JP2001214061A - シリコーンゴム組成物およびその製造方法 - Google Patents

シリコーンゴム組成物およびその製造方法

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JP2001214061A
JP2001214061A JP2000026799A JP2000026799A JP2001214061A JP 2001214061 A JP2001214061 A JP 2001214061A JP 2000026799 A JP2000026799 A JP 2000026799A JP 2000026799 A JP2000026799 A JP 2000026799A JP 2001214061 A JP2001214061 A JP 2001214061A
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silicone rubber
rubber composition
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polyorganosiloxane
amino
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JP2000026799A
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Hiroyoshi Iijima
宏義 飯島
Hideo Kondo
英雄 近藤
Yasushi Ishima
泰 石間
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GE Toshiba Silicones Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 加熱処理を施すことなく、可塑化戻りが少な
く貯蔵安定性に優れ、経時的な物性変化がほとんど起こ
らないシリコーンゴム組成物を得る。 【解決手段】 (A)平均組成式:R1 a SiO
(4-a)/2 で表わされる平均重合度3000〜 20000のポリオ
ルガノシロキサン 100部と、(B)平均組成式:R2 b
c SiO(4-b-c)/2 で表されるポリオルガノハイドロ
ジェンシロキサン0.1〜10部と、(C)平均組成式:R
3 d 4 e SiO(4-d-e)/2 で表されるアミノ官能性ポ
リオルガノシロキサン0.01〜10部と、(D)微粉末状湿
式シリカ 5〜 200部とを含有することを特徴とするシリ
コーンゴム組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリコーンゴム組
成物およびその製造方法に係わり、さらに詳しくは、加
熱処理を必要とせず、可塑化戻りが少なくて貯蔵安定性
に優れ、経時的な物性変化がほとんど起こらないシリコ
ーンゴム組成物と、そのようなシリコーンゴム組成物の
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】シリコーンゴムは、その優れた耐熱性、
耐寒性、耐候性、電気特性等から、様々な分野に広く使
用されている。そして、そのようなシリコーンゴムで
は、通常、機械的強度を高めるために、フュームドシリ
カや微粉末状シリカなどの補強性シリカ粉末を配合する
ことが行なわれている。
【0003】補強性シリカ粉末の中でも、特に、湿式法
で製造されたシリカ(以下、湿式シリカと示す。)は、
価格的に非常に安価であるため、これが配合されたシリ
コーンゴムは大きなコストメリットを有する。また、湿
式シリカは、ゴム特性の点でも優れた弾性を与えるた
め、汎用的なシリコーンゴムの充填剤として、従来から
多用されている。
【0004】ところが、湿式シリカは、およそ 1〜15%
の吸着水で表面を覆われているため、吸着水をほとんど
持たないフュームドシリカと比較して、撥水性の高いシ
リコーン生ゴムとの相溶性が非常に悪いことが知られて
いる。したがって、シリコーン生ゴムに湿式シリカを単
に配合しただけでは、両者の親和性の低さのために、ゴ
ム特性が経時的に変化したり、あるいは可塑度が経時的
に大きく上昇し、いわゆる可塑化戻り(クレープ硬化)
を引き起こすという不具合があった。
【0005】この可塑化戻りを防ぐ対策として、例えば
(1)鎖状または環状のポリオルガノシロキサンやヘキ
サメチルジシラザン、反応性シランなどを添加して加熱
