JP2001194605A - マルチビーム走査装置・マルチビーム走査方法・光源装置・画像形成装置 - Google Patents

マルチビーム走査装置・マルチビーム走査方法・光源装置・画像形成装置

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JP2001194605A
JP2001194605A JP2000004624A JP2000004624A JP2001194605A JP 2001194605 A JP2001194605 A JP 2001194605A JP 2000004624 A JP2000004624 A JP 2000004624A JP 2000004624 A JP2000004624 A JP 2000004624A JP 2001194605 A JP2001194605 A JP 2001194605A
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light source
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scanning
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JP2000004624A
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English (en)
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Koji Sakai
浩司 酒井
Naoki Miyatake
直樹 宮武
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マルチビーム走査において、複数の偏向光ビ
ームを同期光検出手段により個別的に検出する。 【解決手段】 マルチビーム走査装置は、被走査面20
の走査領域へ向かう偏向光ビームを検出する同期光検出
手段22,24を有し、複数の光ビームを放射する光源
装置10が、N個の半導体レーザ1a〜1c及び、これ
らと1:1に対応するN個のカップリングレンズ2a〜
2cとを有し、カップリングレンズは同一の構成で、主
走査方向に関して光軸を互いに平行にされる。同期光検
出手段の受光面位置において、互いに隣接する任意の2
つの偏向光ビームをBi,Bi+1(i=1〜N−1)、ビ
ームBi,Bi+1を放射する半導体レーザ発光部の、カッ
プリングレンズの光軸から主走査方向のずれ量をζi
ζi+1とするとき、各半導体レーザと受光面位置との間
に配置される光学系の主走査方向の横倍率:M(主)
と、同期光検出手段の分解能:Δとに対し、ずれ量:ζ
i,ζi+1が、関係:Δ≦M(主)・|ζi―ζi+1|を満
足する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、マルチビーム走
査装置・マルチビーム走査方法・光源装置・画像形成装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】光源装置から放射されて偏向される複数
の偏向光ビームを、共通の走査結像光学系により被走査
面に向かって集光し、上記被走査面上に、互いに副走査
方向に分離した複数の光スポットを形成し、これら複数
の光スポットにより複数ラインを同時に走査するマルチ
ビーム走査装置は、従来から種々のものが提案され、光
走査の高能率化の観点から、近来、その実現が意図され
ている。マルチビーム走査を行うには複数の光ビームが
必要であり、この光ビーム数に対応する数の発光部を光
源装置に必要とする。このような複数の発光部として
は、半導体レーザアレイを用いることもできるし、複数
の独立した半導体レーザを用いることもできる。半導体
レーザアレイは、アレイ配列した各発光部が互いに近接
しているので、隣接する発光部の発光強度が互いに影響
し合う所謂「クロストーク」の問題があるため、高精度
の光量制御を行うことが難しい。独立した複数の半導体
レーザを発光部とする場合にはクロストークの問題はな
く、個々の半導体レーザの光量制御を高精度に行うこと
ができる。マルチビーム走査の場合、被走査面の複数ラ
インが同時に走査されるので、各偏向光ビームごとの走
査開始位置を揃える必要がある。これを行うのに、複数
の偏向光ビームが形成する光スポットが「副走査方向へ
1列に配列する」ようにし、光スポットの任意の1を
「走査開始用の同期光検出手段」により検出し、全ての
光スポットに対して同一の同期制御を行う方法が考えら
れる。
【0003】複数の光スポットが主走査方向に分離して
いる場合は、「隣接する光スポット間の主走査方向の分
離量」を予め設計条件として定めておき、最先に走査を
開始する光スポットを上記同期光検出手段で検出し、検
出信号に基づき「最先に走査を開始する光スポット」の
走査開始の同期を取り、以下、後続する光スポットと
「最先に走査を開始する光スポット」との、主走査方向
の分離量に応じた遅延時間により、後続する光スポット
の走査開始の同期信号を逐次に発生させる方法がある。
光源装置の発光部として「独立した複数の半導体レー
ザ」を用いる場合、機械的振動や環境変動に伴い、光学
系の機械的精度が経時的に劣化して、光スポット相互の
位置関係が経時的に変動すると、上述「光スポットの1
