JP2001230217A - 基板処理装置及び方法 - Google Patents
基板処理装置及び方法Info
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Abstract
しかも、優れた電気特性を有する配線膜を形成するこ
と。 【解決手段】 搬出入室15、16に収容されたカート
リッジCAからクリーニングユニット11に基板Wを搬
出し、ここで基板Wを加熱して基板W表面に吸着した汚
染物質を脱離する。次に、スパッタ成膜ユニット12に
基板Wを移送し、窒素雰囲気下で膜材料Taからなる電
極をスパッタすることによって基板W上にTaNのバリ
ア膜を薄く形成する。次に、イオンプレーティングユニ
ット13に基板Wを移送し、プラズマビームを利用して
膜材料Cuを蒸発させるとともにこのCu蒸気をイオン
化させて基板W上であってバリア膜上にCuのシード膜
を薄く形成する。処理ユニット11〜13での必要な処
理が終了した基板Wは、搬送装置10を経て一旦搬出入
室15、16に搬入され、カートリッジCAに順次収納
される。
Description
の成膜等の処理を行う基板処理装置及び方法に関する。
ための方法として、まず半導体ウェハ上に絶縁膜パター
ンを形成した基板を準備し、この基板上にスパッタ成膜
法やCVD法を利用してTaNの薄いバリア膜を形成
し、さらに真空を破らずにバリア膜上に薄いCuシード
層を形成し、このCuシード層を陰極として電気メッキ
法で絶縁膜パターンの溝や穴を埋め込む方法が知られて
いる。
たCu配線の性能は、Cuシード層の膜質によって決定
される。例えば、スパッタリングによって形成されたC
uシード層は側壁のステップカバレージが低いため、ま
たCVDによって形成されたCuシード層は不純物が多
いため、ボイドの発生や密着性に関して充分とは言えな
い。このような傾向は、幅の狭い溝や微小径の穴で顕著
となり、デバイスのシュリンクに伴う配線の微細化を妨
げている。
くく、密着性が良い配線膜を形成することを目的とす
る。
め、本発明の基板処理装置は、基板上にドライプロセス
で配線用のバリア層を形成する第1成膜ユニットと、プ
ラズマビームを供給するプラズマ源と、配線用のシード
層の膜材料を収容可能な材料蒸発源を有するとともにプ
ラズマビームを導くハースと、ハースに対向して基板を
保持する保持手段とを有し、第1成膜ユニットで形成し
たバリア層上に配線用のシード層を形成する第2成膜ユ
ニットとを備える。
イオンプレーティング型の第2成膜ユニットによって形
成するので、加熱された材料蒸発源から出射する材料蒸
気をプラズマビームでイオン化しつつ良好な電気的、機
械的特性を有するシード層を得ることができる。すなわ
ち、セルフバイアス電圧による基板表面のクリーニング
効果によって、高い配向性と高い付着力を有するシード
層を簡易に形成することができる。また、プラズマビー
ムが主にハースに入射し基板が高密度のプラズマにさら
されることがなく、しかも材料蒸発源から出射してプラ
ズマ中で励起されるCuイオンやArイオンが比較的低
いエネルギーを有するので、基板表面のバリア層にプラ
ズマダメージ等の欠陥が形成されにくい。さらに、比較
的低圧で不純物の少ない清浄な環境でシード層を形成で
きる。つまり、上記基板処理装置によって得たシード層
は、基板上であってバリア層の下地の絶縁膜パターンに
形成されている溝や穴を一様に被覆するのみならず、高
い導電性・密着性を有し、しかも不純物による汚染が少
ない。
縁膜パターンに形成されている溝や穴を埋めるために配
線本体層を形成する工程で、電解メッキの陰極として利
用される。この際、このシード層が良好な導電性・密着
性を有するとともにバリア層上に均一に形成された電極
として作用するので、ボイド等が形成されることなく、
高い付着力を有する配線本体層を形成できる。
1成膜ユニットが、スパッタリング成膜法によってバリ
ア層を形成する。この場合、ドライプロセスによって付
着力が良好なバリア層を形成することができる。
1成膜ユニットが、CVD法によってバリア層を形成す
る。この場合、ドライプロセスによってコンフォーマル
なバリア層を形成することができる。
1成膜ユニットが、イオンプレーティング法によってバ
リア層を形成する。この場合、前段として特別のクリー
ニング工程を設けることなく、ドライプロセスによって
比較的良好な膜質のバリア層を形成することができる。
1及び第2成膜ユニットにおける成膜は、第1及び第2
成膜室でそれぞれ行われ、複数の基板を収納するカート
リッジを収容する予備室と、第1成膜室、第2成膜室、
及び予備室に連通可能である搬送室を有するとともに第
1成膜室、第2成膜室、及び予備室のいずれか1つの室
