JP2001254058A - 異方導電性接着剤 - Google Patents

異方導電性接着剤

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JP2001254058A
JP2001254058A JP2000017655A JP2000017655A JP2001254058A JP 2001254058 A JP2001254058 A JP 2001254058A JP 2000017655 A JP2000017655 A JP 2000017655A JP 2000017655 A JP2000017655 A JP 2000017655A JP 2001254058 A JP2001254058 A JP 2001254058A
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Tetsuya Miyamoto
哲也 宮本
Masakazu Kawada
政和 川田
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 LCDとTCPとの接続や、TCPとPCB
との接続などの微細回路同士の電気的接続において、特
に低温短時間での接続も可能で、且つ、接着性、接続信
頼性、保存安定性、リペア性にも優れる加熱硬化型異方
導電性接着剤を提供する。 【解決手段】 ラジカル重合性樹脂(A)、有機過酸化
物(B)、熱可塑性エラストマーとしてポリビニルブチ
ラール樹脂(C)、リン酸エステル(D)、エポキシシ
ランカップリング剤(E)、およびこれら樹脂組成物中
に分散された導電粒子(F)からなる異方導電性接着剤
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、LCD(液晶ディ
スプレイ)とTCP(テープキャリヤパッケージ)との
接続や、TCPとPCB(プリント回路基板)との接続
などの微細な回路同士の電気的接続に使用される異方導
電性接着剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、接着性樹脂中に導電性粒子を分散
させた異方導電性接着剤が液晶ディスプレイLCDとT
CPやTCPとPCBとの接続など各種微細回路接続の
必要性が飛躍的に増大してきており、その接続方法とし
て異方導電性接着剤が使用されてきている。この方法
は、接続したい部材間に異方導電性接着剤を挟み加熱加
圧することにより、面方向の隣接端子間では電気的絶縁
性を保ち、上下の端子間では電気的に導通させるもので
ある。このような用途に異方導電性接着剤が多用されて
きたのは、被着体の耐熱性がないことや微細な回路では
隣接端子間で電気的にショートしてしまうなど半田付け
などの従来の接続方法が適用できないことが理由であ
る。
【0003】この異方導電性接着剤は、熱可塑タイプの
ものと熱硬化タイプのものに分類されるが、最近では熱
可塑タイプのものより、信頼性の優れたエポキシ樹脂系
の熱硬化タイプのものが広く用いられつつある。
【0004】熱可塑タイプの異方導電性接着剤について
は、SBS(スチレン−ブタジエン−スチレン)、SI
S(スチレン−イソプレン−スチレン)、SEBS(ス
チレン−エチレン−ブタジエン−スチレン)等スチレン
系共重合体が主として用いられてきているが、これら熱
可塑タイプの使用方法は、基本的に溶融融着方式であ
り、その作業性は一般的に条件を選べば熱硬化のものに
比べて、比較的低温・短時間での適用が可能であり良好
であると考えられるが、樹脂の耐湿性・耐薬品性などが
低いため、接続信頼性が低いため長期環境試験に耐えう
るものではなかった。
【0005】一方、現在主流となっている熱硬化タイプ
の異方導電性接着剤は、一般に保存性安定性、硬化性の
バランスの良いエポキシ樹脂系の熱硬化タイプが広く用
いられている。しかし、実用上これらの熱硬化タイプの
ものは、保存性安定性と樹脂の硬化性を両立させるた
め、その硬化反応性から150〜200℃の温度で30
秒前後加熱、硬化することが必要とされ、たとえば15
0℃未満の温度では実用的な接続時間で樹脂を硬化させ
ることは困難であった。
【0006】更に、保存安定性については、例えば、B
3アミン錯体、ジシアンジアミド、有機酸ヒドラジ
ド、イミダゾール化合物等の潜在性硬化剤を配合した系
のもの等が提案されているが、保存安定性に優れるもの
は硬化に長時間または高温を必要とし、低温・短時間で
硬化できるものは逆に保存安定性に劣るといった問題が
ありいずれも一長一短があった。
【0007】前記問題点に加えて、熱硬化タイプの異方
導電性接着剤を用いた微細な回路同士の接続作業性にお
いて、位置ずれ等の原因によって一度接続したものを被
接続部材を破損または損傷せずに剥離して再度接合(所
謂リペア)したいという要求が多くでてきている。しか
し殆どのものが高接着力、高信頼性といった長所がある
