JP2001233627A - 球状シリカ粉末の製造方法及び製造装置 - Google Patents

球状シリカ粉末の製造方法及び製造装置

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    • Y02P40/50Glass production, e.g. reusing waste heat during processing or shaping
    • Y02P40/57Improving the yield, e-g- reduction of reject rates

Abstract

(57)【要約】 【課題】分散性・流動性・充填性等に優れ、各種樹脂組
成物に使用される充填材として良質な球状シリカ粉末を
工業的規模で安定して製造すること。 【解決手段】可燃ガスと助燃ガスとによって形成された
高温火炎中にシリカ質原料粉末を噴射し加熱処理した
後、分級を行い、所望粒子径の球状シリカ粉末を捕集す
る製造方法において、上記高温火炎の末端部よりも上部
位置から、高温火炎と隔離させて冷却ガスを供給するこ
とを特徴とする球状シリカ粉末の製造方法。縦型炉
(6)の炉体上部にバーナー(2)が設置され、炉体下
部に捕集装置が接続されてなる球状シリカ粉末の製造装
置において、上記バーナーによって形成された高温火炎
(3)を囲周する隔壁(4)を設け、しかもその隔壁と
上記炉体との間に冷却ガスを供給できるように、冷却ガ
ス供給口(5)を炉体側壁に設けてなることを特徴とす
る球状シリカ粉末の製造装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、球状シリカ粉末の
製造方法及び製造装置に関する。より詳細には、分散性
・流動性・充填性等に優れ、各種樹脂組成物に使用され
る充填材として良質な球状シリカ粉末を工業的規模で安
定して製造する方法とその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】純度の高いシリカを高温で溶融し、冷却
したものは非晶質網目構造を持ち、低膨脹性で耐熱衝撃
性があり、しかも熱伝導率が低いため、耐熱材料として
古くから用いられている。また、その粉末も化学的に安
定で、高い絶縁性を持ち、高周波誘電体損失も低いこと
から、特に半導体封止材用フィラーとして賞用されてい
る。
【0003】半導体封止材用フィラーとして従来は、破
砕状シリカ粉末が使用されていたが、近年の表面実装方
式の採用、デバイスの高性能化、更にはチップの大型化
とパッケージの薄型化が進むのに伴い、封止材の半田耐
熱性改善の要求が高まる中、高充填でき、かつ流動性に
優れる球状シリカ粉末が使用されるようになった。
【0004】しかしながら、封止材中に占めるフィラー
の比率を単に高めていった場合、成形時の流動性は低下
し、チップを搭載したダイが変位したり金ワイヤーの流
れや切断を伴う等、様々な成形性悪化を招く問題があ
る。
【0005】そこで、フィラーの高充填下で封止時の成
形性を損なわせぬよう封止材の流動性を改善する技術と
して、例えば、ロジンラムラー線図で表示した直線の勾
配を0.6〜0.95とし粒度分布を広げる方法(特開
平6―80863号公報)、ワーデルの球形度で0.7
〜1.0とし粒子の球形度をより高くする方法(特開平
3―66151号公報)、更には封止材の流動性をより
高めるため、平均粒子径が0.1〜1μm程度の球状微
小粉末を少量添加配合する方法(特開平5―23932
1号公報)等が提案され実用化に至っている。
【0006】このような球状シリカ粉末の製造方法とし
ては、例えば、金属アルコラートを特定の条件でゾルゲ
ル法により析出させ球状化する方法、二酸化珪素(石英
粉、珪石粉等)を高温火炎中で溶融又は軟化により球状
化する方法、金属シリコン微粒子を火炎中に投じて酸化
反応させながら球状化する方法等があるが、粒子径の異
なる粒子群を同時に幅広く多量に生産できることから二
酸化珪素の火炎球状化法が現在主流である。
【0007】火炎球状化法としては、炉頂にバーナーを
備えた縦型炉を使用した技術が主体である。例えば、実
公平6―39785号公報には、溶融効率改善による生
産性向上を図るため、球状化バーナーにより形成された
高温火炎を包囲させる筒体を炉体の上部に設けた縦型炉
の使用が記載されている。
【0008】また、特開平10―85577号公報に
