ回路2の
入力電流と半導体スイッチング素子4のオン信号幅の関
係を示す図である。本実施例において制御回路6には入
力電流検知部16が備えられている。なお、実施例1、
2と同一符号のものは同一の構成要素であり、その説明
については省略する。
【0038】次に本実施例の動作、作用について説明す
る。モーディング発振検知部13は入力電流検知部16
が検出する入力電流値と駆動回路14から得られる半導
体スイッチング素子4のオン信号幅の情報によってマグ
ネトロン11がモーディング発振の状態か正常発振の状
態かを判定し、モーディング発振の状態であれば、駆動
回路14の動作を停止させるように働く。ここでインバ
ータ回路2の入力電力をPinとし、昇圧トランス9の1
次巻線のインダクタンスをL、直流電圧源の電圧をE、
半導体スイッチング素子4のオン時間をton、半導体ス
イッチング素子4の動作周波数をfとすると入力電力Pi
nには次に示す(数4)の関係がある。
【0039】
【数4】
【0040】また、入力電力Pinは直流電源12の電圧
Eと入力電流Iinの積であらわされる。
【0041】一方、マグネトロン11が扱う電力をPout
とすると、PinとPoutにはインバータ回路2の損失が介
在するが、略々(数5)の関係が成立する。
【0042】
【数5】
【0043】また、マグネトロン11のアノード電流を
Ia、定常発振の状態でのアノード−カソード間の電圧を
Vakとするとマグネトロンの扱う電力Poutは次に示す
(数6)の関係で表される。
【0044】
【数6】
【0045】したがって、インバータ回路2の入力電流
Iinは半導体スイッチング素子4のオン時間tonの関数と
して表現できる。この関係をグラフで表すと図5の
(a)に示すようなカーブとなる。また、マグネトロン
11がモーディング発振を行っている状態で同様のこと
を考察すると、モーディング発振時の電圧をVak'とする
とモーディング発振時の電圧は正常に発振している状態
での電圧に比べて、約−6kVという高い電圧を発生す
る。したがって定常発振の状態に比べてより長い時間半
導体スイッチング素子4がオンしていないと同じ入力電
流が流れないことになり、この関係を同様に図5に示す
と(b)のカーブとなる。このようにマグネトロン11
が正常発振の状態とモーディング発振の状態とで入力電
流に対する半導体スイッチング素子4のオン信号幅が異
なっている。この違いをモーディング発振検知部13が
検知し、入力電流に対して半導体スイッチング素子4の
オン信号幅が所定値以上となった場合にモーディング発
振を行っていると判定し、駆動回路14を停止するよう
に動作する。このように動作することによってマグネト
ロン11がモーディング発振の状態で動作を継続するこ
となく、マグネトロン11の寿命劣化を防止するという
効果を発揮する。
【0046】(実施例4)図6は本発明の実施例4の高
周波加熱装置を示す回路図である。17はモーディング
発振検知部13がマグネトロン11のモーディング動作
を検知した回数を計測する回数計測手段である。なお、
実施例1から3と同一符号のものは同一の構成要素であ
り、その説明については省略する。
【0047】次に本実施例の動作、作用について説明す
る。回数計測手段17はモーディング発振検知部13が
マグネトロン11のモーディング発振の回数を計測す
る。そして、その回数が所定回数に達すると駆動回路1
4の動作を完全に停止させる。マグネトロン11がカソ
ードの劣化等によって寿命末期に達した場合、カソード
からの熱電子の放出が安定しなくなり、モーディング発
振を起こしやすくなる。また、何らかの要因でマグネト
ロン11の冷却が十分に行えない状態が起こると動揺に
モーディング発振を起こしやすくなる。しかしながら、
本実施例のように回数計測手段17によってマグネトロ
ン11のモーディング発振の回数を計測し、その回数が
所定回数に達すると駆動回路14の動作を完全に停止さ
せることによって、マグネトロン11がモーディング発
振の状態で動作を継続することなく、マグネトロン11
の寿命劣化を防止するという効果を発揮する。
【0048】(実施例5)図7は本発明の実施例5の高
周波加熱装置を示す回路図である。18はモーディング
発振検知部13がマグネトロン11のモーディング発振
を最後に検知してからの時間を計測する時間計測手段で
ある。なお、実施例1から4と同一符号のものは同一の
構成要素であり、その説明については省略する。
【0049】次に本実施例の動作、作用について説明す
る。時間計測手段18はモーディング発振検知部13が
最後にマグネトロン11のモーディング発振を検知して
からの時間を計測する。そして、この時間が所定の時間
に達すると回数計測手段17が計測しているマグネトロ
ン11のモーディング回数をクリアする。マグネトロン
11がカソードの劣化等によって寿命末期に達した場
合、カソードからの熱電子の放出が安定しなくなり、モ
ーディング発振を起こしやすくなる。また、何らかの要
因でマグネトロン11の冷却が十分に行えない状態が起
こると同様にモーディング発振を起こしやすくなる。し
かしながら、冷却の異常が取り除かれ正常な冷却条件と
なるとマグネトロン11は正常な発振を継続することが
できる。このような場合に本実施例のように時間計測手
段18が最後にマグネトロン11のモーディング発振を
検知してからの時間を計測し、その時間が所定の時間続
けば回数計測手段17が計測しているモーディング発振