反面、この様な一見矛盾する要求に対しては対応が極め
て難しく、満足するものは得られていない。
【0008】特に最近は、LCDモジュールの大画面
化、高精細化、狭額縁化が急速に進み、これに伴って、
接続ピッチの微細化や接続の細幅化も急速に進んでき
た。このため、たとえば、LCDとTCP接続において
は、接続時のTCPののびのため接続パターンずれが生
じたり、接続部が細幅のため接続時の温度でLCD内部
の部材が熱的影響を受けるなどの問題が生じてきた。ま
た、TCPとPCBの接続においては、PCBが長尺化
してきたため接続時の加熱によりPCBとLCDが反
り、TCPの配線が断線するという問題も生じてきた。
【0009】そこで、より低温で接続することによりこ
れらの問題を解決することが考えられたが、たとえば、
従来の熱可塑性タイプの異方導電性接着剤で接続しよう
とすると、比較的低温での接続は可能であるが樹脂の耐
湿性・耐熱性が低いため接続信頼性が悪いという問題が
あった。また、熱硬化タイプの主流であるエポキシ樹脂
系の異方導電性接着剤で低温で接続しようとすると、樹
脂を硬化させるために接続時間を長くする必要があり、
実用上適用できるものではなかった。
【0010】低温接続を可能とする異方導電性接着剤と
して、カチオン重合性物質とスルホニウム塩とを配合し
た接着性樹脂中に導電性粒子を分散させたもの(特開平
7−90237号公報)や、エポキシ樹脂等と4−(ジ
アルキルアミノ)ピリジン誘導体に導電性粒子を分散さ
せたもの(特開平4−189883号公報)も提案され
ているが、接着剤樹脂の保存性や被接続回路端子の腐食
等の問題があり実用には至っていない。
【0011】また、低温接続を可能にするものとして、
ラジカル重合性樹脂、有機過酸化物、熱可塑性エラスト
マー、マレイミドとを配合した樹脂組成物中に導電性粒
子を分散させた熱硬化型異方導電性接着剤において、ラ
ジカル重合性樹脂がフェノール性水酸基を有する(メ
タ)アクリロイル化ノボラック樹脂で有ることを特徴と
する異方導電性接着剤や、さらに、接着性、接続信頼性
を改良する目的でアミノシランカップリング剤を加えた
ものも提案されているが、硬化性、作業性、高温・高湿
処理後の接着性、接続信頼性、保存性等の全てをバラン
ス良く満足する樹脂系は得られておらず、そのため、よ
り低温短時間で接続でき、且つ、接着性、接続信頼性、
保存安定性、リペア性等に優れる異方導電性接着剤の要
求が強くなっている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術の
このような問題に鑑みて種々の検討の結果なされたもの
であり、その目的とするところは、LCDとTCPとの
接続や、TCPとPCBとの接続などの微細回路同士の
電気的接続において、特に低温短時間での接続も可能
で、且つ、接着性、接続信頼性、保存安定性、リペア性
にも優れる加熱硬化型異方導電性接着剤を提供しようと
するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、ラジカル重合
性樹脂(A)、有機過酸化物(B)、熱可塑性エラスト
マーとして(1)式で表されるポリビニルブチラール樹
脂(C)、(2)式で表されるリン酸エステル(D)お
よびこれら樹脂組成物中に分散された導電粒子(F)か
らなる異方導電性接着剤に関するものである。
【0014】更に好ましい形態としては、ポリビニルブ
チラール樹脂(C)が、重合度300〜1,000、ブ
チラール化度65mol%以上、フロー軟化点が100
℃〜150℃であり、ポリビニルブチラール樹脂の配合
割合が重量割合で、(C)/{(A)+(C)}=10
/100〜50/100なる範囲にあり、該樹脂組成物
が、さらに(3)式および/又は(4)式で表されるエ
ポキシシランカップリング剤(E)を含んでなる樹脂組
成物である異方導電性接着剤である。
【0015】
【化5】
【0016】
【化6】
【0017】
【化7】
【0018】
【化8】
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明に関して詳細に説明
する。本発明の異方導電性接着剤は、異方導電性接着剤
を構成する樹脂組成物中に(1)式で表されるポリビニ
ルブチラール樹脂を含み、更にそのポリビニルブチラー
ル樹脂が重合度300〜1,000、ブチラール化度6
5mol%以上、フロー軟化点100℃〜150℃であ
ることが好ましい。これによりLCD用途のTCPとP
CBを接続した場合、従来の熱可塑性エラストマーでは
得られなかった接着性、更には、それ自身に耐熱・耐湿
性があるため十分な接続信頼性を得ることが出来る。さ
らに、(2)式で表されるリン酸エステル、更に好まし
くは、(3)、(4)式で表されるエポキシシランカッ
プリング剤を組み合わせることにより、ラジカル重合性
樹脂と被着体の金属部分とのカップリング効果得ること
が出来ることより一層の接着性,接続信頼性を得ること
