JP2001208490A - フラットヒートパイプおよびその製造方法 - Google Patents

フラットヒートパイプおよびその製造方法

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JP2001208490A
JP2001208490A JP2000020314A JP2000020314A JP2001208490A JP 2001208490 A JP2001208490 A JP 2001208490A JP 2000020314 A JP2000020314 A JP 2000020314A JP 2000020314 A JP2000020314 A JP 2000020314A JP 2001208490 A JP2001208490 A JP 2001208490A
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Hironori Kitajima
寛規 北嶋
Koichi Isaka
功一 井坂
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Hitachi Cable Ltd
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    • F28D15/02Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies in which the medium condenses and evaporates, e.g. heat pipes
    • F28D15/0233Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies in which the medium condenses and evaporates, e.g. heat pipes the conduits having a particular shape, e.g. non-circular cross-section, annular

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 金属管の扁平加工度を大にしても窪みの発生
なく、仕上に加工容易、又長尺、短尺の別なくコスト低
減ができるフラットヒートパイプ及びその製造方法。 【解決手段】 金属の円形パイプ1を原料とし、平行に
伸びる一対の上部平坦部3Aと下部平坦部3B、上部平
坦部3Aと下部平坦部3Bの両端を連結する所定の曲率
の一対の左の端部3Eと右の端部3Eを有し、上部平坦
部3Aと下部平坦部3Bは、内側に変形した窪みのない
フラットヒートパイプ3を提供する。又、金属の円形パ
イプ1を、楕円形状の凹部10Cを持つ一対の上部楕円
金型10Aと下部楕円金型10Bに掛け、金属の円形パ
イプ1を楕円加して楕円パイプ2に加工し、それを一対
の上部平金型11Aと下部平金型11Bに掛け、楕円パ
イプ2に扁平加工し、上下平坦部3A、3Bと一対の端
部3Eを持つフラットヒートパイプに加工する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、潜熱として熱輸
送に使用されるヒートパイプ、特に、ノートパソコン等
の携帯用小型電子機器の冷却装置等に組み込まれて使用
されるフラットヒートパイプおよびその製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】銅管、アルミ管などの金属管内に、凝縮
性の流体を作動液体として封入したヒートパイプは、
銅、アルミ等を金属単体で用いる場合に比較して、熱伝
導率が数倍から数百倍程度優れていることから、熱関連
機器、あるいは各種電子機器等の冷却用素子として多用
されている。従来、―般産業用のヒートパイプは、殆ど
断面円形状の金属管が使用されているが、最近、ノート
パソコン等の携帯用小型電子機器に組み込まれるヒート
パイプは、小型、薄型、軽量化のために、断面形状が特
に扁平型をしたフラットタイプのヒートパイプが主流に
なっている。
【0003】図5は、従来のヒートパイプの断面形状を
示している。このヒートパイプ6は、銅管、またはアル
ミ管などの円形の金属管7を、加工機により径方向に両
側から押し潰すことによって扁平状に加工し、中空部7
Cを形成している。断面円形状の金属管7を上下方向か
ら押し潰すと、金属管7の両側に位置する端部7Eは、
塑性加工時の押圧力に対する抵抗が大きいために潰れに
くく、円形の金属管7の上下の部分のみが押圧力によっ
て押し潰されて内側に窪んでしまい、押し潰し面の上下
に位置する中央部分に上部窪み7A、下部窪み7Bが生
じる。
【0004】図6は、従来の他の形態のヒートパイプの
断面形状を示している。このヒートパイプ8は、特開昭
63―267891号公報に記載されており、金属管9
の内側にスプリングコイル9Aを挿入して適度な内圧を
加えた状態で金属管9を押し潰し加工することにより、
