JP2001208968A - 投影装置およびテレセントリック光学系 - Google Patents

投影装置およびテレセントリック光学系

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JP2001208968A
JP2001208968A JP2000017162A JP2000017162A JP2001208968A JP 2001208968 A JP2001208968 A JP 2001208968A JP 2000017162 A JP2000017162 A JP 2000017162A JP 2000017162 A JP2000017162 A JP 2000017162A JP 2001208968 A JP2001208968 A JP 2001208968A
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真奈美 杭迫
Ken Yoshii
謙 吉井
Makoto Miyazaki
誠 宮崎
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 処理光学系を容易に介挿することができる投
影装置およびテレセントリック光学系を提供する。 【解決手段】 TIRプリズム44を介してディジタル
・マイクロミラー・デバイスによって反射されたR,
G,B色成分それぞれの光は分離された状態で、両側テ
レセントリック光学系511aに入射される。それらの
光は両側テレセントリック光学系511aによって結像
された後、処理光学系としての光路長調整器511b,
511c、ダイクロイックミラー511d,511eお
よびミラー511f,511gおよび像回転補償機構3
4にケラレることなく入射される。また、両側テレセン
トリック光学系511aの全系の焦点距離flが|fl
|>75を満足するように構成されているため、レンズ
バックが長くなっており、容易に処理光学系を投影光学
系の前に介挿できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、画像を投影して
表示する投影装置およびテレセントリック光学系に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、所望の画像をスクリーン等に
投影して表示するプロジェクタ等の投影装置が知られて
いる。例えば、反射型の投影装置では、光源と、反射型
の表示素子と、投影光学系とを備えている。そして、表
示素子にディジタル画像データを基に画像を表示させつ
つ、光源からの光を表示素子に入射させると、その反射
光を投影光学系によってスクリーン等の投影対象に投影
することで、その投影対象に画像を表示させる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記投影装置
のような装置において像を加工等する必要がある場合が
ある。例えば、画像を反転させて投影する必要がある場
合、像反転光学系を表示素子と投影光学系との間に介挿
する必要がある。このように、上記投影装置において表
示素子によって反射された像に対して加工等の各種処理
を行うための光学系(以下「処理光学系」という)を表
示素子と投影光学系との間に介挿する場合があるが、そ
のような場合、表示素子により反射された光は、到達方
向が異なるため、光学系内部で光線の一部がケラレてし
まう。このケラレを防止することは、光学設計上非常に
困難であった。
【0004】この発明は、従来技術における上述の問題
の克服を意図しており、処理光学系を容易に介挿するこ
とができる投影装置およびテレセントリック光学系を提
供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、請求項1の発明は、投影光学系により画像を投影し
て表示する投影装置であって、反射光を用いて画像を表
示する反射型の表示素子と、表示素子の画像からの光を
結像させるテレセントリック光学系と、を備えている。
【0006】また、請求項2の発明は、請求項1に記載
の投影装置であって、前記テレセントリック光学系が、
前群レンズ系と、光束規制と、後群レンズ系とを備える
ものであり、前記前群レンズ系は、少なくとも1枚の前
群正レンズと、少なくとも1枚の正レンズおよび少なく
とも1枚の負レンズを備える前群接合レンズと、少なく
とも1枚の前群負レンズとを備え、前記後群レンズ系
は、少なくとも1枚の後群負レンズと、少なくとも1枚
の負レンズおよび少なくとも1枚の正レンズを備える後
群接合レンズと、少なくとも1枚の後群正レンズとを備
え、さらに、前記テレセントリック光学系の全系の焦点
距離flが、|fl|>75を満足するものである。
【0007】また、請求項3の発明は、請求項1または
請求項2に記載の投影装置であって、表示素子が色を構
成する複数の画像成分のそれぞれを表示するカラー表示
素子であり、テレセントリック光学系によって結像され
た前記各画像成分の像の光路長の差を補償する光路長補
償光学系をさらに備えている。
【0008】また、請求項4の発明は、前群レンズ系
と、光束規制と、後群レンズ系とを備え、前記前群レン
ズ系は、少なくとも1枚の前群正レンズと、少なくとも
1枚の正レンズおよび少なくとも1枚の負レンズを備え
る前群接合レンズと、少なくとも1枚の前群負レンズと
を備え、前記後群レンズ系は、少なくとも1枚の後群負
レンズと、少なくとも1枚の負レンズおよび少なくとも
1枚の正レンズを備える後群接合レンズと、少なくとも
1枚の後群正レンズとを備え、flをテレセントリック
光学系の全系の焦点距離とするとき、|fl|>75を
満足している。
【0009】また、請求項5の発明は、請求項4に記載
のテレセントリック光学系であって、光束規制を中心と
して前群レンズ系と後群レンズ系とが対称に構成されて
いる。
【0010】また、請求項6の発明は、請求項4または
請求項5に記載のテレセントリック光学系であって、前
群接合レンズおよび後群接合レンズがそれぞれ1枚の正
レンズおよび1枚の負レンズからなるものであり、さら
に、前群接合レンズと前群負レンズとの間に、所定程度
より弱い屈折力を持つ前群レンズと、後群接合レンズと
後群負レンズとの間に、所定程度より弱い屈折力を持つ
後群レンズと、を備え、前群負レンズおよび後群負レン
ズのそれぞれが曲率の強い方の面を光束規制側に向けて
いる。
【0011】また、請求項7の発明は、請求項4または
請求項5に記載のテレセントリック光学系であって、前
群正レンズおよび後群正レンズをそれぞれ2枚ずつ備
え、前群接合レンズおよび後群接合レンズがそれぞれ、
1枚の正レンズ、1枚の負レンズおよび所定程度より弱
い屈折力を持つレンズからなるものであり、前群負レン
ズおよび後群負レンズのそれぞれが曲率の強い方の面を
光束規制側に向けている。
【0012】さらに、請求項8の発明は、請求項4また
は請求項5に記載のテレセントリック光学系であって、
前群正レンズおよび後群正レンズをそれぞれ2枚ずつ備
え、前群接合レンズおよび後群接合レンズがそれぞれ1
枚の正レンズおよび1枚の負レンズからなるものであ
り、さらに、前群負レンズおよび後群負レンズのそれぞ
れが曲率の強い方の面を光束規制側に向けている。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて図面を参照しつつ説明する。
【0014】<A.立体画像表示装置>立体画像表示装
置100の一実施の形態について説明する。図1は、立
体画像表示装置100の概観を示す図である。この立体
画像表示装置100は、スクリーン38に断面画像を投
影するための光学系や各種データ処理を行うための制御
機構が内蔵されたハウジング20と、そのハウジング2
0の上部側に設けられて内部に回転するスクリーンを収
容する円筒状の風防20aとを備えている。
【0015】風防20aはガラスやアクリル樹脂等の透