処理することにより、シリコーン生ゴムと湿式シリカと
の親和性を高める方法や、(2)予め湿式シリカの表面
を、適当なポリオルガノシロキサンやヘキサメチルジシ
ラザン、反応性シランなどで処理し、疎水化した湿式シ
リカを使用することにより、シリコーン生ゴムとの親和
性を高める方法などが、従来から実施されてきた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た(1)の方法においては、加熱処理を行なうことを必
要とし、そのことが、シリコーンゴムの生産性向上や低
価格化を妨げる大きな要因となっていた。
【0007】すなわち、(1)の方法は、常圧下で少な
くとも 100℃以上好ましくは 150℃以上の温度で加熱処
理することにより、あるいは減圧下で加熱することによ
り、湿式シリカ表面の吸着水を強制的に除去し、シリコ
ーン生ゴムや鎖状または環状ポリオルガノシロキサンや
ヘキサメチルジシラザン、反応性シラン等と湿式シリカ
との親和性を高める方法である。
【0008】また、特開平7-133356号公報には、長期に
亘って可塑化戻りの少ないシリコーンゴム組成物を得る
ために、より高い温度条件( 200〜 225℃)で加熱処理
することも提案されている。さらに、特開平 10-120905
号公報には、シリコーンゴムの一次加硫後と二次加硫後
との物性差を小さくする方法として、ポリオルガノハイ
ドロジェンシロキサンを、シリカ充填剤の処理剤として
配合し、 100℃以上の温度に加熱する方法も提案されて
いる。
【0009】このように、シリコーンゴム混練物(コン
パウンド)の経時的な特性変化や可塑化戻り(クレープ
硬化)を低減するためには、加熱処理を行なうことが必
須であり、そのため、シリコーンゴムの生産性が著しく
低下するばかりでなく、低価格化が妨げられるという問
題があった。
【0010】また、上記(2)の方法においては、加熱
処理を行なわない場合には、経時的な特性変化の防止や
可塑化戻りの防止に、十分な効果が得られていない。そ
のうえ、湿式シリカは、一旦表面処理により疎水化され
たとしても、経時的に水分を吸収する性質があるため、
(2)の方法で表面処理がなされた湿式シリカを使用す
る場合でも、実質的に加熱処理が行なわれている。さら
に、この方法では、予め湿式シリカの表面処理を行なう
必要があるため、シリコーンゴムの生産性低下や価格上
昇につながるという問題があった。
【0011】本発明は、このような課題に対処するため
になされたもので、微粉末状の湿式シリカを含有し、可
塑化戻りが少なく貯蔵安定性に優れ、経時的な物性変化
がほとんど起こらないシリコーンゴムコンパウンドを、
加熱処理を施すことなく得ることができるシリコーンゴ
ム組成物と、その製造方法を提供することを目的とす
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意検討した結果、シリコーンゴム生ゴム
に微粉末状の湿式シリカを配合するにあたり、ポリオル
ガノハイドロジェンシロキサンとアミノ官能性ポリオル
ガノシロキサンとを併用することが、両者の親和性を高
めるために有効であることを見出し、本発明を完成する
に至った。
【0013】すなわち、本発明のシリコーンゴム組成物
は、 (A)平均組成式:R1 a SiO(4-a)/2 (式中、R1 は置換または非置換の1価の炭化水素基
を、aは1.98〜2.02の範囲の数を示す。)で表わされる
平均重合度3000〜 20000のポリオルガノシロキサン 100
部(質量部、以下同じ。)と、 (B)平均組成式:R2 b c SiO(4-b-c)/2 (式中、R2 は置換または非置換の1価の炭化水素基
を、b、cはそれぞれ正の数でb+c= 1.0〜 3.0の数を示
す。)で表されるポリオルガノハイドロジェンシロキサ
ン 0.1〜10部と、 (C)平均組成式:R3 d 4 e SiO(4-d-e)/2 (式中、R3 はアミノ基を含有する1価の有機基を、R
4 はアミノ基を含有しない炭素数 1〜8 の1価の炭化水
素基または炭素数 1〜6 のアルコキシ基を、d、eは e
/d≧3 で 1.8< d+e< 2.1を満足させる数を示す。)で
表されるアミノ官能性ポリオルガノシロキサン0.01〜10
部と、(D)微粉末状湿式シリカ 5〜 200部とを含有す
ることを特徴とする。
【0014】また、本発明のシリコーンゴム組成物の製
造方法は、上記シリコーンゴム組成物を、加熱すること
なく常温で混合することを特徴とする。
【0015】本発明においては、湿式シリカを含有する
