JP2001256982A - 燃料電池用電極および燃料電池 - Google Patents

燃料電池用電極および燃料電池

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JP2001256982A
JP2001256982A JP2000069324A JP2000069324A JP2001256982A JP 2001256982 A JP2001256982 A JP 2001256982A JP 2000069324 A JP2000069324 A JP 2000069324A JP 2000069324 A JP2000069324 A JP 2000069324A JP 2001256982 A JP2001256982 A JP 2001256982A
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fuel cell
fuel
catalyst
methanol
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English (en)
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Keiji Kunimatsu
敬二 國松
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Equos Research Co Ltd
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Equos Research Co Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電池出力の向上を図ることができる燃料電池を
提供すること。 【解決手段】燃料電池1は、燃料極4と、酸素極5と、
かかる燃料極4と酸素極5との間に設けられた電解質層
3と、燃料極4に接する燃料極側電池枠7と、酸素極5
に接する酸素極側電池枠8とを有している。この燃料電
池1は、メタノール直接型燃料電池であり、燃料極4に
メタノールを供給してメタノールを酸化し、酸素極5に
空気を供給してかかる空気中の酸素を還元することによ
り、電気を発生させることができる。酸素極5には、触
媒としてパラジウムまたはパラジウム合金が用いられ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料電池用電極お
よび燃料電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、次世代のエネルギー源として、燃
料電池が注目されている。この燃料電池は、二種類の電
極、燃料極と酸素極とを有しており、燃料極で燃料を酸
化し、酸素極で酸素を還元することにより、電気を発生
させる。
【0003】このような燃料電池としては、燃料に水素
ガスを用いるタイプが、幅広く研究されている。しかし
ながら、水素ガスは取り扱いに不便である。このため、
現在、取り扱いが容易な物質を燃料とする燃料電池が模
索されている。その中でも特に、取り扱いが容易な燃料
として、メタノールが着目されている。
【0004】メタノールを燃料とする燃料電池として
は、燃料であるメタノールをまず改質器に通し、この改
質器でメタノールを分解して水素ガスを発生させ、かか
る水素ガスを燃料極に供給し、燃料極で水素ガスを酸化
して電気を得る改質型燃料電池が知られている。
【0005】改質型燃料電池の他に、メタノールを燃料
とする燃料電池としては、メタノールを電極で直接反応
させることにより電気を発生させる直接型燃料電池が知
られている。この直接型燃料電池では、次のような理由
から、大きな電池出力が得られないという問題がある。
直接型燃料電池では、燃料極で反応しきれなかったメタ
ノールが、酸素極に移動し(この現象はクロスオーバー
と呼ばれている)、酸素極で酸化される現象が起こる。
そのため、酸素極でも電子が生じ、この電子により、酸
素極に形成されたプラス電荷が相殺されてしまう。その
結果、酸素極の電位が低下するため、大きな電池出力が
得られなくなる。
【0006】このような問題を解決するため、燃料極と
酸素極との間に、メタノール不透過性の電解質膜を設
け、クロスオーバーを防止する技術が開発されている
(NASA Tech Briefs Magazine, Jun. 1999, Oct. 1999,
Jan. 2000)。
【0007】しかし、このような技術によっても、メタ
ノールの酸素極への移動を完全に防止することはでき
ず、十分な問題解決には至っていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、電池
出力の向上を図ることができる燃料電池用電極および燃
料電池を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(12)の本発明により達成される。
