JP2001219655A - 熱転写記録媒体及び画像形成方法 - Google Patents

熱転写記録媒体及び画像形成方法

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JP2001219655A
JP2001219655A JP2000030516A JP2000030516A JP2001219655A JP 2001219655 A JP2001219655 A JP 2001219655A JP 2000030516 A JP2000030516 A JP 2000030516A JP 2000030516 A JP2000030516 A JP 2000030516A JP 2001219655 A JP2001219655 A JP 2001219655A
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Application number
JP2000030516A
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English (en)
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Kazumichi Shibuya
和道 渋谷
Akira Naito
晃 内藤
Yoshiaki Shiina
義明 椎名
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Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】インキの滲みによる解像力の低下を防ぐ事、ま
た、ワックスを使用していると転写した画像を手で擦っ
たような場合の耐久性が足りず、画像が取れて無くなり
易いことなどの点を改善して耐久性を増す事、そして特
に、感熱転写の際の感熱転写シート基材の剥離時におけ
る熱転写記録層の箔切れ性(膜切れ性)が良く、且つ転
写画像の光学濃度も高い事、これらを同時に充分達成す
ることのできる熱転写記録媒体(感熱転写リボン)を提
供する。 【解決手段】支持体2上に少なくとも着色顔料と有機樹
脂バインダーと無色又は淡色の微粒子とを主成分とする
組成物から形成された熱転写記録層3が設けられた熱転
写記録媒体1において該熱転写記録層が膜厚0.5〜
1.0μmの範囲にあり、前記有機樹脂バインダーが平
均分子量10000〜20000の範囲の塩化ビニル−
酢酸ビニル共重合樹脂である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サーマルヘッドプ
リンタで着色顔料を含有する熱転写記録層を受像シート
上に熱転写し、更に詳しくは、少なくとも2色以上の色
を重ねて面積階調による階調カラー画像などを形成する
ための熱転写記録媒体及びそれを用いた画像形成方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、サーマルヘッドプリンタを用いて
階調画像を形成する熱転写記録方式としては、昇華転写
方式と溶融転写方式が知られている。
【0003】昇華転写方式は、昇華性(熱移行性)染料
とバインダー樹脂とからなる熱転写記録層を支持体上に
設けた熱転写記録媒体を受像シートと重ね、サーマルヘ
ッドの熱量に応じて熱転写記録層中の昇華型染料を受像
シート上に移行させ階調画像を形成するものである。
【0004】しかしながら、このような昇華性(熱移行
性)染料を用いて画像を形成した場合、形成された画像
は耐久性が劣り、耐熱性や耐光性を要求する分野への利
用が制限される。また、感熱記録感度が溶融転写方式と
比べ低いため、高印字エネルギーが要求され、乾電池な
どのバッテリー駆動によるプリンターの小型軽量化、将
来実用が期待されている高解像力サーマルヘッドを用い
る高速記録材料としては適していない等の欠点を有して
いる。
【0005】一方、溶融転写方式は、支持体上に顔料や
染料などの色材とワックスなどの結合剤からなる熱溶融
性のインキ転写層を設けた転写シートを用いてサーマル
ヘッド等の加熱デバイスに画像情報に応じたエネルギー
を印加し、受像シート上にインキ転写層を融着させて画
像を形成させる方式である。溶融転写方式によって形成
される画像は、高濃度で鮮鋭性に優れ、文字、線画等の
2値画像の記録に適している。
【0006】また、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラ
ックよりなる熱転写シートを用いて受像シート上に重ね
て画像を形成することにより、カラー画像の形成も可能
である。このようなカラー画像形成用熱転写シートとし
ては、特公昭63−65029号公報がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記特公昭
63−65029号公報に記載の熱転写シートの場合、
低融点の結晶性ワックスをインキ層の結合剤として用い
ているため、インキの滲みによって解像力の低下が発生