組成物を加熱処理することなく、可塑化戻りが少なく貯
蔵安定性に優れ、経時的な物性の変化がほとんど起こら
ないシリコーンゴム組成物を、容易に得ることができ
る。そして、加熱処理を施す必要がないため、高い生産
性を上げることができ、シリコーンゴムの低価格化を達
成することが可能になる。
【0016】以下、本発明について、さらに詳細に説明
する。
【0017】本発明において使用される、(A)平均組
成式:R1 a SiO(4-a)/2 で表わされる平均重合度30
00〜 20000のポリオルガノシロキサンは、硬化性シリコ
ーンゴム組成物のベースポリマーとなるものである。主
として直鎖状のものが用いられるが、その一部が分岐鎖
状あるいは三次元構造を形成していても良く、また単独
重合体、共重合体またはそれらの混合物であっても良
い。
【0018】このポリオルガノシロキサンにおいて、ケ
イ素原子に結合する置換または非置換の1価の炭化水素
基(R1 )としては、例えばメチル基、エチル基、プロ
ピル基のようなアルキル基;ビニル基、アリル基、ブタ
ジエニル基のようなアルケニル基;フェニル基、キセニ
ル基、ナフチル基のようなアリール基;シクロヘキシル
基のようなシクロアルキル基;シクロヘキセニル基のよ
うなシクロアルケニル基;ベンジル基のようなアラルキ
ル基;トリル基、キシリル基のようなアルキルアリール
基等が例示される。
【0019】これらの炭化水素基は、一般にメチル基で
あることが好ましいが、機械的強度と架橋性の点から、
例えばビニル基を、R1 の全数に対して 0〜 5%程度含
有していても良い。ビニル基の含有割合は、特に0.05〜
3%の範囲が好ましい。
【0020】なお、ポリオルガノシロキサンの分子鎖末
端としては、水酸基、アルコキシ基またはトリオルガノ
シリル基が例示され、トリオルガノシリル基がより好ま
しい。トリオルガノシリル基としては、トリメチルシリ
ル基、ジメチルビニルシリル基、メチルフェニルビニル
シリル基、メチルジフェニルシリル基等が例示される。
【0021】上記(A)成分の平均重合度は、3000〜 2
0000の範囲であり、好ましくは5000〜 10000、より好ま
しくは6000〜7000である。(A)成分の平均重合度が30
00未満では、十分な機械的強度を得ることが難しく、逆
に平均重合度が 20000を越える場合には系への配合が困
難になる。
【0022】本発明において使用される、(B)平均組
成式:R2 b c SiO(4-b-c)/2で表されるポリオル
ガノハイドロジェンシロキサンは、後述する(C)成分
のアミノ官能性ポリオルガノシロキサンと相乗的に湿式
シリカに作用し、本発明の目的を達成するために重要な
成分である。
【0023】この(B)成分は、1分子中に少なくとも
1つのケイ素−水素結合を有するポリオルガノハイドロ
ジェンシロキサンであれば良く、直鎖状の低分子量化合
物から高分子量化合物まで、また分岐を有する化合物や
環状化合物として樹脂状化合物など、種々の形態のもの
を用いることができる。また、ケイ素原子に結合する置
換または非置換の1価の炭化水素基(R2 )としては、
前記したR1 と同様の炭化水素基の中から選ぶことがで
き、特にメチル基とすることが好ましい。
【0024】(B)成分の配合量は、分子中のケイ素−
水素結合の含有量により、(A)成分 100部に対して
0.1〜10部の範囲で変えることができる。(B)成分の
配合量が 0.1部未満では、目的とする効果が得られず、
反対に10部を越える場合には、加硫ゴムの表面にべたつ
きが発生し好ましくない。
【0025】本発明において使用される(C)成分であ
るアミノ官能性ポリオルガノシロキサンは、湿式シリカ
の表面処理つまり(B)成分とシリカ表面のシラノール
基との縮合反応において、(C)成分のアミノ基が触媒
として働くとともに、極性基であるアミノ基を有する
(C)成分自身も(D)成分の処理剤として作用するた
め、加熱による熱エネルギーを与えなくても表面処理を
推進することができると考えられる。
【0026】(B)成分と(C)成分とは両者がともに
配合される必要があり、どちらが欠けても目的の効果が
得られない。すなわち、(B)成分と(C)成分のうち
でどちらか一方の成分が欠けた場合には、加熱処理を施
すことなくしては、可塑化戻りが少なく貯蔵安定性に優
れ、経時的な物性変化がほとんど起こらないシリコーン
ゴムコンパウンドを得ることはできない。
【0027】この(C)成分は、平均組成式:R3 d
4 e SiO(4-d-e)/2 で表される、分子中に平均1個以