は、特殊構造のバーナーを炉体上部に設置し、バーナー
や炉内からの塊状物の発生を抑える目的で、溶融粉体が
炉内壁に付着しないよう接線方向下向きに空気を導入す
る遮断空気導入孔の設けられた縦型炉の使用が記載され
ている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実公平
6―39785号公報に記載された構造の縦型炉を用い
ることによって、火炎温度をより高温に維持させること
は可能であるも、火炎包囲筒内壁への塊状溶融物(イン
ゴット状)の発生は不可避であり、これが成長すること
によって筒内閉塞を招いたり、塊状溶融物が落下して炉
体下部を閉塞させたりする等、即操業停止を余儀なくさ
れる事態を伴い、低燃費操業が可能な反面、生産性に問
題が残る。
【0010】また、特開平10―85577号公報記載
の縦型炉では、炉内壁に溶融粉体の付着を効果的に防止
することができるが、旋回空気が火炎と干渉し合って火
炎温度の大幅低下を招き、サイクロンで捕集される粉末
の溶融化率が大幅に低下するばかりか、流入空気の急冷
によってバッグフィルターで捕集される気相析出粒子成
分主体の微小粉末の粒子径制御が困難となり、平均粒子
径が0.1μmよりも著しく小さくなって、流動性に優
れる良質な球状シリカ粉末を得ることができない。
【0011】上記したように、従来の縦型炉を使用した
球状シリカ粉末の製造方法では、流動性・分散性に優れ
る良質な球状シリカ粉末を安定して大量生産することが
困難であり、新たな技術の開発が待たれていた。
【0012】本発明は上記に鑑みてなされたものであ
り、その目的は、上記問題を払拭し、流動性に優れる溶
融化率の高い球状粉末と、気相成長で得られたフューム
ド粒子主体で構成される球状微小粉末とを効率よく長期
間安定して製造することのできる球状シリカ粉末の製造
方法及び製造装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】即ち、本発明は、可燃ガスと助燃ガスとに
よって形成された高温火炎中にシリカ質原料粉末を噴射
し加熱処理した後、分級を行い、所望粒子径の球状シリ
カ粉末を捕集する製造方法において、上記高温火炎の末
端部よりも上部位置から、高温火炎と隔離させて冷却ガ
スを供給することを特徴とする球状シリカ粉末の製造方
法である。特に、冷却ガス量が可燃ガス量の10〜15
0体積倍量であって、しかも旋回流を与えて供給し、平
均粒子径0.1〜60μmの球状シリカ粉末を捕集する
ことが好ましい。
【0014】また、本発明は、縦型炉(6)の炉体上部
にバーナー(2)が設置され、炉体下部に捕集装置が接
続されてなる球状シリカ粉末の製造装置において、上記
バーナーによって形成された高温火炎(3)を囲周する
隔壁(4)を設け、しかもその隔壁と上記炉体との間に
冷却ガスを供給できるように、冷却ガス供給口(5)を
炉体側壁に設けてなることを特徴とする球状シリカ粉末
の製造装置である。特に、旋回流を与えて冷却ガスを供
給できるように、冷却ガス供給口(5)が設けられてな
ることが好ましい。
【0015】更に、本発明は、上記球状シリカ粉末の製
造装置を用いて、シリカ質原料を加熱処理した後、分級
を行い、所望粒子径の球状シリカ粉末を捕集することを
特徴とする球状シリカ粉末の製造方法である。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して更に詳しく
本発明について説明する。
【0017】図1は、本発明の製造方法又は製造装置の
一例を示す概略図であり、図2はその縦型炉(6)の概
略平面図である。図3は、従来例の一例を示す概略図で
ある。いずれも、原料フィーダー(1)と縦型炉(6)
と捕集装置(9、10等)とを基本構成としている。ま
た、その捕集装置のいずれもは、高温火炎(3)の高温
排ガス中で溶融した球状シリカ粉末とこれに混在する気
相析出した微小球状粉末(フュームド粉末成分)とを、
ブロワ(11)による吸引で分級するための、例えばサ
イクロン(9)と、サイクロンでは捕集できなかった微
小球状粉末を回収するバッグフィルター(10)とによ
り構成されている。(12)は吸引ガス量制御ダンパ、
(13)はガス排気口、(14)は粉体抜き取り装置で
ある。
【0018】本発明の大きな特徴は、縦型炉(6)の構
造、特に炉体本体の上部構造にあって、隔壁(4)と冷
却ガス吸引口(5)とを備えていることである。
【0019】隔壁は、特に高温火炎の末端付近の乱れを