つを基準として他の光スポットの走査開始の同期を取る
方法」では、光スポット間の走査開始位置に経時的に
「ずれ」を生じて書込まれる画像を劣化させる問題が考
えられる。従って、このような問題を回避するには、特
開平8−179229号公報に開示されている発明のよ
うに、複数の光スポットを主走査方向に分離して、個々
の光スポットを個別的に検出し、複数の光スポットに対
して個別的に走査開始の同期を取るようにするのが良
い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、マルチビ
ーム走査において、光源装置の発光部として、独立した
複数の半導体レーザを用いる場合に、複数の偏向光ビー
ムを同期光検出手段により個別的に検出できる、新規な
マルチビーム走査装置およびマルチビーム走査方法、上
記マルチビーム走査装置に用いられる新規な光源装置、
上記マルチビーム走査装置を用いる新規な画像形成装置
の実現を課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明のマルチビーム
走査装置は基本的に「光源装置から放射されて偏向され
る複数の偏向光ビームを、走査結像光学系により被走査
面に向かって集光し、被走査面上に、互いに副走査方向
に分離した複数の光スポットを形成し、これら複数の光
スポットにより複数ラインを同時に走査するマルチビー
ム走査装置」であって、各偏向光ビームによる走査開始
の同期をとるために「被走査面の走査領域へ向かう偏向
光ビームを検出する同期光検出手段」を有する。複数の
偏向光ビームを被走査面に向かって集光し、光スポット
を形成させるための「走査結像光学系」は、1枚のレン
ズで構成することも、2枚以上のレンズで構成すること
もでき、1枚以上のレンズと「結像機能を持つ1以上の
ミラー」を含む構成とすることもできる。同期光検出手
段は、上記の如く、被走査面の走査領域へ向かう偏向光
ビームを検出する。従って、同期光検出手段は「受光手
段」を有し、受光手段により偏向光ビームを受光して受
光信号を発生する。受光手段の受光面は、例えば「被走
査面と等価で、上記走査領域へ向かう光ビームを受光で
きる位置」に配備される。被走査面と等価な位置とは
「受光面に受光される光ビームが、少なくとも主走査方
向において、受光面上に実質的に集光するような位置」
である。
【0006】例えば、上記被走査面と等価な位置に受光
面を配置し「走査結像光学系を通過した光ビーム」が受
光面に入射するようにすれば、受光面上には被走査面に
おけると同様の光スポットが形成される。走査結像光学
系はしばしば、最も被走査面に近い位置に「回転多面鏡
の面倒れや像面湾曲を補正するために、主走査方向に実
質的にパワーを持たない長尺のトロイダルレンズやシリ
ンドリカルレンズ」を有する。このような場合、長尺の
トロイダルレンズやシリンドリカルレンズは主走査方向
に実質的なパワーを持たないので、光スポットは、主走
査方向に関しては、走査結像光学系のうち「上記トロイ
ダルレンズやシリンドリカルレンズを除く部分」により
形成されることになる。このような場合、被走査面と等
価な位置に同期光検出手段の受光面をおき、走査結像光
学系のうち「上記トロイダルレンズやシリンドリカルレ
ンズを除いた部分を通過した偏向光ビーム」を受光面で
受光するようにすると、受光面上に形成されるのは「主
走査方向に光スポットと同等の幅を持ち、副走査方向に
は長い長円形状のスポット」になるが、このようなスポ
ットでも同期光として用いるのに十分である。この場
合、上記受光面の近傍にシリンドリカルレンズを配し
て、光ビームを受光面上に、副走査方向においても集光
させることもできる。勿論、走査領域へ向かって偏向す
る光ビームを、走査結像光学系を介することなく、専用
の光学系により、同期光検出手段の受光手段の受光面上
に「少なくとも主走査方向に集光させる」ように構成し
てもよい。
【0007】さて、請求項1記載のマルチビーム走査装
置は、以下の如き特徴を有する。即ち、複数の光ビーム
を放射する光源装置が、N(≧2)個の半導体レーザ及
び、これら半導体レーザの個々と1:1に対応するN個
のカップリングレンズとを少なくとも有する。上記N個
のカップリングレンズは、同一の構成で、光軸を、主走
査方向に関して平行にされる。即ち、N個のカップリン
グレンズの光軸は、これらを副走査方向から見ると互い
に平行である。同期光検出手段の上記受光面位置におい
て、互いに隣接する任意の2つの偏向光ビームをBi
i+1(i=1〜N−1)とする。これらビームBi、B
i+1を放射する半導体レーザの発光部は、対応するカッ
プリングレンズの光軸から主走査方向に、ずれ量:
ζi,ζi+1だけずらされている。各半導体レーザと上記
受光面位置との間に配置される光学系の主走査方向の横
倍率をM(主)とするとき、同期光検出手段の分解能:
Δに対し上記ずれ量:ζi,ζi+1は、 Δ≦M(主)・|ζi―ζi+1| を満足するように設定され、各偏向光ビームは同期光検
出手段により個別的に検出可能である。上記ずれ量:ζ
i,ζi+1(i=1〜N−1)のうちには「0であるも
の」が含まれていてもよい。「同期検出手段の分解能:
Δ」は、同期光検出手段が、主走査方向に隣接した2つ
の偏向光ビームを「別個の光ビームとして分離して検出
できる」ために、上記2つの偏向光ビームに要求される