金属管9の内側に向かって発生する窪みを防止しようと
している。また、特開平9―49693号公報には、金
属管の押し潰し面に発生し易い窪みを抑制するために、
金属管を押し潰す前に、金属管に対して焼鈍処理を行な
って加工性を高めてから扁平加工を施す方法が記載され
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、円形金属管
を、単に両側から押し潰す加工法により得られたヒート
パイプ(図5)は、金属管の上下部分が内側に窪んで平
滑な扁平加工が実現されにくいと共に、加工時に押し潰
し面に生じた内側への窪みが、ヒートパイプと発熱体あ
るいは金属体との接触熱抵抗を増加させて、ヒートパイ
プ本来の熱輸送の機能が十分に発揮されないという課題
があった。
【0006】―方、金属管の内側にスプリングコイルを
挿入して押し潰す加工法により得られたヒートパイプ
(図6)は、スプリングコイルを挿入したことによりヒ
ートパイプの作動液の通路断面積が大幅に減少するとと
もに、スプリングコイルと金属管の異種金属の接触によ
る電触作用により腐食を誘発し、しかも長尺のヒートパ
イプを製造するには長さの制限を受けるという問題があ
った。また、金属管を押し潰す前に、金属管に焼鈍処理
を施す方法は、加工度が小さい場合に窪み発生の防止に
有効であるが、加工度が大きい場合、特に、円形金属管
の直径に対して加工後の扁平厚さが薄い場合は、円形金
属管の内側に向けて発生する窪みを防止することが困難
であるとともに、金属管の焼鈍に時間と熱エネルギーを
要するため、コスト高になるという課題があった。
【0007】それ故、本発明の目的は、金属管の扁平加
工度を大きくしても、押し潰し面に窪みの発生がなく、
しかも、コスト低減ができるフラットヒートパイプおよ
びその製造方法を提供することにある。
【0008】本発明の他の目的は、扁平加工後の厚さを
薄く仕上げても加工が容易であり、しかも、短尺、長尺
のいずれの場合でも製造ができるフラットヒートパイプ
およびその製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の目的
を達成するため、金属の円形パイプを原料とし、平行に
伸びる一対の平坦部と、前記一対の平坦部の両端を連結
する所定の曲率の一対の端部を有し、前記一対の平坦部
は、内側に変形した窪みを有しないことを特徴とするフ
ラットヒートパイプを提供し、前記一対の平坦部は、前
記円形パイプを前記所定の曲率に近似した曲率の一対の
端部を有した楕円パイプに加工する楕円加工を行なった
後、前記楕円パイプに扁平加工を施して形成されること
を特徴とするフラットヒートパイプを提供し、前記一対
の平坦部は、その間に銅メッシュ、極細銅線等のウイッ
ク材を有することを特徴とするフラットヒートパイプを
提供し、前記一対の平坦部は、その内面に溝を有するこ
とを特徴とするフラットヒートパイプを提供する。
【0010】また、この発明は、上記の目的を達成する
ため、金属の円形パイプに楕円加工を施して所定の曲率
に近似した曲率の一対の端部を有した楕円パイプに加工
し、前記楕円パイプに扁平加工を施して平行に伸びる一
対の平坦部、および前記一対の平坦部の両端を連結する
前記所定の曲率の一対の端部を有するフラットパイプに
加工することを特徴とするフラットヒートパイプの製造
方法を提供し、 前記楕円パイプに加工するステップ
は、所定の楕円形状の凹部を有する一対の楕円金型によ
って前記円形パイプをプレスするステップであり、前記
フラットパイプに加工するステップは、一対の平金型に
よって前記楕円パイプをプレスするステップであること
を特徴とするフラットヒートパイプの製造方法を提供す
る。
【0011】
【発明の実施の形態】図1(第1の実施の形態)、図2
(第2の実施の形態)、図3(第3の実施の形態)によ
り、本発明の実施の形態のフラットヒートパイプを説明
する。フラットヒートパイプは、例えば、外径7.4m
m、内径6.8mm(肉厚O.3mm)の銅管を用い
て、所定の幅と厚さと中空部を有するフラットヒートパ
イプを形成する。
【0012】(第1の実施の形態のフラットヒートパイ
プ)図1は、本発明の実施の形態のフラットヒートパイ
プを示している。このフラットヒートパイプ3は、上下
両面に塑性加工により平滑に仕上げられた平行に伸びる
一対の上部平坦部3A、および下部平坦部3B、ならび
に上部平坦部3Aと下部平坦部3Bの両端を連結する所
定の曲率の一対の左の端部3E、および右の端部3Eを
有する。ヒートパイプとして使用するときは、内側に変
形した窪みを有しない一対の上部平坦部3A、下部平坦
部3B、および両端を連結する所定の曲率の一対の左の
端部3E、右の端部3Eで囲まれた中空部3Cに所定量
の作動液が封入される。フラットヒートパイプ3の形成
は、金属の円形パイプとして、例えば、外径7.4m
m、内径6.8mm(肉厚0.3mm)の銅管が準備さ
れたのち、銅管は、凹部を有する楕円形状の楕円金型に
より楕円パイプに塑性加工し、次いで平金型によりフラ