明な材質で形成されており、内部側で回転するスクリー
ン38に投影される断面画像を外部より視認することが
できるように構成されている。また、風防20aは内部
空間を密封しており、そのことによってスクリーン38
の回転の安定化や回転駆動するモータの消費電力の低減
を図っている。
【0016】ハウジング20の前面側には液晶ディスプ
レイ(LCD)21、着脱可能な操作スイッチ22、記
録メディア4の着脱口23が配置されており、また側面
側にはディジタル入出力端子24が設けられている。液
晶ディスプレイ21は、操作入力を行う際の操作案内画
面の表示手段および表示対象物のインデックスのための
2次元画像の表示手段として用いられる。ディジタル入
出力端子24はSCSI端子あるいはIEEE1394
端子等である。さらにハウジング20の外周面の4箇所
には音声出力のためのスピーカ25が配置されている。
【0017】次に、立体画像表示装置100においてス
クリーン38上に断面画像を投影するための光学系につ
いて説明する。図2は、立体画像表示装置100におけ
る光学系を含む構成を示す図である。図2に示すように
立体画像表示装置100における光学系は、照明光学系
40と処理・投影光学系50とDMD(ディジタル・マ
イクロミラー・デバイス)33とTIRプリズム44と
カバーガラス(図示省略)とカラーフィルタ45とを備
えて構成される。なお、カバーガラスはTIRプリズム
44のカラーフィルタ45に接する面に設けられている
が、後述する実施例にのみ図示する。
【0018】まず、DMD33について説明する。DM
D33とカラーフィルタ45とは、スクリーン38に投
影する断面画像を生成する画像生成手段として機能する
ものであり、このうちDMD33は1辺が16μm程度
の矩形の金属片(例えばアルミニウム片)の極めて小さ
なミラーを1画素として1チップあたり数十万枚の規模
で平面に敷き詰めた構造を有し、各画素直下に配置され
たSRAM出力の静電電界作用により各ミラーの傾斜角
を個々に±10度で制御できるデバイスである。なお、
ミラーの角度制御は、SRAM出力の「1」、「0」に
対応して、ON/OFFのバイナリ制御であり、光源か
らの光が当たると、ON(またはOFF)の方向を向い
ているミラーで反射した光だけが処理・投影光学系50
の方向に進み、OFF(またはON)の方向を向いてい
るミラーで反射した光は有効な光路から外れ処理・投影
光学系50の方向には進まない。このミラーのON/O
FF制御により、ON/OFFのミラー分布に対応した
断面画像が生成されてスクリーン38に投影されること
になる。
【0019】なお、各ミラーの傾斜角を制御して反射す
る光の方向を切り換えるが、この切り換え時間の調整
(反射する時間の長さ)により各画素の濃淡(階調)を
表現することができ、1色につき256階調が表現でき
る。
【0020】このようなDMD33は、第一に光利用効
率が非常に高いこと、第二に高速応答性を有することの
2つの大きな特徴を有しており、一般にはその高い光利
用効率を活かしてビデオプロジェクタ等の用途に使用さ
れている。
【0021】この実施の形態においては、DMD33の
もう一つの大きな特徴である高速応答性を利用すること
により、残像効果を利用する体積走査法において表示対
象物の動画像をも表示することができるように実現され
る。
【0022】DMD33は一枚一枚のミラーの偏向の応
答性が約10μsecであることと、画像データの書き
込みが一般的なSRAMとほぼ同様の方法でできること
から、1枚の画像を生成するのに要する時間は1mse
cあるいはそれ以下ときわめて高速である。仮に1ms
ecであるとすると、残像効果を実現するために1/1
8secで180゜(すなわち毎秒9回転)の体積走査
を行う場合に生成できる断面画像の数は約60枚とな
る。従来の体積走査法で画像生成手段として使用されて
いたCRTや液晶ディスプレイ等と比較すると、DMD
33は単位時間当たりはるかに多くの断面画像をスクリ
ーン38上に投影することができ、非回転対称形状の立
体の表示のみならず、動画像の表示にも対応することが
できるのである。
【0023】また、DMD33の特徴の1つである光の
利用効率の高さも、より明るい断面画像をスクリーン3
8上に投影することで残像効果を高めることに寄与し、
CRT方式等と比較して高品位の立体画像の表示を可能
にする。
【0024】なお、図2に示すようにDMD33の画像
生成面側には、複数の色成分ごとに領域分割されたカラ
ーフィルタ45が設けられており、DMD33ではこの
複数の領域ごとに各色成分に対応する複数の断面画像
(投影画像)を生成する。また、DMD33の画像生成
面側にはカラーフィルタ45を介して、照明光学系40
からの照明光を各微小ミラーに導くとともに、DMD3
3で生成された各色成分ごとの複数の断面画像を処理・
投影光学系50に導くためにTIRプリズム44が配設
されている。
【0025】照明光学系40は、白色光源41と照明レ
ンズ系42とを有しており、白色光源41からの照明光
は照明レンズ系42により平行光とされる。照明レンズ
系42はコンデンサレンズ421、インテグレータ42
2およびリレーレンズ423により構成される。白色光
源41からの照明光はコンデンサレンズ421により集
光されてインテグレータ422に入射する。そして、イ
ンテグレータ422によって光量分布が均一な状態とさ
れた照明光は、リレーレンズ423により平行光とされ
た上で、TIRプリズム44に入射し、カラーフィルタ
45を介してDMD33上に照射される。
【0026】DMD33は、図示しないホストコンピュ
ータ等から与えられる2次元画像データに基づいて個々
の微小ミラーの傾斜角度を変化させることにより照明光
のうちの断面画像を投影するのに必要な光成分のみを処
理・投影光学系50に向けて反射させる。
【0027】処理・投影光学系50は処理・投影レンズ
系51とスクリーン38とを有している。処理・投影レ
ンズ系51は中間光学系511と投影レンズ513と投
影ミラー36,37と像回転補償機構34とを備えてお
り、このうち投影レンズ513と投影ミラー36,37
は投影光学系52を構成し、スクリーン38を回転軸Z
のまわりに回転させる回転部材39の内部側に配置され
ている。
【0028】DMD33で反射された光(断面画像)は
中間光学系511により平行光にされ、断面画像の回転
補償を行うために像回転補償機構34を通過する。そし
て、像回転補償機構34において回転補償が行われた光
束は投影ミラー36、投影レンズ513、投影ミラー3
7を経由して最終的にスクリーン38の主面(投影面)
上に投影される。したがって、処理・投影光学系50と
DMD33とで、複数の断面画像を2次元画像データに
基づいて順次に生成し、スクリーン38の回転走査に同
期して複数の断面画像をスクリーン上に順次に投影する
投影画像生成手段を形成する。
【0029】この光学系において、投影ミラー36、投
影レンズ513、投影ミラー37およびスクリーン38
は回転部材39に固定されており、回転部材39の回転
とともにスクリーン38の中心軸を含む垂直な回転軸Z
の回りに角速度Ωで回転する。つまり、体積走査を行う
ためにスクリーン38を回転させる際には、回転部材3
9内部に配置された投影ミラー36、投影レンズ513
および投影ミラー37もスクリーン38と一体となって
回転するため、スクリーン38がいかなる角度となって
も常にその正面側から断面画像の投影を行うことができ
るのである。
【0030】なお、スクリーン38の回転角度は位置検
出器73により常に検出されている。
【0031】こうしてDMD33において生成された断
面画像がスクリーン38上に投影される。投影レンズ5
13の役割は、光束がスクリーン38上に至るところで
適切な画像サイズをなすようにすることである。また、
投影ミラー37はスクリーン38に投影される立体像を
観察する際に観察者の視線を妨げないように、スクリー