しやすい。また転写画像の定着強度が弱く、画像部を手
で強くこすると画像部が取れて脱落してしまう場合があ
る。
【0008】このような現象を解決する方法として種々
の提案がなされてきた。例えば、特開昭61−2445
92号公報には、65%以上の非晶質ポリマーと離型性
物質と着色剤よりなる感熱インキ層を有する感熱転写シ
ートが提案されている。しかしながら、上記特開昭61
―244592号公報に記載の熱転写シートも、結晶性
ワックスを含むため、各色の重ね印画を行った部分の定
着強度は不十分なものとなっている。
【0009】本発明は、前記従来の技術の問題点に鑑み
てなされたものであり、低融点の結晶性ワックスをイン
キ層の結合剤として使用したことに起因したインキの滲
みによる解像力の低下を防ぐ事、また、ワックスを使用
していると転写した画像を手で擦ったような場合の耐久
性が足りず、画像が取れて無くなり易いことなどの点を
改善して耐久性を増す事、そして特に、感熱転写の際の
熱転写記録層の箔切れ性が良く、且つ転写画像の光学濃
度も高く、ドットの面積階調による中間調表現力にも優
れている事、これらを同時に充分達成することのできる
熱転写記録媒体(感熱転写リボン)を提供することを目
的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者等は鋭意研究を
重ねた結果、溶融転写方式を用い、上記課題を解決する
ことを可能とした。
【0011】すなわち、本発明の請求項1に係る発明
は、支持体上に、少なくとも着色顔料と有機樹脂バイン
ダーと無色又は淡色の微粒子とを主成分とする組成物か
ら形成された熱転写記録層が設けられた熱転写記録媒体
において、該熱転写記録層が膜厚0.5〜1.0μmの
範囲にあり、かつ、前記有機樹脂バインダーが平均分子
量10000〜20000の範囲の塩化ビニル−酢酸ビ
ニル共重合樹脂であることを特徴とする熱転写記録媒体
である。
【0012】また本発明の請求項2に係る発明は、上記
請求項1に係る発明の熱転写記録媒体において、熱転写
記録層を形成する前記組成物が、その固形分総量100
重量部に対して着色顔料20〜30重量部、塩酢ビ樹脂
40〜70重量部、無色又は淡色の微粒子1〜30重量
部という配合組成であることを特徴とする熱転写記録媒
体である。
【0013】また本発明の請求項3に係る発明は、上記
請求項1又は請求項2に係る発明の熱転写記録媒体にお
いて、前記塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂が、その
共重合成分としてマレイン酸を1〜5重量%含む塩化ビ
ニル−酢酸ビニル−マレイン酸共重合樹脂であることを
特徴とする熱転写記録媒体である。
【0014】また本発明の請求項4に係る発明は、上記
請求項1乃至請求項3のいずれか1項に係る発明の熱転
写記録媒体において、前記着色顔料が、平均粒子径50
〜500nmの範囲にあることを特徴とする熱転写記録
媒体である。
【0015】また本発明の請求項5に係る発明は、上記
請求項1乃至請求項4のいずれか1項に係る発明の熱転
写記録媒体において、前記無色又は淡色の微粒子が、平
均粒子径10〜300nmの範囲であって、前記着色顔
料の平均粒子径よりも小さいことを特徴とする熱転写記
録媒体である。
【0016】また本発明の請求項6に係る発明は、上記
請求項1乃至請求項5のいずれか1項に係る発明の熱転
写記録媒体において、前記無色又は淡色の微粒子が、シ
リカであることを特徴とする熱転写記録媒体である。
【0017】また本発明の請求項7に係る発明は、上記
請求項1乃至請求項6のいずれか1項に係る発明の熱転
写記録媒体において、前記熱転写記録層として、シア
ン、マゼンタ、イエローの3色、あるいは、ブラック、
シアン、マゼンタ、イエローの4色が、支持体上に長手
方向に沿って適宜順序に順次並べて繰り返し設けてある
ことを特徴とする熱転写記録媒体である。
【0018】次に本発明の請求項8に係る発明は、上記
請求項1乃至請求項7のいずれか1項記載の熱転写記録
媒体の熱転写記録層を、サーマルヘッドプリンタを用い
て受像シート上に熱転写し、面積階調による画像形成を
行う画像形成方法であって、塩化ビニル−酢酸ビニル共
重合樹脂を主成分とする受像層がコーティングにより形
成されている受像シートの前記受像層上に熱転写するこ
とを特徴とする画像形成方法である。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の熱転写記録媒体の転写原
理は、サーマルヘッド等の熱媒体によって熱転写記録材
に熱が加えられ、その際に熱転写記録層中のアクリル樹
脂が、熱的に溶融というよりは、むしろ軟化または半溶
融状態となり、受像層への粘着性が発現されると同時に
媒体基材への接着性が減少し、受像シート上に熱転写記
録層が接着することによって画像が記録される。この転
写原理は、熱転写記録層の膜の厚さが非常に薄いことと
も関係していると考えられ、伝統的な所謂、熱溶融転写
というより、むしろ熱接着薄膜剥離方式(この方式の用
語の定義は特開平7−117359号公報に開示)とで