「受光面上における主走査方向の分離量の限界」を言
う。この分解能は、典型的な受光手段であるフォトセン
サで0.5mm程度である。
【0008】請求項2記載のマルチビーム走査装置は、
以下の如き特徴を有する。即ち、複数の光ビームを放射
する光源装置が、第1光源部、第2光源部およびビーム
合成手段を有する。「第1光源部」は、n(≧2)個の
半導体レーザと、これら半導体レーザの個々と1:1に
対応するn個のカップリングレンズと、これらn個の半
導体レーザおよびn個のカップリングレンズを、n個の
カップリングレンズの光軸を主走査方向に関して互いに
平行にして、所定の位置関係に保って一体的に保持する
保持体とを有する。「第2光源部」は、m(≧2)個の
半導体レーザと、これら半導体レーザの個々と1:1に
対応するm個のカップリングレンズと、これらm個の半
導体レーザおよびm個のカップリングレンズを、m個の
カップリングレンズの光軸を主走査方向に関して互いに
平行にして、所定の位置関係に保って一体的に保持する
保持体とを有する。「ビーム合成手段」は、第1光源部
から放射されるn本の光ビームと、第2光源部から放射
されるm本の光ビームを、互いに近接する光ビームとし
て合成する手段である。第1光源部における任意の半導
体レーザの発光部の、対応するカップリングレンズの光
軸からの主走査方向のずれ量:ζi(i=1〜n)と、
第2光源部における任意の半導体レーザの発光部の、対
応するカップリングレンズの光軸からの主走査方向のず
れ量:ζk(k=1〜m)と、第1及び第2光源部とビ
ーム合成手段の位置関係とが、「同期光検出手段の受光
面位置において、互いに隣接する偏向光ビームが、主走
査方向に互いに上記分解能:Δ以上の距離分離する」よ
うに設定され、各偏向光ビームは同期光検出手段により
個別的に検出可能である。
【0009】この請求項2記載のマルチビーム走査装置
でn=mとし、第1光源部と第2光源部を同一構造のも
のとすることができ(請求項3)、この場合「光源装置
の第1、第2光源部における各半導体レーザを、対応す
る保持体の保持孔に圧入固定し、各カップリングレンズ
゛を対応する保持体に接着樹脂により固定し、上記接着
樹脂により、対応する半導体レーザの発光部に対する光
軸位置を調整する」ように構成できる(請求項4)。ま
た、この場合、n=m=2とすることができる(請求項
5)。上記「接着樹脂」としては例えば「紫外線硬化樹
脂」を用いることができる。請求項4記載の発明のよう
に、カップリングレンズを保持体に固定するのに接着樹
脂を用い、接着樹脂(の量等)により、半導体レーザの
発光部に対する光軸位置を調整する場合、接着樹脂は
「温度や湿度の変動」により体積変化を生じるので、上
記発光部とカップリングレンズ光軸との相対的な関係が
環境変化により変動する。このような場合、1個の光ス
ポットのみを同期光検出手段で検出し、この光スポット
を基準として、他の光スポットの走査開始位置の同期を
固定的に制御すると、前述した「光スポット間の走査開
始位置の経時的なずれ」を発生する虞があるが、この発
明では、同期光検出手段により、光ビームを個別的に検
出するので、光ビームごとに走査開始の適正なタイミン
グを与えることができる。
【0010】請求項6記載のマルチビーム走査装置は、
以下の如き特徴を有する。即ち、複数の光ビームを放射
する光源装置が、N(≧2)個の半導体レーザ及び、こ
れら半導体レーザの個々と1:1に対応するN個のカッ
プリングレンズとを、少なくとも有する。N個のカップ
リングレンズは同一の構成で、光軸を主走査方向に関し
て互いに非平行にされる。同期光検出手段の受光面位置
において、互いに隣接する任意の2つの偏向光ビームを
i、Bi+1(i=1〜N−1)とするとき、これらビー
ムBi、Bi+1を放射する半導体レーザに対応するカップ
リングレンズの光軸が主走査方向になす角:φiは、ビ
ームBi、Bi+1の主走査方向の間隔が、同期光検出手段
の分解能:Δ以上となるように設定される。従って、各
偏向光ビームを同期光検出手段により個別的に検出でき
る。請求項7記載のマルチビーム走査装置は、以下の如
き特徴を有する。即ち、複数の光ビームを放射する光源
装置が、第1光源部、第2光源部およびビーム合成手段
を有する。「第1光源部」は、n(≧2)個の半導体レ
ーザと、これら半導体レーザの個々と1:1に対応する
n個のカップリングレンズと、n個の半導体レーザ及び
n個のカップリングレンズを、n個のカップリングレン
ズの光軸が、主走査方向において互いに所定の角をなす
ようにして、所定の位置関係に保って一体的に保持する
保持体とを有する。
【0011】「第2光源部」は、m(≧2)個の半導体
レーザと、これら半導体レーザの個々と1:1に対応す
るm個のカップリングレンズと、m個の半導体レーザ及
びm個のカップリングレンズを、m個のカップリングレ
ンズの光軸が、主走査方向において互いに所定の角をな
すようにして、所定の位置関係に保って一体的に保持す
る保持体とを有する。「ビーム合成手段」は、第1光源
部から放射されるn本の光ビームと、第2光源部から放
射されるm本の光ビームを互いに近接する光ビームとし
て合成する手段である。そして、第1および第2光源部
における各カップリングレンズの光軸方向、第1及び第
2光源部とビーム合成手段の相互の位置関係が、互いに
隣接する偏向光ビームが主走査方向に互いに、前記分解