中に収容された基板を他の室中に移送する搬送装置とを
さらに備える。
して、バリア層の形成、シード層の形成を連続して効率
的に行うことができ、汚染物質の混入を最小限に抑える
ことができる。
2成膜ユニットが、磁石及びコイルの少なくとも一方を
ハースの周囲に環状に配置してなるとともにハースの近
接した上方の磁界を制御する磁場制御部材をさらに備
え、プラズマ源が、DCアーク放電を利用した圧力勾配
型のプラズマガンであることを特徴とする。
入射するプラズマビームをカスプ状磁場で修正してより
均一な厚みのシード層を形成することができる。
リア層を形成する前の基板の表面をクリーニングするク
リーニングユニットをさらに備える。
バリア層を形成する場合、上記のようなセルフサーフェ
スクリーニング効果が期待できないので、予め基板の表
面をクリーニングすることによって不純物の混入が少な
く付着性が良好なバリア層を得ることができる。なお、
クリーニングユニットでは、基板をヒータや赤外線ラン
プで加熱したり、基板表面をスパッタリングすることに
よって、基板表面の浄化を達成する。
リーニングユニットでクリーニングを終了した基板を気
密を保って第1成膜ユニットに搬送する搬送装置をさら
に備える。
グ後の基板を第1成膜ユニットに迅速に汚染を回避しつ
つ搬送することができ、バリア層の特性を良好に保つこ
とができる。
ドライプロセスで配線用のバリア層を形成する第1の成
膜工程と、陽極として配置された材料蒸発源に向けてプ
ラズマビームを供給することによって材料蒸発源に収容
された配線用のシード層の膜材料を蒸発させて基板表面
のバリア層上にシード層を付着させる第2の成膜工程と
を備える。
ームを利用したイオンプレーティング型の第2の成膜工
程によって形成するので、加熱された材料蒸発源から出
射する材料蒸気をプラズマビームで活性化しつつ良好な
電気的、機械的特性を有するシード層を形成することが
できる。イオンプレーティング型の成膜工程では、例え
ばDCアーク放電を利用した圧力勾配型のプラズマガン
を用いることより、良好なシード膜を得ることができ
る。
1の成膜工程でスパッタリング成膜法及びCVD法のい
ずれか一方によってバリア層を形成し、バリア層を形成
する前の基板の表面をクリーニングする前処理工程をさ
らに備える。
法によってバリア層を形成する前に基板の表面を予めク
リーニングすることによって、不純物の混入が少なく付
着性が良好なバリア層を得ることができる。
1の成膜工程で、イオンプレーティング法によってバリ
ア層を形成する。
工程を設けることなく、ドライプロセスによって比較的
良好な特性のバリア層を形成することができる。イオン
プレーティング法としては、例えばDCアーク放電を利
用した圧力勾配型のプラズマガンを用いることより、良
好なバリア膜を得ることができる。
2の成膜工程で、基板に所定のタイミングで所定のバイ
アス電圧を積極的に印加する。
にもステップカバレージの良好なシード層を形成するこ
とができる。
第1実施形態に係る基板処理装置及び方法について、図
面を参照しつつ説明する。
体構造を示す平面図である。この基板処理装置は、半導
体ウェハ等の基板に一連の処理工程を一括して行うクラ
スタツールタイプの半導体処理装置であり、基板Wに所
定の処理を施す複数の処理ユニットとして、搬送装置1
0を中心に、基板Wの表面クリーニングをそれぞれ行う
一対のクリーニングユニット11と、基板Wにスパッタ
リング成膜法を利用してバリア層の成膜を行う第1成膜
ユニットであるスパッタ成膜ユニット12と、基板Wに
イオンプレーティング法を利用してシード層の成膜を行
う第2成膜ユニットであるイオンプレーティングユニッ
ト13と、2つの搬出入室15、16とを備える。
は、多関節型の搬送手段である搬送用真空ロボット26
が配置されている。この搬送用真空ロボット26は、伸
縮可能であるとともに紙面に垂直な鉛直軸の回りに回転
可能であるアーム26aと、アーム26aの先端に固定
されて基板Wを支持するハンド26bとを備える。基板
Wを支持するハンド26bは、アーム26aに送られ
て、処理ユニット11〜13や搬出入室15、16の内
部に基板Wを進退させることができる。
処理としてクリーニングを施すためのものであり、図示
を省略するが、基板Wを支持して加熱する加熱プレー
ト、基板Wを加熱プレートとともに収容するチャンバ、
基板Wの周囲を真空に吸引する真空ポンプ等を備える。
このクリーニングユニット11は、熱処理するものに限
定されない。例えば基板Wの表面をアルゴン等のイオン
粒子でスパッタリングするクリーニング装置とすること
もできる。さらに、赤外線ランプを利用したランプアニ
ールによって、基板Wの表面の吸着物を脱離させるクリ
