JP2001215904A - 電子黒板 - Google Patents

電子黒板

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JP2001215904A
JP2001215904A JP2000027572A JP2000027572A JP2001215904A JP 2001215904 A JP2001215904 A JP 2001215904A JP 2000027572 A JP2000027572 A JP 2000027572A JP 2000027572 A JP2000027572 A JP 2000027572A JP 2001215904 A JP2001215904 A JP 2001215904A
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recording medium
roller
electronic blackboard
belt
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JP2000027572A
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English (en)
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Shigehisa Hotta
薫央 堀田
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Canon Inc
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Canon Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ベルト状記録媒体の画像定着性と画像剥離性を
両立させることで画像の書き込み及び消去を繰り返し行
なうことができ、画像消去のための払拭ローラを容易に
リフレッシュすることができ、払拭した廃インクを容易
に回収することができる記録方式の電子黒板を提供す
る。 【構成】ベルト状記録媒体1に書き込まれた画像を消去
する消去エンジン7に、画像払拭用の布材が貼り付けら
れた払拭ローラ21と、払拭ローラ21上の付着インク
を掻き落とすために静電植毛した化学繊維の布をブラシ
表面に貼り付けて形成されたドレッシングローラ22と
を設け、ベルト状記録媒体1と払拭ローラ21及び払拭
ローラ21とドレッシングローラ22をそれぞれ逆方向
に転動接触させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録手段によりベ
ルト状記録媒体に画像を書き込む書き込みエンジンと該
ベルト状記録媒体に書き込まれた画像を消去する消去エ
ンジンとを備えた電子黒板に関する。
【0002】
【従来の技術】電子黒板は、一般に、搬送移動可能なベ
ルト状記録媒体から成るホワイトボードに画像(文字や
記号を含む)を書き込み、この画像を表示した後、ベル
ト状記録媒体を移動させながら前記画像を消去するよう
に構成されており、メッセージボードや広告用ディスプ
レイなどに利用できるものである。このような電子黒板
は大きく2つに分類することができ、1つはホワイトボ
ード用マーカーペンによる手書き文字をプリントアウト
するものであり、他の1つはコンピュータの出力文字な
どをホワイトボード状の表示媒体(記録媒体)に表示す
るものである。
【0003】本発明は後者の電子黒板に属するものであ
り、従来のこの種の製品には、マグネスタイラス技術を
用いるものと液晶を用いるものものがあった。前記マグ
ネスタイラス技術を用いる電子黒板は、導電性磁性トナ
ーをベルト状の無端シートに静電的に吸着させることで
トナー画像を形成し、シートを移動させてトナー画像を
表示し、表示後にトナーとシートとの静電気力を除去し
てトナー画像を消去するように構成されている。
【0004】また、記録手段(インクジェットヘッド)
から無端ベルト状の記録媒体(表示シート)にインクを
