JP2001213532A - 記録用液体・シート内蔵容器、シート供給装置およびそれを備える記録装置 - Google Patents

記録用液体・シート内蔵容器、シート供給装置およびそれを備える記録装置

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JP2001213532A
JP2001213532A JP2000026117A JP2000026117A JP2001213532A JP 2001213532 A JP2001213532 A JP 2001213532A JP 2000026117 A JP2000026117 A JP 2000026117A JP 2000026117 A JP2000026117 A JP 2000026117A JP 2001213532 A JP2001213532 A JP 2001213532A
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Tsugiko Takemura
亜子 竹村
Tadaki Inamoto
忠喜 稲本
Akira Kuribayashi
明 栗林
Yoshiaki Kamuragi
義明 冠木
Mariko Suzuki
真理子 鈴木
Hiroyuki Saito
広行 斉藤
Hiroshi Yoshino
浩史 吉野
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各種のシートの表面の特性に応じた最適かつ
安定したシートの供給を行うことができ、しかも、ロー
ラの交換も容易に行うことができること。 【解決手段】 パック給紙ローラユニット223が、被
記録媒体200の種類に応じてインクメディアパック2
0内に配され被記録媒体200を開口部を通じて排出す
るもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シートおよび記録
用の液体を収容する記録用液体・シート内蔵容器、その
記録用液体・シート内蔵容器内のシートを順次供給する
シート供給装置およびそれを備える記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方式は、インクの微
小液滴を種々の作動原理により飛翔させて紙等の被記録
媒体に付着させ、画像、文字等の記録を行うものであ
り、高速、低騒音の記録が可能である、多色化が容易で
ある等の利点を有し、また、記録できるパターンの自由
度が大きく、現像、定着が不要である等の特徴を有して
いる。このような点から、この方式の記録装置は、各種
の画像あるいは被記録媒体に対応できるものとして情報
処理をはじめとする種々の分野において急速に普及して
いる。
【0003】また、多色インクジェット記録方式により
形成される画像は、製版方式による多色印刷や、カラー
写真方式による印画と比較しても遜色のないものを得る
ことができ、特に作製部数が少ない場合には通常の多色
印刷や写真印画よりも安価に作製できることから、フル
カラー画像記録の分野でも広く用いられているものであ
る。
【0004】このようなインクジェット記録方式のさら
に広い応用に対応し、また、近年の記録の高速化、高精
細化、フルカラー化等の記録特性の向上を可能とするた
め記録装置もしくは記録方法が改良されつつある。イン
クジェット記録方式のより広汎な適用や記録特性の向上
のため要求される特性には、例えば、記録されるインク
ドットの濃度が高く、色調が明るく鮮やかであること、
インクの吸収が速く、インクドットが重なった場合にお
いてもインクが流れ出したり惨んだりしないこと、イン
クドットが適度な惨みによって拡がることなどが挙げら
れる。
【0005】ところで、これらの特性は、記録装置もし
くは記録方法のみならず、記録に用いられるインクや被
記録媒体そのものの改良によっても実現できることは知
られるところである。
【0006】例えば、インクの吸収性もしくは定着性の
観点から、被記録媒体として塗工紙を用いることが知ら
れている。これは、例えばシリカ等の珪素顔料または、
コロイダルシリカ、ポリビニルピロリドン、ポリビニル
アルコール、ポリエチレンオキサイドーイソシアネート
架橋物、カルボキシル基を有するアクリル系ポリマー等
の樹脂等の吸収性ポリマー、或いはアルミナ水和物や酸
化アルミニウム等のアルミナ系顔料が、水系バインダー
等とともに紙やフィルム、布等に塗工されたものであ
る。一方、インクについても、例えば含有する界面活性
剤等によってそのインクの浸透性を調整することなどが
行われている。
【0007】しかしながら、記録特性の向上に対応する
ためにはそれぞれの特性に応じた被記録媒体またはイン
クを個々に選択するより、被記録媒体とインクの最適な
組み合わせにおいて上記特性を実現できるものを選択す
ることがより好ましい。インクと被記録媒体は相互の関
係においてそれぞれの特性が発揮されるからである。
【0008】この場合、被記録媒体とインクの最適な組
合せを、具体的にインクジェット記録装置において実現
するには、被記録媒体およびインクの組合せに応じた被
記録媒体やインクの交換もしくは装着のための構成およ
び作業を要する。また、これらの組合せに応じた記録モ
ードの設定等、例えばホストコンピュータ上での記録条
件の設定操作も必要となる。すなわち、これらの作業や
設定操作を組合せの切替ごとに行うのは煩雑であり、ま
た、ユーザーが最適な組合せを得るの容易でないという
問題がある。
【0009】この点において、例えば、特開平11−2
54700号公報には、被記録媒体としてのシートを積
載するカセット部と、インクタンクとインクの廃インク
を収容する廃インクタンクとのいずれかの組合わせを一
体とした可搬式容器としてのメディアカートリッジを記
録装置に着脱自在に搭載することが提案されている。そ
して、記録装置に対して着脱自在とするメディアカート
リッジを記録装置側で認識することにより、被記録媒体
とインクに応じた記録モードを自動設定して簡易な操作
で被記録媒体とインクの組合せに応じた適切な記録制御
を行うことを可能としている。
【0010】このようなメディアカートリッジが装着さ
れる記録装置において、メディアカートリッジ内の用紙
または布帛等の各シートは、順次、1枚ずつ記録装置本
体部に設けられるシート供給装置により、記録動作を行
うインクジェット記録ヘッドの下方に向けて外部に排出
される。
【0011】シート供給装置は、シートの表面に所定の
圧力で接触し相互間の摩擦力により各シートを送出する
ローラを含んで構成されている。そのローラの外周部
は、比較的摩擦係数の大であり、かつ、高耐磨耗性のあ
る材料、例えば、天然ゴム、シリコンゴム、人工皮革等
により形成されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、メディ
アカートリッジ内に収容される多種多様なシートの表面
は、それぞれ、異なる摩擦特性を有し、また、シート供
給装置のローラの種類をシートの表面の摩擦特性に応じ
て適宜変更することは、困難なのでローラの外周部の材
質は、単一の種類に固定されることとなる。従って、ロ
ーラによる各種のシートの表面の特性に応じた最適かつ
安定したシートの供給が行われない虞がある。
【0013】また、ローラは、高耐磨耗性のある材料で
作られているが所定の寿命があるのでその寿命期間が経
過した場合、新たなローラへの交換が容易に行われるこ
とが必要となる。
【0014】以上の点を考慮し、本発明は、シートおよ
び記録用の液体を収容する記録用液体・シート内蔵容
器、その記録用液体・シート内蔵容器内のシートを順次
供給するシート供給装置およびそれを備える記録装置で
あって、各種のシートの表面の特性に応じた最適かつ安
定したシートの供給を行うことができ、しかも、ローラ
の交換も容易に行うことができる記録用液体・シート内
蔵容器、シート供給装置およびそれを備える記録装置を
提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明に係る記録用液体・シート内蔵容器は、記
録用の液体によりシートの記録面に記録動作を行う記録
部に対してシートを搬送する搬送機構形成部に着脱可能
に配され、シートおよび液体を収容する収容部と、シー
トが収容部から排出される開口部とを有する可搬式容器
と、可搬式容器内にシートの種類に応じて配されシート
を取り出し開口部を通じて排出する送出ローラとを備え
て構成される。
【0016】本発明に係るシート供給装置は、記録用の
液体によりシートの記録面に記録動作を行う記録部に対
してシートを搬送する搬送機構形成部に着脱可能に配さ
れ、シートおよび液体を収容する収容部と、シートが収
容部から排出される開口部とを有する可搬式容器と、可
搬式容器内に前記シートの種類に応じて配されシートを
取り出し開口部を通じて排出する送出ローラと、可搬式
容器が搬送機構形成部に装着される場合、送出ローラを
駆動させる駆動手段とを備えて構成される。
【0017】本発明に係るシート供給装置を備える記録
装置は、上述のシート供給装置と、可搬式容器が着脱可
能に配され可搬式容器から排出されたシートを、シート
の記録面に記録動作を行う記録部に搬送する搬送機構形
成部と、シート供給装置、搬送機構形成部、および、記
