JP2001227376A - 車両の出力制御装置およびこれを備えるハイブリッド車両 - Google Patents

車両の出力制御装置およびこれを備えるハイブリッド車両

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JP2001227376A JP2000035350A JP2000035350A JP2001227376A JP 2001227376 A JP2001227376 A JP 2001227376A JP 2000035350 A JP2000035350 A JP 2000035350A JP 2000035350 A JP2000035350 A JP 2000035350A JP 2001227376 A JP2001227376 A JP 2001227376A
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    • Y02T10/62Hybrid vehicles

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  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)
  • Arrangement Of Transmissions (AREA)
  • Hybrid Electric Vehicles (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハイブリッド車両において燃費の向上を図
ると共にドライバビリティの向上を図ること。 【解決手段】ハイブリッド車両は、エンジン10、エン
ジン10と直接結合されている第1モータ20およびク
ラッチ装置70を介してクランクシャフト16またはド
ライブシャフト40のいずれかに選択的に継合される第
2モータ30を備えている。制御ユニット60は車両要
求出力と車両要求出力変動量に基づいてエンジン10の
出力状態を変化させる。エンジン10は原則的に全車両
要求出力を目標エンジン出力とせず、現車両要求出力と
目標エンジン出力との差分出力を第1および第2モータ
20,30のいずれかによって出力させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃焼機関および電
動機を駆動源として備えるいわゆるハイブリッド車両に
おける出力制御技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のハイブリッド車両における出力制
御技術では、一般的に、車両要求出力に基づいて常に燃
費が最良となる内燃機関動作点(最高効率動作点)にお
いて内燃機関を運転させ、内燃機関を最高効率動作点に
て運転しても動力が不足する条件下では電動機によって
必要な駆動力を出力させていた。最高効率動作点は車両
要求出力の変動に伴い変化するため、このような出力制
御技術では車両要求出力の変動に応じて内燃機関動作点
を頻繁に変更して最高効率動作点における内燃機関の運
転を実現していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ハイブ
リッド車両では、内燃機関の出力軸に電動機のロータが
結合されているため出力軸の慣性が大きくなる傾向にあ
る。また、内燃機関動作点の変更は内燃機関の機関回転
数の変動を伴う。したがって、内燃機関を最高効率動作
点にて運転させるべく車両要求出力の変動に対応して内
燃機関の運転動作点を頻繁に変更すると内燃機関の機関
回転数も頻繁に上昇および下降することとなり、特に機
関回転数が上昇する場合には慣性に起因する加速損失が
発生して車両全体におけるエネルギ効率は必ずしも満足
できるものではなかった。また、内燃機関の機関回転数
の頻繁な変動に伴い発生する振動によってドライバビリ
ティも損なわれていた。
【0004】本発明は、上記問題を解決するためになさ
れたものであり、ハイブリッド車両において燃費の向上
を図ると共にドライバビリティの向上を図ることを目的
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
記課題を解決するために本発明の第1の態様は、燃料の
燃焼により動力を発生する燃焼機関または電気的なエネ
ルギにより動力を発生する電動機の少なくとも一方によ
って車両に要求される車両要求出力に応じた実出力を出
力させる出力制御装置を提供する。本発明の第1の態様
に係る出力制御装置は、前記車両要求出力を算出する車
両要求出力算出手段と、前記車両要求出力算出手段によ
って時系列的に算出された複数の車両要求出力に基づい
て車両要求出力の変動量を算出する要求出力変動量算出
手段と、算出された前記要求出力の変動量を反映して前
記燃焼機関の燃費効率を優先して前記燃焼機関により出
力すべき燃焼機関出力を算出し、その算出された前記燃
焼機関出力を出力するように前記燃焼機関を制御する燃
焼機関制御手段とを備えることを特徴とする。
【0006】本発明の第1の態様によれば、要求出力変
動量を反映して燃焼機関の燃費効率を最優先して燃焼機
関により出力すべき燃焼機関出力を算出し、その算出さ
れた燃焼機関出力を出力するように燃焼機関を制御する
燃焼機関制御手段を備えるので、ハイブリッド車両にお
いて燃費の向上を図ると共にドライバビリティの向上を
図ることができる。
【0007】本発明の第1の態様に係る出力制御装置は
さらに、前記燃焼機関出力と前記車両要求出力との差分
に基づいて前記電動機によって出力すべき電動機出力を
算出し、その算出された前記電動機出力を出力するよう
に前記電動機を制御する電動機制御手段とを備えること
ができる。かかる構成を備える場合には、電動機によっ
て燃焼機関出力と車両要求出力との差分出力が補完され
るので、燃焼機関出力が車両要求出力とが異なることに
起因するドライバビリティの低下を排除することができ
る。
【0008】本発明の第1の態様に係る出力制御装置に
おいて、前記燃焼機関制御手段は前記車両要求出力の変
動量に応じて、前記燃焼機関の出力制御パターンを変更
することができる。前記要求出力変動量算出手段は、第
1の車両要求出力とその第1の車両要求出力の後に算出
された第2の車両要求出力とに基づいて前記車両要求出
力の変動量を算出し、前記燃焼機関制御手段は、前記車
両要求出力の変動量が第1のしきい値未満の場合には、
前記第1の車両要求出力に対応する第1燃焼機関出力を
前記燃焼機関出力とする第1制御パターンにて前記燃焼
機関を制御することを特徴とすることができる。また、
前記燃焼機関制御手段は、前記車両要求出力の変動量が
前記第1のしきい値より大きいな第2のしきい値以上の
場合には、前記第2の車両要求出力から前記電動機によ
って出力可能な電動機出力を減じた出力を前記燃焼機関
出力とする第2制御パターンにて前記燃焼機関を制御す
ることができる。さらに、前記燃焼機関制御手段は、前
記車両要求出力の変動量が前記第1のしきい値以上であ
り且つ前記第2のしきい値未満の場合には、前記車両要
求出力の変動量に対して0より大きく1未満の補正比を
乗じた補正車両要求出力と前記第1車両要求出力との和
を前記燃焼機関出力とする第3制御パターンにて前記燃
焼機関を制御することを特徴とすることができる。また
さらに、前記電動機によって前記電動機出力を出力でき
ない場合には、前記燃焼機関制御手段は前記燃焼機関出
力を前記第2の車両要求出力とする第4制御パターンに
て前記燃焼機関を制御することができる。
【0009】このように車両要求出力変動量を反映して
いくつかの制御パターンを採ることにより、不要なエン
ジン出力変動を抑制し、エンジン出力変動に伴う振動を
抑制することができる。この結果、ドライバビリティを
向上させることができる。また、燃焼機関出力変動が抑
制されるので慣性に起因する加減速損を低減することが
可能となり、燃焼機関の燃費効率を向上することができ
る。
【0010】本発明の第2の態様は、燃料の燃焼により