【0010】(1) メタノールを燃料とする燃料電池
の酸素極に用いられる燃料電池用電極であって、電極の
触媒に、パラジウムまたはパラジウム合金を用いたこと
を特徴とする燃料電池用電極。
【0011】(2) 前記触媒は、担体に担持されてい
る上記(1)に記載の燃料電池用電極。
【0012】(3) 前記触媒の担持量が、2〜80wt
%である上記(2)に記載の燃料電池用電極。
【0013】(4) 厚さが2〜1000μmである上
記(1)ないし(3)のいずれかに記載の燃料電池用電
極。
【0014】(5) メタノール直接型燃料電池に用い
られる上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の燃料
電池用電極。
【0015】(6) 上記(1)ないし(5)のいずれ
かに記載の燃料電池用電極を備え、メタノールを燃料と
することを特徴とする燃料電池。
【0016】(7) 燃料極と、酸素極と、該燃料極と
該酸素極との間に設けられた電解質とを有し、メタノー
ルを燃料とする燃料電池であって、前記酸素極に、上記
(1)ないし(5)のいずれかに記載の燃料電池用電極
を用いたことを特徴とする燃料電池。
【0017】(8) 前記燃料極の触媒と前記酸素極の
触媒とは、異なる材料で構成されている上記(7)に記
載の燃料電池。
【0018】(9) 前記燃料極の触媒は、白金または
白金合金で構成されている上記(7)または(8)に記
載の燃料電池。
【0019】(10) 前記燃料極の触媒は、白金−ル
テニウム合金で構成されている上記(7)または(8)
に記載の燃料電池。
【0020】(11) 前記電解質は、イオン交換樹脂
で構成されている上記(7)ないし(10)のいずれか
に記載の燃料電池。
【0021】(12) メタノール直接型である上記
(6)ないし(11)のいずれかに記載の燃料電池。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明者は、上記問題点を解決す
るにあたって、酸素極に着目した。すなわち、本発明者
は、例え燃料極で反応しきれなかったメタノールが酸素
極に来ても、酸素極でメタノールが酸化されなければ、
クロスオーバーによる電池の出力低下は防止できるので
はないかと考え、本発明を完成させるに至った。以下、
本発明を添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に
説明する。
【0023】(1)概要 図1は、本発明の燃料電池の実施形態を示す模式的な縦
断面図である。
【0024】同図に示すように、本発明の燃料電池1
は、燃料極4と、酸素極5と、かかる燃料極4と酸素極
5との間に設けられた電解質層3と、燃料極4に接する
燃料極側電池枠7と、酸素極5に接する酸素極側電池枠
8とを有している。
【0025】図1に示す燃料電池1は、メタノール直接
型燃料電池であり、燃料極4にメタノールを供給してメ
タノールを酸化し、酸素極5に空気を供給してかかる空
気中の酸素を還元することにより、電気を発生させるこ
とができる。このような直接型燃料電池は、改質器を設
置する必要がないため、装置の小型化が容易であり、自
動車等への搭載に最適である。なお、燃料電池1では、
燃料極4と酸素極5と電解質層3とで、化学反応を起こ
して電気を発生させる部分である反応部2が構成されて
いる。
【0026】本発明では、酸素極5に、触媒としてパラ
ジウムまたはパラジウム合金を用いた。以下、燃料電池
1を各構成要素ごとに説明する。
【0027】(2)燃料極4 燃料極(負極;アノード)4は、メタノールの酸化を促
進する触媒を有しており、燃料であるメタノールを酸化
することができる。
【0028】具体的には、燃料極4は、例えば、メタノ
ールの酸化を促進する触媒を含有する電極材料、あるい
は、炭素等で構成された基材上に電極材料を設けたもの
などで構成されている。
【0029】この触媒には、例えば、白金族金属(白金
(Pt)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジウ
ム(Pd)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)な
ど)、金(Au)などの遷移金属、これらの金属の合金、
これらの金属と他の金属との合金などが用いられる。
【0030】本発明では、燃料極4の触媒は、酸素極5
の触媒と異なる材料で構成することが好ましい。後述す
るように、本発明によれば、酸素極5で、メタノールの
酸化を抑制できる。これとは逆に、燃料極4では、メタ
ノールの酸化を促進した方がよい。このように、燃料極
4と酸素極5とでは、機能、役割が互いに異なっている
ため、燃料極4に用いる触媒と酸素極5に用いる触媒と
を異なる材料で構成すると、それぞれの電極の機能、役
割が如何なく発揮されるようになり、燃料電池1の電池
出力が向上する。