ン38の正面の斜め下方向(図2の場合は回転部材39
の内部側)から断面画像を投影するように配置されてい
る。なお、投影レンズ513の投影ミラー36および3
7に対する位置的な順序関係は必ずしも本実施の形態に
とらわれるものではない。
【0032】ここで、像回転補償機構34について説明
する。図2に示す像回転補償機構34は、いわゆるイメ
ージローテータの構成によって実現されている。スクリ
ーン38が取り付けられている回転部材39がある回転
角度に位置する場合に、スクリーン38上に投影されて
いる断面画像を基準像とする。もし像回転補償機構34
を用いないとすると、回転部材39が回転するにつれ投
影される断面画像はスクリーン38上で面内回転し、回
転部材39が180゜回転したところで投影される断面
画像は基準像に対し上下が逆転した像になってしまう。
この現象を防ぐものが像回転補償機構34である。
【0033】図2に示す像回転補償機構34は複数のミ
ラーを組み合わせて構成されるイメージローテータを使
用している。イメージローテータを光軸まわりに回転さ
せると、入射画像に対する出射画像がイメージローテー
タの角速度の2倍の角速度で回転して出射される性質が
ある。したがって、スクリーン38が取り付けられてい
る回転部材39の角速度の1/2の角速度でイメージロ
ーテータを回転させることによって、スクリーンの回転
にかかわらず正立した断面像を常に投影できる。
【0034】なお、像回転補償機構としてはイメージロ
ーテータ以外にダブ(タイプ)プリズムを使用しても同
様の効果が得られる。また、ここに説明した像回転補償
機構34を使用せず、DMD33の表面上に生成する断
面画像をスクリーン38の回転角度に応じて光軸まわり
に回転する像とすることで投影像の回転を打ち消すよう
にしても良い。
【0035】すなわち、DMD33の表面上で生成され
る断面画像が、体積走査の開始時では正立像(あるいは
倒立像)であり、スクリーン38の回転とともに自転し
て体積走査が完了した時点では倒立像(あるいは正立
像)となるように断面画像の生成のための2次元画像デ
ータを、DMD33に与える前の段階で補正するように
しても良い。
【0036】図3はスクリーン38および回転部材39
の斜視概観図の一例を示す図である。図3に示すように
回転部材39は円盤形状をなし、その側面に回転駆動手
段となるモータ74の回転軸が接することによって回転
駆動される。なお、回転部材39の中心軸にモータを直
結したり、歯車やベルトを介して駆動させるようにして
も良い。
【0037】図3に示すようにスクリーン38がある回
転角度θ1にあるとき、θ1に対応した表示対象物の断
面画像P1(DMD33で生成)が、図2に示した投影
ミラー36と投影レンズ513と投影ミラー37とを経
由してスクリーン38上に投影される。そこから微小時
間が経過してスクリーン38が回転し、その回転角度が
θ2になったとき、今度はθ2に対応した表示対象物の
断面画像P2(DMD33で生成)が、図2に示した投
影ミラー36と投影レンズ513と投影ミラー37とを
経由してスクリーン38上に投影される。
【0038】投影ミラー36、投影レンズ513および
投影ミラー37はスクリーン38に対して一定の位置関
係を保ったまま共に回転するので、スクリーン38上に
は回転にかかわらず常に断面像が投影され続ける。そし
て回転部材39を180゜回転(若しくは360°回
転)させた時点で再び始めと同じ断面画像が現れ、1回
の体積走査が完了する。以上の動作を回転部材39の回
転の速度を残像効果が起きるように十分に速く、かつ投
影する断面像の枚数を十分に多くすることによって、観
察者は断面画像の包絡として表示対象物の立体像を視認
することができるのである。
【0039】次に断面画像の大きさ(解像度)について
述べる。図4はスクリーン38に投影される断面画像の
大きさを示す図である。断面画像は256画素(水平方
向)×256画素(垂直方向)の大きさで、スクリーン
38の回転軸に対して対称に投影される。すなわち、回
転軸を中心として周方向に向かって左右128画素の大
きさとなる。投影される断面画像はスクリーン38と一
定の関係を保ったまま共に回転するので、スクリーン3
8の回転にかかわらず、投影される断面画像の大きさは
一定である。なお、図4に示す断面画像の大きさは単な
る一例であり、使用されるDMD33に設けられた微小
ミラーの数に応じて任意の大きさが設定可能である。
【0040】<B.カラー表示のための構成>この実施
の形態におけるカラー表示を行うための構成について説
明する。カラーフィルタ45は複数の領域に分割され、
各領域ごとに例えばR(赤),G(緑),B(青)の3
つの色成分のうちのいずれかの色成分の光を透過するよ
うに分割されている。R,G,Bの3つの色成分に分割
することによってスクリーン38に断面画像をカラー表
示することができるのである。
【0041】カラー表示を行うために、従来のようにD
MDに照射する照明光をR成分とG成分とB成分とを時
分割で生成する方法や、DMDを3個準備してそれぞれ
のDMDにおいてR成分、G成分、B成分のそれぞれに
対応する断面画像を生成する方法が考えられる。しか
し、前者の方法ではR,G,Bの3枚の断面画像を投影
することによって1枚のカラーの断面画像を生成するも
のであるため、3倍の表示時間を必要とする。また、後
者の方法では3個のDMDを必要とするためコストアッ
プの要因となり好ましくない。
【0042】この実施の形態では、1つのDMD33を
R,G,Bに対応する複数の領域に分割する構成を採用
し、1枚のカラー画像を投影する時間を短縮し、かつ、
低コストでカラー表示可能なように実現するものであ
る。
【0043】図5はこの実施の形態に係るカラーフィル
タ45の構成を示す図である。この実施の形態では図5
に示すようなカラーフィルタ45を使用する。図5に示
すカラーフィルタ45は、R成分の光を透過するフィル
タ部分45aとG成分の光を透過するフィルタ部分45
bとB成分の光を透過するフィルタ部分45cとの3つ
の領域に分割されている。このようにカラーフィルタ4
5を色成分の数に応じた各領域に分割することは容易か
つ安価に実現可能である。そして、図5に示すように領
域分割されたカラーフィルタ45をDMD33の画像生
成面側に配置するのである。
【0044】図6はDMD33の画像生成面の概略を示
す図である。図5に示すようなカラーフィルタ45をD
MD33上に配置することにより、DMD33の画像生
成面は3つの領域33a、33b、33cに分割され
る。領域33aはカラーフィルタ45を介してR成分の
光を受ける領域であり、領域33bはG成分の光を受け
る領域であり、領域33cはB成分の光を受ける領域で
ある。つまり、この実施の形態では画素ごとに色成分を
規定するのではなく、図6に示すように2次元的な画素
の連続配列として各色成分ごとの領域を規定するのであ
る。
【0045】そして、図4に示したようにスクリーン3
8上に256画素×256画素の断面画像を投影する場
合、図6に示すようにDMD33の各領域33a、33
b、33cのそれぞれのほぼ中央付近に位置する256
画素×256画素の画像生成部分において各色成分に対
応する断面画像の生成が行われる。そして、DMD33
として画素数(微小ミラーの数)の多いものを使用すれ
ば、領域33aでの画像生成部分と領域33bでの画像
生成部分および領域33bでの画像生成部分と領域33
cでの画像生成部分との間隔を十分に広く設定すること
ができるため、DMD33に対してカラーフィルタ45
を配設する作業も容易に行うことができる。つまり、各
領域33a〜33cにおける画像生成部分が互いに隣接
していない状態であれば、カラーフィルタ45を配設す
る際の取り付け位置が若干ずれたとしてもそれによって
各画像生成部分に他の色成分の光が入射することを避け
ることができるので各色成分の断面画像を問題なく生成
することが可能になる。