もいうべきタイプに属する転写であると考えられる。
【0020】その結果、少なくとも2色以上の色を重ね
て印画を行う際、インキの滲みも無く鮮明な印画が得ら
れる。また、転写された記録画像は機械的強度に優れ、
ドットの面積階調による中間調表現力にも優れるという
特性が得られる。
【0021】以下、本発明の熱転写記録媒体について詳
細に説明すれば、図1は支持体2上に熱転写記録層3を
設けた本発明に係る熱転写記録媒体1を示す。
【0022】本発明に用いることのできる支持体2とし
ては、従来より昇華転写型や溶融転写型用として一般に
用いられるものを使用することができる。具体的には、
ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレー
ト、ポリプロピレン、セロファン、ポリカーボネート、
ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリイミド、ナイロ
ン、ポリ塩化ビニリデン等のプラスチックフィルム、コ
ンデンサーペーパー、パラフィン紙等の紙類を挙げるこ
とができるが、特に好ましいのはポリエチレンテレフタ
レート(PET;飽和ポリエステル)である。
【0023】支持体2の厚みは2〜50μm、より好ま
しくは2〜10μmである。熱転写記録層3は、着色顔
料と塩酢ビ樹脂と無色又は淡色の微粒子からなる。
【0024】熱転写記録層3に含有される塩酢ビ樹脂
は、サーマルヘッド等の熱媒体に対する印画適正と転写
記録後の画像の耐久性を考慮して、Tgが50℃から9
0℃の範囲のものを使用する事が好ましい。また、本発
明の熱転写記録層に主材料として使用する塩酢ビ樹脂
は、好ましくは、平均分子量が10000〜20000
のものが良い。なお、ここで平均分子量とは、重量平均
分子量を意味し、本発明においては、これを以下単に平
均分子量という。
【0025】塩酢ビ樹脂の平均分子量が、もし前記下限
値よりも低い場合には(10000未満)、通常塩酢ビ
樹脂の安定性が悪すぎて、室温で樹脂の分解によって黄
色、褐色、黒色等に大きく変色を起こしてしまう。ま
た、擦りに対する画像の耐久性が充分でなく、手で擦る
と転写画像に尾引きが発生し易いので好ましくない。逆
に、もしこの平均分子量が、前記上限値よりも高い場合
には(20000を超える)感熱転写層の箔切れ(層の
膜切れ)を悪くするために、転写性を悪化させ、得られ
る画像の解像度が悪くなってしまう。
【0026】さらに、塩酢ビ樹脂として、マレイン酸成
分を1〜5%含む塩化ビニル−酢酸ビニル・マレイン酸
共重合樹脂を使用した場合には、画像の耐アルコール性
が高いため、特に好ましい。
【0027】本発明で使用される塩酢ビ樹脂は、塩化ビ
ニル成分と酢酸ビニル成分の合計が70%以上含んで共
重合されていれば良く、残りの成分については、各種公
知のビニル系樹脂と共重合されていても良い。
【0028】熱転写記録層3に含有される着色顔料は、
公知の種々顔料を用いることができる。一例としては、
ブラック単色印字用としてはカーボンブラックが好まし
く、多色印字用としては、イエロー、マゼンタ、シアン
を形成する顔料及びこの3色の顔料にブラックを加えた
4色の顔料を使用する。これら顔料は、1種類もしくは
2種類以上組み合わせて使用することも可能である。
【0029】本発明の熱転写記録層に主材料として使用
する前記着色顔料は、特に好ましくは、前記熱転写記録
層中に20〜30重量部の範囲で含まれている。さらに
好ましくは、前記着色顔料の平均粒子径が50〜500
nmの範囲にある。
【0030】もし、この着色顔料の熱転写記録層に含ま
れる割合が前記下限値未満であると(20重量部未
満)、転写画像が十分な光学濃度を得難いので好ましく
ない。逆に、もしこの割合が前記上限値を超えると(3
0重量部を超える)、感熱転写の際に受像層側への付着
力が弱過ぎる為に、特にカラーの重なり部分での定着性
が低下するため、画像の耐久性が劣ってしまう。さら
に、もしこの熱転写記録層に含まれる着色顔料の平均粒
子径が前記下限値未満であると(50nm未満)、顔料
の利点の一つである耐光性が悪化するため好ましくな
く,逆に、もしこの平均粒子径が前記上限値を超えると
(500nmを超える)顔料の発色性が低下し、転写画
像が十分な光学濃度を得難いので好ましくない。
【0031】ここで言う平均粒子径とは、光散乱方式に
よるMARVERUN製AUTOSIZER2Cや、コ
ールターカウンター法、SEM観察画像からの画像処
理、等の方法により測定することが出来る。
【0032】熱転写記録層3に含有される無色又は淡色
の微粒子は、熱転写するときの転写性、詳しくは転写画
像の形成されるドット形状、また階調再現性等を向上さ
るせ為に必要な成分であり、無色又は淡色のものを使用
するのは、感熱転写で形成された着色画像の発色を極力
損なわないようにする為である。このような無色又は淡
色の微粒子の例としては、シリカ、炭酸カルシウム、カ
オリン、クレー、澱粉、酸化亜鉛、テフロンパウダー、
ポリエチレンパウダー、ポリメチルメタクリレート樹脂
