JP2001255498A - 紫外線吸収性低含水ソフトコンタクトレンズの製法 - Google Patents

紫外線吸収性低含水ソフトコンタクトレンズの製法

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JP2001255498A
JP2001255498A JP2000065010A JP2000065010A JP2001255498A JP 2001255498 A JP2001255498 A JP 2001255498A JP 2000065010 A JP2000065010 A JP 2000065010A JP 2000065010 A JP2000065010 A JP 2000065010A JP 2001255498 A JP2001255498 A JP 2001255498A
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soft contact
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ultraviolet
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Misako Nishibayashi
美佐子 西林
Yoshitoshi Itou
恵利 伊藤
Kazuhiko Nakada
和彦 中田
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Menicon Co Ltd
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    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29DPRODUCING PARTICULAR ARTICLES FROM PLASTICS OR FROM SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE
    • B29D11/00Producing optical elements, e.g. lenses or prisms
    • B29D11/00009Production of simple or compound lenses
    • B29D11/00038Production of contact lenses

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 紫外線吸収剤を溶出させずにコンタクトレン
ズ内に物理的に取り込んで紫外線吸収性を付与し、重合
阻害を起こすことなく紫外線吸収性低含水ソフトコンタ
クトレンズを製造することができる方法を提供するこ
と。 【解決手段】 紫外線吸収剤を膨潤液に溶解させてなる
溶液(I)中に低含水ソフトコンタクトレンズを浸漬さ
せ、膨潤した低含水ソフトコンタクトレンズの内部に紫
外線吸収剤を浸透させたのち、膨潤液を除去することを
特徴とする紫外線吸収性低含水ソフトコンタクトレンズ
の製法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紫外線吸収性低含
水ソフトコンタクトレンズの製法に関する。さらに詳し
くは、紫外線吸収剤を溶出させずに低含水ソフトコンタ
クトレンズ内に物理的に取り込み、紫外線吸収性を付与
する紫外線吸収性低含水ソフトコンタクトレンズの製法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、波長が200〜400nmの
紫外線にさらされると角膜が損傷し、種々の眼病の原因
となることが知られていおり、紫外線に対して目を充分
に保護することの重要さが認識されている。このため、
近年コンタクトレンズ材料に紫外線吸収剤を配合し、該
紫外線吸収剤の作用により角膜に紫外線が到達するのを
未然に防ぐことが可能なコンタクトレンズ材料の研究が
さかんに進められている。
【0003】しかしながら、コンタクトレンズ材料に紫
外線吸収性を付与するために紫外線吸収剤を原料モノマ
ー混合物に含有させて重合を行なう場合、紫外線吸収剤
が重合阻害剤となるため、短時間での重合反応が可能な
紫外線を用いた光重合法を採用することができず、通常
長時間を要する熱重合法しか採用することができない、
原料モノマー混合物に対する紫外線吸収剤の溶解性に問
題があるといった欠点がある。
【0004】たとえば特開平9−120042号公報に
は、ヒドロキシル基側鎖を有し、少なくとも1個の無水
物基で置換された紫外線吸収剤を分散含有したレンズ形
状のポリマーを準備したのち、該ヒドロキシル基を紫外
線吸収剤の無水物基と反応させるのに有効な塩基性条件
に該ポリマーをさらし、紫外線吸収剤をポリマーに共有
結合させる紫外線コンタクトレンズの製法が開示されて
いる。
【0005】しかしながら、前記製法では、紫外線吸収
剤に無水物基を付与する工程が必要であり、煩雑になる
ほか、紫外線吸収剤をポリマーに共有結合させるための
塩基性水和を施すために、該紫外線吸収剤はヒドロキシ
ル基側鎖を有することが必須であり、しかも紫外線吸収
剤をレンズ形成用モノマー混合物中に混合して紫外線に
よる光重合を行なった場合、該紫外線吸収剤により重合
障害が引き起こされる可能性が高いといった欠点が認め
られる。
【0006】また特許第2760877号公報には、高
分子レンズ材料から製造されるレンズを、該レンズ材料
と結合することができる特定の紫外線吸収剤を紫外線吸
収に有効な量含む溶液に接触させ、特定時間が経過した
のちに前記レンズを溶液から取り出す紫外線吸収レンズ
の製造方法が開示されている。
【0007】しかしながら、前記製造方法では、紫外線
吸収剤と高分子レンズ材料とが互いに共有結合を形成す
ることができるようにするために、紫外線吸収剤および
高分子レンズ材料はともに反応が可能な官能基を有する
ことが必須であり、しかも共有結合を形成させる場合の
塩基性溶液の温度が特定されてしまうといった欠点が認
められる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記従来技術
に鑑みてなされたものであり、紫外線吸収剤を溶出させ
ずにコンタクトレンズ内に物理的に取り込んで紫外線吸
収性を付与することができ、重合阻害を起こすことがな
い紫外線吸収性コンタクトレンズの製法に関する。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、紫外線吸収剤
を膨潤液に溶解させてなる溶液(I)中に低含水ソフト
コンタクトレンズを浸漬させ、膨潤した低含水ソフトコ
ンタクトレンズの内部に紫外線吸収剤を浸透させたの
ち、膨潤液を除去することを特徴とする紫外線吸収性低
含水ソフトコンタクトレンズの製法に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の紫外線吸収性低含水ソフ
トコンタクトレンズの製法は、前記したように、紫外線
吸収剤を膨潤液に溶解させてなる溶液(I)中に低含水
ソフトコンタクトレンズを浸漬させ、膨潤した低含水ソ
フトコンタクトレンズの内部に紫外線吸収剤を浸透させ
たのち、膨潤液を除去することを特徴とするものであ
る。
【0011】本発明に用いられる低含水ソフトコンタク
トレンズとは、溶出性が問題となる可能性が高くならな
い程度の低含水率を有するソフトコンタクトレンズであ
り、その含水率が15重量%以下、好ましくは10重量
%以下のものである。
【0012】前記低含水ソフトコンタクトレンズを構成
するレンズ材料にはとくに限定がないが、膨潤率が低い
ために紫外線吸収剤が低含水ソフトコンタクトレンズの
内部に浸透しないことがないように、膨潤液の吸収率が
12%以上、好ましくは15%以上(または溶液(I)
中での線膨潤率が1.04以上、好ましくは1.05以
上)のレンズ材料であることが望ましく、また破損や良
品率低下を引き起こす原因となる材料劣化のおそれが生
じないように、膨潤液の吸収率が50%以下、好ましく
は45%以下(または溶液(I)中での線膨潤率が1.
