JP2001213335A - 車両用操舵装置 - Google Patents

車両用操舵装置

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JP2001213335A
JP2001213335A JP2000026396A JP2000026396A JP2001213335A JP 2001213335 A JP2001213335 A JP 2001213335A JP 2000026396 A JP2000026396 A JP 2000026396A JP 2000026396 A JP2000026396 A JP 2000026396A JP 2001213335 A JP2001213335 A JP 2001213335A
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JP
Japan
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steering
actuator
driven
cable
vehicle
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JP2000026396A
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English (en)
Inventor
Katsutoshi Nishizaki
勝利 西崎
Shiro Nakano
史郎 中野
Takanobu Takamatsu
孝修 高松
Masaya Segawa
雅也 瀬川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Koyo Seiko Co Ltd
Original Assignee
Koyo Seiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】操作部材をステアリングギヤに機械的に連結す
ることなく舵角を変化させる車両用操舵装置において、
フェールセーフのため操作部材をステアリングギヤに機
械的に迅速に連結する際の信頼性を高め、配置の自由度
を高くし、簡単な構造で低コスト化を図る。 【解決手段】操作部材1に可撓性を有する筒状外索53の
一端側が同軸中心に同行回転するよう連結され、その操
作部材1との同時把持により揺動する把持部材51に、そ
の外索53に挿入される可撓性を有する内索54の一端側が
連結される。その外索53の他端側に同行回転可能に連結
される原動部55と、その内索54の他端側に内索長手方向
に同行移動可能に連結される従動部56とは、その把持力
に基づく内索54の外索53に対する長手方向相対移動によ
り、回転伝達可能に互いに押し付けられ、その把持力の
解除により互いから離反される。そのステアリングギヤ
3は従動部56の回転を舵角が変化するように車輪4に伝
達する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、操作部材をステア
リングギヤに機械的に連結することなく舵角を変化させ
ることができる車両用操舵装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ステアリングホイール等の操作部材をス
テアリングギヤに機械的に連結せずに舵角を変化させる
車両においては、そのステアリングホイールの操作に応
じて制御される操舵用アクチュエータの動きを車輪に伝
達している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】その操舵用アクチュエ
ータの制御系に故障が生じた場合、操作部材の操作に応
じて舵角を変化させることができなくなる。
【0004】そこでフェールセーフのため、故障発生時
に自動的に発生する電気信号により作動するアクチュエ
ータによって、操作部材とステアリングギヤを機械的に
連結することが考えられる。
【0005】しかし、電気信号に基づき操作部材とステ
アリングギヤを機械的に連結する場合、信頼性が低く、
ドライバーの意思に基づき連結できないため誤操舵を生
じるおそれがあり、また、その連結時に衝撃が作用して
舵角が変動したり、舵角の中点と操作角の中点が一致せ
ずに操作性が低下するおそれがある。
【0006】本発明は、上記問題を解決することのでき
る車両用操舵装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、ドライバーの