ットパイプに扁平塑性加工することにより、所定の幅と
厚さを有し、上下両面に塑性加工により平滑に仕上げら
れた一対の平坦部と、一対の平坦部の両端を連結する所
定の曲率の一対の端部を有するフラットパイプが形成さ
れる。(製造方法は、図4により説明する)
【0013】(第2の実施の形態のフラットヒートパイ
プ)図2は、本発明の第2の実施の形態のフラットヒー
トパイプを示している。このフラットヒートパイプ4
は、上下両面に塑性加工により平滑に仕上げられた平行
に伸びる一対の上部平坦部4A、および下部平坦部4
B、ならびに上部平坦部4Aと下部平坦部4Bの両端を
連結する所定の曲率の一対の左の端部4E、および右の
端部4Eを有し、中空部4Cにはウイック材4Dを備え
ている。ヒートパイプとして使用するときは、内側に変
形した窪みを有しない一対の上部平坦部4A、下部平坦
部4B、および両端を連結する所定の曲率の一対の左の
端部4E、右の端部4Eで囲まれた中空部4Cに所定量
の作動液が封入される。フラットヒートパイプ4の形成
は、金属の円形パイプとして、例えば、外径7.4m
m、内径6.8mm(肉厚0.3mm)の銅管が準備さ
れたのち、銅管は、凹部を有する楕円形状の楕円金型に
より楕円パイプに塑性加工し、次いで平金型によりフラ
ットパイプに扁平塑性加工することにより、所定の幅と
厚さを有し、上下両面に塑性加工により平滑に仕上げら
れた一対の平坦部と、一対の平坦部の両端を連結する所
定の曲率の一対の端部を有するフラットパイプが形成さ
れる。ウイック材は、銅管を楕円パイプに塑性加工した
直後に管内に予め挿入しておくことが望まれる。
【0014】(第3の実施の形態のフラットヒートパイ
プ)本発明の第3の実施の形態のフラットヒートパイプ
を示している。このフラットヒートパイプ5は、上下両
面に塑性加工により平滑に仕上げられた平行に伸びる一
対の上部平坦部5A、および下部平坦部5B、ならびに
上部平坦部5Aと下部平坦部5Bの両端を連結する所定
の曲率の一対の左の端部5E、および右の端部5Eを有
し、中空部5Cの内壁には内面溝5Dを備えている。ヒ
ートパイプとして使用するときは、内側に変形した窪み
を有しない一対の上部平坦部5A、下部平坦部5B、お
よび両端を連結する所定の曲率の一対の左の端部5E、
右の端部5Eで囲まれた中空部5Cに所定量の作動液が
封入される。フラットヒートパイプ5の形成は、金属の
円形パイプとして、例えば、外径7.4mm、内径6.
6mm(肉厚0.4mm)のサイズで、管の内壁に内面
溝を設けた銅管が準備されたのち、銅管は、凹部を有す
る楕円形状の楕円金型により楕円パイプに塑性加工し、
次いで平金型によってフラットパイプに扁平塑性加工す
ることにより、所定の幅と厚さを有し、上下両面に塑性
加工により平滑に仕上げられた一対の平坦部と、一対の
平坦部の両端を連結する所定の曲率の一対の端部を有す
るフラットパイプが形成される。
【0015】(製造方法の実施の形態)図4A、図4
B、および図4Cにより、本発明の実施の形態によるフ
ラットヒートパイプの製造方法を説明する。
【0016】図4Aは、本発明の実施の形態によるフラ
ットヒートパイプの製造方法における楕円金型と金属の
円形パイプの関係を示している。最初に、金属の円形パ
イプ1として、例えば、外径7.4mm、内径6.8m
m(肉厚O.3mm)の銅管が準備される。この円形パ
イプ1は、例えば、凹部10Cを有する楕円形状の上部
楕円金型10Aと、下部楕円金型10Bから成るプレス
加工機によって、挟み込むことにより、塑性加工を施す
態勢ができる。円形パイプ1を、凹部10Cを有する楕
円形状の上部楕円金型10Aと、下部楕円金型10Bか
ら成るプレス加工機によって径方向の両側から押し潰す
と、円形パイプ1は、塑性加工により所定の曲率の一対
の端部を有する均整の取れた楕円パイプ(図4Bの2)
が形成される。
【0017】図4Bは、本発明の実施の形態によるフラ
ットヒートパイプの製造方法における平金型と楕円加工
を施した楕円パイプの関係を示している。図4Bに示す
ように、楕円形状の凹部(図4Aの10C)により形成
された所定の曲率の一対の端部2Eを有する楕円パイプ
2を、例えば、上部平金型11Aと、下部平金型11B
から成るプレス加工機によって、挟み込むことにより、
塑性加工を施す態勢ができる。次に、楕円パイプ2を、
上部平金型11Aと、下部平金型11Bから成るプレス
加工機によって径方向の側面から加圧すると、両端に所
定の曲率の一対の端部2Eを有する楕円パイプ2は、徐
々に扁平状の塑性加工を受けて押し潰される。
【0018】図4Cは、本発明の実施の形態によるフラ
ットヒートパイプの製造方法における平金型とフラット
加工を施したフラットパイプの関係を示している。図4
Cに示すように、両端に所定の曲率の一対の端部を有す
る楕円パイプ(図4Bの2)を、上部平金型11Aと、
下部平金型11Bから成るプレス加工機によって径方向
の側面から加圧して押し潰すことにより、塑性加工が終
えた段階で、均整の取れた扁平状のフラットパイプ3が
形成される。この塑性加工によると、例えば、幅10.