上のアミノ基を含有するアミノ官能性ポリオルガノシロ
キサンであり、主に直鎖状構造または環状構造のものが
使用されるが、分岐鎖状または三次元構造を一部含んで
いても良い。特に特殊なものを用いる必要はなく、通常
市販されているアミノ官能性ポリオルガノシロキサンを
用いることが可能である。
【0028】さらに、本発明の目的を達成するには、
(C)成分として、アミノ基含有量が0.01ミリ当量/g以
上で、粘度が100000cp以下のものを用いることが望まし
い。(C)成分のアミノ基含有量が0.01ミリ当量/g未満
であったり、あるいは粘度が100000cpより大きい場合に
は、湿式シリカの表面を処理する能力が十分でなく、好
ましくない。また、(C)成分のアミノ基含有量が10ミ
リ当量/gを越える場合には、湿式シリカの配合が困難に
なる。
【0029】本発明において使用される(D)微粉末状
湿式シリカは、湿式法、すなわち珪酸ソーダと鉱酸およ
び塩類を水溶液中で反応させる方法などで生成される微
粉末状のシリカであり、一般にシリコーンゴム等の補強
性充填剤として使用されている公知のものを使用するこ
とができる。市販品としては、日本シリカ工業(株)製
のニプシルLP、ニプシルHD、ニプシルVN3 、ニプシルSS
等のニプシルシリーズや、徳山曹達(株)製のトクシー
ルUS、トクシールUSA 、トクシールUS-F等のトクシール
シリーズが挙げられる。
【0030】これらの(D)微粉末状湿式シリカとして
は、粒径が20μm 以下のものを使用することが好まし
い。また、低価格化の観点からは、表面処理されていな
い方が好ましいが、オルガノシラン、オルガノシロキサ
ン、オルガノシラザン等で表面処理されているものを使
用することもできる。さらに、本発明の目的を達成する
ためには、(D)成分の含水量は 1〜 9%とすることが
好ましく、さらに好ましくは 2〜 7%とする。
【0031】(D)成分の配合量は、多すぎると配合が
困難になり、また少なすぎる場合には、引張強度等の機
械的強度を付与することができないため、(A)成分 1
00部に対して 5〜 200部の範囲で配合することが好まし
い。
【0032】本発明のシリコーンゴム組成物は、上記し
た(A)〜(D)の各成分を、二本ロール、バンバリミ
キサー、ニーダーミキサー、一軸または二軸の連続混合
機等を用いて、混合することにより得られる。そして、
混合後さらに加熱処理する必要がないため、短時間でシ
リコーンゴム組成物を調製することが可能である。ま
た、必要に応じて、酸化チタン、カーボンブラック、酸
化鉄、ガラス繊維のような公知の充填剤、耐熱剤、顔料
などの添加剤を配合しても良い。
【0033】このようにして得られたシリコーンゴム組
成物は、さらに硬化剤を配合することにより硬化させる
ことができる。硬化方法としては、有機過酸化物による
硬化方法と、付加型架橋剤および触媒による硬化方法と
の2つの方法が挙げられる。
【0034】ここで、有機過酸化物による硬化剤として
は、従来から公知のベンゾイルパーオキサイド、2,4-ジ
クロロベンゾイルパーオキサイド、ジターシャリーブチ
ルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,5-ジメ
チル -2,5-ジ(ターシャリーブチルパーオキシ)ヘキサ
ン等が例示される。これらの硬化剤は、本発明のシリコ
ーンゴム組成物 100部に対して、 0.1〜 5部の範囲で使
用される。
【0035】また、付加型反応(ヒドロシリル化反応)
による硬化剤としては、1分子中に平均2個以上のケイ
素原子に結合した水素原子を有するポリオルガノシロキ
サンが架橋剤として用いられ、白金系触媒が硬化性触媒
として用いられる。上記水素原子を有するポリオルガノ
シロキサンの配合量は、本発明のシリコーンゴム組成物
におけるポリオルガノシロキサン中のケイ素原子に結合
したアルケニル基1個に対し、ケイ素原子に結合した水
素原子 0.5個〜 5個が相当する量が好ましい。なお、本
発明の(B)成分として、1分子中に平均2個以上のケ
イ素原子に結合した水素原子を有するポリオルガノシロ
キサンを配合する場合には、前記架橋剤の配合量を減ら
すことも可能である。また白金系触媒は、(A)成分に
対して 1〜 1000ppm程度とすることが好ましい。
【0036】さらに、キーパット等の具体的なシリコー
ンゴム成形品は、上述したシリコーンゴム組成物を、金
型によるプレス成形、インジェクション成形等の公知の
成形方法によって成形することにより得ることができ