動力を発生する燃焼機関または電気的なエネルギにより
動力を発生する電動機を動力源として備えると共に少な
くとも燃焼機関または電動機の一方によって車両が要求
する車両要求出力に応じた実出力が出力される車両を提
供する。本発明の第2の態様に係る車両は、前記車両要
求出力を算出する車両要求出力算出手段と、前記算出さ
れた車両要求出力の所定時間間隔当たりの変動量を算出
する要求出力変動量算出手段と、前記算出された車両要
求出力および前記算出された車両要求出力の変動量を反
映すると共に前記燃焼機関の燃費効率を優先して動作点
を算出する燃焼機関動作点算出手段と、前記算出された
燃焼機関動作点にて前記燃焼機関を運転させる燃焼機関
制御手段とを備えることを特徴とする。
【0011】本発明の第2の態様によれば、算出された
車両要求出力および算出された車両要求出力変動量を反
映すると共に燃焼機関の燃費効率を最優先して動作点を
算出する燃焼機関動作点算出手段を備えるので、ハイブ
リッド車両において燃費の向上を図ると共にドライバビ
リティの向上を図ることができる。
【0012】本発明の第2の態様に係る車両において、
前記燃焼機関動作点算出手段は、前記車両要求出力の変
動量に応じて前記車両要求出力の変化速度を補正する補
正比を決定し、その補正比を用いて前記車両要求出力か
ら前記燃焼機関動作点を算出することができる。前記燃
焼機関動作点算出手段は、前記車両要求出力の変動量が
第1のしきい値以下の場合には、前記補正比を0とする
ことができる。また、前記燃焼機関動作点算出手段は、
前記車両要求出力の変動量が前記第1のしきい値よりも
大きな第の2しきい値以上の場合には、前記補正比を第
1の補正比とすることができる。なお、前記第1の補正
比は前記車両要求出力と前記車両要求出力から前記電動
機によって出力可能な電動機出力を減じた補正車両要求
出力との比であっても良い。さらに、前記燃焼機関動作
点算出手段は、前記車両要求出力の変動量が前記第1の
しきい値より大きく前記第2のしきい値未満の場合に
は、前記補正比を0より大きく前記第1の補正比未満と
することができる。
【0013】このように車両要求出力変動量を考慮して
車両要求出力の変化速度を補正する補正比を決定し、そ
の補正比を用いて車両要求出力から燃焼機関動作点を算
出するので、不要なエンジン出力変動を抑制し、エンジ
ン出力変動に伴う振動を抑制することができる。この結
果、ドライバビリティを向上させることができる。ま
た、燃焼機関出力変動が抑制されるので慣性に起因する
加減速損を低減することが可能となり、燃焼機関の燃費
効率を向上することができる。
【0014】本発明の第2の態様に係る車両はさらに、
前記車両要求出力と前記補正後の燃焼機関動作点におい
て前記燃焼機関により出力される燃焼機関出力との差分
出力を前記電動機によって出力させる電動機制御手段を
備えることができる。前記電動機によって前記差分出力
を出力できない場合には、前記燃焼機関動作点算出手段
は前記補正比を1に変更することができる。かかる構成
を備える場合には、電動機によって燃焼機関出力と車両
要求出力との差分出力が補完されるので、燃焼機関出力
が車両要求出力とが異なることに起因するドライバビリ
ティの低下を排除することができる。
【0015】本発明の第3の態様は、燃料の燃焼により
動力を発生する燃焼機関または電気的なエネルギにより
動力を発生する電動機を動力源として備えると共に少な
くとも前記燃焼機関または電動機の一方によって車両の
要求する車両要求出力に応じた実出力が出力される車両
における燃焼機関の出力制御方法を提供する。本発明の
第3の態様に係る出力制御方法は、異なる時間タイミン
グにて第1車両要求出力と第2車両要求出力とを算出
し、算出した第1車両要求出力と第2車両要求出力とに
基づいて車両要求出力の変動量を算出し、前記車両要求
出力変動量を反映すると共に前記燃焼機関の燃費効率を
優先して前記車両要求出力に対応する前記燃焼機関の出
力を決定し、その決定した燃焼機関出力を前記燃焼機関
に出力させることを特徴として備える。
【0016】本発明の第3の態様によれば、車両要求出
力変動量を反映すると共に燃焼機関の燃費効率を最優先
して車両要求出力に対応する燃焼機関の出力を決定する
ので、ハイブリッド車両において燃費の向上を図ると共
にドライバビリティの向上を図ることができる。
【0017】本発明の第3の態様に係る出力制御方法に
おいて、前記車両要求出力変動量が第1のしきい値未満
の場合には、前記第1車両要求出力に対応する第1燃焼
機関出力を前記燃焼機関に出力させることができる。ま
た、前記車両要求出力変動量が前記第1のしきい値より
大きな第2のしきい値以上の場合には、前記第2車両要
求出力から前記電動機によって出力可能な出力を減じた
補正燃焼機関出力を前記燃焼機関に出力させることがで
きる。さらに、前記車両要求出力変動量が前記第1のし
きい値以上であり且つ第2のしきい値未満の場合には、
前記補正燃焼機関出力を算出し、前記第1燃焼機関出力
より大きく前記補正燃焼機関出力よりも小さい出力を前
記燃焼機関に出力させることができる。
【0018】このように車両要求出力変動量を考慮して
燃焼機関出力を決定するので、不要なエンジン出力変動
を抑制し、エンジン出力変動に伴う振動を抑制すること
ができる。この結果、ドライバビリティを向上させるこ
とができる。また、燃焼機関出力変動が抑制されるので
慣性に起因する加減速損を低減することが可能となり、
燃焼機関の燃費効率を向上することができる。
【0019】本発明の第3の態様に係る出力制御方法は
さらに、前記燃焼機関出力と前記第2車両要求出力との
差分出力を前記電動機によって出力させることができ
る。また、前記電動機によって前記差分出力を出力でき
ない場合には、前記第2車両要求出力を前記燃焼機関に
出力させることができる。かかる構成を備える場合に
は、電動機によって燃焼機関出力と車両要求出力との差
分出力が補完されるので、燃焼機関出力が車両要求出力
とが異なることに起因するドライバビリティの低下を排
除することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るハイブリッド
車両の出力制御装置について図面を参考にして実施例に
基づいて説明する。
【0021】図1を参照して本実施例に従うハイブリッ
ド車両の出力制御装置が用いられ得る車両の概略構成に
ついて説明する。図1は第1の実施例が適用される車両
の概略構成を示すブロック図である。
【0022】車両は、主動力源としてのガソリンエンジ
ン(燃焼機関)10、第1モータ20、および第2モー
タ30を備えている。第1モータ20は、エンジン10
のクランクシャフト16とドライブシャフト40との継
合および解放を制御すると共にエンジン10のトルクを
増幅する。第2モータ30は、EV走行時に動力源とな
ると共にエンジン10の不足トルクを補完する。
【0023】エンジン10は、吸入空気量を調整するた
めに吸気管11に配置されているスロットルバルブ1
2、吸入空気と共に混合気を形成するために吸気ポート
に向けてガソリン燃料を噴射するインジェクタ13、吸
気バルブ(図示せず)を介してシリンダ内に導入された
混合気に点火するための点火プラグ14、出力をエンジ
ン10の外部へ伝達するためのクランクシャフト16等
を備えている。スロットルバルブ12を駆動するスロッ
トバルブモータ18、インジェクタ13、および点火プ
ラグ14に高電圧を供給するイグナイタ15は、制御ユ
ニット60によって制御される。点火プラグ14は、制
御ユニット60によって指示されたタイミングにてイグ
ナイタ15から供給される高電圧を電気火花に変え、こ
れによって混合気は点火され爆発燃焼する。爆発燃焼に
より生じたエネルギはクランクシャフト16を介して外
部に出力される。クランクシャフト16の近傍にはエン
ジン回転数センサ50が備えられており、エンジン回転
数Ne(クランクシャフト回転数)検出して制御ユニッ
ト60に送信する。なお、図1では、インジェクタ13
が代表的に1個のみ示されているが、各シリンダ毎に備