ビーズ、ポリウレタン樹脂ビーズ、ベンゾグアナミン及
びメラミン樹脂ビーズなどを挙げることができる。上記
の中では、特に、シリカの微粒子が好ましい。
【0033】本発明において、前記無色又は淡色の微粒
子は、転写性(箔切れ性)の向上の目的で加えられる。
この大きさは平均粒子径が10〜300nmの範囲で着
色顔料の平均粒子径よりも小さいことが好ましい。この
微粒子の平均粒子径が着色顔料よりも小さいことによ
り、顔料の発色性を損なわず、且つ着色顔料だけでは達
成できない熱転写記録層の箔切れ性を向上させる効果が
非常に高く、詳しくは転写画像の形成されるドット形
状、また階調再現性が非常に良好である。また、着色顔
料を増量した場合を比較して、平均粒子径が小さいため
受像層への付着力の弱化も最小限ですむ。もしこの平均
粒子径が300nmを超える大きさである場合には、箔
切れ性を向上させる効果が弱く、また感熱転写で形成さ
れた着色画像の発色を損なってしまうという点で好まし
くない。
【0034】熱転写記録層3を形成する為の組成物の配
合組成は、その固形分総量100重量部に対して、着色
顔料が20〜30重量部、塩酢ビ樹脂が40〜70重量
部、無色又は淡色の微粒子が1〜30重量部である。
【0035】塩酢ビ樹脂が上記範囲より少ない場合は膜
強度が低下する点で好ましくなく、多い場合は転写性、
詳しくは転写画像の形成されるドット形状、また階調再
現性等が悪くなる点で好ましくない。無色又は淡色の微
粒子が上記範囲より少ない場合は、ほぼ無添加に等し
く、転写性、詳しくは転写画像の形成されるドット形
状、また階調再現性等の改善効果がないため好ましくな
く、多い場合は良好なインキの流動性が得られず、ま
た、顔料分よりも多くなるために顔料の発色性を低下さ
せると共に、熱転写の際に受像層側への付着力を悪化さ
せ過ぎる為に、特にカラーの重なり部分での定着性が低
下し、画像の耐久性が劣ってしまう。
【0036】また、これらの組成からなる感熱転写記録
層には必要に応じて、顔料分散剤、塗膜安定化剤、酸化
防止剤、帯電防止剤、増感剤、等の各種添加剤を配合す
ることもできる。そしてその添加量は、前記熱転写記録
層を形成する為の組成物100重量部に対して10重量
部以下とするのが好ましい。
【0037】なお、本発明の熱転写記録媒体の製造方法
は、コート紙またはプラスチック等の基体上に、着色剤
と塩酢ビ樹脂と無色の微粒子とを、溶剤に分散または溶
解した組成物を、バーコート、ブレードコート、エアナ
イフコート、グラビアコート、ロールコート等のソルベ
ントコート法によって塗布し、乾燥して熱転写記録層を
形成することにより成る。
【0038】熱転写記録層3の膜厚は、0.5〜1.0
μmが望ましい。膜厚が0.5μmを下回ると十分な濃
度を出すことが難しく、また1.0μmを上回るとサー
マルヘッドの発熱部分に応じた転写が困難となり、詳し
くは転写画像の形成されるドット形状、また階調再現性
等が劣ることになる。
【0039】また、支持体2の熱転写記録層3を設けて
いない側よりサーマルヘッドを用いて熱を加え、受像シ
ート上に熱転写記録層3を転写する際に、サーマルヘッ
ドが支持体2に付着して熱転写記録媒体1のスムーズな
走行性を妨害するのを防ぐために、支持体2の熱転写記
録層3が設けられていない側に、バックコート層4を設
けることが望ましい。
【0040】このようなバックコート層4に用いられる
材料としては、ニトロセルロース、飽和ポリエステル樹
脂(PET樹脂;ポリエチレンテレフタレート樹脂)、
アクリル樹脂、ビニル樹脂等にシリコンオイルを含有さ
せたもの、または、シリコン変性樹脂等を挙げることが
できる。また、耐熱性を向上させる目的で、架橋剤を併
用しても良い。バックコート層4を設ける際の塗布厚
は、0.1〜4μm程度が好ましい。
【0041】以上の如き熱転写記録媒体1を用いて、画
像を形成する為に使用する受像シートとしては、上質
紙、コート紙等の紙類、飽和ポリエステルフィルム(P
ETフィルム;ポリエチレンテレフタレートフィル
ム)、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリプロピレンフィル
ム等のプラスチックフィルム、あるいは紙、プラスチッ
クフィルム上に受像層をコーティングしたもの等が挙げ
られる。
【0042】ここで使用する受像層は、塩酢ビ樹脂を主
成分とすることが好適である。即ち塩酢ビ樹脂を主成分
とした受像層を使用することによって、熱転写時に熱転
写記録媒体の熱転写記録層が十分に溶融しなくても熱転
写時の熱によって熱転写記録層と受像層とが良好に接着
し、十分な箔切れを以て印画が成されるため転写性、詳
しくは転写画像の形成されるドット形状、また階調再現
性等が向上する。更には形成された画像は、耐摩耗性、
耐擦過性等の画像耐性に優れたものとなる。
【0043】ここで、塩酢ビ樹脂を主成分とする範囲と
は、受像層中に含まれる成分のうちで、塩酢ビ樹脂成分
が他のどの成分よりも多く含まれているという意味であ
る。
【0044】また、画像形成を行いたいシート上に直接
画像形成を行うことが困難な場合には、上記受像シート