が可能となることを見いだした。(2)式以外のリン酸
エステルでは、ラジカル重合性樹脂と被着体の金属部分
とのカップリング効果は低く、(2)式のリン酸エステ
ルのみが比較的低温短時間でカップリング効果を得るこ
とが出来る。また、(3)、(4)式で表されるエポキ
シシランカップリング剤以外のシランカップリング剤で
は、樹脂組成物と被着体のカップリング効果は低く、
(3)、(4)式で表されるエポキシシランカップリン
グ剤のみが比較的低温短時間でカップリング効果を得る
ことが出来る。
【0020】本発明で用いられるラジカル重合性樹脂と
しては、フェノール性水酸基を有する(メタ)アクリロ
イル化フェノールノボラック樹脂、ビニルエステル樹
脂、ウレタンアクリレート樹脂等のアクリレート類、不
飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、マレ
イミド樹脂などが挙げられる。中でも硬化性と保存性、
硬化物の耐熱性、耐湿性、耐薬品性を兼ね備えたフェノ
ール性水酸基を有する(メタ)アクリロイル化フェノー
ルノボラック樹脂、ビニルエステル樹脂、ウレタンアク
リレート樹脂、マレイミド樹脂を好適に用いる事が出来
る。また、その保存性を確保するために、予めキノン
類、多価フェノール類、フェノール類等の重合禁止剤を
添加することも可能である(例えば、特開平4−146
951号公報など)。さらに硬化性、加熱時の流動性、
作業性を改良するため、トリメチロールプロパントリア
クリレート(TMPTA)、ペンタエリスリトールジア
リレートモノステアレート、テトラエチレングリコール
ジアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレ
ートなどのアクリレート類やスチレンなど各種モノマー
類や一般的な反応性希釈剤で希釈して使用することが可
能である。
【0021】本発明で用いられる有機過酸化物としては
特に限定されるものではなく、例えば1,1,3,3−
テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサネー
ト、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサネート、
t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサネート、
1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−
トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシ
ルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサ
ン、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシ
ジカーボネート等が挙げられる。これらの過酸化物は単
独あるいは硬化性をコントロールするため2種類以上の
有機過酸化物を混合して用いることも可能である。ま
た、保存性を改良するため各種重合禁止剤を予め添加し
ておく事も可能である。さらに樹脂への溶解作業を容易
にするため溶剤等に希釈して用いる事もできる。本発明
で用いられる有機過酸化物の種類や配合量は各過酸化物
を配合した場合の接着剤の硬化性と保存性との兼ね合い
で決定されることは当然である。
【0022】本発明で用いられる熱可塑性エラストマー
は、(1)式で表されるポリビニルブチラール樹脂であ
る。
【0023】また、(1)式で表されるポリビニルブチ
ラール樹脂は、重合度300〜1,000、ブチラール
化度65mol%以上、フロー軟化点100℃〜150
℃であることが好ましい。重合度が300未満である
と、ポリビニルブチラール樹脂の凝集力が不足し十分な
接着性が発現しない。また、重合度が1,000を越え
ると樹脂の流動性が不足し、被着体の電極間にうまく導
電性粒子が介在することが出来ず十分な接続信頼性が得
られない。また、ブチラール化度が65mol%未満で
あると、水酸基或いはアセチル基の割合が増加し耐熱・
耐湿性が損なわれる。さらに、フロー軟化点が100℃
未満であると、樹脂の流動性が大きくなり接続後の被着
体の電極間の樹脂が不足し、十分な接着性、接続信頼性
が得られない。また、フロー軟化点が150℃を越える
と十分な接続信頼性が得られない。
【0024】(1)式で表されるポリビニルブチラール
樹脂の配合割合が重合割合で、(C)/{(A)+
(C)}=5/100〜50/100であることが好ま
しい。(C)/{(A)+(C)}=5/100未満で
あると、接着剤組成物の流動性が大きくなり被着体の電
極間の樹脂が不足することや硬化収縮が大きくなること
が発生し、十分な接着性が得られない。また、(C)/
{(A)+(C)}=50/100を越えると接着剤組
成物の耐湿性が低下することや被着体の電極間に導電性
粒子がうまく介在することができず十分な接続信頼性が