2mm、厚さ2.8mmを有し、上下両面に塑性加工に
より平滑に仕上げられた平行に伸びる一対の上部平坦部
3A、および下部平坦部3B、ならびに上部平坦部3A
と下部平坦部3Bの両端を連結する所定の曲率の一対の
左の端部3E、および右の端部3Eを有する所定のフラ
ットパイプ3が得られるので、そのフラットパイプの一
方の端部を封止し、他方の端部から中空部内に所定量の
作動液を注入した後、中空部内を脱気した状態で前記他
端を封止することにより、フラットヒートパイプが実現
される。
【0019】本発明の実施の形態において、ヒートパイ
プの原料を構成する金属の円形パイプとしては、例え
ば、銅管、アルミ管などの熱伝導性に優れ、製造加工が
容易な金属材料が使用される。本発明の実施の形態にお
いて、ヒートパイプの熱伝導性を向上させるために、ヒ
ートパイプの内壁に形成される内面溝は、金属の円形パ
イプの製造時に予め設けることが望ましく、内面溝の形
状としては、円形パイプの長手方向に形成する直線状
溝、または螺旋状溝などが適している。
【0020】本発明の実施の形態において、ヒートパイ
プの中空部に介在させるウイック材としては、金属の円
形パイプが銅管の場合は、銅メッシュあるいは極細銅線
などが使用され、金属の円形パイプがアルミ管の場合
は、アルミメッシュあるいは極細アルミ線などを用いる
ことができる。
【0021】本発明の実施の形態によって得られたフラ
ットヒートパイプは、ノートパソコン等の携帯用小型電
子機器の冷却装置に組み込む場合、例えば、フラットヒ
ートパイプに、ニッケルめつき等を施して、アルミニウ
ム製の放熱板を密着して取り付けることにより、アルミ
放熱板とフラットヒートパイプの接触熱抵抗を小さく維
持することが可能となり、しかも、スペース効率の良い
ヒートパイプ式冷却装置が形成されることになって、ノ
ートパソコン等の携帯用小型電子機器のさらなる小型、
薄型、軽量化に大きく寄与することが出来る。
【0022】本発明の実施の形態において、銅管、アル
ミ管等の金属の円形パイプ、金属の楕円パイプ、または
金属のフラットパイプを塑性加工する加工機の型式とし
ては、例えば、所定の楕円形状の凹部を有するプレス機
型式の一対の楕円金型、プレス機型式の一対の平金型、
あるいは所定の楕円形状の凹部を有する一対の楕円ロー
ル型式の圧延機、一対の平型ロール型式の圧延機などの
加工機を使用することができる。本発明の実施の形態に
おいて、プレス機型式の一対の楕円金型、プレス機型式
の一対の平金型によって塑性加工を施す場合は、2回、
あるいは3回と分けて加圧してもよいし、一対の楕円ロ
ール型式の圧延機、一対の平型ロール型式の圧延機によ
って塑性加工を施す場合は、2段式、あるいは3段式と
分けて加圧してもよい。
【0023】本発明の実施の形態において、金属の円形
パイプを楕円パイプに加工し、その楕円パイプに扁平加
工を施して平行に伸びる一対の平坦部、および一対の平
坦部の両端を連結する所定の曲率の一対の端部を有する
フラットパイプに加工する場合、金属の円形パイプを楕
円パイプに加工する楕円金型は、フラットパイプに形成
される所定の曲率を有する一対の端部の曲率と、ほぼ近
似の所定の曲率を有するように設計された楕円形状の凹
部を備えた一対の楕円金型により楕円加工が施される。
所定の曲率を有する楕円形状の凹部を備えた楕円金型を
用いて、円形パイプを楕円パイプに加工すると、楕円加
工後の楕円パイプに形成される端部の曲率の形状は、円
形パイプから楕円パイプに加工した段階で、既に扁平加
工後のフラットパイプの両端に形成される一対の端部の
曲率の形状と、ほぼ同等の曲率を端部に持つ断面の楕円
パイプが形成される。
【0024】本発明の実施の形態のフラットヒートパイ
プの製造方法によると、扁平加工を施す前に、楕円パイ
プに形成される端部の曲率を、扁平加工後のフラットパ
イプに形成される端部の曲率に近い形で楕円加工という
中間加工によって所定の曲率を楕円パイプの両端に形成
し、その後、楕円パイプを上下に押し潰して扁平加工し
