JP2001221564A - ショーケース管理装置およびショーケースシステム - Google Patents

ショーケース管理装置およびショーケースシステム

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JP2001221564A
JP2001221564A JP2000034231A JP2000034231A JP2001221564A JP 2001221564 A JP2001221564 A JP 2001221564A JP 2000034231 A JP2000034231 A JP 2000034231A JP 2000034231 A JP2000034231 A JP 2000034231A JP 2001221564 A JP2001221564 A JP 2001221564A
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Japan
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temperature
refrigerator
showcase
failure
pressure
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Application number
JP2000034231A
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English (en)
Inventor
Motohito Hori
元人 堀
Hiroyuki Yoshimura
弘幸 吉村
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Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
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  • Defrosting Systems (AREA)
  • Cold Air Circulating Systems And Constructional Details In Refrigerators (AREA)
  • Testing And Monitoring For Control Systems (AREA)
  • Devices That Are Associated With Refrigeration Equipment (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ショーケース、冷凍機の故障を効率良く診断
又は予知することを可能とすること。 【解決手段】 制御装置30は、センサ18,20,2
2の検出結果に基づいて、冷凍機5の吐出側における圧
力の日ごとの変動量(圧力変動量)と、冷気の温度を所
定の温度まで下げるのに要する時間(引き下げ時間)の
日ごとの変動量(引き下げ時間変動量)と、庫内温度を
所定の温度まで下げるのに要する時間と引き下げ時間と
の差(時間差)の日ごとの変動量(時間差変動量)と、
の三つの項目を算出する。故障判定の際には、その日に
得た各項目の値と、稼働開始初期において得た各項目の
値(基準値)との比を算出する。そして、この互いの比
の大きさを判定する。そして、最も大きかった項目に関
連する故障要因を報知器35に報知させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ショーケースおよ
び冷凍機の故障診断および予知を効率良く行うことがで
きるショーケース管理装置およびショーケースシステム
に関する。
【0002】
【従来の技術】スーパーマーケットやコンビニエンスス
トアなどの店舗内に配設されるショーケースなどにおい
ては、機器の故障診断を行う機能が備えられている。こ
のような故障診断の技術としては、機器に関するデータ
を蓄積したデータベースを構築し、該データベースに登
録したデータを用いて、経験的に機器の運転状態の評価
ならびに故障予測を行うものがある。このような手法に
よる故障診断の技術としては、たとえば、以下のような
ものがある。
【0003】特開平10−238920号公報には、機
器の現在の運転状態に関するデータを、データベース内
の対応する過去のデータと比較することで、機器の現在
の運転状態を評価するよう構成した機器の運転状態管理
装置が開示されている。また、特開平10−26750
9号公報には、機器の現在の運転状態に関するデータ
を、データベース内の対応する過去のデータとに基づい
て、機器が故障に至る時期を予測するよう構成した機器
の運転状態管理装置が開示されている。
【0004】このような技術で用いられているデータベ
ースは、過去の運転状態に関するものであり、機器の運
転状態に関するデータを、当該データが得られた機器の
運転条件毎に分類保存することで構築するようになって
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術では、データベースの内容が不十分であった場
合、運転状態の評価および故障予測が不正確になりがち
であった。特に、周囲温度の変動による影響や、複数の
故障が同時に発生した場合など、機器の運転状態の評価
ならびに故障予測を的確に行うことができない。的確な
評価、予測を可能にするためには、データベースの内容
を充実することが必要であるが、これには多大な労力を
要していた。また必要に応じて推論機構なども搭載しな
ければならないので、効率的であるとは言えない。
【0006】特に、ショーケースのみならず、エアコン
や照明などの店舗内に配設した各種機器を含め、店舗全
体として各種機器をまとめて制御するような場合には、
機器の種別毎に膨大なデータを記憶せねばならず、デー
タベースが膨大なものとなってしまう。
【0007】この発明は、上記に鑑みてなされたもの
で、ショーケース、冷凍機の故障を効率良く診断または
予知することができるショーケース管理装置、ショーケ
ースシステムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するためになされたものであり、請求項1に記載の発
明によれば、蒸発器において冷媒に熱交換を行わせるこ
とで冷気を生成し、商品が陳列収容される収容庫を該冷
気によって冷却するショーケースを管理するショーケー
ス管理装置において、前記収容庫の温度(以下「庫内温
度」という)を示すデータが入力されて、該入力された
データに基づいて前記蒸発器における着霜を検出する着
霜検出手段と、前記着霜検出手段が着霜を検出した場合
には、着霜が発生したことを報知する着霜報知手段と、
を有することを特徴とするショーケース管理装置が提供
される。
【0009】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載のショーケース管理装置にかかり、前記着霜検出
手段は、前記庫内温度の変動率を求め、該変動率が予め
定められた範囲を超えた場合には着霜が発生していると
判定するものであることを特徴とする。
【0010】また、請求項3に記載の発明は、請求項2
に記載のショーケース管理装置にかかり、前記着霜検出
手段は、前記ショーケースの稼働開始初期における庫内
温度を基準として、前記変動率を求めるものであること
を特徴とする。
【0011】また、請求項4に記載の発明によれば、冷
媒を液化する冷凍機と、蒸発器を備え、該蒸発器におい
て前記冷凍機から供給される冷媒に熱交換を行わせるこ
とで冷気を生成し、商品が陳列収容される収容庫を該冷
気によって冷却するショーケースと、前記収容庫におけ
る温度を検出する庫内温度検出手段と、前記庫内温度検
出手段の検出結果が入力される、請求項1,2または3
に記載のショーケース管理装置と、を有することを特徴
とするショーケースシステムが提供される。
【0012】また、請求項5に記載の発明によれば、圧
縮機および凝縮器によって冷媒を圧縮し液化する冷凍機
と、該冷凍機によって供給される冷媒を蒸発器において
熱交換させることで冷気を生成し、該冷気を送風口から
吹き出すことで商品の陳列収容される収容庫が冷却され
るショーケースと、を管理するショーケース管理装置に
おいて、前記冷凍機の吐出側の圧力、前記ショーケース
に送風される冷気の温度および前記収容庫の温度(以下
「庫内温度」という)を示すデータが入力され、該入力
されたデータに基づいて、故障の発生を推定する故障推
定手段と、前記故障推定手段の推定結果を報知する報知
手段と、を有することを特徴とするショーケース管理装
置が提供される。
【0013】また、請求項6に記載の発明は、請求項5
に記載のショーケース管理装置にかかり、前記故障推定
手段は、前記冷凍機の吐出側における圧力の所定期間ご
との変動量(以下「圧力変動量」)と、予め定められた
特定状況下において冷気の温度を所定の温度まで下げる
のに要する時間(以下「引き下げ時間」という)の、所
定期間ごとの変動量(以下「引き下げ時間変動量」)
と、前記特定状況下において前記庫内温度を所定の温度
まで下げるのに要する時間と前記引き下げ時間との差
(以下、「時間差」という)の、所定期間ごとの変動量
(以下「時間差変動量」という)と、の三つの項目につ
いて、前記圧力変動量、前記引き下げ時間変動量および
前記時間差変動量を求める変動量算定手段と、予め定め
られた時期での変動量を基準値として、該基準値と、故
障推定の対象とされる期間に求められた変動量との比
を、前記三つの項目それぞれについて、求める変動量比
演算手段と、前記変動量比演算手段の求めた三つの項目
それぞれについての前記比の値について、互いの相対的
な大小関係を判定する比判定手段と、を含んで構成され
たものであり、前記報知手段は、前記比判定手段による
判定の結果、前記比の値が最も大きかった項目に関連す
る故障要因を報知するものであることを特徴とする。
【0014】また、請求項7に記載の発明は、請求項6
に記載のショーケース管理装置にかかり、前記報知手段
は、前記三つの項目と故障要因との対応関係を定義した
関連情報を記憶した記憶手段を有し、前記比判定手段に
よる判定の結果に基づいて前記関連情報を参照すること
で、前記比の値が最も大きかった項目に対応づけられて