【0031】特に、燃料極4の触媒には、白金または白
金合金を用いることが好ましい。白金および白金合金
は、メタノールの酸化促進作用に優れている。このた
め、燃料極4の触媒に白金または白金合金を用いると、
燃料電池1は、燃料極4でメタノールを効率よく酸化で
きるようになり、電池出力が向上する。
【0032】燃料極4の触媒に白金合金を用いる場合、
かかる白金合金は、白金−ルテニウム合金(Pt-Ru)と
することが好ましい。白金−ルテニウム合金は、メタノ
ールの酸化促進作用に優れ、かつ、触媒毒による被毒を
受けにくい。このため、燃料極4の触媒に白金−ルテニ
ウム合金を用いると、長期間にわたって好適にメタノー
ルを酸化することができるようになる。
【0033】このような触媒を用いた電極材料は、例え
ば、粒子(微粒子)状の触媒を担体に担持した構成とす
ることができる。電極材料をこのような構成にすると、
触媒の比表面積が増大し、メタノールの酸化効率が向上
する。この場合、触媒粒子の平均粒径は、特に限定され
ないが、2〜1000nm程度であるのが好ましい。ま
た、触媒粒子の比表面積は、5〜300m2/g程度である
のが好ましい。これにより、メタノールの酸化効率が向
上する。
【0034】このような触媒の担体には、例えば、炭素
繊維(カーボンファイバー)、カーボンペーパー、カー
ボン粉沫等の炭素系材料(高比表面積の炭素系材料)お
よびそれらの混合物などを用いることができる。触媒を
炭素材料に担持させると、燃料極4の導電性が向上し、
燃料電池1の内部抵抗が低下する。このため、燃料電池
1の電池出力が向上する。
【0035】燃料極での反応は触媒と電解質との界面層
で起きるため、該界面層の面積を大きくすることが望ま
しい。そのため、触媒と電解質との混合物を作製して担
体に担持することが望ましい。具体的には、触媒担体
に、ポリテトラフルオロエチレン等の樹脂を含有させる
とよい。特に、触媒担体にポリテトラフルオロエチレン
(PTFE)等の樹脂を含有させて触媒担体を熱処理す
ると、触媒担体は触媒を安定に担持できるようになり、
燃料極4の耐久性が向上する。
【0036】このような電極材料で燃料極4を構成する
場合、電極材料中の触媒含有量(触媒の担持量)は、触
媒、担体の種類によっても若干異なるが、2〜80wt%
程度とすることが好ましく、10〜50wt%程度とする
ことがより好ましい。触媒含有量が少なすぎると、燃料
極4はメタノールを十分に酸化できず、電池出力が低下
する場合がある。一方、触媒含有量が多すぎると、触媒
のコストが上がる。また、触媒含有量が多すぎると、電
極の強度が低下する場合がある。
【0037】このような燃料極4の厚さは、基材の有
無、電極を構成する材料によっても若干異なるが、2〜
1000μm程度とすることが好ましく、5〜500μ
m程度とすることがより好ましい。燃料極4を薄くしす
ぎると、メタノールの酸化効率が低下する場合がある。
一方、燃料極4を厚くしすぎると、メタノール、水素イ
オン(後述参照)等が燃料極4内を移動しにくくなる場
合がある。なお、燃料極4は、触媒となる金属の薄層で
構成してもよい。
【0038】(3)電解質層3 電解質層3は、電解質を有しており、水素イオンの移動
媒体としての機能を有している。
【0039】この電解質層3は、例えば、ナフィオン
(登録商標)等のプロトン導電性のイオン交換樹脂(固
体電解質)、硫酸等の電解質溶液を保水性材料(例えば
織布、不織布、紙など)に含浸(担持)させたものなど
で構成することができる。
【0040】本発明の燃料電池1では、電解質層3をプ
ロトン導電性のイオン交換樹脂で構成すると、燃料電池
の電池出力が特に向上する。また、後述するように、燃
料電池1では酸素極5でメタノールの酸化が抑制される
ので、電解質溶液を保水性材料に含浸させたもののよう
に、メタノールを透過させやすいもので電解質層3を構
成した場合でも、好適に電池出力の低下を抑制できる。
さらには、本発明では、後述するように酸素極5のメタ
ノールを酸化する触媒活性が低いので、電解液にメタノ
ールを含有させることができる。これにより、電池の構
成が簡素化され、また、硫酸等の安価でプロトン導電性
の高い電解質材料を好適に用いることができるようにな
る。
【0041】この電解質層3の厚さは、1〜1000μ
m程度とすることが好ましく、10〜100μm程度と
することがより好ましい。電解質層3を厚くしすぎる
と、電解質層3の電気抵抗が大きくなり、電池出力の低
下を引き起こす原因となる。一方、電解質層3を薄くし
すぎると、電解質層3中のメタノール等の移動が遅くな
り、電池出力の低下につながることがある。
【0042】(4)酸素極5 酸素極(正極;カソード)5は、酸素分子の還元を促進
する触媒を有しており、酸素分子を還元することができ
る。
【0043】具体的には、酸素極5は、例えば、酸素分
子の還元を促進する触媒を含有する電極材料、あるい
は、炭素等で構成された基材上に電極材料を設けたもの