15以下、好ましくは1.14以下)のレンズ材料であ
ることが望ましい。
【0013】本発明に用いられるレンズ材料としては、
たとえば2以上の活性不飽和基を有し、数平均分子量が
2000〜100000のシロキサンマクロモノマー
(A)および低級脂肪酸ビニルエステル(B)を含有し
た重合成分を重合させて得られたシロキサン含有重合体
などがあげられる。
【0014】前記シロキサンマクロモノマー(A)の活
性不飽和基とは、ラジカル重合に供することが可能な活
性不飽和基のことであり、たとえば(メタ)アクリロイ
ル基、ビニル基、アリル基、(メタ)アクリロイルオキ
シ基、ビニルカルバメート基などがあげられる。
【0015】シロキサンマクロモノマー(A)の数平均
分子量は、レンズ材料の柔軟性の点から2000以上、
好ましくは2500以上であることが望ましく、レンズ
材料の形状回復性の点から100000以下、好ましく
は50000以下であることが望ましい。
【0016】なお、通常シロキサンマクロモノマーは、
水濡れ性に劣り、それ単独では比較的機械的強度が不足
するものが多い。したがって、本発明に用いられるシロ
キサンマクロモノマー(A)としては、水濡れ性の向上
を目的としてマクロモノマー構造中に式:
【0017】
【化2】
【0018】で表わされるウレタン基を有するものが好
ましく、その個数は平均2個以上、好ましくは平均4個
以上、また平均20個以下、好ましくは平均14個以下
であることが望ましい。
【0019】本発明においては、シロキサンマクロモノ
マー(A)として、とくに一般式(I−1): A1−(−U1−S1−)n−U2−S2−U3−A2 (I−1) [式中、A1およびA2はそれぞれ独立して活性不飽和
基、炭素数1〜20のアルキレン基を有する活性不飽和
基または炭素数1〜20のアルキレングリコール基を有
する活性不飽和基、U1は両隣りのA1およびS1とまた
はS1およびS1とウレタン結合を形成するジウレタン性
基、U2は両隣りのA1およびS2とまたはS1およびS2
とウレタン結合を形成するジウレタン性基、U3は両隣
りのS2およびA2とウレタン結合を形成するジウレタン
性基、S1およびS2はそれぞれ独立して式:
【0020】
【化3】
【0021】(式中、R1およびR2はそれぞれ独立して
炭素数1〜20のアルキレン基、R3、R4、R5、R6
7およびR8はそれぞれ独立してフッ素原子で置換され
ていてもよい直鎖状、分岐鎖状もしくは環状の炭素数1
〜20のアルキル基または式:A3−U4−R1−O−R2
−(式中、A3は活性不飽和基、炭素数1〜20のアル
キレン基を有する活性不飽和基もしくは炭素数1〜20
のアルキレングリコール基を有する活性不飽和基、U4
は隣りあうA3およびR1とウレタン結合を形成するウレ
タン性基を示し、R1およびR2は前記と同じ)で表わさ
れる基、xは1〜1500の整数、yは0または1〜1
499の整数、x+yは1〜1500の整数を示す)で
表わされる基、nは0または1〜10の整数を示す]で
表わされるマクロモノマーや、一般式(I−2): B1−S3−B1 (I−2) [式中、B1はウレタン結合を有する活性不飽和基、S3
は式:
【0022】
【化4】
【0023】(式中、R1およびR2はそれぞれ独立して
炭素数1〜20のアルキレン基、R3、R4、R5、R6
7およびR8はそれぞれ独立してフッ素原子で置換され
ていてもよい直鎖状、分岐鎖状もしくは環状の炭素数1
〜20のアルキル基または式:A3−U4−R1−O−R2
−(式中、A3は活性不飽和基、炭素数1〜20のアル
キレン基を有する活性不飽和基もしくは炭素数1〜20
のアルキレングリコール基を有する活性不飽和基、U4
は隣りあうA3およびR1とウレタン結合を形成するウレ
タン性基を示し、R1およびR2は前記と同じ)で表わさ
れる基、xは1〜1500の整数、yは0または1〜1
499の整数、x+yは1〜1500の整数を示す)で
表わされる基を示す]で表わされるマクロモノマーが好
ましく用いられる。
【0024】前記一般式(I−1)において、A1およ
びA2にて示される活性不飽和基としては、前記したよ
うに、たとえば(メタ)アクリロイル基、ビニル基、ア
リル基、(メタ)アクリロイルオキシ基、ビニルカルバ
メート基などがあげられる。これらのなかでもレンズ材
料にさらに良好な柔軟性を付与することができ、他の重
合成分との共重合性にすぐれる点から、アクリロイルオ
キシ基およびビニル基が好ましく、とくにアクリロイル
オキシ基が好ましい。
【0025】また前記活性不飽和基がアルキレン基また
はアルキレングリコール基を有する場合、かかるアルキ
レン基やアルキレングリコール基の炭素数は1〜20、
なかんづく1〜10であることが好ましい。
【0026】また一般式(I−1)中、S1およびS2
て示される式:
【0027】
【化5】
【0028】(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6
7、R8、xおよびyは前記と同じ)で表わされる基に
おいて、R1およびR2は好ましくは炭素数1〜5のアル
キレン基、R3〜R8は好ましくは炭素数1〜5のアルキ
ル基であり、またかかるR3〜R8を示す式:A3−U4
1−O−R2−中のA3は、前記例示と同様の活性不飽
和基を示し、かかる活性不飽和基がアルキレン基または
アルキレングリコール基を有する場合、アルキレン基や
アルキレングリコール基の炭素数は1〜20、なかんづ
く1〜10であることが好ましい。またxは1〜500
の整数、yは0または1〜499の整数、x+yは1〜
500の整数であることが好ましい。
【0029】さらに一般式(I−1)中、nは0または
1〜5の整数であることが好ましい。
【0030】一方、前記一般式(I−2)において、B
1にて示されるウレタン結合を有する活性不飽和基とし
ては、たとえば(メタ)アクリロイルイソシアネート
基、(メタ)アクリロイルオキシイソシアネート基、ア
リルイソシアネート基、ビニルベンジルイソシアネート
基などがあげられる。また一般式(I−2)中でS3
て示される基は、前記一般式(I−1)中のS1および
2にて示される基と同様である。
【0031】前記マクロモノマーのなかでも、形状回復
性に代表される柔軟性および機械的強度の付与の効果が
大きいという点から、式: A1−U2−S2−U3−A2 (式中、A1、A2、U2、U3およびS2は前記と同じ)
で表わされるマクロモノマーおよび式: A1−(−U1−S1−)n −U2−S2−U3−A2 (式中、A1、A2、U1、U2、U3、S1およびS2は前
記と同じ、n′は1〜4の整数を示す)で表わされるマ
クロモノマーが好ましく、とくに式:
【0032】
【化6】
【0033】で表わされるマクロモノマーが好ましい。