手により把持される操作部材の回転操作に応じて駆動さ
れる操舵用アクチュエータの動きを、その操作部材をス
テアリングギヤに機械的に連結することなく舵角を変化
させることができるように、そのステアリングギヤによ
り車輪に伝達可能な車両用操舵装置であって、前記操作
部材と同時に把持可能、且つ、その把持力により揺動可
能に前記操作部材に連結される把持部材と、前記操作部
材に一端側が同軸中心に同行回転するように連結される
可撓性を有する筒状外索と、前記把持部材に一端側が連
結されると共に、前記把持部材の揺動により前記筒状外
索に対して長手方向に相対移動するように、前記筒状外
索に挿入される可撓性を有する内索と、前記筒状外索の
他端側に同行回転可能に連結される原動部と、前記内索
の他端側に、前記内索の長手方向に同行移動可能に連結
される従動部とを備え、前記原動部と従動部とは、前記
把持力に基づく内索の移動により回転伝達可能に互いに
押し付けられると共に、その把持力の解除により互いか
ら離反可能とされ、前記従動部と前記ステアリングギヤ
とは、前記従動部の回転を舵角が変化するように車輪に
伝達可能に連結されていることを特徴とする。本発明の
構成によれば、ドライバーの手により操作部材を把持し
た状態で同時に把持部材を把持できる。その把持力によ
る把持部材の揺動により、内索が外索に対して長手方向
相対移動することで、原動部と従動部とは回転伝達可能
に互いに押し付けられる。この状態で操作部材を回転操
作すると、その回転は外索を介して原動部から従動部に
伝達され、その従動部の回転がステアリングギヤを介し
て車輪に伝達される。すなわち、操作部材がステアリン
グギヤに機械的に連結され、この連結により操作部材の
動きがステアリングギヤを介して車輪に伝達されること
で舵角が変化する。その操作部材とステアリングギヤの
機械的な連結は、把持部材の把持力を機械的に伝達する
ことでなされるため信頼性が高く、また、ドライバーの
意思に基づき連結できるため誤操舵を防止できる。さら
に、ドライバーは操作部材から手を離すことなく把持部
材を把持できるので緊急時に咄嗟に対応でき、人間工学
的に優れたものである。また、その把持力を作用させな
い限り操作部材とステアリングギヤは機械的に連結され
ないので、正常時における操舵用アクチュエータの制御
に悪影響を及ぼすことはない。しかも、その外索と内索
は可撓性を有するので、スペースの制限された車体にお
ける配置の自由度が高く、組み立てが容易になる。ま
た、構造が簡単で、低コストで製造できる。
【0008】前記操作部材は、ドライバー側からの衝撃
の作用により離脱可能に車体側に支持されているのが好
ましい。これにより、車両の衝突時にドライバー側から
衝撃が作用することで操作部材が車体側から離脱する場
合、その衝撃を外索と内索の撓み変形により吸収でき、
ドライバーの安全性を向上できる。
【0009】前記原動部と従動部とは、前記把持力に基
づく相互間の摩擦力により回転伝達可能に互いに押し付
けられると共に、その摩擦力の減少により相対的に滑り
可能とされているのが好ましい。これにより、操作部材
の把持力が小さい間は原動部と従動部が相対的に滑るた
め、原動部と従動部とが互いに押し付けられる際に操作
部材に急激に過大な負荷が作用することはなく、舵角が
不慮に変動するのを防止できる。さらに、操作部材の操
作角と舵角の関係を、その把持力に応じて原動部と従動
部を相対的に滑らせることで調節できるので、舵角の中
点を操作部材の操作角の中点に容易に一致させることが
でき、操作性低下を防止できる。
【0010】前記操作部材に操作反力を付与可能な反力
アクチュエータと、前記操舵用アクチュエータを制御す
るための制御系が故障状態か否かを判断する手段とが設
けられ、前記制御系が故障状態である時、前記反力アク
チュエータによる操作反力の付与が解除されると共に、
前記操舵用アクチュエータの動きの前記ステアリングギ
ヤへの伝達が解除されるのが好ましい。これにより、制
御系の故障時は反力アクチュエータによる操作反力が付
与されないので、ドライバーに故障発生を認識させるこ
とができる。また、操作部材とステアリングギヤの機械
的な連結により路面と車輪との間の摩擦に基づき作用す
る操舵反力が、その反力アクチュエータの操作反力と重
畳してドライバーに作用するのを防止でき、適正な操舵
反力を付与できる。さらに、その故障時に操舵用アクチ
ュエータの動きのステアリングギヤへの伝達が解除され
るので、ドライバーの操作による操作部材の動きが操舵
用アクチュエータの動きと干渉するのを防止できる。
【0011】
【発明の実施の形態】図1に示す車両用操舵装置は、ド