などで構成されている。
【0044】本発明では、この触媒にパラジウムまたは
パラジウム合金を用いる。従来、酸素極の触媒には、白
金が用いられていた。しかし、白金は、メタノールを酸
化する触媒能が高い。このため、燃料極で反応しきれず
燃料極から移動してきたメタノールは、酸素極で酸化さ
れていた。その結果、酸素極でも電子が生じ、この電子
により、酸素極に形成されたプラス電荷が相殺され、電
池出力が低下していた。
【0045】そこで、本発明者は、酸素極5の触媒のメ
タノールを酸化する触媒能に着目し、かかる触媒能の低
い触媒を探索した。その結果、本発明者は、酸素極5に
用いる触媒として、パラジウムまたはパラジウム合金が
最適であることを発見した。
【0046】このように、酸素極5の触媒に、パラジウ
ムまたはパラジウム合金のようにメタノールを酸化する
触媒能が(白金よりも)低い物質を用いると、クロスオ
ーバーによりメタノールが酸素極5に到達しても、メタ
ノールが酸素極5で酸化されることが防止される。しか
も、パラジウムまたはパラジウム合金は、酸素分子を好
適に還元することができる。
【0047】ゆえに、酸素極5の触媒にパラジウムまた
はパラジウム合金を用いると、燃料電池1の電池出力が
向上する。すなわち、本発明によれば、高い電池出力が
得られる酸素極5および燃料電池1を提供することがで
きる。
【0048】なお、酸素極5の触媒にパラジウム合金を
用いる場合、パラジウムに対する合金元素(添加元素;
パラジウムの相手方の金属)としては、例えば、ルテニ
ウム、ロジウム、オスミウム、イリジウム、白金、金、
銀(Ag)等のうちの少なくとも1種類などを挙げること
ができる。
【0049】この場合、パラジウム合金中のパラジウム
含有量は、50at%以上とすることが好ましく、80at
%以上とすることがより好ましい。これにより、前述し
た効果をより好適に得られるようになる。
【0050】このような触媒を用いた電極材料は、例え
ば、粒子(微粒子)状の触媒を担体に担持した構成とす
ることができる。電極材料をこのような構成にすると、
触媒の比表面積が増大し、酸素分子の還元効率が向上す
る。この場合、触媒粒子の平均粒径は、2〜1000nm
程度とすることが好ましい。また、触媒粒子の比表面積
は、5〜300m2/g程度とするのが好ましい。これによ
り、メタノールの酸化を抑制しつつ、酸素分子の還元効
率を向上させることができる。
【0051】このような触媒の担体としては、燃料極4
で説明したものと同様のものが挙げられる。この場合、
電極材料に樹脂を含有させると、燃料極4で説明したの
と同様の効果が得られる。また、電極材料に炭素材料を
含有させた場合も、燃料極4で説明したのと同様の効果
が得られる。
【0052】このような電極材料で酸素極5を構成する
場合、電極材料中の触媒含有量(触媒の担持量)は、2
〜80wt%程度とすることが好ましく、10〜50wt%
程度とすることがより好ましい。これにより、酸素極5
中の触媒、すなわちパラジウムまたはパラジウム合金
は、前述した効果をより好適に発揮できるようになる。
【0053】なお、酸素極5および燃料極4の両方を、
触媒を担体で担持した電極材料で構成する場合、酸素極
5の電極材料中の触媒含有量は、燃料極4の電極材料中
の触媒含有量とほぼ等しいもの(例えば両者の比が2%
以内)とすることもできるし、異なるものとすることも
できる。酸素極5の電極材料中の触媒含有量と燃料極4
の電極材料中の触媒含有量とをほぼ等しいものとする
と、反応部2の均一性が向上する。酸素極5の電極材料
中の触媒含有量と燃料極4の電極材料中の触媒含有量と
を異なるものとすると、酸素極5では前述した効果が好
適に発揮されるように、また、燃料極4ではメタノール
を酸化する触媒能が好適に発揮されるように、電極材料
の性質を調整することが容易となる。
【0054】このような酸素極5の厚さは、2〜100
0μm程度とすることが好ましく、5〜500μm程度
とすることがより好ましい。これにより、前述したパラ
ジウムまたはパラジウム合金の優れた性質が、より良好
に発揮されるようになる。
【0055】なお、燃料電池1では、酸素極5の厚さと
燃料極4の厚さとはほぼ等しいもの(例えば両者の比が
2%以内)としてもよいし、異なるものとしてもよい。
酸素極5の厚さと燃料極4の厚さとをほぼ等しいものと
すると、反応部2のバランスがよくなる。酸素極5の厚
さと燃料極4の厚さとを異なるものとすると、酸素極5
では酸素極5の機能が、また、燃料極4では燃料極4の
機能が、それぞれ好適に発揮されるように、電極を調整
することが容易となる。
【0056】なお、酸素極5は、触媒を構成する金属、
あるいは合金の薄層で構成してもよい。その場合、酸素
極5の厚さは、触媒を構成する金属、合金の単原子層の
厚さに相当する厚さ〜2μm程度とすることが好まし
い。また、酸素極5を、触媒を構成する金属、あるいは
合金の薄層で構成する場合、その薄層中に炭素材料やプ