【0034】前記低級脂肪酸ビニルエステル(B)の代
表例としては、たとえば一般式(II):
【0035】
【化7】
【0036】(式中、Rは水素原子またはハロゲン原子
で置換されていてもよい炭素数1〜15のアルキル基を
示す)で表わされる化合物が好ましい。かかる化合物の
具体例としては、たとえばギ酸ビニル、酢酸ビニル、プ
ロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、バ
ーサチック酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸
ビニル、モノクロロ酢酸ビニル、モノフルオロ酢酸ビニ
ル、トリクロロ酢酸ビニル、トリフルオロ酢酸ビニルな
どがあげられ、これらは単独でまたは2種以上を混合し
て用いることができる。
【0037】前記低級脂肪酸ビニルエステル(B)のな
かでも、形状回復性および親水性の付与の効果が大きい
という点から、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルおよび
ピバリン酸ビニルが好ましく、とくに酢酸ビニルが好ま
しい。
【0038】たとえば本発明に用いられるレンズ材料で
あるシロキサン含有重合体は、前記シロキサンマクロモ
ノマー(A)および低級脂肪酸ビニルエステル(B)を
含有した重合成分を重合させて得られるが、かかる重合
成分には、このほかにたとえばケイ素含有モノマー
(C)が含有されていてもよい。
【0039】前記ケイ素含有モノマー(C)の代表例と
しては、たとえばペンタメチルジシロキサニルメチル
(メタ)アクリレート、トリメチルシロキシジメチルシ
リルプロピル(メタ)アクリレート、メチルビス(トリ
メチルシロキシ)シリルプロピル(メタ)アクリレー
ト、トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピル(メ
タ)アクリレート、モノ[メチルビス(トリメチルシロ
キシ)シロキシ]ビス(トリメチルシロキシ)シリルプ
ロピル(メタ)アクリレート、トリス[メチルビス(ト
リメチルシロキシ)シロキシ]シリルプロピル(メタ)
アクリレート、トリメチルシリルメチル(メタ)アクリ
レート、トリメチルシリルプロピル(メタ)アクリレー
ト、メチルビス(トリメチルシロキシ)シリルエチルテ
トラメチルジシロキサニルメチル(メタ)アクリレー
ト、テトラメチルトリイソプロピルシクロテトラシロキ
サニルプロピル(メタ)アクリレート、テトラメチルト
リイソプロピルシクロテトラシロキシビス(トリメチル
シロキシ)シリルプロピル(メタ)アクリレート、トリ
メチルシロキシジメチルシリルプロピル(メタ)アクリ
レートなどのケイ素含有(メタ)アクリレート;たとえ
ばトリス(トリメチルシロキシ)シリルスチレン、メチ
ルビス(トリメチルシロキシ)シリルスチレン、ジメチ
ルシリルスチレン、トリメチルシリルスチレン、トリス
(トリメチルシロキシ)シロキサニルジメチルシリルス
チレン、[メチルビス(トリメチルシロキシ)シロキサ
ニル]ジメチルシリルスチレン、ペンタメチルジシロキ
サニルスチレン、ヘプタメチルトリシロキサニルスチレ
ン、ノナメチルテトラシロキサニルスチレン、ペンタデ
カメチルヘプタシロキサニルスチレン、ヘンエイコサメ
チルデカシロキサニルスチレン、ヘプタコサメチルトリ
デカシロキサニルスチレン、ヘントリアコンタメチルペ
ンタデカシロキサニルスチレン、トリメチルシロキシペ
ンタメチルジシロキシメチルシリルスチレン、トリス
(ペンタメチルジシロキシ)シリルスチレン、[トリス
(トリメチルシロキシ)シロキサニル]ビス(トリメチ
ルシロキシ)シリルスチレン、メチルビス(ヘプタメチ
ルトリシロキシ)シリルスチレン、トリス[メチルビス
(トリメチルシロキシ)シロキシ]シリルスチレン、ト
リメチルシロキシビス[トリス(トリメチルシロキシ)
シロキシ]シリルスチレン、ヘプタキス(トリメチルシ
ロキシ)トリシロキサニルスチレン、トリス[トリス
(トリメチルシロキシ)シロキシ]シリルスチレン、
[トリス(トリメチルシロキシ)ヘキサメチルテトラシ
ロキシ][トリス(トリメチルシロキシ)シロキシ]ト
リメチルシロキシシリルスチレン、ノナキス(トリメチ
ルシロキシ)テトラシロキサニルスチレン、メチルビス
(トリデカメチルヘキサシロキシ)シリルスチレン、ヘ
プタメチルシクロテトラシロキサニルスチレン、ヘプタ
メチルシクロテトラシロキシビス(トリメチルシロキ
シ)シリルスチレン、トリプロピルテトラメチルシクロ
テトラシロキサニルスチレンなどの一般式:
【0040】
【化8】
【0041】(式中、pは1〜15の整数、qは0また
は1、rは1〜15の整数を示す)で表わされるケイ素
含有スチレン誘導体などがあげられ、これらは単独でま
たは2種以上を混合して用いることができる。
【0042】前記ケイ素含有モノマー(C)のなかで
も、レンズ材料に高酸素透過性および柔軟性、とくに形
状回復性を同時に付与する効果がより大きいという点か
ら、ケイ素含有(メタ)アクリレートが好ましく、トリ
ス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルアクリレート
がとくに好ましい。
【0043】さらに前記重合成分には、シロキサンマク
ロモノマー(A)、低級脂肪酸ビニルエステル(B)お
よびケイ素含有モノマー(C)のほかに、たとえばフッ
素含有モノマー(D)が含有されていてもよい。
【0044】フッ素含有モノマー(D)の代表例として
は、たとえば2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)
アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピ
ル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフル
オロ−t−ペンチル(メタ)アクリレート、2,2,
3,4,4,4−ヘキサフルオロブチル(メタ)アクリ
レート、2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロ−t
−ヘキシル(メタ)アクリレート、2,3,4,5,
5,5−ヘキサフルオロ−2,4−ビス(トリフルオロ
メチル)ペンチル(メタ)アクリレート、2,2,3,
3,4,4−ヘキサフルオロブチル(メタ)アクリレー
ト、2,2,2,2′,2′,2′−ヘキサフルオロイ
ソプロピル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,
4,4,4−ヘプタフルオロブチル(メタ)アクリレー
ト、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ
ペンチル(メタ)アクリレートなどのほか、一般式:
【0045】
【化9】
【0046】(式中、R1は炭素数3〜15のフルオロ
アルキル基、R2は水素原子またはメチル基を示す)で
表わされる、たとえば3−パーフルオロブチル−2−ヒ
ドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−パーフル
オロヘキシル−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリ
レート、3−パーフルオロオクチル−2−ヒドロキシプ
ロピル(メタ)アクリレート、3−(パーフルオロ−3
−メチルブチル)−2−ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレート、3−(パーフルオロ−5−メチルヘキシ
ル)−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、
3−(パーフルオロ−7−メチルオクチル)−2−ヒド
ロキシプロピル(メタ)アクリレートなどのフルオロア
ルキル(メタ)アクリレートがあげられる。
【0047】これらのなかでも、酸素透過性、柔軟性お
よび耐脂質汚染性のうち、とくにレンズ材料に柔軟性を
付与する効果が大きいという点から、フルオロアルキル
アクリレートが好ましい。
【0048】さらに、通常フッ素化合物は酸素透過性お
よび耐脂質汚染性を付与し得るものの、水濡れ性に劣る
ものが多い。これに対し、酸素透過性および耐脂質汚染
性を損なうことなく、レンズ材料に柔軟性および水濡れ
性を付与することができるという観点から、とくに一般
式:
【0049】
【化10】
【0050】(式中、R′1は炭素数3〜15、好まし
くは3〜8、さらに好ましくは4〜6のパーフルオロア
ルキル基を示す)で表わされる水酸基を有するフルオロ
アルキルアクリレートが好ましい。
【0051】前記シロキサンマクロモノマー(A)およ
び低級脂肪酸ビニルエステル(B)ならびに必要に応じ
て用いられるケイ素含有モノマー(C)の量は、レンズ
材料に充分な柔軟性ならびに機械的強度および酸素透過
性が付与されるようにするには、シロキサンマクロモノ
マー(A)およびケイ素含有モノマー(C)の合計量と
低級脂肪酸ビニルエステル(B)との割合((A)およ
び(C)の合計量/(B)(重量比))(すなわち、ケ
イ素含有モノマー(C)を用いない場合、(A)/
(B))が30/70以上、好ましくは50/50以上
であることが望ましく、またレンズ材料に充分な形状回
復性および親水性が付与されるようにするには、前記割
合が90/10以下、好ましくは80/20以下である
ことが望ましい。
【0052】また、ケイ素含有モノマー(C)を用いる
場合のシロキサンマクロモノマー(A)とケイ素含有モ
ノマー(C)との割合((A)/(C)(重量比))
は、形状回復性を低下させずにレンズ材料に充分な機械
的強度が付与されるようにするには、20/80以上、
好ましくは25/75以上であることが望ましく、また
レンズ材料に充分な酸素透過性が付与されるようにする
には、前記割合が90/10以下、好ましくは80/2
0以下であることが望ましい。
【0053】前記シロキサンマクロモノマー(A)およ
び低級脂肪酸ビニルエステル(B)並びに必要に応じて
用いられるケイ素含有モノマー(C)およびフッ素含有
モノマー(D)の量は、レンズ材料にシロキサンマクロ
モノマー(A)、低級脂肪酸ビニルエステル(B)およ
びケイ素含有モノマー(C)による効果が充分に発現さ
れるようにするには、シロキサンマクロモノマー
(A)、低級脂肪酸ビニルエステル(B)およびケイ素
含有モノマー(C)の合計量とフッ素含有モノマー
(D)との割合((A)、(B)および(C)の合計量
/(D)(重量比))が20/80以上、好ましくは4
0/60以上であることが望ましく、またレンズ材料に
とくに充分な耐脂質汚染性が付与されるようにするに
は、前記割合が90/10以下、好ましくは85/15
以下であることが望ましい。
【0054】なお、前記重合成分には、必要に応じて、
さらに2以上の重合性基を有する架橋性化合物(E)が
含有されていてもよい。
【0055】架橋性化合物(E)の代表例としては、た
とえばエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジ
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレング
リコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレ
ート、ビニル(メタ)アクリレート、トリメチロールプ
ロパントリ(メタ)アクリレート、メタクリロイルオキ
シジエチルアクリレート、ジビニルベンゼン、ジアリル
フタレート、アジピン酸ジアリル、ジエチレングリコー
ルジアリルエーテル、トリアリルイソシアヌレート、α
−メチレン−N−ビニルピロリドン、4−ビニルベンジ
ル(メタ)アクリレート、3−ビニルベンジル(メタ)
アクリレート、2,2−ビス(p−(メタ)アクリロイ
ルオキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−
ビス(m−(メタ)アクリロイルオキシフェニル)ヘキ
サフルオロプロパン、2,2−ビス(o−(メタ)アク
リロイルオキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、
1,4−ビス(2−(メタ)アクリロイルオキシヘキサ
フルオロイソプロピル)ベンゼン、1,3−ビス(2−
(メタ)アクリロイルオキシヘキサフルオロイソプロピ
ル)ベンゼン、1,2−ビス(2−(メタ)アクリロイ
ルオキシヘキサフルオロイソプロピル)ベンゼン、1,
4−ビス(2−(メタ)アクリロイルオキシイソプロピ
ル)ベンゼン、1,3−ビス(2−(メタ)アクリロイ
ルオキシイソプロピル)ベンゼン、1,2−ビス(2−
(メタ)アクリロイルオキシイソプロピル)ベンゼンな
どがあげられ、これらは単独でまたは2種以上を混合し
て用いることができる。
【0056】前記架橋性化合物(E)のなかでも、レン
ズ材料に光学特性および機械的強度を付与する効果が大
きく、取扱いやすいという点から、エチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、アジピン酸ジアリルおよびジエチレ
ングリコールジアリルエーテルが好ましく、とくにエチ
レングリコールジ(メタ)アクリレートおよびジエチレ
ングリコールジアリルエーテルが好ましい。
【0057】架橋性化合物(E)の重合成分中の含有量
は、レンズ材料に充分に光学特性および機械的強度を付
与するためには、0.01重量%以上、好ましくは0.