能:Δ以上の距離分離するように設定される。従って、
各偏向光ビームを同期光検出手段により個別的に検出で
きる。この請求項7記載のマルチビーム走査装置におい
て、n=mとし、第1光源部と第2光源部を同一構成の
ものとすることができる(請求項8)。請求項8記載の
マルチビーム走査装置においては、光源装置における各
半導体レーザの発光部を、対応するカップリングレンズ
の光軸上に配備することができる(請求項9)。また、
請求項8記載のマルチビーム走査装置において、n=m
=2とすることができる(請求項10)。上述の請求項
6記載のマルチビーム走査装置においては、N(≧2)
個の半導体レーザのうち、少なくともP(2≦P≦N)
個の発光部を、対応するカップリングレンズの光軸から
主走査方向にずらして配置することができる(請求項1
1)。請求項7記載のマルチビーム走査装置において
は、n+m個の半導体レーザのうち、少なくともP(2
≦P≦n+m)個の発光部を、対応するカップリングレ
ンズの光軸から主走査方向にずらして配置することがで
きる(請求項12)。この場合に、n=mとし、第1光
源部と第2光源部を同一構成のものとすることができる
(請求項13)。この請求項13記載のマルチビーム走
査装置において、n=m=2とすることができる(請求
項14)。
【0012】請求項15記載のマルチビーム走査装置
は、上記請求項1〜14の任意の1に記載のマルチビー
ム走査装置において、光源装置から放射される複数の光
ビームが、光偏向器の同一の偏向反射面で同時に偏向さ
れるように構成され、上記複数の光ビームが上記偏向反
射面の近傍において、主走査方向に交叉するように光源
装置が構成されたことを特徴とする。請求項16記載の
マルチビーム走査装置は、上記請求項1〜15の任意の
1に記載のマルチビーム走査装置において、光源装置か
ら放射される複数の光ビームが、光偏向器の同一の偏向
反射面で同時に偏向されるように構成され、光源装置と
光偏向器との間に、光源装置からの複数の光ビームを、
上記偏向反射面の近傍に、互いに副走査方向に分離した
「主走査方向に長い線像」として結像させる線像結像光
学系を有し、走査結像光学系が、偏向反射面位置と被走
査面位置とを、副走査方向において幾何光学的な共役関
係とするアナモフィックなものであることを特徴とす
る。マルチビーム走査装置を、このような構成とするこ
とにより、偏向反射面の面倒れを補正することができ
る。この発明の「光源装置」は、マルチビーム走査装置
に用いられる光源装置であって、上記請求項1〜16の
任意の1に記載された構成を有することを特徴とする
(請求項17)。この発明の「マルチビーム走査方法」
は、光源装置から放射されて偏向される複数の偏向光ビ
ームを、走査結像光学系により被走査面に向かって集光
し、被走査面上に、互いに副走査方向に分離した複数の
光スポットを形成し、これら複数の光スポットにより複
数ラインを同時に走査するマルチビーム走査方法であ
る。
【0013】請求項18記載のマルチビーム走査方法
は、上記請求項1〜15の任意の1に記載のマルチビー
ム走査装置を用いて行うことを特徴とする。また、請求
項19記載のマルチビーム走査方法は、上記請求項16
記載のマルチビーム走査装置を用いて行うことを特徴と
する。この発明の画像形成装置は「潜像担持体に光走査
により潜像を形成し、この潜像を可視化して所望の記録
画像を得る画像形成装置」である。請求項20記載の画
像形成装置は、潜像担持体を光走査する光走査装置とし
て、上記請求項1〜15の任意の1に記載のマルチビー
ム走査装置を用いることを特徴とし、請求項21記載の
画像形成装置は、潜像担持体を光走査する光走査装置と
して、請求項16記載のマルチビーム走査装置を用いる
ことを特徴とする。上記請求項20または21記載の画
像形成装置において、潜像担持体を光導電性の感光体と
し、その均一帯電と光走査とにより静電潜像を形成し、
形成された静電潜像をトナー画像として可視化するよう
に構成することができる(請求項22)。トナー画像
は、シート状の記録媒体(転写紙やオーバヘッドプロジ
ェクタ用のプラスチックシート)に定着される。請求項
20または21記載の画像形成装置では、感光媒体とし
て、例えば銀塩写真フィルムを用いることもできる。こ
の場合、マルチビーム走査装置による光走査で形成され
た潜像は、通常の銀塩写真プロセスの現像手法で可視化
できる。このような画像形成装置は例えば「光製版装
置」として実施できる。また請求項22記載の画像形成
装置は、具体的にはレーザプリンタやレーザプロッタ、
デジタル複写機、ファクシミリ装置等として実施でき
る。上に説明したように、マルチビーム走査装置では、
複数の光スポットは、被走査面上において、互いに副走
査方向に分離していなくてはならない。複数の光スポッ
トを被走査面上において、副走査方向に分離するには種
々の方法が可能である。上に説明した各マルチビーム走
査装置におけるように、光源装置が複数の半導体レーザ
と、これら半導体レーザに1:1に対応する複数のカッ
プリングレンズとを有する場合、例えば、カップリング
レンズの光軸に対し、対応する半導体レーザの発光部を
副走査方向にずらし、半導体レーザとカップリングレン
ズとの対ごとの「カップリングレンズ光軸に対する発光
部の副走査方向へのずれ量」を調整することによって、
光スポットが互いに副走査方向に分離するようにしても
