JP2001219115A - グレイニング塗装方法並びにグレイニング塗装用治具およびグレイニング塗装用刷毛 - Google Patents

グレイニング塗装方法並びにグレイニング塗装用治具およびグレイニング塗装用刷毛

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JP2001219115A JP2000033063A JP2000033063A JP2001219115A JP 2001219115 A JP2001219115 A JP 2001219115A JP 2000033063 A JP2000033063 A JP 2000033063A JP 2000033063 A JP2000033063 A JP 2000033063A JP 2001219115 A JP2001219115 A JP 2001219115A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塗布動作の始端および終端において塗料溜ま
りが生ずることがなく、良好な描画を可能にするグレイ
ニング塗装方法を、また熟練を要することなく良好な描
画を可能にするグレイニング塗装用治具およびグレイニ
ング塗装用刷毛を提供すること目的とする。 【解決手段】 塗装対象物2の塗装面2aの両端部に、
塗装面2aを横断すると共に水性グレイニング用塗料1
1を吸収可能なスリット状の横断溝20をそれぞれ形成
し、横断溝20を塗布動作の始端および終端として、水
性グレイニング用塗料11を塗布する。また、水性グレ
イニング用塗料11が乾燥する前に、塗装面2aをメリ
ヤス生地34を先端部に有するグレイニング塗装用治具
12で掻き撫でるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塗装対象物に水性
グレイニング用塗料(インク)を塗布するためのグレイ
ニング塗装方法並びにグレイニング塗装用治具およびグ
レイニング塗装用刷毛に関するものである。
【0002】
【従来の技術】各種の塗装対象物に木目模様や大理石模
様などの塗装を施すグレイニング塗装では、塗膜の厚み
が不均一になるように塗布することで木目模様を構成す
る油性グレイニング用塗料に対し、顔料(着色粒子)が
不均一に凝集することで木目模様を構成する水性グレイ
ニング用塗料は、塗料の粘度が低く比較的取り扱いが容
易で且つ環境問題にも対応可能である。水性グレイニン
グ用塗料を用いた塗装では、例えば特開平11−279
460号公報に記載されているような、毛先を鶏冠状
(鋸歯状)に形成した専用刷毛が用いられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような従来のグレ
イニング塗装方法およびグレイニング塗装用刷毛では、
水性グレイニング用塗料を塗装対象物に塗布する場合
に、刷毛が移動している塗装途中部分では、良好に木目
模様を描画することができるが、刷毛が塗装面に接触す
る塗出し部分や、刷毛が塗装面から離れる塗終り部分で
は塗料溜まりが生じ、不自然な木目模様となってしまう
問題があった。また、毛先を鋸歯状に形成した専用刷毛
を用いても、力の加え方で毛先のつぶれ方が変化するた
め、自然な木目模様を安定して描画するためには、熟練
を要するなど問題があった。
【0004】本発明は、塗布動作の始端および終端にお
いて塗料溜まりが生ずることがなく、良好な描画を可能
にするグレイニング塗装方法を、また熟練を要すること
なく良好な描画を可能にするグレイニング塗装用治具お
よびグレイニング塗装用刷毛を提供することをその目的
としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のグレイニング塗
装方法は、一方向に長い塗装面を持つ塗装対象物に、刷
毛を用いて水性グレイニング用塗料を塗布するグレイニ
ング塗装方法であって、塗装対象物の塗装面の両端部
に、塗装面を横断すると共に水性グレイニング用塗料を
吸収可能なスリット状の横断溝をそれぞれ形成し、横断