ライバーの手により把持されるステアリング用ハンドル
(操作部材)1の回転操作に応じて駆動される操舵用ア
クチュエータ2の動きを、そのハンドル1をステアリン
グギヤ3に機械的に連結することなく舵角を変化させる
ことができるように、そのステアリングギヤ3により前
部左右車輪4に伝達する。
【0012】その操舵用アクチュエータ2は、例えば公
知のブラシレスモータ等の電動モータにより構成でき
る。そのステアリングギヤ3は、その操舵用アクチュエ
ータ2の出力シャフトの回転運動をステアリングロッド
7の直線運動に変換する運動変換機構を有する。そのス
テアリングロッド7の動きは、タイロッド8とナックル
アーム9を介して車輪4に伝達される。
【0013】そのステアリングギヤ3は、アクチュエー
タ2の動きを車輪4の舵角に変換できれば構成は限定さ
れない。図示の例では、アクチュエータ2として用いら
れる電磁クラッチ付き電動モータにより回転駆動される
ピニオン3aと、このピニオン3aに噛み合うラック3
bを有し、そのラック3bがステアリングロッド7に一
体化される。これにより、そのアクチュエータ2の回転
運動がステアリングロッド7の直線運動に変換され、車
輪4に伝達される。そのアクチュエータ2の動きの車輪
4への伝達は、アクチュエータ2を駆動していない状態
では上記電磁クラッチにより切断される。これにより、
そのアクチュエータ2の動きの車輪4への伝達は解除可
能とされている。なお、操舵用アクチュエータ2が駆動
されていない状態では、車輪4がセルフアライニングト
ルクにより直進操舵位置に復帰できるようにホイールア
ラインメントが設定されている。
【0014】そのハンドル1は、本実施形態では、シャ
フト1aと、このシャフト1aから左右に延びるアーム
1b、1cとを有する。そのハンドル1に操作反力を付
与する反力アクチュエータ19が設けられている。その
反力アクチュエータ19は、その一端がシャフト1aに
一体化される回転シャフト10を有するブラシレスモー
タ等の電動モータにより構成できる。その反力アクチュ
エータ19が車体に連結されることで、ハンドル1は反
力アクチュエータ19を介して車体により回転可能に支
持されている。
【0015】図2の(1)、(2)に示すように、その
反力アクチュエータ19にブラケット21が一体化さ
れ、そのブラケット21は車体側部材22にボルト23
を介して連結されている。そのブラケット21は、ハン
ドル1側において開口する切り欠き21aを有し、その
切り欠き21aにボルト23が挿通されている。これに
より、ハンドル1にドライバー側から衝撃が作用する
と、そのブラケット21は車体側部材22とボルト23
の頭部との間の摩擦力に抗して変位し、車体側部材22
から離脱する。すなわち、そのハンドル1は、ドライバ
ー側からの衝撃の作用により離脱可能に車体側に支持さ
れている。
【0016】そのハンドル1を直進操舵位置に復帰させ
る方向の弾力を付与する弾性部材30が設けられてい
る。この弾性部材30は、例えば、上記回転シャフト1
0に一体化されるギヤ31に噛み合うと共に車体により
図外軸受を介して回転可能に支持されるギヤ32に弾力
を付与するバネにより構成できる。その回転シャフト1
0にトルクが付加されていない時、その弾力によりハン
ドル1は直進操舵位置に復帰できる。
【0017】そのハンドル1の操作量として、上記回転
シャフト10の回転角に対応する操作角δhを検出する
角度センサ11が設けられている。そのハンドル1の操
作トルクTとして、その回転シャフト10により伝達さ
れるトルクを検出するトルクセンサ12が設けられてい
る。
【0018】舵角δを検出する舵角センサ13として、
本実施形態では、その操舵用アクチュエータ2の回転角
検出センサが設けられている。
【0019】その操舵用アクチュエータ2と角度センサ
11とトルクセンサ12と舵角センサ13と反力アクチ
ュエータ19は、コンピュータにより構成される制御装
置20に接続される。その操舵用アクチュエータ2、角
度センサ11、舵角センサ13、制御装置20により、
その操舵用アクチュエータ2を制御するための操舵用制
御系が構成されている。
【0020】そのハンドル1の一方のアーム1bに揺動
レバー(把持部材)51が、そのハンドル1と同時に把
持可能、且つ、その把持により支軸52中心に揺動可能
に連結されている。
【0021】そのハンドル1に、上記回転シャフト10
を介して筒状外索としてフレキシブルな中空のアウター
チューブ53の一端側が、同軸中心に同行回転するよう
に、例えば回転シャフト10の他端に溶接等により連結