る。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例によってさ
らに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定
されるものではない。また、実施例における部は、いず
れも質量部を表わす。
【0038】実施例1 (CH3 2 SiO単位 99.88モル%、(CH3 )(C
2 =CH)SiO単位0.12モル%からなり、末端がジ
メチルビニルシリル基で封鎖された重合度6000のポリオ
ルガノシロキサン 100部と、ジメチルシロキサン単位と
メチルハイドロジェンシロキサン単位とを10:1のモル比
で含み、粘度が 1000cStのメチルハイドロジェンポリシ
ロキサン(1) 3部、アミノ基含有量が0.10ミリ当量/g
で、25℃における粘度が 1000cStであるアミノ官能性ポ
リオルガノシロキサン(1) 3部、微粉末状の湿式シリカ
であるトクシールUSA 45部と、ステアリン酸マグネシウ
ム0.07部とを、ニーダーミキサーで均一になるまで混練
して、シリコーンゴム組成物(コンパウンド)を得た。
なお、このとき、加熱は行わなかった。そして、このシ
リコーンゴム組成物を得るのに要した時間を測定した。
また直ちに、得られたシリコーンゴム組成物の可塑度を
測定した。
【0039】次に、得られたシリコーンゴム組成物 100
部に対して、硬化剤として有機過酸化物(2,5-ジメチル
-2,5-ジ(ターシャリーブチルパーオキシ)ヘキサン)
0.3部を添加し、温度 170℃、圧力 100kgf/cm2 の条件
でプレス加硫を10分間行ない、 130mm× 130mm× 2mmの
シリコーンゴムシートを作製した。そして、このシート
を、空気循環乾燥機により 200℃× 4時間のアト加硫
(二次加硫)を行ない、次の日に硬さを測定した。
【0040】さらに、得られたシリコーンゴム組成物
を、1か月間40℃の部屋に放置した後取り出し、16イン
チロールに投入して、可塑化戻りの程度を観察するとと
もに、シリコーンゴムシートを作製して硬さを測定し
た。これらの結果を表1に示す。
【0041】実施例2 メチルハイドロジェンポリシロキサン(1) に代えて、ジ
メチルシロキサン単位とメチルハイドロジェンシロキサ
ン単位とのモル比が 1:2であり、粘度が100cStのメチル
ハイドロジェンポリシロキサン(2) を使用し、さらにそ
の配合量を 2部とした以外は実施例1と同様にして、シ
リコーンゴム組成物を得た。このとき、シリコーンゴム
組成物を得るのに要した時間を測定した。また、このシ
リコーンゴム組成物を用いて、実施例1と同様の試験を
実施した。結果を表1に示す。
【0042】実施例3 アミノ官能性ポリオルガノシロキサン(1) に代えて、ア
ミノ基含有量が0.50ミリ当量/gで、25℃における粘度が
500cStのアミノ官能性ポリオルガノシロキサン(2) を使
用し、さらにその配合量を 2部とした以外は実施例2と
同様にして、シリコーンゴム組成物を得た。このとき、
シリコーンゴム組成物を得るのに要した時間を測定し
た。また、このシリコーンゴム組成物を用いて、実施例
1と同様の試験を実施した。結果を表1に示す。
【0043】比較例1 アミノ官能性ポリオルガノシロキサン(1) を配合しなか
った以外は、実施例1と同様にして、シリコーンゴム組
成物を得た。このとき、シリコーンゴム組成物を得るの
に要した時間を測定した。また、このシリコーンゴム組
成物を用いて、実施例1と同様の試験を実施した。結果
を表1に示す。
【0044】比較例2 メチルハイドロジェンポリシロキサン(1) を配合しなか
った以外は、実施例1と同様にして、シリコーンゴム組
成物を得た。このとき、シリコーンゴム組成物を得るの
に要した時間を測定した。また、このシリコーンゴム組
成物を用いて、実施例1と同様の試験を実施した。結果
を表1に示す。
【0045】比較例3 実施例1のシリコーンゴム組成物において、メチルハイ
ドロジェンポリシロキサン(1) とアミノ官能性ポリオル
ガノシロキサン(1) をともに配合せず、代わりに、末端
がシラノール基で封鎖され、25℃における粘度が 90cSt
であるポリオルガノシロキサン 3部を配合した。それ以
外は実施例1と同様にして、シリコーンゴム組成物を得
た。このとき、シリコーンゴム組成物を得るのに要した
時間を測定した。また、このシリコーンゴム組成物を用
いて、実施例1と同様の試験を実施した。結果を表1に
示す。
【0046】比較例4 比較例3で得られたシリコーンゴム組成物を、混練しな