吐出して画像を形成するように構成された記録方式(イ
ンクジェット記録方式)の電子黒板も提案されている。
このようなインクジェット記録方式の電子黒板を開示す
る公知文献として、例えば特開平8−106261号公
報及び特開平8−310078号公報を挙げることがで
きる。このような従来のインクジェット方式の電子黒板
では、画像形成(画像書き込み)のために水溶性インク
が使用されることから、表示シートにおける液体吸収層
(液体受容層)として紙や水溶性ポリマーなどが用いら
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記マ
グネスタイラス技術を用いる電子黒板では、モノクロの
磁性体を繰り返し再利用するため、カラー化が困難であ
るという技術的課題がある。また、前記液晶を用いる電
子黒板にあっては、表示面のコントラストが低くかつ視
野角特性(視野角に起因する難視認性)があり、さら
に、バックライトが必要であったり、メモリ性(記録保
持性)がないことから表示を保持するために比較的大き
な消費電力が必要になるといった技術的課題もある。
【0006】また、前述した従来の電子黒板、特に従来
のインクジェット方式の電子黒板にあっては、前述のよ
うな紙や水溶性ポリマーなどの液体吸収層(液体受容
層)を有する記録媒体(表示シート)を用いることか
ら、記録媒体の再利用が困難であるためインク及び記録
媒体が消耗品となり、コスト、メインテナンス及びエコ
ロジーの面で解決すべき技術的課題がある。具体的に
は、記録媒体を再利用するためには液体受容層なしの記
録媒体を使用する必要があることから、記録媒体へのイ
ンクの定着性と記録媒体からのインク画像の剥離性を両
立させる必要がある。
【0007】すなわち、インク中の溶媒が流動性を有す
るまま記録媒体表面に存在するため、記録画像(書き込
み画像)が滲むことを防止する構成が必要になる。さら
には、記録画像を容易にかつ完全に消去できるような構
成も必要である。公知文献として例示した上記の特開平
8−106261号公報及び特開平8−310078号
公報に記載されている電子黒板では、このような技術的
課題は何も解決されていない。
【0008】本発明は前述した従来の技術的課題に鑑み
てなされたものであり、本発明の目的は、ベルト状記録
媒体の画像定着性(インク定着性)と画像剥離性(イン
ク剥離性)を両立させることで、該ベルト状記録媒体に
対する画像の書き込み及び消去を繰り返し行なうことが
でき、該ベルト状記録媒体の書き込み面をリフレッシュ
することで何度でも書き込むことができ、画像消去のた
めに払拭した廃インクを容易に回収することができる記
録方式の電子黒板を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明(請求項1)は、
上記目的を達成するため、記録手段によりベルト状記録
媒体に画像を書き込む書き込みエンジンと該ベルト状記
録媒体に書き込まれた画像を消去する消去エンジンとを
備えた電子黒板において、前記消去エンジンは、前記ベ
ルト状記録媒体に書き込まれた画像を払拭するための払
拭ローラと、該払拭ローラに付着したインクを掻き落と
すためのドレッシングローラとを有することを特徴とす
る。
【0010】請求項2〜9の発明は、上記請求項1の構
成に加えて、前記記録手段はインクを吐出して画像を書
き込むインクジェット記録手段である構成、前記ベルト
状記録媒体と前記払拭ローラ、及び前記払拭ローラと前
記ドレッシングローラは、それぞれ逆方向に転動接触す
る構成、前記払拭ローラは払拭用布材が貼り付けられた
円柱状部材から成り、前記ドレッシングローラはブラシ
で形成された円柱状部材から成る構成、前記払拭用布材
は織物、起毛布、ベルベット又は不織布である構成、前
記ブラシはスパイラルブラシである構成、前記ドレッシ
ングローラは前記ブラシの表面にポリエステル又はナイ
ロンなどの化学繊維を静電植毛した布を貼り付けた円柱
状部材である構成、前記記録手段はフルカラーの画像を
書き込み得るインクジェット記録手段である構成、ある
いは、前記インクジェット記録手段はインクを吐出する