いる故障要因を獲得しその内容を報知するものであるこ
とを特徴とする。
【0015】また、請求項8に記載の発明は、請求項7
に記載のショーケース管理装置にかかり、前記報知手段
は、前記圧力変動量についての比が最も大きい場合に
は、故障要因として、前記凝縮器の目詰りと、直射日光
の照射と、のうちの少なくとも一つを報知するものであ
り、前記引き下げ時間変動量についての比が最も大きい
場合には、故障要因として、冷媒の不足と、冷気の送風
乱れと、前記ショーケース周囲における温度が高すぎる
ことと、前記凝縮器の目詰りと、前記送風口の目詰り
と、のうちの少なくとも一つを報知するものであり、前
記時間差変動量についての比が最も大きい場合には、故
障要因として、前記送風口の目詰りと、冷気の送風乱れ
と、のうちの少なくとも一つを報知するものであること
を特徴とする。
【0016】また、請求項9に記載の発明は、請求項8
に記載のショーケース管理装置にかかり、前記冷凍機
が、前記凝縮器を冷却するためのファンおよび該ファン
を駆動するモータを備えたものである場合、前記報知手
段は、前記圧力変動量についての比が最も大きい場合の
故障要因として、さらに、前記モータの異常、前記ファ
ンの風による影響、のうちの少なくとも一方をも報知す
るものであることを特徴とする。
【0017】また、請求項10に記載の発明は、請求項
5に記載のショーケース管理装置にかかり、前記故障推
定手段は、前記冷凍機の吐出側における圧力の所定期間
ごとの変動量(以下「圧力変動量」)と、予め定められ
た特定状況下において冷気の温度を所定の温度まで下げ
るのに要する時間(以下「引き下げ時間」という)の、
所定期間ごとの変動量(以下「引き下げ時間変動量」)
と、前記特定状況下において前記庫内温度を所定の温度
まで下げるのに要する時間と前記引き下げ時間との差
(以下、「時間差」という)の、所定期間ごとの変動量
(以下「時間差変動量」という)と、の三つの項目につ
いて、前記圧力変動量、前記引き下げ時間変動量および
前記時間差変動量を求める変動量算定手段と、予め定め
られた時期での変動量を基準値として、該基準値と、故
障推定の対象とされる期間に求められた変動量との比
を、前記三つの項目それぞれについて、求める変動量比
演算手段と、前記変動量比演算手段が求めたの前記比の
値の累積値を、前記三つの項目それぞれについて算出す
る累積値演算手段と、前記累積値演算手段の求めた三つ
の項目それぞれの前記累積値について、互いの相対的な
大小関係を判定する累積値判定手段と、を含んで構成さ
れたものであり、前記報知手段は、前記累積値判定手段
による判定の結果、前記累積値が最も大きかった項目に
関連する故障要因を報知するものであることを特徴とす
る。
【0018】また、請求項11に記載の発明は、請求項
10に記載のショーケース管理装置にかかり、前記報知
手段は、前記三つの項目と故障要因との対応関係を定義
した関連情報を記憶した記憶手段を有し、前記累積値判
定手段による判定の結果に基づいて前記関連情報を参照
することで、前記累積値が最も大きかった項目に対応づ
けられている故障要因を獲得しその内容を報知するもの
であることを特徴とする。
【0019】また、請求項12に記載の発明は、請求項
11に記載のショーケース管理装置にかかり、前記報知
手段は、前記圧力変動量についての累積値が最も大きい
場合には、故障要因として、前記凝縮器の目詰りと、直
射日光の照射と、のうちの少なくとも一つを報知するも
のであり、前記引き下げ時間変動量についての累積値が
最も大きい場合には、故障要因として、前記冷媒の不足
と、冷気の送風乱れと、前記ショーケース周囲における
温度が高すぎることと、前記凝縮器の目詰りと、前記送
風口の目詰りと、のうちの少なくとも一つを報知するも
のであり、前記時間差変動量についての累積値が最も大
きい場合には、故障要因として、前記送風口の目詰り
と、冷気の送風乱れと、のうちの少なくとも一つを報知
するものであることを特徴とする。
【0020】また、請求項13に記載の発明は、請求項
12に記載のショーケース管理装置にかかり、前記冷凍
機が、前記凝縮器を冷却するためのファンおよび該ファ
ンを駆動するモータを備えたものである場合、前記報知
手段は、前記圧力変動量についての累積値が最も大きい
場合の故障要因として、さらに、該モータの異常、該フ
ァンの風による影響、のうちの少なくとも一方をも報知
するものであることを特徴とする。
【0021】また、請求項14に記載の発明は、請求項
6〜13のいずれか一つに記載のショーケース管理装置
にかかり、前記変動量算定手段は、前記吐出側における
圧力、前記引き下げ時間および前記時間差のそれぞれに
ついて、所定の期間ごとに当該期間における代表値を求
め、期間ごとの代表値間の差を求めこの差を前記変動量
とするものであることを特徴とする。
【0022】また、請求項15に記載の発明は、請求項
14に記載のショーケース管理装置にかかり、前記代表
値は、当該期間における平均値または最大値であること
を特徴とする。
【0023】また、請求項16に記載の発明は、請求項
6〜15のいずれか一つに記載のショーケース管理装置
にかかり、前記故障推定手段が、前記蒸発器に前記冷媒
が供給されていた時間の割合(以下「運転率」という)
を求める運転率算定手段と、前記運転率算定手段の算定
した運転率が予め定められた基準運転率以上であるとい
う条件(以下「条件A」という)と、冷気の温度が予め
定められた温度以上となっている状態が予め定められた
時間以上継続しているという条件(以下「条件B」とい
う)とを備え、条件Aおよび条件Bがともに満たされて
いるか否かを判定する条件判定手段とを有し、前記報知
手段は、前記条件判定手段による判定の結果、前記条件
Aおよび前記条件Bがともに満たされている場合に限
り、前記項目に対応する故障要因の報知を行うものであ
ることを特徴とする。
【0024】また、請求項17に記載の発明は、請求項
16に記載のショーケース管理装置にかかり、前記条件
判定手段は、さらに、前記庫内温度が予め定められた温
度以上となっている状態が予め定められた時間以上継続
しているという条件(以下「条件C」)を有し、該条件
Cが満たされているか否かを判定するものであり、前記
報知手段は、前記条件判定手段の判定の結果、前記条件
Aと前記条件Bとの少なくとも一方が満たされておら
ず、かつ、該条件Cが満たされている場合には、故障要
因としてショーケース周囲の温度が高いことを報知する
ものであることを特徴とする。
【0025】また、請求項18に記載の発明によれば、
圧縮機および凝縮器を備え、該圧縮機によって冷媒を圧
縮するとともに圧縮後の冷媒を凝縮器で放熱させること
で冷媒を液化する冷凍機と、蒸発器を備え、前記冷凍機
から供給される冷媒を該蒸発器において熱交換させるこ
とで冷気を生成し、該冷気を送風口から吹き出すことで
商品が陳列収容される収容庫が冷却されるショーケース
と、前記冷凍機の吐出側の圧力を検知する圧力検出手段
と、前記冷気の温度を検出する冷気温度検出手段と、前
記収容庫における温度を検出する庫内温度検出手段と、
前記圧力検出手段、前記冷気温度検出手段および前記庫
内温度検出手段の検出結果が入力される、請求項5〜1
7のいずれか一つに記載のショーケース管理装置と、を
有することを特徴とするショーケースシステムが提供さ
れる。
【0026】また、請求項19に記載の発明によれば、
圧縮機を備え該圧縮機によって冷媒を液化するととも
に、吐出側における圧力値が予め定められた閾値以上で
あった場合には、自らを保護するためにその動作状態を
変更する保護動作を行う機能を備えた冷凍機と、該冷凍
機から供給される冷媒を用いて冷却されるショーケース
とを管理するショーケース管理装置において、前記冷凍
機の吐出側の圧力を示すデータが入力されて、前記冷凍
機の異常を検出し報知する冷凍機異常検出報知手段を有
することを特徴とするショーケース管理装置が提供され
る。
【0027】また、請求項20に記載の発明は、請求項
19に記載のショーケース管理装置にかかり、前記冷凍
機異常検出報知手段は、前記冷凍機の吐出側の圧力値が
前記保護動作が開始される前記閾値を超えているか否か
を、入力された前記データに基づいて判定する圧力判定
手段と、前記圧力判定手段による判定の結果、前記閾値
を超えていた場合には、その旨を報知する圧力異常報知
手段と、を有することを特徴とする。
【0028】また、請求項21に記載の発明によれば、
圧縮機を備え該圧縮機によって冷媒を液化するととも
に、吐出側における圧力値が予め定められた閾値以上で
あった場合には、自らを保護するためにその動作状態を
変更する保護動作を行う冷凍機と、前記冷凍機から供給
される冷媒を用いて商品が陳列収容される収容庫が冷却
されるショーケースと、前記冷凍機の吐出側の圧力を検
知する圧力検出手段と、前記圧力検出手段の検出結果が
入力される、請求項19または20に記載のショーケー
ス管理装置と、を有することを特徴とするショーケース
システムが提供される。
【0029】つぎに、作用について説明する。まず、請
求項1〜4の発明についての作用をまとめて説明する。
ショーケースでは、冷凍機から供給される冷媒に蒸発器
で熱交換を行わせることで冷気が生成される。そして、
この冷気によって、商品が陳列収容される収容庫が冷却
される。
【0030】この状態において、庫内温度検出手段が収
容庫の温度(庫内温度)を検出している。この検出結果
に基づいて、着霜検出手段が蒸発器における着霜を検出
する。この着霜の検出は、たとえば、庫内温度の変動率
を求め、この変動率が予め定められた範囲を超えた場合
には着霜が発生していると判定するようにしてもよい。
この場合、この変動率はショーケースの稼働開始初期に
おける庫内温度を基準として求めるのが好ましい。着霜
検出手段によって着霜が検出された場合には、着霜報知
手段が着霜の発生を報知する。
【0031】つぎに、請求項5〜9、さらには、これら
に従属する請求項14〜18の発明についての作用をま
とめて説明する。圧力検出手段が圧縮機の吐出側圧力
を、冷気温度検出手段が冷気の温度を、また、庫内温度
検出手段が庫内の温度を、検出する。そして、これらの
検出結果(すなわち、冷凍機の吐出側の圧力、ショーケ
ースに送風される冷気の温度および庫内温度を示すデー
タ)が故障推定手段に入力される。