えられ得ることは言うまでもない。
【0024】第1モータ20は、三相同期電動機であ
り、アウターロータ21とインナーロータ22とを備え
ている。アウターロータ21の一端(エンジン10側)
はフライホイール17を介してクランクシャフト16と
結合されている。アウターロータ21に形成されたスロ
ット(図示せず)には、三相のコイルが巻回されて三相
コイル23が形成されている。この三相コイル23に対
する電力の供給はアウターロータ21の中空回転軸24
に対して摺動可能に備えられているスリップリング25
を介して行われる。スリップリング25には第1インバ
ータ200が接続されており、第1インバータ200に
は制御ユニット60およびバッテリ210が接続されて
いる。インナーロータ22の外周面には複数の永久磁石
26が備えられている。インナーロータ22にはドライ
ブシャフト40が結合されており、ドライブシャフト4
0は中空回転軸24の内部空間を貫通した後ディファレ
ンシャルギヤ41を介して車軸42と接続されている。
ドライブシャフト40上の第2モータ30とディファレ
ンシャルギヤ41との間の位置には、ドライブシャフト
40(インナーロータ22)の回転数Ndを検出する第
1レゾルバ51が配置されている。車軸42の両端には
車輪43がそれぞれ取り付けられており、車軸42の近
傍には車速vを検出するための車速センサ53が配置さ
れている。第1モータ20では、インナーロータ22の
永久磁石26により形成される磁界と制御ユニット60
からの指令に基づき三相コイル23によって形成される
磁界との相互作用によって、アウターロータ21とイン
ナーロータ22とが様々な態様の動作を示す。
【0025】第2モータ30は、三相同期電動機であ
り、ケース45の内周面に配置された複数のステータ3
1、その外周面に複数の永久磁石32を備えたロータ3
3を備えている。回転磁界を形成する三相コイル34
は、各ステータ31にコイルが巻回されることにより構
成されている。三相コイル34に対しては第2インバー
タ220が接続されており、第2インバータ220は制
御ユニット60およびバッテリ210と接続されてい
る。第2モータ30では、ロータ33の永久磁石32に
より形成される磁界と制御ユニット60からの指令に基
づき三相コイル34によって形成される磁界との相互作
用によって、ロータ33が回転する。ロータ33はドラ
イブシャフト40と同一軸上に配置されていると共にそ
の中空部をドライブシャフト40が貫通する中空軸35
に結合されており、中空軸35の近傍にはロータ33の
回転数を検出する第2レゾルバ52が配置されている。
また、第2モータ30の中空軸35と第1モータ20の
アウターロータ21の他端とは以下のクラッチ装置70
を介して継合および解放可能に連結されている。
【0026】第1モータ20と第2モータ30との間に
はクラッチ装置70が配置されている。クラッチ装置7
0は図示しないアクチュエータによって駆動される第1
クラッチ71と第2クラッチ72とを備えており、第1
クラッチ71はアウターロータ21と中空軸35(ロー
タ33)との連結の継合および解放を実行し、第2クラ
ッチ72はドライブシャフト40と中空軸35(ロータ
33)との連結の継合および解放を実行する。クラッチ
装置70には制御ユニット60が接続されており、クラ
ッチ装置70は制御ユニット60からの指令に基づいて
各アクチュエータ(図示せず)が作動することにより制
御される。
【0027】次に、図1を参照して本実施例に係る車両
の制御系について説明する。制御ユニット60は、ハイ
ブリッドECU(電子制御ユニット)600、およびエ
ンジンECU610を備えている。各ECU600、6
10にはCPU、ROM、RAM等がそれぞれ備えられ
ている。なお、これらECUは例示であり、例えば、ハ
イブリッドECU600にはバッテリ210の状態管理
を行うバッテリECUが組み込まれ得る。
【0028】ハイブリッドECU600は制御ユニット
60の中核をなすECUであり車両の走行状態全般を制
御する。ハイブリッドECU600は、エンジンECU
610と双方向通信可能に信号線を介して接続されてい
る。ハイブリッドECU600には、エンジン10のク
ランクシャフト16の回転数を検出するエンジン回転数
センサ50、ドライブシャフト40(インナーロータ2
2)の回転数を検出する第1レゾルバ51、第2モータ
30のロータ33の回転数を検出する第2レゾルバ5
2、車両の車速を検出する車速センサ53、アクセル踏
み込み量をアクセル開度として検出するアクセル開度セ
ンサ54、およびバッテリ充電率(SOC)を検出する
SOCセンサ55がそれぞれ信号線を介して接続されて
いる。ハイブリッドECU600は、第1および第2イ
ンバータ200、220と信号線を介して接続されてお
り第1および第2モータ20、30の動作を制御する。
ハイブリッドECU600はクラッチ装置70内の第1
及び第2クラッチ71、72に対しても信号線を介して
接続されており、エンジン10を常に最高効率点にて運
転し得るように車両の走行状態を制御している。ハイブ
リッドECU600内のROM601は、本実施例の特
徴であるエンジン10の出力制御処理を実行するプログ
ラムを格納し、RAM602は先の車両要求出力、アク
セル開度等を逐次更新して格納している。
【0029】エンジンECU610は、スロットルバル
ブ12、インジェクタ13、イグナイタ15等のエンジ
ン運転状態を変更する装置と接続されており、ハイブリ
ッドECU600からの要求に従ってスロットルバルブ
12、インジェクタ13、イグナイタ15等を介してエ
ンジン10の運転状態を制御する。
【0030】次に、これら構成を備える本実施例に従う
ハイブリッド車両の出力制御装置の動作状態について図
2ないし図4を参照して説明する。図2および図3は本
実施例に従う出力制御装置によって実行されるエンジン
出力制御ルーチンを示すフローチャートである。図4は
アクセル開度および車速に基づいて車両要求出力を決定
する際に用いられるマップの一例を示す説明図である。
【0031】本処理ルーチンは、ハイブリッドECU6
00が、例えば、イグニッションキー位置に基づいて、
車両が走行準備状態にあることを検知すると開始され、
所定の時間間隔(例えば、8msec)で繰り返し実行
される。ハイブリッドECU600は、アクセル開度セ
ンサ54からアクセル開度θを取得し、取得したアクセ
ル開度θを現アクセル開度θ1としてRAM602に一
時的に格納する(ステップS100)。ハイブリッドE
CU600は車速センサ53から車速vを取得し、取得
した車速vをv1としてRAM602に一時的に格納す
る(ステップS110)。次に、ハイブリッドECU6
00は、RAM602に格納されている車速v1および
現アクセル開度θ1を読み出し、現車両要求出力Pr1
を図4に示すマップに基づいて決定する(ステップS1
20)。図4には、左からシフトポジションが1st、
2nd、3rd、4thの場合における特性線が例示さ
れており、シフトポジション、アクセル開度θおよび車
速vに基づいて車両要求出力が決定される。なお、図示
する特性線は本実施例の理解を容易にするために用いた
例示に過ぎず、車両要求出力を決定するための特性線
(マップ)はこれに限定されるものではない。
【0032】ハイブリッドECU600は、現車両要求
出力Pr1がエンジン10を最高効率運転ポイントで運
転させることができる最小エンジン出力Peminよりも
大きいか否かを判定する(ステップS130)。なお、
最小エンジン出力Peminは第2モータ30が単独で出
力し得る出力であることはいうまでもない。ハイブリッ
ドECU600は、Pr1≦Peminであると判定した
場合には(ステップS130:No)、現車両要求出力
Pr1を先車両要求出力Pr0として、現アクセル開度
θ1を先アクセル開度θ0としてそれぞれRAM602
に格納して(ステップS140)本処理ルーチンを終了
する。かかる場合には、本処理ルーチンとは別のEV制
御ルーチンが実行される。例えば、バッテリ充電率SO