ために利用される熱エネルギーを発生する電気熱変換体
を備えている構成とすることにより、一層効率よく上記
目的を達成するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1は本発明を適用した電子黒板
の第1実施例の概略構造を示す側面断面図であり、図2
は図1中の矢視線2−2から表示面を見た正面図であ
り、図3は図1中の矢視線3−3から見た裏面断面図で
ある。以下、インクジェット記録方式の書き込みエンジ
ンを有する電子黒板を例に挙げて、本発明の実施例を説
明する。図1〜図3は、複数色(例えば、シアン、マゼ
ンタ、イエロー、ブラック)のインクを用いてフルカラ
ーの画像を書き込むことができるインクジェットヘッド
を備えた電子黒板(フルカラー電子黒板)を例示する。
図1〜3の電子黒板は、インク画像を書き込まれる表示
面を有するベルト状記録媒体1が矢印で示すように上下
方向に搬送移動するように構成されている。
【0012】図1〜図3において、1はインク非浸透性
のベルト材で形成されインク画像が書き込まれる表示面
(表示スクリーン)を有するベルト状記録媒体、2はベ
ルト状記録媒体1を副走査方向に搬送走行させる記録媒
体副走査手段(副走査手段)、3は画像書き込み手段と
しての複数のインクジェットヘッド(インクジェット記
録手段、記録手段、)3から成る画像形成手段、4は各
インクジェットヘッド3をベルト状記録媒体1に対して
副走査方向と交叉する主走査方向に往復移動させるため
の不図示のインクジェットヘッド主走査手段(主走査手
段)、5は複数のインクジェットヘッド3のそれぞれに
供給されるインクを貯留する複数のインクカートリッジ
から成るインク貯留手段、6は各インクカートリッジ5
から各インクジェットヘッド3にインクを供給するため
のインク供給手段である。
【0013】図1〜図3において、前記インクジェット
ヘッド(画像形成手段、記録手段)3と前記インクカー
トリッジ(インク貯留手段)5と前記インク供給手段6
はガイドレール11に沿って往復移動可能に案内支持さ
れたキャリッジ9に搭載されており、該キャリッジ9及
び搭載されたこれら部品により主走査可能な書き込みエ
ンジン10が構成されている。7は記録媒体1に書き込
まれた画像を消去するための消去エンジンである。この
消去エンジン7の下方には、図9で後述するように、イ
ンク画像消去のために記録媒体1から掻き落とされたイ
ンク(廃インク)を回収するための不図示の廃インク回
収手段8(図9中の廃インク回収トレー23を参照)が
配設されている。
【0014】図示の電子黒板では、前記ベルト状記録媒
体(表示面形成部材、表示シート)1はエンドレスベル
トで構成されているが、これに代えて、両端に巻き取り
機構を有する往復移動ベルトで構成してもよい。また、
前記ベルト状記録媒体1は、インク非浸透性のベルト
(シート材)で形成されており、その表示面(記録面)
は白色が好ましく、例えば、ポリエチレンテレフタレー
トなどのプラスチックに白色顔料を混合したものや、表
面にアクリルハードコートやフッ素コートやシリコーン
コートなどを施したものや、裏面にいろいろな目的を有
する機能層を積層して成るもの等を用いることができ
る。
【0015】前記インクジェットヘッド(インクジェッ
ト記録手段)3は画像信号に応じてエネルギーを印加す
ることにより、複数の吐出口からインクを選択的に吐出
して書き込みを行なう画像形成手段ある。また、このイ
ンクジェットヘッド3は、熱エネルギーを利用してイン
クを吐出する画像形成手段であって、熱エネルギーを発
生するための電気熱変換体を備えたものである。さら
に、前記インクジェットヘッド3は、前記電気熱変換体
によって印加される熱エネルギーにより生じる膜沸騰に
よる気泡の成長、収縮によって圧力変化を生じさせ、こ
の圧力変化を利用して吐出口よりインクを吐出させるこ
とによりインク画像を形成するものである。前記電気熱
変換体は、各吐出口のそれぞれに対応して配設されてお
り、画像信号に応じて対応する電気熱変換体にパルス電
圧を印加することによって対応する吐出口からインクを
