JP2001198080A - 蛍光画像表示方法および装置 - Google Patents

蛍光画像表示方法および装置

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JP2001198080A
JP2001198080A JP2000011105A JP2000011105A JP2001198080A JP 2001198080 A JP2001198080 A JP 2001198080A JP 2000011105 A JP2000011105 A JP 2000011105A JP 2000011105 A JP2000011105 A JP 2000011105A JP 2001198080 A JP2001198080 A JP 2001198080A
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Kazuhiro Tsujita
和宏 辻田
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 蛍光画像表示方法および装置において、生体
の組織性状を動画像として表示する場合でも静止画像と
して表示する場合でもそれぞれの表示に適した組織性状
画像の表示を行う。 【解決手段】 励起光Leの照射により生体組織1から
発生した自家蛍光による生体組織1の蛍光像Zkを撮像
素子34によって蛍光画像として撮像し、この蛍光画像
の特徴量に基づき生体組織1の組織性状を表す組織性状
画像を組織性状演算ユニット400によって取得し、こ
の組織性状画像を表示器600によって表示するに当た
り、組織性状画像を動画像として表示する場合には第1
の特徴量に基づき表示を行い、組織性状画像を静止画像
として表示する場合には前記第1の特徴量とは異なる第
2の特徴量に基づき表示を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、励起光の照射によ
り生体組織から発生した蛍光に基づき前記生体組織の組
織性状を表す画像を表示する蛍光画像表示方法および装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、励起光を生体組織に照射する
ことにより、この生体組織から発生した自家蛍光を画像
として検出し、生体の組織性状を観察する装置が知られ
ており、例えば、体腔内の生体組織に波長410nm近
傍の励起光を照射し、この励起光の照射により生体組織
から発生した480nm近傍の波長領域の自家蛍光の強
度を全波長領域に亘るこの自家蛍光の強度によって除算
し規格化することにより得られた規格化蛍光強度を、生
体の組織性状を表す画像として表示したり、励起光の照
射により生体組織から発生した蛍光の強度と、この励起
光の照射により生体組織が受光した前記励起光の強度と
の比率で表される蛍光収率を生体の組織性状を表す画像
として表示したりする内視鏡装置等が提案されている。
【0003】上記規格化強度は、生体組織の正常組織か
ら発生する自家蛍光のスペクトル強度のプロファイル
と、病変組織から発生する自家蛍光のスペクトル強度の
プロファイルとが、波長480nm近傍で大きく異なる
ことに基づき生体の組織性状を識別する特徴量となるも
のであり、また、上記蛍光収率は、生体の正常組織およ
び病変組織が同一強度の励起光を受光した場合に正常組
織から発生する蛍光の強度が病変組織から発生する蛍光
の強度より高いことに基づき生体の組織性状を識別する
特徴量となるものである。
【0004】上記蛍光収率を求めるにあたっては、生体
組織が受光した励起光の強度を直接測定することが難し
いので、生体組織に照射された励起光や近赤外光等の参
照光がこの生体組織によって反射された反射光(以後反
射参照光と呼ぶ)の強度によって前記励起光の受光強度
を代替し蛍光収率を求めている。
【0005】また、上記蛍光収率を求めるために生体組
織に参照光を照射すると、生体組織を覆っている粘膜や
血液によって参照光が鏡面反射されて正反射光が生じ、
この正反射光を受光した画素区域では正確な蛍光収率を
表す画像が得られない場合がある。この正反射光による
影響を除去する方法は、種々検討されているが、いまだ
簡単かつ十分に除去する方法は提案されていない。
【0006】上記特徴量として自家蛍光のみに基づいて
算出される規格化蛍光強度等を用いて組織性状を表す場
合には、生体組織で反射された反射励起光を励起光カッ
トフィルタにより光路の途中で遮断することにより正反