【0032】故障推定手段および報知手段が、この入力
されたデータに基づいて故障の発生を推定し、その推定
結果を報知する。この故障推定手段および報知手段はよ
り具体的には以下のように構成できる。すなわち、変動
量算定手段が三つの項目(圧力変動量、引き下げ時間変
動量および時間差変動量)を求める。たとえば、吐出側
における圧力、引き下げ時間および時間差のそれぞれに
ついて、所定の期間ごとにその期間における代表値(た
とえば、平均値、最大値)を求める。そして、期間ごと
の代表値間の差を求めることで、各項目の値(すなわ
ち、変動量)を得る。
【0033】つづいて、変動量比演算手段が、基準値と
故障推定の対象とされる期間に求められた変動量との比
を、三つの項目それぞれについて求める。なお、この基
準値は、予め定められた時期での変動量である。比判定
手段が、三つの項目それぞれについての比の値につい
て、互いの相対的な大小関係を判定する。
【0034】報知手段が、この判定の結果、比の値が最
も大きかった項目に関連する故障要因を報知する。たと
えば、圧力変動量についての比が最も大きい場合には、
故障要因として、凝縮器の目詰り、直射日光の照射、凝
縮器を冷却するためのファンの風による影響、このファ
ンを駆動するモータの異常等を報知する。引き下げ時間
変動量についての比が最も大きい場合には、故障要因と
して、冷媒の不足と、冷気の送風乱れと、ショーケース
周囲における温度が高すぎることと、凝縮器の目詰り
と、送風口の目詰り等を報知する。時間差変動量につい
ての比が最も大きい場合には、故障要因として、送風口
の目詰りと、冷気の送風乱れ等を報知する。なお、この
報知は、たとえば、三つの項目と故障要因との対応関係
を定義した関連情報を参照することで、比の値が最も大
きかった項目に対応づけられている故障要因を獲得しそ
の内容を報知するようにしてもよい。
【0035】また、以下のような構成をさらに備えても
よい。条件判定手段が、条件A(運転率が予め定められ
た基準運転率以上である)、条件B(冷気の温度が予め
定められた温度以上となっている状態が予め定められた
時間以上継続している)が成立しているか否かを判定す
る。さらには、条件C(庫内温度が予め定められた温度
以上となっている状態が予め定められた時間以上継続し
ている)が成立しているか否かを判定する。なお、運転
率は、運転率算定手段が求める。判定の結果、条件Aお
よび条件Bがともに成立している場合に限り、報知手段
は前述した項目に対応する故障要因の報知を行う。一
方、条件Aと条件Bとの少なくとも一方が満たされてお
らず、かつ、条件Cが満たされている場合には、故障要
因としてショーケース周囲の温度が高いことを報知す
る。
【0036】つぎに、請求項5、10〜13、さらに
は、これらに従属する請求項14〜18の発明について
の作用をまとめて説明する。圧力検出手段が圧縮機の吐
出側圧力を、冷気温度検出手段が冷気の温度を、また、
庫内温度検出手段が庫内の温度を、検出する。そして、
これらの検出結果(すなわち、冷凍機の吐出側の圧力、
ショーケースに送風される冷気の温度および庫内温度を
示すデータ)が故障推定手段に入力される。
【0037】故障推定手段および報知手段が、この入力
されたデータに基づいて故障の発生を推定し、その推定
結果を報知する。この故障推定手段および報知手段はよ
り具体的には以下のように構成できる。すなわち、変動
量算定手段が三つの項目(圧力変動量、引き下げ時間変
動量および時間差変動量)を求める。たとえば、吐出側
における圧力、引き下げ時間および時間差のそれぞれに
ついて、所定の期間ごとにその期間における代表値(た
とえば、平均値、最大値)を求める。そして、期間ごと
の代表値間の差を求めることで、各項目の値(すなわ
ち、変動量)を得る。
【0038】つづいて、変動量比演算手段が、基準値と
故障推定の対象とされる期間に求められた変動量との比
を、三つの項目それぞれについて求める。なお、この基
準値は、予め定められた時期での変動量である。累積値
演算手段は、変動量比演算手段が求めた比の値の累積値
を、三つの項目それぞれについて算出する。そして、累
積値判定手段が、三つの項目それぞれの累積値につい
て、互いの相対的な大小関係を判定する。
【0039】報知手段が、この判定の結果、累積値が最
も大きかった項目に関連する故障要因を報知する。たと
えば、圧力変動量についての累積値が最も大きい場合に
は、故障要因として、凝縮器の目詰り、直射日光の照
射、凝縮器を冷却するためのファンの風による影響、こ
のファンを駆動するモータの異常等を報知する。引き下
げ時間変動量についての累積値が最も大きい場合には、
故障要因として、冷媒の不足と、冷気の送風乱れと、シ
ョーケース周囲における温度が高すぎることと、凝縮器
の目詰りと、送風口の目詰り等を報知する。時間差変動
量についての累積値が最も大きい場合には、故障要因と
して、送風口の目詰りと、冷気の送風乱れ等を報知す
る。なお、この報知は、たとえば、三つの項目と故障要
因との対応関係を定義した関連情報を参照することで、
累積値が最も大きかった項目に対応づけられている故障
要因を獲得しその内容を報知するようにしてもよい。
【0040】また、以下のような構成をさらに備えても
よい。条件判定手段が、条件A(運転率が予め定められ
た基準運転率以上である)、条件B(冷気の温度が予め
定められた温度以上となっている状態が予め定められた
時間以上継続している)が成立しているか否かを判定す
る。さらには、条件C(庫内温度が予め定められた温度
以上となっている状態が予め定められた時間以上継続し
ている)が成立しているか否かを判定する。なお、運転
率は、運転率算定手段が求める。
【0041】判定の結果、条件Aおよび条件Bがともに
成立している場合に限り、報知手段は前述した項目に対
応する故障要因の報知を行う。一方、条件Aと条件Bと
の少なくとも一方が満たされておらず、かつ、条件Cが
満たされている場合には、故障要因としてショーケース
周囲の温度が高いことを報知する。
【0042】つぎに、請求項19〜21の発明について
の作用をまとめて説明する。圧力検出手段が、冷凍機の
吐出側の圧力を検知し、その検知結果を冷凍機異常検出
報知手段へ入力する。冷凍機異常検出報知手段の圧力判
定手段は、冷凍機の吐出側の圧力値が保護動作が開始さ
れる閾値を超えているか否かを、この入力されたデータ
に基づいて判定する。この判定の結果、閾値を超えてい
た場合には、圧力異常報知手段がその旨を報知する。
【0043】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかるショーケー
ス管理装置およびショーケースシステムの実施の形態
を、添付の図面を用いて詳細に説明する。
【0044】(実施の形態1)この実施の形態のショー
ケースシステムは、後述する三つの項目(吐出側(高圧
側)圧力、プルダウン時間、プルダウン時間の差)のそ
れぞれについて、稼働開始の比較的初期段階で得られた
データに基づいて基準データを作成するとともに、各項
目それぞれについて判定対象データを日毎に作成する。
さらに、この基準データと判定対象データとの比を、項
目ごとに求める。そして、各項目それぞれについてのこ
の比の相対的な大小関係に基づいて、故障要因を判定す
るようになっている。以下、詳細に説明する。
【0045】まず、この実施の形態のショーケースシス
テムの全体構成を図1を用いて説明する。このショーケ
ースシステムは、オープンショーケース1と、冷凍機5
と、制御装置30とに大きく分けることが出来る。この
オープンショーケース1の本体2には、商品を置くため
の陳列棚3がその前面側に設けられている。この陳列棚
3の前側は、商品の出し入れを行うために開口状態(開
口部4)にされている。この庫内11を所望の温度に保
つため、この開口部4においては、その上端部(吹き出
し口10)から下端部(吸い込み口12)へ向かう冷気
の流れ(エアカーテン)が形成されており、これによっ
て庫内11全体が冷やされる。
【0046】一方、本体2の下部から背面部および上部
にかけては、吸い込み口12、送風機8、ダクト9、吹
き出し口10という空気の流通経路が形成されている。
また、ダクト9には、冷凍機5から供給される冷媒が熱
交換を行う蒸発器7が設けられている。送風機8によっ
て、吸い込み口12から取り入れられた空気は、蒸発器
7周辺において冷却される。その後、この冷却された空
気(冷気)が、吹き出し口10から吹き出すことで、先
に述べたエアカーテンを形成している。この吹き出し口
10から吹き出された冷気の一部は、吸い込み口12か
ら再び取り込まれ、循環させられる。
【0047】このオープンショーケース1には、温度制
御、後述する故障判定などに必要な各種温度情報を得る
ために複数の温度センサ(外気温度用サーミスタ19、
庫内温度用サーミスタ20、温調温度用サーミスタ2
1、除霜温度用サーミスタ22)が設置されている。外
気温度用サーミスタ19は、オープンショーケース1周
囲の温度を検知するためのものであり、開口部4の上端
部に設けられている。庫内温度用サーミスタ20は、庫
内11の温度を検知するためのものであり、庫内11の
天井面に設けられている。温調温度用サーミスタ21
は、送風機8によりダクト9に導かれて冷却された空気
(冷気)の温度を検知するためのものであり、ダクト9
の最上部に設けられている。除霜温度用サーミスタ22
は、蒸発器7近傍の温度を検知するためのものであり、
ダクト9内における蒸発器7の近傍に設けられている。
これら各種センサの検出結果は、後述する制御装置30
へと出力されている。
【0048】また、この図には示していないが、冷凍機
5から蒸発器7への液冷媒の流れをON/OFFするた
めの電磁弁を備えている。また、蒸発器7に付着した霜
を除去するため(除霜動作)に用いられるヒータを備え
ている。なお。除霜動作は、具体的には、この電磁弁を
OFFにすることで蒸発器7への液冷媒の供給を停止す
るとともに、このヒータに通電することで蒸発器7に付
着した霜を溶かすことで行われる。これらは制御装置3
0からの指示に基づいて、ON/OFF、あるいは、通
電がなされるように構成されている。
【0049】つぎに、冷凍機5の構成について説明す
る。冷凍機5は、本体2の蒸発器7と冷媒配管6を通じ
て繋がれており、この冷媒配管6を通じて両者の間を冷