Cが下限しきい値より大きな場合には、第2モータに対
する要求出力Pm2*=Pr1、エンジン回転数Ne=
0、エンジントルクTe=0としてバッテリ210の電
力を第2モータ30から車両出力として出力することが
できる。あるいは、バッテリ充電率SOCが下限しきい
値以下の場合には、エンジン10をエンジン動作ライン
L3上のいずれかの点において運転させ、第1モータ2
0をジェネレータとして作動させ、得られた電力を第2
モータ30から車両トルクとして出力しても良い。この
他にも、様々な公知のEV走行制御ルーチンが用いられ
得ることは言うまでもない。
【0033】これに対して、ハイブリッドECU600
は、Pr1>Peminであると判定した場合には(ステ
ップS130:Yes)、バッテリ充電率SOCが下限
しきい値SOCrefより大きいか否かを判定する(ステ
ップS150)。ハイブリッドECU600は、バッテ
リ充電率SOCが下限しきい値SOCrefよりも大きい
と判定した場合には(ステップS150:No)、車両
要求出力Prの変動量ΔPrを求める(ステップS16
0)。なお、RAM602には先の本処理ルーチン実行
時に算出された車両要求出力が先車両要求出力Pr0と
して格納されており、この先車両要求出力Pr0と現車
両要求出力Pr1の絶対値の差分から車両要求出力変動
量ΔPrが求められる。また、先車両要求出力Pr0と
現車両要求出力Pr1との算出間隔は、本処理ルーチン
の実行間隔に一致する。ハイブリッドECU600は、
算出した車両要求出力変動量ΔPrが第1しきい値Per
ef1未満であるか否かを判定する(ステップS17
0)。第1しきい値Peref1は、車両要求出力変動量Δ
Prがエンジン運転ポイント(エンジン動作点)を変化
させる必要のないほど小さな変動量であるか否かを判定
するために用いられるしきい値であり、例えば、10N
程度の値となる。
【0034】ハイブリッドECU600は、車両要求出
力変動量ΔPrが第1しきい値Peref1未満であると判
定した場合には(ステップS170:Yes)、指令ア
クセル開度θ*を先回の実行ルーチンにてRAM602
に格納された先アクセル開度θ0に設定し、目標エンジ
ン出力Pe*を先エンジン出力Pe0に設定し、Pe0
に対応するエンジン回転数NeおよびエンジントルクT
eをマップから求める(ステップS180)。すなわ
ち、先車両要求出力Pr0と現車両要求出力Pr1との
間に変動があったとしても、その変動を目標エンジン出
力Pe*に反映させることなく、先エンジン出力Pr0
に対応するエンジン運転ポイントと同一の運転ポイント
にてエンジン10を運転させる。この結果、僅かな車両
要求出力変動によってはエンジン運転ポイントは変更さ
れず、頻繁なエンジン運転ポイントの変化に伴い発生す
る加速損失を低減することができる。ハイブリッドEC
U600は、現車両要求出力Pr1と目標エンジン出力
Pe*との差分を求め、第1および第2モータ20、3
0のいずれかによってアシストされるべき目標アシスト
出力Pma*とする(ステップS190)。エンジン1
0によって出力される目標エンジン出力Pe*と、アク
セル開度および車速に基づく本来エンジンが出力すべき
現車両要求出力Pr1との出力差を第1および第2モー
タ20、30のいずれかによって補完するのである。こ
の結果、現車両要求出力Pr1とドライブシャフト40
から車輪43に伝達される出力とが一致する。
【0035】ここで、目標エンジン出力Pe*から目標
エンジン回転数Ne*および目標エンジントルクTe*
を求める際に用いられるマップについて図5を参照して
説明する。図5は本実施例の出力制御装置がエンジン1
0の運転を制御する際に用いるエンジン運転ポイントの
マップを示す説明図である。図5において縦軸はエンジ
ントルクTe(Nm)を示し、横軸はエンジン回転数N
e(rpm)を示す。等燃費ラインL1は燃費が等しくな
るポイントを結んで示した特性線であり、エンジン等出
力ラインL2はエンジン10の出力(Pe)が等しくな
るポイントを結んで示した特性線である。これら等燃費
ラインL1およびエンジン等出力ラインL2に基づい
て、同一のエンジン出力に対してエンジンの運転効率が
最高となるように(燃費が最も良くなるように)エンジ
ン動作ラインL3が決定される。エンジン運転ポイント
はエンジン動作ラインL3上にある。エンジン動作ライ
ンL3が存在しない左側1/4の領域は、エンジン10
によって車両要求出力を出力するよりも第2モータ30
によって車両要求出力を出力する方が車両全体としての
エネルギ効率が良くなるEV領域である。このEV領域
ではエンジン10は駆動出力を出力するためには運転さ
れず、専ら第2モータ30によって車両要求出力が出力
される。もっとも、エンジン10は、SOCセンサ55
によって検出されたバッテリ210のSOCが下限しき
い値以下の場合には第1モータ20をジェネレータとし
て駆動するための動力源として用いられ得る。かかる場
合にも、エンジン10はエンジン動作ラインL3上のい
ずれかの運転ポイントにて運転され得ることは言うまで
もない。
【0036】目標エンジン出力Pe*からエンジン回転
数Ne*およびエンジントルクTe*を求める手順は次
の通りである。目標エンジン出力Pe*に対応するエン
ジン運転ポイントをエンジン動作ラインL3上から選択
し、そのエンジン運転ポイントに対応するマップ上のエ
ンジン回転数Neを目標エンジン回転数Ne*とする。
エンジン出力Peとエンジン回転数Neおよびエンジン
トルクTeとの間には、Pe=Ne×Teの関係があ
り、エンジン動作ラインL3上にてエンジン出力Peと
エンジン回転数Neとは一対一に対応しているからであ
る。また、目標エンジン回転数Ne*が決定されると、
その目標エンジン回転数Ne*に対応した目標エンジン
トルクTe*も一義的に決定される。
【0037】ステップS180では上述の手順に従って
目標エンジン回転数Ne*および目標エンジントルクT
e*が求められる。ハイブリッドECU600は、ステ
ップS170にて、車両要求出力変動量ΔPrは第1し
きい値Peref1以上であると判定した場合(ステップ
S170:No)、車両要求出力変動量ΔPrが第2し
きい値Peref2未満であるか否かを判定する(ステップ
S200)。第2しきい値Peref2は、車両要求出力変
動量ΔPrが急加速等に対応する大きな変動量であるか
否かを判定するための上限しきい値であり、例えば、2
0〜30N程度である。ハイブリッドECU600は、
車両要求出力変動量ΔPrが第2しきい値Peref2未
満であると判定した場合には(ステップS200:Ye
s)、目標アクセル開度θ*を式(1) θ*=θ0+(θ1−θ0)/(ksΔt)・・・(1) から求め、求めた目標アクセル開度θ*と車速v1とに
基づいて目標エンジン出力Pe*を図4に示すマップか
ら求める(ステップS210)。
【0038】式1においてΔtはアクセル開度がθ0か
らθ1に変化するまでの時間、通常は本処理ルーチンの
実行時間間隔であり、ksは立ち上がり時間を遅らせる
立ち上がり時間調整係数である。なお、θ0は先回の実
行ルーチンにてRAM602に格納された先アクセル開
度であり、ハイブリッドECU600は、目標エンジン
出力Pe*を求める際に先アクセル開度θ0をRAM6
02から読み出して用いる。ハイブリッドECU600
は、求めた目標エンジン出力Pe*から図5に示すマッ
プに基づいて既述のように目標エンジン回転数Ne*お
よび目標エンジントルクTe*を求める。ハイブリッド
ECU600は、現車両要求出力Pr1と目標エンジン
出力Pe*との差分を求め、第1および第2モータ2
0、30のいずれかに対する目標アシスト出力Pma*
とする(ステップS190)。かかる制御によれば、先
車両要求出力Pr0から目標エンジン出力Pe*への変
動量(すなわち、エンジン運転ポイントの変化速度)は
先車両要求出力Pr0から本来の現車両要求出力Pr1
への変動量と比較して小さくなる。この結果、エンジン
回転数NeおよびエンジントルクTeは緩やかに増加