射光の影響を受けない組織性状画像を表示することがで
き、他方上記特徴量として自家蛍光と反射参照光とに基
づいて算出される蛍光収率等を用いて組織性状を表す場
合には、生体組織で正反射された参照光の影響を受ける
画素区域があるもののその画素区域以外は正確な蛍光収
率を得ることができ規格化蛍光強度等による組織性状の
表示より信頼性の高い組織性状画像を表示することがで
きる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の組織
性状画像の表示においては、生体の組織性状を動画像と
して表示し観察個所を次々に移動しながら生体組織の病
変化の概略状況を把握しようとする場合と、生体の組織
性状を静止画像として表示し病変組織と疑われる画素区
域の生体組織の病変化の状態を正確に判断しようとする
場合とがあり、従来の蛍光画像表示装置では動画像とし
て表示する場合も静止画像として表示する場合も、同一
の特徴量に基づいて組織性状画像を表示するように構成
されている。
【0008】しかしながら、動画像として表示する場合
も静止画像として表示する場合も同一の特徴量に基づく
組織性状画像を表示すると、一方の表示には適した画像
表示が行えても他方の表示には適した画像表示が行えな
いという問題がある。
【0009】例えば、病変組織と疑われる画素区域の組
織性状の識別を正確に行うことを目的とする静止画像を
表示させる場合の特徴量として、自家蛍光のみに基づい
て算出された規格化蛍光強度を用いると、この規格化蛍
光強度は極微弱な自家蛍光の強度同士の演算によって得
られる値なので変動が大きく十分な組織性状の識別能を
有する静止画像として表示されない場合がある。
【0010】一方、観察個所を次々に移動しながら生体
の組織性状の概略状況を判断することを目的とする動画
像を表示させる場合の特徴量として自家蛍光と反射参照
光とに基づいて算出される蛍光収率等を用いると、正反
射光の影響を受けた画素区域と生体組織が病変化した画
素区域とは共に正常組織の画素区域より蛍光収率が低下
するので、画像として表示されると類似した表示形態と
なり、画像の動きが早いと病変組織の画素区域と参照光
が正反射された画素区域とを見誤ることがある。
【0011】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたも
のであり、生体の組織性状を動画像として表示する場合
でも静止画像として表示する場合でもそれぞれの表示に
適した組織性状画像の表示を行うことができる蛍光画像
表示方法および装置を提供することを目的とするもので
ある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の蛍光画像表示方
法は、生体組織に励起光を照射することにより該生体組
織から発生した自家蛍光を蛍光画像として検出し、該蛍
光画像の所定の特徴量に基づく前記生体組織の組織性状
を表す組織性状画像を取得し、該組織性状画像を表示す
る蛍光画像表示方法において、前記組織性状画像を動画
像として表示する場合には第1の特徴量に基づく組織性
状画像を取得してその表示を行い、前記組織性状画像を
静止画像として表示する場合には前記第1の特徴量とは
異なる第2の特徴量に基づく組織性状画像を取得してそ
の表示を行うことを特徴とする。
【0013】本発明の蛍光画像表示装置は、生体組織に
励起光を照射する照射手段と、前記励起光の照射により
前記生体組織から発生した自家蛍光を蛍光画像として検
出する検出手段と、前記蛍光画像の所定の特徴量に基づ
く前記生体組織の組織性状を表す組織性状画像を取得す
る組織性状画像取得手段と、該組織性状画像取得手段に
よって取得された組織性状画像を表示する表示手段とを
備えた蛍光画像表示装置において、前記組織性状画像取
得手段が、前記組織性状画像を動画像として表示する場
合には第1の特徴量に基づく組織性状画像を取得し、前
記組織性状画像を静止画像として表示する場合には前記
第1の特徴量とは異なる第2の特徴量に基づく組織性状
画像を取得するものであることを特徴とする。
【0014】前記第1の特徴量は、前記自家蛍光のみに
基づいて算出されるものとすることができ、より具体的
には規格化蛍光強度とすることができる。
【0015】前記第2の特徴量は、少なくとも蛍光収率
を含む1または2以上の特徴量からなるものとすること
ができる。
【0016】なお、前記「蛍光画像の特徴量」とは、生
体組織が病変化しているか否かの指標となるものであ
り、光の照射により生体組織から発生した自家蛍光やこ
の生体組織によって反射された反射光等に基づき取得さ