媒を循環させることで本体2に冷熱を供給するようにな
っている。すなわち、蒸発器7から送られてきた低温低
圧のガス冷媒は、冷媒配管6を通り、圧縮機13に送ら
れる。そして、ここで圧縮されることで高温高圧のガス
冷媒となる。この後、この高温高圧状態のガス冷媒は、
凝縮器14において放熱することによって、高温高圧の
液冷媒となる。そして、この液冷媒は、冷媒配管6を通
って再び蒸発器7へ送られる。この途中、この冷媒は、
オープンショーケースに設けられた膨張弁によって低温
低圧の液冷媒となる。なお、圧縮機13は、後述する冷
凍制御回路によってインバータ制御されており、必要に
応じてその運転周波数(すなわち能力)を変更可能に構
成されている。また、冷凍機5は、凝縮器14を冷却す
るための機構として、モータおよびこのモータによって
駆動されるファンを備えている。
【0050】この実施の形態の冷凍機5は、後述する制
御装置30とは別に、この冷凍機5自身の制御回路(冷
凍機制御回路50)を備えている。この冷凍機制御回路
50は、その動作モードとして、通常モードと、保護モ
ードとを備えている。通常モードでは、制御装置30か
らの指示にしたがって圧縮機13等を制御(通常運転制
御)している。しかし、負荷の増大、過渡的な外乱によ
り冷凍サイクル機器、電気・電子部品の許容範囲を超え
ると予想された場合、冷凍機制御回路50は、自らの判
断でその動作モードを保護モードに切り替えるように構
成されている。この保護モードでは、故障を回避するた
めに、冷凍機制御回路50が自らの判断でこの冷凍機5
の運転内容を変更して制御する(保護制御)ように構成
されている。たとえば、吐出(高圧)側圧力が高すぎた
場合、運転周波数を下げるように構成されている。
【0051】また、この冷凍機5は、その作動状態を監
視するために各種センサ15,16,17,18が備え
られている。吸込(低圧)側温度センサ15は、圧縮機
13に入る前の冷媒ガスの温度を測定するためのもので
ある。吸込(低圧)側圧力センサ16は、圧縮機13に
入る前の冷媒ガスの圧力を測定するためのものである。
吐出(高圧)側温度センサ17は、圧縮機13による圧
縮後の冷媒の温度を測定するためものである。吐出(高
圧)側圧力センサ18は、圧縮機13による圧縮後の冷
媒の圧力を測定するためのものである。これら各種セン
サの検出結果は、後述する制御装置30へ出力されてい
る。
【0052】つぎに、制御装置30について図2を用い
て説明する。制御装置30は、このショーケースシステ
ムの全体を制御統括するためのものである。この制御装
置30には、上述した各種温度センサ15,17,1
9,20,21,22、さらには、各種圧力センサ1
6,18からその検出結果が入力されている。制御装置
30は、これらの検出結果、予め用意されたデータ等を
利用して各種制御、判定などを行う構成となっている。
なお、センサ15,16,17,18,19,20,2
1,22、圧縮機13等については既に説明したとおり
である。
【0053】この制御装置30は、具体的には、CPU
31、ROM32、RAM33、および報知器35を備
えて構成されている。報知器35は、故障の発生を管理
者に知らせるためのものであり、この実施の形態では、
液晶表示装置、ランプおよびブザー等を備えて構成され
ている。この報知器35は、CPU31からの指示に従
って作動するように構成されている。たとえば、CPU
31からの指示に従って、液晶表示装置に故障判定の結
果(すなわち、考えられる故障要因)を示すメッセージ
を表示可能に構成されている。CPU31は、ROM3
2に格納された各種制御プログラムを実行することで、
様々な機能を実現している。たとえば、この実施の形態
においては故障判定を行う機能を備えている。
【0054】特に、この実施の形態における故障判定で
は、上述した各種センサの検出結果のうち、吐出(高
圧)側圧力センサ18、庫内温度用サーミスタ20およ
び温調温度用サーミスタ21の検出結果だけを用いるよ
うに構成されている。判定の基準となる基準データ、判
定の対象となる判定対象データ、各種係数(凝縮器係
数、ハニカム係数、冷媒係数)は、この制御装置30自
身が算出する構成となっている。これら基準データ、判
定対象データ等の詳細については、後ほど動作説明にお
いて述べることにする。
【0055】この判定等に必要となるその他の各種情報
は、ROM32およびRAM33に保持されるようにな
っている。ROM32に保持されているデータとして
は、たとえば、後述する閾値A,B,C,D,E,Fが
上げられる。また、故障要因と後述する係数(凝縮器係
数、ハニカム係数、冷媒係数)とを関連づけた情報(関
連情報)が格納されている。RAM33に保持されるデ
ータとしては、各種センサの検知結果、基準データ、判
定対象データ等があげられる。
【0056】特許請求の範囲においていう「着霜検出手
段」および「着霜報知手段」は、この実施の形態におい
ては制御装置30によって実現されている。「送風口」
とは吹き出し口(ハニカム部)10に相当する。「故障
推定手段」および「報知手段」は制御装置30によって
実現されている。「変動量算定手段」、「変動量比演算
手段」および「比判定手段」は制御装置30によって実
現されている。「変動量の比」とは、後述する基準デー
タと判定対象データとの比に相当する。「引き下げ時
間」とは、温調温度のプルダウン時間に相当する。「時
間差」とは、温調温度のプルダウン時間と、庫内温度の
プルダウン時間との差に相当する。「圧力検出手段」と
は、吐出(高圧)側圧力センサ18等によって実現され
ている。「冷気温度検出手段」とは、温調温度用サーミ
スタ21等によって実現されている。「庫内温度検出手
段」とは、庫内温度用サーミスタ20等によって実現さ
れている。「冷凍機異常検出報知手段」は、制御装置3
0によって実現されている。「圧力判定手段」および
「異常報知手段」は、制御装置30によって実現されて
いる。「特定状況」とは、除霜動作の直後である。但
し、上記各部は互いに密接に連携して機能しているた
め、ここで述べた対応関係は厳密なものではない。
【0057】つぎに、この実施の形態における故障判定
の動作を説明する。このショーケースシステムでは、3
種類の異なる故障判定処理(図3、図4、図5)を行っ
ている。これら三つの故障判定処理は、それぞれを独立
的に実行可能なものであって、互いに排他的なものでは
ない。実際の制御プログラム上においても、これらの故
障判定処理は一つに統合されている。しかし、ここでは
説明をわかりやすくするため、各故障判定処理ごとに分
けて述べることにする。
【0058】また、これら故障判定処理は、いずれも故
障内容と各種センサの信号変化の特性との関連性に基づ
いて決定されたものである。この故障判定の前提とな
る、この故障内容と各種センサの信号変化の特性との関
連性については、後ほど図8〜図17を用いて述べるこ
とにする。
【0059】(1)着霜故障の診断 蒸発器7への着霜の有無を診断する故障判定処理につい
て図3を用いて説明する。オープンショーケース1の本
体2と冷凍機5を設置し、電源を投入する。すると、制
御装置30が各部の制御ならびに判定を開始する。冷凍
機5が作動を開始し、庫内11の冷却を開始する。庫内
11が十分に冷却され、かつ、その状態が安定した時点
で、制御装置30は、庫内温度用サーミスタ20の検出
結果に基づいて庫内温度を検出する。そして、この検出
値を、この後の判定処理における基準データとして用い
るべくRAM33に保持する(ステップS132)。
【0060】なお、この基準データを採取するタイミン
グについては、実際には、電源投入後所定の時間が経過
した時点で庫内11の状態が安定したものと見なして、
庫内温度を検出するようにしてもよい。この後も、制御
装置30は、所定時間ごとに庫内温度を検出する(ステ
ップS134,136)。そして、その時検出した庫内
温度と、基準データ(ステップS132で検出した庫内
温度)とを比較することで、庫内温度の変化率を算出す
る(ステップS138)。
【0061】つづいて、制御装置30はこの時求めた庫
内温度の変化率と、閾値Aとを比較する(ステップS1
40)。この比較の結果、庫内温度の変化率が閾値A以
上であった場合には、蒸発器7に、あるレベル以上の着
霜が生じたと判定する。この場合、制御装置30は、ス
テップS142へ移行する。ステップS142におい
て、制御装置30は、報知器35を作動させて「着霜警
報」の発信を開始する。この後、制御装置30は、ステ
ップS134へ戻り同様の動作を繰り返す。なお、ステ
ップS140において閾値Aよりも小さかった場合、す
なわち、異常がない場合にはそのままステップS134
へ戻る。
【0062】電源が投入されている間、制御装置30は
この判定処理を常に実行し続けることになる。なお、新
しい商品の補充や、周囲の空気の変動に伴い、一時的に
庫内温度が上昇することもある。この図3のように、単
純にあるタイミングでの庫内温度の変化率に基づいて着
霜の有無を判定したのでは、誤判定するおそれもある。
このような誤判定を避けるには、上述した判定条件(ス
テップS134:庫内温度の変化率が閾値A以上である
か否か)に加えて、「温度が一定時間以上低下していな
い」ことを判定条件に加えてもよい。
【0063】また、ショーケース1、冷凍機5の設置直
後においては、初期不良が発生することもある。このた
め、稼動開始(電源投入)後、初期不良の発生の有無を
判定するに十分な一定期間が経過した後に、この基準デ
ータを採取するようにしてもよい。
【0064】(2)目詰まり故障などの診断 凝縮器14の目詰り、送風機8の異常等を診断する故障
判定処理を図4を用いて説明する。オープンショーケー
ス1の本体2と冷凍機5を設置し、電源を投入し稼働を
開始する。すると、制御装置30が各部の制御ならびに
判定を開始する。冷凍機5が作動を開始し、庫内11の
冷却を開始する。
【0065】稼働開始日(l月m日)に、制御装置30
は、各種センサからの信号に基づいて、各種データを求
めこれをRAM33に保持する(ステップS162)。
これらのデータは、具体的には以下のようにして求めら
れる。すなわち、庫内11が十分に冷却され、かつ、そ
の状態が安定した時点で、制御装置30は、各種センサ
からの信号に基づいて各種データを検出する。ここで