得られない。
【0025】本発明におけるリン酸エステルとは(2)
式で表されるものであれば特に限定される物ではなく、
単独或いは2種以上混合して用いても良い。具体的には
リン酸エステルとしては、(メタ)アクリロイルオキシ
エチルアシッドホスフェート、(メタ)アクリロイルオ
キシプロピルアシッドホスフェート、(メタ)アクリロ
イルオキシイソプロピルアシッドホスフェート、(メ
タ)アクリロリルオキシポリオキシエチレングリコール
アシッドホスフェート、(メタ)アクリロイルオキシポ
リオキシプロピレングリコールアシッドホスフェート、
カプロラクトン変性(メタ)アクリロイルオキシエチル
アシッドホスフェート、ジ(メタ)アクリロイルオキシ
プロピルアシッドホスフェート、ジ[カプロラクトン変
性(メタ)アクリロイルオキシエチル]アシッドホスフ
ェート等が挙げられる。
【0026】本発明の用いられるエポキシシランカップ
リング剤は、(3)、(4)式で表されるものであれば
限定されるものではなく、単独或いは2種以上混合して
用いても良い。具体的にはエポキシシランカップリング
剤としては、β−(3,4エポキシシクロヘキシル)エ
チルトリメトキシシラン、β−(3,4エポキシシクロ
ヘキシル)エチルトリエトキシシラン、β−(3,4エ
ポキシシクロヘキシル)エチルジメトキシメチルシラ
ン、β−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルメト
キシジメチルシラン、β−(3,4エポキシシクロヘキ
シル)エチルジエトキシエチルシラン、β−(3,4エ
ポキシシクロヘキシル)エチルエトキシジエチルシラ
ン,γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ
−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリ
シドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシ
ドキシプロピルメトキシジメチルシラン、γ−グリシド
キシプロピルエチルジエトキシシラン、γ−グリシドキ
シプロピルエトキシジエチルシラン等が挙げられる。
【0027】(2)式で表されるリン酸エステル(D)
の配合量は重量割合で、 (D)/{(A)+(B)+(C)}=0.1/100
〜50/100 であることが好ましい。配合量が0.1/100未満で
あるとカップリング効果が得られないため十分な接着力
が得られず、また、配合量が50/100を越えると硬
化性の低下および保存安定性の低下といった問題が生じ
る。
【0028】また、(2)式で表されるリン酸エステル
(D)と(3)、(4)式で表されるエポキシシランカ
ップリング剤(E)の配合量は重量割合で{(D)+
(E)}/{(A)+(B)+(C)}=0.1/100
〜20/100であることがさらに好ましい。配合量が
0.1/100未満であるとカップリング効果が得られ
ないため十分な接着力が得られず、また、配合量が20
/100を越えると硬化性の低下および保存安定性の低
下といった問題が生じる。
【0029】(1)式で表されるリン酸エステル(D)
と(3)、(4)式で表されるエポキシシランカップリ
ング剤(E)の配合割合は重量割合で (D)/(E)=90/10〜10/90 あることが好ましい。リン酸エステル(D)の割合が9
0/10を越えると、樹脂組成物のpHが小さくなるた
め保存安定性の低下といった問題が生じる。また、10
/90未満であると十分なカップリング効果が得られず
接着力が悪くなるといった問題が生じる。
【0030】本発明に用いられる導電性粒子は、導電性
を有するものであれば特に制限するものではなく、ニッ
ケル、鉄、銅、アルミニウム、錫、鉛、クロム、コバル
ト、銀、金など各種金属や金属合金、金属酸化物、カー
ボン、グラファイト、ガラスやセラミック、プラスチッ
ク粒子の表面に金属をコートしたもの等が適用できる。
これらの導電性粒子の粒径や材質、配合量は、接続した
い回路のピッチやパターン、回路端子の厚みや材質等に
よって適切なものを選ぶことができる。
【0031】本発明によれば、ラジカル重合性樹脂、有
機過酸化物、熱可塑性エラストマーとしてポリビニルブ
チラール樹脂とを配合した接着剤中に導電性粒子を分散
させる事により得られる異方導電性接着剤において、該
接着剤中に(2)式で表されるリン酸エステル、好まし
くは、(3)、(4)式で表されるエポキシシランカッ
プリング剤が含まれることから、優れた接着性および接
続信頼性が得られ、極めて低温・短時間での接続も可能
であり、接着性、接続信頼性、保存安定性、リペア性に
優れた異方導電性接着剤が得られる。
【0032】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例により説明
する。実施例、比較例で用いた物質を第1表にまとめ
た。
【0033】