溝を塗布動作の始端および終端として、水性グレイニン
グ用塗料を塗布することを特徴とする。
【0006】この構成によれば、横断溝を塗布動作の始
端および終端として水性グレイニング用塗料を塗布する
ことで、塗布動作の始端および終端において、スリット
状の横断溝の毛細管現象により適宜、水性グレイニング
用塗料が横断溝に吸収されるため、塗出し部分および塗
終り部分となる塗装面の両端部に、塗料溜まりができる
のを防止することができる。
【0007】本発明の他のグレイニング塗装方法は、一
方向に長い塗装面を持つ塗装対象物に水性グレイニング
用塗料を塗布した後、水性グレイニング用塗料が乾燥す
る前に、塗装面をメリヤス生地で掻き撫でることを特徴
とする。
【0008】この構成によれば、塗装面をメリヤス生地
で掻き撫でることにより、塗装面の全域に塗布した未乾
燥状態の水性グレイニング用塗料を、メリヤス生地の持
つ凹凸面で掻き撫でることになり、水性グレイニング用
塗料における不均一な顔料(着色粒子)の凝集を促進す
ることができる。また、メリヤス生地の持つ凹凸面は、
力を入れてもつぶれ難く、安定した木目模様等を描画す
ることができる。
【0009】本発明のグレイニング塗装用治具は、塗装
対象物に塗布した湿潤状態の水性グレイニング用塗料を
掻き撫でるためのグレイニング塗装用治具であって、先
端部を、心材と当該心材を包み込むメリヤス生地とで構
成したことを特徴とする。
【0010】この構成によれば、メリヤス生地の持つ凹
凸面は、力を入れてもつぶれて平坦になり難く、安定し
た木目模様等を描画することができる。特に、心材をメ
リヤス生地で包み込むようにしているため、塗装面への
メリヤス生地の突き当て状態が安定し、掻き撫でる際の
力加減に影響され難く、安定した描画が可能になる。
【0011】本発明のグレイニング塗装用刷毛は、塗装
対象物に水性グレイニング用塗料を塗布するためのグレ
イニング塗装用刷毛であって、先端部を、鋸歯状の心材
と心材を包み込むスポンジ体とで構成したことを特徴と
する。
【0012】この構成によれば、刷毛操作において、ス
ポンジ体の先端が塗装面の全域に隙間無く当たるが、鋸
歯状の心材の山部に対応する部分は強く当たり、谷部に
対応する部分は弱く当たる。このため、水性グレイニン
グ用塗料における不均一な顔料(着色粒子)の凝集を促
進することができる。また、心材の塗装面への押し当て
を感じながら刷毛を操作することができるため、刷毛の
操作が安定し、安定した描画が可能になる。
【0013】本発明の他のグレイニング塗装用刷毛は、
塗装対象物に水性グレイニング用塗料を塗布するための
グレイニング塗装用刷毛であって、グリップ部およびグ
リップ部の下部に取り付けたスカート部から成る刷毛本
体と、太毛と細毛とを混在させた毛先部および毛先部を
保持する毛先ホルダから成る描画部材とを備え、スカー
ト部には、毛先ホルダを介して描画部材がスライド自在
に装着され、毛先ホルダには、スカート部に形成した長
穴からスカート部の外側に突出し、描画部材をスライド
させてスカート部からの毛先部の突出寸法を長短調節可
能な調節ノブが設けられていることを特徴とする。
【0014】この構成によれば、太毛と細毛とを混在さ
せて毛先部を構成することにより、水性グレイニング用
塗料における不均一な顔料(着色粒子)の凝集を促進す
ることができる。また、調節ノブにより描画部材をスラ
イドさせて、毛先部の突出寸法を長短調節可能とするこ
とで、木理がほぼ平行な柾目模様に加え、木理が広狭変
化する板目模様を、簡単に描画することができる。さら
に、毛先部の突出寸法を長くすれば、毛先部が広がって
塗装が行われるため、柔らかい感じの柾目模様とするこ
とができ、突出寸法を短くすれば、毛先部が広がること
なくて塗装が行われるため、くっきりした柾目模様とす
ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照して、本
発明の一実施形態に係るグレイニング塗装方法、グレイ
ニング塗装用治具およびグレイニング塗装用刷毛につい