吐出するものである。
【0016】図7は前記インクジェットヘッド3のイン
ク吐出部(一つの吐出口列)の構造を模式的に示す部分
斜視図である。図7において、ベルト状記録媒体1と所
定の間隔(例えば約0.3〜2.0ミリ程度)をおいて
対面する吐出口面81には所定のピッチで複数の吐出口
82が形成され、共通液室83と吐出口82とを連通す
る各液路84の壁面に沿ってインク吐出用の熱エネルギ
ーを発生する電気熱変換体(発熱抵抗体など)85が配
置されている。インクジェットヘッド3は、前記吐出口
82が主走査方向(キャリッジ9に搭載される本実施例
では該キャリッジ9の移動方向)と交叉する方向に並ぶ
ような位置関係で装着されている。こうして、画像信号
又は吐出信号に基づいて対応する電気熱変換体85を駆
動(パルス電圧を印加)して、液路84内のインクを膜
沸騰させ、その時に発生する圧力によって吐出口82か
らインク滴を吐出させるインクジェットヘッド3が構成
されている。
【0017】図1において、エンドレスベルト状の記録
媒体1は、図示のように少なくとも2本のローラ12、
13により所定のテンションをかけられた状態にされ、
一方、のローラを記録媒体副走査手段2で回転駆動する
ことにより所定方向へ搬送(副走査)移動させられる。
エンドレスベルトとする場合はシームレス加工が必要で
あるため、一般にはコスト高になる。そこで、コスト等
を考慮して、ベルト状記録媒体の両端に巻取り機構を設
ける往復移動式のベルトが使用されることがある。この
巻取り式(往復移動式)のベルト状記録媒体を使用する
場合は、2本のローラにベルト状記録媒体の両端を固定
し、回転する一方のローラに巻取り、他方のローラから
送り出すことにより記録媒体の搬送(副走査)が行なわ
れる。その場合、ベルトを巻ききってしまうと、ローラ
の回転を反転させて初期状態に戻すように操作される。
【0018】前記インクジェットヘッド3を配設する位
置は、前述のエンドレスベルトから成るベルト状記録媒
体1の搬送(副走査)移動方向から見て電子黒板の表示
部より副走査方向上流側の非表示部であってメインテナ
ンスが容易な部位に選定される。このインクジェットヘ
ッド3は、ベルト状記録媒体1の搬送方向と直交する方
向(ベルト状記録媒体1の幅方向)に設置されたガイド
レール11に沿って往復移動可能に案内支持されたキャ
リッジ9に搭載されており、該キャリッジ9を駆動する
ことにより主走査移動される。この主走査移動は、前記
キャリッジ9を省略し、インクジェットヘッド3を直接
的にガイドレール11に沿って直接的に移動させて行な
ってもよい。
【0019】本発明に係る電子黒板のインクジェットヘ
ッド3で使用されるカラーインクとしては、定着性を確
保するためにポリマーエマルジョンを添加するととも
に、剥離性を確保するために顔料インクが使用される。
つまり、ポリマーエマルジョンを添加した顔料インクが
使用される。このような顔料インクを用いることで定着
性が良好になる理由は次の通りである。すなわち、前記
ポリマーエマルジョンとしては、水を主とする溶媒に非
水溶性ポリマーを分散させたアクリルエマルジョンや酢
酸ビニルエマルジョンが好ましい。一方、水溶性ポリマ
ーを染料インクに添加すると、インクの粘性が上がり吐
出不能となる事があるので、水溶性ポリマーのインクジ
ェット用インクへの添加は微量にする必要がある。
【0020】これに比べ、エマルジョンは高濃度の添加
でも粘性が低いインクが得られるので、インクジェット
による吐出が可能である。また、ポリマーエマルジョン
は、書き込み(印字、記録)直後に、上記のベルト状記
録媒体の疏水性表面に相互作用し、吸着されやすい。こ
の吸着力は極めて弱いが、ポリマーエマルジョンのガラ
ス転移点が摂氏0度以下程度の範囲である場合(通常の
使用条件下)には、記録媒体表面への粘着力が作用し、
インク溶媒が乾燥する前に記録画像(書き込み画像)が
流動することを阻止できる。さらには、溶媒の蒸発に伴
い、エマルジョンポリマー粒子同士が接触して皮膜化す
ることで、一層定着性を増強することができる。この皮
膜化はインク画像の剥離性にも寄与するものであり、書