れる生体の組織性状の変化に対応する変化量を意味す
る。より具体的には、生体組織から発生した自家蛍光の
スペクトルから得られる特定の波長領域の強度をこのス
ペクトルの全波長領域に亘る強度で除算することにより
得られる規格化蛍光強度や、生体組織から発生した自家
蛍光のスペクトルの赤色の波長領域の強度と緑色の波長
領域の強度との比率により求められるR/G比率や、励
起光を受光した生体組織から発生した自家蛍光の強度を
この生体組織が受光した励起光の強度(前述の反射参照
光の強度)で除算することにより得られる蛍光収率等を
意味する。
【0017】この「蛍光画像の特徴量」は、励起光の照
射により生体組織から発生した自家蛍光によって形成さ
れる画像に基づいて求められる特徴量であり、例えば自
家蛍光のみに基づいて求められるものであっても良く、
あるいは反射参照光と自家蛍光との組み合わせに基づい
て求められるものであっても良い。
【0018】また、前記「動画像」とは、1秒間に30
フレームで滑らかに動く画像に限らず、1秒間に15フ
レームあるいは5フレーム等であっても生体組織を連続
して観察できるように表示することができる画像を意味
する。
【0019】
【発明の効果】本発明の蛍光画像表示方法および装置に
よれば、所定の特徴量に基づき生体組織の組織性状を表
す組織性状画像を取得し、該組織性状画像を表示するに
あたり、前記組織性状画像を動画像として表示する場合
には第1の特徴量に基づいて表示を行い、前記組織性状
画像を静止画像として表示する場合には前記第1の特徴
量とは異なる第2の特徴量に基づいて表示を行うので、
動画像として生体の組織性状の概略を観察する場合と静
止画像として生体の組織性状の詳細を観察する場合とに
それぞれ適した特徴量を選択して組織性状を表す画像を
表示させることができ、生体の組織性状画像を動画像と
して表示する場合でも静止画像として表示する場合であ
っても生体の組織性状の識別を好適に行うことができ
る。
【0020】また、前記第1の特徴量を、前記蛍光画像
のみに基づいて算出される規格化蛍光強度等の特徴量と
すれば、動画像として生体の組織性状の概略を観察する
場合に正反射光の影響を受けずに組織性状画像を取得す
ることができるので、動画像として表示される生体の組
織性状の識別をより正確に行うことができる。
【0021】また、前記第2の特徴量を、少なくとも蛍
光収率を含む1または2以上の特徴量からなるものとす
れば、静止画像として表示された生体の組織性状の識別
をより正確に行うことができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施の形
態について図面を用いて説明する。図1は本発明を内視
鏡に適用した蛍光内視鏡装置の概略構成を示す図であ
る。本実施の形態による蛍光内視鏡装置800は、2つ
の互いに異なる波長領域の光を射出す光源を備えた光源
ユニット100、光源ユニット100から射出された光
を後述する照射光ファイバ21を経由して生体組織1に
照射し、これらの光の照射を受けた生体組織1によって
反射された反射光による生体組織1の像(以後反射光像
Zhと呼ぶ)および生体組織1から発生した自家蛍光に
よる生体組織1の像(以後蛍光像Zkと呼ぶ)をイメー
ジファイバによって伝播する内視鏡ユニット200、内
視鏡ユニット200によって伝播された反射光像Zhお
よび蛍光像Zkを撮像しデジタル値からなる2次元画像
データに変換して出力する撮像ユニット300、撮像ユ
ニット300から出力された2次元画像データを演算す
ることにより生体の組織性状を表す2次元画像データを
得、この2次元画像データを映像信号に変換して出力す
る組織性状演算ユニット400および動画像を取得する
場合と静止画像を取得する場合との切替スイッチを有し
それぞれの画像を取得するための同期信号を発生する同
期ユニット500を備えている。
【0023】光源ユニット100には、波長780nm
の近赤外の参照光Lnを射出する参照光光源11および
410nmの波長の励起光Leを射出する励起光光源1
2が配設されており、参照光光源11から射出された参
照光Lnは集光レンズ13によって集光され、780n
mの波長の光を透過し410nmの光を反射するダイク
ロイックキューブビームスプリッタ15を透過して射光
ファイバ21の端面21aに入射し、励起光光源12か
ら射出された励起光Leは集光レンズ14によって集光
されダイクロイックビームスプリッタ15によって反射
されて照射光ファイバ21の端面21aに入射する。
【0024】内視鏡ユニット200は、照射光ファイバ