て説明する。実施形態のグレイニング塗装方法、グレイ
ニング塗装用治具およびグレイニング塗装用刷毛は、水
性グレイニング用塗料(水性グレイニング用インク)を
用いることを前提としており、既設住戸の改修工事にお
ける屋内の木肌部分へ木目模様を塗装するものである。
すなわち、既設住戸の内装仕上げにおいて、柱、鴨居、
敷居、廻り縁等の木肌部分(白木部分)は、汚れや欠損
によりカンナ掛けや研磨等の処理では、良好な改修は不
可能であり、且つ手間もかかる。特に、白木部分では、
アク洗いなどを行っても、完全な復元は不可能である。
この実施形態では、木目調のグレイニング塗装を採用す
ることで、木肌部分の良好な改修を可能にしている。
【0016】図1は柱および敷居の部分を塗装する状態
を、図2はその塗装工程を、そして第3図はこれに用い
る専用治具(グレイニング塗装用治具)の構造を表して
いる。先ず、図2を参照しながら、柱1および敷居(主
に敷居)2の改修を例にその塗装工程を説明する。塗装
工程は工程順に、前処理、パテ付け、研磨、下
塗り、研磨、木目書き、上塗りの各工程に大別さ
れる。
【0017】前処理工程は、既設の敷居2の汚れや異
物を除去する作業であり、水分を含ませたウエス3によ
り、敷居2の塗装面2aをむら無く拭き取るようにす
る。特に、塗装の載りを阻害する油分の除去は確実に行
っておく。パテ付け工程は、敷居2の角部の欠けや
傷、クギ穴などをウッドパテ4で埋める作業であり、敷
居2の欠損箇所にウッドパテ3を充填し、ヘラ5などで
表面を整形する。研磨工程は、敷居2の塗装面2aお
よびウッドパテ4の凹凸を平滑にする作業であり、#1
50程度のサンドペーパー6を用いて研磨する。なお、
研磨作業は、研磨パッド7を用いることが好ましい。
【0018】下塗り工程は、敷居2の塗装面2aに木
肌色(白木色)の塗料を塗布する作業であり、刷毛8に
より下地が隠蔽されるまで水性エナメル塗料9を1回〜
2回塗布する。なお、重塗りの回数やシーラの塗布は、
使用する塗料により決定する。研磨工程は、下塗りで
形成した塗膜の凹凸を研磨して平滑にする作業であり、
#320程度のサンドペーパー10を用いて研磨する。
なお、上記の下塗りを2塗りとする場合には、その都度
ペーパーがけを行うことが好ましい。ただし、下地が透
けて見えるような過度のペーパーがけとならないように
注意する。
【0019】木目書き工程は、水性グレイニング用塗
料11の塗布工程とその掻撫で工程とから成る。塗布工
程は、スポンジ刷毛(図示省略)により、敷居2の塗装
面2aの全域に水性グレイニング用塗料11を塗布する
作業ある。掻撫で工程は、塗布した水性グレイニング用
塗料11が湿潤状態にあるうちに、後述する専用治具1
2を用いて敷居2の長手方向に、塗布した水性グレイニ
ング用塗料11を掻き撫でるようにする作業である。こ
の専用治具12による掻撫で動作により、水性グレイニ
ング用塗料11の顔料の凝集作用が促進され、自然な柾
目模様が描画される。
【0020】上塗り工程は、水性グレイニング用塗料
11の塗膜を押さえる(耐摩耗性)塗装作業あり、刷毛
13を用いて2液タイプのウレタン塗料14を塗布す
る。この場合、ウレタン塗料14は、木目書き工程によ
る自然な木目模様を生かせるように、透明な艶消し塗料
とする。もちろん、上塗り用の塗料は、耐摩耗性および
耐候性を有するものであれば、油性、水性を問わず他の
塗料でもよい。特に、環境保全を考慮する場合には、水
性塗料が好ましい。
【0021】ところで、塗装工程では、刷毛が触れる塗
布開始部分と、刷毛が離れる塗布終了部分において塗料
溜まりができるが、特に水性グレイニング用塗料11で
は、この塗料溜まりの影響で端部が不自然な木目模様と
なることがある。そこで、本実施形態では、図1に示す
ように、敷2と柱1の入隅部分に、切込みによるスリッ
ト状の横断溝20を形成するようにしている。同図にお
ける横断溝20は、柱1の塗装面1aに対しては塗布終
了部分に設けたものとなっており、敷居2の塗装面2a
に対しては塗布開始部分に設けたものとなっている。