ているから、楕円パイプからフラットパイプへの扁平加
工度が大きい場合であっても、楕円パイプの両端に形成
された端部の加工硬化による影響を減少させるととも
に、扁平加工時に生じやすいフラットパイプの潰し面の
内面への窪みの発生を防止することが実現される。
【0025】本発明の実施の形態において、ヒートパイ
プの所定の長さが、例えば、ノートパソコン等の携帶用
小型電子機器の冷却装置に組み込まれる32cmの定尺
のフラットヒートパイプ製品を大量に製造する場合は、
予め32cmの定尺に切断された円形銅管を、自動的に
プレス機型式の楕円形状の凹部を備えた楕円金型、およ
びプレス機型式の平金型に順次送って、連続的にプレス
加工することにより、楕円形状および扁平状の塑性加工
が順次施されて、所定の定尺フラットヒートパイプを容
易に生産することが実現される。
【0026】本発明の実施の形態において、長尺の銅管
等の金属の円形パイプからフラットヒートパイプを大量
に製造する場合は、長尺の銅管(円形パイプ)を、楕円
形状の凹部を備えた楕円ロール型式の圧延機に掛けて楕
円形銅管(楕円パイプ)に塑性加工したのち、つぎに楕
円形銅管(楕円パイプ)を定尺に切断してから、切断し
た定尺の楕円形銅管(定尺の楕円パイプ)をプレス機型
式の平金型に掛けて扁平状の塑性加工を施して、フラッ
トパイプに仕上げることが可能である。
【0027】また、本発明の実施の形態において、例え
ば、2000mの長尺の円形銅管から、定尺32cmの
フラットヒートパイプを大量に製造する場合は、リール
に巻かれた長尺の円形銅管を、楕円形状の凹部を備えた
ロール圧延機型式の楕円金型、およびロール圧延機型式
の平金型に連続的に送って、所定の塑性加工を施した
後、加工を終えたフラット銅管(フラットパイプ)を、
例えば、32cmの定尺に自動的に切断することによっ
て、所定の32cm定尺のフラットヒートパイプを連続
的に効率よく生産することが実現される。また、本発明
の実施の形態において、作動液の封入は、多くの場合、
所定長さのフラットパイプに加工した後に行われるが、
フラットパイプに加工する前の段階、すなわち、断面円
形のパイプや、断面が楕円形のパイプの段階でパイプを
所定の長さに切断して行い、その後に偏平加工を施して
金属コンテナをフラットにするようにしてもよい。作動
液の封入方法は、作動液を注入した後、加熱沸騰させて
脱気させる方法、作動液を注入した後、ポンプ等で真空
引きして脱気する方法等、何れの方法を用いても良い。
【0028】
【発明の効果】本発明のフラットヒートパイプおよびそ
の製造方法によると、金属の円形パイプに楕円塑性加工
を施して、両側に所定の曲率の端部を有する楕円パイプ
を形成したのち、楕円パイプに扁平塑性加工を施すこと
により、平行に伸びる一対の平坦部、および一対の平坦
部の両端を連結する所定の曲率の一対の端部を有するフ
ラットパイプを形成しているから、楕円パイプの扁平加
工度を大きくしても、押し潰し面の内側に変形した窪み
の発生は無くなり、平滑に仕上げられた平行に伸びる一
対の所定の平坦部、および一対の平坦部の両端を連結す
る所定の曲率の一対の端部を有するフラットヒートパイ
プを、塑性加工により容易に製造することができ、しか
も、コストを低減できるフラットヒートパイプおよびそ
の製造方法を提供することができる。
【0029】さらに、本発明のフラットヒートパイプお
よびその製造方法によると、金属の円形パイプを、楕円
金型または楕円ロールに掛けて、所定の曲率に近似した
曲率の一対の端部を有する楕円パイプに楕円塑性加工し
たのち、楕円パイプを、平金型または平型ロールに掛け
て、扁平塑性加工による扁平状のフラットパイプに加工
して、所定の平行に伸びる一対の平坦部、および一対の
平坦部の両端を連結する所定の曲率の一対の端部を有す
る平坦部を有するフラットヒートパイプに仕上げている
から、扁平加工後の厚さを薄く仕上げても、フラットパ
イプに平行に伸びる一対の平坦部を有し、内側に変形し
た窪みを有しない扁平状の中空部を有するフラットヒー