し、エンジン回転数Neの変動が緩慢となるため慣性に
よる加速損失が低減されると共に、エンジン運転ポイン
トがエンジン動作ラインL3上を移動することと相まっ
て燃費を向上させることができる。また、不足するエン
ジン出力は第1および第2モータ20、30のいずれか
によって補完されるのでドライバビリティが損なわれる
こともない。
【0039】ハイブリッドECU600は、ステップS
200にて車両要求出力変動量ΔPrが第2しきい値以
上であると判定した場合には(ステップS200:N
o)、目標エンジン出力Pe*を式Pe*=Pr1−P
batに基づいて求める。ここで、Pbatはバッテリ210
から持ち出すことのできる出力(バッテリ210の電気
エネルギを第1および第2モータ20、30のいずれか
によって機械エネルギとして出力できる出力)を意味
し、Pbat=Pm1+Pm2である。Pbatは、バッテリ
充電率SOCに応じて変化し、例えば、バッテリ充電率
SOCが十分に高い場合には15N程度であり、バッテ
リ充電率SOCの低下と共に最終的には0Nとなる。ハ
イブリッドECU600は、求めた目標エンジン出力P
e*から図5のマップに基づいて目標エンジン回転数N
e*および目標エンジントルクTe*を求める(ステッ
プS220)。このように車両要求出力変動量ΔPrが
第2しきい値以上の場合には、バッテリ210によって
持ち出しできる出力Pbatを第1および第2モータ2
0,30のいずれかを介して出力し、エンジン回転数N
eおよびエンジントルクTeは徐々に目標エンジン回転
数Ne*および目標エンジントルクTe*へと増加され
る。
【0040】ハイブリッドECU600は、現車両要求
出力Pr1と目標エンジン出力Pe*との差分を求め、
第1および第2モータ20、30のいずれかに対する目
標アシスト出力Pa2*とする(ステップS190)。
かかる制御によれば、先車両要求出力Pr0から目標エ
ンジン出力Pe*への変動量(すなわち、エンジン運転
ポイントの変化速度)はバッテリ持ち出し出力Pbatの
分だけ先車両要求出力Pr0から現車両要求出力Pr1
への変動量と比較して小さくなる。このように、エンジ
ン回転数NeおよびエンジントルクTeは緩やかに増加
する一方で、現車両要求出力Pr1に対して不足する出
力は第1および第2モータ20、30のいずれかによっ
て補完されるので、加速要求に応えてドライバビリティ
を損なうことなく慣性による加速損失を低減して燃費を
向上させることができる。
【0041】ハイブリッドECU600は、ステップS
150にてバッテリ充電率SOCが下限しきい値SOC
ref以下であると判定した場合には(ステップS15
0:No)、エンジン目標出力Pe*を現車両要求出力
Pr1とし、目標アクセル開度θ*を現アクセル開度θ
1として目標エンジン回転数Ne*および目標エンジン
トルクTe*を決定する(S230)。バッテリ充電率
SOCが下限しきい値SOCref以下の場合には、第1
および第2モータ20、30のいずれかによって抑制さ
れたエンジン出力分を補うことができないので、車両要
求出力Pr1に応じた全出力をエンジン10によって出
力しなければならないからである。したがて、バッテリ
210によって差分出力が補完されている状態において
バッテリ充電率SOCが下限しきい値SOCref以下と
なった場合には、上記の目標エンジン出力Pe*の算出
方法に拘わらず、ハイブリッドECU600は車両要求
出力変動量ΔPrを反映することなくエンジンECU6
10を介してエンジン10によって全車両要求出力を出
力させる。続いて、ハイブリッドECU600は、現車
両要求出力Pr1と目標エンジン出力Pe*との差分を
求め、第1および第2モータ20、30のいずれかに対
する目標アシスト出力Pma*(実際には0)とする
(ステップS190)。
【0042】ステップS180に続いて、ハイブリッド
ECU600は、第1レゾルバ51からドライブシャフ
ト回転数Ndを取得する(ステップS240)。このド
ライブシャフト回転数Ndは第1モータのインナーロー
タ22の回転数としても用いられ得る。ハイブリッドE
CU600は、決定した目標エンジン回転数Ne*がド
ライブシャフト回転数Ndよりも高い(大きい)か否か
を判定する(ステップS250)。すなわち、走行状態
にある車両のドライブシャフト回転数Ndがエンジン回
転数Neよりも低いアンダードライブ状態にあるのか、
あるいは、ドライブシャフト回転数Ndがエンジン回転
数Neよりも高いオーバドライブ状態にあるのかを判定
する。ハイブリッドECU600は、目標エンジン回転
数Ne*>ドライブシャフト回転数Ndであると判定し
た場合には(ステップS230:Yes)、アンダード
ライブ制御を実行する(ステップS260)。一方、ハ
イブリッドECU600は、目標エンジン回転数Ne*
≦ドライブシャフト回転数Ndであると判定した場合に
は(ステップS250:No)、オーバドライブ制御を
実行する(ステップS270)。
【0043】ここで、アンダードライブ制御およびオー
バドライブ制御について図6および図7を参照して説明
する。図6はアンダードライブ制御に際してハイブリッ
ドECU600にて実行される処理ルーチンを示すフロ
ーチャートであり、図7はオーバドライブ制御に際して
ハイブリッドECU600にて実行される処理ルーチン
を示すフローチャートである。
【0044】先ず、図6を参照してアンダードライブ制
御について説明する。アンダードライブ制御を開始する
と、ハイブリッドECU600は第1クラッチ71が解
放状態(オフ状態)にあり、且つ第2クラッチ72が継
合状態(オン状態)にあるか否かを判定する(ステップ
S261)。すなわち、第2モータ30のロータ33と
ドライブシャフト40とが結合されているか否かを判定
する。ハイブリッドECU600は、第1クラッチ71
および第2クラッチ72の少なくとも一方が判定条件を
満たしていないと判定した場合には(ステップS26
1:No)、第1および第2クラッチ71,72を解放
させる(ステップS262)。両クラッチ71,72を
解放するのは、両クラッチ71,72が共に継合してエ
ンジン10の自由な運転制御が阻害される事態を回避す
るためである。続いて、ハイブリッドECU600は、
第2クラッチ72を継合させて、第2モータ30のロー
タ33とドライブシャフト40とを結合し、第2モータ
30がドライブシャフト40上に配置されている構成と
する(ステップS263)。アンダードライブ時には、
第1モータ20にて回生したエネルギが第2モータ30
にて消費され、その消費されたエネルギを再度第1モー
タ20にて回生するというエネルギの再循環を防止する
と共に、エネルギ効率を向上させるために、第2モータ
30のロータ33をドライブシャフト40に継合するこ
ととした。
【0045】ハイブリッドECU600は、第1モータ
20に対する目標モータトルクTm1*を目標エンジン
トルクTe*に設定する(ステップS264)。このよ
うなアンダードライブ制御時の動力伝達系の構成では、
第1モータ20がエンジン10に結合されており第1モ
ータ20のトルクTm1がエンジン10の負荷トルクと
なるので、第1モータ20の目標モータトルクTm1*
をエンジン10の目標エンジントルクTe*に合わせる
ことによりエンジン10を目標エンジントルクTe*に
て安定して運転させるのである。続いて、ハイブリッド
ECU600は、第2モータ30に対する目標モータト
ルクTm2*を式(2) Tm2*=((Pe*+Pma*)/Nd)−Te*・・・(2) から求める(ステップS265)。すなわち、車両要求
出力Pr1に対応してドライブシャフト40上に出力さ
れるべきトルクとエンジン10によって出力されるエン
ジントルクTeとの差分トルクを第2モータ30の目標
モータトルクTm2*に設定する。ハイブリッドECU
600は目標モータトルクTm2*を設定後、メイン処
理ルーチンにリターンする。かかる構成では、第1モー
タ20は、負のトルクを出力(回生動作)することとな