【0022】横断溝20は、鋸等で切込みを入れて形成
されており、スリットの毛細管現象により水性グレイニ
ング用塗料11をその内部に吸収する。このため、塗出
し部分(塗布開始部分)および塗終り部分(塗布終了部
分)において、塗料溜まりができるのを防止する。すな
わち、塗装面1a,2aに水性グレイニング用塗料11
を含ませた刷毛(スポンジ刷毛)が接触するとき、およ
び塗装面1a,2aから刷毛が離れるときに、塗料を吸
収して塗料溜まりを生じないように作用する。また、上
記の専用治具12により、水性グレイニング用塗料11
を掻き撫でるときも、同様に作用する。これにより、木
目模様の端が自然な仕上がり状態となる。なお、横断溝
20は、柱1と敷居2の接合部分(境界部分)に形成さ
れ、且つ流れ込んだ塗料により着色されるため、目立つ
ことが無く穴埋め等を要しない。
【0023】次に、図3を参照して、グレイニング塗装
用治具である専用治具12について、説明する。上述し
たように、この専用治具12は、塗布直後の湿潤状態に
ある水性グレイニング用塗料11を掻き撫でるものであ
る。同図に示すように、専用治具12は、グリップ部3
2を有する治具本体31と、治具本体31の下端部に取
り付けた心材33と、2つ折りにして心材33を包み込
み治具本体31に固定したメリヤス(メリヤス生地)3
4とで構成されている。治具本体31は木質材や樹脂材
などで構成され、心材33は樹脂材などで構成されてい
る。
【0024】メリヤス34は、敷居2や柱1の幅より充
分に幅広に形成され、これらの塗装面1a,2aを一方
向に一回で掻き撫でる得るようになっている。メリヤス
34自体は、伸縮良好となるように毛糸などをループ状
に編んだものであり、表面に微妙に凹凸を有している。
このため、水性グレイニング用塗料11を掻き撫でる
と、メリヤス34の表面の凸部では水性グレイニング用
塗料11が掻き取られ、凹部では水性グレイニング用塗
料11が掻き取られず、結局、水性グレイニング用塗料
11の顔料(着色粒子)の凝集を促進する。したがっ
て、この専用治具12により、水性グレイニング用塗料
11の塗布した面を単純に掻き撫でるだけで、良好な木
目模様を描画することができる。すなわち、力加減に関
係なく、安定して良好な木目模様を描画することができ
る。
【0025】次に、図4を参照して、グレイニング塗装
用刷毛である専用刷毛16について、説明する。この専
用刷毛16は、上記の木目書き工程において、水性グ
レイニング用塗料11を含ませて、下塗り上に直接、木
目模様を描画するものである。同図に示すように、専用
刷毛16は、グリップ部42を有する刷毛本体41と、
刷毛本体41の下端部に取り付けた心材43と、心材4
3を包み込むようにサンドイッチした一対のスポンジ体
44,44とで構成されている。
【0026】毛先部に相当する一対のスポンジ体44,
44の先端部(下端部)は、鋭利に形成されている。心
材43は樹脂板などで構成され、その先端部(下端部)
43aは鋸歯状に形成されている。すなわち、鋸歯状の
心材43の先端部43aが、一対のスポンジ体44,4
4の先端部に内包されるようにして、心材43が一対の
スポンジ体44,44にサンドイッチされている。な
お、尖塔形状に形成されたグリップ部42の上端部42
aは、描画した木目模様を修正する部分であり、修正を
行う場合には、専用刷毛16を上下反転させて持ち替え
るようにする。
【0027】このように、先端部を鋸歯状に形成した心
材43を一対のスポンジ体44,44に内包するように
して、専用刷毛16の先端部(毛先部)を構成している
ため、通常の塗布動作を行うと、専用刷毛16の心材4
3の山部に対応する部分が塗装面1a,2aに強く当た
り、谷部に対応する部分が塗装面1a,2aに弱く当た
ることになる。これにより、この山部と谷部により、水
性グレイニング用塗料11の顔料(着色粒子)の凝集が
促進される。したがって、この専用刷毛16により、水
性グレイニング用塗料11を塗装面1a,2aに単純に
塗布するだけで、良好な木目模様を安定して描画するこ