き込み画像を消去するときの消去機能の向上にも役立つ
ものである。
【0021】ベルト状記録媒体1の表示面からインク画
像を消去するための消去エンジン7は、前述の剥離性イ
ンクをベルト状記録媒体1の表示面(スクリーン)から
払拭ローラにより払拭除去し、この払拭除去により払拭
ローラに転移(付着)した廃インクをさらにドレッシン
グローラにより掻き落とすことで、該ドレッシングロー
ラをリフレッシュするように構成されている。また、前
記ドレッシングローラに低密度のブラシ材料を用いて作
成することで、該ドレッシングローラ自体への廃インク
取り込み量を最小限にし、その汚染を最小限に止め、イ
ンク補充(インクカートリッジの交換)を除いて、メン
テナンスフリーの払拭消去機構(消去エンジン)が構成
されている。
【0022】図4は本発明を適用した電子黒板の第2実
施例の概略構造を示す平面断面図であり、図5は図4中
の矢視線5−5から表示面を見た正面図であり、図6は
図5中の矢視線6−6から見た側面断面図である。図4
〜図6も、複数色(例えば、シアン、マゼンタ、イエロ
ー、ブラック)のインクを用いてフルカラーの画像を書
き込むことができるインクジェットヘッドを備えた電子
黒板(フルカラー電子黒板)を例示する。
【0023】図4〜図6の第2実施例はベルト状記録媒
体1が横方向に搬送移動する横長タイプのフルカラー電
子黒板に係るものである。そして、図4に見られるよう
に、インクジェットヘッド3を有する書き込みエンジン
10はベルト状記録媒体1の図示右側部分に配置され、
該記録媒体上の書き込み画像(インク画像)を消去する
ための消去エンジン7はベルト状記録媒体1の図示左側
部分に配置されている。この第2実施例に係る電子黒板
は、ベルト状記録媒体1を横方向に搬送移動させるよう
に前述の第1実施例に係る電子黒板を横置きにしたもの
に相当するものであり、それぞれ対応する部分が同一符
号で示し、それらの詳細説明は省略する。
【0024】図8は本発明を適用した電子黒板の書込み
エンジンと消去エンジンの配置をベルト状記録媒体とと
もに示す模式図であり、図9は本発明を適用した電子黒
板の消去エンジンの一実施例の構成を示す模式的断面図
である。図8において、電子黒板の内部で所定間隔を置
いて配置された2個のローラ12、13にはエンドレス
ベルト式のベルト状記録媒体1が巻き渡されており、該
ベルト状記録媒体1は一方のローラ12又は13を回転
駆動することにより矢印方向に搬送移動する。前記ベル
ト状記録媒体1の一端部(図示の例ではローラ12側)
には書き込みエンジン10が配設され、他端部(図示の
例ではローラ13側)には消去エンジン7が配設されて
いる。一般的に、書き込みエンジンと消去エンジンとの
間の距離は塵埃発生やインク汚染などを考慮して図8に
示すように可能な限り大きくしておくことが両エンジン
にとって好ましい。
【0025】図9において、前記消去エンジン7は、ベ
ルト状記録媒体1に書き込まれたインク画像を払拭する
ための払拭ローラ21と該払拭ローラに付着したインク
を掻き落とすためのドレッシングローラ22とを有し、
これらのローラ21、22の下方には廃インク回収トレ
ー23が配設されている。前記ベルト状記録媒体1と前
記払拭ローラ21は所定圧で接触した状態で互いに逆方
向に転動し、前記払拭ローラ21と前記ドレッシングロ
ーラ22も所定圧で接触した状態で互いに逆方向に転動
するように構成されている。それぞれの回転(転動)方
向は矢印で示す通りである。
【0026】図9において、前記払拭ローラ21は払拭
用布材が貼り付けられた円柱状部材で構成され、前記ド
レッシングローラ22はブラシで形成された円柱状部材
で構成されている。前記払拭用布材としては、例えば織
物、起毛布、ベルベット又は不織布などが使用される。
また、前記ブラシとしてはスパイラルブラシが使用され
ており、ドレッシングローラ22は前記ブラシの表面に
ポリエステル又はナイロンなどの化学繊維を静電植毛し
た布を貼り付けた円柱状部材で構成されている。
【0027】図8及び図9において、記録媒体副走査手
段2が回転することにより、表示スクリーンを形成する
