JP2001254229A - ポリエステル原着複合繊維の製造法 - Google Patents

ポリエステル原着複合繊維の製造法

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JP2001254229A
JP2001254229A JP2000063599A JP2000063599A JP2001254229A JP 2001254229 A JP2001254229 A JP 2001254229A JP 2000063599 A JP2000063599 A JP 2000063599A JP 2000063599 A JP2000063599 A JP 2000063599A JP 2001254229 A JP2001254229 A JP 2001254229A
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Shuji Miyazaki
修二 宮崎
Tomonobu Nakamura
智信 中村
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Unitika Fibers Ltd
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Unitika Fibers Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 原着糸を溶融紡糸する場合の、色の濃淡を変
更するに際し、屑の減少と時間の短縮が可能であり、コ
スト面で有利なポリエステル原着複合繊維の製造法を提
供する。 【解決の手段】 芯層と鞘層からなる芯鞘型複合繊維を
製造するに際し、芯層及び鞘層を構成する主成分として
ポリエステル樹脂を用い、かつ、芯層と鞘層には濃度の
異なる原着剤を含有させる。そして、色の濃淡の変更を
芯層と鞘層の重量比を変えて行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、芯層と鞘層が濃度
の異なる原着剤を含有した芯鞘型複合繊維で、特に産業
資材、水産資材、生活資材等の用途に好適なポリエステ
ル原着複合繊維の製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリエステル、特にポリエチレンテレフ
タレート(以下、PETと称す。)樹脂は安価で汎用性
があるため、繊維製品、樹脂製品等に広く用いられてお
り、繊維化した場合、安価で寸法安定性に優れ、衣料分
野はもちろんのこと、産業資材分野にも広く用いられて
いる。
【0003】また、近年はホースや漁網、バッグ製品等
の産業資材製品も色付けされた物が好まれるようにな
り、市場でも色付けされた製品が多く見かけるようにな
ってきた。このような製品の色付け方法には、布帛等に
加工した後染色する方法と、加工前の原糸を染色して用
いる方法、あるいは、溶融紡糸時に原着剤を練り込んで
繊維化した原着糸を用いる方法等がある。
【0004】上記のうち原着糸は、ほとんどの場合、単
一型繊維として製造されるため、色の濃淡を変えるに
は、一般的にポリマー中の原着剤の濃度を変更して行わ
れている。しかし、原着剤の濃度を変更する作業は、エ
クストルーダから紡糸口金内までのポリマーの切り替わ
りに多くの時間を要し、その間に製品として扱えない屑
が多く発生するという問題がある。また、特に紡糸口金
でのポリマーの切り替わりには時間を要し、対策として
紡糸口金を交換する方法も考えられるが、紡糸口金の使
用量が多くなり、コスト面で不利であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
を解決し、原着糸を溶融紡糸する場合の、色の濃淡を変
更するに際し、屑の減少と時間の短縮が可能で、コスト
面で有利なポリエステル原着複合繊維の製造法を提供す
ることを技術的な課題とするものである。
【0006】
【問題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するために鋭意検討した結果、ポリエステル原
着糸を芯鞘型複合繊維とし、芯層と鞘層に用いるポリマ
ーの原着剤濃度を変えることなく、芯層と鞘層の重量比
を変えれば、色の濃淡を変更することが可能であり、し
かも濃淡の切替時間の短縮を図ることができることを知
見して本発明に到達した。すなわち、本発明は、芯層と
鞘層からなる芯鞘型複合繊維を製造するに際し、芯層及