トパイプを確実に形成することができ、しかも、短尺、
長尺のいずれのフラットヒートパイプでも容易に製造が
できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態によるフラットヒートパイ
プを示す断面図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態によるフラットヒー
トパイプを示す断面図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態によるフラットヒー
トパイプを示す断面図である。
【図4A】本発明の実施の形態によるフラットヒートパ
イプの製造方法における楕円金型と円形パイプの関係を
示す説明図である。
【図4B】本発明の実施の形態によるフラットヒートパ
イプの製造方法における平金型と楕円加工を施した楕円
パイプの関係を示す説明図である。
【図4C】本発明の実施の形態によるフラットヒートパ
イプの製造方法における平金型と扁平加工を施したフラ
ットパイプの関係を示す説明図である。
【図5】従来のヒートパイプを示す断面図である。
【図6】従来の他の形態のヒートパイプを示す断面図で
ある。
【符号の説明】
1 金属の円形パイプ 2 金属の楕円パイプ 2E 端部 3 金属のフラットパイプ(ヒートパイプ) 3 フラットヒートパイプ 3A 上部平坦部 3B 下部平坦部 3C 中空部 3E 端部 4 フラットヒートパイプ 4A 上部平垣部 4B 下部平坦部 4C 中空部 4D ウイック材 4E 端部 5 フラットヒートパイプ 5A 上部平垣部 5B 下部平坦部 5C 中空部 5D 内面溝 5E 端部 6 ヒートパイプ 7 金属管 7A 上部窪み 7B 下部窪み 7C 中空部 7E 端部 8 ヒートパイプ 9 金属管 9A スプリングコイル 10A 上部楕円金型 10B 下部楕円金型 10C 凹部 11A 上部平金型 11B 下部平金型

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属の円形パイプを原料とし、平行に伸び
    る一対の平坦部と、前記一対の平坦部の両端を連結する
    所定の曲率の一対の端部を有し、 前記一対の平坦部は、内側に変形した窪みを有しないこ
    とを特徴とするフラットヒートパイプ。
  2. 【請求項2】前記一対の平坦部は、前記円形パイプを前
    記所定の曲率に近似した曲率の一対の端部を有した楕円
    パイプに加工する楕円加工を行なった後、前記楕円パイ
    プに扁平加工を施して形成されることを特徴とする請求
    項1記載のフラットヒートパイプ。
  3. 【請求項3】前記一対の平坦部は、その間に銅メッシ
    ュ、極細銅線等のウイック材を有することを特徴とする
    請求項1記載のフラットヒートパイプ。
  4. 【請求項4】前記一対の平坦部は、その内面に溝を有す
    ることを特徴とする請求項1記載のフラットヒートパイ
    プ。
  5. 【請求項5】金属の円形パイプに楕円加工を施して所定
    の曲率に近似した曲率の一対の端部を有した楕円パイプ
    に加工し、 前記楕円パイプに扁平加工を施して平行に伸びる一対の
    平坦部、および前記一対の平坦部の両端を連結する前記
    所定の曲率の一対の端部を有するフラットパイプに加工
    することを特徴とするフラットヒートパイプの製造方
    法。
  6. 【請求項6】前記楕円パイプに加工するステップは、所
    定の楕円形状の凹部を有する一対の楕円金型によって前
    記円形パイプをプレスするステップであり、 前記フラットパイプに加工するステップは、一対の平金
    型によって前記楕円パイプをプレスするステップである
    ことを特徴とする請求項5記載のフラットヒートパイプ
    の製造方法。
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