上に一度画像を形成した後、転写画像を最終シート上に
再転写させても良い。このような間接転写方式は、最終
シートの選択性が広がるだけでなく、受像シートに保護
層を設けておくことにより、最終転写画像上に保護層を
設けられ画像耐性の向上が図れたり、受像シート上にホ
ログラム形成層等のセキュリティ層を設けておくことに
より、最終転写画像のセキュリティの向上を図ることが
可能となる。
【0045】上記の如き本発明の熱転写記録媒体及び上
記の如き受像シートを使用して面積階調による階調画像
表現を得る際に使用する熱エネルギーの付与手段は、従
来公知の付与手段をいずれも使用することが出来、熱エ
ネルギーをコントロールすることにより、階調画像を得
ることが可能となる。
【0046】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明を更に具体的に
説明する。なお文中、部又は%とあるのは特に断りのな
い限り重量基準(重量部又は重量%)である。
【0047】<実施例1>まず、熱転写記録層用インキ
として下記組成のインキ組成物を調製した。 (シアンインキ) フタロシアニンブルー … 9部 塩酢ビ樹脂(ユニオンカーバイド社製:VROH) …20部 分子量Mn15000 無色微粒子(シリカ) … 5部 (日本アエロジル(株)製アエロジルR972) メチルエチルケトン …67部 (マゼンタインキ) カーミン6B … 9部 塩酢ビ樹脂(ユニオンカーバイド社製:VROH) …20部 分子量Mn15000 無色微粒子(シリカ) … 5部 (日本アエロジル(株)製アエロジルR972) メチルエチルケトン …67部 (イエローインキ) ジスアゾイエロー … 9部 塩酢ビ樹脂(ユニオンカーバイド社製:VROH) …20部 分子量Mn15000 無色微粒子(シリカ) … 5部 (日本アエロジル(株)製アエロジルR972) メチルエチルケトン …67部
【0048】上記処方の熱転写記録層用インキを、裏面
に耐熱処理を施した厚さ5.4μmのポリエチレンテレ
フタレートフイルムに、乾燥膜厚が0.7μmになるよ
うに塗布及び乾燥して本発明の熱転写記録媒体を得た。
【0049】次に、100μmの易接着ポリエステルフ
ィルム(飽和ポリエステルフィルム;ポリエチレンテレ
フタレートフイルム)の易接着面に下記の受像層インキ
を用いて、乾燥膜厚が5μmになるように塗布及び乾燥
して、受像シートを得た。 (受像層インキ) 塩酢ビ樹脂(ユニオンカーバイド社製:VMCC) …20部 分子量Mn19000 メチルエチルケトン …70部
【0050】まず、得られたシアンの熱転写記録媒体の
熱転写記録層面と受像シートとを重ね、サーマルヘッド
を用いて加熱し、受像シート上にサーマルヘッドの発熱
部に応じた面積階調によるシアン画像を得た。次にマゼ
ンタの熱転写記録媒体を用いて、シアン画像が形成され
ている受像シート上にシアンと同様にして面積階調によ
るマゼンタ画像を形成した。同様にしてイエロー画像を
形成し、受像シート上に面積階調のみからなるカラー画
像を形成させることができた。
【0051】<実施例2>実施例1における熱転写記録
層用インキを以下の処方に変更した以外は、実施例1と
同様にして熱転写記録媒体を作製しカラー画像を形成し
た。 (シアンインキ) フタロシアニンブルー … 9部 塩酢ビ樹脂(ユニオンカーバイド社製:VMCC) …20部 分子量Mn19000 無色微粒子(シリカ) … 5部 (日本アエロジル(株)製アエロジルR972) メチルエチルケトン …67部 (マゼンタインキ) カーミン6B … 9部 塩酢ビ樹脂(ユニオンカーバイド社製:VMCC) …20部 分子量Mn19000 無色微粒子(シリカ) … 5部 (日本アエロジル(株)製アエロジルR972) メチルエチルケトン …67部 (イエローインキ) ジスアゾイエロー … 9部 塩酢ビ樹脂(ユニオンカーバイド社製:VMCC) …20部 分子量Mn19000 無色微粒子(シリカ) … 5部 (日本アエロジル(株)製アエロジルR972) メチルエチルケトン …67部
【0052】上記実施例2で得られた画像は、実施例1
同様の画像性能を有するとともに、耐アルコール試験
(水/エタノール=1/1、12時間浸積)において、
特に優れていた。
【0053】<実施例3>実施例1における熱転写記録
層用インキ組成物として、シアン、マゼンタ、イエロー
の3色に以下のブラックインキを加え、4原色からなる
カラー画像を作成した。 (ブラックインキ) カーボンブラック … 9部 塩酢ビ樹脂(ユニオンカーバイド社製:VROH) …20部 分子量Mn15000 無色微粒子(シリカ) … 4部 (日本アエロジル(株)製アエロジルR972) メチルエチルケトン …67部
【0054】<実施例4>上記実施例3におけるカラー
画像を、シアン、マゼンタ、イエローの3色により作成
し、文字及びバーコードの2値化画像をブラックにより
作成した。
【0055】<実施例5>上記実施例1で得られた熱転
写記録媒体を用い、以下に示す受像シート上に画像形成
を行った。(受像シート構成)25μmのポリエステル