び鞘層を構成する主成分としてポリエステル樹脂を用
い、かつ、芯層と鞘層には濃度の異なる原着剤を含有さ
せ、色の濃淡の変更を芯層と鞘層の重量比を変えて行う
ことを特徴とするポリエステル原着複合繊維の製造法を
要旨とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明のポリエステル原着複合繊維は、芯層と鞘
層からなる芯鞘型複合繊維であるが、芯層と鞘層に用い
るポリマーは、常用行われている方法であらかじめ原着
剤をポリエステルに30重量%程度練り込んでマスター
バッチ化を行い、これを任意の濃度になるようポリエス
テルとドライブレンドして用いる。ポリエステルとして
は、PETやポリブチレンテレフタレート等を採用する
ことができるが、PETがコストや物性面から好まし
い。
【0008】次に、芯層と鞘層に用いるポリマー中の原
着剤の濃度は、0.2〜3重量%が好ましく、これより
も多いと製糸性の悪化や強度低下を起こしやすくなる。
また、芯層と鞘層に用いるポリマー中の原着剤の濃度の
差は任意に設定できるが、0.2%以上が好ましく、小
さいと濃淡変更の範囲が狭くなりやすい。さらに、芯層
と鞘層に用いるポリマー中の原着剤の濃度は、同じ濃度
でなければ芯層及び鞘層のいずれを高濃度化してもい。
【0009】次に、本発明の複合繊維は、特に産業資材
や水産資材用途に用いる場合、強度が5.3cN/dt
ex以上であることが好ましい。これよりも強度が小さ
いと、用途が制限されるので好ましくない。したがっ
て、高い強度の複合繊維を得るために、芯層及び鞘層に
ドライブレンドして用いるポリエステルの極限粘度
〔η〕は0.87〜1.16が好ましく、極限粘度がこ
れよりも小さいと十分な強度を得ることができ難くな
り、また、大きいと製糸性が悪くなるばかりでなくコス
ト面でも不利益となりやすい。また、芯層と鞘層に用い
るポリエステルは、共重合化されたものでもよい。
【0010】次に、繊維の色の濃淡を変更する芯層と鞘
層の重量比の範囲は、30:70〜70:30が好まし
く、この範囲を超えると紡糸口金での圧力変化が大きく
なり、紡糸口金のシール部からポリマーが漏れたり、滞
留時間の変化が大きくなるので好ましくない。
【0011】本発明の複合繊維の断面形状は、丸断面、
異形断面のいずれでもよく、また、芯層は分割されたも
のでもよいが、紡糸口金が複雑になるので好ましくな
い。したがって、一般的な形状である芯層を繊維の中心
に配置した1層型が好ましい。芯層と鞘層には、目的に
応じて耐熱剤、難燃剤、耐光剤、妨藻剤等を添加しても
よい。また、単糸繊度は何ら限定されるものではない
が、産業資材や水産資材に用いるためには5〜20dt
exが好ましい。
【0012】本発明の複合繊維は、常用の複合紡糸装置
で溶融紡糸が可能であり、一旦巻き取った未延伸糸を延
伸する2工程法、及び一旦巻き取ることなく連続して延
伸熱処理を施して巻き取るスピンドロー法のいずれでも
よいが、生産性やコスト面からスピンドロー法が好まし
い。また、巻き取り速度や延伸倍率は目標性能になるよ
う任意に設定することができる。
【0013】図1は、本発明の複合繊維を製造するのに
用いる延伸巻き取り装置の一実施態様を示す概略工程図
である。図1において、紡糸した未延伸糸は、非加熱の
第1ローラ1に複数回掛けて引き取られ、引き続いて非
加熱の第2ローラ2に複数回掛けて引き揃えられ、スチ
ーム処理機6内を通過して加熱された第3ローラ3に複
数回掛けて延伸された後、加熱された第4ローラ4に複
数回掛けて弛緩熱処理が施され、目的とする複合繊維と
してワインダー5で巻き取られる。
【0014】
【実施例】次に、本発明を実施例によって具体的に説明
する。なお、実施例における各物性値は、次の方法で測
定した。 (a)相対粘度 フェノールと四塩化エタンとの等重量混合物を溶媒と
し、濃度0.5g/dl、温度20℃で測定した。 (b)強伸度 JIS1013に従い、島津製作所製オートグラフDS
Sー500を用い、試料長25cm、引っ張り速度30
cm/分で測定した。 (C)変更時間 濃淡の変更に要した時間を測定し、次のように評価し
た。 ○:20分以内 ×:40分以上 (D)色の濃淡変化 L値で評価した。測定用サンプルとして捲き厚1cm以上
のチーズ捲きサンプルを用い、その糸表面をミノルタ製
色差計CR−200でL値を5箇所測定し、平均値を算
出した。
【0015】実施例1 極限粘度〔η〕が0.79のPETにカーボンを30重
量%練り込んだマスターチップと極限粘度〔η〕が1.