録部の動作制御を行う制御部とを備えて構成される。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を詳細に説明する。
【0019】図1は、本発明に係るシート供給装置の一
例を備えるインクジェット記録装置の一実施形態である
インクジェットプリンタを示す概略斜視図である。ま
た、図2は、図1に示すプリンタの主に紙送り機構をプ
リンタ側方から示す要部断面図である。
【0020】図1に示すように、本実施形態のインクジ
ェットプリンタは、インク収納部と紙等の被記録媒体の
収納部とを一体としたパック20(以下「インクメディ
アパック」ともいう)を着脱自在に装着して用いること
ができるものである。すなわち、インクメディアパック
20は、プリンタ本体に装着された自動給紙装置(以
下、単に「ASF」ともいう)1に対して着脱自在に装着
されるものであり、装着された状態で、その被記録媒体
収納部210は、ASF1の姿勢に沿い、これに対し、
インク収納部211は、後述のように装着動作に伴って
被記録媒体収納部210から離れ略水平の姿勢を保つ。
インクメディアパック20に収納される被記録媒体は、
上述したように、インク受容層の細孔径に関して選択さ
れる被記録媒体や捺染で用いる布帛であり、比較的特殊
な用途のものである。これに応じ、インクメディアパッ
ク20に収納されるインクについても上記細孔径や布帛
を構成する繊維の材料に適切に染色できるインクであ
る。このように、インクメディアパック20は、被記録
媒体およびインクの組合せを最適に組み合わせるために
用いられるものであり、通常の普通紙に記録を行う場合
は、ASFに装着された普通紙にプリンタ本体に収納さ
れた普通紙用インクで記録を行う。
【0021】図2は、この際のASF1に対する普通紙
4の装着を示し、インクメディアパック20は取外さ
れ、普通紙4が直接ASF1に装着される。また、イン
クは、図1に示されるように、プリンタ本体に予め装着
され、インクメディアパック20が装着されるときには
これと並んで配置される普通紙インク補充ユニット30
に収納されており、これから普通紙用のインクが供給さ
れる。
【0022】キャリッジ2は、プリンタ本体を略横断す
るように設けられるガイドシャフト3(図2参照)に沿っ
て移動可能に設けられる。そして、キャリッジ2の下部
には、インクを吐出する記録ヘッド(不図示)が設けら
れており、インクの種類に応じたサブタンク(不図示、
本実施形態では4つ)と連通している。これにより、記
録領域8(図2参照)において搬送される被記録媒体の紙
幅方向に移動しつつ、記録情報に応じてインクを吐出す
る走査を行うことができる。
【0023】本実施形態のキャリッジ2には、その上部
にインク導入部2Aが設けられる。すなわち、インク導
入部2Aは、4つのサブタンクに対応して4つのインク
導入部からなるものであり、それぞれのインク導入部
は、対応するサブタンク(不図示)に後述のインク・空気
導入口を介して連通している。そして、キャリッジ2
は、後述されるように所定のタイミングで移動して、イ
ンクメディアパック20の供給部21aまたは普通紙イ
ンク補充ユニット30の供給部30aに対応する位置に
上述のインク導入部を移動させる。また、この対応する
位置は、記録ヘッドのインク吐出口がキャップ41また
は普通紙に対応するキャップ40に対応する位置でもあ
る。これにより、後述されるように、各記録ヘッドのサ
ブタンクに対するインク供給、インク交換および吐出回
復動作をそれぞれ行うことが可能となる。
【0024】このインク供給およびインク交換の際に
は、インクメディアパック20の押圧部221aまたは
普通紙インク補充ユニット30の押圧部301aに係合
する、プリンタ本体に設けられたカム、押し込みピン等
からなる押圧機構(不図示)が所定の動作を行い、インク
供給やインク交換を行うことができる。また、キャップ
40およびキャップ41の略下方には、回復機構42が
設けられる。この回復機構42は、上述のインク供給、
インク交換および吐出回復動作の際に用いられる吸引用
のポンプ等を有して構成されるものである。
【0025】以上の構成において、記録時には、まず、
ASF1に設けられる給紙ローラユニット5(図2参照)
によって、インクメディアパック20からまたはASF
1から直接、被記録媒体が記録領域8に対して供給され
る。そして、図2に示すように、キャリッジ2に装着さ
れた記録ヘッドの走査ごとに、紙送りローラ7および押
圧ローラ6との協働によって被記録媒体は図中矢印Aの
示す方向に所定量ずつ紙送りされ、被記録媒体上に順次
記録がなされ、それが図1に2点鎖線で示されるよう
に、排出される。
【0026】図3は、ASF1の詳細な構成を示す斜視
図である。
【0027】同図に示すように、ASF1は、相対向す
るベース左側板102bおよびベース右側板102aを
両端部に有するベース102、給紙ローラユニット5、
給紙ローラユニット5に対向してベース102に形成さ
れる2個の凹部102g内にそれぞれ配される圧板10
3、および、ベース102上を摺動可能に配される可動
サイドガイド105等を備えている。
【0028】ベース102の収容部は、プリンタ本体に
対して30°〜60°傾斜した姿勢で設けられ、図5に
示されるように、普通紙4を用いるときには直接それを
支持し、一方、図10に示されるように、インクメディ
アパック20に収納された被記録媒体200を用いると
きは装着されるパック自体を支持する。
【0029】ベース102は、そのベース左側板102
bおよびベース右側板102aの一方の端面にそれぞれ
設けられる固定部108がプリンタ本体に支持されるこ
とにより、プリンタ本体に固定されている。そのベース
左側板102bおよびベース右側板102aと固定部1
08とにより囲まれる空間は、前方および上方に対して
開口している。
【0030】ベース左側板102bおよびベース右側板
102aの内側面には、図3および図5に示されるよう
に、それぞれ、後述するインクメディアパック20のガ
イドボス218bが係合されるガイド溝102c、およ
び、102dが形成されている。上端側が開口するガイ
ド溝102cおよび102dは、それぞれ、そのベース
左側板102bおよびベース右側板102aの上面に沿
って互いに平行に所定の長さ、固定部108側に向けて
延びている。また、ベース102の平坦面部とベース左
側板102bおよびベース右側板102aの内側面とが
交差する部分には、それぞれ、インクメディアパック2
0のメディアケース212を案内する導入ガイド102
eがそれぞれ設けられている。各導入ガイド102eの
下端部側には、メディアケース212を所定位置に位置
規制するストッパ102fが設けられている。
【0031】このベース102の平坦面部の下方には、
分離面107を有する位置規制部材LMが回動可能に設
けられている。位置規制部材LMの両端部は、図11に
示されるように、それぞれ、回転軸107aを介してベ
ース左側板102bおよびベース右側板102aに回動
可能に支持されている。位置規制部材LMは、図示が省
略されるばねにより、図3の矢印Sの示す方向に向けて
付勢されている。これにより、図5に示されるように、
上述の普通紙4を支持するための所定の姿勢を保つこと
ができる。
【0032】この分離面107は、基本的な機能とし
て、図5に示されるように、ASF1に普通紙4が直接
搭載される際、給紙ローラユニット5によって送り出さ
れる普通紙4の先端に所定の抵抗を与え、これにより、
普通紙4の先端を規制して一枚ずつ分離する機能を有す
るものである。また、分離面107は、積層して搭載さ
れる複数の普通紙4の下端部を支持する機能も兼ねるも
のでもある。
【0033】一方、インクメディアパック20がASF
1に装着されるとき、図12に示されるように、その装
着動作に伴ってインクメディアパック20の下端部によ
り、その分離面107が上記ばねの付勢力に逆らって回
転され、矢印Sの示す方向とは反対方向に待避せしめら
れる。
【0034】サイドガイド105は、ベース102の平
坦面部上において装着される普通紙4の紙幅方向、すな
わち、図3中、矢印の示す方向にスライド可能に設けら
れ、これにより、普通紙4をASF1にセットしたと
き、そのサイズに応じて普通紙4の紙幅方向の位置を規
制することができる。すなわち、ASF1において普通
紙4をセットする際の基準面としてべース右側板102
aに普通紙4の一方の側端を当接させると共に、他方の
側端にサイドガイド105を当接させて普通紙4の紙幅
方向の位置を規制してセットすることができる。
【0035】べース102の平坦面上においては、図3
および図12に示めされるように、圧板103がそれぞ
れ設けられる2個の凹部102gが上述の位置規制部材
LMに対して上方に隣接して互いに所定距離、離隔して
形成されている。
【0036】2個の圧板103は、図4に示されるよう
に、その一対の切欠部103aにそれぞれ、圧板解除レ
バー113の軸部が固定されることにより、互いに連結
されている。また、圧板103における切欠部103a
近傍に設けられる一対の透孔103bには、その軸部に
設けられるアーム部が連結されている。その軸部の両端
部には、カム面部113CAがその軸線に垂直に一体に
形成されている。