05重量%以上であることが望ましく、またレンズ材料
に機械的強度は付与されるものの、柔軟性が低下するお
それをなくすためには、15重量%以下、好ましくは1
0重量%以下であることが望ましい。
【0058】前記レンズ材料の調製の際には、その種類
および配合量を適宜調整した重合成分に、通常、まず後
述する熱重合法、光重合法などの、活性不飽和基にラジ
カルを発生させて重合反応に供するラジカル重合法に応
じ、ラジカル重合開始剤、光増感剤などが添加される。
【0059】前記ラジカル重合開始剤の代表例として
は、たとえばアゾビスイソブチロニトリル、アゾビスジ
メチルバレロニトリル、ベンゾイルパーオキサイド、t
−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンパーオキサイ
ドなどの熱重合開始剤;メチルオルソベンゾイルベンゾ
エート、メチルベンゾイルフォルメート、ベンゾインメ
チルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾイン
イソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテ
ル、ベンゾイン−n−ブチルエーテルなどのベンゾイン
系光重合開始剤;2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フ
ェニルプロパン−1−オン、p−イソプロピル−α−ヒ
ドロキシイソブチルフェノン、p−t−ブチルトリクロ
ロアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニル
アセトフェノン、α,α−ジクロロ−4−フェノキシア
セトフェノン、N,N−テトラエチル−4,4−ジアミ
ノベンゾフェノンなどのフェノン系光重合開始剤;1−
ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン;1−フェニ
ル−1,2−プロパンジオン−2−(o−エトキシカル
ボニル)オキシム;2−クロロチオキサンソン、2−メ
チルチオキサンソンなどのチオキサンソン系光重合開始
剤;ジベンゾスバロン;2−エチルアンスラキノン;ベ
ンゾフェノンアクリレート;ベンゾフェノン;ベンジル
などがあげられる。
【0060】前記光増感剤は、単独では紫外線照射によ
って活性化しないが、光開始剤とともに用いると、助触
媒として機能し、光開始剤を単独で用いた場合よりもす
ぐれた効果を発揮するものである。このような光増感剤
としては、たとえば1,2−ベンゾアントラキノンや、
n−ブチルアミン、ジ−n−ブチルアミン、トリエチル
アミンなどのアミン類;トリ−n−ブチルホスフィン、
アリルチオ尿素、s−ベンジルイソチウロニウム−p−
トルエンスルフィネート、ジエチルアミノエチルメタク
リレートなどがあげられる。
【0061】ラジカル重合開始剤、光増感剤などは、こ
れらのなかから1種または2種以上を適宜選択して用い
ればよい。これらの使用量は、重合成分全量100重量
部(以下、部という)に対して0.002〜2部程度、
好ましくは0.01〜1部程度であることが望ましい。
【0062】ラジカル重合法においては、重合成分とラ
ジカル重合開始剤や光増感剤とのみを重合に供してもよ
いが、たとえば重合成分同士の相溶性をより向上させる
ために、希釈剤を用いてもよい。
【0063】希釈剤の代表例としては、たとえばメタノ
ール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタ
ノール、ヘキサノールなどのアルコール;アセトン、メ
チルエチルケトンなどのケトン;ジエチルエーテル、テ
トラヒドロフランなどのエーテルなどがあげられ、これ
らは単独でまたは2種以上を混合して用いることができ
る。
【0064】前記希釈剤のなかでも、重合成分の溶解性
にすぐれるという点から、炭素数1〜6のアルコールが
好ましく、とくにn−プロパノール、n−ブタノールお
よびn−ペンタノールが好ましい。
【0065】前記重合成分と希釈剤との混合割合は、重
合成分が希釈剤に充分に溶解するようにするためには、
重合成分と希釈剤との重量比(重合成分/希釈剤)が9
0/10以下、好ましくは80/20以下であることが
望ましい。また、得られる重合体が白濁し、光学特性が
低下したり、機械的強度が不足するおそれをなくすため
には、前記重量比が30/70以上、好ましくは50/
50以上であることが望ましい。
【0066】前記レンズ材料は、公知のいかなる製法に
よっても製造することが可能であるが、得られるレンズ
材料の性能を最大限に活用することを可能にするといっ
た点から、とくに前記重合成分および必要に応じて希釈
剤を、ソフトコンタクトレンズのレンズ前面の形状に対
応した鋳型と、レンズ後面の形状に対応した鋳型との2
つからなる鋳型内に注入して密閉したのち、重合反応を
行なって重合体を調製し、レンズを作製することが好ま
しい。
【0067】鋳型内に重合成分と必要に応じて希釈剤と
の混合物を注入したのち、重合反応を行なって重合体を
製造する。かかる重合反応の方法にはとくに限定がな
く、通常の方法を採用することができる。
【0068】重合反応の方法としては、たとえば前記ラ
ジカル重合開始剤が配合された重合成分と、必要に応じ
て希釈剤との混合物を、まずたとえば30〜60℃程度
にて数時間〜数10時間加熱して重合させ、ついで12
0〜140℃程度まで数時間〜10数時間で順次昇温し
て重合を完結させる方法(熱重合法)、前記混合物を、
たとえば紫外線などのラジカル重合開始剤の活性化の吸
収帯に応じた波長の光線を照射して重合させる方法(光
重合法)、熱重合法と光重合法とを組合せて重合を行な
う方法などがあげられる。これらのなかでは、短時間で
の重合が可能であるという点では光重合法が好ましい。
【0069】前記熱重合法を用いる場合には、恒温槽ま
たは恒温室内で加熱してもよく、またマイクロ波のよう
な電磁波を照射してもよく、その加熱は段階的に行なっ
てもよい。また、前記光重合法を用いる場合には、前記
光増感剤をさらに添加してもよい。
【0070】かくして得られた重合体を鋳型内から脱離
させてレンズ材料を得ることができる。
【0071】なおレンズ材料には、必要に応じて切削加
工、研磨加工などの機械的加工を施してもよい。
【0072】前記レンズ材料はソフトコンタクトレンズ
用の材料として充分に好適に使用し得る特性を有するも
のであるが、より水濡れ性を向上させることを目的とし
て、レンズ材料の表面にケン化処理を施すことが好まし
い。
【0073】前記ケン化処理とは、従来知られているポ
リビニルエステルのケン化方法に準じて、たとえば前記
シロキサン含有重合体の場合には、重合体中のケン化に
より分解が可能な低級脂肪酸ビニルエステル(B)に由
来する単位を後述するアルカリ性化合物にてアルカリ処
理するかまたはたとえば硫酸にて酸処理してビニルアル
コールとすることである。ただし、後者の酸処理による
ケン化処理は、ケン化速度がおそく、かつ均一なものが
得られにくく、副反応がおこるという欠点があるので、
アルカリ処理によるケン化処理が望ましい。かかるケン
化処理により、含水率をそれほど上昇させることなくレ
ンズ材料に親水性(表面水濡れ性)を付与することがで
きる。
【0074】アルカリ処理に用いられるアルカリ性化合
物としては、たとえばアンモニア、アルカリ金属水酸化
物、アルカリ土類金属水酸化物などがあげられる。かか