ロトン導電性の樹脂等を混在させ、酸素還元能を向上さ
せたものにしてもよい。
【0057】(5)電池枠 燃料電池1では、以上述べた反応部2を挟むように2個
の電池枠(セパレータ)が設けられている。具体的に
は、燃料極4には燃料極側電池枠7が、また、酸素極5
には酸素極側電池枠8が、それぞれ当接しており、これ
らの電池枠が、反応部2を支持している。
【0058】燃料極側電池枠7は、例えば、板に横断面
形状が四角形の溝が複数平行に形成されたような形状を
なしている(したがって、図1に示す燃料極側電池枠7
を、紙面に対して垂直かつ燃料極4に対して垂直な断面
で見ると、複数の溝が並設されているような断面図とな
る。)。図1に示す燃料電池1は、かかる溝が形成され
た面が燃料極4側に位置するように、燃料極側電池枠7
を設けている。燃料電池1では、かかる燃料極側電池枠
7に形成された溝により、メタノールの流路71が形成
されている。この流路71を通って、メタノールが、燃
料極4に供給される。
【0059】このような燃料極側電池枠7では、溝が形
成された面(図1中右側の面)の溝が形成されていない
部分が、燃料極4に当接している。また、燃料極側電池
枠7は、例えばカーボン含有樹脂等の導体で構成されて
いる。したがって、燃料極側電池枠7は、負極側端子と
して機能することができる。このため、燃料電池1で
は、配線91を燃料極側電池枠7に接続すれば、配線9
1が燃料極4に導通するようになる。
【0060】酸素極側電池枠8は、燃料極側電池枠7と
同様の形状をなしている。燃料電池1では、酸素極側電
池枠8に形成された溝により、空気の流路81が形成さ
れている。この流路81を通って、空気が、酸素極5に
供給される。また、酸素極側電池枠8では、溝が形成さ
れた面(図1中右側の面)の溝が形成されていない部分
が、酸素極5に当接している。また、このような酸素極
側電池枠8は、例えば燃料極側電池枠7と同様の材料で
構成されている。したがって、酸素極側電池枠8は、正
極側端子として機能することができる。このため、燃料
電池1では、配線92を酸素極側電池枠8に接続すれ
ば、配線92が酸素極5に導通するようになる。
【0061】このような電池枠を反応部2に取りつける
と、燃料電池1の組み立て、配線、燃料、空気の供給が
容易となる。なお、電池枠は設けなくてもよい。
【0062】(6)作用 以下、燃料電池1の作用を説明する。まず、燃料極側電
池枠7に配線91の一端を、また、酸素極側電池枠8に
配線92の一端を接続する。さらには、配線91および
92の他端を負荷99に接続する。
【0063】次に、流路71にメタノール水溶液を、流
路81に空気を、それぞれ送る。かかるメタノール水溶
液には、硫酸等の酸を添加してもよい。なお、メタノー
ル水溶液中のメタノール濃度は、特に限定されないが、
0.5〜90V/V%程度とすることが好ましい。このよ
うに、本発明では、酸素極5でメタノールの酸化を防止
できるので、メタノール水溶液中のメタノール濃度を比
較的高くしても、電池出力が大幅に低下することを防止
することができる。
【0064】流路71にメタノール水溶液を送ると、燃
料極4にはメタノールおよび水が供給される。また、流
路81に空気を送ると、酸素極5には酸素が供給され
る。
【0065】燃料極4にメタノール(CH3OH)およ
び水(H2O)が供給されると、燃料極4では、触媒の
働きにより、下記の反応が起こる。 CH3OH + H2O → CO2 + 6H+ + 6e- (i)
【0066】このとき、燃料極4で生成された電子(e
-)は、燃料極4から、燃料極側電池枠7、配線91、
負荷99、配線92、および酸素極側電池枠8を通り、
酸素極5に移動する。その際に、電子が、負荷99で仕
事を行う。また、燃料極4で生成された水素イオン(H
+)は、燃料極4から、電解質層3を通り、酸素極5に
移動する。
【0067】そして、酸素極5では、流路81から供給
された酸素(O2)と、配線を通ってきた電子と、電解
質層3を移動してきた水素イオンとで、下記の反応が、
触媒の働きにより起こる。 (3/2)O2 + 6H+ + 6e- → 3H2O (ii)
【0068】通常、燃料電池では、以上述べた作用に加
えて、燃料極で反応しきれなかったメタノールが電解質
層を通り抜けて、酸素極に到達する現象(クロスオーバ
ー)が起こる。このため、酸素極の触媒に白金を用いた
従来の燃料電池では、酸素極においても上記式(i)の
反応が起きていた。これに対して、本発明の燃料電池1
では、酸素極5で上記式(i)の反応が起きることが防
止される。このため、本発明の燃料電池1は、高い電池
出力が得られる。
【0069】なお、以上の反応で生成した二酸化炭素
(CO2)は、流路71から排出され、以上の反応で生
成した水は、流路81から排出される。
【0070】以上述べた作用の説明では、燃料極4に液
体のメタノールおよび水を供給したが、燃料極4には、
気体のメタノールおよび水を供給してもよい。また、以