【0046】以上のことを換言すると、この実施の形態
ではDMD33とカラーフィルタ45とによって構成さ
れる画像生成手段が、一体化された画素配列面が分割さ
れることによりそれぞれが画素の2次元的な連続配列と
して規定された複数の領域を有しており、各領域におい
てそれぞれ異なる色成分についての複数の断面画像を同
時に生成することによって、スクリーン38に投影され
る立体画像をカラー化するのに必要な各色成分ごとの断
面画像を生成することができるように構成されている。
したがって、簡単な構成で比較的容易かつ安価にカラー
表示を行うことができるとともに、各色成分がR,G,
Bの3つの色成分である場合には時分割によってカラー
表示を行う場合に比べて3倍の数の断面画像を投影する
ことができるため、投影される立体カラー画像の高精細
化にも寄与するのである。さらに、時分割でカラー表示
を行う場合には回転式のカラーフィルタを回転させる駆
動部等が必要になるが、この実施の形態のようにDMD
33を複数の領域に分割し、それぞれの領域で同時に各
色成分に対応する断面画像を生成するように構成すれ
ば、カラー表示を行うための特別な駆動部等を設ける必
要がないので、カラー表示を行うための構成を小型化す
ることもできる。
【0047】<C.中間光学系>次に、中間光学系51
1について説明する。図7は図2に示した中間光学系5
11の詳細を示す図である。上記のように異なる領域で
R,G,Bの各成分ごとの断面画像が生成される場合に
は、それらの断面画像がスクリーン38に投影される過
程で1つの画像として合成されることが必要になる。そ
うすることによって1つのカラー画像が形成されるから
である。
【0048】このため、中間光学系511は両側テレセ
ントリック光学系511aと光路長調整器511b,5
11cとダイクロイックミラー511d,511eとミ
ラー511f,511gとを備えており、図6の領域3
3a〜33cのそれぞれで生成される各色成分ごとの断
面画像を一の光路上に合成する。
【0049】DMD33の各領域で生成されたR成分、
G成分、B成分のそれぞれの光(断面画像)はTIRプ
リズム44を通って両側テレセントリック光学系511
aによって平行光にされる。そして、平行光になった
R,G,Bの各成分の光(断面画像)はそれぞれ異なる
3つの光路を形成する。例えば、図7に示すようにR成
分の光はG成分の光の上側を通り、B成分の光はG成分
の光の下側を通るような3つの平行光が形成される。
【0050】R成分の光は両側テレセントリック光学系
511aによって平行光とされた後、光路長調整器51
1bに入射し、この光路長調整器511bによってR成
分の断面画像がG成分の断面画像との間に生じる光路差
の補償が行われる。光路差の補償が行われたR成分の光
はミラー511fによって全反射されてダイクロイック
ミラー511dによってG成分の光と合成される。ダイ
クロイックミラー511dはR成分の光を反射し、他の
成分の光を透過させる。したがって、このダイクロイッ
クミラー511dにおいてR成分の光が反射され、G成
分の光が透過して一の光路上にR成分とG成分との合成
が行われるのである。
【0051】また、B成分の光についても両側テレセン
トリック光学系511aによって平行光とされた後、光
路長調整器511cに入射し、この光路長調整器511
cによってB成分の断面画像がG成分の断面画像との間
に生じる光路差の補償が行われる。光路差の補償が行わ
れたB成分の光はミラー511gによって全反射されて
ダイクロイックミラー511eによってR成分およびG
成分の光と合成される。ダイクロイックミラー511e
はB成分の光を反射し、他の成分の光を透過させる。し
たがって、このダイクロイックミラー511eにおいて
B成分の光が反射され、R成分およびG成分の光が透過
して一の光路上にR,G,Bの各成分の合成が行われる
のである。
【0052】そして合成された各色成分の光は、図2に
示すように像回転補償機構34、投影ミラー36、投影
レンズ513、投影ミラー37を介してスクリーン38
上に投影される。
【0053】このようにしてDMD33の異なる領域で
R,G,Bの各成分ごとの断面画像が生成される場合で
あっても、それらの断面画像をスクリーン38に投影さ
れる過程で1つの画像として合成することができ、スク
リーン38上には適切な1つのカラー表示された断面画
像を投影することが可能になる。
【0054】なお、R成分とB成分との光路中に介挿さ
れている光路長調整器511b,511cはそれぞれ所
定の屈折率を有する媒質によって構成されており、その
媒質中を各色成分の光が通過することによってその屈折
率と光軸方向の厚さとに基づいた光路長の補償が行われ
る。
【0055】図7において各色成分が一の光路に合成さ
れた後の断面画像について考えると、G成分の光はR成
分、B成分の光に比して光路長が短いため、G成分の光
の結像位置はR成分とB成分との光の結像位置よりも光
軸方向に進んだ位置となる。つまり、各色成分に光路差
があることにより、各色成分の結像位置が一致しない事
態が生じるのである。この事態を放置することは、ある
色成分の断面画像はスクリーン38の投影面上に結像す
るが、他の色成分の断面画像については投影面上に結像
しないことになる。この結果、スクリーン38に投影さ
れる各色成分の断面画像のうちにピントのぼけた画像が
存在することになり、表示画像の画質の低下を招くこと
になる。
【0056】そこで、上記のように光路長調整器511
b,511cをR成分とB成分との光路中に介挿させて
R成分とG成分およびB成分とG成分の光路差を補償
し、各色成分の結像位置をG成分の光の結像位置に一致
させるのである。それによってR,G,Bの各色成分の
光が同一位置に結像するようになり、各色成分の断面画
像は全てスクリーン38の投影面上に結像してピントの
合った高画質な断面画像の表示が可能になる。
【0057】<D.両側テレセントリック光学系>上述
のように、この実施の形態では中間光学系511におい
て、等倍の結像光学系として両側テレセントリック光学
系511aを設けているが、この光学系が両側テレセン
トリックとなっているのは、以下のような理由による。
【0058】表示素子(DMD33)側(拡大光学系に
おける縮小側)においては、その光学系によってDMD
33で反射された光が、その光に対して各種処理を行う
ための光学系(以下「処理光学系」という)によりケラ
レてしまわないようにテレセントリック(物体側テレセ
ントリック)である必要がある。
【0059】また中間像を形成する側(拡大光学系にお
ける拡大側)においては、投影光学系52に対して光量
の損失なくリレーしてしかも投影光学系52に入射させ
る際にコンデンサレンズを不要とするために、テレセン
トリック(像側テレセントリック)であることが望まし
い。
【0060】さらに、この立体画像表示装置100で
は、DMD33においてR,G,B成分の光を分離した
状態で反射し、後に光路長調整器511b,511cで
各色成分間の光路長の差を補償しているが、このような
光路長の補償の前に、各色成分が混ざり合ってしまうと
光路長の補償ができない。すなわち、光路長調整器51
1b,511cに各色成分の光を分離した状態で入射さ
せるために、DMD33と光路長調整器511b,51
1cとの間の光学系は両側テレセントリックである必要
がある。
【0061】このような事情から、この光学系は両側テ
レセントリックとなるように構成されている。なお、こ
の実施の形態においては、光路長調整器511b,51
1c、ダイクロイックミラー511d,511e、ミラ
ー511f,511gおよび像回転補償機構34が処理
光学系に該当する。
【0062】そこで、この実施の形態では、両側テレセ
ントリック光学系511aとして、以下のようなレンズ
構成を採用している(図8、図10、図12、図14、
図16、図18参照)。すなわち、少なくとも1枚の前
群正レンズと、少なくとも1枚の正レンズおよび少なく