06のPETを、カーボン濃度が1.0重量%になるよ
うドライブレンドしたものを芯層に、鞘層にはカーボン
濃度を0.5重量%にしたものをそれぞれ用いて、常用
の複合紡糸装置に常用の芯鞘型紡糸口金を装着し、芯鞘
重量比50:50にして温度300℃で紡出した後、口
金直下に常設した長さ30cm、温度450℃の加熱筒
内を通過させて冷却し、油剤を付与した後、速度376
m/分、非加熱の第1ローラに4回掛けて引き取り、引
き続いて速度378m/分、非加熱の第2ローラに4回
掛けて引き揃えを行い、温度450℃、圧力7kg/c
2 ( 6.9MPa )のスチーム処理器内を通過させて
速度2143m/分、温度220℃の第3ローラに6回
掛けて延伸した後、速度2050m/分、温度160℃
の第4ローラに7回掛けて弛緩熱処理を行い、速度20
00m/分のワインダーに巻き取って555dtex/
48フィラメントの複合繊維を得た。なお、実施例2以
降の実施例は、実施例1が終了した後、実施例2、3…
の順で連続して行った。
【0016】実施例2 芯層と鞘層の重量比を60:40に変更した以外は、実
施例1と同様にして複合繊維を得た。
【0017】実施例3 芯層と鞘層の重量比を70:30に変更した以外は、実
施例1と同様にして複合繊維を得た。
【0018】実施例4 芯層と鞘層の重量比を40:60に変更した以外は、実
施例1と同様にして複合繊維を得た。
【0019】実施例5 芯層と鞘層の重量比を30:70に変更した以外は、実
施例1と同様にして複合繊維を得た。
【0020】比較例1 カーボンの濃度を0.65重量%になるようにドライブ
レンドしたものを用いて、常用の溶融紡糸装置に常用の
単一型紡糸口金を装着し、実施例1と同様に行い、55
5dtex/48フィラメントの単一型ポリエステル繊
維を得た。
【0021】比較例2 比較例1が終了した後、カーボンの濃度を0.85重量
%にした以外は、比較例1と同様に行った。実施例1〜
5、比較例1〜2で得られた複合繊維の強度、切断伸度
とL値の評価結果を表1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】表1から明らかなように、実施例1〜5で
得られた複合繊維は、強度、伸度ともに良好で、L値も
変化していた。また、実施例2〜5は、各々色の濃淡を
変える変更時間も満足されていた。
【0024】一方、比較例1〜2で得られた繊維は、強
度、伸度とも良好で、L値も変化していたが、比較例1
から2に原着剤濃度を変更する時間を要し、変更時間が
長くかかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のポリエステル原着複合繊維の製造法に
用いる延伸巻き取り装置の一実施態様を示す概略工程図
である。
【符号の説明】
1 第1ローラ 2 第2ローラ 3 第3ローラ 4 第4ローラ 5 ワインダー 6 スチーム処理機

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芯層と鞘層からなる芯鞘型複合繊維を製
    造するに際し、芯層及び鞘層を構成する主成分としてポ
    リエステル樹脂を用い、かつ、芯層と鞘層には濃度の異
    なる原着剤を含有させ、色の濃淡の変更を芯層と鞘層の
    重量比を変えて行うことを特徴とするポリエステル原着
    複合繊維の製造法。
JP2000063599A 2000-03-08 2000-03-08 ポリエステル原着複合繊維の製造法 Pending JP2001254229A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011529534A (ja) * 2008-07-31 2011-12-08 陳義勇 原着染色のグラデーション・カラー繊維およびその製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011529534A (ja) * 2008-07-31 2011-12-08 陳義勇 原着染色のグラデーション・カラー繊維およびその製造方法

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