ベルト状記録媒体1の駆動(搬送)が開始されると、一
方で書き込みエンジン10による書き込みが始まると同
時に他方で消去エンジン7による消去が始まる。その
際、消去エンジン7では、払拭ローラ21がベルト状記
録媒体1の移動方向と逆の方向に回転駆動されることで
該記録媒体1上のインク画像の払拭が始まる。この払拭
ローラ21の回転数(周速)は、ベルト状記録媒体1の
移動速度と方向は逆であって該移動速度より低い速度に
設定される。
【0028】本実施例では、前記払拭ローラ21とし
て、起毛布が畝状に形成されたベルベット(例えば、コ
ーデュロイ70000/731、近江ベルベット株式会
社製)を円周面に貼り付けたローラが使用されている。
畝の角度は約45度程度に設定されている。前記ベルベ
ットの素材としては例えばコットンを使用することがで
きるが、耐久性の面ではポリエステルやナイロンなどの
合成繊維の方が更に有利である。
【0029】書き込まれたインク画像を払拭した前記払
拭ローラ21には廃インクが付着する(転写される)
が、この払拭ローラ21に付着した廃インクはドレッシ
ングローラ22により掻き落とされ、それによって払拭
ローラ21が払拭前の状態にリフレッシュ(回復)され
る。前記ドレッシングローラ22の回転方向は前記払拭
ローラ21の回転方向とは逆の方向に設定され、また、
該ドレッシングローラ22の回転速度(周速)は前記払
拭ローラ21の回転速度(周速)の約2倍程度に設定さ
れる。このドレッシングローラ22の回転速度は、スパ
イラルブラシのローラである場合にはそのスパイラルピ
ッチに対応させる必要がある。その理由は、払拭ローラ
21が1回転する間に1周分の廃インクを除去する必要
があるからである。
【0030】図10は前記ドレッシングローラを形成す
るスパイラルブラシのチャンネル構造の模式的断面図で
あり、図11はブラシの巻き方を疎にしたドレッシング
ローラ(スパイラルブラシのローラ)22の模式的縦断
面図であり、図12は図11のドレッシングローラの正
面図であり、図13はブラシの巻き方を密にしたドレッ
シングローラ(スパイラルブラシのローラ)22の模式
的縦断面図であり、図14は図13のドレッシングロー
ラの正面図である。図10〜図14に示すように、ロー
ラ軸24に前記チャンネル構造を有するブラシ25をス
パイラル(螺旋状)に巻き付けてローラブラシ化される
が、図11〜図14に示すように、ブラシ25の巻き方
でスパイラルブラシの疎密を調整することができる。
【0031】図11及び図12に示すように巻き方を疎
にすると、廃インクの取り込みも少なく、接触圧力も少
なくて済むが、回転数(周速)を高くしないと全面の払
拭が困難である。一方、図13及び図14に示すように
密に巻くと、低い回転数(低い周速)で払拭ローラ21
をドレッシング(リフレッシュ)することができるが、
接触圧力が高くなって駆動の負荷が大きくなり、さら
に、ブラシ25の中に廃インクを取り込みやすく回収効
率が低くなる傾向となる。そこで、本発明の実施に当た
っては、図11及び図12に示すようにブラシ25の巻
き方を疎にしたドレッシングローラ22が使用された。
このような疎巻きのドレッシングローラ22を使用する
ことで、廃インクを取り込むことなく、払拭ローラ21
に付着した廃インクを廃インク回収トレー23に回収す
ることができた。また、ベルト状記録媒体1と払拭ロー
ラ21との間あるいは払拭ローラ21とドレッシングロ
ーラ22との間から脱落した廃インクは、下方の廃イン
ク回収トレー23内に回収され、インク交換のときに回
収されるシステムとなっている。
【0032】なお、以上の実施例では、インクジェット
記録手段3により画像を形成する場合を例に挙げて本発
明を説明したが、本発明は、固形インクを用いて記録す
るソリッドジェット記録手段やインクリボンを加熱溶融
して記録する熱転写記録手段など、ベルト状記録媒体1
に画像を形成できるものであれば、インクジェット記録
手段以外の種々の方式の記録手段を用いて書き込みする
場合にも、同様に適用することができ、同様の効果が得
られるものである。また、以上の実施例では、記録手段
