JP2001200054A - ナイロン6共重合体の製造方法および繊維 - Google Patents

ナイロン6共重合体の製造方法および繊維

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JP2001200054A
JP2001200054A JP2000011051A JP2000011051A JP2001200054A JP 2001200054 A JP2001200054 A JP 2001200054A JP 2000011051 A JP2000011051 A JP 2000011051A JP 2000011051 A JP2000011051 A JP 2000011051A JP 2001200054 A JP2001200054 A JP 2001200054A
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diamine
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Michio Kimura
道男 木村
Hideo Hori
秀夫 堀
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ε−カプロラクタムとジカルボキシベンゼン
スルホネート化合物を主原料とするナイロン6共重合体
の製造において、白色異物の生成を抑制された高品質の
ポリマーを製造する手段を提供する。 【解決手段】 ε−カプロラクタムに対してジカルボキ
シベンゼンスルホネート化合物とジアミン化合物を添加
したε−カプロラクタム水溶液を重合してナイロン6共
重合体を製造するに際し、該ε−カプロラクタム水溶液
が、(1)ジカルボン酸とジアミンの塩及び/又は(2)アミ
ノカルボン酸を含有することを特徴とするナイロン6共
重合体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ナイロン6共重合
体の製造方法および繊維に関する。さらに詳しくは、塩
基性染料に対し良好な染色性を有し、かつ重合中に異物
の生成がなく均質なナイロン6共重合体の製造方法およ
び繊維に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ナイロン6はその優れた特性を
活かして衣料用繊維、産業用繊維に使われ、さらに、自
動車分野、電気・電子分野などにおいて射出成形品とし
て、また、食品包装用途を中心に押出フィルム、延伸フ
ィルムとしても広く使われている。これらナイロン6の
繊維、フィルム、成形品などを染色する場合、主として
酸性染料あるいは分散染料が用いられている。しかし、
これらの染料は塩基性染料に比べて色の鮮明性が今一つ
不十分であり、塩基性染料に対して親和性のあるナイロ
ン6が要望されている。
【0003】ナイロン6の塩基性染料に対する親和性を
増大させるため、従来より数多くの提案がなされてお
り、例えばスルホネート基を有するモノ又はジカルボキ
シベンゼンをポリアミドに導入する方法(特公昭37−
14646号公報、特公昭37−14647号公報)、
ジ(スルホン酸ナトリウム)−ナフタレン−2−カルボ
ン酸等のナフタレン環に2個のスルホネート基を有する
化合物をポリアミドに導入する方法(特公昭44−12
36号公報)、モノ又はジ(スルホン酸ナトリウム)−
ナフタレン−ジカルボン酸等のナフタレン環にスルホネ
ート基を有するジカルボン酸をポリアミドに導入する方
法(特公昭46−6077号公報)、或いはスルホネー
ト基を有するポリ(アルキレンエーテル誘導体)をポリ
アミドに導入する方法(特公昭46−41016〜41
019号公報)、更にはスルホン化ポリスチレンをポリ
アミドに導入する方法(特公昭43−24229号公
報)等がある。
【0004】しかし、特公昭37−14646号公報及
び特公昭44−1236号公報に提案されている化合物
を塩基性染料に充分親和性を有する程度までポリアミド
中に導入すると該化合物がε−カプロラクタムの重合度
安定剤として作用するためポリマーの物理的、機械的性
質が低下する欠点がある。また特公昭46−41016
〜41019号公報に提案されている方法により塩基性
染料に親和性を有するポリアミド繊維を得る場合、製糸
工程での糸の融着による糸切れが発生し、操業性が著し
く低下する欠点があり、更に該繊維を塩基性染料で染色
した製品は洗濯堅牢度が悪い欠点がある。また特公昭4
3−24229号公報に提案されている方法によりポリ
アミド繊維を得る場合、スルホン化ポリスチレンとポリ
アミドとの相溶性が悪く、該スチレン化合物のポリアミ
ド中への分散が不十分となり、製糸工程での糸切れが多
発する欠点があり、更に得られた繊維を温水中に浸漬す
るとスルホン化ポリスチレンが温水中に溶出する欠点が
ある。また特公昭46−6077号公報に提案されてい