るため、第1モータ20はジェネレータとして機能し、
第1モータ20にて生成された電力は第2モータ30に
よって目標モータトルクTm2*を発生させるために消
費されることとなる。
【0046】次に図7を参照してオーバドライブ制御に
ついて説明する。オーバードライブ制御を開始すると、
ハイブリッドECU600は第1クラッチ71が継合状
態(オン状態)にあり、且つ第2クラッチ72が解放状
態(オフ状態)にあるか否かを判定する(ステップS2
71)。すなわち、第2モータ30のロータ33とクラ
ンクシャフト16とが結合されているか否かを判定す
る。ハイブリッドECU600は、第1クラッチ71お
よび第2クラッチ72の少なくとも一方が判定条件を満
たしていないと判定した場合には(ステップS271:
No)、第1および第2クラッチ71,72を解放させ
る(ステップS272)。続いて、ハイブリッドECU
600は、第1クラッチ71を継合させて、第2モータ
30のロータ33とクランクシャフト16とを結合し、
第2モータ30の出力をクランクシャフト16上に出力
し得る構成とする(ステップS273)。アンダードラ
イブ時には、第2モータ30にて回生したエネルギが第
1モータ20にて消費され、その消費されたエネルギを
再度第2モータ30にて回生するというエネルギの再循
環を防止すると共に、エネルギ効率を向上させるため
に、第2モータ30のロータ33をクランクシャフト1
6に継合することとした。
【0047】ハイブリッドECU600は、第1モータ
20の対する目標モータトルクTm1*を式(3) Tm1*=(Pe*+Pma*)/Nd・・・(3) から求める(ステップS274)。このようなオーバー
ドライブ制御時の動力伝達系の構成では、第1モータ2
0のトルクが車両要求トルクPr1に対応するドライブ
シャフト40のトルクとなるからである。続いて、ハイ
ブリッドECU600は、第2モータ30の目標モータ
トルクTm2*を式(4) Tm2*=Tm1*−Te*・・・(4) から求める(ステップS275)。この構成では、第2
モータ30はエンジン10と第1モータ20との間に配
置されるため第2モータ30はエンジン10の目標エン
ジントルクTe*と第1モータ20の目標モータトルク
Tm1*の差分トルクを目標モータトルクTm2*とし
なければならないからである。また、かかる構成では第
2モータ30のモータトルクTm2*は負のトルクとな
るため、第2モータ30はジェネレータとして機能して
電力を生成し、生成された電力は第1モータ20にて目
標モータトルクTm1*を発生させるために消費され
る。
【0048】ハイブリッドECU600は、アンダード
ライブ制御またはオーバドライブ制御を経た後、ステッ
プS140、S170、S200、S210のいずれか
のステップで決定された目標エンジン回転数Ne*にて
エンジン10を運転させるようにエンジンECU610
に対して指令を送り、エンジン10を制御する(ステッ
プS280)。この結果、目標エンジントルクTe*が
クランクシャフト16上に出力される。ハイブリッドE
CU600は、第2インバータ220を介してステップ
S140またはステップS180にて求められた目標モ
ータトルクTm2*にて第2モータ30を駆動し、第1
インバータ200を介してステップS244またはステ
ップS254にて求められた目標モータトルクTm1*
にて第1モータを駆動する(ステップS290)。最後
に、ハイブリッドECU600は、現車両要求出力Pr
1を先車両要求出力Pr0として、現アクセル開度θ1
を先アクセル開度θ0としてそれぞれRAM602に格
納して(ステップS300)本処理ルーチンを終了す
る。
【0049】以上説明した本実施例に係るハイブリッド
車両の出力制御装置によるエンジン出力の時間変化につ
いて図8〜図11を参照して説明する。図8は車両要求
出力の変動量の程度を示すための説明図である。図9は
アクセル踏み込み量に対応するアクセル開度が短時間の
間に変動する場合のエンジン出力変動と車両要求出力変
動の関係例を模式的に示すグラフである。図10はアク
セル開度が比較的緩やかに変動する場合のエンジン出力
変化と車両要求出力変化の関係例を模式的に示すグラフ
である。
【0050】図8のグラフにおいて、縦軸は車両要求ト
ルクTeを示し、横軸はエンジン回転数Neを示してい
る。グラフ中の変動量は車両要求出力変動量が小さい
場合(第1しきい値未満の場合)を示し、の変動量は
車両要求出力変動量が中程度の場合(第1しきい値以上
で第2しきい値未満の場合)を示し、の変動量は車両
要求出力変動量が大きい場合(第2しきい値以上の場
合)をそれぞれ示す。なお、変動量、変動量および
変動量のグラフ上の位置はあくまでも目安に過ぎず、
これら変動量のグラフ上の位置が本実施例中における各
しきい値の値と一致するわけではない。
【0051】先ず、アクセル踏み込み量に対応するアク
セル開度が短時間の間に変動する場合のエンジン出力変
動と車両要求出力変動との関係について図9を参照して
説明する。なお、車両要求出力変動量のサンプリングは
既述のように例えば、8ms間隔で行われる。変動量
では車両要求出力Prが変化してもエンジン出力Peは
変動せず、先エンジン出力Pe0を保持し続ける。変動
量では、車両要求出力変動線LPrの傾きと比較して
エンジン出力変動線LPeの傾きが小さくなり、エンジ
ン回転数Neの上昇が抑制される。変動量では、現車
両要求出力Pr1から第1および第2モータ20、30
のいずれかによって出力可能なバッテリ出力Pbatを減
じた値が目標エンジン出力Pe*となるため、変動量
の場合と比較してエンジン出力変動線LPeの傾きが大
きくなるものの、車両要求出力Prの変動量と比較すれ
ばエンジン出力Peの変動量は小さくエンジン回転数N
eの上昇が抑制される。特に最右側に現れる変動量で
は、車両要求出力Prの変動量が極めて大きいためエン
ジン出力変動線LPeの傾きが先の変動量の場合より
も大きくなるものの、車両要求出力Prの変動量と比較
すればエンジン出力Peの変動量は小さくエンジン回転
数Neの上昇が抑制される。いずれの場合も、車両要求
出力Prとエンジン出力Peとの差分出力は第1および
第2モータ20、30のいずれかによって出力される。
したがって、現実に車両から出力される車両出力は車両
要求出力と一致する。以上の現象は車両要求出力Prが
減少した場合(車両要求出力変動量ΔPrが負の場合)
にも同様に現れる。
【0052】図9ではバッテリ出力Pbatが比較的小さ
い場合(バッテリ充電率SOCが下限しきい値を下回ら
ない場合)について説明したが、車両要求出力Prの変
動状態によってはバッテリ充電率SOCが下限しきい値
を下回る場合もある。かかる場合について、図10を参
照して説明する。図9を参照して説明したのと同様にエ
ンジン出力Peは車両要求出力変動ΔPrが変動量の
場合には先エンジン出力Pe0を採り、変動量の場合
には車両要求出力変動線LPeと比較して傾きの小さな
エンジン出力変動線LPe上の出力をエンジン出力Pe
として採る。変動量の場合には、現車両要求出力Pr
1からバッテリ出力Pbatを減じた出力が目標エンジン
出力Pe*となる。ただし、車両要求出力Prが比較的
大きな状態で保持されバッテリ充電率SOCが下限しき
い値を下回ると目標エンジン出力Pe*を現車両要求出
力Pr1に変更される(SOC規制)。その後は、バッ
テリ充電率SOCが下限しきい値を上回るまで目標エン
ジン出力Pe*に現車両要求出力Pr1が設定される。
【0053】このように本実施例に係るハイブリッド車
両の出力制御装置によれば、エンジン運転ポイントの頻
繁な変更が抑制されるので、エンジン回転数の変動に伴
って発生する慣性による加速損失を低減することができ
ると共に、エンジン10を常に最高効率運転ポイントに
て運転させるので燃費を最良とすることができる。ま
た、エンジン回転数の変動に伴うトルク変動が抑制され
るのでドライバビリティを改善することができる。
【0054】さらに、本実施例に係るハイブリッド車両
の出力制御装置によれば、現車両要求出力Pr1とエン