よいし、個々のカップリングレンズの光軸が、副走査方
向において互いに微小角をなすようにし、各光軸が副走
査方向になす角を調整することによって、光スポットが
互いに副走査方向に分離するようにすることもでき、あ
るいは、上記光軸の方向と「発光部の光軸からの副走査
方向のずれ量」とを調整することによって、光スポット
が互いに副走査方向に分離するようにしてもよい。
【0014】なお、上の説明におけるカップリングレン
ズのカップリング作用は、対応する半導体レーザの発光
部からの発散性の光束を、平行ビームとする作用でも良
いし、発散性もしくは集束性の光ビームとする作用でも
よい。
【0015】
【発明の実施の形態】図1(a)において、符号10で
示す光源装置からは、3本の光ビームが放射される(図
の繁雑化を避けるため、光源装置10から放射される光
ビームの1本のみを描いている)。放射された各光ビー
ム(実質的な平行ビームである)は、線像結像光学系と
してのシリンドリカルレンズ12に入射する。シリンド
リカルレンズ12は副走査方向にのみ正のパワーを有
し、入射してくる3本の光ビームを副走査方向にのみ集
束させ、光偏向器としての回転多面鏡14の偏向反射面
の近傍に、主走査方向に長い線像として結像させる。線
像は、各光ビームごとに結像され、各線像は副走査方向
に互いに分離している。図示されないモータにより回転
多面鏡14が矢印方向に等速回転されると、偏向反射面
で反射された3本の光ビームは、それぞれ偏向光ビーム
となって等角速度的に偏向する。各偏向光ビームは、偏
向しつつ走査結像光学系としてのfθレンズ16に入射
し、fθレンズ16を透過すると、長尺平面鏡である折
り返しミラー18により反射されて光路を屈曲され、被
走査面の実体をなす感光体20の周面上に、fθレンズ
16の作用により光スポットとして集光する。被走査面
上に形成される3個の光スポットは、互いに副走査方向
に分離しており、図に示す如く、1度に被走査面の3ラ
インを同時に走査する。折り返しミラー18の長手方向
の「走査開始側端部」近傍に平面鏡22が配置されてい
る。平面鏡22の配置されている部位は、偏向光ビーム
が被走査面の有効走査領域を走査するに必要な有効偏向
領域外である。平面鏡22により反射された偏向光ビー
ムは同期光検出のための受光手段であるフォトセンサ2
4に入射する。即ち、各偏向光ビームは、偏向しつつ被
走査面の走査領域へ向かう途上において、先ず平面鏡2
2に入射して反射され、フォトセンサ24に入射して受
光される。フォトセンサ24の受光面は「光学的に被走
査面と等価な位置」に配置されている。平面鏡22に入
射する各偏向光ビームはfθレンズ16の光学作用を受
けているので、各偏向光ビームは、フォトセンサ24の
受光面上に被走査面におけると同様の光スポットとして
集光する。この実施の形態において、平面鏡22とフォ
トセンサ24とは「同期光検出手段」を構成している。
フォトセンサ24の受光面の受光領域は、主走査方向に
分解能:Δ(例えば0.5mm)を有するような大きさ
を有している。
【0016】図1(b)は、図1(a)における光源装
置10の要部を説明図的に示している。光源装置10の
要部は、光源として3個の半導体レーザ1a、1b、1
cと、これら半導体レーザに1:1に対応するカップリ
ングレンズ2a、2b、2cとを有している。これら半
導体レーザ1a〜1cとカップリングレンズ2a〜2c
とは、相互の位置関係を定められて、図示されない適宜
の保持手段により一体に保持されている。半導体レーザ
1a〜1cおよびカップリングレンズ2a〜2cは、同
一構成のものであり、それぞれ、大略主走査方向に配列
されている。また、カップリングレンズ2a〜2cは、
対応する半導体レーザ1a〜1cの各発光部からの発散
性の光束を「実質的な平行ビーム」に変換する。即ち、
各半導体レーザの発光部は、実質的に、対応するカップ
リングレンズの焦点面上に位置される。図1(c)は、
カップリングレンズ2a〜2cが主走査方向に配列した
状態を示している。各カップリングレンズの中心部に描
かれた「+印」は、光軸位置を示している。カップリン
グレンズ2a〜2cの各光軸は互いに平行であり、図1
(c)において図面に直交する方向である。符号Ha、
Hb、Hcは、カップリングレンズ2a、2b、2cに
それぞれ対応する半導体レーザ1a、1b、1cの発光
部を表している。発光部Hbはカップリングレンズ2b
の光軸上に位置する。これに対し、発光部Haは、カッ
プリングレンズ1aの光軸から主走査方向に「ζa」、
副走査方向に「ξa」だけずれている。同様に、発光部
Hcは、カップリングレンズ1cの光軸から主走査方向
に「ζc」、副走査方向に「ξc」だけずれている。こ
のような発光部と光軸との位置関係は冶具を用いて精度
良く設定される。図1(d)は、各発光部Ha、Hb,
Hcから放射された光束の主光線の挙動を示している。
発光部Hbはカップリングレンズ2bの光軸上(の焦点
位置)に位置するので、発光部Hbから放射された光束
は、カップリングレンズ2bにより平行ビーム化され、
主光線はカップリングレンズ2bの光軸に合致して進行
する。これに対し、発光部Ha、Hcは、対応するカッ
プリングレンズ2a、2cの光軸からずれているため、
これら発光部からの光束は対応するカップリングレンズ
により平行ビーム化されるが、主光線の方向は、図中に
実線で示されたように、カップリングレンズにより屈折