21の端面21aから入射した参照光Lnおよび励起光
Leを射出する屈曲自在な先端部201および光源ユニ
ット100と撮像ユニット300とが接続された操作部
202とから構成され、照射光ファイバ21およびイメ
ージファイバ22が先端部201から操作部202に亘
って施設されている。照射光ファイバ21の端面21a
に入射した励起光Leおよび参照光Lnは照射光ファイ
バ21内を伝播し他端の端面21bから生体組織1に向
かって照射される。励起光Leの照射によって生体組織
1から発生した自家蛍光による蛍光像Zkは対物レンズ
23によってイメージファイバ22の端面22cに結像
され、さらにイメージファイバ22内を伝播して他端の
端面22dに伝播される。一方、参照光Lnの照射によ
り生体組織1によって反射された生体組織1の像(以後
参照光像Znと呼ぶ)も同様に対物レンズ23およびイ
メージファイバ22を通してイメージファイバ22の端
面22dに伝播される。
【0025】撮像ユニット300には、イメージファイ
バ22の端面22dに伝播された蛍光像Zkおよび参照
光像Znを後述する撮像素子34の受光面上に結像させ
る結像レンズ32、端面22dと結像レンズ32との間
に配設され波長410nm以下の光を遮断し410nm
を越える波長領域の光を透過させる励起光カットフィル
タ31、および図2に示すような430nm〜530n
mの波長領域の光のみを透過させるAフィルタ33aと
430nm〜800nmの光を透過させるBフィルタ3
3bとが交互に配置されたモザイクフィルタ33が受光
面上に接合された撮像素子34から構成される撮像光学
系301が備えられている。イメージファイバ22の端
面22dに伝播された蛍光像Zkおよび参照光像Znは
この撮像光学系301を通して撮像素子34によって撮
像され電気的な画像信号に変換され、さらにA/D変換
機35によってデジタル値からなる2次元画像データに
変換され出力される。
【0026】組織性状演算ユニット400には、A/D
変換機35によってデジタル信号に変換された2次元画
像データを後述する各画像メモリ41a、41b、42
に割り当てるメモリ割当器40が配設されており、この
メモリ割当器40によって、Aフィルタ33aを透過し
た蛍光像Zkを撮像して得られた2次元画像データを記
憶するメモリとして短波長蛍光画像メモリ41aが割り
当てられ、Bフィルタ33bを透過した蛍光像Zkを撮
像して得られた2次元画像データを記憶するメモリとし
て全波長蛍光画像メモリ41bが割り当てられ、参照光
像Znを撮像して得られた2次元画像データを記憶する
メモリとして参照光画像メモリ42が割り当てられる。
【0027】そして、短波長蛍光画像メモリ41aに記
憶される短波長蛍光画像データDk1および全波長蛍光
画像メモリ41bに記憶される全波長蛍光画像データD
k2は規格化蛍光強度演算器43に入力され演算され、
その結果は規格化蛍光強度画像データDkkとして規格
化蛍光強度画像メモリ45に記憶される。
【0028】一方、全波長蛍光画像メモリ41bに記憶
される全波長蛍光画像データDk2および参照光画像メ
モリ42に記憶される参照光画像データDnは蛍光収率
演算器44に入力され演算され、その結果は蛍光収率画
像データDksとして蛍光収率画像メモリ46に記憶さ
れる。
【0029】規格化蛍光強度画像メモリ45に記憶され
た規格化蛍光強度画像データDkkと蛍光収率画像メモ
リ46に記憶された蛍光収率画像データDksとは画像
間演算器47に入力され、規格化蛍光強度画像データD
kkと蛍光収率画像データDksとが加算され組織性状
和画像データDDsが求められ組織性状和画像メモリ4
8に記憶される。
【0030】そして、動画像を表示するときには、画像
選択器49によって規格化蛍光強度画像メモリ45に記
憶された規格化蛍光強度画像データDkkが選択され、
選択されたこの規格化蛍光強度画像データDkkは映像
信号処理回路401に入力され映像信号に変換されて表
示器600によって表示される。一方、静止画像を表示
するときには、画像選択器49によって組織性状和画像
メモリ48に記憶された組織性状和画像データDDsが
選択され、選択されたこの組織性状和画像データDDs
は映像信号処理回路401に入力され映像信号に変換さ
れて表示器600によって表示される。
【0031】同期ユニット500には、各ユニットの動
作を同期させる同期信号を発生するタイミングジェネレ
ータ52が配設されており、切替スイッチ51により動
画像を表示するか静止画像を表示するかが選択される。