とができる。
【0028】次に、図5を参照して、グレイニング塗装
用刷毛である専用刷毛18の他の実施形態について、説
明する。この実施形態の専用刷毛18も、上記の木目
書き工程において、水性グレイニング用塗料11を含ま
せて、下塗り上に直接、木目模様を描画するものであ
る。同図に示すように、専用刷毛18は、刷毛本体51
と、刷毛本体51の下部にスライド自在に装着した描画
部材52とで構成されている。
【0029】描画部材52は、毛先部54と毛先部54
を保持する毛先ホルダ55とから成り、毛先部54は、
太毛と細毛とを混在させると共に水性グレイニング用塗
料11を充分に含ませ得るように短い細毛を混在させ
て、構成されている。この太毛と細毛とを混在させるこ
とで、水性グレイニング用塗料11の顔料(着色粒子)
の凝集を促進するようにしている。また、毛先ホルダ5
5には、描画部材52をスライドさせる調節ノブ56が
取り付けられている。調節ノブ56は、後述するスカー
ト部58の長穴58aからスカート部58の外側に突出
しており、この長穴58aの縁部を押さえるように長穴
58aと直交する方向に延在している。
【0030】刷毛本体51は、グリップ部57と、グリ
ップ部57の下部に取り付けたスカート部58とで構成
され、このスカート部58に描画部材52の毛先ホルダ
55がスライド自在に装着されている。スカート部58
の上部には、上下方向に延びる長穴58aが形成され、
この長穴58aを貫通して上記の調節ノブ56が突出し
ている。この場合、スカート部58における長穴58a
の縁部は、毛先ホルダ55と調節ノブ56とに挟み込ま
れ、調節ノブ56のばね力による抵抗をもって、毛先ホ
ルダ55がスライドされるようになっている。そして、
この調節ノブ56により、スカート部58に対し毛先ホ
ルダ55がスライドすることで、毛先ホルダ55に設け
た毛先部54のスカート部58からの突出寸法が長短調
節できるようになっている。
【0031】このような構成では、調節ノブ56により
毛先部54を長く突出させると、毛先部54が広がった
塗布状態となり、柔らかい感じの柾目模様となる。逆
に、毛先部54を短く突出させると、毛先部54が広が
らずくっきりした柾目模様となる。また、塗装途中で毛
先部54の突出寸法を長短させることで、木理がほぼ平
行な柾目模様に加え、木理が広狭変化する板目模様を、
簡単に描画することができる。このように、各種の木目
模様を好みに合わせて、簡単に描画することができる。
【0032】なお、実施形態の両専用刷毛16,18に
よる塗布動作は、実際には、塗装面1a,2aの全域に
水性グレイニング用塗料11を均一に塗布する工程と、
木目模様の調整を目的として、塗布した水性グレイニン
グ用塗料11を掃くように撫でる工程とからなる。した
がって、この専用刷毛16,18を用いる場合でも、横
断溝は有効に機能する。
【0033】
【発明の効果】以上のように本発明のグレイニング塗装
方法によれば、横断溝により水性グレイニング用塗料を
吸収することができるため、塗出し部分および塗終り部
分に塗料溜まりができるのを防止することができ、違和
感のない自然な木目模様等を描画することができる。
【0034】本発明の他のグレイニング塗装方法および
グレイニング塗装用治具によれば、水性グレイニング用
塗料における不均一な顔料(着色粒子)の凝集を促進す
ることができ、且つ安定した木目模様等の描画が可能と
なるため、熟練を要することなく、自然な感じの木目模
様等を描画することができる。
【0035】本発明のグレイニング塗装用刷毛によれ
ば、水性グレイニング用塗料における不均一な顔料(着
色粒子)の凝集を促進することができ、且つ刷毛の操作
が安定するため、熟練を要することなく良好な描画が可
能になる。
【0036】本発明の他のグレイニング塗装用刷毛によ
れば、水性グレイニング用塗料における不均一な顔料
(着色粒子)の凝集を促進することができ、且つ各種の
柾目模様や板目模様を簡単に描画することができるた