される。このためカップリングレンズ2a、2cにより
平行ビーム化された光ビームの主光線の方向は、カップ
リングレンズ2a、2cの光軸に対して傾きを持つこと
になる。
【0017】光源装置10から放射された3本の光ビー
ムは、前述のごとくして被走査面上およびフォトセンサ
24の受光面上に光スポットを形成する。図1(e)
は、フォトセンサ24の受光面上における光スポットの
様子を、説明図として示している。被走査面上に形成さ
れる光スポットの様子もこれと同様である。図1(e)
において、符号Sa、Sb、Scで示す「光スポット」
は、それぞれ半導体レーザ1a、1b、1cから放射さ
れた光ビームにより形成されたものである。これら光ス
ポットSa、Sb、Scは光学的には、カップリングレ
ンズ2a、2b、2cとシリンドリカルレンズ12、f
θレンズ16とによる、発光部Ha、Hb,Hcの像で
ある。なお、各光スポットは、光源と光偏向器との間の
適宜の位置に配置されるビーム整形用アパーチュアの
「開口部の大きさ」の調整により、副走査方向にやや長
い「楕円形状」にされている。図1(e)に示すよう
に、光スポットSbを中心として、光スポットSaは主
走査方向に「δab」だけずれ、副走査方向に「ηa
b」だけずれ、光スポットScは、主走査方向に「δb
c」だけずれ、副走査方向に「ηbc」だけずれてい
る。カップリングレンズ2a〜2c(前述の如くこれら
は光学的に等価なものである)とシリンドリカルレンズ
12、fθレンズ16との「合成光学系」を考えてみる
と、この合成光学系は主走査方向と副走査方向のパワー
の異なるアナモフィックな光学系であり、結像の横倍率
を主走査方向につきM(主)、副走査方向につきM
(副)とすると、上述のδab、δbc、ηab、ηb
cは、それぞれ、 δab=M(主)・ζa、δbc=M(主)・ζc ηab=M(副)・ξa、ηbc=M(副)・ξc で与えられる。ηab、ηbcは、同時に走査される隣
接2ライン間の走査線間隔であるから、「ηab=ηb
c」となるように、即ち、|ξa|=|ξc|となるよ
うに、発光部Ha、Hcの「カップリングレンズ光軸に
対する副走査方向のずれ量」が設定される。
【0018】一方、δab、δbcについては、各偏向
光ビームがフォトセンサ24の受光面上に形成する光ス
ポットが、フォトセンサ24により別個に検出される必
要があるから、上記δab、δbcは、フォトセンサ2
4における主走査方向の分解能:Δよりも大きくなけれ
ばならない。即ち、 Δ≦δab、且つ、Δ≦δbc を満足するように、上記ζa、ζcを定めることによ
り、3本の偏向光ビームの各光スポットを同一のフォト
センサ24により別個に検出できるので、その検出結果
に基づき、各偏向光ビームによる走査の開始位置を独立
に制御でき、上記開始位置を偏向光ビームごとに高精度
に「同一位置に揃える」ことができる。なお、ζa、ζ
cは「Δ≦δab、且つ、Δ≦δbc」が満足される限
りにおいて、ξa=ξcとしてもよいし、ζa≠ζcと
してもよい。上記合成光学系は主走査方向に関してはア
フォーカル系であるので、上記主走査方向の横倍率は、
カップリングレンズ2a〜2cの焦点距離をf、fθレ
ンズ16の主走査方向の焦点距離をFとすれば、M
(主)=F/fで与えられる。上に説明した実施の形態
においては、半導体レーザ1bの発光部Hbの、カップ
リングレンズ2bの光軸からの主走査方向のずれ量:ζ
bを0としたが、ζbは0以外の有限の値としてもよ
い。ζb≠0であるときには、 Δ≦F/f|ζa―ζb|、且つ、Δ≦F/f|ζc―
ζb| が成り立つように、ζa、ζb、ζcを設定すればよ
い。なお、この場合、ζa、ζb、ζcは、図1(c)
において、光軸より右側にある場合を正、左にある場合
を負とする。
【0019】上に説明した実施の形態は、光源装置10
から放射されて偏向される複数の偏向光ビームを、走査
結像光学系16により被走査面20に向かって集光し、
被走査面20上に、互いに副走査方向に分離した複数の
光スポットを形成し、これら複数の光スポットにより複
数ラインを同時に走査するマルチビーム走査装置におい
て、各偏向光ビームによる走査開始の同期をとるため
に、被走査面の走査領域へ向かう偏向光ビームを検出す
る同期光検出手段22,24を有し、複数の光ビームを
放射する光源装置10が、N(=3)個の半導体レーザ
1a〜1c及び、これら半導体レーザの個々と1:1に
対応するN個のカップリングレンズ2a〜2cとを少な
くとも有し、N個のカップリングレンズ2a〜2cは同
一の構成で、主走査方向に関して光軸を互いに平行にさ
れ、対応する半導体レーザからの光束を実質的な平行ビ
ームとするものであり、同期光検出手段の受光面位置に
おいて、互いに隣接する任意の2つの偏向光ビームをB
i,Bi+1(i=1〜2)とし、これらビームBi,Bi+1
を放射する半導体レーザの発光部の、対応するカップリ
ングレンズの光軸から主走査方向のずれ量をζi、ζi+1
(ζa〜ζc)するとき、各半導体レーザと受光面位置
との間に配置される光学系の、主走査方向の横倍率:M
(主)と、同期光検出手段の分解能:Δとに対し、ずれ
量:ζi,ζi+1が、関係:Δ≦M(主)・|ζi―ζi+1
|を満足するように設定されることにより、各偏向光ビ
ームを同期光検出手段により個別的に検出できるように
構成したマルチビーム走査装置である(請求項1)。な