ーニング装置とすることもできる。
説明するが、膜材料からなるターゲット電極をスパッタ
することによってこのターゲット電極から出射する膜材
料を基板W上に付着させて成膜を行うものである。
に詳細に説明するが、材料蒸発源に向けてプラズマビー
ムを供給することによって材料蒸発源の膜材料を蒸発さ
せ、蒸発した材料をプラズマビーム中でイオン化しつつ
基板W上に付着させて成膜を行うものである。
部との間で基板Wをやりとりするためのもので、それぞ
れが複数の基板Wを収納するカートリッジCAを載置可
能なカートリッジステージと、このカートリッジステー
ジを収容する予備室と、カートリッジステージを昇降移
動させるステージ駆動装置とを備える。
〜13とは、真空気密を維持可能なゲート弁24を介し
て開閉可能に接続されており、搬送装置10と各搬出入
室15、16も、真空気密を維持可能なゲート弁25を
介して搬送装置10と開閉可能に接続されている。これ
により、各処理ユニット11〜13や各搬出入室15、
16との間で真空を破ることなく基板Wの受け渡しが可
能になっている。
処理装置の動作の概要について説明する。予め半導体ウ
ェハS上にSiO2からなる所望の絶縁膜パターンIP
を形成した複数の基板Wを準備する(図2(a)参
照)。この絶縁膜パターンIPは、例えばサブミクロン
幅の溝TRを有する。次に、これらの基板Wをカートリ
ッジCAに収納する。このカートリッジCAは、一旦搬
出入室15、16のいずれか一方に搬入され、別に用意
した空のカートリッジCAも、搬出入室15、16の他
方に搬入される。次いで、両搬出入室15、16内部を
減圧する。その後、搬送装置10に設けた搬送用真空ロ
ボット26によって、搬出入室15、16中に配置した
カートリッジCA中の基板Wを一枚一枚搬送装置10内
部に取り込み、続いて各処理ユニット11〜13の内部
に順次搬送する。これらの処理ユニット11〜13で
は、必要なクリーニングや成膜が所望の手順で進行す
る。
手順について説明すると、まず、いずれかの搬出入室1
5、16に収容されたカートリッジCAからクリーニン
グユニット11に基板Wを搬出し、ここで基板Wを加熱
して基板W表面に吸着した汚染物質を脱離する。なお、
スループットが優先される場合、2つのクリーニングユ
ニット11で並列処理を行って次の処理ユニット12、
13における処理時間との整合をとることもできる。
を移送し、窒素雰囲気下で膜材料Taからなるターゲッ
ト電極をスパッタすることによって基板W上にTaNの
バリア膜BFを薄く形成する(図2(b)参照)。バリ
ア膜BFの厚さは、溝TRの上部で250Å程度であ
り、溝TRの側壁では50Å程度であり、溝TRの底部
では100Å程度である。
に基板Wを移送し、プラズマビームを利用して膜材料C
uを蒸発させるとともにこのCu蒸気をイオン化させて
基板W上であってバリア膜BF上にCuのシード膜SF
を薄く形成する(図2(c)参照)。シード膜SFの厚
さは、無バイアス下では溝TRの上部で2000Å程度
であり、溝TRの側壁では300〜500Å程度であ
り、溝TRの底部では2000Å程度である。つまり、
このようにして得たシード膜SFは溝TRの側壁で十分
な厚さを有し、さらに溝TRの底部を厚くしたボトムア
ップ成膜となっている。よって、溝TRにメッキ用の電
極として良好な特性を有するシード膜SFを形成するこ
とができる。なお、バイアス印加によって溝TR上部の
み薄くすることも可能であり、この場合、サイドカバレ
ージが良くメッキ用の電極としてさらに良好な特性を有
するシード膜SFを形成することができる。
終了した基板Wは、搬送装置10を経て一旦搬出入室1
5、16に搬入され、空のカートリッジCAに順次収納
される。搬出入室15、16中の処理済みの基板Wを収
容したカートリッジCAは、適当なタイミングで基板処
理装置外に搬出される。
シード膜SF上に、このシード膜SFを低抵抗電極とし
て湿式の銅メッキを施して、シード膜SF上に厚いCu
メッキ膜PFを形成する(図2(d)参照)。これによ
り、絶縁膜パターンIPの溝TRが小さい幅から大きい
幅までのワイドレンジにわたって、ボイドフリー、か
つ、密着性よく埋め込まれる。
並びにバリア膜BF及びシード膜SFをCMP(chemico
-mechanical polishing)によって除去し、Cu配線形成
を完了する(図2(e)参照)。
12の具体的構造を説明する図である。
密を保ち得る密閉構造の成膜室31で構成される。この
成膜室31の上部には、第1供給ポート31aが設けら
れている。この第1供給ポート31aには、スパッタ用
のArガスが所望の供給量で供給され、成膜室31中を
スパッタに必要なArガスを導入する。第1供給ポート