るアルカリ性化合物の具体例としては、たとえば水酸化
アンモニウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水
酸化カルシウムなどがあげられる。これらのアルカリ性
化合物はおもに固体であるため、たとえば水、アルコー
ル類、エーテル類などに溶解し、アルカリ溶液としてケ
ン化処理に用いるのがよい。
【0075】前記アルコール類としては、たとえばメタ
ノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどが
あげられ、前記エーテル類としては、たとえばジエチル
エーテル、テトラヒドロフランなどがあげられる。
【0076】ケン化処理に用いられるアルカリ性化合物
のアルカリ溶液のなかでは、アルコール類を用いたもの
が好ましく、ケン化処理をより効率よく進めるために、
なかでもその濃度が0.01〜1モル/リットルの水酸
化ナトリウムのメタノール水溶液が好ましく、とくにメ
タノール水溶液がメタノールと水との混合割合(メタノ
ール/水(体積比))が10/90〜90/10のもの
が好ましい。
【0077】ケン化処理は前記アルカリ溶液や、酸性化
合物の溶液に重合体を浸漬することにより行なわれる。
【0078】ケン化処理の温度にはとくに限定がなく、
一般に0〜100℃、好ましくは10〜70℃程度に設
定することが望ましい。
【0079】ケン化処理の時間は、アルカリ性化合物や
酸性化合物の種類、アルカリ性化合物や酸性化合物の濃
度、ケン化処理の温度などにより異なるので一概には決
定することができないが、レンズ材料の親水性が効果的
に向上するようにするには、0.1時間以上、好ましく
は0.5時間以上であることが望ましく、また白濁する
などして透明性が低下したり、機械的強度が低下しすぎ
てソフトコンタクトレンズとして不適切な材料となるほ
か、時間がかかりすぎて作業性がわるくなるおそれをな
くすためには、30時間以下、好ましくは15時間以下
であることが望ましい。
【0080】ケン化処理されたレンズ材料(低含水ソフ
トコンタクトレンズ)は、たとえば生理食塩水(0.9
%塩化ナトリウム水溶液)中で数時間煮沸処理してもよ
い。
【0081】かくして得られるレンズ材料のなかでも、
本発明においては、たとえば前記のごときケン化処理に
より、その水濡れ性がより向上するとう点から酢酸ビニ
ル系ポリマーがとくに好ましい。
【0082】本発明に用いられる溶液(I)は、紫外線
吸収剤を膨潤液に溶解させてなるものである。
【0083】前記紫外線吸収剤としては、たとえば2−
(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾト
リアゾール、5−クロロ−2−(3’−t−ブチル−
2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリ
アゾール、2−(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾー
ル−2−イル)−6−(1,1−ジメチル)−4−メチ
ルフェノールなどの一般式(III):
【0084】
【化11】
【0085】(式中、Z1は水素原子、塩素原子、臭素
原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子、炭素数1〜6の
アルキル基または炭素数1〜6のアルコキシル基、Z2
およびZ3はそれぞれ独立して水素原子または炭素数1
〜6のアルキル基を示す)で表わされる化合物、2−
(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリルオキシエチレン
オキシ−t−ブチルフェニル)−5−メチルベンゾトリ
アゾールなどのベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤;2
−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒド
ロキシ−4−オクトキシベンゾフェノンなどのベンゾフ
ェノン系紫外線吸収剤;サリチル酸誘導体系紫外線吸収
剤;ヒドロキシアセトフェノン誘導体系紫外線吸収剤な
どがあげられる。これらのなかでは、紫外線吸収能およ
び用いる膨潤液に対する安定性の点から、ベンゾトリア
ゾール系紫外線吸収剤が好ましく、とくに2−(5−ク
ロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−
(1,1−ジメチル)−4−メチルフェノールなどの前
記一般式(III)で表わされる化合物が好ましい。
【0086】なお、前記紫外線吸収剤は重合性基を有す
るものであってもよく、有しないものであってもよく、
とくに限定がない。
【0087】また紫外線吸収剤としては、溶出性の点か
らその分子量が200以上、好ましくは250以上の化
合物であることが望ましく、低含水ソフトコンタクトレ
ンズの内部への浸透性の点からその分子量が1200以
下、好ましくは1000以下の化合物であることが望ま
しい。
【0088】前記膨潤液にはとくに限定がなく、紫外線
吸収剤を溶解させることができ、かつ低含水ソフトコン
タクトレンズを膨潤させることができるものであればよ
く、該膨潤液の吸収率(線膨潤率)が所定の範囲となる
ようにその種類および濃度を適宜選択、設定すればよ
い。該膨潤液としては、紫外線吸収剤の溶解性および低
含水ソフトコンタクトレンズの膨潤性の点から、たとえ
ばメタノール、エタノール、2−プロパノールなどのア
ルコール、該アルコールと水との混合溶液などのアルコ
ール溶液が好ましい。
【0089】溶液(I)中の紫外線吸収剤の濃度は、短
時間で充分な紫外線吸収性を付与するために、500p
pm(重量基準)以上、好ましくは700ppm(重量
基準)以上であることが望ましく、また短時間での処理
が可能であるかわりに付与される紫外線吸収性にばらつ
きが生じるおそれをなくすために、2000ppm(重
量基準)以下、好ましくは1200ppm(重量基準)
以下であることが望ましい。
【0090】なお、溶液(I)に、たとえば0.01〜
1モル/リットル程度の水酸化ナトリウム水溶液などの
アルカリ性水溶液を加え、レンズ材料(低含水ソフトコ
ンタクトレンズ)内部への紫外線吸収剤の浸透と、レン
ズ材料のケン化処理とを同時に行なってもよい。
【0091】かくしてあらかじめ調製した溶液(I)中
に低含水ソフトコンタクトレンズを浸漬させ、低含水ソ
フトコンタクトレンズを溶液(I)中の膨潤液にて膨潤
させたのち、この膨潤した低含水ソフトコンタクトレン
ズの内部に紫外線吸収剤を浸透させる。なお本発明にお
いては、低含水ソフトコンタクトレンズを溶液(I)に
浸漬させる前に、該低含水ソフトコンタクトレンズに紫
外線吸収剤をさらに浸透しやすくするため、低含水ソフ
トコンタクトレンズを過大膨潤させることが可能な、た
とえばメタノール、エタノール、2−プロパノールなど
の膨潤液にあらかじめ浸漬させ、ある程度膨潤状態とし
ておいてもよい。
【0092】溶液(I)中に低含水ソフトコンタクトレ
ンズを浸漬させる際の溶液(I)の温度および浸漬時間
にはとくに限定がなく、低含水ソフトコンタクトレンズ
が充分に膨潤し、かつ低含水ソフトコンタクトレンズの
内部に紫外線吸収剤が充分に浸透すればよいが、たとえ
ば15〜35℃程度で0.5〜5時間程度であることが
好ましい。