は、庫内温度用サーミスタ20の検出結果(庫内温
度)、温調温度用サーミスタ21の検出結果(温調温
度)、および吐出(高圧)側圧力センサ18の検出結果
(冷凍機の吐出(高圧)側圧力)の取り込みを開始す
る。そして、取り込んだデータを順次にRAM33に格
納してゆく。
【0066】そして、稼働開始日(l月m日)の終わっ
た時点(あるいは、所定の時刻)で、その日(稼働開始
日)に取り込んだデータそれぞれの平均値を求めること
で、以下の〜を求める。 冷凍機の吐出(高圧)側圧力P 温調温度のプルダウン時間Ta 庫内温度と温調温度とのプルダウン時間の差Tb なお、「プルダウン時間」とは、除霜動作時に上昇した
温度が、再び通常温度(設定温度)に戻るまでの時間で
ある(図16参照)。
【0067】これらのデータ(P、Ta、Tb)はこれ
以降も毎日求められることになるが、これらのデータを
得た日を区別する必要がある場合には、稼働開始日から
の日数(稼働開始日を1とする)を付して記すことにす
る。たとえば、稼働開始日についてのデータは、P1、
Ta1、Tb1となる。制御装置30は、このようにし
て求めたデータ(P1、Ta1、Tb1)を、この後の
判定処理に用いるべくRAM33に保持する。
【0068】稼働2日目(l月m+1日)、制御装置3
0は、稼働開始日と同様にして、この2日目についての
データ(P2、Ta2、Tb2)を求め、これをRAM
33に保持する(ステップS164)。つづいて、この
後、制御装置30は、稼働開始日(l月m日)について
のデータ(P1、Ta1、Tb1)と、稼働2日目(l
月m+1日)についてのデータ(P2、Ta2、Tb
2)とに基づいて、故障判定の基準となるデータ(基準
データ)を算出する(ステップS166)。ここでは、
この基準データを、稼働開始日のデータと、稼働2日目
のデータとの差を計算することで求めている。すなわ
ち、基準データは、ΔP(=P1−P2)、ΔTa(=
Ta1−Ta2)、ΔTb(=Tb1−Tb2)によっ
て構成されている。なお、この基準データを後述する判
定対象データと明確に区別するため、添え字“s”を付
して、ΔPs、ΔTas、ΔTbsと記すことにする。
【0069】稼働3日目以降は、以下において述べるス
テップS168〜ステップS184の処理を日毎に繰り
返すことになる。ここでは稼働3日目(l月m+2日)
に行われる内容を例にとって述べることにする。但し、
図4のステップS168,170等は稼働n日目である
ものとして記載している。
【0070】制御装置30はこれまでと同様にしてデー
タ(P3、Ta3、Tb3)を求める(ステップS16
8)。そして、故障判定の対象となるデータ(判定対象
データ)を求める。この判定対象データは、基準データ
と同様にして求める。すなわち、この日に得たデータ
(P3、Ta3、Tb3)と、前日に得たデータ(P
2、Ta2、Tb2)との差を計算することで求める。
【0071】これらの判定対象データ(ΔP、ΔTa、
ΔTb)はこれ以降も毎日求められることになる。これ
らのデータを得た日を区別する必要がある場合には、稼
働開始日からの日数(稼働開始日を1とする)を付して
記すことにする。たとえば、稼働3日目についての判定
対象データ(3日目と2日目との差)は、ΔP3、ΔT
a3、ΔTb3となる。
【0072】つぎに、制御装置30は、以下の条件a,
bの両方がともに成立しているか否かを判定する(ステ
ップS172)。 条件a: 運転率が、100%またはそれに近い高い値
である。 条件b: その時の温調温度(温調温度用サーミスタ2
1の検出温度)が、その時の設定値に閾値Bを加算した
値以上の状態が、閾値時間C以上連続している。
【0073】なお、ここで「運転率」とは、冷凍機5か
ら蒸発器7への液冷媒の流れを制御するための電磁弁が
ONにされている時間(すなわち、蒸発器7に冷媒が供
給されている時間)の稼働時間(但し、除霜動作時間は
除去する)に対する割合である。この運転率も制御装置
30が算定している。ステップS172における判定の
結果、これらの条件a,bの両方が満たされている場合
には、なんらかの故障が発生していると判断する。この
場合には、ステップS174へ進む。
【0074】ステップS174において、制御装置30
は、より詳細な故障の内容を判定するべく、基準データ
(ΔPs、ΔTas、ΔTbs)と、この日の判定対象
データ(ΔP3、ΔTa3、ΔTb3)との比を求め
る。そして、その演算結果を、凝縮器係数(=ΔP3/
ΔPs)、冷媒係数(=ΔTa3/ΔTas)およびハ
ニカム係数(=ΔTb3/ΔTbs)とする。なお、こ
こで比を求めているのは、これらの数値を無次元化する
ためである。また、基準データに基づいて、規格化する
ためである。この処理を行うことで、この後述べるとお
り、これらを互いに比較しその相対的な大小関係を判定
できるようになる。
【0075】続くステップS176において、制御装置
30は、このようにして求めた凝縮器係数、冷媒係数お
よびハニカム係数の相対的な大小関係に基づいて、故障
要因を診断する。これは、これら係数(すなわち、比)
が大きいものほど、センサ信号の変動が顕著であり、そ
のセンサ信号に関連する故障要因の可能性が大きいと考
えられるからである。そして、制御装置30は、報知器
35を作動させて、この診断結果に従った警報を発信す
る。
【0076】この実施の形態における制御装置30で
は、故障要因と各係数(凝縮器係数、ハニカム係数、冷
媒係数)の大小関係とが以下のように定義されている。
【0077】凝縮器係数(=ΔPn/ΔPs、nは稼働
開始からの日数)が最も大きいときには、故障要因とし
て、凝縮器14の目詰り、凝縮器14の送風機8の異
常、送風機8の風によるショートカット、直射日光の照
射、等による凝縮器14の熱交換性能の低下が定義され
ている。
【0078】ハニカム係数(=ΔTbn/ΔTbs、n
は稼働開始からの日数)が最も大きいときには、故障要
因として、ハニカム10の目詰り、エアカーテンの乱れ
が定義されている。
【0079】冷媒係数(=ΔTan/ΔTas、nは稼
働開始からの日数)が最も大きいときには、故障要因と
して、冷媒ガス漏れ、エアカーテンの乱れ、店内温度が
高い、凝縮器14の目詰り、ハニカム10の目詰り等が
定義されている。なお、ここでも凝縮器14の目詰ま
り、ハニカム10の目詰まりをあげているのは、以下の
ような理由によるものである。すなわち、凝縮器14の
目詰り時に生じる冷凍機の吐出(高圧)側圧力の上昇傾
向が、冷媒ガス漏れの影響を受けて出ずらくなるからで
ある(冷媒ガス漏れに起因して、吐出(高圧)側圧力が
低下する)。また、同様に、ハニカム10の目詰り時に
生じる庫内温度と温調温度のプルダウン時間の差(T
b)が、冷媒ガス漏れの影響を受けて広がりにくくなる
からである。凝縮器14の目詰り自体は、上述したとお
り、凝縮器係数に基づいて検出可能である。また、ハニ
カム10の目詰まり自体は、ハニカム係数に基づいて検
出可能である。
【0080】ところで、ステップS172における判定
の結果、上述した条件a,bの両方が同時には満たされ
ていない場合(少なくとも一方が満たされていない場
合)には、ステップS180へ進む。
【0081】ステップS180において制御装置30
は、以下の条件cが満たされているか否かを判定する。 条件c: 庫内温度が、温調設定値に閾値Dを足した値
以上の状態が、閾値時間E以上連続している。
【0082】この条件cが満たされていた場合には、制
御装置30は報知器35を作動させて「店内温度が高い
(ショーケース周囲の温度が高い)」という警報を発信
する(ステップS182)。ステップS176,182
の後、また、ステップS180において条件cが満たさ
れていなかった場合には、日付を1日ずらすように更新
したうえで(ステップS184)、ステップS168へ
戻る。すなわち、稼働3日目(l月m+2日)以降は、
先に述べたとおり判定対象データ等を日毎に更新しつ
つ、ステップS168〜ステップS184の処理を繰り
返し実行する。
【0083】(3)冷凍機5の異常診断 冷凍機5の吐出(高圧)側圧力の異常を診断する故障判
定処理を図5を用いて説明する。制御装置30は、この
冷凍機5の動作中常に以下の処理を繰り返している。
【0084】まず、制御装置30は、吐出(高圧)側圧
力センサ18の検知結果を読み込む(ステップS20
2)。そして、その時読み込んだ検知結果、すなわち、
冷凍機5の吐出(高圧)側圧力の圧力値が、冷凍機5が
保護制御動作に入る圧力値(閾値F)以上であるか否か
を判定する(ステップS204)。判定の結果、閾値F
以上であれば、報知器35を作動させて「高圧カット事
前警報」を発信する(ステップS206)。
【0085】このような警報を発するのは、冷凍機5が
保護モードに移行した場合、商品を傷めてしまうことが
考えられるからである。すなわち、冷凍機5は自らの判
断(冷凍機制御回路50による制御)で保護モードに移
行することで、冷凍機5自体の故障は免れることができ
る。ところが、この保護モードでは運転周波数の引き下
げなどが行われるため、庫内温度が上昇することがあ
る。そしてその結果として、商品を傷めてしまうことが
あるためである。
【0086】また、吐出(高圧)側圧力の異常上昇は、
凝縮器14の目詰り等の故障の進行により生じることが
多い。このような故障が生じている場合、庫内温度が一
時的にはあるレベルに保たれていたとしても、最終的に
は「冷えない」故障に結びついてしまうことがあるため
である。
【0087】以上説明したとおりこの実施の形態によれ
ば、故障の発生を事前に推定することができる。このた
め、故障の原因をユーザーまたはサービスマンにより処
置することが可能となる。従って、故障による販売機会
のロスを無くすことができる。また、故障箇所が事前に
判るため、サービスマンが処置する際に、工具、器材、
等、何を準備すればよいかが判り、メンテナンス作業の
効率化につながる。
【0088】さらに、商品補充による一時的なショーケ
ース庫内温度上昇による誤検知も防止できるため、サー
ビスマンの無駄な作業を低減しメンテナンス作業の効率
化につながる。また、膨大なデータベースを構築する必
要がないため、運用が容易である。また、装置も簡素化
できる。
【0089】この実施の形態では、稼働第1日目と2日
目とのデータの差に基づいて、基準データを算定してい