とも1枚の負レンズを備える前群接合レンズと、少なく
とも1枚の前群負レンズとを備える前群レンズ系と、光
束を規制する光束規制(絞り)と、少なくとも1枚の後
群負レンズと、少なくとも1枚の負レンズおよび少なく
とも1枚の正レンズを備える後群接合レンズと、少なく
とも1枚の後群正レンズとを備える後群レンズ系と、を
備えている。
【0063】また、光束規制を中心として前群レンズ系
と後群レンズ系とを対称に構成している。これにより、
両側テレセントリックとすることができるとともに、前
群レンズ系と後群レンズ系とを異なる構成とするのに比
べて同じ構成のレンズ系を2つ作ればよいので、製造工
程が簡略化できる。
【0064】また、両側テレセントリック光学系511
aの全系の焦点距離flが、次式を満足するようにして
いる。 |fl|>75 ・・・(式1) これは、全系の焦点距離flが余りにも正または負の短
い値を取ると、両側テレセントリックとするのが難し
く、性能(物点を固定した状態での点像強度分布の状
態)が必要な程度のものにできないからである。
【0065】また、立体画像表示装置の中間部分では、
なるべく、性能劣化がない(各種収差がない)のがよ
い。すなわち、レンズ枚数を多くして各種収差を減らし
たい。しかしながら、余りにもレンズ枚数が多くなると
全体の構成が大きくなってしまう。そこで、前群レンズ
系および後群レンズ系それぞれのレンズ構成を、通常用
いられるガウスタイプのレンズよりも負レンズの数を1
枚多く、2枚として全体の構成を余り大きくしないで収
差をとり易くした。具体的には、前群レンズ系は、前群
接合レンズに含まれる負レンズおよび前群負レンズの2
枚の負レンズを、後群レンズ系は、後群接合レンズに含
まれる負レンズおよび後群負レンズの2枚の負レンズ
を、それぞれ備えるものとしている。
【0066】また、正レンズは通常6枚程度を使い、そ
れ以上のレンズは色収差の補正量や要求される性能に応
じて枚数を変えている。
【0067】そして、このような性能を有する両側テレ
セントリック光学系511a、具体的には、後述する各
実施例の両側テレセントリック光学系511a1〜51
1a6のいずれかを、その表示素子側の焦点がDMD3
3の表面に位置するように、また、中間像を形成する側
の焦点が上記各処理光学系への入射位置もしくはそれよ
り手前近傍に位置するように配置している。
【0068】以上説明したように、この実施の形態に係
る立体画像表示装置100によれば、反射型の表示素子
としてのDMD33に表示された画像からの光を結像さ
せる両側テレセントリック光学系511aを備えるた
め、両側テレセントリック光学系511aの中間像を形
成する側に、DMD33により反射された光に対して処
理光学系としての、光路長調整器511b,511c、
ダイクロイックミラー511d,511e、ミラー51
1f,511gおよび像回転補償機構34等を、それら
によってDMD33からの光がケラレることなく介挿す
ることができる。そのため、処理光学系において像の光
学的な処理を行った後に、投影光学系52によって投影
する装置とすることができる。
【0069】また、両側テレセントリック光学系511
aが、上記のようなレンズ構成になっているため、レン
ズバックが長いことにより、上記処理光学系を容易に挿
入することができる。
【0070】また、DMD33が色を構成する複数の画
像成分としてのR、G、B成分のそれぞれを表示するカ
ラー表示素子であり、両側テレセントリック光学系51
1aによって結像された各色成分の像の光路長の差を補
償する光路長補償光学系としての光路長調整器511
b,511cをさらに備えるため、両側テレセントリッ
ク光学系511aによって、R、G、B成分それぞれの
光を分離した状態で光路長調整器511b,511cに
入射させることができ、確実に光路長差の補償が行え、
鮮明な立体画像を表示することができる。
【0071】また、両側テレセントリック光学系511
aを光束規制を中心として前群レンズ系と後群レンズ系
とを対称に構成しているため、製造工程が簡略化でき、
安価な両側テレセントリック光学系とすることができ
る。
【0072】以下、両側テレセントリック光学系511
aの各実施形態について説明する。
【0073】<<1.第1実施形態>>第1実施形態に
係る両側テレセントリック光学系511aでは、特に以
下のような構成としている(図8参照)。
【0074】すなわち、前群接合レンズおよび後群接合
レンズがそれぞれ1枚の正レンズおよび1枚の負レンズ
からなっている。
【0075】また、前群接合レンズと前群負レンズとの
間に、所定程度より弱い屈折力を持つ前群レンズと、前
記後群接合レンズと前記後群負レンズとの間に、所定程
度より弱い屈折力を持つ後群レンズとを備えている。
【0076】さらに、前群負レンズおよび後群負レンズ
のそれぞれが曲率の強い方の面を光束規制側に向けて設
けられている。
【0077】ここで「所定程度より弱い屈折力を持つレ
ンズ」(以下「弱レンズ」という)とは、各レンズのう
ち最も強い屈折力を持つ正レンズに対して所定の比率よ
り弱い屈折力を持つことを指し、具体的には、最も強い
屈折力を持つ正レンズの空気中の屈折力をPm(以下
「最強屈折力Pm」という)とし、所定程度より弱い屈
折力を持つレンズの空気中の屈折力をPw(以下「弱屈
折力Pw」という)とし、屈折力の比を|Pw/Pm|で定
義するとき、次式を満足することを指す。 |Pw/Pm|<0.2 ・・・(式2) なお、この式2から分かるように屈折力の比は絶対値を
とっているので、弱屈折力Pwは正でも負でもよい。
【0078】以上のような構成の両側テレセントリック
光学系511aの実施例を以下に示す。
【0079】[第1実施例]図8は第1実施例に係る両
側テレセントリック光学系511a1の光路図である。
この両側テレセントリック光学系511a1において、
前群レンズ系G1は面r1,r2を有するレンズL1と、面
r3,r4を有するレンズL2と、面r5,r6を有するレ
ンズL3と、面r6,r7を有するレンズL4と、面r8,
r9を有するレンズL5と、面r10,r11を有するレンズ
L6とを備えている。
【0080】さらに、面r12を有する光束規制Sを挟ん
で、前群レンズ系と対称に後群レンズ系が形成されてお
り、後群レンズ系G2は面r13,r14を有するレンズL7
と、面r15,r16を有するレンズL8と、面r17,r18
を有するレンズL9と、面r18,r19を有するレンズL1
0と、面r20,r21を有するレンズL11と、面r22,r2
3を有するレンズL12とを備えている。なお、接合レン
ズにおける2つのレンズの接合する面は共通の参照符号
を付した。また、図8にはTIRプリズム44およびカ
バーガラス43も図示した。
【0081】表1に、第1実施例の諸元の値を示す。
【0082】
【表1】
【0083】表1および以下の各表においてNdおよび
νdはd線(波長587.56nm)に対する屈折率およびア
ッベ数をそれぞれ表わしており、曲率半径および軸上面
間隔の単位はmmである。また、表1および以下の各表
中のレンズ(素子)の欄に記載されている「43」およ
び「44」はそれぞれカバーガラス43およびTIRプ
リズム44を表わしており、カバーガラス43の入射面
43aおよび出射面43b、TIRプリズム44の入射
面43a(カバーガラス43の出射面と共通)および出
射面43bについても並記した。
【0084】表1から明らかなように、第1実施例の両
側テレセントリック光学系511a1の全系の焦点距離
flは式1を満たしている。
【0085】また、前群レンズ系G1ではレンズL1が前
群正レンズに、レンズL3およびL4が前群接合レンズに
おける正レンズおよび負レンズに、レンズL5が前群レ
ンズに、レンズL6が前群負レンズに、それぞれ相当し
ている。また、後群レンズ系G2では、レンズL12が後
群正レンズに、レンズL9およびL10が後群接合レンズ