上述べた説明では、酸素極5に空気を供給したが、酸素
極5には、酸素分子を含有している気体であれば、純酸
素ガス等、空気以外の気体を供給してもよい。
【0071】(7)製法 以上述べた燃料電池1(反応部2)は、例えば、電解質
層3を用意し、かかる電解質層3の一方の面に燃料極4
を積層し、他方の面に酸素極5を積層することにより製
造することができる。
【0072】酸素極5は、例えば、電解質層3上に直
接、あるいは既述の触媒担体シート(基材)上に触媒粒
子と担体粒子、プロトン導電性の樹脂とを含有する液
(分散混合液)を塗布し、乾燥することにより形成する
ことができる。
【0073】燃料極4は、酸素極5を形成する方法と同
様の方法で、形成することができる。なお、酸素極5お
よび燃料極4を電解質層3とは別個に作成し、その後、
酸素極5および燃料極4を、電解質層3に接合して、燃
料電池1(反応部2)を製造してもよい。その後、燃料
極4および酸素極5(反応部2)を燃料極側電池枠7お
よび酸素極側電池枠8で挟持することにより、図1に示
すような燃料電池1が得られる。
【0074】以上、本発明を図示の実施形態に基づいて
説明したが、本発明は、これに限定されるものではな
い。例えば、上記実施形態では、電解質を電解質層すな
わち固体で構成したが、例えば、燃料極と酸素極との間
に設ける電解質部分は、液体で構成してもよい。
【0075】以上述べた本発明の実施形態では、燃料電
池はメタノール直接型燃料電池であったが、本発明は、
メタノールを燃料とする改質型の燃料電池にも適用可能
である。燃料電池が改質型燃料電池であっても、本発明
によれば、改質器で分解しきれなかったメタノールが、
燃料極、電解質層を通って酸素極に到達した場合に、酸
素極でメタノールが酸化されることが抑制される。した
がって、改質型の燃料電池においても、本発明によれ
ば、燃料電池の出力低下を防止できる。本明細書におけ
る「メタノール」には、ホルムアルデヒド、ギ酸などの
メタノールと均等な有機燃料も含むものとする。
【0076】
【実施例】(実験1) パラジウムおよびパラジウム合
金のメタノール酸化特性 以下のようにして電気化学的測定を行い、パラジウムお
よびパラジウム合金が有するメタノール酸化活性を調べ
た。
【0077】(1.1)まず、メタノールを0.5M含
有する3.6M硫酸を入れた2室型のガラスセル中で、
厚さ50μmのパラジウム箔を試験電極、白金黒付き白
金網を対極、平衡水素電極(RHE)を参照電極とし
て、サイクリックボルタメトリー法(CV法)により、
アルゴンガス雰囲気下で、パラジウムのメタノール酸化
特性を測定した。
【0078】次に、硫酸中のメタノール濃度を1、2、
4Mに変更して、同様の測定を行った。
【0079】(1.2)さらには、試験電極をパラジウ
ム90at%−ロジウム10at%の合金線(1mmφ)に変
更した以外は、上記(1.1)と同様にして測定を行っ
た。
【0080】(1.3)また、比較対照として、試験電
極を白金線(0.8mmφ)に変更した以外は、上記
(1.1)と同様にして測定を行った。
【0081】実験(1.1)の結果を図2に、実験
(1.2)の結果を図3に、実験(1.3)の結果を図
4に示す。
【0082】図2〜4に示すように、パラジウムおよび
パラジウム−ロジウム合金のメタノール酸化能は、白金
に比較して格段に低いことが分かった。
【0083】(実験2) パラジウムおよびパラジウム
合金の酸素還元特性 (2.1)以下のようにして、電気化学的測定を行い、
パラジウムおよびパラジウム合金が有する酸素還元特性
を調べた。
【0084】(2.1.1)まず、3.6M硫酸溶液を
入れた2室型のガラスセル中で、厚さ50μmのパラジ
ウム箔を試験電極、白金黒付き白金網を対極、平衡水素
電極を参照電極として、酸素ガス雰囲気下、サイクリッ
クボルタメトリー法により、パラジウムの酸素還元特性
を測定した。
【0085】(2.1.2)さらには、試験電極をパラ
ジウム90at%−ロジウム10at%の合金に変更した以
外は、上記(2.1.1)と同様にして測定を行った。
【0086】(2.1.3)また、比較対照として、試
験電極を白金線(0.8mmφ)に変更した以外は、上記
(2.1.1)と同様にして測定を行った。
【0087】実験(2.1.1)の結果を図5に、実験
(2.1.2)の結果を図6に、実験(2.1.3)の
結果を図7に、図5〜7に示した結果を一図にまとめた
ものを図8に示す。
【0088】(2.2)図5〜8に示すように、パラジ
ウムおよびパラジウム合金は、優れた酸素還元特性を有
していることが分かった。しかし、パラジウムおよびパ
ラジウム合金の酸素還元特性は、メタノールが存在する
と変化する可能性がある。そこで、メタノール存在下で
も、パラジウムおよびパラジウム合金が優れた酸素還元
特性を維持できるか否か調べた。
【0089】(2.2.1)前記混合溶液(硫酸溶液)
に4Mのメタノールを含有させた以外は、前記(2.