(記録ヘッド)3を搭載したキャリッジ9を記録媒体1
に対して相対移動させながら書き込みを行なうシリアル
方式の書き込みエンジン10を例に挙げて説明したが、
本発明は、記録媒体1の全幅または一部をカバーする長
さのラインタイプの記録手段を用いて副走査のみで書き
込みを行なうライン方式の書き込みエンジンなど、書き
込み方式の種類に関わらず種々の電子黒板に適用可能な
ものであり、同様の効果を達成し得るものである。
【0033】また、本発明は、1個の記録手段(記録ヘ
ッド)を用いて書き込みを行なう電子黒板、異なる色で
記録する複数の記録手段で書き込みを行なうカラー画像
用電子黒板、同一色彩で異なる濃度の記録を行う複数の
記録手段で書き込みを行なう階調画像用電子黒板、ある
いは前記カラー画像用と前記階調画像用とを組み合わせ
た電子黒板など、記録方式の書き込みエンジンを用いる
電子黒板であれば、記録手段(記録ヘッド)の数やイン
クジェット記録手段の場合の吐出口の配列状態などに関
係なく、種々の電子黒板に対して同様に適用することが
でき、同様の効果を達成し得るものである。
【0034】さらに、本発明は、インクジェット記録方
式の書き込みエンジンの場合、インクジェットヘッドと
インク貯留部(インクカートリッジ等)を一体化した交
換可能なインクジェットカートリッジを用いる構成、イ
ンクジェットヘッドとインク貯留部を別体にし、その間
をインク供給用のチューブ等で接続する構成など、イン
クジェットヘッドとインク貯留部の配置構成がどのよう
な場合にも同様に適用することができ、同様の効果が得
られるものである。なお、本発明は、インクジェット式
書き込みエンジンが、例えば、ピエゾ素子等の電気機械
変換体等を用いて記録する場合にも適用できるが、中で
も、熱エネルギーを利用してインクを吐出する方式の書
き込みエンジンを使用する電子黒板において優れた効果
をもたらすものである。かかる方式によれば、記録の高
密度化、高精細化が達成できるからである。
【0035】
【発明の効果】以上の説明から明らかなごとく、本発明
(請求項1)によれば、記録手段によりベルト状記録媒
体に画像を書き込む書き込みエンジンと該ベルト状記録
媒体に書き込まれた画像を消去する消去エンジンとを備
えた電子黒板において、前記消去エンジンは、前記ベル
ト状記録媒体に書き込まれた画像を払拭するための払拭
ローラと、該払拭ローラに付着したインクを掻き落とす
ためのドレッシングローラとを有する構成としたので、
ベルト状記録媒体の画像定着性と画像剥離性を両立させ
ることで、該ベルト状記録媒体に対する画像の書き込み
及び消去を繰り返し行なうことができ、該ベルト状記録
媒体の書き込み面をリフレッシュすることで何度でも書
き込むことができ、画像消去のために払拭した廃インク
を容易に回収することができる記録方式の電子黒板が提
供される。
【0036】請求項2〜9の発明によれば、上記請求項
1の構成に加えて、前記記録手段はインクを吐出して画
像を書き込むインクジェット記録手段である構成、前記
ベルト状記録媒体と前記払拭ローラ、及び前記払拭ロー
ラと前記ドレッシングローラは、それぞれ逆方向に転動
接触する構成、前記払拭ローラは払拭用布材が貼り付け
られた円柱状部材から成り、前記ドレッシングローラは
ブラシで形成された円柱状部材から成る構成、前記払拭
用布材は織物、起毛布、ベルベット又は不織布である構
成、前記ブラシはスパイラルブラシである構成、前記ド
レッシングローラは前記ブラシの表面にポリエステル又
はナイロンなどの化学繊維を静電植毛した布を貼り付け
た円柱状部材である構成、前記記録手段はフルカラーの
画像を書き込み得るインクジェット記録手段である構
成、あるいは、前記インクジェット記録手段はインクを
吐出するために利用される熱エネルギーを発生する電気
熱変換体を備えている構成としたので、一層効率よく上
記効果を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した電子黒板の第1実施例の概略
構造を示す側面断面図である。
【図2】図1中の矢視線2−2から表示面を見た正面図
である。