【0037】従って、カム面部113CAおよび軸部
は、圧板103に対して所定の角度位置で固定されるこ
ととなる。
【0038】その際、圧板解除レバー113の両端部の
カム面部113CAは、それぞれ、圧板ばね114の付
勢力により後述する給紙ローラユニット5に設けられる
圧板カムR109aおよび圧板カムL109bに当接さ
れている。また、その軸部の両端におけるカム面部11
3CAの内側部分は、ベース左側板102bおよびベー
ス右側板102aにそれぞれ形成される軸受部Beによ
り移動可能に支持されている。
【0039】各圧板103の内側と凹部102gの底部
との間には、図4および図12に示されるように、圧板
103を給紙ローラユニット5に向けて付勢する圧板ば
ね114が設けられている。圧板103および圧板ばね
114は、給紙ローラユニット5のローラ部104aに
略対応する位置に設けられている。
【0040】従って、圧板103は、その外周面部が凹
部102gに案内されつつベース102の平坦面部に対
してそれに垂直な方向に全体としてスライド可能に設け
られている。これにより、圧板解除レバー113の両端
部のカム面部113CAが圧板カムR109aおよび圧
板カムL109bの所定の回転角までの回動によって押
圧される場合、図12に示されるように、圧板103
は、圧板ばね114の付勢力に抗して押圧されて待避し
凹部102gに収納される。そして、圧板カムR109
aおよび圧板カムL109bがさらに所定の回転角を超
えて回動されるとき、圧板103の上部は、圧板ばね1
14の付勢力により、凹部102gから突出され、普通
紙4またはインクメディアパック20に対して当接され
ることとなる。なお、図3および図4は、圧板103が
完全に凹部102g内に押し込まれた状態を示す。
【0041】この圧板ばね114の付勢力によって普通
紙4またはインクメディアパック20に収納された被記
録媒体200が、給紙ローラユニット5に対して付勢さ
れる。なお、給紙ローラユニット5のそれぞれのローラ
部104aに対向する各圧板103の上面には、人工皮
革等の摩擦係数の比較的大きい材質からなる分離パッド
106が設けられており、これにより、普通紙4の載置
枚数が少なくなった時の重送等を防止している。
【0042】給紙ローラユニット5は、べース102の
両端において一体に設けられる右側板102aおよび左
側板102bによって回転自在に支持される軸部104
と、、軸部104において所定の間隔を置いて固定され
る2つのローラ部104aとからなるプラスチック等の
一体成型品である。
【0043】給紙方向に対し略直交する方向に延びる軸
部104の両端部は、それぞれ、ベース左側板102b
およびベース右側板102aに回動可能に支持されてい
る。軸部104の一方の端部には、図4および図5に示
めされるように、カム面部113CAに摺接される圧板
カムL109bが設けられている。偏心カムとされる圧
板カムL109bの回転中心は、後述する給紙ローラユ
ニット5の軸部104の軸心に一致し、また、圧板カム
L109bの輪郭は、その回転中心から所定距離偏心し
た一方の端部で最大変位となるように形成されている。
また、軸部104の他方の端部には、給紙ローラギアA
110と、その外側に付設される圧板カムR109aと
が設けられている。圧板カムL109aの回転中心は、
後述する給紙ローラユニット5の軸部104の軸心に一
致し、圧板カムL109aの輪郭は、圧板カムL109
bと同期してその回転中心から所定距離偏心した一方の
端部で最大変位となるように形成されている。圧板カム
R109aおよび圧板カムL109bは、それぞれ、上
述の圧板ばね114の付勢力により、付勢されるカム面
部113CAに対し常に離れることなく当接している。
【0044】給紙ローラギアA110は、ベース右側板
102aの外面部に回動可能に支持される給紙ローラギ
アB111に噛み合わされている。給紙ローラギアB1
11は、同一平面上に回動可能に支持される給紙ローラ
ギアC112に噛み合わされている。給紙ローラギアC
112は、連結軸CSを介して装置本体側に設けられる
所定の駆動源に連結されている。
【0045】これにより、図3に示されるように、時計
回り方向の回動力Tが連結軸CSを介して給紙ローラギ
アC112に伝達されるとき、圧板カムR109aおよ
び圧板カムL109bがローラ部104aおよび軸部1
04を伴って給紙ローラギアB111を介して矢印Fの
示す方向に回転せしめられる。
【0046】その際、圧板カムR109aおよび圧板カ
ムL109bの位相が、普通紙4のセット時またはイン
クメディアパック20のセット時、図3に示されるよう
に、圧板カムR109aおよび圧板カムL109bの前
期の回転により、圧板カムR109aおよび圧板カムL
109bの輪郭の変位が最大となるとき、即ち、圧板1
03が凹部102g内に完全に押し込まれるとき、ロー
ラ部104aの断面形状の弦となる平坦面部が圧板10
3に対向するように軸部104の回転角に対して設定さ
れている。これにより、給紙ローラユニット5と圧板1
03との間に一定の空間が形成され(イニシャル状
態)、普通紙4あるいはインクメディアパック20のセ
ットが可能となる。
【0047】また、それぞれのローラ部104aの円周
部をなす外周面には、普通紙4を含む被記録媒体の送給
に際してより大きな搬送力を生じさせるためのローラゴ
ムが取り付けられている。ローラ部104aは、詳細に
はその外周面が略D形の断面形状(あるいは半月形の断
面形状)を有するものである。これにより、積層された
被記録媒体が適切に一枚づつ給紙されることを可能とし
ている。また、2つ設けられるローラ部104aは、軸
部104において、例えばベース右側板102aの普通
紙4の基準位置(ベース右側板102aの内面)から約
40mmと約170mmの位置に夫々配置されている。
また、軸部104の一方の端には、後述するパック給紙
ギア225に噛み合うギア115が固定されている。
【0048】従って、被記録媒体のうち、A4サイズ等
の比較的紙幅の大きいものを用いる場合、2つのローラ
部104aによって給紙が行われ、例えば、葉書等のサ
イズの紙幅のものを用いる場合、べース右側板102a
に近い側の一個のローラ部104aによって給紙動作が
行われる。
【0049】また、給紙ローラユニット5には、ローラ
センサ(不図示)が設けられており、そのローラセンサ
によって、給紙ローラユニット5におけるローラ部10
4aの回転位相および給紙ローラユニット5に位相を合
わせ連動する圧板103のスライド位置を検出すること
ができ、普通紙4またはインクメディアパック20内の
被記録媒体200の給紙シーケンスにおける制御タイミ
ングを知ることができる。
【0050】例えば、図5に示されるように、普通紙4
の給紙時、上述の圧板カムR109aおよび圧板カムL
109bの所定の後期の回転により、圧板ばね114の
付勢力によって圧板103が給紙ローラユニット5に対
して近接する動作を行う。
【0051】これにより、給紙ローラユニット5のロー
ラ部104aの円弧部と最上位の普通紙4の上面とが接
触する。
【0052】そして、ローラ部104aの円弧部のさら
なる回転に伴い、普通紙4には給紙方向(図中、矢印F
の示す方向)ヘの摩擦力が作用する。このとき、最上位
から2枚目以降の普通紙4には、普通紙4相互間で発生
する比較的弱い摩擦力しか作用しないため、これらの普
通紙4は、ベース102の下方に設けられた分離面10
7による抵抗によって給紙方向への移動は阻止され、こ
れにより、最上位の普通紙4一枚だけが分離面107を
乗り上げて分離され、2点鎖線で示されるように、分離
面107を越えて給紙される。
【0053】続いて、分離、給紙された普通紙4は、被
記録媒体送り部ヘ給紙される。給紙ローラユニット5
は、普通紙4全体を被記録媒体送り部へ送り込むまで回
転され、圧板103は、給紙ローラユニット5に対して
上述のイニシャル状態となる。その際、普通紙4に対す
る給紙ローラユニット5のローラ部104aの回転駆動
力が遮断され、この状態が保持される。
【0054】このようにして、ASF1の圧板103上
に載置された紙や合成樹脂等で構成される普通紙4が、
給紙ローラユニット5により給紙された後、紙送りロー
ラ7(図2参照)によって記録ヘッドに対向する記録位置
における記録のための搬送が行われる。
【0055】次に、以上説明したASF1に着脱自在に
装着されて用いられるインクメディアパック20の構成
について説明する。
【0056】図6〜図9は、インクメディアパック20
の構成を示す図であり、図6は、このインクメディアパ
ック20を前面側から見た斜視図、図7は、裏面側から
見た斜視図、図8はそのインク収納部の内部を示す斜視
図、図9は、その前面側のインクケースを本体側に対し
て離隔させ開いた状態を示す斜視図である。
【0057】インクメディアパック20は、前述したよ
うに、種々の記録特性に対応してその記録特性に最適な
被記録媒体とインクの組合せを収納するとともに、その
パックの装着によって自動的な記録モードの設定を可能
とするものである。すなわち、本実施形態では、基本的
に、ユーザーにとって一見して同じ被記録媒体であって
もその材料もしくは組成が異なれば記録特性の上で最適
なインクの種類も異なる場合にその被記録媒体とインク