されている。その筒状外索は、可撓性を有すると共に操
舵トルクを伝達可能な剪断強度を有するものであればよ
い。
【0022】その揺動レバー51に、内索としてインナ
ーワイヤ54の一端が連結されている。その内索として
は、可撓性を有すると共に後述のように原動側摩擦板5
5と従動側摩擦板56とを互いに押し付ける引っ張り強
度を有するものであればよい。そのインナーワイヤ54
は、その揺動レバー51の揺動によりアウターチューブ
53に対して長手方向相対移動するように、そのアウタ
ーチューブ53に挿入される。本実施形態では、中空と
されたハンドル1と回転シャフト10の内部を介してイ
ンナーワイヤ54はアウターチューブ53に挿入され
る。そのインナーワイヤ54の他端側はアウターチュー
ブ53の他端側から突出する。
【0023】そのアウターチューブ53の他端側に、原
動部として原動側摩擦板55が同行回転可能に例えば溶
接により連結されている。
【0024】そのインナーワイヤ54の他端側に、従動
部として従動側摩擦板56が、そのインナーワイヤ54
の長手方向に同行移動可能に連結されている。その原動
側摩擦板55と従動側摩擦板56とは、上記揺動レバー
51の把持力に基づくインナーワイヤ54のアウターチ
ューブ53に対する相対移動により回転伝達可能に互い
に押し付けられると共に、その把持力の解除により互い
から離反可能とされている。すなわち、その原動側摩擦
板55と従動側摩擦板56とは互いに対向して配置さ
れ、その従動側摩擦板56は筒状スライダー57に一体
化され、そのスライダー57にインナーワイヤ54の他
端に取り付けられた受け部材58が内蔵される。そのス
ライダー57は、車体側により図外軸受を介して回転可
能に支持された回転体59に、スプライン等を介して軸
方向移動可能に嵌め合わされる。その原動側摩擦板55
と従動側摩擦板56とを引き離す方向の弾力を作用させ
るバネ60により、そのスライダー57と回転体59と
が連結されている。よって、その従動側摩擦板56は車
体側により回転可能、かつ、揺動レバー51の把持力に
基づくインナーワイヤ54の移動に同行して受け部材5
8を介して原動側摩擦板55に向かい移動可能に支持さ
れ、その把持力の解除によりバネ60の弾力によって原
動側摩擦板55から離反する方向にインナーワイヤ54
と同行移動する。これによって、その原動側摩擦板55
と従動側摩擦板56とは、その揺動レバー51の把持力
に基づく相互間の摩擦力により回転伝達可能に互いに押
し付けられると共に、その摩擦力の減少により相対的に
滑り可能とされている。
【0025】なお、その原動側摩擦板55と従動側摩擦
板56は直接に押し付けられてもよいし、耐摩耗性ライ
ニングやパウダー等を介して押し付けられてもよい。そ
の受け部材58は、その把持力に基づくインナーワイヤ
54の移動に際してスライダー57をバネ60の弾力に
抗して原動側摩擦板55に引き付けることから、そのス
ライダー57の回転を阻害しないように、そのスライダ
ー57に相対回転可能に接するように摩擦係数の小さな
材質としたり、インナーワイヤ54に相対回転可能に連
結されるようにするのが好ましい。
【0026】その回転体59が自在継ぎ手66を介して
上記ピニオン3aに連結されることで、その従動側摩擦
板56とステアリングギヤ3とは、その従動側摩擦板5
6の回転を舵角が変化するように車輪4に伝達可能に連
結されている。これにより、そのハンドル1はステアリ
ングギヤ3を介して車輪4に機械的に連結および連結解
除可能とされている。
【0027】図3のフローチャートを参照して上記制御
装置20による制御手順を説明する。まず、各センサに
よる検出データを読み込む(ステップ1)。次に、操作
反力として目標操作トルクT* を付与できるように反力
アクチュエータ19を制御する(ステップ2)。本実施
形態では、その目標操作トルクT* は操作角δhの関数
K1とされ、その関数K1は予め定められて制御装置2
0に記憶される。この関数K1に基づき検出操作角δh
に応じて定まる目標操作トルクT* から、検出操作トル
クTを差し引いた偏差が零になるように、反力アクチュ
エータ19を制御する。次に、操舵用アクチュエータ2
を制御するための上記制御系が故障状態か否かを判断す
る(ステップ3)。例えば、今回の制御サイクルにおけ
る検出舵角δと、前回の制御サイクルにおける後述のス
テップ4で演算する目標舵角δ* との偏差が、予め設定
した値を超える時は故障状態であると判断する。また、
制御系を構成する舵角センサ等を2重系とし、両センサ
の検出値が不一致の場合は故障状態であると判断しても