1.1)と同様にして、測定を行った。
【0090】(2.2.2)前記混合溶液(硫酸溶液)
に4Mのメタノールを含有させた以外は、前記(2.
1.2)と同様にして、測定を行った。
【0091】(2.2.3)比較対照として、前記混合
溶液(硫酸溶液)に4Mのメタノールを含有させた以外
は、前記(2.1.3)と同様にして、測定を行った。
【0092】実験(2.2.1)の結果を図9に、実験
(2.2.2)の結果を図10に、実験(2.2.3)
の結果を図11に、図9〜11に示した結果を一図にま
とめたものを図12に示す。
【0093】(まとめ)図2〜4に示すように、通常の
燃料電池の作動電圧範囲である0.5〜1.0Vの範囲
内で、パラジウム電極およびパラジウム合金電極のメタ
ノール酸化電流密度は、白金電極の酸化電流密度に比
べ、格段に低かった。これは、パラジウムおよびパラジ
ウム合金のメタノール酸化作用が、白金に比べてはるか
に小さいことを示している。この結果から、燃料電池の
酸素極の触媒にパラジウムまたはパラジウム合金を用い
れば、仮に燃料極で反応しきれなかったメタノールが酸
素極まで来ても、酸素極では、メタノールの酸化が好適
に抑制されることが分かる。
【0094】図5〜8に示すように、パラジウム電極お
よびパラジウム合金電極での酸素還元電流密度は、白金
電極での電流密度とほぼ同じものとなった。これは、パ
ラジウムおよびパラジウム合金の酸素還元作用が、白金
と大差がないことを示している。この結果から、燃料電
池の酸素極の触媒にパラジウムまたはパラジウム合金を
用いても、白金と同じくらいの効率で酸素を還元できる
ことが分かる。
【0095】以上の結果から、パラジウムまたはパラジ
ウム合金を酸素極の触媒に用いると、クロスオーバーに
より燃料極側から移動してきたメタノールが酸素極で酸
化されることが好適に防止され、なおかつ、酸素を効率
よく還元できることが分かる。したがって、パラジウム
またはパラジウム合金を酸素極の触媒に用いると、燃料
電池の電池出力が向上することが分かる。
【0096】しかも、図9〜12に示すように、電解質
にメタノールを加えてもその結果はさして変わらない。
このことは、パラジウムおよびパラジウム合金は、メタ
ノール存在下でも酸素還元作用がほとんど低下しないこ
とを意味する。したがって、燃料電池の酸素極にパラジ
ウムまたはパラジウム合金を用いると、万が一燃料極か
ら大量のメタノールが酸素極に来た場合でも、酸素の還
元効率が大きく低下し、電池出力が大幅に低下すること
が抑制されると推認される。
【0097】次に、酸素極の触媒にパラジウムを用いて
メタノール直接型燃料電池を作成した。まず、カーボン
クロス(基材)の表面に、パラジウム粒子(平均粒径2
0nm、比表面積約100m2/g)、ナフィオン溶液および
カーボン粒子の混合物を塗布し、乾燥、熱処理すること
により、カーボンクロス上にパラジウム触媒を有する酸
素極(厚さ100μm、電極材料中の触媒含有量30wt
%)を作製した。同様にして、カーボンクロス上に白金
触媒(触媒粒子の平均粒径20nm、比表面積約100m2
/g)を有する燃料極(厚さ100μm、電極材料中の触
媒含有量40wt%)を作製した。次に、これら燃料極お
よび酸素極を、1M硫酸を含浸させたポリプロピレン不
織布の一方の面と他方の面に、それぞれ接合した。これ
により、燃料電池を得た。同様にして、酸素極の触媒に
パラジウム合金(Pd90at%-Rh10at%)を用いたメタノー
ル直接型燃料電池を作成した。さらには比較対照とし
て、同様にして、酸素極の触媒に白金を用いたメタノー
ル直接型燃料電池を作製した。これらの燃料電池の燃料
極側に69v/v%のメタノール水溶液、酸素極側に空気
を供給して、電流密度−電圧特性を測定したところ、酸
素極の触媒にパラジウムまたはパラジウム合金を用いた
燃料電池では、酸素極の触媒に白金を用いた燃料電池よ
りも、50〜200mV程度すぐれた電流密度−電圧特
性が得られた。
【0098】また、次にようにして、酸素極の触媒にパ
ラジウムを用いたメタノール直接型燃料電池を作成し
た。まず、ナフィオン層(電解質層)の一方の面に、白
金−ルテニウム合金(Pt50at%-Ru50at%)の粒子(平均
粒径20nm、比表面積約100m 2/g)を添加したナフィ
オン溶液とカーボン粒子との混合物を塗布し、乾燥する
ことにより、触媒として白金−ルテニウム合金を有する
燃料極(厚さ約1μm、触媒含有量40wt%)を、ナフ
ィオン層上に直接形成した。次に、ナフィオン層の他方
の面に、白金−ルテニウム合金粒子の代りにパラジウム
粒子(平均粒径20nm、比表面積約100m2/g)を添加
した同様の混合物を塗布し、乾燥、熱処理することによ
り、触媒としてパラジウムを有する燃料極(厚さ約1μ