る方法によりポリアミド繊維を得ることは可能である
が、使用されるスルホネート化合物が高価であり入手し
難い欠点がある。
【0005】一方、特公昭37−14647号公報に提
案されている方法で、塩基性染料に親和性を有するポリ
アミド繊維を得ることは可能である。しかし、この場合
ジカルボキシスルホネート化合物を用いてε−カプロラ
クタムを重合するに際し、重合中ε−カプロラクタムに
含まれる水分が少なくなってくると、ポリマー中に白色
の不溶物が混在し、不均質なナイロン6しか得られない
欠点がある。
【0006】かかる白色不溶物の生成メカニズムについ
て探究した結果、ジカルボキシスルホネート化合物のN
aあるいはKなどの金属イオンが、重合初期の水分が少
なくなってくる過程において、他のジカルボキシスルホ
ネート化合物のカルボキシル基と結合してカルボン酸金
属塩となること、および該カルボン酸金属塩は純粋なε
−カプロラクタムやナイロン6ポリマーには難溶であ
り、不溶性の白色異物の原因であることが判明した。
【0007】かかる白色異物の発生を抑制する方法とし
て、特開昭53−134896号公報や特開昭53−1
42499号公報などが提案されている。
【0008】まず、特開昭53−134896号の方法
は、スルホネート化合物をε−カプロラクタムに完全に
溶解してからジアミン等を添加して重合することを特徴
とするものであるが、前述したイオン交換反応はジアミ
ンの存在有無に関わらず起こるので、不溶性の白色異物
の発生は避けることはできない。一方、特開昭53−1
42499号の方法は、予めε−カプロラクタムとスル
ホネート化合物を重縮合せしめて得た重縮合物と、ε−
カプロラクタムとジアミン化合物を重縮合せしめて得た
重縮合物とをさらに重縮合することを特徴とするもので
あるが、この方法によっても白色異物の生成を抑制でき
ないことは明らかである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、ε−カ
プロラクタムとジカルボキシベンゼンスルホネート化合
物を主原料とするナイロン6共重合体の製造において、
白色異物の生成を抑制された高品質のポリマーを製造す
ることができる実用化可能な方法はこれまで知られてい
なかった。
【0010】そこで本発明は上記した従来技術の問題を
解決したナイロン6共重合体の製造方法を提供すること
を、主たる課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために本発明のナイロン6共重合体の製造方法は主とし
て次の構成を有する。すなわち、ε−カプロラクタムに
対して式(I)で示される少なくとも1種のジカルボキ
シベンゼンスルホネート化合物を0.3〜3モル%添加
し、ε−カプロラクタム水溶液を重合してナイロン6共
重合体を製造するに際し、該ε−カプロラクタム水溶液
が(1)ジカルボン酸とジアミンの塩及び/又は(2)アミノ
カルボン酸をε−カプロラクタムに対して0.3〜5モ
ル%含有することを特徴とするナイロン6共重合体の製
造方法である。
【0012】
【化2】 (式中、MはNaまたはK、XおよびX’はCOOH又
はRCOOH(但しRは1〜3個の炭素原子をもつアル
キレン基)を表す。) また、本発明の繊維は主として次の構成を有する。すな
わち、上記の製造方法によって得られたナイロン6共重
合体を溶融紡糸して得られる繊維である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明について説明する。
本発明の製造方法で用いられ前記式(I)で示されるジ
カルボキシベンゼンスルホネート化合物としては、例え
ば、2,5−又は3,5−ジカルボキシベンゼンスルホ
ン酸、2,5−又は3,5−ジカルボキシメチルベンゼ
ンスルホン酸、2,5−又は3,5−ジカルボキシエチ
ルベンゼンスルホン酸、2,5−又は3,5−ジカルボ
キシプロピルベンゼンスルホン酸等のナトリウム又はカ
リウムスルホネート等があげられ、これらの化合物を1
種のみ使用しても2種以上併用しても良いが、コスト的
に安価な3,5−ジカルボキシベンゼンスルホン酸ナト
リウムが特に好ましく用いられる。
【0014】本発明の製造方法においては、これらのジ
カルボキシベンゼンスルホネート化合物を、ε−カプロ
ラクタムに対して0.3〜3モル%の範囲で添加するも
のである。この範囲を下回ると塩基性染料に対する充分
な染色効果が得られず、またこの範囲を上回ると得られ
るナイロン6共重合体の耐熱性や機械的性質などの物性
が低下する傾向がある。
【0015】なお、前記式(I)で示されるジカルボキ
シベンゼンスルホネート化合物の添加によりナイロン6
共重合体のアミノ基とカルボキシル基のバランスが崩
れ、重合反応速度が著しく低下する場合は、必要に応じ
てジアミン化合物を添加すればよい。
【0016】かかるジアミン化合物の具体例としては、
1,4−ジアミノブタン、1,5−ジアミノペンタン、