よい。ステップ3において故障状態でない場合、舵角を
目標舵角δ* にすることができるように操舵用アクチュ
エータ2を制御する(ステップ4)。本実施形態では、
その目標舵角δ* は操作入力値である操作角δhの関数
K2とされ、その関数K2は予め定められて制御装置2
0に記憶される。この関数K2に基づき検出操作角δh
に応じて定まる目標舵角δ* から、検出舵角δを差し引
いた偏差が零になるように、操舵用アクチュエータ2を
制御する。なお、検出操作角δhに代えて検出操作トル
クTを操作入力値とし、目標舵角δ* を操作トルクTの
関数とし、検出操作トルクTから目標舵角δ* を定める
ようにしてもよい。次に、制御を終了するか否かを、例
えば車両のエンジン始動用キースイッチのオン・オフに
基づき判断し(ステップ5)、終了しない場合はステッ
プ1に戻る。ステップ3において故障状態である場合、
ブザーやランプ等により警告を発する(ステップ6)。
また、反力アクチュエータ19の制御を解除して反力ア
クチュエータ19による操作反力の付与を解除する(ス
テップ7)。さらに、前記電磁クラッチを介するアクチ
ュエータ2とピニオン3aの接続を解除し、操舵用アク
チュエータ2の動きのステアリングギヤ3への伝達を解
除する(ステップ8)。しかる後にステップ5において
制御を終了するか否かを判断する。
【0028】ドライバーは、ステップ6における警告に
より、あるいは、ステップ7における操作反力の付与解
除により、故障状態であることを認識すると、ハンドル
1を把持した状態で、同時にレバー51を把持する。そ
の把持力による揺動レバー51の揺動により、インナー
ワイヤ54がアウターチューブ53に対して長手方向相
対移動することで、原動側摩擦板55と従動側摩擦板5
6とは回転伝達可能に互いに押し付けられる。この状態
でハンドル1を回転操作すると、その回転はアウターチ
ューブ53を介して原動側摩擦板55から従動側摩擦板
56に伝達され、その従動側摩擦板56の回転がステア
リングギヤ3を介して車輪に伝達される。すなわち、ハ
ンドル1がステアリングギヤ3に機械的に連結され、こ
の連結によりハンドル1の動きがステアリングギヤ3を
介して車輪4に伝達されることで舵角が変化する。この
際、反力アクチュエータ19による操作反力の付与が解
除されているので、ハンドル1とステアリングギヤ3の
機械的な連結により路面と車輪4との間の摩擦に基づき
作用する操舵反力が、反力アクチュエータ19の操作反
力と重畳してドライバーに作用するのを防止し、適正な
操舵反力を付与できる。また、その故障時に操舵用アク
チュエータ2の動きのステアリングギヤ3への伝達は解
除されているので、ドライバーの操作によるハンドル1
の動きが操舵用アクチュエータ2の動きと干渉するのを
防止できる。
【0029】上記構成によれば、そのハンドル1とステ
アリングギヤ3の機械的な連結は、揺動レバー51の把
持力を機械的に伝達することでなされるため信頼性が高
く、また、ドライバーの意思に基づき連結できるため誤
操舵を防止できる。さらに、ドライバーはハンドル1か
ら手を離すことなく揺動レバー51を把持できるので緊
急時に咄嗟に対応でき、人間工学的に優れたものであ
る。また、その把持力を作用させない限りハンドル1と
ステアリングギヤ3は機械的に連結されないので、正常
時における操舵用アクチュエータ2の制御に悪影響を及
ぼすことはない。しかも、そのアウターチューブ53と
インナーワイヤ54は可撓性を有するので、スペースの
制限された車体における配置の自由度が高く、組み立て
が容易になる。また、構造が簡単で、低コストで製造で
きる。また、車両の衝突時にドライバー側から衝撃が作
用することでハンドル1が車体側から離脱する場合、そ
の衝撃をアウターチューブ53とインナーワイヤ54の
撓み変形により吸収でき、ドライバーの安全性を向上で
きる。そのハンドル1の把持力が小さい間は原動側摩擦
板55と従動側摩擦板56が相対的に滑るため、原動側
摩擦板55と従動側摩擦板56とが互いに押し付けられ
る際にハンドル1に急激に過大な負荷が作用することは
なく、舵角が不慮に変動するのを防止できる。さらに、
ハンドル1の操作角と舵角の関係を、その把持力に応じ
て原動側摩擦板55と従動側摩擦板56を相対的に滑ら
せることで調節できるので、舵角の中点をハンドル1の
操作角の中点に容易に一致させることができ、操作性低
下を防止できる。
【0030】本発明は上記実施形態に限定されない。例
えば、操作部材としてリング状のものを用いたり、把持
部材として把持されることで直線的に変位するものを用