31aの下方には、バリア膜BFの構成材料となるガス
N2ガスを成膜室31中に所望量だけ供給する第2供給
ポート31bが設けられている。さらに、成膜室31の
下部には、成膜室31内の不要ガス等を廃棄して内部の
真空度を維持するため、排気ポート31cが形成されて
いる。
の膜材料であるTaからなる平板状のターゲット電極3
2が配置されている。このターゲット電極32への電圧
の印加は、直流電源装置39aによって制御されてい
る。
極32に対向して基板Wを支持するためのホルダ33が
配置されている。このホルダ33は、ヒータ33aを内
蔵し、必要なタイミングで基板Wを加熱して所望の温度
に設定することができる。また、このホルダ33には、
成膜室31内外に基板Wを搬出入する際にホルダ33上
で基板Wを昇降させるためのピン等からなる昇降機構3
3bも内蔵されている。なお、ヒータ33aや昇降機構
33bの動作は、駆動装置37によって制御されてい
る。また、ホルダ33上の基板Wには、ホルダ33(必
要な場合には基板Wの表面に接触する電極)を介して適
当な電位が供給される。基板Wに供給する電位は、電源
装置36によって制御されている。なお、基板Wすなわ
ちホルダ33は、成膜室31と電気的に絶縁されてい
る。
周波電力が供給される磁場形成用のRFコイル34が配
置されている。このRFコイル34からの磁場は、成膜
室31内のプラズマ密度の向上を図っている。RFコイ
ル34への給電は、RF電源装置39bによって制御さ
れている。
面を上向きとし所望のバイアス電位に調節された状態の
基板Wに対して行われる。具体的な成膜について説明す
ると、まず成膜室31に搬入口31hを介して表面クリ
ーニング後の基板Wを搬入し、ホルダ33上に載置す
る。次に、第1及び第2供給ポート31a、31bから
ArガスとN2ガスとをそれぞれ適量供給しつつ、ター
ゲット電極32に負のDC電圧(マイナス)を印加す
る。これにより、成膜室31内のArイオンが適当な速
度に加速されてターゲット電極32をたたくので、ター
ゲット電極32からはTaのスパッタ粒子が飛び出す。
これと同時に、コイル34に高周波電流を供給してター
ゲット電極32の下方に高周波で変動する電磁場を形成
する。これにより、イオン化が促進され、高密度プラズ
マPが形成される。高密度プラズマPを経たTaやNの
イオンは、基板Wに印加するバイアス電圧によって指向
性が高められ、ホルダ33上の基板Wに入射する。この
結果、基板W上には、TaNバリア膜が形成される。
ユニット13の具体的構造を説明する図である。なお、
このイオンプレーティングユニット13では、スパッタ
成膜ユニット12の場合と異なり、成膜面を下向きとし
た状態の基板Wに対して成膜が行われる。
板Wの受け渡し及び反転用に設けた上部の基板受渡室4
0と、実際に成膜を行うための成膜室41とを備える。
基板受渡室40と成膜室41は、両者を一体として真空
気密を保ち得る構造となっている。つまり、この気密容
器中において、上側が基板Wを受け取って反転するため
の受渡空間S1となっており、下側が基板Wの表面に成
膜を行う処理空間S2となっている。
中に基板Wを収容したままでその反転を行うための基板
取扱装置51が設けられている。基板取扱装置51は、
端部で水平軸の回りに枢支されて片面に支持した基板W
とともに回転する支持部材53を備える。この支持部材
53は、制御装置56によって制御された駆動装置54
によって適当なタイミングで回転駆動され、図1の搬送
用真空ロボット26によって搬送されてきた基板Wを受
渡空間S1側で受け取る受渡位置と、この基板Wを処理
空間S2に対向させる処理位置との間で回動する。この
ように、支持部材53が受渡位置から処理位置に移動す
ると、支持部材53が裏返って受渡空間S1と処理空間
S2とを連通している開口APが塞がれる。なお、支持
部材53は、成膜に際して処理空間S2に対向したとき
には、この下面に支持した基板Wの温度や表面の電位を
調節できるようになっている。
発物質を収容する凹部を有する蒸発物質源でありかつ陽
極であるハース61aと、このハース61aを中心とし
てその周囲に環状に配置される環状補助陽極61bとか
らなる陽極部材61のほか、磁場制御部材として環状補
助陽極61bの直下に配置される環状磁石62が配置さ
れている。この環状磁石62は、永久磁石と電磁石とか
らなり、ハース61a上部や周辺の磁界を制御してハー
ス61aに導かれるプラズマビームの均一性を保つ。な
お、陽極部材61や環状磁石62の動作は、電源装置6
7によって制御されている。
空間S2を臨むようにプラズマ源であるプラズマガン6
3が設けられている。このプラズマガン63は、特開平