m、触媒含有量40wt%)を、ナフィオン層上に直接形
成した。これにより、燃料電池を得た。同様にして、酸
素極の触媒にパラジウム合金(Pd90at%-Rh10at%)を用
いたメタノール直接型燃料電池を作成した。さらには比
較対照として、同様にして、酸素極の触媒に白金を用い
たメタノール直接型燃料電池を作製した。これらの燃料
電池の電流密度−電圧特性を測定したところ、酸素極の
触媒にパラジウムまたはパラジウム合金を用いた燃料電
池では、酸素極の触媒に白金を用いた燃料電池よりも、
50〜200mV程度すぐれた電流密度−電圧特性が得
られた。
【0099】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、ク
ロスオーバーにより燃料電池の電池出力が低下すること
を防止できる。したがって、本発明によれば、メタノー
ルを燃料とする燃料電池、特にメタノール直接型燃料電
池の電池出力を、向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の燃料電池の実施形態を示す模式的な縦
断面図である。
【図2】実施例におけるパラジウム電極でのメタノール
酸化特性を示すグラフである。
【図3】実施例におけるパラジウム−ロジウム合金電極
でのメタノール酸化特性を示すグラフである。
【図4】実施例における白金電極でのメタノール酸化特
性を示すグラフである。
【図5】実施例におけるパラジウム電極での酸素還元特
性を示すグラフである。
【図6】実施例におけるパラジウム−ロジウム合金電極
での酸素還元特性を示すグラフである。
【図7】実施例における白金電極での酸素還元特性を示
すグラフである。
【図8】実施例におけるパラジウム、パラジウム−ロジ
ウム合金および白金電極での酸素還元特性を示すグラフ
である。
【図9】実施例において、4Mメタノール共存下におけ
るパラジウム電極での酸素還元特性を示すグラフであ
る。
【図10】実施例において、4Mメタノール共存下にお
けるパラジウム−ロジウム合金電極での酸素還元特性を
示すグラフである。
【図11】実施例において、4Mメタノール共存下にお
ける白金電極での酸素還元特性を示すグラフである。
【図12】実施例において、4Mメタノール共存下にお
けるパラジウム、パラジウム−ロジウム合金および白金
電極での酸素還元特性を示すグラフである。
【符号の説明】
1 燃料電池 2 反応部 3 電解質層 4 燃料極 5 酸素極 7 燃料極側電池枠 71 流路 8 酸素極側電池枠 81 流路 91、92 配線 99 負荷

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メタノールを燃料とする燃料電池の酸素
    極に用いられる燃料電池用電極であって、 電極の触媒に、パラジウムまたはパラジウム合金を用い
    たことを特徴とする燃料電池用電極。
  2. 【請求項2】 前記触媒は、担体に担持されている請求
    項1に記載の燃料電池用電極。
  3. 【請求項3】 前記触媒の担持量が、2〜80wt%であ
    る請求項2に記載の燃料電池用電極。
  4. 【請求項4】 厚さが2〜1000μmである請求項1
    ないし3のいずれかに記載の燃料電池用電極。
  5. 【請求項5】 メタノール直接型燃料電池に用いられる
    請求項1ないし4のいずれかに記載の燃料電池用電極。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかに記載の燃
    料電池用電極を備え、メタノールを燃料とすることを特
    徴とする燃料電池。
  7. 【請求項7】 燃料極と、酸素極と、該燃料極と該酸素
    極との間に設けられた電解質とを有し、メタノールを燃
    料とする燃料電池であって、 前記酸素極に、請求項1ないし5のいずれかに記載の燃
    料電池用電極を用いたことを特徴とする燃料電池。
  8. 【請求項8】 前記燃料極の触媒と前記酸素極の触媒と
    は、異なる材料で構成されている請求項7に記載の燃料
    電池。
  9. 【請求項9】 前記燃料極の触媒は、白金または白金合
    金で構成されている請求項7または8に記載の燃料電
    池。
  10. 【請求項10】 前記燃料極の触媒は、白金−ルテニウ
    ム合金で構成されている請求項7または8に記載の燃料
    電池。
  11. 【請求項11】 前記電解質は、イオン交換樹脂で構成
    されている請求項7ないし10のいずれかに記載の燃料
    電池。
  12. 【請求項12】 メタノール直接型である請求項6ない
    し11のいずれかに記載の燃料電池。
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