フィルム(飽和ポリエステルフィルム;ポリエチレンテ
レフタレートフィルム)上に以下の各処方インキを順次
塗布、乾燥して剥離層、受像層が順次積層された受像シ
ートを得た。 (剥離層用インキ) アクリル樹脂 …20部 メチルエチルケトン …40部 トルエン …40部 (受像層用インキ) 塩酢ビ樹脂(ユニオンカーバイド社製:VMCC) …20部 分子量Mn19000 メチルエチルケトン …70部
【0056】上記実施例5にて画像形成された受像シー
トを、最終製品用シートと重ね合わせ、受像シート裏面
よりヒートローラーにてこの最終製品用シート上に熱転
写を行い、ポリエステルフィルム(ポリエチレンテレフ
タレートフィルム)のみを剥がしたところ、表面に、保
護層を兼ねる剥離層が設けられた良好な転写体を得るこ
とができた。
【0057】<実施例6>上記実施例1で得られた熱転
写記録媒体を用い、以下に示す受像シート上に画像形成
を行った。 (受像シート構成)25μmのポリエステルフィルム
(飽和ポリエステルフィルム;ポリエチレンテレフタレ
ートフィルム)上に以下の剥離層用インキ、ホログラム
形成層用インキを順次塗布、乾燥して剥離層、ホログラ
ム形成層を得た後、熱エンボスによりホログラム形成層
の表面に凹凸形状によるホログラム形成を行った。 (剥離層用インキ) アクリル樹脂 …20部 メチルエチルケトン …40部 トルエン …40部 (ホログラム形成層用インキ) 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 …20部 ウレタン樹脂 …15部 メチルエチルケトン …70部 トルエン …30部
【0058】更に上記ホログラム形成層表面に、透明薄
膜層としてZnSを蒸着により設けたのち、以下の受像
層用インキを塗布、乾燥して受像層を積層し、受像シー
トを得た。 (受像層用インキ) 塩酢ビ樹脂(ユニオンカーバイド社製:VMCC) …20部 分子量Mn19000 ウレタン樹脂 …10部 メチルエチルケトン …70部
【0059】上記実施例6にて画像形成された受像シー
トを、表面に紫外線発光蛍光剤が印刷された最終製品用
シートと重ね合わせ、受像シート裏面よりヒートローラ
ーにて上記最終製品用シート上に熱転写を行い、ポリエ
ステルフィルム(ポリエチレンテレフタレートフィル
ム)のみを剥がしたところ、表面に、保護層を兼ねる剥
離層が設けられた良好な転写体を得ることができた。得
られた転写体は、セキュリティ機能としてホログラム画
像を有しており、セキュリティ性の高いものであった。
【0060】<比較例1>熱転写記録層用インキとして
以下の昇華転写型インキ組成物を調整した。 (シアンインキ) C.I.ソルベントブルー63 … 5部 ブチラール樹脂(積水化学工業製BX−1) … 5部 メチルエチルケトン …60部 トルエン …30部 (マゼンタインキ) C.I.ディスパーズレッド60 … 5部 ブチラール樹脂(積水化学工業製BX−1) … 5部 メチルエチルケトン …60部 トルエン …30部 (イエローインキ) C.I.ディスパーズイエロー201 … 5部 ブチラール樹脂(積水化学工業製BX−1) … 5部 メチルエチルケトン …60部 トルエン …30部
【0061】上記処方の熱転写記録層用インキを、裏面
に耐熱処理を施した厚さ5.4μmのポリエチレンテレ
フタレートフイルムに、乾燥膜厚が1.0μmになるよ
うに塗布及び乾燥して比較例1の昇華転写型の熱転写記
録媒体を得た。
【0062】次に、100μmの易接着ポリエステルフ
ィルム(飽和ポリエステルフィルム;ポリエチレンテレ
フタレートフイルム)の易接着面に下記の染料受容層用
インキを乾燥膜厚が4μmとなるように塗布、乾燥を行
い、その後45℃1週間エージング行い、受像シートを
得た。 (染料受容層用インキ) アセタール樹脂 …10部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂 …10部 シリコンオイル … 2部 イソシアネート樹脂 … 3部 メチルエチルケトン …50部 トルエン …25部
【0063】得られた熱転写記録媒体の熱転写記録層面
と受像シートの染料受容層面とを重ね、サーマルヘッド
を用いて、イエロー、マゼンタ、シアンの順に画像形成
を行い、昇華転写によるカラー画像を得た。
【0064】<比較例2>実施例1における熱転写記録
層用インキの乾燥膜厚を、シアン、マゼンタ、イエロー
とも1.2μmとした以外は、上記実施例1と同様にし
て熱転写記録媒体を作製し、カラー画像を形成した。
【0065】<比較例3>実施例1における熱転写記録
層用インキを以下の処方に変更した以外は、上記実施例
1と同様にして熱転写記録媒体を作製しカラー画像を形
成した。 (シアンインキ) フタロシアニンブルー … 9部 塩酢ビ樹脂(ユニオンカーバイド社製:VROH) …20部 分子量Mn15000 メチルエチルケトン …71部 (マゼンタインキ) カーミン6B … 9部 塩酢ビ樹脂(ユニオンカーバイド社製:VROH) …20部 分子量Mn15000 メチルエチルケトン …71部 (イエローインキ) ジスアゾイエロー … 9部 塩酢ビ樹脂(ユニオンカーバイド社製:VROH) …20部 分子量Mn15000 メチルエチルケトン …71部