【図3】図1中の矢視線3−3から見た裏面断面図であ
る。
【図4】本発明を適用した電子黒板の第2実施例の概略
構造を示す平面断面図である。
【図5】図4中の矢視線5−5から表示面を見た正面図
である。
【図6】図5中の矢視線6−6から見た側面断面図であ
る。
【図7】図1中の記録手段のインク吐出部の構造を模式
的に示す部分斜視図である。
【図8】本発明を適用した電子黒板の書込みエンジンと
消去エンジンの配置をベルト状記録媒体とともに示す模
式図である。
【図9】本発明を適用した電子黒板の消去エンジンの一
実施例の構成を示す模式的断面図である。
【図10】図9中のドレッシングローラを形成するスパ
イラルブラシのチャンネル構造の模式的断面図である。
【図11】図9中のドレッシングローラであってブラシ
の巻き方を疎にしたものの模式的縦断面図である。
【図12】図11のドレッシングローラの正面図であ
る。
【図13】図9中のドレッシングローラであってブラシ
の巻き方を密にしたものの模式的縦断面図である。
【図14】図13のドレッシングローラの正面図であ
る。
【符号の説明】 1 ベルト状記録媒体(表示スクリーン) 2 記録媒体副走査手段(搬送駆動手段) 3 記録手段(インクジェット記録手段、画像形成
手段) 4 記録ヘッド主走査手段 5 インク貯留手段(インクカートリッジ、インク
タンク) 6 インク供給手段 7 消去エンジン 8 廃インク回収手段 9 キャリッジ 10 書き込みエンジン 11 ガイドレール 12 ローラ 13 ローラ 21 払拭ローラ 22 ドレッシングローラ 23 廃インク回収トレー 24 ローラ軸 25 ブラシ 81 吐出口面 82 吐出口 83 共通液室 84 液路 85 電気熱変換体

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録手段によりベルト状記録媒体に画
    像を書き込む書き込みエンジンと該ベルト状記録媒体に
    書き込まれた画像を消去する消去エンジンとを備えた電
    子黒板において、 前記消去エンジンは、前記ベルト状記録媒体に書き込ま
    れた画像を払拭するための払拭ローラと、該払拭ローラ
    に付着したインクを掻き落とすためのドレッシングロー
    ラとを有することを特徴とする電子黒板。
  2. 【請求項2】 前記記録手段はインクを吐出して画像
    を書き込むインクジェット記録手段であることを特徴と
    する請求項1に記載の電子黒板。
  3. 【請求項3】 前記ベルト状記録媒体と前記払拭ロー
    ラ、及び前記払拭ローラと前記ドレッシングローラは、
    それぞれ逆方向に転動接触することを特徴とする請求項
    1又は2に記載の電子黒板。
  4. 【請求項4】 前記払拭ローラは払拭用布材が貼り付
    けられた円柱状部材から成り、前記ドレッシングローラ
    はブラシで形成された円柱状部材から成ることを特徴と
    する請求項1〜3のいずれかに記載の電子黒板。
  5. 【請求項5】 前記払拭用布材は織物、起毛布、ベル
    ベット又は不織布であることを特徴とする請求項4に記
    載の電子黒板。
  6. 【請求項6】 前記ブラシはスパイラルブラシである
    ことを特徴とする請求項4に記載の電子黒板。
  7. 【請求項7】 前記ドレッシングローラは前記ブラシ
    の表面にポリエステル又はナイロンなどの化学繊維を静
    電植毛した布を貼り付けた円柱状部材であることを特徴
    とする請求項4又は6に記載の電子黒板。
  8. 【請求項8】 前記記録手段はフルカラーの画像を書
    き込み得るインクジェット記録手段であることを特徴と
    する請求項1〜7のいずれかに記載の電子黒板。
  9. 【請求項9】 前記インクジェット記録手段はインク
    を吐出するために利用される熱エネルギーを発生する電
    気熱変換体を備えていることを特徴とする請求項2〜8
    のいずれかに記載の電子黒板。
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