の回数をクリアすることによって高周波加熱装置は正常
な動作を継続することができる。したがって、マグネト
ロン11がモーディング発振を継続するような異常な状
態を確実に防止でき、かつ正常な状態に復帰すると動作
を継続することができるという効果を発揮する。
【0050】(実施例6)図8は本発明の実施例6の高
周波加熱装置を示す回路図である。本回路図において1
9は発振検知部である。なお、実施例1から5と同一符
号のものは同一の構成要素であり、その説明については
省略する。
【0051】次に本実施例の動作、作用について説明す
る。発振検知部19はアノード電流検知部15の出力に
よってマグネトロン11が発振したか、起動状態である
かを検知する。マグネトロン11が起動状態から発振状
態へ移行するときにアノード電流が流れ始め、この電流
を検知することによって発振検知部19はマグネトロン
11の発振判定を行う。発振検知部19がマグネトロン
11の発振を検知すると発振検知部19は駆動回路14
へ半導体スイッチ素子4のオン信号幅を短くするように
信号を送る。起動時間にモーディング発振の電圧よりも
高い負電圧をマグネトロン11に印加しているが、すで
に実施例2で述べたように半導体スイッチング素子4の
オン時間幅tonとマグネトロン11のアノード−カソー
ド間電圧Vakは相関があり、オン時間幅tonを短くするこ
とでアノード−カソード間電圧Vakを低くすることがで
きる。
【0052】そして、発振検知部19がマグネトロン1
1の発振を検知すると一定の時間このオン時間幅tonを
短くするように駆動回路14へ信号を送ることで、起動
時にモーディング発振を起こす電圧以上の負電圧をマグ
ネトロン11に印加している状態から一旦モーディング
発振を起こさない電圧まで低くすることができる。した
がって、起動状態から正常発振の状態へ遷移する際にモ
ーディング発振の状態で動作が安定してしまうというこ
とがなくなる。このためマグネトロン11のモーディン
グ発振を防止でき、マグネトロン11の寿命劣化を防止
できるとともに、モーディング発振による高周波加熱装
置が正常に被加熱物を加熱できなくなるという問題を解
決することができる。
【0053】また、本実施例では発振検知部19はアノ
ード電流検知部15の出力によってマグネトロン11が
発振しているかどうかを判定する構成としたが、入力電
流を検出してマグネトロン11の発振を検出しても同様
の効果を得ることができる。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1に
係る高周波加熱装置はモーディング発振検知部がマグネ
トロンのモーディング発振を検出し、駆動回路の動作を
停止するように働くのでマグネトロンがモーディング発
振の状態で動作を継続することを防止し、マグネトロン
の寿命劣化を防止するという効果を発揮する。
【0055】本発明の請求項2に係る高周波加熱装置に
おいては、モーディング発振検知部はアノード電流検知
部が検出するアノード電流値と半導体スイッチング素子
のオン時間幅によってマグネトロンがモーディング発振
を行っているかどうかを判定し、アノード電流に対し半
導体スイッチング素子のオン信号幅が所定値以上になり
マグネトロンがモーディング発振を行っていると判定す
ると駆動回路の動作を停止するように動作することによ
ってマグネトロンがモーディング発振の状態で動作を継
続することを防止し、マグネトロンの寿命劣化を防止す
るという効果を発揮する。
【0056】本発明の請求項3にかかる高周波加熱装置
においては、モーディング発振検知部は入力電流検知部
が検出する入力電流値と半導体スイッチング素子のオン
時間幅によってマグネトロンがモーディング発振を行っ
ているかどうかを判定し、アノード電流に対し半導体ス
イッチング素子のオン信号幅が所定値以上になりマグネ
トロンがモーディング発振を行っていると判定すると駆
動回路の動作を停止するように動作することによってマ
グネトロンがモーディング発振の状態で動作を継続する
ことを防止し、マグネトロンの寿命劣化を防止するとい
う効果を発揮する。
【0057】本発明の請求項4にかかる高周波加熱装置
は、回数計測手段がマグネトロンのモーディング発振の
回数を計算し所定回数で駆動回路を完全に停止させるよ
うに動作するのでマグネトロンがモーディング発振の状
態で動作を継続することなく、マグネトロンの寿命劣化
を防止するという効果を発揮する。
【0058】本発明の請求項5にかかる高周波加熱装置
においては、時間計測手段はモーディング発振検知部が
最後にマグネトロンのモーディング発振を検出してから
の時間を計測し、この時間が所定時間以上続くと回数計
算手段の計算している回数をクリアするように動作す
る。この動作をすることによってマグネトロンがモーデ
ィング発振を継続するような異常な状態を確実に防止で
き、かつ正常な状態に復帰すると動作を継続することが
できるという効果を発揮する。
【0059】本発明の請求項6にかかる高周波加熱装置
は、発振検知部をアノード電流検知部の信号によってマ
グネトロンの発振を検知するように構成するとともに所
定の時間半導体スイッチング素子のオン時間幅を短くす
るように動作するのでモーディング発振を起こさない電
圧まで低くすることができる。したがって、起動状態か
ら正常発振の状態へ遷移する際にモーディング発振の状
態で動作が安定してしまうということがなくなる。この