た。また、日々の判定の材料となる判定対象データを、
その日のデータと前日のデータとに基づいて算定してい
た。しかし、判定の精度を高めるためにこれらデータの
サンプリング期間をより長く設定しても構わない。たと
えば、この基準データの精度を高めるために、稼働開始
日から1週間またはそれ以上の期間に得られたデータに
基づいて基準データを算定するようにしてもよい。この
ように判定に用いるデータのサンプリング期間を長くし
た構成においては、使用環境等によるばらつきの影響を
低減し、故障予知の精度が高い。
【0090】この実施の形態では、ショーケース1、冷
凍機5の設置直後(稼働開始日から1日目と2日目)の
データに基づいて基準データを算定していた。しかし、
ショーケース1、冷凍機5の設置後すぐは初期不良が発
生することもある。このため、稼動開始後、一定期間経
過した後に得られたデータに基づいて、基準データを構
築するようにしてもよい。このような構成では、初期不
良の影響を排除して、より正確な故障判定が可能であ
る。
【0091】この実施の形態では、その日に得られたデ
ータの平均値をその日の代表値として、基準データ、判
定対象データの算定に用いていた。しかし、その日に得
られたデータの最大値を、代表値としてもよい。データ
の変動に対してより敏感な故障判定が可能である。
【0092】この実施の形態では、システム全体を制御
する制御装置30によって、故障判定を行うようにして
いた。しかし、故障判定を行う機能部分を、制御装置3
0とは別個に構成することも可能である。
【0093】また、上述した説明では特に述べなかった
が、ショーケース1および冷凍機5と、制御装置30
(あるいは、制御装置30とは独立的に設けられた故障
判定を行う機能部分)とは、いかなる形態で接続されて
いても構わない。たとえば、ネットワークを介して接続
されていても構わない。
【0094】(実施の形態2)この実施の形態2では、
目詰まり故障等の故障判定処理(図6)が、実施の形態
1における目詰まり故障等の故障判定処理(図4)と異
なっている。先に述べた実施の形態1では、その日に得
た判定対象データと基準データとの比を、そのままその
日の係数(凝縮器係数、冷媒係数、ハニカム係数)とし
ていた(図4ステップS174参照)。これに対し、こ
の実施の形態2では、上述した係数(凝縮器係数、冷媒
係数等)を累積し、その累積値の大小関係を判定するこ
とで、より長期間での運転状況に基づいて診断がなされ
るようになっている。これ以外の点は実施の形態1と同
様である。従って、以下の説明では、実施の形態1との
相違点、すなわち、故障判定処理の内容のみを述べるこ
とにする。
【0095】この実施の形態2における目詰まり故障な
どの故障判定の処理を図6を用いて説明する。図6の処
理では、図4の処理と較べて、各種係数(凝縮器係数、
冷媒係数、ハニカム係数)を初期化(=0)するための
処理(ステップS190)が新たに追加されている。こ
のステップS190の処理は、稼働開始時に1回だけ行
われることになる。
【0096】また、図6の処理では、図4のステップS
174の処理に代わって、ステップS195の処理を設
けている。このステップS195では、その日に得た判
定対象データと基準データとの比(たとえば、稼働開始
からn日目については、ΔPn/ΔPs、ΔTbn/Δ
Tbs、ΔTan/ΔTas)を、それまでの係数値に
加算したものを新たな係数値としている。すなわち、こ
の実施の形態では、稼働開始からn日目における各種係
数(凝縮係数、冷媒係数、ハニカム係数)は、以下のよ
うに定義される。
【0097】凝縮係数= 凝縮係数+ΔPn/ΔPs 冷媒係数= 冷媒係数+ΔTan/ΔTas ハニカム係数=ハニカム係数+ΔTbn/ΔTbs
【0098】なお、このステップS195の処理は、図
4におけるステップS174とは異なり、ステップS1
72の前段において実行されるようになっているが、こ
れはいずれ(前段あるいは後段)で行ってもほぼ同様で
ある。
【0099】つぎに、このような累積化を図ることの意
味および妥当性について図7を用いて説明する。実施の
形態1における判定のベースにしていた情報(吐出側
(高圧)圧力、温調温度のプルダウン時間、庫内温度と
温調温度とのプルダウン時間の差)は、故障時以外に
も、周囲の状況(環境)に応じても変動する(図7
(a))。たとえば、オープンショーケース1周囲の温
度(店内温度)、冷凍機5周囲の温度(室外温度)、ま
た、夜間のナイトカバーの有無、庫内11を照らす蛍光
灯の点灯状態によっても、変動することがある。
【0100】しかし、故障に起因している変動と、周囲
の状況に起因した変動とでは、その変動の内容が異な
る。すなわち、故障に起因した変動では、図7(b)に
示すように、多少の違いがあるものの、変動の幅が徐々
に一定方向に増大してゆく。これに対し、周囲の状況に
起因した変動は、一時的なものである。また、その方向
もその時々に応じて正負両方向に生じる。そして、最終
的には(あるいは、長期的にみた場合には)、ある一定
の値(あるいは範囲内)に収束している。
【0101】従って、上述した係数を累積しその累積値
を評価するようにすれば、周囲の状況に起因して生じた
一時的な変動分を相殺したうえで故障判定を行うことが
出来るようになる。すなわち、精度の高い故障判定が可
能となる。
【0102】以上説明した実施の形態2によれば、実施
の形態1と同様の効果が得られる。また、さらには、使
用環境等によるばらつきの影響を低減し、故障予知の精
度をより向上させることができる。
【0103】なお、特許請求の範囲においていう「故障
推定手段」および「報知手段」は制御装置30によって
実現されている。「累積値演算手段」および「累積値判
定手段」は、制御装置30によって実現されている。
「累積値」とは、この実施の形態における凝縮係数、冷
媒係数、ハニカム係数に相当する。
【0104】最後に、上述した実施の形態1,2におけ
る故障判定の内容を決定する上での基礎となった現象、
すなわち、各故障が起きた場合における各種センサの信
号変化の特性を説明しておく。ここでは、(1)蒸発器
7への着霜、(2)凝縮器14の目詰り故障、(3)冷
媒ガスの不足、(4)プルダウン時間の変化、(5)ハ
ニカム部10の目詰り、について述べることにする。
【0105】なお、「庫内温度」とは庫内11の代表温
度である。「温調温度」とは、所定部位での冷気の温度
であり、温度調節はこの温調温度に基づいてなされる。
上述した実施の形態のショーケースシステムでは、庫内
温度用サーミスタ20の検知結果をここでいう庫内温度
として、また、温調温度用サーミスタ21の検知結果
を、ここでいう温調温度として扱っている。
【0106】(1)蒸発器7への着霜故障(アイスバン
ク)時の挙動 蒸発器7への着霜故障(アイスバンク)時の挙動につい
て、図8,図9および図10を用いて説明する。図8
は、霜が完全に除去された状態の蒸発器7を示してい
る。図9は、除霜動作により霜を完全に除去できる限界
量の霜fが付着した状態の蒸発器7を示している。
【0107】図10は、蒸発器7への霜の付着による、
各温度センサの検出値への影響を示す図である。この図
10における時刻t1では、蒸発器7は図8の状態とな
っているものとする。また、時刻t2では、図9の状態
になっているものとする。図10に示されているとお
り、外気温度用サーミスタ19は、周囲の温度を測定し
ており、蒸発器7への霜fの付着による影響を受けるこ
とがない。従って、外気温度用サーミスタ19の検出値
は一定である。これに対し、蒸発器7への霜fの付着に
伴い、冷気がダクト9内を流通しにくくなる。このた
め、庫内温度用サーミスタ20と温調温度サーミスタ2
1との検出値(庫内温度、温調温度)は、徐々に上昇し
ていく。
【0108】(2)凝縮器14の目詰り故障時の挙動 冷凍機5の凝縮器14の目詰り故障時の挙動について図
11,図12,図13および図14を用いて説明する。
図11は、ゴミdが完全に除去された状態の凝縮器14
を示した模式図である。図12は、ゴミdが詰まった状
態の凝縮器14を示した模式図である。図13は、凝縮
器14へのゴミ詰まりの状況と、吐出(高圧)側温度セ
ンサ17の検出結果(温度)との関係を示した図であ
る。図14は、凝縮器14へのゴミ詰まりの状況と、吐
出(高圧)側圧力センサ18の検出結果(圧力)との関
係を示した図である。図13と図14における時刻t3
では、凝縮器14にはゴミが詰まっていない状態(図1
1)であるものとする。一方、時刻t4はゴミが詰まっ
ている状態(図12)であるものとする。
【0109】凝縮器14が目詰まりすると伝熱面積が小
さくなる。この結果、冷媒ガスからの放熱が正常に行わ
れなくなるため、吐出(高圧)側の冷媒ガス温度と圧力
が、目詰まりのレベルに応じて上昇する。吐出(高圧)
側の冷媒ガス温度と圧力が上昇することで、蒸発器7に
導かれる冷媒の温度と圧力も上昇する。このため、庫内
11の温度も上昇する。さらには、蒸発器7から冷凍機
5に戻る吸込(低圧)側の冷媒ガス温度と圧力も上昇す
る。
【0110】なお、冷媒ガス圧力が上昇すると、冷凍機
5は保護モードに移行する。この保護モードでは、運転
周波数が下げられるため、蒸発器7に導かれる冷媒ガス
の温度と圧力は更に上昇する。その結果、庫内11が全
く冷えない状態となる。凝縮器14の目詰りが更に酷く
なると、冷凍機5側も高圧圧力異常となり停止する。
【0111】(3)冷媒ガスの不足(漏れ)時の現象 つぎに、冷媒ガスの不足時の現象について図15,図1
6を用いて説明する。図15は、冷媒ガスが不足してい
る状態での、吸込(低圧)側と吐出(高圧)側の圧力を
示す図である。このような冷媒ガスの不足は、冷媒ガス
の漏れなどの理由で生じる。この図において横軸は時間
である。すなわち、図15は、時間の経過につれて冷媒
ガスの漏れが続いている状態(すなわち、時間の経過に
つれて冷媒ガスの不足量が増大している状態)を示して
いる。
【0112】冷媒ガスが不足している状態では、少ない
冷媒ガスでこれまで(冷媒ガスが不足していないとき)
と同等の熱量を受け止めることになる。すなわち、蒸発
器7での熱交換が過度に進むことになるため、吸込(低
圧)側圧力が正常な状態よりも高くなる。その上昇の程
度は、不足の度合いに応じて徐々に増大してゆく。一
方、吐出(高圧)側圧力は、冷媒ガスの不足量が少ない