いてもよい。また、原動部と従動部とが凹凸を介して回
転伝達可能に互いに押し付けられるものでもよい。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、操作部材をステアリン
グギヤに機械的に連結することなく舵角を変化させる車
両用操舵装置において、フェールセーフのために操作部
材をステアリングギヤに機械的に連結する際に、信頼性
を高め、誤操舵を防止でき、緊急時に咄嗟に対応でき、
人間工学的に優れ、正常時の操舵に悪影響を与えず、ス
ペースの制限された車体における配置の自由度が高く、
構造が簡単で、低コストで、衝撃の作用や舵角の変動を
防止でき、操作性の低下を防止でき、ドライバーに迅速
に故障発生を認識させ、適正な操舵反力を付与でき、ま
た、車両衝突時における衝撃を吸収でき、さらに、操作
部材の操作に応じて適正に舵角を変化させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の車両用操舵装置の構成説明
【図2】本発明の実施形態の車両用操舵装置の(1)は
部分側面図、(2)は部分断面図
【図3】本発明の実施形態の車両用操舵装置の制御手順
を示すフローチャート
【符号の説明】
1 ハンドル 2 操舵用アクチュエータ 3 ステアリングギヤ 4 車輪 19 反力アクチュエータ 20 制御装置 51 揺動レバー 53 アウターチューブ 54 インナーワイヤ 55 原動側摩擦板 56 従動側摩擦板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高松 孝修 大阪府大阪市中央区南船場三丁目5番8号 光洋精工株式会社内 (72)発明者 瀬川 雅也 大阪府大阪市中央区南船場三丁目5番8号 光洋精工株式会社内 Fターム(参考) 3D032 CC32 CC39 DA03 DA04 DA15 DC33 EC23 EC27 3D033 CA02 CA05 CA17 CA28 JB17

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ドライバーの手により把持される操作部材
    の回転操作に応じて駆動される操舵用アクチュエータの
    動きを、その操作部材をステアリングギヤに機械的に連
    結することなく舵角を変化させることができるように、
    そのステアリングギヤにより車輪に伝達可能な車両用操
    舵装置であって、前記操作部材と同時に把持可能、且
    つ、その把持力により揺動可能に前記操作部材に連結さ
    れる把持部材と、前記操作部材に一端側が同軸中心に同
    行回転するように連結される可撓性を有する筒状外索
    と、前記把持部材に一端側が連結されると共に、前記把
    持部材の揺動により前記筒状外索に対して長手方向に相
    対移動するように、前記筒状外索に挿入される可撓性を
    有する内索と、前記筒状外索の他端側に同行回転可能に
    連結される原動部と、前記内索の他端側に、前記内索の
    長手方向に同行移動可能に連結される従動部とを備え、
    前記原動部と従動部とは、前記把持力に基づく内索の移
    動により回転伝達可能に互いに押し付けられると共に、
    その把持力の解除により互いから離反可能とされ、前記
    従動部と前記ステアリングギヤとは、前記従動部の回転
    を舵角が変化するように車輪に伝達可能に連結されてい
    ることを特徴とする車両用操舵装置。
  2. 【請求項2】前記操作部材は、ドライバー側からの衝撃
    の作用により離脱可能に車体側に支持されている請求項
    1に記載の車両用操舵装置。
  3. 【請求項3】前記原動部と従動部とは、前記把持力に基
    づく相互間の摩擦力により回転伝達可能に互いに押し付
    けられると共に、その摩擦力の減少により相対的に滑り
    可能とされている請求項1または2に記載の車両用操舵
    装置。
  4. 【請求項4】前記操作部材に操作反力を付与可能な反力
    アクチュエータと、前記操舵用アクチュエータを制御す
    るための制御系が故障状態か否かを判断する手段とが設
    けられ、前記制御系が故障状態である時、前記反力アク
    チュエータによる操作反力の付与が解除されると共に、
    前記操舵用アクチュエータの動きの前記ステアリングギ
    ヤへの伝達が解除される請求項1〜3の中の何れかに記
    載の車両用操舵装置。
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