の組合せを誤ることがないようにし、しかも、ユーザー
がその選択したインクメディアパックをプリンタに装着
して用いるとき装着された被記録媒体とインクの組合せ
に適した記録モードが自動的に実行されるものである。
【0058】例えば、記録特性として、濃度の高い画像
を記録するという特性の場合、被記録媒体がインクの浸
透性について異なれば最適なインクの種類も異なり、こ
の点において、一般的にはユーザーは被記録媒体に対す
る最適なインクの組み合わせを選ぶことが困難である。
また、被記録媒体として、布帛を用いる場合、一見同じ
布帛であってもそれを構成する繊維の種類に応じ、染色
性に関して最適なインクは異なる。例えば、インクメデ
ィアパックにおいて組み合わされる被記録媒体とインク
の組み合わせとしては、反応染料を含有したインクに対
してはこの反応染料と共有結合によって染色される布帛
が組み合わされる。また、酸性染料または直接染料を含
有したインクに対して水素結合またはイオン結合によっ
て染色される布帛が組み合わされる。
【0059】図6、図7および図8において、インクメ
ディアパック20は、概略、被記録媒体収納部210と
インク収納部211とによって構成され、これらの被記
録媒体収納部210およびインク収納部211には上述
したような最適な組合せに係る被記録媒体とインクとが
それぞれ収納される。そして、このようなインクメディ
アパックが、種々の組み合わせごとに複数用意され、ユ
ーザーの選択に応じてプリンタのASF1に装着されて
用いられる。
【0060】インク収納部211は、その全体がインク
ケース218によって密閉された構造を有する。その内
部は、図8にて後述されるように、収納する複数のイン
クごとのインク室218aが形成され、それらの各室に
インクを貯留したインクチューブが収納されている。ま
た、蓋部材としてのインク収納部211は、被記録媒体
収納部210に対して開閉できるように設けられている
(図9参照)。すなわち、そのインクケース218は、被
記録媒体収納部210の両側部にそれぞれ設けられた回
動軸212eによって回動自在に軸支され、これによ
り、インクメディアパック20がプリンタに装着される
際、その装着動作に伴って回動し所定の位置(図1参照)
を占めることができる。
【0061】インクケース218には、その矩形状の上
面におけるコーナー部に押圧部221a(図6参照)が設
けられ、これに対向する下面側にはジョイント部220
(図9参照)が設けられる。これらは、インク交換および
インク供給の際に用いられる。
【0062】一方、被記録媒体収納部210は、図6お
よび図7に示されるように、その前面側を形成するメデ
ィアケース212と裏面側の背面カバー213とによ
り、その収納される被記録媒体200の大部分を覆うと
ともに、その下方の一部に開口部が設けられるものであ
る。すなわち、被記録媒体収納部210には、図9に示
すようにその前面側の下方に前面開口部215が設けら
れる。これは、主に、インクメディアパック20がAS
F1に装着されたとき、前面開口部215を介してその
給紙を可能とするためである。一方、被記録媒体収納部
210の裏面側には、図7に示されるように、後述する
保護シート214により覆われる背面開口部216が背
面カバー213に隣接して設けられている。これは、主
に、インクメディアパック20がASF1に装着された
とき、保護シート214を介してASF1の圧板103
と被記録媒体200との係合を可能とするためのもので
ある。
【0063】被記録媒体収納部210に収納される被記
録媒体200は、上記背面側において保護シート214
を介して収納されている。その保護シート214の少な
くとも1辺(好ましくは長辺)は、被記録媒体収納部2
10の内部に固定され、保護シート214における背面
開口部216に対応する部分は、インク収納部211の
内側に向けて背面開口部216を閉状態から開状態とな
るように移動可能とされる。
【0064】これにより、収納される被記録媒体200
が順次、排出される場合であっても残留する被記録媒体
200における最上端の被記録媒体200は、保護シー
ト214を介してインク収納部211側に圧板103に
より選択的に押圧されることとなる。
【0065】保護シート214は、収納される被記録媒
体と同じ材料で形成するなどその摩擦係数を被記録媒体
200との関係で適切なものとし、これにより、積層さ
れて収納される最下部の被記録媒体200、すなわち、
保護シート104と直接接する被記録媒体200が良好
に送れない現象、あるいはその上に積層される被記録媒
体200の給紙につられて給紙される現象(重送)の発
生を抑えることができる。
【0066】このようなローラ部104aの外周部の摩
擦係数RF、保護シート214の表面(接触面)の摩擦
係数PFおよび被記録媒体200の表面における摩擦係
数SFの値は、それぞれ、例えば、各部材の相互関係に
おいて設定されている。これらの部材間において、ロー
ラ部104aの外周部の摩擦係数RFが最も大に設定さ
れ、被記録媒体200の表面の摩擦係数SFが最も小に
設定され、保護シート214の表面(接触面)の摩擦係
数PFがローラ部104aの外周部の摩擦係数RFと被
記録媒体200の表面の摩擦係数SFとの間に設定され
ている(SF≦PF<RF)。
【0067】なお、本例の場合、例えば、保護シート2
14の摩擦係数PFと被記録媒体200の表面の摩擦係
数SFとは同一とされる。
【0068】また、背面開口部214の周縁の略中央部
には、抜け止め212bが一体に設けられている。これ
らの保護シート214および抜け止め212bとによっ
て収納される被記録媒体200が裏面側ヘ抜け出すこと
を防止できるとともに収納部内にこの背面開口部216
を介して埃などが入り込むことを防止できる。
【0069】さらに、被記録媒体収納部210の下端面
の一部には、図9に示されるように、ASF1における
導入用開口端部に設けられたコネクタ310(図3およ
び図10参照)と電気的に接続するためのコネクタ40
0が設けられ、これによって、後述されるように、プリ
ンタ本体側からインクメディアパック20の所定のメモ
リに記憶されている種々の情報の読出しが可能となる。
コネクタ400は、プリント基板401(図7参照)上に
実装されている。また、メディアケース212の上面に
は、後述するロック孔210aが形成されている。
【0070】また、図12に示されるように、被記録媒
体収納部210の前面開口部215を区画する一つの辺
にパック分離面212aが形成されている。パック分離
面212aは、図5にて前述した普通紙4の場合と同
様、インクメディアパック20に収納される被記録媒体
200を給紙する際、1枚づつ被記録媒体200を分離
して給紙するためのものである。具体的には、被記録媒
体収納部210においてそれに積載収納される最上端近
傍の被記録媒体200の下端がその給紙動作によって突
き当たる面として形成され、分離するのに最適の突当て
角度(当接角度α)を有している。
【0071】分離面212aと被記録媒体200の下端
が当接される前面開口部215の周縁部の内面となす角
とされる当接角度αは、被記録媒体200の剛性に応じ
て設定されている。
【0072】例えば、比較的剛性の大なる被記録媒体2
00Aの場合、図13の(A)に示されるように、当接
角度αが比較的大となるように設定されている。また、
比較的剛性の小なる被記録媒体200Bの場合、図13
の(B)に示されるように、当接角度αが比較的小とな
るように設定されている。
【0073】なお、本実施形態では、図3に示した分離
面107および上述の分離面212aを分離手段として
いるが、分離爪等を分離手段とするASF1において
は、パックの装着時にASFの分離爪が退避する方法が
必要であり、その際、被記録媒体収納部側に別の分離爪
が設けられていても良く、また、全く別の分離手段が設
けられていても良い。ASF1、インク被記録媒体パッ
ク双方とも分離手段は上述の分離面に限定されず、最適
な分離手段の組み合わせとすることができる。
【0074】また、被記録媒体収納部210における前
面開口部215の上方には、パック給紙ローラユニット
223が設けられている。
【0075】パック給紙ローラユニット223は、前面
開口部215を横切って、図9において矢印Fの示す給
紙方向に対し直交する方向に沿って配される軸部223
sと、軸部223sに互いに所定距離、離隔して固定さ
れる2個のローラ部223aとを含んで構成されてい
る。軸部223sの両端部は、それぞれ、被記録媒体2
00の長手方向の両側端部にそれぞれ対向して形成され
る側壁部に回動可能に支持されている。また、軸部22
3sの一方の端部には、側壁部との間に、パック給紙ギ
アA224が固定されている。パック給紙ギアA224
には、その側壁部の内側の下方に回動可能に支持される
パック給紙ギアB225が噛み合わされている。パック
給紙ギアB225は、後述するようにインクメディアパ
ック20が装着されるとき、その上方に配されるギア1
15に噛み合うように配置されている。
【0076】軸部223sの中央部に対し等間隔に配さ
れるD形のローラ部223aの相互間距離は、図10に
示されるように、ローラ部104aの相互間距離に比し
て小とされる距離に設定されている。D形のローラ部2