段階では、上昇する傾向を示す。これは、上述したとお
り、冷媒ガスの不足に伴って吸込(低圧)側圧力が上昇
することの影響を受けるためである。しかし、不足量が
ある程度以上になると、吐出(高圧)側圧力は、逆に、
低下し始める。これは冷媒ガス自体の量が少なくなりす
ぎたために、圧縮効果が低下するからである。
【0113】以上のことは、圧力のみならず、温度(吸
込(低圧)側温度、吐出(高圧)側温度)についても同
様である。
【0114】(4)プルダウン時間の変化 図16は、除霜動作を行った後の、庫内温度と温調温度
のプルダウン時間を表した図である。蒸発器7に着霜が
生じた場合には、除霜動作を行うことで、この霜を除去
する。しかし、この除霜動作によって庫内温度および温
調温度は上昇してしまう。十分な量の冷媒ガスがある状
態では、蒸発器7が十分にその冷却能力を発揮すること
ができるため、この除霜動作に伴って上昇した庫内温度
と温調温度が、除霜動作後には急激に通常温度(設定温
度)にまで低下する。言い換えれば、除霜動作に伴って
上昇した庫内温度と温調温度が通常温度(設定温度)に
まで低下するのに要する時間(プルダウン時間)が短
い。これに対し、冷媒ガスが不足している状態では蒸発
器7における冷却能力が低下しているため、除霜動作に
伴って上昇した庫内温度と温調温度が、通常の温度(設
定温度)にまで低下するのに要する時間(プルダウン時
間)が長くなる。
【0115】(5)ハニカム部10の目詰り時の挙動 ショーケースの吹き出し口10(ハニカム部)がゴミ、
ホコリ等によって目詰りした時の挙動を図17、図18
を用いて説明する。図17は、吹き出し口10(ハニカ
ム部)にゴミ、ホコリが付着した場合の、庫内温度と温
調温度を表した図である。吹き出し口10(ハニカム
部)にゴミ、ホコリの付着が無い場合、庫内温度と温調
温度との温度差は5℃程度となる。ところが、吹き出し
口10(ハニカム部)にゴミ、ホコリが付着すると、吹
き出し口10(ハニカム部)からの風量が低下するた
め、庫内11に冷気が行き渡らなくなり、庫内温度は徐
々に上昇する。これに対し、温調温度サーミスタ21が
設置されているダクト9内までは冷気が行き渡るため、
温調温度はゴミ、ホコリの付着が生じる前とほとんど変
わらない。従って、庫内温度と温調温度の温度差は、ゴ
ミ、ホコリの付着前と比べて、次第に大きくなる。以上
のことは温度差ではなく温度比で考えた場合でも、同様
である。
【0116】図18は、除霜動作後における庫内温度と
温調温度の変化の様子を表した図である。ゴミ、ホコリ
の付着が無い状態では、除霜により上昇した庫内温度と
温調温度は、除霜動作後、急激に通常温度(設定温度)
まで低下する。しかし、ゴミ、ホコリの付着がある状態
では、吹き出し口10(ハニカム部)からの風量が低下
する。このため、庫内温度のプルダウン時間が長くな
る。これに対し、温調温度のプルダウン時間は、ゴミ、
ホコリの付着が無い状態とほとんど変わらない。
【0117】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明にかかるシ
ョーケース管理装置およびショーケースシステムによれ
ば、故障を事前に、ユーザーまたはサービスマンにより
処置することが可能となり、故障による販売機会のロス
を無くすことができる。また、故障箇所が事前に判るた
め、サービスマンが処置する際に、工具、器材等、何を
準備すればよいかが判り、メンテナンス作業の効率化に
つながる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1におけるオープンショ
ーケースの構成概要を示す断面模式図である。
【図2】オープンショーケース全体での制御構成を示す
ブロック図である。
【図3】蒸発器への着霜の有無を診断する判定処理を示
すフローチャートである。
【図4】凝縮器の目詰まり等を診断する故障判定処理を
示すフローチャートである。
【図5】冷凍機の吐出(高圧)側圧力の異常を診断する
故障判定処理を示すフローチャートである。
【図6】この発明の実施の形態2における故障判定処理
を示すフローチャートである。
【図7】データの環境に起因した変動と故障に起因した
変動との違いを示す図である。
【図8】霜が付着していない状態の蒸発器を示す図であ
る。
【図9】霜が付着している状態の蒸発器を示す図であ
る。
【図10】蒸発器への霜の付着による、各部の温度セン
サの検出値への影響を示す図である。
【図11】ゴミが付着していない状態の凝縮器を示した
模式図である。
【図12】ゴミが付着している状態の凝縮器を示した模
式図である。
【図13】凝縮器へのゴミ詰まりの状況と、吐出(高
圧)側温度センサの検出結果との関係を示した図であ
る。
【図14】凝縮器へのゴミ詰まりの状況と、吐出(高
圧)側圧力センサの検出結果との関係を示した図であ
る。
【図15】冷媒ガス不足(漏れ)に起因した、吸込(低
圧)側圧力と吐出(高圧)側圧力との変動の様子を示し
た図である。
【図16】冷媒ガス不足(漏れ)の有無に応じた、除霜
動作の前後における庫内温度と温調温度との挙動の違い
を示した図である。
【図17】吹き出し口へのゴミ、ホコリ付着に起因し
た、庫内温度と温調温度との変動を示した図である。
【図18】吹き出し口へのゴミ、ホコリ付着に起因し
た、庫内温度と温調温度との挙動の違いを示した図であ
る。
【符号の説明】
1 オープンショーケース 2 本体 3 陳列棚 4 開口部 5 冷凍機 6 冷媒配管 7 蒸発器 8 送風機 9 ダクト 10 吹き出し口(ハニカム) 11 庫内 12 吸い込み口 13 圧縮機 14 凝縮器 15 吸込(低圧)側温度センサ 16 吸込(低圧)側圧力センサ 17 吐出(高圧)側温度センサ 18 吐出(高圧)側圧力センサ 19 外気温度用サーミスタ 20 庫内温度用サーミスタ 21 温調温度用サーミスタ 22 除霜温度用サーミスタ 30 制御装置 31 CPU 32 ROM 33 RAM 35 報知器 50 冷凍機制御回路 f 霜 d ゴミ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3L045 AA02 BA01 CA02 DA02 EA01 LA06 LA14 LA17 LA18 MA02 MA04 MA05 MA09 MA12 NA01 NA03 NA16 NA22 PA01 PA02 PA03 PA04 PA05 3L046 AA02 BA01 CA06 FB01 GB01 JA06 JA14 JA17 KA02 KA04 KA05 KA08 LA01 LA02 MA01 MA02 MA03 MA04 MA05 5H223 AA11 BB02 CC08 DD03 EE05 EE06 FF02

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蒸発器において冷媒に熱交換を行わせる
    ことで冷気を生成し、商品が陳列収容される収容庫を該
    冷気によって冷却するショーケースを管理するショーケ
    ース管理装置において、 前記収容庫の温度(以下「庫内温度」という)を示すデ
    ータが入力されて、該入力されたデータに基づいて前記
    蒸発器における着霜を検出する着霜検出手段と、 前記着霜検出手段が着霜を検出した場合には、着霜が発
    生したことを報知する着霜報知手段と、 を有することを特徴とするショーケース管理装置。
  2. 【請求項2】 前記着霜検出手段は、前記庫内温度の変
    動率を求め、該変動率が予め定められた範囲を超えた場
    合には着霜が発生していると判定するものであることを
    特徴とする請求項1に記載のショーケース管理装置。
  3. 【請求項3】 前記着霜検出手段は、前記ショーケース
    の稼働開始初期における庫内温度を基準として、前記変
    動率を求めるものであることを特徴とする請求項2に記
    載のショーケース管理装置。
  4. 【請求項4】 冷媒を液化する冷凍機と、 蒸発器を備え、該蒸発器において前記冷凍機から供給さ
    れる冷媒に熱交換を行わせることで冷気を生成し、商品
    が陳列収容される収容庫を該冷気によって冷却するショ
    ーケースと、 前記収容庫における温度を検出する庫内温度検出手段
    と、 前記庫内温度検出手段の検出結果が入力される、請求項
    1,2または3に記載のショーケース管理装置と、 を有することを特徴とするショーケースシステム。
  5. 【請求項5】 圧縮機および凝縮器によって冷媒を圧縮
    し液化する冷凍機と、該冷凍機によって供給される冷媒
    を蒸発器において熱交換させることで冷気を生成し、該
    冷気を送風口から吹き出すことで商品の陳列収容される
    収容庫が冷却されるショーケースと、を管理するショー
    ケース管理装置において、 前記冷凍機の吐出側の圧力、前記ショーケースに送風さ
    れる冷気の温度および前記収容庫の温度(以下「庫内温
    度」という)を示すデータが入力され、該入力されたデ
    ータに基づいて、故障の発生を推定する故障推定手段
    と、 前記故障推定手段の推定結果を報知する報知手段と、 を有することを特徴とするショーケース管理装置。
  6. 【請求項6】 前記故障推定手段は、 前記冷凍機の吐出側における圧力の所定期間ごとの変動
    量(以下「圧力変動量」)と、 予め定められた特定状況下において冷気の温度を所定の
    温度温度まで下げるのに要する時間(以下「引き下げ時
    間」という)の、所定期間ごとの変動量(以下「引き下
    げ時間変動量」)と、 前記特定状況下において前記庫内温度を所定の温度まで
    下げるのに要する時間と前記引き下げ時間との差(以
    下、「時間差」という)の、所定期間ごとの変動量(以
    下「時間差変動量」という)と、 の三つの項目について、 前記圧力変動量、前記引き下げ時間変動量および前記時
    間差変動量を求める変動量算定手段と、 予め定められた時期での変動量を基準値として、該基準
    値と、故障推定の対象とされる期間に求められた変動量
    との比を、前記三つの項目それぞれについて、求める変
    動量比演算手段と、 前記変動量比演算手段の求めた三つの項目それぞれにつ
    いての前記比の値について、互いの相対的な大小関係を