め、熟練を要することなく良好な描画が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るグレイニング塗装方
法およびこれに用いるグレイニング塗装用治具を表した
斜視図である。
【図2】実施形態の塗装方法を工程順に示した説明図で
ある。
【図3】実施形態に係るグレイニング塗装用治具の正面
図である。
【図4】実施形態に係るグレイニング塗装用刷毛の斜視
図である。
【図5】他の実施形態に係るグレイニング塗装用刷毛の
斜視図である。
【符号の説明】
1 柱 1a 塗装面 2 敷居 2a 塗装面 11 水性グレーリング塗料 12 専用治具(グレーリング塗装用治具) 16 専用刷毛(グレーリング塗装用刷毛) 18 専用刷毛(グレーリング塗装用刷毛) 20 横断溝 31 治具本体 32 グリップ部 33 心材 34 メリヤス 41 刷毛本体 42 グリップ部 43 心材 43a 先端部 44 スポンジ体 51 刷毛本体 52 描画部材 54 毛先部 55 毛先ホルダ 56 調整ノブ 57 グリップ部 58 スカート部 58a 長穴
フロントページの続き (72)発明者 本田 尚吾 埼玉県八潮市新町50番地1 ユニオンペイ ント株式会社内 Fターム(参考) 2B250 BA03 FA33 HA01 4D075 AC47 DA06 EA05 4F042 AA27 DD07 DD11 FA03 FA22 FA24 FA25

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方向に長い塗装面を持つ塗装対象物
    に、刷毛を用いて水性グレイニング用塗料を塗布するグ
    レイニング塗装方法であって、 前記塗装対象物の塗装面の両端部に、当該塗装面を横断
    すると共に前記水性グレイニング用塗料を吸収可能なス
    リット状の横断溝をそれぞれ形成し、 前記横断溝を塗布動作の始端および終端として、前記水
    性グレイニング用塗料を塗布することを特徴とするグレ
    イニング塗装方法。
  2. 【請求項2】 一方向に長い塗装面を持つ塗装対象物に
    水性グレイニング用塗料を塗布した後、 前記水性グレイニング用塗料が乾燥する前に、前記塗装
    面をメリヤス生地で掻き撫でることを特徴とするグレイ
    ニング塗装方法。
  3. 【請求項3】 塗装対象物に塗布した湿潤状態の水性グ
    レイニング用塗料を掻き撫でるためのグレイニング塗装
    用治具であって、 先端部を、心材と当該心材を包み込むメリヤス生地とで
    構成したことを特徴とするグレイニング塗装用治具。
  4. 【請求項4】 塗装対象物に水性グレイニング用塗料を
    塗布するためのグレイニング塗装用刷毛であって、 先端部を、鋸歯状の心材と当該心材を包み込むスポンジ
    体とで構成したことを特徴とするグレイニング塗装用刷
    毛。
  5. 【請求項5】 塗装対象物に水性グレイニング用塗料を
    塗布するためのグレイニング塗装用刷毛であって、 グリップ部および当該グリップ部の下部に取り付けたス
    カート部から成る刷毛本体と、 太毛と細毛とを混在させた毛先部および当該毛先部を保
    持する毛先ホルダから成る描画部材とを備え、 前記スカート部には、前記毛先ホルダを介して前記描画
    部材がスライド自在に装着され、 前記毛先ホルダには、前記スカート部に形成した長穴か
    ら当該スカート部の外側に突出し、前記描画部材をスラ
    イドさせて前記スカート部からの前記毛先部の突出寸法
    を長短調節可能な調節ノブが設けられていることを特徴
    とするグレイニング塗装用刷毛。
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JP2015196363A (ja) * 2014-04-03 2015-11-09 株式会社竹中工務店 表面処理木材、及び表面処理木材の製造方法

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