【0066】<比較例4>実施例1における熱転写記録
層用インキを以下の処方に変更した以外は、上記実施例
1と同様にして熱転写記録媒体を作製しカラー画像を形
成した。 (シアンインキ) フタロシアニンブルー … 9部 塩酢ビ樹脂(ユニオンカーバイド社製:VAGH) …20部 分子量Mn27000 無色微粒子(シリカ) … 4部 (日本アエロジル(株)製アエロジルR972) メチルエチルケトン …67部 (マゼンタインキ) カーミン6B … 9部 塩酢ビ樹脂(ユニオンカーバイド社製:VAGH) …20部 分子量Mn27000 無色微粒子(シリカ) … 4部 (日本アエロジル(株)製アエロジルR972) メチルエチルケトン …67部 (イエローインキ) ジスアゾイエロー … 9部 塩酢ビ樹脂(ユニオンカーバイド社製:VAGH) …20部 分子量Mn27000 無色微粒子(シリカ) … 4部 (日本アエロジル(株)製アエロジルR972) メチルエチルケトン …67部
【0067】<比較例5>実施例1における熱転写記録
層用インキを以下の処方に変更した以外は、上記実施例
1と同様にして熱転写記録媒体を作製しカラー画像を形
成した。 (シアンインキ) フタロシアニンブルー … 9部 塩酢ビ樹脂(ユニオンカーバイド社製:VYES−4) …20部 分子量Mn5500 無色微粒子(シリカ) … 4部 (日本アエロジル(株)製アエロジルR972) メチルエチルケトン …67部 (マゼンタインキ) カーミン6B … 9部 塩酢ビ樹脂(ユニオンカーバイド社製:VYES−4) …20部 分子量Mn5500 無色微粒子(シリカ) … 4部 (日本アエロジル(株)製アエロジルR972) メチルエチルケトン …67部 (イエローインキ) ジスアゾイエロー … 9部 塩酢ビ樹脂(ユニオンカーバイド社製:VYES−4) …20部 分子量Mn5500 無色微粒子(シリカ) … 4部 (日本アエロジル(株)製アエロジルR972) メチルエチルケトン …67部
【0068】<比較例6>実施例1における熱転写記録
層用インキを以下の処方に変更した以外は、上記実施例
1と同様にして熱転写記録媒体を作製しカラー画像を形
成した。 (シアンインキ) フタロシアニンブルー … 4部 塩酢ビ樹脂(ユニオンカーバイド社製:VROH) …20部 分子量Mn15000 無色微粒子(シリカ) … 4部 (日本アエロジル(株)製アエロジルR972) メチルエチルケトン …72部 (マゼンタインキ) カーミン6B … 4部 塩酢ビ樹脂(ユニオンカーバイド社製:VROH) …20部 分子量Mn15000 無色微粒子(シリカ) … 4部 (日本アエロジル(株)製アエロジルR972) メチルエチルケトン …72部 (イエローインキ) ジスアゾイエロー … 4部 塩酢ビ樹脂(ユニオンカーバイド社製:VROH) …20部 分子量Mn15000 無色微粒子(シリカ) … 4部 (日本アエロジル(株)製アエロジルR972) メチルエチルケトン …72部
【0069】<比較例7>実施例1における熱転写記録
層用インキを以下の処方に変更した以外は、上記実施例
1と同様にして熱転写記録媒体を作製しカラー画像を形
成した。 (シアンインキ) フタロシアニンブルー …15部 塩酢ビ樹脂(ユニオンカーバイド社製:VROH) …20部 分子量Mn15000 無色微粒子(シリカ) … 4部 (日本アエロジル(株)製アエロジルR972) メチルエチルケトン …61部 (マゼンタインキ) カーミン6B …15部 塩酢ビ樹脂(ユニオンカーバイド社製:VROH) …20部 分子量Mn15000 無色微粒子(シリカ) … 4部 (日本アエロジル(株)製アエロジルR972) メチルエチルケトン …61部 (イエローインキ) ジスアゾイエロー …15部 塩酢ビ樹脂(ユニオンカーバイド社製:VROH) …20部 分子量Mn15000 無色微粒子(シリカ) … 4部 (日本アエロジル(株)製アエロジルR972) メチルエチルケトン …61部
【0070】<比較結果>実施例1及び比較例1、2、
3、4、5、6、7で得られた画像に対して、画像階調
性、画像濃度、耐光性及び定着性の評価を行った。
【0071】
【表1】
【0072】表1に示した通り、本発明による実施例1
により得られた感熱記録媒体は、階調再現性において作
製したカラー画像がハイライト部からシャドウ部まで忠
実に再現され、記録後の画像の耐久性を具備した優れた
熱転写記録媒体を得ることができ、そして特に、感熱転
写の際の熱転写記録層の箔切れ性が良く、且つ転写画像
の光学濃度も高い事、これらを同時に満足し、本発明の
目的が達成された。
【0073】また、本発明による実施例2、3、4、
5、6、7に関しては、下記の結果が得られた。
【0074】即ち、実施例2で得られた画像は、実施例
1同様の画像性能を有するとともに、耐アルコール試験
(水/エタノール=1/1、12時間浸積)において、