23aの外周部は、各インクメディアパック20の被記
録媒体収納部210に収納される固有の被記録媒体の摩
擦係数に対し最適とされる摩擦係数および化学的な構造
を有する材質で形成されている。ローラ部223aの直
径は、比較的小であり、ローラ部223aが2回転する
ことによる送り量が、ローラ部104aが1回転するこ
とによる送り量と等しくなるように設定されている。
【0077】なお、後述するようにインクメディアパッ
ク20が装着されるとき、D形のローラ部223aの平
坦部は、ローラ部104aの平坦部と略平行となるよう
に構成されている。
【0078】さらに、図9に示されるように、前面開口
部215の周縁における両側壁部にそれぞれ連なる部分
には、インクメディアパック20が装着されるとき、ス
トッパ102fにそれぞれ当接される円弧状の突当てリ
ブ212dが形成されている。パック給紙ローラユニッ
ト223に対向するインクケースカバー219には、イ
ンク収納部211が前面開口部215を覆うとき、ロー
ラ部223aの一部が挿入される凹部226がローラ部
223aに対応して形成されている。
【0079】二つの突当てリブ212dのうちの一方側
に隣接して後述する複数のゴムキャップ222が一列に
設けられている。各突当てリブ212dよりもさらに外
側には、それぞれ、後述するガイドリブ212cが側壁
部に沿って形成されている。
【0080】図8は、インク収納部211の内部構造を
示す図であり、同図は、インク収納部211を構成する
インクケース218のインクケースカバー219(図9
参照)を取外した状態で示す図である。
【0081】インクケース218の内部には、記録に用
いるインクの色等に応じて4つのインク室218aが形
成されている。4つのインク室218aには、例えば、
イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックのインクが貯留
されている。もちろん、記録の事情に応じて適切なイン
クが貯留されればよく、上記のインクに限られるもので
はない。そして、各インク室にはインク袋218dが配
置されている。インク袋は可撓性の材料で形成されるも
のであり、その一部がインク室の底面に接着されること
によりインク室に固定されている。なお、各インク袋2
18dからのインク供給は、インク袋218dの一端に
取り付けられたインク供給管218cがそれぞれ対応す
る各ジョイントバルブ221に接続されることによって
可能となる。そして、このジョイントバルブ221は、
それぞれ図9に示したジョイント部220に連通するも
のであり、これにより、図1にて前述したように、キャ
リッジの移動によってそのインク供給口がこのジョイン
ト部に対向する位置に配されることにより、記録ヘッド
へのインク供給が可能な状態となる。
【0082】以上、図6〜図9に示した構成のインクメ
ディアパック20において、そのプリンタに対する非装
着状態では、インクメディアパック20はそのインク収
納部211は被記録媒体収納部210に対して閉じてお
り、これにより、インク収納部211は被記録媒体収納
部210に対して蓋として機能する。すなわち、そのイ
ンク収納部211は、被記録媒体収納部210の前面開
口部215を介して収納される被記録媒体200が外気
にさらされることを防止している。
【0083】さらに、被記録媒体収納部210の上記前
面開口部215に隣接し、インク収納部211のジョイ
ント部220に対応する位置には、複数のゴムキャップ
222が設けられている。これにより、インク収納部2
11が被記録媒体収納部210に対して閉じた状態にあ
るとき、ゴムキャップ222は上記ジョイント部220
を密閉して各インク室218aのインク袋からのインク
の漏れ防止している。
【0084】一方、インクメディアパック20がプリン
タのASF1に装着された状態では、インク収納部21
1は被記録媒体収納部210に対して開いた状態となる
(図10参照)。すなわち、インク収納部211は回動軸
212eによって回動可能に支持されることにより、イ
ンク収納部211はその装着動作に伴って被記録媒体収
納部210に対して開き、これにより、上述の記録ヘッ
ドに対するインク供給が可能となる。
【0085】なお、本実施形態では、インク収納部に被
記録媒体に最適な組合せのインクを収納するものとした
が、これ以外にもインクを交換する際に記録ヘッドおよ
び記録へッドに対するインク供給路内を洗浄するための
洗浄インクを収納しても良い。また、記録ヘッドの吐出
エネルギー発生素子が電気熱変換体である場合におい
て、被記録媒体に最適なインクが電気熱変換体上にコゲ
を発生することがあるインクを用いる場合には、電気熱
変換体上のコゲを除去するコゲ取り用液体を収納しても
良い。
【0086】次に、図10〜図12を主に参照して、イ
ンクメディアパック20をASF1に装着する動作につ
いて説明する。
【0087】インクメディアパック20は、インクジェ
ットプリンタのASF1に対して着脱可能に構成されて
おり、この着脱の際に必要な構成がASF1とインクメ
ディアパック20とに設けられている。
【0088】図3に示すASF1において、導入ガイド
102eは、インクメディアパック20が装着される
際、インクメディアパック20における被記録媒体収納
部の両側部に設けられたガイドリブ212cと係合し、
これにより、インクメディアパック20の装着動作をガ
イドすることができる。すなわち、インクメディアパッ
ク20のガイドリブ212cは、主に被記録媒体収納部
210のASF1への挿入をガイドするものであり、ガ
イドリブ212cが導入ガイド102eと係合しこれに
沿って摺動することにより被記録媒体収納部210の装
着をガイドすることができる。そして、このガイドリブ
212cの摺動は、被記録媒体収納部210両側部に形
成された突き当てリブ212d(図10および12参照)
が、ベース右側板102aおよびベース左側板102b
にそれぞれ設けられたストッパ102f(図10および
12参照)に突当たるまで行われる。これによって、被
記録媒体収納部210のベース102に対する相対的な
挿入配置位置が定められるとともに、パック給紙ギアB
225とギア115とが適切に噛み合わされることとな
る。その際、ローラ223aの平坦部は、ローラ部10
4aの平坦部に対して略平行に配置される。
【0089】以上の被記録媒体収納部210の装着の
際、ASFに設けられたプリンタ側のコネクタ310
(図10参照)と被記録媒体収納部210の下部端面に設
けられたコネクタ400とが相互に接続し、これによっ
てインクメディアパック20が装着されたことをプリン
タ側が認識することができる。また、この装着の後、図
10に示すように、ASF1の左側板102bに設けら
れレバー軸150aによって回動自在に支持されるロッ
クレバー150が矢印の示す方向に回転されて、レバー
150の突起部150bがインクメディアパック210
に形成されたロック穴210aに挿入されることによ
り、インクメディアパック20のASF1に対する固定
を行うことができる。そして、この固定により、上述の
コネクタ同士の接続およびパック給紙ギアB225とギ
ア115との噛み合いを確実なものとすることができ
る。
【0090】なお、この導入ガイド102eは、普通紙
4を直接ASF1に搭載して用いる際、その積載、給紙
する動作を阻害しないよう、普通紙4の最大積載時に最
上位の普通紙4と隙間が空く構成となっている。また、
サイドガイド105を図5において最も左側に移動した
とき、このサイドガイド105は、ベース左側板102
bに設けられたサイドガイド収納部(図示せず)に収納さ
れる。
【0091】一方、インクメディアパック20における
インク収納部211の装着動作は、ASF1のベース両
側板102a、102bそれぞれに設けられたガイド溝
102dと、インク収納部のインクケース218の両側
部に設けられたガイドボス218bとの係合によってガ
イドされる。すなわち、上述した被記録媒体収納部21
0の挿入動作の際、図12に示されるように、併せてイ
ンク収納部211の2つのガイドボス218bをASF
1の対応する2つのガイド溝102dにその開口端部を
通じて係合させる。これにより、上述の被記録媒体収納
部210の挿入動作に従い、インク収納部211は、そ
の回転軸212eを中心に回転し、上記挿入動作の終了
時には図1、図11および図12にて示した略水平な所
定位置となる、装着が完了する。
【0092】図12は、上述の装着動作によってインク
メディアパック20がASF1に装着された状態を示す
図である。
【0093】同図に示すように、装着状態では、インク
収納部211は被記録媒体収納部210に対し開いた状
態となり、被記録媒体収納部210の前面開口部215
が給紙ローラユニット5のローラ部104aに対向す
る。また、このとき、背面開口部216は圧板103に
対向する。すなわち、背面開口部216の開口面積は圧
板103のそれよりも大きいので、圧板103が押圧状
態になるとき、収納される被記録媒体200の背面を保
護シート214を介して押圧し、これにより、インクメ
ディアパック20が変位することなく、その収納される
被記録媒体200の表面をローラ部223aに圧接させ
ることができる。なお、ローラ104aはローラ部22