お、上の実施の形態では、カップリングレンズ2a〜2
cの光軸を互いに平行としたが、これらを主走査方向に
関してのみ、互いに平行(即ち、副走査方向から見て互
いに平行)となるようにし、副走査方向に関しては、光
軸相互が微小な角をなすようにしても良く、このように
する場合は、上記ずれ量をξa=ξb=ξc=0と設定
しても、光軸のなす微小角の調整により、光スポットを
副走査方向に分離することができる。
【0020】図2および図3は、図1(a)に示すマル
チビーム走査装置の光源装置として使用可能な光源装置
の実施の他の形態を説明するための図である。なお、繁
雑を避けるため、混同の虞がないと思われるものについ
ては、図1以下、全図面を通じて同一の符号を用いる。
図2(a)は、この光源装置の要部の構造を説明するた
めの図である。符号1a、1b、1c、1dは半導体レ
ーザを示し、符号2a、2b、2c、2dは「半導体レ
ーザ1a、1b、1c、1dの個々と1:1に対応する
カップリングレンズ」を示す。また、符号3A,3Bは
保持体を示し、符号4はビーム合成手段としてのプリズ
ムを示している。半導体レーザ1a、1b、1c、1d
は同一構成のものであり、カップリングレンズ2a、2
b、2c、2dも同一構成のものである。各カップリン
グレンズは、対応する半導体レーザからの光束を平行ビ
ーム化するように設定される。また、保持体3A,3B
も同一構成のものである。保持体3Aと半導体レーザ1
a、1bと、カップリングレンズ2a、2bとは「第1
光源部」を構成する。また、保持体3Bと半導体レーザ
1c、1dと、カップリングレンズ2c、2dとは「第
2光源部」を構成する。第1および第2光源部は「同様
の構成」であるので、第1光源部を例にとって説明す
る。図2(b)は、第1光源部の保持体3Aを正面側か
ら見た図であり、同図のC−C’断面を、半導体レーザ
およびカップリングレンズとともに描いたのが図2
(c)である。図2(b)、(c)に示す如く、保持体
3Aの基部300は板状で、その中央部分にレンズ保持
用の凸部301が形成され、凸部301の両側に、光ビ
ーム通過用の貫通孔302,303が、凸部301を挟
むように穿設されている。貫通孔302,303は基部
300を厚み方向に貫通し「互いに平行」である。貫通
孔302,303の、基部300の裏側出口近傍は孔径
を拡大され、この部分に半導体レーザ1a、1bが圧入
されて固定されている(図2(c))。従って、半導体
レーザ1a、1bの発光部の位置は、貫通孔302,3
03に対して一義的に定まる。
【0021】また、凸部301には、これを挟むように
してカップリングレンズ2a、2bが、光軸を互いに平
行にして固定的に設けられる。なお、図2(b)、
(c)において、符号304,305は固定用のねじ孔
を示す。第2光源部は、半導体レーザ1c、1dとカッ
プリングレンズ2c、2d(図2(a)参照)を、第1
光源部と同様、保持体3Bに固定的に保持することによ
り構成される。第1光源部および第2光源部は、それぞ
れのカップリングレンズの光軸を互いに平行にして、プ
リズム4の入射側面に対向するように配置される。図3
(a)を参照すると、この図は、保持体へのカップリン
グレンズの取りつけ状態を、保持体3Aへのカップリン
グレンズ2bの取りつけ状態を例として説明するための
図である。図に示すように凸部301の側面は、凹の円
筒面に形成され、この円筒面はカップリングレンズ2b
の取りつけ基準面になっている。カップリングレンズ2
bは、そのコバ部分に紫外線硬化樹脂310を塗布され
て、紫外線硬化樹脂310を上記円筒面部分に接触させ
られる。カップリングレンズ2bは、光軸(「+」印で
表す)と半導体レーザ1bの発光部Hb(保持体3Aに
固定された定位置である)との位置関係(主走査方向の
ずれ量:ζb、副走査方向のずれ量:ξb)および光軸
方向の位置を、冶具(図示されず)により調整される。
このように位置調整された状態で、紫外線硬化樹脂31
0に紫外線を照射し、樹脂を硬化させると、カップリン
グレンズ2bは凸部301に固定的に接着される。他の
カップリングレンズ2a、2c、2dの「対応する保持
体への保持」も同様に行われる。図3(b)は、プリズ
ム4によるビーム合成の様子を、発光部Ha,Hcから
放射された光ビームにつき説明するための図である。プ
リズム4は、図3(b)に示す如き側面形状を有する。
プリズム4は平行四辺形のプリズムと直角プリズムとを
組み合わせた構成を持ち、両プリズムの接合部には偏光
反射膜401が形成されている。また、発光部Hcから
の光ビームが入射する部位(図示されていないが発光部
Hdからの光ビームも入射する)には、1/2波長板4
03が設けられている。
【0022】発光部Ha,Hbから放射される光は、何
れも偏光反射膜401に対してP偏光となるように光源
の態位が定められている。従って、発光部Haから放射
され、カップリングレンズ2aにより平行ビーム化され
た光ビーム(図示されていないが発光部Hbから放射さ
れ、カップリングレンズ2bにより平行ビーム化された
光ビームも)は、プリズム4に入射すると偏光反射膜4
01を透過してプリズム4から射出する。一方、発光部
Hcから放射され、カップリングレンズ2cにより平行
ビーム化された光ビーム(図示されていないが発光部H
dから放射され、カップリングレンズ2dにより平行ビ