特に優れていた。 耐アルコール試験評価結果 実施例1の場合・・・可・・・画像が剥がれたりしない
レベル 実施例2の場合・・・優・・・画像及び画質に全く変化
の無いレベル
【0075】また、本発明の実施例3で得られた画像
は、実施例1同様の性能を有することが確認された。
【0076】また、本発明の実施例4で得られた画像
は、上記実施例1の性能に加え、文字及びバーコード部
分にも耐性の優れた性能を有することが確認された。
【0077】また、本発明による実施例5で得られた画
像は、表面に、保護層を兼ねる剥離層が設けられた良好
な転写体を得ることができた。
【0078】また、本発明による実施例6で得られた画
像は、表面に保護層が設けられた良好な転写体を得るこ
とができ、得られた転写体は、セキュリティ機能として
ホログラム画像を有しており、セキュリティ性の高いも
のであった。
【0079】
【発明の効果】本発明の熱転写記録媒体及び画像形成方
法は、熱転写記録層中に着色顔料とバインダー樹脂と無
色の微粒子とを含有させ、サーマルヘッドプリンタで熱
転写記録層を受像シート上に熱転写し、面積階調による
階調再現性の優れた画像を形成することのできる熱転写
記録媒体を提供することができるものであって、しかも
転写後の画像の保存性、特に耐光性や機械的強度に優れ
た熱転写記録媒体を提供するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱転写シートの断面図。
【図2】本発明の熱転写シートの断面図。
【符号の説明】
1…熱転写記録媒体 2…支持体 3…熱転写記録層
4 …バックコート層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H111 AA05 AA12 AA26 AA27 AA48 BA03 BA14 BA47 BA48 BA49 BA50 BA53 BA55 BA76 BA78 CA03 CA12 CA44

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に、少なくとも着色顔料と有機樹
    脂バインダーと無色又は淡色の微粒子とを主成分とする
    組成物から形成された熱転写記録層が設けられた熱転写
    記録媒体において、該熱転写記録層が膜厚0.5〜1.
    0μmの範囲にあり、かつ、前記有機樹脂バインダーが
    平均分子量10000〜20000の範囲の塩化ビニル
    −酢酸ビニル共重合樹脂であることを特徴とする熱転写
    記録媒体。
  2. 【請求項2】熱転写記録層を形成する前記組成物が、そ
    の固形分総量100重量部に対して着色顔料20〜30
    重量部、塩酢ビ樹脂40〜70重量部、無色又は淡色の
    微粒子1〜30重量部という配合組成であることを特徴
    とする請求項1記載の熱転写記録媒体。
  3. 【請求項3】前記塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂
    が、その共重合成分としてマレイン酸を1〜5重量%含
    む塩化ビニル−酢酸ビニル−マレイン酸共重合樹脂であ
    ることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の熱転写
    記録媒体。
  4. 【請求項4】前記着色顔料が、平均粒子径50〜500
    nmの範囲にあることを特徴とする請求項1乃至請求項
    3のいずれか1項記載の熱転写記録媒体。
  5. 【請求項5】前記無色又は淡色の微粒子が、平均粒子径
    10〜300nmの範囲であって、前記着色顔料の平均
    粒子径よりも小さいことを特徴とする請求項1乃至請求
    項4のいずれか1項記載の熱転写記録媒体。
  6. 【請求項6】前記無色又は淡色の微粒子が、シリカであ
    ることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1
    項記載の熱転写記録媒体。
  7. 【請求項7】前記熱転写記録層として、シアン、マゼン
    タ、イエローの3色、あるいは、ブラック、シアン、マ
    ゼンタ、イエローの4色が、支持体上に長手方向に沿っ
    て適宜順序に順次並べて繰り返し設けてあることを特徴
    とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項記載の熱転
    写記録媒体。
  8. 【請求項8】請求項1乃至請求項7のいずれか1項記載
    の熱転写記録媒体の熱転写記録層をサーマルヘッドプリ
    ンタを用いて受像シート上に熱転写し、面積階調による
    画像形成を行う画像形成方法であって、塩化ビニル−酢
    酸ビニル共重合樹脂を主成分とする受像層がコーティン
    グにより形成されている受像シートの前記受像層上に熱
    転写することを特徴とする画像形成方法。
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