なくするために、少なくとも高温火炎(3)の末端部か
ら高温火炎の任意位置までの間にわたって、しかも高温
火炎を囲周して設けることが必要である。好ましくは、
高温火炎の中央付近から末端部までの間、特に好ましく
は高温火炎の長さ全体にわたって設けることである。図
1には、高温火炎の長さ全体にわたって設けられた例が
示されている。高温火炎の末端部から更に下部方法への
隔壁は、設けても設けなくてもよい。
【0020】隔壁と炉体の材質は、耐火材貼り、金属製
等、特に制限はないが、炉体自体を高温火炎の冷却器と
して機能させる場合には、例えばSUS304系、31
6系等のステンレスなどの金属製であることが好まし
く、適切な冷媒で冷却保護できる構造であることが特に
好ましい。隔壁は、炉体に螺合・溶接等によって設置さ
れる。
【0021】炉体の形状は、直胴型であってもよいが、
炉内壁への粉付着抑制効果を十分に確保するために、旋
回流の下向きの速度ベクトルを消滅させないよう勾配6
0〜85°のコーン型であることが好ましい。
【0022】冷却ガス吸引口は、上記隔壁の設けられた
炉体側壁に、螺合・溶接等によって設けられる。これに
よって、冷却ガスは、高温火炎の末端部よりも上部位置
から、高温火炎と隔離させて供給されることになる。好
ましくは、冷却ガスが炉内壁を旋回して流れるように、
冷却ガス吸引口の開口部を炉体内壁に対して40〜90
°なる法線角度を設けて設置することである。開口部の
形状は、矩形、円形、多角形、楕円等のいずれであって
もよい。
【0023】従来は、図3に示されるように、隔壁を設
けないで、高温火炎の末端部よりも下部位置から冷却ガ
スが供給されていたので、炉内壁に溶融粉が付着成長
し、これが落下・成長を繰り返すことによって歩留まり
が小さくなり、場合によっては成長した粉体層が塊状物
となって落下して即操業停止を余儀なくされる事態に陥
った。特に、冷却ガスに旋回流を与えて炉内に供給する
場合では、旋回流が上昇し高温火炎と干渉して火炎のネ
ジレを伴った。このような状態下では、逆に溶融粉の溶
融率及び球形度が低下するばかりか、フュームド粒子も
肥大せず、流動性助長効果に優れる良質な微小球状シリ
カ粉末を得ることができなかった。
【0024】これに対し、本発明のように隔壁を設け、
炉内壁と隔壁との間から冷却ガスを好ましくは旋回流を
与えて供給することによって、冷却ガスと高温火炎とが
干渉するのを緩和することができ、上記従来の問題を解
消することができる。冷却ガスとしては、空気、酸素、
アルゴン、窒素等が使用される。
【0025】冷却ガス量は、可燃ガス量の10〜150
体積倍量が好ましく、その量は炉体下部に設けられた2
次冷却ガス取込バルブ(8)の開度を調整することによ
って調節することができる。冷却ガス量が可燃ガス量の
150体積倍量よりも多いと、冷却ガスの一部が隔壁近
傍を上昇し炉頂部で反転下降することにより、高温火炎
と干渉するようになり、溶融粉の溶融率と球形度の低下
が起こりやすくなり、更にはフュームド粒子の気相成長
が十分に進行せず、0.1μmよりも細かい粒子が多く
なる。一方、10体積倍量よりも少ないと、上記問題は
緩和され、また0.1μmより大きなフュームド粒子を
多く捕集することができるようになるが、隔壁を含む炉
内壁全域において、溶融粉の付着成長が増大する傾向を
示すようになる。
【0026】本発明で使用されるバーナーは、可燃ガス
と助燃ガスが予混合されて供給される方式のものや、こ
れらを別々に供給してバーナー先端で燃焼させる二流体
ノズル方式等が好ましく、その本数は1又は2以上であ
る。
【0027】高温火炎形成用可燃ガスとしては、アセチ
レン、プロパン、ブタン等の炭化水素、又はこれらの混
合ガスを用いることができる。また、助燃ガスとして
は、90%以上、特に99%以上の酸素を含むガスが使
用される。
【0028】本発明に用いるシリカ質原料は、シリカ質
であれば特に制限はない。また、その形状は、球状、不
定形状、エッジを摩砕した角取り状等いずれであっても
よく、更にはこれらの混合粉であってもよい。また、そ
の結晶構造についても制限はなく、結晶質、非晶質又は
それらの混合物が使用される。
【0029】シリカ質原料粉末の平均粒子径としては、
0.5〜60μmであればよい。フュームド粒子主体で
構成されるバッグフィルター捕集粉末を高収率で取得す
る場合は、細かい方がよく、好ましくは0.5〜25μ