【0093】なお、たとえば前記のごとき条件にて低含
水ソフトコンタクトレンズの浸漬を行なうと同時に、低
含水ソフトコンタクトレンズ内の未反応モノマーを抽出
することも可能である。
【0094】前記未反応モノマーの抽出は、たとえばメ
タノール、エタノール、2−プロパノールなどのアルコ
ール溶液中に低含水ソフトコンタクトレンズを浸漬させ
て行なえばよい。
【0095】つぎに、前記のごとく膨潤した低含水ソフ
トコンタクトレンズの内部への紫外線吸収剤の浸透およ
び必要に応じて未反応モノマーの抽出が終了したのち、
低含水ソフトコンタクトレンズを膨潤させていた膨潤液
を除去する。これにより、膨潤した低含水ソフトコンタ
クトレンズは膨潤前の元のレンズ形状に戻る。
【0096】前記膨潤液の除去は、たとえば蒸留水中に
低含水ソフトコンタクトレンズを浸漬させて行なえばよ
い。
【0097】かくして元の所望のレンズ形状を有する紫
外線吸収性低含水ソフトコンタクトレンズが得られる。
該紫外線吸収性低含水ソフトコンタクトレンズにおいて
は、紫外線吸収剤がレンズ材料と化学結合しているわけ
ではないにもかかわらず、紫外線吸収剤の溶出がない。
これは、本発明の製法により、紫外線吸収剤がレンズ材
料中に物理的に取り込まれているからであり、しかもレ
ンズ材料の重合の際に紫外線吸収剤を配合する必要がな
いので、光重合法が採用されたとしても、重合阻害が起
こるおそれがない。
【0098】
【実施例】つぎに本発明の紫外線吸収性低含水ソフトコ
ンタクトレンズの製法を実施例に基づいてさらに詳細に
説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるも
のではない。
【0099】製造例1および2 表1に示す重合成分、光重合開始剤および溶媒を均一に
混合したのち、得られた混合物をコンタクトレンズ形状
を有するポリプロピレン製の鋳型(直径15mm、厚さ
0.2mmのプレートに対応)内に充填した。
【0100】つぎにこの鋳型を恒温室中に移し、紫外線
(波長:360nm)を鋳型に約1mW/cm2で60
分間照射して光重合を行なった。こののち、鋳型から重
合体を脱離させ、低含水ソフトコンタクトレンズ用の試
験プレート(直径:15mm、厚さ:0.2mm、シロ
キサン含有重合体)を得た(製造例1:試験プレート
A、製造例2:試験プレートB)。試験プレートA、B
の含水率は、蒸留水で平衡膨潤状態となった試験プレー
トの重量W(g)および100℃で16〜24時間乾燥
させて恒量となった試験プレートの重量W0(g)を測
定し、以下の式に基づいて求めた。 含水率(重量%)= {(W−W0)/W }×100
【0101】その結果、試験プレートAの含水率は3重
量%、試験プレートBの含水率は9重量%であった。
【0102】なお、表1中の各略号は以下の化合物を示
す。 マクロマー:式:
【0103】
【化12】
【0104】で表わされるアクリレートタイプウレタン
基含有ジメチルシロキサンマクロモノマー((株)メニ
コン製、平均分子量:5500〜7000) Siモノマー:トリス(トリメチルシロキシ)シリルプ
ロピルアクリレート VAc:酢酸ビニル 2−HEMA:2−ヒドロキシエチルメタクリレート EDMA:エチレングリコールジメタクリレート TRIAM:ジエチレングリコールジアリルエーテル D1173:2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニ
ルプロパン−1−オン(Darocure(登録商標)
1173、チバ・スペシャリティー・ケミカルズ・ホー
ルディング・インコーポレイテッド製) 1−BuOH:1−ブタノール
【0105】
【表1】
【0106】実施例1 2−(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イ
ル)−6−(1,1−ジメチル)−4−メチルフェノー
ル(以下、CBDMPという)を濃度50%の2−プロ
パノール溶液にあらかじめ溶解させた溶液(I−1)
(CBDMP濃度:1000ppm(重量基準))中
に、試験プレートAを室温で約2時間浸漬させた。
【0107】つぎに、試験プレートAを溶液(I−1)
から取り出したのち、0.5モル/リットル水酸化ナト
リウムの60%メタノール溶液中に、試験プレートAを
室温で約2時間浸漬させ、ケン化処理を行なった。
【0108】ケン化処理後の試験プレートAを蒸留水中
に室温で約16時間浸漬させ、水和処理を施して紫外線
吸収性低含水ソフトコンタクトレンズ材料を得た。
【0109】実施例2 CBDMPを0.5モル/リットル水酸化ナトリウムの
60%メタノール溶液にあらかじめ溶解させた溶液(I
−2)(CBDMP濃度:1000ppm(重量基
準))中に、試験プレートAを室温で約2時間浸漬させ
た。
【0110】つぎに、試験プレートAを溶液(I−2)
から取り出したのち、蒸留水中に室温で約16時間浸漬
させ、水和処理を施して紫外線吸収性低含水ソフトコン
タクトレンズ材料を得た。
【0111】実施例3〜7 CBDMPを0.5モル/リットル水酸化ナトリウムの
メタノール溶液にあらかじめ溶解させた溶液(I−3〜
7)(CBDMP濃度:1000ppm(重量基準))
中に、試験プレートBを室温で約2時間浸漬させた。溶
液(I−3〜7)のメタノールの濃度は、それぞれ10
%(溶液(I−3)、実施例3)、40%(溶液(I−
4)、実施例4)、50%(溶液(I−5)、実施例
5)、60%(溶液(I−6)、実施例6)、80%
(溶液(I−7)、実施例7)である。
【0112】つぎに、試験プレートBを溶液(I−3〜
7)からそれぞれ取り出したのち、蒸留水中に室温で約
16時間浸漬させ、水和処理を施して紫外線吸収性低含
水ソフトコンタクトレンズ材料を得た。
【0113】比較例1 試験プレートAを0.5モル/リットル水酸化ナトリウ
ムの60%メタノール溶液中に室温で約2時間浸漬させ
た。
【0114】つぎに、試験プレートAをメタノール溶液
から取り出したのち、蒸留水中に室温で約16時間浸漬
させ、水和処理を施して低含水ソフトコンタクトレンズ
材料を得た。
【0115】試験例 実施例1〜7で得られた紫外線吸収性低含水ソフトコン
タクトレンズ材料および比較例1で得られた低含水ソフ
トコンタクトレンズ材料について、溶液(I−1〜7)
またはメタノール溶液中での線膨潤率、膨潤液の吸収
率、紫外領域における光線透過率および紫外線吸収剤の
溶出の有無をそれぞれ以下の方法にしたがって調べた。
その結果を表2に示す。
【0116】(イ)線膨潤率 試験プレートを溶液(I−1〜7)またはメタノール溶
液中に浸漬させる前の乾燥時の直径(LD(mm))
と、浸漬後の膨潤した試験プレートの直径(LW(m
m))とを測定し、以下の式に基づいて溶液(I−1〜
7)またはメタノール溶液中でのレンズ材料の線膨潤率
(%)を算出した。 線膨潤率(%)=[(LW−LD)/LD]×100
【0117】(ロ)吸収率 試験プレートを溶液(I−1〜7)またはメタノール溶
液中に浸漬させる前の乾燥時の重量(MD(g))と、
浸漬後の膨潤した試験プレートの重量(MW(g))と
を測定し、以下の式に基づいてレンズ材料の膨潤液の吸
収率(%)を算出した。 吸収率(%)=[(MW−MD)/MD]×100
【0118】(ハ)光線透過率 CBDMPが試験プレート中に分散され、紫外線吸収能
を発現するか否かを判断するために、光線透過スペクト