8−232060号公報等に開示されているDCアーク
放電を利用した圧力勾配型のプラズマガンであり、モリ
ブデン製の外筒とAr等のキャリアガスを導入するタン
タル製の内パイプとからなる2重円筒の一端を円盤状の
陰極で固定し他端にLaB6製の円盤を配置することに
よって形成したガン本体63aと、ガン本体63aから
出射するプラズマビームを引き出す電極としての役割と
ともにプラズマビームを収束させる役割を有する環状の
電磁極部63bと、電磁極部63bを成膜室41に連結
する筒状部63cとを備える。また、プラズマガン63
は、筒状部63cの周囲にプラズマビームを成膜室41
内に導くための環状のステアリングコイル63dを有し
ている。なお、プラズマガン63の動作は、ガン駆動装
置68によって制御されている。
膜室41の処理空間S2、さらに基板受渡室40の受渡
空間S1を適当な真空度に維持する排気系65が設けら
れている。この排気系65は、成膜室41との間にゲー
ト弁(不図示)を有する排気室65aと、高真空排気用
のクライオポンプ65b及びモレキュラターボポンプ6
5cとを備える。
具体的に説明すると、搬送用真空ロボット26によって
被処理面を上側にして搬送されてきた基板Wは、開口4
0aを介して基板受渡室40中の受渡空間S1に搬入さ
れ、ここで基板取扱装置51に設けた支持部材53上に
載置されて固定される。この支持部材53は、基板Wを
受け取る際には開口40a側の受渡位置にあるが、その
後駆動装置54に駆動されて反転し、基板Wを膜形成面
を下側にするとともにこの膜形成面を処理空間S2に対
向させる処理位置に移動する。処理位置に移動した支持
部材53は、隣接する処理空間S2すなわち開口APを
塞ぐ。成膜面を下向きとして配置された基板Wの上面
(裏面)は、支持部材53に一様に接しており、成膜中
における基板Wの温度が適宜調節される。また、支持部
材53には電極が設けてあり、成膜中における基板Wの
電位が適宜調節される。
の成膜は、このように成膜面を下向きとし所望の温度や
電位に調節された状態の基板Wに対して行われる。具体
的な成膜について説明すると、ハース61aの凹部に
は、蒸発物質であるCuが加熱され溶融状態で溜まって
いる。この状態で、プラズマガン63からのプラズマビ
ームPBを環状補助陽極61bに入射させている待機状
態からハース61aに入射させる成膜状態にスイッチす
る。これにより、基板Wの下面すなわち被処理面に金属
被膜が形成され成長する。基板Wの被処理面に形成され
た膜が所定の膜厚になった段階で、プラズマビームを環
状補助陽極61bに入射さる待機状態にスイッチする。
以上により、基板Wの被処理面への薄膜形成処理は終了
する。なお、本実施形態のプラズマガン63を用いるこ
とにより、強力なプラズマビームを連続的に安定して供
給することができ、基板W上に高品質の膜が迅速に形成
されることになる。また、環状磁石62によってハース
61aの上方にカスプ磁場を形成しハース61aに入射
するプラズマビームを修正するので、基板W上により均
一な厚さの膜が形成されることになる。この際、基板W
の表面の電位を調節するバイアス電圧の印加により、基
板Wに形成された溝TR(図2(c)参照)にボトムア
ップのサイドステップカバレージが良いCuシード膜を
形成することができる。
を利用したイオンプレーティングには、Cuシード膜の
成膜の開始に際して下地のTaNバリア膜の表面に付着
した汚染物質を除去するセルフバイアスによるサーフェ
スクリーニング効果がある。このサーフェスクリーニン
グは、プラズマガン63からのプラズマビームPBが一
部支持部材53側に拡散することによって、電圧を積極
的に印加していない基板Wであってもその表面近傍に1
0V程度のセルフバイアス電圧が形成されることを利用
したものである。このセルフバイアスにより、基板Wの
表面が主にArイオンで弱くスパッタクリーニングされ
る。この際、基板表面の汚れに応じて積極的にバイアス
電圧を印加することもできる。このようなサーフェスク
リーニング効果を利用すれば、下地のTaNバリア膜と
の付着性が良く、高い(111)配向性を有するCuシ
ード膜を形成することができる。また、このイオンプレ
ーティングユニット13は、プラズマビームPBが主に
ハース61aに入射し基板Wが高密度のプラズマにさら
されることがなく、しかもハース61aから出射してプ
ラズマを通過してイオン化されたCuイオンやArイオ
ンは比較的低いエネルギーを有するので、基板W表面の
TaNバリア膜にプラズマダメージ等の欠陥が形成され
にくい。また、CVD等とは異なり、比較的低圧かつ不
純物の少ない環境でCuシード膜を形成できるので、C
uシード膜に不純物が混入することを防止できる。