m、より好ましくは0.5〜10μmである。
【0030】シリカ質原料粉末を搬送させるキャリアガ
スとしては、上記助燃ガスと同様なガスが用いられ、原
料粉末1に対する混合比率を0.1〜3.0kg/Nm
3とすることが望ましい。
【0031】本発明で使用される捕集装置について説明
すると、捕集機としては、重沈室、サイクロン、回転翼
を有する分級機、バッグフィルター等の適宜数が用いら
れる。捕集機の操作条件を変えることによって、各捕集
機における目的粒子の取得率を変えることができる。各
分級機から取得された粉末は、そのまま製品とすること
もできるし、また適宜混合して粉体特性の異なる粉末と
することもできる。この分級操作は、バッグフィルター
等により一括捕集した後、別ラインで行ってもよいが、
フュームド微小粉末を効率よく分離回収するには、分散
性に優れる輸送工程中に織り込んで行うことが望まし
い。
【0032】本発明によって製造される球状シリカ粉末
の平均粒子径は、0.1〜60μmであることが好まし
い。0.1μm未満であると、流動性助長効果が乏しく
なり、また60μm超であると、その用途が封止材用フ
ィラーである場合、成型時のチップ損傷(マイクロクラ
ック)が発生するようになる。
【0033】通常、球状シリカ粉末は、可燃ガスと助燃
ガスとの燃焼反応によって形成される高温火炎中に、原
料粉末を供給し、その融点以上で溶融球状化して製造さ
れる。このような方法で得られた粉末には極めて細かい
粒子サイズの気相析出成分(フュームド粒子)が含まれ
る。これは、高温火炎内において原料粉末の一部が蒸発
することにより、気相のSiOから粒子が成長し、その
後の急冷によって析出固化したものであり、溶融球状粉
と共に炉体を通過する。本発明においては、炉内に取り
込む冷却ガスの位置やその量を適正化することによっ
て、安定操業に不可欠な炉内壁に溶融粉が付着するのを
防止できたものであり、しかも溶融球状粉の溶融率を高
いレベルに維持したままフュームド粒子の粒子径制御を
可能にしたものである。更には、分級処理によって、安
定してこれらの球状シリカ粉末を分離回収することがで
きたものである。
【0034】なお、本発明によって製造された球状シリ
カ粉末の分散性・流動性・充填性等の特性は、封止材に
代表されるエポキシ樹脂組成物中に充填した場合のスパ
イラルフロー値を測定することによって評価することが
できる。
【0035】
【実施例】以下、本発明を実施例、比較例をあげて更に
具体的に説明する。
【0036】実施例1〜3 図1に示される製造装置を用いた。縦型炉の炉体本体
は、直径1.5m、長さ6m、コーン勾配90°(直胴
型)、材質SUS316で水冷ジャケット方式である。
なお、隔壁は耐火物貼りである。粒度調整された天然珪
石粉末原料(平均粒子径12μm)をキャリアガス(酸
素25Nm3/Hr)にてバーナーに搬送させ、可燃ガ
ス(プロパン18Nm3/Hr)と酸素(65Nm3/H
r)で形成した高温火炎中に噴射させ、その際、2次冷
却ガス(空気)開度を調整し、炉上部より旋回吸入させ
る冷却ガス(空気)の流量を変更することによって、種
々の球状シリカ粉末をサイクロン及びバッグフィルター
から捕集した。
【0037】比較例1 図3に示される製造装置を用い、表1に示される条件で
球状シリカ粉末を製造した。
【0038】比較例2 図1に示される製造装置において、隔壁(4)の設置さ
れていない縦型炉を用いた。
【0039】上記で得られた球状シリカ粉末について、
平均粒子径、比表面積、溶融率を測定し、樹脂組成物
(封止材)を調合した場合の流動性の改善効果を、以下
に従い測定した。また、製造時における炉体内壁の粉付
着状況について、原料フィードを中断し、図に示す炉頂
の覗き窓から観察することにより行った。それらの結果
を表1に示す。
【0040】(1)平均粒子径(D50) レーザー回折式粒度測定器から得られる質量又は体積粒
度分布曲線より求めた平均粒子径である。測定器はコー
ルター社「モデルLS−230」型を使用した。但し、
捕集粉の中で比表面積が30m2/gをこえる試作サン
プルについては、SEM観察による一次粒子のサイズで
代用した。
【0041】(2)比表面積 BET法にて求められる比表面積であり、湯浅アイオニ
クス社「モデル4−SORB」型を使用した。
【0042】(3)溶融率 測定は、CuKα線によるX線回折を行い、得られたピ
ーク面積によって製品中の結晶質分を定量し、標準試料