における正レンズおよび負レンズに、レンズL7が後群
負レンズに、それぞれ相当している。
【0086】また、前群負レンズとしてのレンズL6に
おける曲率の強い(曲率半径の小さい)方の面r11およ
び後群負レンズとしてのレンズL7における曲率の強い
(曲率半径の小さい)方の面r13がそれぞれ光束規制S
側に向けられている。
【0087】さらに、弱レンズとしてのレンズL5につ
いて、表1から最強屈折力Pmおよび弱屈折力Pwを求め
ると次式となる。 Pm=(面r5の曲率半径)−(面r6の曲率半径)=0.07381
88 Pw=(面r8の曲率半径)−(面r9の曲率半径)=0.01024
98 したがって、第1実施例の両側テレセントリック光学系
511a1の屈折力の比は次式のように式2の条件を満
たす。 |Pw/Pm|=0.13885<0.2 なお、レンズL8の面r15,r16については、この両側
テレセントリック光学系511a1の対称性より同様に
式2の条件を満たす。
【0088】図9は第1実施例に係る両側テレセントリ
ック光学系511a1の収差図であり、(a)は球面収
差、(b)は非点収差、(c)は歪曲を表わす図であ
る。図9(a)において破線SCは正弦条件の波長にお
ける球面収差を表わしており、また、図9(b)におい
てY’は像高を、実線DSはサジタル像面の位置を、破
線DMはメリディオナル像面の位置を示している。図9
から分かるように第1実施例では諸収差が良好に保たれ
ている。
【0089】<<2.第2実施形態>>第2実施形態に
係る両側テレセントリック光学系511aでは、特に以
下のような構成としている(図10参照)。
【0090】すなわち、前群正レンズおよび後群正レン
ズをそれぞれ2枚ずつ備えている。
【0091】また、前群接合レンズおよび後群接合レン
ズがそれぞれ、1枚の正レンズ、1枚の負レンズおよび
所定程度より弱い屈折力を持つレンズからなっている。
【0092】さらに、前群負レンズおよび後群負レンズ
のそれぞれが曲率の強い方の面を光束規制側に向けて設
けられている。
【0093】ここでも、「所定程度より弱い屈折力を持
つレンズ」は前述の弱レンズであり、その屈折力の比が
式2を満たすものとなっている。また、弱屈折力Pwは
正でも負でもよい。
【0094】以上のような構成の両側テレセントリック
光学系511aの実施例を以下に示す。
【0095】[第2実施例]図10は第2実施例に係る
両側テレセントリック光学系511a2の光路図であ
る。この両側テレセントリック光学系511a2におい
て、前群レンズ系G1は面r1,r2を有するレンズL1
と、面r3,r4を有するレンズL2と、面r5,r6を有
するレンズL3と、面r6,r7を有するレンズL4と、面
r7,r8を有するレンズL5と、面r9,r10を有するレ
ンズL6とを備えている。
【0096】さらに、面r11を有する光束規制Sを挟ん
で、前群レンズ系と対称に後群レンズ系が形成されてお
り、後群レンズ系G2は面r12,r13を有するレンズL7
と、面r14,r15を有するレンズL8と、面r15,r16
を有するレンズL9と、面r16,r17を有するレンズL1
0と、面r18,r19を有するレンズL11と、面r20,r2
1を有するレンズL12とを備えている。なお、接合レン
ズにおける2つのレンズの接合する面は共通の参照符号
を付した。また、図10にはTIRプリズム44および
カバーガラス43も図示した。
【0097】表2に、第2実施例の諸元の値を示す。
【0098】
【表2】
【0099】表2から明らかなように、第2実施例の両
側テレセントリック光学系511a2の全系の焦点距離
flは式1を満たしている。
【0100】また、前群レンズ系G1ではレンズL1,L
2が前群正レンズに、レンズL3,L4およびL5が前群接
合レンズにおける正レンズ、負レンズおよび弱レンズ
に、レンズL6が前群負レンズに、それぞれ相当してい
る。また、後群レンズ系G2では、レンズL12が後群正
レンズに、レンズL9,L10およびL11が後群接合レン
ズにおける正レンズ、負レンズおよび弱レンズに、レン
ズL7が後群負レンズに、それぞれ相当している。
【0101】また、前群負レンズとしてのレンズL6に
おける曲率の強い(曲率半径の小さい)方の面r10およ
び後群負レンズとしてのレンズL7における曲率の強い
(曲率半径の小さい)方の面r12がそれぞれ光束規制S
側に向けられている。
【0102】さらに、弱レンズとしてのレンズL5につ
いて、表1から最強屈折力Pmおよび弱屈折力Pwを求め
ると次式となる。 Pm=(面r5の曲率半径)−(面r6の曲率半径)=0.04291
94 Pw=(面r8の曲率半径)−(面r9の曲率半径)=0.00326
69 したがって、第2実施例の両側テレセントリック光学系
511a2の屈折力の比は次式のように式2の条件を満
たす。|Pw/Pm|=0.076117<0.2なお、レンズL8
の面r14,r15については、この両側テレセントリック
光学系511a2の対称性より同様に式2の条件を満た
す。
【0103】図11は第2実施例に係る両側テレセント
リック光学系511a2の収差図であり、(a)は球面
収差、(b)は非点収差、(c)は歪曲を表わす図であ
る。図11における各記号は図9と同様である。図11
から分かるように第1実施例では諸収差が良好に保たれ
ている。
【0104】<<3.第3実施形態>>第3実施形態に
係る両側テレセントリック光学系511aでは、特に以
下のような構成としている(図12、図14、図16、
図18参照)。
【0105】すなわち、前群正レンズおよび後群正レン
ズをそれぞれ2枚ずつ備えている。
【0106】また、前群接合レンズおよび後群接合レン
ズがそれぞれ1枚の正レンズおよび1枚の負レンズから
なっている。
【0107】さらに、前群負レンズおよび後群負レンズ
のそれぞれが曲率の強い方の面を光束規制側に向けて設
けられている。
【0108】以上のような構成の両側テレセントリック
光学系511aの実施例を以下に示す。
【0109】[第3実施例]図12は第3実施例に係る
両側テレセントリック光学系511a3の光路図であ
る。この両側テレセントリック光学系511a3におい
て、前群レンズ系G1は面r1,r2を有するレンズL1
と、面r3,r4を有するレンズL2と、面r5,r6を有
するレンズL3と、面r6,r7を有するレンズL4と、面
r8,r9を有するレンズL5とを備えている。
【0110】さらに、面r10を有する光束規制Sを挟ん
で、前群レンズ系と対称に後群レンズ系が形成されてお
り、後群レンズ系G2は面r11,r12を有するレンズL6
と、面r13,r14を有するレンズL7と、面r14,r15
を有するレンズL8と、面r16,r17を有するレンズL9
と、面r18,r19を有するレンズL10とを備えている。
なお、接合レンズにおける2つのレンズの接合する面は
共通の参照符号を付した。また、図12にはTIRプリ
ズム44およびカバーガラス43も図示した。
【0111】表3に、第3実施例の諸元の値を示す。
【0112】
【表3】
【0113】表3から明らかなように、第3実施例の両
側テレセントリック光学系511a3の全系の焦点距離
flは式1を満たしている。
【0114】また、前群レンズ系G1ではレンズL1,L
2が前群正レンズに、レンズL3,L4が前群接合レンズ
における正レンズおよび負レンズに、レンズL5が前群
負レンズに、それぞれ相当している。また、後群レンズ
系G2では、レンズL10,L9が後群正レンズに、レンズ
L8およびL7が後群接合レンズにおける正レンズおよび
負レンズに、レンズL6が後群負レンズに、それぞれ相
当している。
【0115】また、前群負レンズとしてのレンズL5に
おける曲率の強い(曲率半径の小さい)方の面r9およ
び後群負レンズとしてのレンズL6における曲率の強い
(曲率半径の小さい)方の面r11がそれぞれ光束規制S
側に向けられている。
【0116】図13は第3実施例に係る両側テレセント