地である絶縁膜パターンIPやTaNバリア膜の凹凸
(溝TR等)の有無に拘わらず一様に(良好なサイドス
テップカバレージで)被覆し、しかも高い導電性や密着
性を有し、不純物による汚染が少ない。つまり、このC
uシード膜をその後の工程である電解メッキ法を利用し
たCuメッキ膜PFの形成に際して低抵抗電極膜として
活用すれば、極微細な溝TR等をボイドフリーで埋め込
むことができ、さらに埋め込んだCuメッキ膜PFの付
着性を高めることができる。
処理空間S2から受渡空間S1に移動させる。そして、基
板Wのロックを解除して支持部材53から図1の搬送用
真空ロボット26に基板Wが渡される。
した側面図である。この支持部材53は、成膜時に基板
Wを裏面から支持する円板状の支持板53aと、搬送装
置10から移送されてきた基板Wを支持板53a上面よ
りも突出した動作位置にて一時的に支持する4本の支持
ピン53bと、これら支持ピン53bの降下に伴って支
持板53aに渡された基板Wの周囲を支持板53a側に
付勢して保持する環状の保持部材53cとを有する。
回転可能に支持するヒンジ部53dに連結されている。
この支持板53aには、ヒンジ部53dに設けた不図示
のパイプを通じて冷却水等が供給され、ヒータも内蔵さ
れている。支持板53aは、支持ピン53bから渡され
た基板Wの裏面に接して基板Wの温度を適宜調節する。
よりも突出した図示の動作位置と、支持板53aの上面
よりも後退した待避位置との間で適宜往復移動できるよ
うになている。支持部材53が実線のように受渡位置に
あるとき、支持ピン53bが動作位置に移動して搬送用
真空ロボット26によって搬送されてきた基板Wを一時
的に支持する。搬送用真空ロボット26のハンド26b
が後退すると、支持ピン53bが降下して待避位置に移
動し、支持された基板Wが支持板53aの支持面SS上
に載置される。
平方向に延びる連結部材53gを介して各支持ピン53
bと連結されている。つまり、保持部材53cと支持ピ
ン53bとは連動しており、支持ピン53bが突出して
動作位置にあるとき保持部材53cの待避位置となっ
て、基板Wの支持板53aへの固定が解除される。一
方、支持ピン53bが後退して待避位置にあるとき保持
部材53cの動作位置となって、基板Wが支持板53a
に固定される。なお、連結部材53gと支持板53aと
の間には、連結部材53gを支持面SSに垂直な方向に
相対的に滑らかに移動させるスライドガイドを設けてい
る。
設けた支持体53hとの間には、内部の気圧を調整可能
なベローズ53iが挟まれて両端を固定されている。こ
の結果、ベローズ53iに供給する気圧を調整すれば、
支持ピン53bを動作位置や待避位置に任意のタイミン
グで移動させることができる。例えば、ベローズ53i
内部をある程度高圧にすると、ベローズ53iが相対的
に伸び、支持ピン53bを待避位置に移動させことがで
きるとともに保持部材53cを付勢して動作位置に移動
させることができる。一方、ベローズ53i内部をある
程度低圧にすると、保持部材53cによる支持板53a
への基板Wの固定を解除することがかできるとともに支
持ピン53bを動作位置に固定することができる。ただ
し、そのままでは、保持部材53c等の自重によって支
持ピン53bが動作位置まで上昇しない可能性もあるの
で、支持体53hの下面を上昇させるシリンダ装置55
を設けて強制的に基板Wの固定を解除した保持部材53
cを上昇させることとしている。これにより、保持部材
53cと支持板53aとの間に一定の隙間を形成するこ
とができ、基板Wを保持部材53c下方に挿入して安全
かつ確実に各支持ピン53b上に載置することができ
る。なお、シリンダ装置55は、基板受渡室40の外部
に配置されており、シリンダ55dから延びるロッド5
5aは、ベローズ55bでシールされた状態で基板受渡
室40内部に進退可能となっている。必要なタイミング
で適当量だけ上下に移動するロッド55aの先端は、支
持体53hの下面に当接してこれを適当な高さ位置に調
整する。この際、支持板53aはロックされて回転しな
い。
形態に係る基板処理装置及び方法について説明する。な
お、第2実施形態の基板処理装置は、第1実施形態の装
置を変形したものであり、同一部分には同一の符号を付
して重複説明を省略する。
体構造を示す平面図である。この基板処理装置も、半導
体ウェハ等の基板に一連の処理工程を一括して行うクラ
スタツールタイプの半導体処理装置であり、基板Wに所
定の処理を施す複数の処理ユニットとして、搬送装置1
0を中心に、基板Wにイオンプレーティングを利用して
シード層の成膜を行うための第1及び第2成膜ユニット
である一対のイオンプレーティングユニット13、11