そして、タイミングジェネレータ52から同期信号が参
照光光源11、励起光光源12、撮像素子34、メモリ
割当器40、規格化蛍光強度演算器43、蛍光収率演算
器44および画像選択器49等に出力され、動画像を表
示する場合の動作および静止画像を表示する場合の動作
の同期が取られる。
【0032】次に上記のように構成された蛍光内視鏡装
置の作用について説明する。はじめに、生体の組織性状
を動画像として表示する場合について説明する。
【0033】同期ユニット500の切替スイッチ51を
動画像を表示させる状態に設定すると、タイミングジェ
ネレータ52から各ユニットに生体の組織性状を動画像
として取得し表示させるための同期信号が出力されこの
同期信号に従って各ユニットが動作を始める。
【0034】まず、励起光光源12から励起光Leが射
出され照射光ファイバ21を経由して生体組織1を照射
し、この励起光Leの照射により生体組織1から発生し
た蛍光像Zkは、対物レンズ23およびイメージファイ
バ22を通して端面22dに伝播され、撮像ユニット3
00の撮像光学系301を介して撮像される。
【0035】なお、生体組織から発生する波長410n
mの励起光で励起された自家蛍光のスペクトル強度は図
3に示すように430nmから700nmに亘り、この
全波長領域に渡る自家蛍光の強度は癌組織より正常組織
の方が大きく、また全波長領域に亘る自家蛍光の積分強
度値に対する430から530nmに亘る波長領域の自
家蛍光の積分強度値の割合は癌組織より正常組織の方が
大きいという特徴がある。
【0036】そして、撮像素子34上のAフィルタ33
aを透過した自家蛍光は波長430nm〜530nmに
亘る波長領域P1の部分の強度が検出され、Bフィルタ
33bを透過した自家蛍光は波長430〜800nmに
亘る波長領域P2の全波長領域の部分の強度が検出され
る。すなわち、波長領域P1から成る蛍光像Zk1と波
長領域P2から成る蛍光像Zk2とが撮像素子34によ
って撮像され電気的な画像信号に変換される。波長領域
P1から成る蛍光像Zk1の画像信号はA/D変換器3
5およびメモリ割当器40を介して短波長蛍光画像デー
タDk1として短波長蛍光画像メモリ41aに記憶さ
れ、波長領域P2から成る蛍光像Zk2の画像信号はA
/D変換器35およびメモリ割当器40を介して全波長
蛍光画像データDk2として全波長蛍光画像メモリ41
bに記憶される。
【0037】次に、短波長蛍光画像データDk1および
全波長蛍光画像データDk2は規格化蛍光強度演算器4
3に入力され規格化蛍光強度画像データDkkが求めら
れる。すなわち、 Dkk=Dk1/Dk2 の演算が上記2次元画像データのすべての画素位置につ
いて施され規格化蛍光強度画像データDkkの値が求め
られる。
【0038】規格化蛍光強度画像データDkkの値は、
一旦規格化蛍光強度画像メモリ45に記憶され、画像選
択器49および映像信号処理回路401を介して表示器
600に出力される。なお、この規格化蛍光強度画像デ
ータDkkの特定の画素区域Xにおける値が他の画素区
域における値より小さい場合は、画素区域Xにおける全
波長領域に亘る自家蛍光の積分強度値に対する波長領域
P1における自家蛍光の積分強度値の割合が、他の画素
区域における全波長領域に亘る自家蛍光の積分強度値に
対する波長領域P1における自家蛍光の積分強度値の割
合に比べて小さいことを意味し、図4に示すようにこの
画素区域Xは癌組織である可能性が高い画素区域として
他の正常組織の画素区域より暗く表示される。
【0039】次に、生体の組織性状を静止画像として表
示する場合について説明する。同期ユニット500の切
替スイッチ51を静止画像を表示させる状態に設定する
と、前記と同様にタイミングジェネレータ52から各ユ
ニットに生体の組織性状を静止画像として取得し表示さ
せる同期信号が出力されこの同期信号に従って各ユニッ
トが動作を始める。
【0040】まず、励起光光源12から励起光Leが射
出され照射光ファイバ21を経由して生体組織1を照射
し、この励起光Leの照射により生体組織1から発生し
た蛍光像Zkは、対物レンズ23およびイメージファイ
バ22を通してイメージファイバ22の端面22dに伝
播され、撮像ユニット300の撮像光学系301を介し
て撮像され2次元画像データに変換されて組織性状演算
ユニット400に出力される。組織性状演算ユニット4
00に入力された2次元画像データは前記組織性状を動
画像として取得した時と同様の処理が施され規格化蛍光
強度画像メモリ45に規格化蛍光強度画像データDkk
として記憶される。