3aに対し上方の位置にあるので被記録媒体200の表
面は、ローラ部104aに接触していない。
【0094】インク収納部211は、前述のようにガイ
ドされて、略水平に保持され、そのジョイント部220
および押圧部221aを含むインク収納部211の先端
部は、インクジェットプリンタ本体内に入り込む位置を
とることができる。すなわち、この先端部は、キャリッ
ジ2の移動範囲の上部に位置することができる。さら
に、後述されるように、プリンタ本体に設けられた不図
示のカム機構によって押圧部221aが押圧されること
により、ジョイント部220が作動し、キャリッジ2上
のインク供給口2Aを介したインク供給などを行うこと
が可能となる。
【0095】なお、インクメディアパック20をASF
1から外す場合には、上記の動作が逆の順序で行われ
る。
【0096】図14は、本発明に係るシート供給装置の
一例を備えるインクジェット記録装置およびインクメデ
ィアパックから構成されるシステムの主に制御構成を示
すブロック図である。
【0097】インクジェットプリンタにおいて、マイク
ロプロセッサ(MPU301)は、ROM302に格納さ
れた制御プログラムに従って、インクジェットプリンタ
全体の制御を行う。RAM303は、ホスト装置300
から転送される記録データを保存する受信バッファなど
を含み、また上記MPU301の処理実行におけるワー
クエリアとして使用される。
【0098】MPU301は、ROM302に記憶され
ているプログラムの手順に従って、ホストコンピュータ
(ホスト装置)300から、公知のセントロニクスイン
ターフェース等で構成された送受信手段304を介して
転送されてくる指令データおよび記録データに基づき、
入出力ポート305およびモータ駆動回路306を介し
てキャリッジモータ、および、給紙ローラギアC112
にも回動力を供給する搬送モータの回転を制御するとと
もに、ヘッド制御部307およびヘッド駆動部308を
介して記録ヘッド501に記録データを出力してその記
録動作を制御する。また、上記記録ヘッドの駆動パルス
幅の作成及び各モータの回転数制御のために、タイマ3
09が設けられている。
【0099】一方、上述のインクジェットプリンタに接
続して機能する、インクメディアパック20のシステム
において、プリント基板401(図5参照)上に実装され
ている上には、電気的に読み書き可能で、電圧を印可し
ていないときでもデータの保持が可能なEEPROM4
02が実装されている。本実施形態のEEPROM40
2は、一般的なシリアル式のもので、CS信号311が
“H”のとき動作可能となる。すなわち、CS信号が
“H”の時にCLK信号312が立ち上がり、DI入力
信号313上のコマンド(書き込み、読み出し、消去
等)または書き込みデータがEEPROM402に書き
込まれ、またDO出力信号314上に読み出しデータが
出力され、読みとり可能となる。各信号線311〜31
4は、本体側のコネクタ310を介して本体側の入出力
ポート305に接続され、MPU301の制御によって
読み書きが可能となる。シリアル式のEEPROM40
2の容量は、数Kビット程度、そのEEPROM402
の書き換え可能回数は、10の5乗から7乗程度とさ
れ、本実施形態のプリンタに関する情報を記憶する書き
換え可能な記憶素子として適したものである。
【0100】さらに、インクジェットプリンタ側には、
インクメディアパック20の装着検出用スイッチ315
が設けられており、インクメディアパック20が装着さ
れるとスイッチ315がONとなる構成になっている。
スイッチ315の出力信号316は、入出力ポート30
5に入力される。MPU301は、この信号をリードす
ることにより、インクメディアパック20の脱着を検出
することができる。
【0101】MPU301は、パック20の装着を検出
するとき、入出力ポート305の出力信号317によ
り、パック20内のEEPROM402に電力を供給
し、EEPROM402をリード・ライト可能状態とす
る。
【0102】インクメディアパック20内のEEPRO
M402に記憶する情報としては、パック製造時に工場
で書き込み、以後、インクジェットプリンタ側からは読
み出すだけの情報と、インクジェットプリンタに装着し
た状態で、インクジェットプリンタ側から書き換える情
報に大別される。前者の情報としては、パック内にセッ
トされている被記録媒体の種類、インクの種類を記憶し
ておくものが代表的にあげられる。
【0103】図15および図16は、上述したインクメ
ディアパック20の装着等に伴うプリンタの処理を示す
フローチャートであり、図15はプリンタの電源オンの
間にインクメディアパックが装着等されるときの処理を
示し、図16(A)および(B)は、電源オフの間にインク
メディアパック20が装着等されるときの処理手順を示
すものである。この処理は、インクメディアパック20
に設けられたコネクタ400がプリンタ側のコネクタ3
10に電気的に接続されることによって可能となる。
【0104】図15に示すように、電源がオンの状態で
インクメディアパック20が装着等される場合は、プリ
ンタの記録待機処理(ステップS101)の一環として行
われる。すなわち、本処理は、記録待機時に所定の時間
間隔で起動され、まず、プリンタにインクメディアパッ
ク20が装着されているか否かの判断を行う(S10
2)。この判断処理は、プリンタの所定のメモリにイン
クメディアパック20のID、インクおよび被記録媒体
の種類等のデータとともに書きこまれる装着/未装着に
関するデータによって行う。このデータについて前回の
ものと異なると判断した場合、現在の状態を装着されて
いるインクメディアパック20(装着されている場合)の
IDも含めて、上記のメモリに書き込む(S103)。
そして、現在、インクメディアパック20が装着されて
いるか否かを、上述のメモリを参照して判断する(S1
04)。
【0105】なお、インクメディアパック20の装着/
未装着の判断については、装着検出用のスイッチ315
の状態によって判断するようにしてもよい。
【0106】ここで、インクメディアパック20が装着
されている判断した場合は、インクメディアパック20
が装着されていない状態から装着された状態になったと
判断し、以下で説明する処理(a)を実行し、ステップ
S101の待機処理を続ける。
【0107】一方、ステップS104でインクメディア
パック20が外された状態であると判断した場合には、
普通紙4が装着された、他の種類のインクメディア
パック20ヘの交換操作の途中、の2つのケースが考え
られるので、ステップS106以降の処理を行う。
【0108】すなわち、上記またはのケースを区別
するために、まず、インクメディアパック20の有、無
および記録データの有、無を監視する(S106、S1
09)。ステップS106のインクメディアパック20
の有無検知でその状態が前回と同じ、つまりインクメデ
ィアパック20が外された状態であると判断し、さらに
ホストから記録データが送られてきたと判断した場合は
(S109)、普通紙4が装着されていると判断し、以
下で説明する処理(b)を実行する。
【0109】また、ステップS106で、記録データが
送られてくる前にインクメディアパック20の有ること
が検知された場合には、インクメディアパック20が装
着されたと判断し、ステップS107で、そのインクメ
ディアパック20内のインクの種類が前に装着されてい
たインクメディアパック20のインクの種類と同じか否
かについて判断する。そして、インクの種類が異なる場
合のみ、処理(a)を実行する。インクの種類が変わっ
ていない場合は、記録ヘッド内のインクを置換する必要
はないので、待機処理を続ける。
【0110】次に、図16(A)および(B)を参照し
て、プリンタの電源がオフときにインクメディアパック
20の着脱等が行われる場合の処理について説明する。
【0111】図16(A)に示すように、電源のオフ操作
が行われると、インクメディアパック20のそのときの
装着状態を、上述のメモリに書き込み(S111)、そ
の後電源が遮断される。そして、この電源オフの間に、
インクメディアパック20の着脱が行われる場合があ
る。
【0112】次に、電源オンの操作が行われると、図1
6(B)に示す処理が起動され、まず、ステップS112
で、現在のインクメディアパック20の装着状態を上記
ステップS111で書き込んだものと比較する。ここで
インクメディアパック20の装着状態が同じ場合には、
ヘッド内のインクの置換は不要であり、そのまま図15
に示した待機処理に移って本処理を終了する。
【0113】一方、インクメディアパック20の装着状
態が異なっている場合には、インクメディアパック20
の有無を判断する(S113)。ここで、インクメディ
アパック20の無しが検知された場合には、普通紙4
が装着された、他の種類のパックヘの交換操作の途
中、の2つのケースが考えられるため、図15にて説明
したのと同様、図15に示すステップS106の処理へ
移行する。
【0114】インクメディアパック20が有ることが検
知された場合は、そのインクメディアパック20内のイ
ンクの種類をステップS111で書き込んだインクの種
類情報と比較を行う(S114)。ここで、インクの種
類が同じである場合には、記録ヘッド内のインクの置換