リック光学系511a3の収差図であり、(a)は球面
収差、(b)は非点収差、(c)は歪曲を表わす図であ
る。図13における各記号は図9と同様である。図13
から分かるように第3実施例では諸収差が良好に保たれ
ている。
【0117】[第4実施例]図14は第4実施例に係る
両側テレセントリック光学系511a4の光路図であ
る。この両側テレセントリック光学系511a4におけ
るレンズ構成は第3実施例と同様である。
【0118】表4に、第4実施例の諸元の値を示す。
【0119】
【表4】
【0120】表4から明らかなように、第4実施例の両
側テレセントリック光学系511a4の全系の焦点距離
flは式1を満たしている。
【0121】また、前群レンズ系G1ではレンズL1,L
2が前群正レンズに、レンズL3,L4が前群接合レンズ
における正レンズおよび負レンズに、レンズL5が前群
負レンズに、それぞれ相当している。また、後群レンズ
系G2では、レンズL10,L9が後群正レンズに、レンズ
L8およびL7が後群接合レンズにおける正レンズおよび
負レンズに、レンズL6が後群負レンズに、それぞれ相
当している。
【0122】また、前群負レンズとしてのレンズL5に
おける曲率の強い(曲率半径の小さい)方の面r9およ
び後群負レンズとしてのレンズL6における曲率の強い
(曲率半径の小さい)方の面r11がそれぞれ光束規制S
側に向けられている。
【0123】図15は第4実施例に係る両側テレセント
リック光学系511a4の収差図であり、(a)は球面
収差、(b)は非点収差、(c)は歪曲を表わす図であ
る。図15における各記号は図9と同様である。図15
から分かるように第4実施例では諸収差が良好に保たれ
ている。
【0124】[第5実施例]図16は第5実施例に係る
両側テレセントリック光学系511a5の光路図であ
る。この両側テレセントリック光学系511a5におけ
るレンズ構成は第3実施例と同様である。
【0125】表5に、第5実施例の諸元の値を示す。
【0126】
【表5】
【0127】表5から明らかなように、第5実施例の両
側テレセントリック光学系511a5の全系の焦点距離
flは式1を満たしている。
【0128】また、前群レンズ系G1ではレンズL1,L
2が前群正レンズに、レンズL3,L4が前群接合レンズ
における正レンズおよび負レンズに、レンズL5が前群
負レンズに、それぞれ相当している。また、後群レンズ
系G2では、レンズL10,L9が後群正レンズに、レンズ
L8およびL7が後群接合レンズにおける正レンズおよび
負レンズに、レンズL6が後群負レンズに、それぞれ相
当している。
【0129】また、前群負レンズとしてのレンズL5に
おける曲率の強い(曲率半径の小さい)方の面r9およ
び後群負レンズとしてのレンズL6における曲率の強い
(曲率半径の小さい)方の面r11がそれぞれ光束規制S
側に向けられている。
【0130】図17は第5実施例に係る両側テレセント
リック光学系511a5の収差図であり、(a)は球面
収差、(b)は非点収差、(c)は歪曲を表わす図であ
る。図17における各記号は図9と同様である。図17
から分かるように第5実施例では諸収差が良好に保たれ
ている。
【0131】[第6実施例]図18は第6実施例に係る
両側テレセントリック光学系511a6の光路図であ
る。この両側テレセントリック光学系511a6におけ
るレンズ構成は第3実施例と同様である。
【0132】表6に、第6実施例の諸元の値を示す。
【0133】
【表6】
【0134】表6から明らかなように、第6実施例の両
側テレセントリック光学系511a6の全系の焦点距離
flは式1を満たしている。
【0135】また、前群レンズ系G1ではレンズL1,L
2が前群正レンズに、レンズL3,L4が前群接合レンズ
における正レンズおよび負レンズに、レンズL5が前群
負レンズに、それぞれ相当している。また、後群レンズ
系G2では、レンズL10,L9が後群正レンズに、レンズ
L8およびL7が後群接合レンズにおける正レンズおよび
負レンズに、レンズL6が後群負レンズに、それぞれ相
当している。
【0136】また、前群負レンズとしてのレンズL5に
おける曲率の強い(曲率半径の小さい)方の面r9およ
び後群負レンズとしてのレンズL6における曲率の強い
(曲率半径の小さい)方の面r11がそれぞれ光束規制S
側に向けられている。
【0137】図19は第6実施例に係る両側テレセント
リック光学系511a6の収差図であり、(a)は球面
収差、(b)は非点収差、(c)は歪曲を表わす図であ
る。図19における各記号は図9と同様である。図19
から分かるように第5実施例では諸収差が良好に保たれ
ている。
【0138】以上、第1〜第6実施例に係る両側テレセ
ントリック光学系511a1〜511a6の収差図から
明らかなように、レンズ枚数が多いほど収差が良くなっ
ている。
【0139】<E.変形例>上記実施の形態において投
影装置およびテレセントリック光学系の例を示したが、
この発明はこれに限定されるものではない。
【0140】例えば、上記実施の形態に係る立体画像表
示装置100では両側テレセントリック光学系511a
による像を、処理光学系としての、光路長調整器511
b,511c、ダイクロイックミラー511d,511
eおよびミラー511f,511gに入射させるものと
したが、光路長の補償の必要がない場合には直接、像回
転補償機構34等その他の処理光学系に入射させてもよ
く、さらには、単純に平面画像を拡大表示させるプロジ
ェクタ等ではテレセントリック光学系による像を直接、
投影光学系に入射させるものとしてもよい。
【0141】また、上記各実施例における両側テレセン
トリック光学系511aは全て、光束規制Sを中心とし
て前群レンズ系G1と後群レンズ系G2とが対称となるよ
うに構成したが、いずれかのレンズを若干ずらせた非対
称な構成としてもよい。
【0142】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1ないし請
求項3の発明によれば、反射型の表示素子の画像からの
光を結像させるテレセントリック光学系を備えるため、
テレセントリック光学系の結像位置に投影光学系以外の
処理光学系を、それによって表示素子からの光がケラレ
ることなく介挿することができ、処理光学系において像
の光学的な処理を行った後に、投影光学系によって投影
する装置とすることができる。
【0143】また、特に請求項2の発明によれば、テレ
セントリック光学系が、前群レンズ系と、光束規制と、
後群レンズ系とを備えるものであり、前群レンズ系は、
少なくとも1枚の前群正レンズと、少なくとも1枚の正
レンズおよび少なくとも1枚の負レンズを備える前群接
合レンズと、少なくとも1枚の前群負レンズとを備え、
後群レンズ系は、少なくとも1枚の後群負レンズと、少
なくとも1枚の負レンズおよび少なくとも1枚の正レン
ズを備える後群接合レンズと、少なくとも1枚の後群正
レンズとを備え、テレセントリック光学系の全系の焦点
距離flとするとき、|fl|>75を満足するため、
レンズバックが長いことにより、上記処理光学系を容易
に介挿することができる。
【0144】また、特に請求項3の発明によれば、表示
素子が色を構成する複数の画像成分のそれぞれを表示す
るカラー表示素子であり、テレセントリック光学系によ
って結像された各画像成分の像の光路長の差を補償する
光路長補償光学系をさらに備えるため、確実に光路長の
差を補償できるので、鮮明な画像を表示することができ
る。
【0145】また、請求項4ないし請求項8の発明によ
れば、前群レンズ系と、光束規制と、後群レンズ系とを
備え、前群レンズ系は、少なくとも1枚の前群正レンズ
と、少なくとも1枚の正レンズおよび少なくとも1枚の
負レンズを備え、後群レンズ系は、少なくとも1枚の前
群負レンズとを備える前群レンズ系と、光束規制と、少
なくとも1枚の後群負レンズと、少なくとも1枚の負レ
ンズおよび少なくとも1枚の正レンズを備える後群接合