に対する残分を非晶質成分とみなし、これを溶融率と定
義した。溶融率値は、結晶質原料を使用した場合に溶融
程度を知る特性であるが、溶融率が高いものはよく粒子
が溶けて球形度も良好であることを示す球状化程度の代
用特性でもある。
【0043】(4)流動性の改善効果 得られた球状シリカ粉末を、表2に示す割合で各材料と
共にミキサーにてドライブレンドした後、これをロール
表面温度100℃のミキシングロールを用いて5分間混
練し冷却・粉砕してスパイラルフローの測定を行った。
測定は、スパイラルフロー金型を用い、EMMI−66
(Epoxy Molding Material I
nstitute ; Society of Pla
sticIndustry)に準拠して行った。成形温
度は、175℃、成形圧力は7.5MPa、成形時間は
90secである。流動性改善効果は、比較例4で示さ
れる流動性を100として改善指数を表中に示した。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】表1から明らかなように、本発明の球状シ
リカ粉末が充填された封止材の流動性は、高充填域であ
るにも拘わらず高レベルに改善されることがわかる。
【0047】
【発明の効果】本発明の球状シリカ粉末の製造方法及び
製造装置によれば、分散性・流動性・充填性等に優れ、
各種樹脂組成物に使用される充填材として良質な球状シ
リカ粉末を工業的規模で安定して製造することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の球状シリカ粉末の製造方法又は製造装
置の一例を示す概略図。
【図2】縦型炉の概略平面図。
【図3】従来の球状シリカ粉末の製造方法又は製造装置
の一例を示す概略図
【符号の説明】
1 原料フィーダー 2 球状化バーナー 3 高温火炎 4 隔壁 5 冷却ガス供給管 6 縦型炉 7 2次冷却ガス供給管 8 冷却ガス供給量調整バルブ 9 サイクロン 10 バッグフィルター 11 ブロワ 12 吸引ガス量制御ダンパ 13 ガス排気口 14 粉体抜き取り装置
フロントページの続き Fターム(参考) 4G014 AF00 4G072 AA25 BB07 DD03 GG03 GG04 HH20 MM38 QQ20 RR30 TT01 UU07 4J002 AA001 CC052 CD041 CD051 DJ016 EX070 FA086 FD016 FD090 FD142 FD150 FD160

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可燃ガスと助燃ガスとによって形成され
    た高温火炎中にシリカ質原料粉末を噴射し加熱処理した
    後、分級を行い、所望粒子径の球状シリカ粉末を捕集す
    る製造方法において、上記高温火炎の末端部よりも上部
    位置から、高温火炎と隔離させて冷却ガスを供給するこ
    とを特徴とする球状シリカ粉末の製造方法。
  2. 【請求項2】 冷却ガス量が可燃ガス量の10〜150
    体積倍量であって、しかも旋回流を与えて供給し、平均
    粒子径0.1〜60μmの球状シリカ粉末を捕集するこ
    とを特徴とする請求項1記載の球状シリカ粉末の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 縦型炉(6)の炉体上部にバーナー
    (2)が設置され、炉体下部に捕集装置が接続されてな
    る球状シリカ粉末の製造装置において、上記バーナーに
    よって形成された高温火炎(3)を囲周する隔壁(4)
    を設け、しかもその隔壁と上記炉体との間に冷却ガスを
    供給できるように、冷却ガス供給口(5)を炉体側壁に
    設けてなることを特徴とする球状シリカ粉末の製造装
    置。
  4. 【請求項4】 旋回流を与えて冷却ガスを供給できるよ
    うに、冷却ガス供給口(5)が設けられてなることを特
    徴とする請求項3記載の球状シリカ粉末の製造装置。
  5. 【請求項5】 請求項3又は請求項4記載の球状シリカ
    粉末の製造装置を用いて、シリカ質原料を加熱処理した
    後、分級を行い、所望粒子径の球状シリカ粉末を捕集す
    ることを特徴とする球状シリカ粉末の製造方法。
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