【表1】
【0034】
【化9】
【0035】
【化10】
【0036】
【化11】
【0037】
【化12】
【0038】
【化13】
【0039】<実施例1>(5)式の構造を有するウレ
タンアクリレート樹脂を40重量部、1,1,3,3−
テトラメチルブチルパーオキシヘキサノエート2重量
部、(1)式の構造を有するポリビニルブチラール樹脂
(重合度450,ブチラール化度68mol%,フロー
軟化点110℃)をメチルエチルケトンに溶解した20
%溶液を300重量部、カプロラクタン変性(メタ)ア
クリロイルオキシエチルアシッドホスフェートを2重量
部、β−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリ
メトキシランを0.6重量部、Ni/Auメッキポリス
チレン粒子2.8重量部を混合し、均一に分散させた
後、離型処理を施したポリエチレンテレフタレートフィ
ルム上に乾燥後の厚さが45μmになるように流延・乾
燥して異方導電性接着剤を得た。
【0040】<実施例2〜実施例15>表2及び表3に
示す配合割合で、実施例1と同様に異方導電性電接着剤
を得た。
【0041】
【表2】
【0042】
【表3】
【0043】<比較例1〜比較例5>表4に示す配合割
合で、実施例1と同様にして異方導電性接着剤を得た。
【0044】
【表4】
【0045】1.評価サンプルの作製 被着体は銅箔/ポリイミド=25/75μmに0.5μ
mの錫メッキを施したTCP(ピッチ0.30mm、端
子数60本)と0.8mm厚4層板(FR−4)内層・
外層銅箔18μmフラッシュ金メッキPCB(ピッチ
0.30mm、端子数60本)を用いた。
【0046】2.接着強度測定方法 130℃、30kg/cm2、15sの条件で圧着し、9
0°剥離試験によって評価を行った。
【0047】3.接続信頼性測定方法 サンプル作製直後および温度85℃、湿度85%、10
0時間放置後の接続抵抗を測定した。測定できないもの
を導通不良(OPEN)とした。
【0048】4.保存性測定方法 異方導電フィルムを25℃雰囲気中に2週間保存後、1
30℃、30kg/cm2、15sの条件で圧着し、接続
抵抗を測定した。1.5Ω以下を○、1.5を越えると
×とした。
【0049】
【発明の効果】本発明の異方導電性接着剤を用いること
により130℃前後の低温での微細な回路電極の接続が
可能であり、且つ作業性、長期信頼性に優れた異方導電
性接着剤を得ることが出来る。
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Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂組成物中に導電粒子を分散してなる
    異方導電性接着剤において、該樹脂組成物が、ラジカル
    重合性樹脂(A)、有機過酸化物(B)、熱可塑性エラ
    ストマーとして(1)式で表されるポリビニルブチラー
    ル樹脂(C)、および(2)式で表されるリン酸エステ
    ル(D)を含むことを特徴とする異方導電性接着剤。 【化1】 【化2】
  2. 【請求項2】 該ポリビニルブチラール樹脂(C)が、
    重合度300〜1,000、ブチラール化度65mol
    %以上、フロー軟化点が100℃〜150℃である請求
    項1記載の異方導電性接着剤。
  3. 【請求項3】 該ポリビニルブチラール樹脂の配合割合
    が重量割合で、(C)/{(A)+(C)}=10/1
    00〜50/100なる範囲にある請求項1記載の異方
    導電性接着剤。
  4. 【請求項4】 該樹脂組成物が、さらに(3)式および
    /又は(4)式で表されるエポキシシランカップリング
    剤(E)を含んでなる樹脂組成物である請求項1記載の
    異方導電性接着剤。 【化3】 【化4】
  5. 【請求項5】 該樹脂組成物中の各成分の配合割合が重
    量割合で、 (D)/{(A)+(B)+(C)}=0.1/100
    〜50/100 なる範囲にある請求項1記載の異方導電性接着剤。
  6. 【請求項6】 該樹脂組成物中の各成分の配合割合が重
    量割合で、{(D)+(E)}/{(A)+(B)+
    (C)}=(0.1〜20)/100なる範囲にある請
    求項4記載の異方導電性接着剤。
  7. 【請求項7】 (2)式で表されるリン酸エステル
    (D)と(3)式および/又は(4)式で表されるエポ
    キシシランカップリング剤(E)の合計の配合割合が重
    量割合で、 (D)/(E)=90/10〜10/90 である請求項4または6記載の異方導電性接着剤。
JP2000017655A 2000-01-06 2000-01-26 異方導電性接着剤 Pending JP2001254058A (ja)

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