1,6−ジアミノヘキサン、2−メチル−1,5−ジア
ミノペンタン(MDP)、1,7−ジアミノヘプタン、
1,8−ジアミノオクタン、1,9−ジアミノノナン、
1,10−ジアミノデカン、1,11−ジアミノウンデ
カン、1,12−ジアミノドデカン、1,13−ジアミ
ノトリデカン、1,14−ジアミノテトラデカン、1,
15−ジアミノペンタデカン、1,16−ジアミノヘキ
サデカン、1,17−ジアミノヘプタデカン、1,18
−ジアミノオクタデカン、1,19−ジアミノノナデカ
ン、1,20−ジアミノエイコサンなどの脂肪族ジアミ
ン、シクロヘキサンジアミン、ビス−(4−アミノヘキ
シル)メタンのような脂環式ジアミン、m−キシリレン
ジアミン、p−キシリレンジアミンのような芳香族ジア
ミンなどが挙げられ、特に脂肪族ジアミンが好ましく用
いられる。なお、これらのジアミン化合物は2種以上の
混合物で使用することもできる。
【0017】これらジアミン化合物のε−カプロラクタ
ムに対する添加率には特に制限はなく、重合速度などを
考慮して添加すればよいが、通常0〜2.0モル%の範
囲が好ましい。
【0018】これらジカルボキシベンゼンスルホネート
化合物と必要に応じてジアミン化合物をε−カプロラク
タムに添加するが、通常のナイロン6の重合と同様に水
をε−カプロラクタムに対して0.5〜20重量%含有
させればよい。
【0019】本発明の製造方法においては、上記ε−カ
プロラクタム水溶液が、(1)ジカルボン酸とジアミンの
塩及び/又は(2)アミノカルボン酸をε−カプロラクタ
ムに対して0.3〜5モル%含有することが必須であ
る。これら、(1)ジカルボン酸とジアミンの塩及び/又
は(2)アミノカルボン酸の、ε−カプロラクタムに対す
る含有率が0.3モル%を下回ると、白色異物生成抑制
効果が得られず、また5モル%を上回ると白色異物生成
抑制効果に飽和現象が認められるばかりでなく、得られ
るナイロン6共重合体の耐熱性や機械的性質などの物性
が低下する傾向がある。
【0020】これら(1)ジカルボン酸とジアミンの塩及
び/又は(2)アミノカルボン酸が含有されていると、驚
くべきことに、前述のジカルボキシベンゼンスルホネー
ト化合物由来の白色異物の生成を抑制できる。この白色
異物生成抑制の作用については、明らかではないが、
(1)ジカルボン酸とジアミンの塩及び/又は(2)アミノカ
ルボン酸を含有させて重合すると、これらが重合反応の
活性化剤として作用するために重合反応速度が向上し、
ジカルボキシベンゼンスルホネート化合物のカルボキシ
ル基への金属イオンの結合よりもナイロンの縮合反応が
優先的に起こっているためと考えられる。
【0021】本発明の製造方法に用いることができるア
ミノカルボン酸としては、例えば、6−アミノカプロン
酸、7−アミノヘプタン酸、8−アミノオクタン酸、9
−アミノノナン酸、10−アミノデカン酸、11−アミ
ノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸などを挙げる
ことができる。これらのうち、ε−カプロラクタムの開
環物である6−アミノカプロン酸が好ましく用いられ
る。また、ε−カプロラクタムを予備重合させて、6−
アミノカプロン酸やナイロン6鎖状オリゴマーを生成さ
せたものも好ましく用いられる。なお、これらのアミノ
カルボン酸は2種以上の混合物で使用することもでき
る。
【0022】本発明で用いることができるジカルボン酸
とジアミンの塩において、ジカルボン酸の具体例として
は、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジ
ピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバ
シン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、プラシリン
酸、テトラデカン二酸、ペンタデカン二酸、オクタデカ
ン二酸のような脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキサンジ
カルボン酸のような脂環式ジカルボン酸、フタル酸、イ
ソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸の
ような芳香族ジカルボン酸などが挙げられる。これらの
ジカルボン酸は2種以上の混合物で使用することもでき
る。また、ジアミンは前述の具体例で示したジアミン化
合物が挙げられる。これらジカルボン酸とジアミンを塩
の形で添加するが、アジピン酸とヘキサメチレンジアミ
ンの塩が最も好ましく用いられる。
【0023】これらの原料を用いて本発明のナイロン6
共重合体を重合するための反応装置としては特に制限は
無く、外部に加熱ジャケットを具したVK管やオートク
レーブ等の通常用いられる重合装置であれば、どのよう
な装置であってもかまわない。また、重合条件において