ためマグネトロンのモーディング発振を防止でき、マグ
ネトロンの寿命劣化を防止できるとともに、モーディン
グ発振による高周波加熱装置が正常に被加熱物を過熱で
きなくなるという問題を解決することができる。
【0060】本発明の請求項7にかかる高周波加熱装置
は、発振検知部をアノード電流検知部の信号によってマ
グネトロンの発振を検知するように構成するとともに所
定の時間半導体スイッチング素子のオン時間幅を短くす
るように動作するのでモーディング発振を起こさない電
圧まで低くすることができる。したがって、起動状態か
ら正常発振の状態へ遷移する際にモーディング発振の状
態で動作が安定してしまうということがなくなる。この
ためマグネトロンのモーディング発振を防止でき、マグ
ネトロンの寿命劣化を防止できるとともに、モーディン
グ発振による高周波加熱装置が正常に被加熱物を過熱で
きなくなるという問題を解決することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における高周波加熱装置の回
路図
【図2】本発明の実施例2における高周波加熱装置の回
路図
【図3】同高周波加熱装置のマグネトロン11のアノー
ド電流と半導体スイッチング素子4のオン信号幅の関係
を示す図
【図4】本発明の実施例3における高周波加熱装置の回
路図
【図5】同高周波加熱装置のインバータ回路2の入力電
流と半導体スイッチング素子4のオン信号幅の関係を示
す図
【図6】本発明の実施例4における高周波加熱装置の回
路図
【図7】本発明の実施例5における高周波加熱装置の回
路図
【図8】本発明の実施例6における高周波加熱装置の回
路図
【図9】従来の高周波加熱装置を示す回路図
【図10】同高周波加熱装置の起動時にマグネトロン1
1に印加される電圧とカソード電力を示すタイムチャー
【符号の説明】
2 インバータ回路 4 第1の半導体スイッチング素子 5 第2の半導体スイッチング素子 6 制御回路 11 マグネトロン 12 直流電源 13 モーディング発振検知部 15 アノード電流検知部 16 入力電流検知部 17 回数計測手段 18 時間計測手段 19 発振検知部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 両角 英樹 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 3K086 AA04 AA06 AA08 BA08 BB03 CB12 CC02 CD03 CD11 CD19 DA04 DA13 DB03 DB11 DB16 DB18 DB23

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】直流電源と、前記直流電源により駆動され
    マグネトロンを付勢するインバータ回路と、前記インバ
    ータ回路に備えられた半導体スイッチング素子のオン/
    オフを制御する制御回路とからなり、前記制御回路は前
    記マグネトロンのモーディング発振を検出するモーディ
    ング発振検知部を備え、前記モーディング発振検知部は
    モーディング発振を検出すると前記インバータ回路を再
    起動させる構成とした高周波加熱装置。
  2. 【請求項2】制御回路はマグネトロンのアノード電流検
    知部を備え、モーディング発振検知部は前記アノード電
    流検知部の出力に対して半導体スイッチング素子のオン
    信号幅が所定の値以上となったときにモーディング発振
    と判定する構成とした請求項1記載の高周波加熱装置。
  3. 【請求項3】制御回路はインバータ回路の入力電流検知
    部を備え、モーディング発振検知部は前記入力電流検知
    部の出力に対して半導体スイッチング素子のオン信号幅
    が所定の値以上となったときにモーディング発振と判定
    する構成とした請求項1記載の高周波加熱装置。
  4. 【請求項4】制御回路は回数計測手段を備え、モーディ
    ング発振検知部がモーディング発振を検出した回数を計
    測するとともに所定回数モーディング発振を計測すると
    インバータ回路を停止させる構成とした請求項1ないし
    3のいずれか1項記載の高周波加熱装置。
  5. 【請求項5】制御回路は時間計測手段を備え、モーディ
    ング発振検知部が最後にモーディング発振を検出してか
    ら所定の時間が経過すると、回数計測手段が計測したモ
    ーディング発振の回数をクリアする構成とした請求項4
    記載の高周波加熱装置。
  6. 【請求項6】制御回路は発振検知部を備え、前記発振検
    知部はアノード電流検知部の出力によって発振検知を行
    うとともに、発振検知を行ってから所定の時間半導体ス
    イッチング素子のオン時間を短くするように前記半導体
    スイッチング素子の駆動回路に信号を送る構成とした請
    求項2記載の高周波加熱装置。
  7. 【請求項7】制御回路は発振検知部を備え、前記発振検
    知部は入力電流検知部の出力によって発振検知を行うと
    ともに、発振検知を行ってから所定の時間半導体スイッ
    チング素子のオン時間を短くするように前記半導体スイ
    ッチング素子の駆動回路に信号を送る構成とした請求項
    3記載の高周波加熱装置。
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