【0041】一方、励起光Leと異なるタイミングで波
長780nmの参照光Lnが参照光光源11から射出さ
れ照射光ファイバ22の端面22dに入射し、前記励起
光Leと同様の光路を通して生体組織1を照射する。そ
して、この生体組織1によって反射された反射参照光に
よる生体組織1の参照光像Znは前記蛍光像Zkと同様
の光路を通して撮像素子34上に結像される。ここで、
撮像素子34上のAフィルタ33aは波長780nmの
反射参照光を透過させないので、参照光像ZnはBフィ
ルタ33bのみを透過して撮像され、電気的な画像信号
に変換されてA/D変換器35およびメモリ割当器40
を介して参照光画像データDnとして参照光画像メモリ
42に記憶される。
【0042】上記静止画像の規格化蛍光強度画像データ
Dkkを求めるときには、全波長蛍光画像メモリ41b
にすでに記憶された全波長蛍光画像データDk2と参照
光画像メモリ42に記憶された参照光画像データDnと
が蛍光収率演算器44に入力され蛍光収率画像データD
ksが求められる。すなわち、 Dks=Dk2/Dn の演算が2次元画像データのすべての画素位置について
施され蛍光収率画像データDksの値が求められ、この
蛍光収率画像データDksは蛍光収率画像メモリ46に
記憶される。なお、この蛍光収率画像データDksの特
定の画素区域Yにおける値が他の画素区域における値よ
り小さい場合は、画素区域Yにおける励起光Leの受光
強度に対する自家蛍光の発光強度の比率が、他の画素区
域における励起光Leの受光強度に対する自家蛍光の発
光強度の比率比べて小さいことを意味し、図5に示すよ
うにこの画素区域Yは癌組織である可能性が高い画素区
域として他の正常組織の画素区域より暗く表示され、ま
たこのとき正反射光を受光した画素区域Zは参照光画像
データDnの値が大きくなり、その結果蛍光収率画像デ
ータDksの値が他の画素区域より小さくなるので他の
画素区域より暗く表示される。
【0043】このようにして求められメモリに記憶され
た蛍光収率画像データDksと規格化蛍光強度画像デー
タDkkとは画像間演算器47に入力され、それぞれの
画素位置に対応する値の和が求められ、その値は組織性
状和画像データDDsとして組織性状和画像メモリ48
に記憶され画像選択器49および映像信号処理回路40
1を経由して表示器600に表示される。
【0044】なお、図6に示すように、蛍光収率画像デ
ータDksと規格化蛍光強度画像データDkkとが加算
されると、蛍光収率画像データDksと規格化蛍光強度
画像データDkkとにおいて共に他の画素区域より小さ
い値となる癌組織である可能性の高い画素区域XYは、
他の領域に比べてさらに大きな明暗差を伴って暗く表示
される。また、正反射光の影響を受けた画素区域Zと比
べても画素区域XYはさらに暗く表示されるので癌組織
である可能性が高い画素区域をより正確に特定すること
ができる。
【0045】また、静止画像として蛍光像Zkを撮像す
る場合には、動画像として蛍光像Zkを撮像する場合に
比べて露光時間や読出速度等の設定の自由度が増すの
で、ダークノイズおよび読出ノイズ等を低減することが
できS/Nのより高い画像を取得することができる。
【0046】このように動画像を表示する場合と静止画
像を表示する場合とに応じて特徴量を使い分けることに
より生体の組織性状画像を動画像として表示する場合で
も静止画像として表示する場合でもそれぞれの表示に適
した組織性状の画像の表示を行うことができる。
【0047】なお、上記実施の形態においては静止画像
を表示する場合の組織性状画像の取得に際して2つの特
徴量から成る組織性状画像、すなわち規格化蛍光強度と
蛍光収率とに基づく組織性状画像を用いたが、静止画像
として表示するのに適した特徴量であれば1つの特徴量
から成る組織性状画像を用いることもできる。
【0048】なお、上記実施の形態においては、切替ス
イッチの形態を手動スイッチの形態によって示したが、
フットスイッチ、内視鏡本体部のスイッチ、音声認識ス
イッチあるいは画像の動きを認識して自動的に切り替わ
るスイッチ等を用いてもよい。
【0049】また、前記「参照光」は近赤外光に限らず
生体の組織性状を表す画像を得るために用いることがで
きる光であればどのような波長領域に属する光であって
も良く410nm近傍の波長領域の励起光を用いてもよ
い。
【0050】また、本発明の蛍光画像表示方法および装
置は、蛍光内視鏡に限らずコルポスコープ、手術用顕微
鏡等にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による蛍光内視鏡装置の概