も特に制限は無く、通常のナイロン6の重合条件でかま
わない。
【0024】このようにして得られる重合物は通常のナ
イロン6の製造方法と同様に、重合反応装置から吐出し
て一旦冷却/カッティングしペレット状にした後、熱水
抽出や乾燥工程を経てナイロン6共重合体の製品を得
る。
【0025】本発明の製造法においては、用途に応じて
例えば、末端基量調整剤(酢酸、プロピオン酸、酪酸の
ような脂肪族モノカルボン酸、シクロヘキサンカルボン
酸、メチルシクロヘキサンカルボン酸のような脂環式モ
ノカルボン酸、安息香酸、トルイル酸、エチル安息香
酸、フェニル酢酸のような芳香族モノカルボン酸、シュ
ウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、
ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸の
ような脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン
酸のような脂環式ジカルボン酸、フタル酸、イソフタル
酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸のような芳
香族ジカルボン酸などのカルボン酸やその無水物、ブチ
ルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチル
アミン、オクチルアミン、2−エチルヘキシルアミンの
ような脂肪族モノアミン、シクロヘキシルアミン、メチ
ルシクロヘキシルアミンのような脂環式モノアミン、ベ
ンジルアミン、β−フェニルエチルアミンのような芳香
族モノアミン、1,4−ジアミノブタン、1,5−ジア
ミノペンタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,7−ジ
アミノヘプタン、1,8−ジアミノオクタン、1,9−
ジアミノノナン、1,10−ジアミノデカンなどの脂肪
族ジアミン、シクロヘキサンジアミン、ビス−(4−ア
ミノヘキシル)メタンのような脂環式ジアミン、キシリ
レンジアミンのような芳香族ジアミンなどのアミン化合
物等)、酸化防止剤や耐熱安定剤(ヒンダードフェノー
ル系、ヒドロキノン系、ホスファイト系およびこれらの
置換体、ハロゲン化銅、ヨウ素化合物等)、耐候剤(レ
ゾルシノール系、サリシレート系、ベンゾトリアゾール
系、ベンゾフェノン系、ヒンダードアミン系等)、離型
剤及び滑剤(脂肪族アルコール、ビス尿素及びポリエチ
レンワックス等)、顔料(硫化カドミウム、フタロシア
ニン、カーボンブラック等)、染料(ニグロシン等)、
結晶核剤(タルク、シリカ、カオリン、クレー等)、可
塑剤(p−オキシ安息香酸オクチル、N−ブチルベンゼ
ンスルホンアミド等)、帯電防止剤(アルキルサルフェ
ート型アミオン系帯電防止剤、4級アンモニウム塩型カ
チオン系帯電防止剤、ポリオキシエチレンソルビタンモ
ノステアレートのような非イオン系帯電防止剤、ベタイ
ン系両性帯電防止剤等)、難燃剤(メラミンシアヌレー
ト、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の水酸
化物、ポリリン酸アンモニウム、臭素化ポリスチレン、
臭素化ポリフェニレンオキシド、臭素化ポリカーボネー
ト、臭素化エポキシ樹脂あるいはこれらの臭素系難燃剤
と三酸化アンチモンとの組み合わせ等)、充填剤(グラ
ファイト、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、炭酸カル
シウム、炭酸マグネシウム、酸化アンチモン、酸化チタ
ン、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化鉄、硫化亜鉛、
亜鉛、鉛、ニッケル、アルミニウム、銅、鉄、ステンレ
ス、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維等の粒子状、
繊維状、針状、板状充填材)、他の重合体(他のポリア
ミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、
ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリフェ
ニレンスルフィド、液晶ポリマー、ポリスルホン、ポリ
エーテルスルホン、ABS樹脂、SAN樹脂、ポリスチ
レン等)等を添加することができる。
【0026】
【実施例】以下に実施例をあげて本発明を具体的に説明
する。
【0027】[実施例1]ガラス製試験管にε−カプロ
ラクタム(以後、LCと略す)30.0g、3,5−ジ
カルボキシベンゼンスルホン酸ナトリウム(以後、CB
Sと略す)0.40g(対LC 0.56モル%)、ヘ
キサメチレンジアミン(以後、HDと略す)0.050
gおよび水3.0gを入れた後、表1に示すようにアジ
ピン酸とヘキサメチレンジアミンの塩(以後、AH塩と