ルを蒸留水を対照として測定した。測定機器は紫外・可
視自記分光光度計((株)島津製作所製、UV−310
0)であり、測定波長が190〜800nm、SLIT
が2.0nm、SPEEDがMID、測定モードが%T
の測定条件にて行なった。
【0119】つぎに、190〜380nmの紫外領域の
光線透過部分のチャート重量(x)と光線非透過部分の
チャート重量(y)とを秤量し、以下の式に基づいてレ
ンズ材料の紫外領域における光線透過率(%)を算出し
た。 光線透過率(%)=[x/(x+y)]×100
【0120】(ニ)紫外線吸収剤の溶出の有無 試験プレートを蒸留水中121℃で20分間オートクレ
ーブ処理した。このオートクレーブ処理した試験プレー
トの光線透過率を前記(ハ)と同様にして算出し、前記
(ハ)にて算出したオートクレーブ処理を行なう前の光
線透過率と比較して紫外線吸収剤が溶出しているか否か
を判断した。
【0121】紫外線吸収剤が溶出していなければ光線透
過率は低下せず、溶出していれば光線透過率が低下す
る。
【0122】
【表2】
【0123】表2に示された結果から、本発明の製法に
て得られた実施例1〜7の紫外線吸収性低含水ソフトコ
ンタクトレンズ材料はいずれも、比較例1の紫外線吸収
剤を配合しない場合と比較して紫外線吸収性にすぐれ、
しかも紫外線吸収剤の溶出がまったくないすぐれたもの
であることがわかる。
【0124】
【発明の効果】本発明の製法によれば、紫外線吸収剤を
溶出させずにコンタクトレンズ内に物理的に取り込んで
紫外線吸収性を付与し、重合阻害を起こすことなく紫外
線吸収性低含水ソフトコンタクトレンズを製造すること
ができる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年2月27日(2001.2.2
7)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】(式中、R1およびR2はそれぞれ独立して
炭素数1〜20のアルキレン基、R3、R4、R5、R6
7およびR8はそれぞれ独立してフッ素原子で置換され
ていてもよい直鎖状、分岐鎖状もしくは環状の炭素数1
〜20のアルキル基または式:A3−U4−R1−O−R2
−(式中、A3は活性不飽和基、炭素数1〜20のアル
キレン基を有する活性不飽和基もしくは炭素数1〜20
のアルキレングリコール基を有する活性不飽和基、U4
は隣りあうA3およびR1とウレタン結合を形成する
レタン性基を示し、R1およびR2は前記と同じ)で表わ
される基、xは1〜1500の整数、yは0または1〜
1499の整数、x+yは1〜1500の整数を示す)
で表わされる基、nは0または1〜10の整数を示す]
で表わされるマクロモノマーや、一般式(I−2): B1−S3−B1 (I−2) [式中、B1はウレタン結合を有する活性不飽和基、S3
は式:
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】(式中、R1およびR2はそれぞれ独立して
炭素数1〜20のアルキレン基、R3、R4、R5、R6
7およびR8はそれぞれ独立してフッ素原子で置換され
ていてもよい直鎖状、分岐鎖状もしくは環状の炭素数1
〜20のアルキル基または式:A3−U4−R1−O−R2
−(式中、A3は活性不飽和基、炭素数1〜20のアル
キレン基を有する活性不飽和基もしくは炭素数1〜20
のアルキレングリコール基を有する活性不飽和基、U4
は隣りあうA3およびR1とウレタン結合を形成する
レタン性基を示し、R1およびR2は前記と同じ)で表わ
される基、xは1〜1500の整数、yは0または1〜
1499の整数、x+yは1〜1500の整数を示す)
で表わされる基を示す]で表わされるマクロモノマーが
好ましく用いられる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0122
【補正方法】変更
【補正内容】
【0122】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C09K 3/00 104 C09K 3/00 104C (72)発明者 中田 和彦 愛知県春日井市高森台五丁目1番地10 株 式会社メニコン総合研究所内 Fターム(参考) 2H006 BB00 BB01 BB03 BB05 BB07 BC07 4F073 AA13 AA23 AA24 BA17 BA33 BB02 BB05 EA03 EA21 EA72 4J002 CP091 CP161 EU176 FD056 GC00

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紫外線吸収剤を膨潤液に溶解させてなる
    溶液(I)中に低含水ソフトコンタクトレンズを浸漬さ
    せ、膨潤した低含水ソフトコンタクトレンズの内部に紫
    外線吸収剤を浸透させたのち、膨潤液を除去することを
    特徴とする紫外線吸収性低含水ソフトコンタクトレンズ
    の製法。
  2. 【請求項2】 膨潤した低含水ソフトコンタクトレンズ
    の内部に紫外線吸収剤を浸透させると同時に、低含水ソ
    フトコンタクトレンズ内の未反応モノマーを抽出する請
    求項1記載の紫外線吸収性低含水ソフトコンタクトレン
    ズの製法。
  3. 【請求項3】 紫外線吸収剤がベンゾトリアゾール系紫
    外線吸収剤である請求項1記載の紫外線吸収性低含水ソ
    フトコンタクトレンズの製法。
  4. 【請求項4】 ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤が一
    般式(III): 【化1】 (式中、Z1は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6
    のアルキル基または炭素数1〜6のアルコキシル基、Z
    2およびZ3はそれぞれ独立して水素原子または炭素数1
    〜6のアルキル基を示す)で表わされる化合物である請
    求項3記載の紫外線吸収性低含水ソフトコンタクトレン
    ズの製法。
  5. 【請求項5】 紫外線吸収剤が200〜1200の分子
    量を有する化合物である請求項1記載の紫外線吸収性低
    含水ソフトコンタクトレンズの製法。
  6. 【請求項6】 溶液(I)中の紫外線吸収剤の濃度が5
    00〜2000ppm(重量基準)である請求項1記載
    の紫外線吸収性低含水ソフトコンタクトレンズの製法。
  7. 【請求項7】 膨潤液がアルコール溶液である請求項1
    記載の紫外線吸収性低含水ソフトコンタクトレンズの製
    法。
  8. 【請求項8】 低含水ソフトコンタクトレンズの含水率
    が15重量%以下である請求項1記載の紫外線吸収性低
    含水ソフトコンタクトレンズの製法。
  9. 【請求項9】 低含水ソフトコンタクトレンズが、膨潤
    液の吸収率が12〜50%のレンズ材料からなるもので
    ある請求項1記載の紫外線吸収性低含水ソフトコンタク
    トレンズの製法。
  10. 【請求項10】 低含水ソフトコンタクトレンズが酢酸
    ビニル系ポリマーからなるものである請求項1記載の紫
    外線吸収性低含水ソフトコンタクトレンズの製法。
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