がら 150℃× 3時間の加熱処理を行なった。このとき、
シリコーンゴム組成物を得るのに要した時間を測定した
が、所定の温度に達するまでの昇温時間や加熱後の冷却
時間など、加熱時間以外にもかなりの時間を要した。ま
た、得られたシリコーンゴム組成物を用いて、実施例1
と同様の試験を実施した。結果を表1に示す。
【0047】比較例5 比較例1で得られたシリコーンゴム組成物を、混練しな
がら 150℃× 3時間の加熱処理を行なった。このとき、
シリコーンゴム組成物を得るのに要した時間を測定した
が、所定の温度に達するまでの昇温時間や加熱後の冷却
時間など、加熱時間以外にもかなりの時間を要した。ま
た、得られたシリコーンゴム組成物を用いて、実施例1
と同様の試験を実施した。結果を表1に示す。
【0048】
【表1】 表1に示すように、実施例1〜3では、メチルハイドロ
ジェンポリシロキサンとアミノ官能性ポリオルガノシロ
キサンとを併用することにより,加熱混練処方により得
られる組成物と同様に、可塑化戻りが小さく硬さの経時
変化が少ないシリコーンゴム組成物を得ることができ
た。しかも、加熱混練工程を省くことができるので、製
造時間の大幅な短縮が可能となり、シリコーンゴムの価
格の大幅な低下を図ることが可能となった。
【0049】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、微粉末状の湿式シリカを含む配合成分から、
加熱処理することなく、可塑化戻りが少なく貯蔵安定性
に優れ、経時的な物性の変化がほとんど生じないシリコ
ーンゴム組成物を、容易に得ることができる。そして、
加熱処理を施す必要がないため、従来にはない高い生産
性を実現することができ、シリコーンゴムの低価格化が
可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) //(C08L 83/04 (C08L 83/04 83:05 83:05 83:08) 83:08) (72)発明者 石間 泰 東京都港区六本木六丁目2番31号 ジーイ ー東芝シリコーン株式会社内 Fターム(参考) 4F070 AA60 AB09 AB11 AB12 AB16 AC23 AE01 FA01 FA17 FB06 4J002 CP031 CP042 CP093 CP141 DJ016 FB096 FD010 FD016 FD060 FD090 FD140 4J035 BA02 CA01K CA02K CA021 CA13K CA132 CA19K CA191 EA01 LA04

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)平均組成式:R1 a SiO
    (4-a)/2 (式中、R1 は置換または非置換の1価の炭化水素基
    を、aは1.98〜2.02の範囲の数を示す。)で表わされる
    平均重合度3000〜 20000のポリオルガノシロキサン 100
    部(質量部、以下同じ。)と、 (B)平均組成式:R2 b c SiO(4-b-c)/2 (式中、R2 は置換または非置換の1価の炭化水素基
    を、b、cはそれぞれ正の数でb+c= 1.0〜 3.0の数を示
    す。)で表されるポリオルガノハイドロジェンシロキサ
    ン 0.1〜10部と、 (C)平均組成式:R3 d 4 e SiO(4-d-e)/2 (式中、R3 はアミノ基を含有する1価の有機基を、R
    4 はアミノ基を含有しない炭素数 1〜8 の1価の炭化水
    素基または炭素数 1〜6 のアルコキシ基を、d、eは e
    /d≧3 で 1.8< d+e< 2.1を満足させる数を示す。)で
    表されるアミノ官能性ポリオルガノシロキサン0.01〜10
    部と、 (D)微粉末状湿式シリカ 5〜 200部とを含有すること
    を特徴とするシリコーンゴム組成物。
  2. 【請求項2】 (C)成分のアミノ官能性ポリオルガノ
    シロキサンが、アミノ基含有量が0.01ミリ当量/g以上で
    粘度が100000cp以下のものであることを特徴とする請求
    項1記載のシリコーンゴム組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のシリコーンゴム組成物
    を、加熱することなく常温で混合することを特徴とする
    シリコーンゴム組成物の製造方法。
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