ジン10によって出力される目標エンジン出力Pe*と
の差分出力は第1および第2モータ20、30のいずれ
かによって補完される。また、これら第1および第2モ
ータ20、30による不足出力の補完は、少なくともバ
ッテリ充電率SOCが下限しきい値SOCref以下とな
るまでは得られる。これにより、単に目標エンジン出力
Pe*を抑制するだけの場合に生じていた車両要求出力
と車両出力との出力差が解消され、ドライバビリティを
改善することができる。
【0055】また、第1モータ20によってエンジン1
0のトルク脈動を吸収することができるので、エンジン
10と第1モータ20とをダンパを介すことなく直接結
合することができる。エンジン10の第1モータ20と
が直接結合されるので、第1モータ20の慣性を利用す
ることが可能となり、フライホイールを小型化、あるい
は、取り除くことができる。さらに、第1モータ20が
エンジン10側に配置されているので第1モータ20の
入力軸を短くすることが可能となり、容易に必要な強度
を得ることができる。
【0056】以上、発明の実施の形態に基づき本発明に
係るハイブリッド車両の出力制御装置を説明してきた
が、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易
にするためのものであり、本発明を限定するものではな
い。本発明は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱す
ることなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはそ
の等価物が含まれることはもちろんである。
【0057】上記実施例では、車両要求出力変動量ΔP
rが第1しきい値Peref1未満の場合にも、第1モー
タ20あるいは第2モータ30によって差分出力を出力
する構成を備えているが、目標エンジン出力Pe*を車
両出力としてもよい。車両要求出力変動量ΔPrが小さ
な領域では、現車両要求出力Pr1と目標エンジン出力
Pe*との差は小さく、その差分出力を補わなくともド
ライバビリティを著しく低下させることはないからであ
る。かかる場合には、第1モータ20あるいは第2モー
タ30による差分出力の補完がより効果的な場合のため
に、バッテリ充電率SOCを高い値で保持することがで
きる。
【0058】上記実施例では、バッテリ充電率SOCが
下限しきい値SOCref以下となった時点で第1および
第2モータ20、30による差分出力の補完を中止し、
エンジン10によって現車両要求出力Pr1の全てを出
力する構成を備えている。これに対して、バッテリ充電
率SOCの判定しきい値をいくつか持ち、段階的に補完
する出力量を低減していっても良い。かかる場合には、
エンジン10の出力を増大させて車両要求出力と実際に
出力される車両出力を一致させても良く、あるいは、車
両要求出力と実際に出力される車両出力との間に小さな
出力差を持たせても良い。前者の場合には車両要求出力
に応じた車両出力が出力されるという利点を有し、後者
の場合にはドライバビリティを著しく低下させることな
くエンジン10の運転ポイントを維持することができる
という利点を有する。
【0059】上記実施例では、車両要求出力変動量ΔP
rが第2しきい値Peref2以上の場合には、バッテリ
210から持ち出すことのできる最大出力を第1モータ
20あるいは第2モータ30によって出力する構成を備
えているが、最大出力未満の所望の値としても良い。
【0060】上記実施例では、エンジン10と第1モー
タ20とがダンパを介すことなく結合されているが、ダ
ンパを介してエンジン10と第1モータ20とが結合さ
れている場合にも本発明に係る出力制御装置は適用可能
である。また、第2モータ30がエンジン10側に配置
されているハイブリッド車両に対してもの本発明は適用
可能である。
【0061】上記実施例における、第1しきい値Pere
f1、第2しきい値Peref2、およびPbat等の値はあ
くまで例示であり、エンジン10、第1モータ20、第
2モータ30、バッテリ210等の特性によって最適な
値は適宜変化し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例が適用される車両の概略構成を示
すブロック図である。
【図2】本実施例に従う出力制御装置によって実行され
るエンジン出力制御ルーチンを示すフローチャートであ
る。
【図3】本実施例に従う出力制御装置によって実行され
るエンジン出力制御ルーチンを示すフローチャートであ
る。
【図4】本実施例においてアクセル開度および車速に基
づき車両要求出力を求めるためのマップを示す説明図で
ある。
【図5】本実施例に従う出力制御装置がエンジンの運転
を制御する際に用いるエンジン運転ポイントのマップを
示す説明図である。
【図6】アンダードライブ制御に際してハイブリッドE
CU600にて実行される処理ルーチンを示すフローチ
ャートである。
【図7】オーバドライブ制御に際してハイブリッドEC
U600にて実行される処理ルーチンを示すフローチャ
ートである。
【図8】車両要求出力の変動量の程度を示すための説明
図である。
【図9】アクセル踏み込み量に対応するアクセル開度が
短時間の間に変動する場合のエンジン出力変動と車両要
求出力変動の関係例を模式的に示すグラフである。
【図10】アクセル開度が比較的緩やかに変動する場合
のエンジン出力変化と車両要求出力変化の関係例を模式
的に示すグラフである。
【符号の説明】
10…エンジン 11…吸気管 12…スロットルバルブ 13…インジェクタ 14…点火プラグ 16…クランクシャフト 20…第1モータ 21…アウターロータ 22…インナーロータ 23…三相コイル 24…中空回転軸 25…スリップリング 26…永久磁石 30…第2モータ 31…ステータ 32…永久磁石 33…ロータ 34…三相コイル 35…中空軸 40…ドライブシャフト 41…ディファレンシャルギヤ 42…車軸 43…車輪 45…ケース 50…エンジン回転数センサ 51…第1レゾルバ 52…第2レゾルバ 53…車速センサ 54…アクセル開度センサ 55…SOCセンサ 60…制御ユニット 70…クラッチ装置 71…第1クラッチ 72…第2クラッチ 200…第1インバータ 210…バッテリ 220…第2インバータ 600…ハイブリッドECU600 610…エンジンECU
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 29/02 B60K 9/00 E Fターム(参考) 3D039 AB26 3G093 AA07 BA02 BA04 BA19 DA01 DA06 DB05 DB19 EA05 EA09 EA12 FA07 FA10 5H115 PA01 PA12 PC06 PG04 PI16 PI24 PI29 PU10 PU22 PU24 PU25 PV09 QN03 RE03 RE05 RE06 RE13 SE04 SE05 SE08 SE09 TB03 TB10 TE02 TI01 TO21 TO30

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃料の燃焼により動力を発生する燃焼機関
    または電気的なエネルギにより動力を発生する電動機の
    少なくとも一方によって車両に要求される車両要求出力
    に応じた実出力を出力させる出力制御装置であって、 前記車両要求出力を算出する車両要求出力算出手段と、 前記車両要求出力算出手段によって時系列的に算出され
    た複数の車両要求出力に基づいて車両要求出力の変動量
    を算出する要求出力変動量算出手段と、 算出された前記要求出力の変動量を反映して前記燃焼機
    関の燃費効率を優先して前記燃焼機関により出力すべき
    燃焼機関出力を算出し、その算出された前記燃焼機関出
    力を出力するように前記燃焼機関を制御する燃焼機関制