略す)あるいは6−アミノカプロン酸(以後、ACAと
略す)を入れ、75℃に一旦加温して均一な溶液にし
た。これらの試験管に窒素ガス導入管を付けた後、窒素
ガスを少量流しながらシリコンオイルバス中で重合を行
わせた。なお、オイルバスは150℃から240℃まで
15度/10分で昇温し、240℃で6時間保持した。
重合後、試験管をオイルバスから引き上げ、まだ溶融状
態にあるポリマー中の白色沈殿の発生程度を観察した結
果は表1に示すとおりであった。本発明のAH塩或いは
ACAの添加により、白色異物生成に対する抑制効果が
明らかに認められた。
【0028】
【表1】
【0029】[実施例2]ステンレス製オートクレーブ
にLCを100重量部、CBSを2.30重量部(対L
C 0.97モル%)、HDを0.34重量部、水を
8.0重量部およびAH塩を4.50重量部(対LC
1.94モル%)投入し、徐々に昇温して250℃で2
時間重合を行った。その後オートクレーブ内の圧力を抜
き、窒素気流中下でさらに2時間重合した後、ポリマー
をストランド状に押し出し、冷却/カッティングしてペ
レットを得た。次いでこのペレットを熱水で抽出した
後、回転式真空乾燥機で乾燥処理した。得られたペレッ
トをエクストルーダー型紡糸機を用いてポリマー温度2
65℃に溶融し、ステンレス製不織布フィルターを具し
た口金パック(口金口径0.3mmφ)から紡糸した。
紡出糸条をユニフローチムニーを通過させて急冷し、処
理剤を表面に付与した後、ホットローラーを用いた熱延
伸を行った。糸切れ頻度とパックの濾圧上昇速度は表2
に示すとおりであった。
【0030】
【表2】
【0031】[比較例1]AH塩を添加しなかったこと
以外は実施例2と同様の操作を行い、重合/製糸した。
糸切れ頻度とパックの濾圧上昇速度は表2に示すとおり
であった。本発明の実施例2と比較して、糸切れ頻度、
パックの濾圧上昇速度ともに大きかった。
【0032】[実施例3]AH塩のかわりにACAを
2.30重量部(対LC 1.98モル%)添加したこ
と以外は実施例2と同様の操作を行い、重合/製糸し
た。表2に示すとおり、糸切れ頻度とパックの濾圧上昇
速度は小さく良好であり、白色異物生成抑制による効果
が認められた。
【0033】
【発明の効果】以上のように、本発明の製造方法を用い
ることにより、重合中にジカルボキシスルホネート化合
物由来の白色異物の生成がないので、得られたナイロン
6共重合体を溶融紡糸してフィラメントにする場合、糸
切れや紡糸パックの圧力上昇が小さく、長期間安定した
連続操業が可能となる。また、得られた繊維は塩基性染
料によって鮮明に染色することができるので、衣料用、
カーペット用、自動車内装用、インテリア用などに極め
て有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J001 DA01 DB02 DC14 DD18 EA06 EA15 EB08 EC08 FA06 FB06 FC03 FD01 GA01 GA12 HA10 JA10 JB35 JC04 4L035 BB31 BB54 BB59 BB77 EE20 FF01 FF04 GG01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ε−カプロラクタムに対して式(I)で
    示される少なくとも1種のジカルボキシベンゼンスルホ
    ネート化合物を0.3〜3モル%添加し、ε−カプロラ
    クタム水溶液を重合してナイロン6共重合体を製造する
    に際し、該ε−カプロラクタム水溶液が(1)ジカルボン
    酸とジアミンの塩及び/又は(2)アミノカルボン酸をε
    −カプロラクタムに対して0.3〜5モル%含有するこ
    とを特徴とするナイロン6共重合体の製造方法。 【化1】 (式中、MはNaまたはK、XおよびX’はCOOH又
    はRCOOH(但しRは1〜3個の炭素原子をもつアル
    キレン基)を表す。)
  2. 【請求項2】 ジカルボキシベンゼンスルホネート化合
    物が3,5−ジカルボキシベンゼンスルホン酸ナトリウ
    ムであることを特徴とする請求項1記載のナイロン6共
    重合体の製造方法。
  3. 【請求項3】 アミノカルボン酸が6−アミノカプロン
    酸であることを特徴とする請求項1又は2記載のナイロ
    ン6共重合体の製造方法。
  4. 【請求項4】 ジカルボン酸とジアミンの塩がアジピン
    酸とヘキサメチレンジアミンの塩であることを特徴とす
    る請求項1〜3のいずれかに記載のナイロン6共重合体
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の製造方
    法によって得られたナイロン6共重合体を溶融紡糸して
    得られる繊維。
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