レンズと、少なくとも1枚の後群正レンズとを備え、f
lをテレセントリック光学系の全系の焦点距離とすると
き、|fl|>75を満足するため、レンズバックの長
い、テレセントリック光学系とすることができる。
【0146】また、特に請求項5の発明によれば、光束
規制を中心として前群レンズ系と後群レンズ系とが対称
に構成されているため、両側テレセントリック光学系と
することができるとともに、製造工程が簡略化でき、安
価なテレセントリック光学系とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係る立体画像表示装置の概観を示
す図である。
【図2】立体画像表示装置における光学系を含む構成を
示す図である。
【図3】スクリーンおよび回転部材の斜視概観図の一例
を示す図である。
【図4】スクリーンに投影される断面画像の大きさを示
す図である。
【図5】この実施の形態に係るカラーフィルタの構成を
示す図である。
【図6】DMDの画像生成面の概略を示す図である。
【図7】図2に示した中間光学系の詳細を示す図であ
る。
【図8】第1実施例に係る両側テレセントリック光学系
の光路図である。
【図9】第1実施例に係る両側テレセントリック光学系
の収差図である。
【図10】第2実施例に係る両側テレセントリック光学
系の光路図である。
【図11】第2実施例に係る両側テレセントリック光学
系の収差図である。
【図12】第3実施例に係る両側テレセントリック光学
系の光路図である。
【図13】第3実施例に係る両側テレセントリック光学
系の収差図である。
【図14】第4実施例に係る両側テレセントリック光学
系の光路図である。
【図15】第4実施例に係る両側テレセントリック光学
系の収差図である。
【図16】第5実施例に係る両側テレセントリック光学
系の光路図である。
【図17】第5実施例に係る両側テレセントリック光学
系の収差図である。
【図18】第6実施例に係る両側テレセントリック光学
系の光路図である。
【図19】第6実施例に係る両側テレセントリック光学
系の収差図である。
【符号の説明】
34 像回転補償機構(処理光学系) 36,37 投影ミラー 44 TIRプリズム 50 処理・投影光学系 51 処理・投影レンズ系 52 投影光学系 100 立体画像表示装置(投影装置) 511 中間光学系 511a,511a1〜511a6 両側テレセントリ
ック光学系 511b,511c 光路長調整器(処理光学系) 511d,511e ダイクロイックミラー(処理光学
系) 511f,511g ミラー(処理光学系) 513 投影レンズ 33 DMD G1 前群レンズ系 G2 後群レンズ系 L1〜L10 レンズ Pm 最強屈折力 Pw 弱屈折力 S 光束規制 fl 全系の焦点距離 r1〜r23 面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮崎 誠 大阪府大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪国際ビル ミノルタ株式会社内 Fターム(参考) 2H059 AA33 AA38 2H087 KA06 LA27 NA02 PA08 PA19 PB10 PB12 QA02 QA03 QA06 QA07 QA12 QA14 QA21 QA25 QA32 QA34 QA41 QA45

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 投影光学系により画像を投影して表示す
    る投影装置であって、 反射光を用いて画像を表示する反射型の表示素子と、 前記表示素子の前記画像からの光を結像させるテレセン
    トリック光学系と、を備えることを特徴とする投影装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の投影装置であって、 前記テレセントリック光学系が、 前群レンズ系と、光束規制と、後群レンズ系とを備える
    ものであり、 前記前群レンズ系は、少なくとも1枚の前群正レンズ
    と、少なくとも1枚の正レンズおよび少なくとも1枚の
    負レンズを備える前群接合レンズと、少なくとも1枚の
    前群負レンズとを備え、 前記後群レンズ系は、少なくとも1枚の後群負レンズ
    と、少なくとも1枚の負レンズおよび少なくとも1枚の
    正レンズを備える後群接合レンズと、少なくとも1枚の
    後群正レンズとを備え、 前記テレセントリック光学系の全系の焦点距離flが、 |fl|>75 を満足するものであることを特徴とする投影装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の投影装
    置であって、 前記表示素子が色を構成する複数の画像成分のそれぞれ
    を表示するカラー表示素子であり、 前記テレセントリック光学系によって結像された前記各
    画像成分の像の光路長の差を補償する光路長補償光学系
    をさらに備えることを特徴とする投影装置。
  4. 【請求項4】 前群レンズ系と、光束規制と、後群レン
    ズ系とを備え、 前記前群レンズ系は、少なくとも1枚の前群正レンズ
    と、少なくとも1枚の正レンズおよび少なくとも1枚の
    負レンズを備える前群接合レンズと、少なくとも1枚の
    前群負レンズとを備え、 前記後群レンズ系は、少なくとも1枚の後群負レンズ
    と、少なくとも1枚の負レンズおよび少なくとも1枚の
    正レンズを備える後群接合レンズと、少なくとも1枚の
    後群正レンズとを備え、 flをテレセントリック光学系の全系の焦点距離とする
    とき、 |fl|>75 を満足することを特徴とするテレセントリック光学系。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載のテレセントリック光学
    系であって、 前記光束規制を中心として前群レンズ系と後群レンズ系
    とが対称に構成されていることを特徴とするテレセント
    リック光学系。
  6. 【請求項6】 請求項4または請求項5に記載のテレセ
    ントリック光学系であって、 前記前群接合レンズおよび前記後群接合レンズがそれぞ
    れ1枚の正レンズおよび1枚の負レンズからなるもので
    あり、さらに、 前記前群接合レンズと前記前群負レンズとの間に、所定
    程度より弱い屈折力を持つ前群レンズと、 前記後群接合レンズと前記後群負レンズとの間に、所定
    程度より弱い屈折力を持つ後群レンズと、を備え、 前記前群負レンズおよび前記後群負レンズのそれぞれが
    曲率の強い方の面を前記光束規制側に向けたことを特徴
    とするテレセントリック光学系。
  7. 【請求項7】 請求項4または請求項5に記載のテレセ
    ントリック光学系であって、 前記前群正レンズおよび前記後群正レンズをそれぞれ2
    枚ずつ備え、 前記前群接合レンズおよび前記後群接合レンズがそれぞ
    れ、1枚の正レンズ、1枚の負レンズおよび所定程度よ
    り弱い屈折力を持つレンズからなるものであり、 前記前群負レンズおよび前記後群負レンズのそれぞれが
    曲率の強い方の面を前記光束規制側に向けたことを特徴
    とするテレセントリック光学系。
  8. 【請求項8】 請求項4または請求項5に記載のテレセ
    ントリック光学系であって、 前記前群正レンズおよび前記後群正レンズをそれぞれ2
    枚ずつ備え、 前記前群接合レンズおよび前記後群接合レンズがそれぞ
    れ1枚の正レンズおよび1枚の負レンズからなるもので
    あり、さらに、 前記前群負レンズおよび前記後群負レンズのそれぞれが
    曲率の強い方の面を前記光束規制側に向けたことを特徴
    とするテレセントリック光学系。
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