3と、2つの搬出入室15、16とを備える。つまり、
第1実施形態の装置のスパッタ成膜ユニット12に代え
て別のイオンプレーティングユニット113を追加し、
イオンプレーティングユニット13、113の前処理と
して不要なクリーニングユニット11を省略したもので
ある。ここで、一対のイオンプレーティングユニット1
3、113の構造は、図4に示すもので、両者は同一の
構造を有する。ただし、イオンプレーティングユニット
113のハース61aには、バリア層の材料となるTa
が収容されている。
明する。予め半導体ウェハS上にSiO2からなる所望
の絶縁膜パターンIPを形成した複数の基板Wを準備
し、これらの基板WをカートリッジCAに収納する。
5、16のいずれか一方に搬入され、別に用意した空の
カートリッジCAも、搬出入室15、16の他方に搬入
される。次いで、両搬出入室15、16内部を減圧す
る。
容されたカートリッジCAからイオンプレーティングユ
ニット113に基板Wを移送し、窒素雰囲気下でプラズ
マビームを利用して膜材料Taを蒸発させるとともにこ
のTa蒸気をイオン化させて基板W上にTaNのバリア
膜BFを薄く形成する(第1実施形態の図2(b)参
照)。
に基板Wを移送し、プラズマビームを利用して膜材料C
uを蒸発させるとともにこのCu蒸気をイオン化させて
基板W上であってバリア膜BF上にCuのシード膜SF
を薄く形成する(第1実施形態の図2(c)参照)。
13での必要な処理が終了した基板Wは、搬送装置10
を経て一旦搬出入室15、16に搬入され、カートリッ
ジCAに順次収納される。搬出入室15、16中の処理
済みの基板Wを収容したカートリッジCAは、適当なタ
イミングで基板処理装置外に搬出される。
形態に係る基板処理装置及び方法について説明する。な
お、第3実施形態の基板処理装置は、第1実施形態の装
置を変形したものであり、第1実施形態の装置のスパッ
タ成膜ユニット12(図1参照)に代えてCVD法を用
いてバリア層を形成するCVDユニットを組み込んでい
る。
膜形成用のCVDユニット212の構造を示す図であ
る。このCVDユニット212は、密閉構造の成膜室8
1で構成される。この成膜室81の上部には、バリア膜
BFの構成材料となる反応ガスを所望の温度にして成膜
室81内部に供給するためのシャワーヘッド82が設け
られている。このシャワーヘッド82は、配管83を介
して、図示を省略する反応ガス源とこれからの反応ガス
の供給量を調節する流量制御機構とに連結されている。
配管83のうち、シャワーヘッド82との接続部分は、
高周波印加用のコイル84に包まれており、反応ガスを
プラズマ化してシャワーヘッド82に供給する。コイル
84への給電は、電源装置86によって制御されてい
る。
ド82に対向して基板Wを支持するためのホルダ85が
配置されている。このホルダ85は、ヒータ85aを内
蔵し、必要なタイミングで基板Wを加熱して所望の温度
に設定することができる。また、このホルダ85には、
成膜室81内外に基板Wを搬出入する際にホルダ85上
で基板Wを昇降させるためのピン等からなる昇降機構8
5bも内蔵されている。なお、ヒータ85aや昇降機構
85bの動作は、駆動装置87によって制御されてい
る。
面を上向きとした状態の基板Wに対して行われる。具体
的な成膜について説明すると、まず成膜室81に搬入口
81hを介して表面クリーニング後の基板Wを搬入し、
ホルダ85上に載置する。次に、配管83からTa系の
有機ガスと窒素ガスとを適量供給しつつ、コイル84に
適当な高周波電流を供給する。これにより、配管83を
通過するガスが分解されてプラズマ化する。プラズマ化
したガスPGは、シャワーヘッド82を経て下方に均一
に供給される。ガスPG中のイオンや活性原子は、ホル
ダ85上の基板Wに入射し、基板W表面にTaNからな
るバリア膜が堆積される。
用いた全体的な処理は、図2に示すものと同様であるの
で説明を省略する。
が、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
例えば上記実施形態では、スパッタ成膜ユニット12、
イオンプレーティングユニット113等によりバリア膜
としてTaNを形成する場合について説明したが、スパ
ッタ成膜ユニット12のターゲット電極32の材料や成
膜室31に導入するガスを変更すること等により、他の
材料例えばTa、TiN等からなるバリア膜を形成する
こともできる。
ングユニット13によりシード膜としてCuを形成する
場合について説明したが、イオンプレーティングユニッ
ト13のハース61aに収容する蒸発金属を変更するこ
とにより、他の材料例えばAl、Ag、Au、Pt等か
らなるシード膜を形成することもできる。