は不要であり、待機処理へ移行して本処理を終了する。
【0115】一方、インクの種類が異なっている場合
は、記録ヘッド内のインクの置換を行うため、以下に説
明する処理(a)を実行した後、待機処理ヘ移行する。
【0116】次に、上記処理(a)および(b)につい
て、主に図1を参照してそれぞれ説明する。
【0117】処理(a) この処理は、インクメディアパックが異なるものに交換
された場合に行われるものである。まず、キャリッジ2
は、メディアパック用のキャップ41および回復系42
の位置へ移動し、後述されるように、キャリッジ2はイ
ンクの色ごとに移動を行いながら、記録ヘッド側からイ
ンクを吸引することによって記録ヘッドとサブタンク内
を空にした後、その同じインク供給ポジションで、各色
毎にインク供給を行う。各色のインク供給が終了する
と、キャリッジ2はホームポジションへ移動し、上述の
記録命令の待機処理を行う。
【0118】なお、上記ステップS101の待機処理で
は、記録命令が出されると、インクメディアパック20
から被記録媒体200を給紙して記録を行い、記録終了
後に排紙を行う。この記録の間に、サブタンクに対しイ
ンク供給が必要な場合には上述と同様にキャリッジがイ
ンク供給ポジションに移動し、各色毎にインク供給を行
う。
【0119】処理(b) この処理は、普通紙4がASF1に直接装着され、これ
に対して記録を行う場合に実行されるものである。ま
ず、キャリッジ2は、普通紙用のキャップ40および回
復系42の位置へ移動し、後述されるように、キャリッ
ジ2はインクの色ごとに移動を行いながら、記録ヘッド
側からインクを吸引することによって記録ヘッドとサブ
タンク内を空にした後、その同じインク供給ポジション
で、各色毎にインク供給を行う。各色のインク供給が終
了すると、キャリッジ2はホームポジションへ移動し、
上述の記録命令の待機処理を行う。
【0120】図17は、本実施形態のインクジェットプ
リンタにおける記録処理の概略であり、MPU301に
よって実行される制御手順を示すフロチャートである。
同図に示す処理は、主に記録前の記録モードの設定など
に関するもので有り、図15および図16にて上述した
記録待機時の処理と略並行して実行されるものである。
【0121】インクジェットプリンタの電源投入後、M
PU301は、ステップS301で装置の初期設定を行
う。次に、ステップS302で、インクメディアパック
20の装着検出用スイッチ315の状態を、入出力ポー
ト305を介して読みとる。スイッチ315がオンの時
は、インクメディアパック20が装着されていると判断
し、ステップS303で、EEPROM402に電源を
供給し、EEPROM402に工場出荷時に記録してお
いた被記録媒体の種類、インクの種類のIDを読みとる
(ステップS304)。このリードデータは、ステップ
S305で、上記セントロニクスインターフェース等の
送受信手段304を介して、ホスト機器300に転送さ
れる。ホスト機器のプリンタドライバは、この情報を元
に、ユーザの選択無しに自動的に、装着されているイン
クメディアパック20内の被記録媒体とインクの組合せ
に最適な画像処理、インク打ち込み量、プリントパス数
を考慮した記録データを作成してプリンタに転送する。
ステップS306で、その記録データを受信すると、ス
テップS307で記録動作を行う。1ページの記録が終
了すると、ステップS308で、EEPROM402の
電源をオフとした後、ステップS302へ移行し、再び
インクメディアパック20の装着検出用スイッチ315
の状態を、入出力ポート305を介して読取る。ステッ
プS302で、インクメディアパック20の装着検知用
スイッチ315がオフのときは、インクメディアパック
20が被装着と判断し、ユーザがプリンタドライバで指
示したプリント品位、プリント速度で作成された記録デ
ータを受信して、インクジェットプリンタ側のインク、
およびASF1にセットされた被記録媒体を用いて記録
動作を行う(ステップS309)。
【0122】以上の制御を行うことにより,ユーザの指
示無しに,インクジェットプリンタは、インクメディア
パック20にセットされているインクと被記録媒体の組
み合わせに最適化された記録データによって記録可能と
なるため、高品位の画質で記録を行うことが可能とな
る。また、ステップS310で、MPU301が読み取
った被記録媒体の種類、インクの種類のデータを元に、
ROM302に記憶されたインクジェットプリンタ側の
記録に関するパラメータ、つまり記録ヘッドの駆動パル
ス幅、ヘッドのインク不吐出を防止するために予備吐出
するドット数(予備吐出ドット数)、予備吐出時間間
隔、記録ヘッドの吐出状態を正常に保つための回復およ
び吸引時間間隔等もセットすることが可能であり、プリ
ンタドライバでの最適化と合わせて、さらに最適制御が
可能である。
【0123】なお、以上の実施形態では、インクメディ
アパック20に記憶される被記録媒体およびインクの種
類(ID)を読み取り、そのIDからROM302に記
憶してある記録制御に関するパラメータを読み取ってセ
ットするものとしたが、インクメディアパック20のE
EPROM402に上記パラメータを予め記憶してお
き、EEPROMから直接パラメータを読み取り、イン
クジェットプリンタの記録制御回路にセットしてもよ
い。この方法により、例えば、インクジェットプリンタ
発売前に想定されていなかった被記録媒体とインクの組
み合わせのパックを追加発売しても、その被記録媒体お
よびインクの組み合わせに最適な記録制御により記録が
可能となる。
【0124】上述した以外にも他の実施例として、イン
クメディアパック20をインクジェットプリンタに装着
した状態でインクジェットプリンタ側から書き換える情
報としては、パック内の被記録媒体の枚数、パック内の
インク残量がある。
【0125】図18は、MPU301によるの他の制御
例を示すフローチャートである。
【0126】図18において、インクジェットプリンタ
の電源投入後、MPU301は、ステップS401で装
置の初期設定を行う。次に、ステップS402で、イン
クメディアパック20の装着検出用スイッチ315の状
態を入力出力ポート305を介して読み取る。スイッチ
315がオンの時は、インクメディアパック20が装着
されていると判断し、ステップS403でEEPROM
402に電源を供給し、EEPROM402に記憶して
ある被記録媒体の残り枚数を読み取る(ステップS40
4)。このリードデータは、ステップS405で、上述
のセントロニクスインターフェース等の送受信手段30
4を介して、ホスト機器300に転送される。
【0127】ホスト機器のステータスモニタは、現在の
インクメディアパック20に収納される被記録媒体の残
り枚数をモニタ上に表示する。次に、ステップS406
で記録データをホスト機器から受信したと判断すると、
ステップS407で、インクメディアパック20内の被
記録媒体を給紙する。このとき、ステップS408で、
現在の被記録媒体の残り枚数から−1した値を、EEP
ROM402に書き込むとともに、ホスト機器300に
転送し、モニタに表示している被記録媒体残枚数を変更
し(S409)、ステップS410で記録動作を行う。
1枚分の記録し終了すると、ステップS411で、EE
PROM402から、各色毎のインク残量値を読みと
り、その値から、1枚の記録で吐出したインク量及び予
備吐出量、また、吸引動作を行ったときはその吸引量を
引きEEPROM402に書き込む。この後、ステップ
S412で、インクメディアパック20が取り外される
ことを想定し、処理をステップS402に移行して上記
処理を繰り返す。なお、インク収納部内のインク残量
は、厳密にはインク収納部からキャリッジ内のサブタン
クに供給された量に基づいて計算されるものであるが、
サブタンクのインク収納量が小さく、そのため比較的高
い頻度でインク収納部からサブタンクに対しインク供給
が行われることから、上記記録で吐出したインク量や予
備吐出量等をそのままインク収納部内のインク残量の計
算に用いるものである。
【0128】以上の処理を行うことにより、現在のイン
クメディアパック20内の被記録媒体の枚数を知ること
ができ、このデータをホスト機器300に送信すること
により、ホスト機器300のCRT上に、それを表示す
ることが可能であり、ユーザインターフェースが向上す
る効果がある。また、常に最新のインクメディアパック
20内の状態を知ることができ、この情報を読み出すこ
とにより、リサイクル時のインク注入量の定める処理等
に利用することも可能である。
【0129】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に係る記録用液体・シート内蔵容器、シート供給装置お
よびそれを備える記録装置によれば、送出ローラが、シ
ートの種類に応じて可搬式容器内に配されシートを開口
部を通じて排出するので各種のシートの表面の特性に応
じた最適かつ安定したシートの供給を行うことができ、
しかも、ローラの交換も容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るシート供給装置およびそれを備え
る記録装置の一例が適用されたインクジェットプリンタ
の全体構成を示す概略斜視図である。
【図2】図1に示されるプリンタの紙搬送部の要部を示