    判定する比判定手段と、 を含んで構成されたものであり、 前記報知手段は、前記比判定手段による判定の結果、前
    記比の値が最も大きかった項目に関連する故障要因を報
    知するものであることを特徴とする請求項5に記載のシ
    ョーケース管理装置。
  7. 【請求項7】 前記報知手段は、前記三つの項目と故障
    要因との対応関係を定義した関連情報を記憶した記憶手
    段を有し、前記比判定手段による判定の結果に基づいて
    前記関連情報を参照することで、前記比の値が最も大き
    かった項目に対応づけられている故障要因を獲得しその
    内容を報知するものであることを特徴とする請求項6に
    記載のショーケース管理装置。
  8. 【請求項8】 前記報知手段は、 前記圧力変動量についての比が最も大きい場合には、故
    障要因として、前記凝縮器の目詰りと、直射日光の照射
    と、のうちの少なくとも一つを報知するものであり、 前記引き下げ時間変動量についての比が最も大きい場合
    には、故障要因として、冷媒の不足と、冷気の送風乱れ
    と、前記ショーケース周囲における温度が高すぎること
    と、前記凝縮器の目詰りと、前記送風口の目詰りと、の
    うちの少なくとも一つを報知するものであり、 前記時間差変動量についての比が最も大きい場合には、
    故障要因として、前記送風口の目詰りと、冷気の送風乱
    れと、のうちの少なくとも一つを報知するものであるこ
    とを特徴とする請求項7に記載のショーケース管理装
    置。
  9. 【請求項9】 前記冷凍機が、前記凝縮器を冷却するた
    めのファンおよび該ファンを駆動するモータを備えたも
    のである場合、前記報知手段は、前記圧力変動量につい
    ての比が最も大きい場合の故障要因として、さらに、前
    記モータの異常、前記ファンの風による影響、のうちの
    少なくとも一方をも報知するものであることを特徴とす
    る請求項8に記載のショーケース管理装置。
  10. 【請求項10】 前記故障推定手段は、 前記冷凍機の吐出側における圧力の所定期間ごとの変動
    量(以下「圧力変動量」)と、 予め定められた特定状況下において冷気の温度を所定の
    温度まで下げるのに要する時間(以下「引き下げ時間」
    という)の、所定期間ごとの変動量(以下「引き下げ時
    間変動量」)と、 前記特定状況下において前記庫内温度を所定の温度まで
    下げるのに要する時間と前記引き下げ時間との差(以
    下、「時間差」という)の、所定期間ごとの変動量(以
    下「時間差変動量」という)と、 の三つの項目について、 前記圧力変動量、前記引き下げ時間変動量および前記時
    間差変動量を求める変動量算定手段と、 予め定められた時期での変動量を基準値として、該基準
    値と、故障推定の対象とされる期間に求められた変動量
    との比を、前記三つの項目それぞれについて、求める変
    動量比演算手段と、 前記変動量比演算手段が求めたの前記比の値の累積値
    を、前記三つの項目それぞれについて算出する累積値演
    算手段と、 前記累積値演算手段の求めた三つの項目それぞれの前記
    累積値について、互いの相対的な大小関係を判定する累
    積値判定手段と、 を含んで構成されたものであり、 前記報知手段は、前記累積値判定手段による判定の結
    果、前記累積値が最も大きかった項目に関連する故障要
    因を報知するものであることを特徴とする請求項5に記
    載のショーケース管理装置。
  11. 【請求項11】 前記報知手段は、前記三つの項目と故
    障要因との対応関係を定義した関連情報を記憶した記憶
    手段を有し、前記累積値判定手段による判定の結果に基
    づいて前記関連情報を参照することで、前記累積値が最
    も大きかった項目に対応づけられている故障要因を獲得
    しその内容を報知するものであることを特徴とする請求
    項10に記載のショーケース管理装置。
  12. 【請求項12】 前記報知手段は、 前記圧力変動量についての累積値が最も大きい場合に
    は、故障要因として、前記凝縮器の目詰りと、直射日光
    の照射と、のうちの少なくとも一つを報知するものであ
    り、 前記引き下げ時間変動量についての累積値が最も大きい
    場合には、故障要因として、前記冷媒の不足と、冷気の
    送風乱れと、前記ショーケース周囲における温度が高す
    ぎることと、前記凝縮器の目詰りと、前記送風口の目詰
    りと、のうちの少なくとも一つを報知するものであり、 前記時間差変動量についての累積値が最も大きい場合に
    は、故障要因として、前記送風口の目詰りと、冷気の送
    風乱れと、のうちの少なくとも一つを報知するものであ
    ることを特徴とする請求項11に記載のショーケース管
    理装置。
  13. 【請求項13】 前記冷凍機が、前記凝縮器を冷却する
    ためのファンおよび該ファンを駆動するモータを備えた
    ものである場合、前記報知手段は、前記圧力変動量につ
    いての累積値が最も大きい場合の故障要因として、さら
    に、該モータの異常、該ファンの風による影響、のうち
    の少なくとも一方をも報知するものであることを特徴と
    する請求項12に記載のショーケース管理装置。
  14. 【請求項14】 前記変動量算定手段は、前記吐出側に
    おける圧力、前記引き下げ時間および前記時間差のそれ
    ぞれについて、所定の期間ごとに当該期間における代表
    値を求め、期間ごとの代表値間の差を求めこの差を前記
    変動量とするものであることを特徴とする請求項6〜1
    3のいずれか一つに記載のショーケース管理装置。
  15. 【請求項15】 前記代表値は、当該期間における平均
    値または最大値であることを特徴とする請求項14に記
    載のショーケース管理装置。
  16. 【請求項16】 前記故障推定手段が、 前記蒸発器に前記冷媒が供給されていた時間の割合(以
    下「運転率」という)を求める運転率算定手段と、 前記運転率算定手段の算定した運転率が予め定められた
    基準運転率以上であるという条件(以下「条件A」とい
    う)と、冷気の温度が予め定められた温度以上となって
    いる状態が予め定められた時間以上継続しているという
    条件(以下「条件B」という)とを備え、条件Aおよび
    条件Bがともに満たされているか否かを判定する条件判
    定手段と、 を有し、 前記報知手段は、前記条件判定手段による判定の結果、
    前記条件Aおよび前記条件Bがともに満たされている場
    合に限り、前記項目に対応する故障要因の報知を行うも
    のであることを特徴とする請求項6〜15のいずれか一
    つに記載のショーケース管理装置。
  17. 【請求項17】 前記条件判定手段は、さらに、前記庫
    内温度が予め定められた温度以上となっている状態が予
    め定められた時間以上継続しているという条件(以下
    「条件C」)を有し、該条件Cが満たされているか否か
    を判定するものであり、前記報知手段は、前記条件判定
    手段の判定の結果、前記条件Aと前記条件Bとの少なく
    とも一方が満たされておらず、かつ、該条件Cが満たさ
    れている場合には、故障要因としてショーケース周囲の
    温度が高いことを報知するものであることを特徴とする
    請求項16に記載のショーケース管理装置。
  18. 【請求項18】 圧縮機および凝縮器を備え、該圧縮機
    によって冷媒を圧縮するとともに圧縮後の冷媒を凝縮器
    で放熱させることで冷媒を液化する冷凍機と、 蒸発器を備え、前記冷凍機から供給される冷媒を該蒸発
    器において熱交換させることで冷気を生成し、該冷気を
    送風口から吹き出すことで商品が陳列収容される収容庫
    が冷却されるショーケースと、 前記冷凍機の吐出側の圧力を検知する圧力検出手段と、 前記冷気の温度を検出する冷気温度検出手段と、 前記収容庫における温度を検出する庫内温度検出手段
    と、 前記圧力検出手段、前記冷気温度検出手段および前記庫
    内温度検出手段の検出結果が入力される、請求項5〜1
    7のいずれか一つにのショーケース管理装置と、 を有することを特徴とするショーケースシステム。
  19. 【請求項19】 圧縮機を備え該圧縮機によって冷媒を
    液化するとともに、吐出側における圧力値が予め定めら
    れた閾値以上であった場合には、自らを保護するために
    その動作状態を変更する保護動作を行う機能を備えた冷
    凍機と、該冷凍機から供給される冷媒を用いて冷却され
    るショーケースとを管理するショーケース管理装置にお
    いて、 前記冷凍機の吐出側の圧力を示すデータが入力されて、
    前記冷凍機の異常を検出し報知する冷凍機異常検出報知
    手段を有することを特徴とするショーケース管理装置。
  20. 【請求項20】 前記冷凍機異常検出報知手段は、 前記冷凍機の吐出側の圧力値が前記保護動作が開始され
    る前記閾値を超えているか否かを、入力された前記デー
    タに基づいて判定する圧力判定手段と、 前記圧力判定手段による判定の結果、前記閾値を超えて
    いた場合には、その旨を報知する圧力異常報知手段と、 を有することを特徴とする請求項19に記載のショーケ
    ース管理装置。
  21. 【請求項21】 圧縮機を備え該圧縮機によって冷媒を
    液化するとともに、吐出側における圧力値が予め定めら
    れた閾値以上であった場合には、自らを保護するために
    その動作状態を変更する保護動作を行う冷凍機と、 前記冷凍機から供給される冷媒を用いて商品が陳列収容
    される収容庫が冷却されるショーケースと、 前記冷凍機の吐出側の圧力を検知する圧力検出手段と、 前記圧力検出手段の検出結果が入力される、請求項19
    または20に記載のショーケース管理装置と、 を有することを特徴とするショーケースシステム。
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