ユニット212で採用される具体的な成膜方式は、上記
実施形態に開示のものに限らず、各種の工夫や改良を組
み込んだスパッタ成膜法やCVD法を実施する装置とす
ることができる。
の基板処理装置によれば、配線用のシード層を上記構成
のイオンプレーティング型の第2成膜ユニットによって
形成するので、加熱された材料蒸発源から出射する材料
蒸気をプラズマビームでイオン化しつつ良好な電気的、
機械的特性を有するシード層を形成することができる。
線用のシード層をプラズマビームを利用したイオンプレ
ーティング型の第2の成膜工程によって形成するので、
加熱された材料蒸発源から出射する材料蒸気をプラズマ
ビームで活性化しつつ良好な電気的、機械的特性を有す
るシード層を形成することができる。
図である。
形成方法を説明する図である。
構造を説明する図である。
ニットの構造を説明する図である。
反転機構の構造を説明する部分拡大図である。
図である。
VDユニットの構造を説明する図である。
Claims (12)
- 【請求項1】 基板上にドライプロセスで配線用のバリ
ア層を形成する第1成膜ユニットと、 プラズマビームを供給するプラズマ源と、配線用のシー
ド層の膜材料を収容可能な材料蒸発源を有するとともに
前記プラズマビームを導くハースと、前記ハースに対向
して基板を保持する保持手段とを有し、前記第1成膜ユ
ニットで形成した前記バリア層上に配線用のシード層を
形成する第2成膜ユニットとを備える基板処理装置。 - 【請求項2】 前記第1成膜ユニットは、スパッタリン
グ成膜法によって前記バリア層を形成することを特徴と
する請求項1記載の基板処理装置。 - 【請求項3】 前記第1成膜ユニットは、CVD法によ
って前記バリア層を形成することを特徴とする請求項1
記載の基板処理装置。 - 【請求項4】 前記第1成膜ユニットは、イオンプレー
ティング法によって前記バリア層を形成することを特徴
とする請求項1記載の基板処理装置。 - 【請求項5】 前記第1及び第2成膜ユニットにおける
成膜は、第1及び第2成膜室でそれぞれ行われ、 複数の基板を収納するカートリッジを収容する予備室
と、前記第1成膜室、前記第2成膜室、及び前記予備室
に連通可能である搬送室を有するとともに前記第1成膜
室、前記第2成膜室、及び前記予備室のいずれか1つの
室中に収容された基板を他の室中に移送する搬送装置と
をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至4記載の
基板処理装置。 - 【請求項6】 前記第2成膜ユニットは、磁石及びコイ
ルの少なくとも一方を前記ハースの周囲に環状に配置し
てなるとともに前記ハースの近接した上方の磁界を制御
する磁場制御部材をさらに備え、前記プラズマ源は、D
Cアーク放電を利用した圧力勾配型のプラズマガンであ
ることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記
載の基板処理装置。 - 【請求項7】 前記バリア層を形成する前の基板の表面
をクリーニングするクリーニングユニットをさらに備え
ることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載の基
板処理装置。 - 【請求項8】 前記クリーニングユニットでクリーニン
グを終了した基板を気密を保って前記第1成膜ユニット
に搬送する搬送装置をさらに備えることを特徴とする請
求項1乃至3のいずれか記載の基板処理装置。 - 【請求項9】 基板上にドライプロセスで配線用のバリ
ア層を形成する第1の成膜工程と、 陽極として配置された材料蒸発源に向けてプラズマビー
ムを供給することによって前記材料蒸発源に収容された
配線用のシード層の膜材料を蒸発させて基板表面の前記
バリア層上にシード層を付着させる第2の成膜工程と、
を備える基板処理方法。 - 【請求項10】 前記第1の成膜工程でスパッタリング
成膜法及びCVD法のいずれか一方によって前記バリア
層を形成し、 前記バリア層を形成する前の基板の表面をクリーニング
する前処理工程をさらに備える請求項9記載の基板処理
方法。 - 【請求項11】 前記第1の成膜工程で、イオンプレー
ティング法によって前記バリア層を形成することを特徴
とする請求項9記載の基板処理方法。 - 【請求項12】 前記第2の成膜工程で、前記基板に所
定のタイミングで所定のバイアス電圧を積極的に印加す
ることを特徴とする請求項9記載の基板処理方法。
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-
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