    御手段とを備える出力制御装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の出力制御装置はさらに、
    前記燃焼機関出力と前記車両要求出力との差分に基づい
    て前記電動機によって出力すべき電動機出力を算出し、
    その算出された前記電動機出力を出力するように前記電
    動機を制御する電動機制御手段とを備える出力制御装
    置。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の出力制御装置において、
    前記燃焼機関制御手段は前記車両要求出力の変動量に応
    じて、前記燃焼機関の出力制御パターンを変更すること
    を特徴とする出力制御装置。
  4. 【請求項4】請求項1ないし請求項3のいずれか1の請
    求項に記載の出力制御装置において、前記要求出力変動
    量算出手段は、第1の車両要求出力とその第1の車両要
    求出力の後に算出された第2の車両要求出力とに基づい
    て前記車両要求出力の変動量を算出し、 前記燃焼機関制御手段は、前記車両要求出力の変動量が
    第1のしきい値未満の場合には、前記第1の車両要求出
    力に対応する第1燃焼機関出力を前記燃焼機関出力とす
    る第1制御パターンにて前記燃焼機関を制御することを
    特徴とする出力制御装置。
  5. 【請求項5】請求項4に記載の出力制御装置において、
    前記燃焼機関制御手段は、前記車両要求出力の変動量が
    前記第1のしきい値より大きいな第2のしきい値以上の
    場合には、前記第2の車両要求出力から前記電動機によ
    って出力可能な電動機出力を減じた出力を前記燃焼機関
    出力とする第2制御パターンにて前記燃焼機関を制御す
    ることを特徴とする出力制御装置。
  6. 【請求項6】請求項5に記載の出力制御装置において、
    前記燃焼機関制御手段は、前記車両要求出力の変動量が
    前記第1のしきい値以上であり且つ前記第2のしきい値
    未満の場合には、前記車両要求出力の変動量に対して0
    より大きく1未満の補正比を乗じた補正車両要求出力と
    前記第1車両要求出力との和を前記燃焼機関出力とする
    第3制御パターンにて前記燃焼機関を制御することを特
    徴とする出力制御装置。
  7. 【請求項7】請求項2に記載の出力制御装置において、
    前記電動機によって前記電動機出力を出力できない場合
    には、前記燃焼機関制御手段は前記燃焼機関出力を前記
    第2の車両要求出力とする第4制御パターンにて前記燃
    焼機関を制御することを特徴とする出力制御装置。
  8. 【請求項8】燃料の燃焼により動力を発生する燃焼機関
    または電気的なエネルギにより動力を発生する電動機を
    動力源として備えると共に少なくとも燃焼機関または電
    動機の一方によって車両が要求する車両要求出力に応じ
    た実出力が出力される車両であって、 前記車両要求出力を算出する車両要求出力算出手段と、 前記算出された車両要求出力の所定時間間隔当たりの変
    動量を算出する要求出力変動量算出手段と、 前記算出された車両要求出力および前記算出された車両
    要求出力の変動量を反映すると共に前記燃焼機関の燃費
    効率を優先して動作点を算出する燃焼機関動作点算出手
    段と、 前記算出された燃焼機関動作点にて前記燃焼機関を運転
    させる燃焼機関制御手段とを備える車両。
  9. 【請求項9】請求項8に記載の車両において、前記燃焼
    機関動作点算出手段は、前記車両要求出力の変動量に応
    じて前記車両要求出力の変化速度を補正する補正比を決
    定し、その補正比を用いて前記車両要求出力から前記燃
    焼機関動作点を算出することを特徴とする車両。
  10. 【請求項10】請求項8または請求項9に記載の車両に
    おいて、前記燃焼機関動作点算出手段は、前記車両要求
    出力の変動量が第1のしきい値以下の場合には、前記補
    正比を0とすることを特徴とする車両。
  11. 【請求項11】請求項8ないし請求項10のいずれか1
    の請求項に記載の車両において、前記燃焼機関動作点算
    出手段は、前記車両要求出力の変動量が前記第1のしき
    い値よりも大きな第の2しきい値以上の場合には、前記
    補正比を第1の補正比とすることを特徴とする車両。
  12. 【請求項12】請求項11に記載の車両において、前記
    第1の補正比は前記車両要求出力と前記車両要求出力か
    ら前記電動機によって出力可能な電動機出力を減じた補
    正車両要求出力との比であることを特徴とする車両。
  13. 【請求項13】請求項11または請求項12に記載の車
    両において、前記燃焼機関動作点算出手段は、前記車両
    要求出力の変動量が前記第1のしきい値より大きく前記
    第2のしきい値未満の場合には、前記補正比を0より大
    きく前記第1の補正比未満とすることを特徴とする車
    両。
  14. 【請求項14】請求項9ないし請求項13のいずれか1
    の請求項に記載の車両はさらに、前記車両要求出力と前
    記補正後の燃焼機関動作点において前記燃焼機関により
    出力される燃焼機関出力との差分出力を前記電動機によ
    って出力させる電動機制御手段を備えることを特徴とす
    る車両。
  15. 【請求項15】請求項14に記載の車両において、前記
    電動機によって前記差分出力を出力できない場合には、
    前記燃焼機関動作点算出手段は前記補正比を1に変更す
    ることを特徴とする車両。
  16. 【請求項16】燃料の燃焼により動力を発生する燃焼機
    関または電気的なエネルギにより動力を発生する電動機
    を動力源として備えると共に少なくとも前記燃焼機関ま
    たは電動機の一方によって車両の要求する車両要求出力
    に応じた実出力が出力される車両における燃焼機関の出
    力制御方法であって、 異なる時間タイミングにて第1車両要求出力と第2車両
    要求出力とを算出し、 算出した第1車両要求出力と第2車両要求出力とに基づ
    いて車両要求出力の変動量を算出し、 前記車両要求出力変動量を反映すると共に前記燃焼機関
    の燃費効率を優先して前記車両要求出力に対応する前記
    燃焼機関の出力を決定し、その決定した燃焼機関出力を
    前記燃焼機関に出力させる方法。
  17. 【請求項17】請求項16に記載の方法において、前記
    車両要求出力変動量が第1のしきい値未満の場合には、
    前記第1車両要求出力に対応する第1燃焼機関出力を前
    記燃焼機関に出力させる方法。
  18. 【請求項18】請求項17に記載の方法において、前記
    車両要求出力変動量が前記第1のしきい値より大きな第
    2のしきい値以上の場合には、前記第2車両要求出力か
    ら前記電動機によって出力可能な出力を減じた補正燃焼
    機関出力を前記燃焼機関に出力させる方法。
  19. 【請求項19】請求項18に記載の方法において、前記
    車両要求出力変動量が前記第1のしきい値以上であり且
    つ第2のしきい値未満の場合には、前記補正燃焼機関出
    力を算出し、 前記第1燃焼機関出力より大きく前記補正燃焼機関出力
    よりも小さい出力を前記燃焼機関に出力させる方法。
  20. 【請求項20】請求項16ないし請求項19のいずれか
    1の請求項に記載の方法はさらに、前記燃焼機関出力と
    前記第2車両要求出力との差分出力を前記電動機によっ
    て出力させる方法。
  21. 【請求項21】請求項20に記載の方法において、前記
    電動機によって前記差分出力を出力できない場合には、
    前記第2車両要求出力を前記燃焼機関に出力させる方
    法。
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