す断面図である。
【図3】図1に示される例における自動給紙装置(AS
F)の斜視図である。
【図4】図3に示される自動給紙装置に備えられる駆動
機構の要部を示す斜視図である。
【図5】図3に示される自動給紙装置に、普通紙4が装
填された状態を示す斜視図である。
【図6】本発明に係るシート供給装置およびそれを備え
る記録装置の一例に用いられるインクメディアパックの
外観を示す斜視図である。
【図7】図6に示されるインクメディアパックの背面側
を示す斜視図である。
【図8】図6に示されるインクメディアパックのインク
収納部の内部構成を示す斜視図である。
【図9】図6に示されるインクメディアパックのインク
収納部が被記録媒体収納部に対し開かれた状態を示す斜
視図である。
【図10】図6に示されるインクメディアパックが図3
に示される自動給紙装置に装着された状態を示す斜視図
である。
【図11】図10に示される状態における側面図であ
る。
【図12】図10に示される状態において側面側から見
た部分断面図である。
【図13】(A)および、(B)は、それぞれ、図6に
示されるインクメディアパックにおける分離面について
の動作説明に供される図である。
【図14】図1に示されるインクジェットプリンタに備
えられる記録システムの全体構成を概略的に示すブロッ
ク図である。
【図15】図14に示される制御部が例えば、マイクロ
コンピュータにより構成された場合、実行するプログラ
ムの説明に供されるフローチャートである。
【図16】図14に示される制御部が例えば、マイクロ
コンピュータにより構成された場合、実行するプログラ
ムの説明に供されるフローチャートである。
【図17】図14に示される制御部が例えば、マイクロ
コンピュータにより構成された場合、実行するプログラ
ムの説明に供されるフローチャートである。
【図18】図14に示される制御部が例えば、マイクロ
コンピュータにより構成された場合、実行するプログラ
ムの説明に供されるフローチャートである。
【符号の説明】
1 自動給紙装置(ASF) 2 キャリッジ 2A インク供給口 2B インクタンク 4 普通紙 5 給紙ローラユニット 6 押圧ローラ 7 紙送りローラ 8 記録領域 20 インクメディアパック 30 普通紙インク補充ユニット 200 被記録媒体 223 パック給紙ローラユニット 300 ホスト機器 301 MPU 302 ROM 304 送受信手段 305 入出力ポート 306 モータ駆動回路 310 コネクタ 315 バック装着検出用スイッチ 400 コネクタ 401 プリント基板 402 EEPROM
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 栗林 明 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 冠木 義明 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 鈴木 真理子 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 斉藤 広行 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 吉野 浩史 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 3F343 FA02 FB04 GA02 GB01 GC01 GD01 HA07 HB03 HC02 HC22 JA03 KB03 KB13 LC04

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録用の液体によりシートの記録面に記
    録動作を行う記録部に対して該シートを搬送する搬送機
    構形成部に着脱可能に配され、該シートおよび該液体を
    収容する収容部と、該シートが該収容部から排出される
    開口部とを有する可搬式容器と、 前記可搬式容器内に前記シートの種類に応じて配され前
    記シートを取り出し前記開口部を通じて排出する送出ロ
    ーラと、を具備してなる記録用液体・シート内蔵容器。
  2. 【請求項2】 前記収容内のシートを1枚ずつ分離して
    前記開口部を通じて排出する分離手段が、前記可搬式容
    器の開口部の周縁部に設けられることを特徴とする請求
    項1記載の記録用液体・シート内蔵容器。
  3. 【請求項3】 前記可搬式容器における収容部に収容さ
    れるシートは、該シートの摩擦係数と略同一または小な
    る摩擦係数を有する板状部材上に積載されることを特徴
    とする請求項1記載の記録用液体・シート内蔵容器。
  4. 【請求項4】 前記シート排出開口部に対して開閉可能
    に前記ケース本体部に配され前記シート排出開口部を選
    択的に覆う蓋部材をさらに備えることを特徴とする請求
    項1記載の記録用液体・シート内蔵容器。
  5. 【請求項5】 記録用の液体によりシートの記録面に記
    録動作を行う記録部に対して該シートを搬送する搬送機
    構形成部に着脱可能に配され、該シートおよび該液体を
    収容する収容部と、該シートが該収容部から排出される
    開口部とを有する可搬式容器と、 前記可搬式容器内に前記シートの種類に応じて配され前
    記シートを取り出し前記開口部を通じて排出する送出ロ
    ーラと、 前記可搬式容器が搬送機構形成部に装着される場合、前
    記送出ローラを駆動させる駆動手段と、 を具備して構成されるシート供給装置。
  6. 【請求項6】 前記収容内のシートを1枚ずつ分離して
    前記開口部を通じて排出する分離手段が、前記可搬式容
    器の開口部の周縁部に設けられることを特徴とする請求
    項5記載のシート供給装置。
  7. 【請求項7】 前記可搬式容器における収容部に収容さ
    れるシートは、該シートの摩擦係数と略同一または小な
    る摩擦係数を有する板状部材上に積載されることを特徴
    とする請求項5記載のシート供給装置。
  8. 【請求項8】 前記搬送機構形成部は、前記可搬式容器
    を案内保持するガイド部材と、該可搬式容器の収納部内
    のシートの表面を前記送出ローラの外周部に対し選択的
    に押圧する押圧手段と、前記駆動手段および該駆動手段
    からの駆動力を該送出ローラに伝達する駆動力伝達機構
    とを備えることを特徴とする請求項5記載のシート供給
    装置。
  9. 【請求項9】 前記搬送機構形成部は、所定のシートが
    積載収容される収容部と、該収容部内の該シートを1枚
    ずつ排出するシート排出装置とを備えることを特徴とす
    る請求項5記載のシート供給装置。
  10. 【請求項10】 前記シート排出装置は、前記シートを
    1枚ずつ分離排出させる分離手段を有することを特徴と
    する請求項9記載のシート供給装置。
  11. 【請求項11】 前記可搬式容器は、選択的に前記搬送
    機構形成部の収容部内に配置されることを特徴とする請
    求項9記載のシート供給装置。
  12. 【請求項12】 前記搬送機構形成部の収容部内に前記
    所定のシートが積載収容される場合、前記シート排出装
    置により、該シートが排出され、前記搬送機構形成部の
    収容部内に前記可搬式容器が装着される場合、該可搬式
    容器内のシートが前記送出ローラにより排出されること
    を特徴とする請求項9記載のシート供給装置。
  13. 【請求項13】 前記送出ローラの外周部の摩擦係数の
    値は、前記シートの摩擦係数および前記板状部材の摩擦
    係数の値以上であることを特徴とする請求項3記載のシ
    ート供給装置。
  14. 【請求項14】 前記シートの摩擦係数の値は、前記板
    状部材の摩擦係数の値以下であることを特徴とする請求
    項7記載のシート供給装置。
  15. 【請求項15】 前記シートの材質は、前記板状部材の
    材質と略同一とされることを特徴とする請求項13記載
    のシート供給装置。
  16. 【請求項16】 前記板状部材は、前記搬送機構形成部
    の押圧手段と前記送出ローラとの間に配され、該押圧手
    段に対向する前記可搬式容器内の背面側開口部を覆うこ
    とを特徴とする請求項8記載のシート供給装置。
  17. 【請求項17】 請求項5記載のシート供給装置と、 前記可搬式容器が着脱可能に配され該可搬式容器から排
    出されたシートを、該シートの記録面に記録動作を行う
    記録部に搬送する搬送機構形成部と、 前記シート供給装置、前記搬送機構形成部、および、前
    記記録部の動作制御を行う制御部と、 を具備して構成される記録装置。
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WO2007074794A1 (ja) * 2005-12-26 2007-07-05 Sharp Kabushiki Kaisha 画像記録装置のフレーム構造体、およびこれを備えた画像記録装置

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