略構成図
【図2】モザイクフィルタの構造を示す図
【図3】正常組織と癌組織の自家蛍光のスペクトル強度
分布を示す図
【図4】特徴量として規格化蛍光強度を用いて取得した
組織性状画像を表示した図
【図5】特徴量として蛍光収率用いて取得した組織性状
画像を表示した図
【図6】2つの特徴量を組み合わせて取得した組織性状
画像を表示した図
【符号の説明】
1 生体組織 11 参照光光源 12 励起光光源 21 照射光ファイバ 21a 端面 21b 端面 22 イメージファイバ 22c 端面 22d 端面 23 対物レンズ 31 励起光カットフィルタ 32 結像レンズ 33 モザイクフィルタ 33a Aフィルタ 33b Bフィルタ 34 撮像素子 35 A/D変換機 40 メモリ割当器 41a 短波長蛍光画像メモリ 41b 全波長蛍光画像メモリ 42 参照光画像メモリ 43 規格化蛍光強度演算器 44 蛍光収率演算器 45 規格化蛍光強度画像メモリ 46 蛍光収率画像メモリ 47 画像間演算器 48 組織性状和画像メモリ 49 画像選択器 51 切替スイッチ 52 タイミングジェネレータ 100 光源ユニット 200 内視鏡ユニット 201 先端部 202 操作部 300 撮像ユニット 301 撮像光学系 400 組織性状演算ユニット 401 映像信号処理回路 500 同期ユニット 600 表示器 800 蛍光内視鏡装置 DDs 組織性状和画像データ Dk1 短波長蛍光画像データ Dk2 全波長蛍光画像データ Dkk 規格化蛍光強度画像データ Dks 蛍光収率画像データ Dn 参照光画像データ Le 励起光 Ln 参照光 Zk 蛍光像 Zn 参照光像

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生体組織に励起光を照射することにより
    該生体組織から発生した自家蛍光を蛍光画像として検出
    し、該蛍光画像の所定の特徴量に基づく前記生体組織の
    組織性状を表す組織性状画像を取得し、該組織性状画像
    を表示する蛍光画像表示方法において、 前記組織性状画像を動画像として表示する場合には第1
    の特徴量に基づく組織性状画像を取得してその表示を行
    い、前記組織性状画像を静止画像として表示する場合に
    は前記第1の特徴量とは異なる第2の特徴量に基づく組
    織性状画像を取得してその表示を行うことを特徴とする
    蛍光画像表示方法。
  2. 【請求項2】 生体組織に励起光を照射する照射手段
    と、前記励起光の照射により前記生体組織から発生した
    自家蛍光を蛍光画像として検出する検出手段と、前記蛍
    光画像の所定の特徴量に基づく前記生体組織の組織性状
    を表す組織性状画像を取得する組織性状画像取得手段
    と、該組織性状画像取得手段によって取得された組織性
    状画像を表示する表示手段とを備えた蛍光画像表示装置
    において、 前記組織性状画像取得手段が、前記組織性状画像を動画
    像として表示する場合には第1の特徴量に基づく組織性
    状画像を取得し、前記組織性状画像を静止画像として表
    示する場合には前記第1の特徴量とは異なる第2の特徴
    量に基づく組織性状画像を取得するものであることを特
    徴とする蛍光画像表示装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の特徴量が、前記自家蛍光のみ
    に基づいて算出される蛍光画像の特徴量であることを特
    徴とする請求項2記載の蛍光画像表示装置。
  4. 【請求項4】 前記自家蛍光のみに基づいて算出される
    蛍光画像の特徴量が、規格化蛍光強度であることを特徴
    とする請求項3記載の蛍光画像表示装置。
  5. 【請求項5】 前記第2の特徴量が、少なくとも蛍光収
    率を含む1または2以上の特徴量からなるものであるこ
    とを特徴とする請求項2から4のいずれか1項記載の蛍
    光画像表示装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011505004A (ja) * 2007-11-30 2011-02-17 ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ 画像から自己蛍光を除去する方法及びシステム

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