ーム化された光ビームも)は、1/2波長板403を透
過することにより、偏光反射膜401に対してS偏光と
なる。そしてプリズム4のプリズム面402で全反射さ
れ、さらに偏光反射膜401で全反射されてプリズム4
から入射する。このようにして、プリズム4から射出す
る4本の光ビーム(何れも平行ビームである)は、互い
に近接する光ビームとして合成される。なお、プリズム
4から射出する4本の光ビームのうち2本がS偏光、他
の2本がP偏光となり、互いに偏光面が直交することに
なる。周知の如く、反射面による反射率は、入射角の変
化と共にS偏光とP偏光とで異なる変化をするので「上
記のまま」であると、光源装置から放射された4本の光
ビームが、図1(a)における回転多面鏡14の偏向反
射面や折り返しミラー18等で反射されるとき、反射率
の変化により、被走査面上の光スポットの光強度が光ビ
ーム2本ごとに異なる変動をするので、このような問題
を避けるために、プリズム4によりビーム合成された4
本の光ビームをして、1/4波長板を通過せしめて4本
の光ビームを共に「円偏光状態」とすることが好まし
い。図3(c)は、光源装置10を斜め後方から見た状
態を示している。符号5で示す箱状のケーシング内に
は、前記プリズム4が所定の態位に調整されて収納さ
れ、ケーシング5の後側板には、半導体レーザ1a、1
b、カップリングレンズ2a、2b(図示されず)を一
体化された保持体3Aと、半導体レーザ1c、1d、カ
ップリングレンズ2c、2d(図示されず)を一体化さ
れた保持体3Bとが、上記後側板に穿設された係合孔に
(カップリングレンズを固定された)保持体凸部を嵌合
させ、取付け態位を調整されて固定されている。ビーム
合成された4本の光ビーム(平行ビーム)は、ケーシン
グ5に形成されている円筒状の射出口5Aから射出す
る。射出口5Aには、前述の「1/4波長版」と、ビー
ム整形を行うためのアパーチュアが設けられている。従
って、光源装置10から射出する4本の平行光ビームは
何れもビーム整形され、円偏光とされている。
【0023】光源装置10から放射された4本の光ビー
ムは、図1(a)に示す如く、シリンドリカルレンズ1
2により、回転多面鏡14の偏向反射面近傍に、互いに
副走査方向に分離した「主走査方向に長い線像」に結像
し、回転多面鏡により偏向光ビームとされ、fθレンズ
16の作用により、感光体20の周面である被走査面上
に副走査方向に分離した光スポットを形成する。そし
て、これら4つの光スポットにより被走査面の4ライン
(4走査線)が同時に走査される。図4(a)は、プリ
ズム4の合成状態を説明図的に示している。プリズム4
による合成は、プリズム4の合成側から見た状態におい
て、カップリングレンズ2a、2bの光軸間中心と、カ
ップリングレンズ2c、2dの光軸間中心とが、図に示
す位置:qとして合致するように行われるものとする。
図の繁雑を避けるため、カップリングレンズ2aとカッ
プリングレンズ2cとを互いに重ねて描き、カップリン
グレンズ2bとカップリングレンズ2dとを重ねて描い
た。カップリングレンズの光軸が互いに平行で、カップ
リング作用が半導体レーザからの光束を平行ビーム化す
るものであるので、上記光軸間中心が位置:qで合致し
ている限り、個々のカップリングレンズの位置はどこに
あっても良く、従って、図4(a)のように、カップリ
ングレンズを2個ずつ重ねて描いても、以下の説明の一
般性は失われない。カップリングレンズ2a、2cの光
軸(「+」印で示す)に相対的な、半導体レーザ1a、
1cの発光部Ha,Hcのずれ量を、主走査方向に関し
てζa、ζc、副走査方向に関してξa、ξcとする。
同様に、カップリングレンズ2b、2dの光軸(「+」
印で示す)に相対的な、半導体レーザ1b、1dの発光
部Hb,Hdのずれ量を、主走査方向に関してζb、ζ
d、副走査方向に関してξb、ξdとする。このとき、
3|ζa|=|ζc|、3|ζb|=|ζd|とし、3
|ξa|=|ξc|、3|ξb|=|ξd|となるよう
にすると、被走査面(同様にフォトセンサ24の受光
面)に形成される光スポットSa、Sb、Sc、Sdの
様子は、図4(b)に示す如くになる。「Q」は、シリ
ンドリカルレンズ12とfθレンズ16による前記の位
置:qの像である。
【0024】隣接する光スポット間の「主走査方向の間
隔」を、図の如く、δab、δac、δbdとすると、
これらは、前述の結像倍率:M(主)(=F/f)を用
いて以下のように表される。 δab=M(主)|ζb−ζa| δac=M(主)|ζc−ζa| δbd=M(主)|ζd−ζb| フォトセンサ24における主走査方向の分解能:Δを用
いると、個々の光スポットがフォトセンサ24により別
個に検出されるためには、 δab≦Δ、δac≦Δ、δbd≦Δ の3条件が独立して満足されればよい。換言すれば、上
記結像倍率:M(主)に応じて、上記条件が満足される
ように、ずれ量:ζa、ζc、ζb、ζdを、それぞれ
設定すればよい。副走査方向のずれ量:ξa、ξb、ξ
c、ξdは、光スポットSa、Sb、Sc,Sdの副走
査方向の隣接間隔が、所定の走査線ピッチに合致するよ
うに、副走査方向の結像倍率:M(副)に応じて設定す
る。図4(c)は、図4(a)における発光部HbとH
dとの位置を入れ替えた場合である。このとき被走査面
上における光スポットSa、Sb、Sc、Sdの配列
は、図4(d)に示す如くになる。即ち、発光部とカッ
プリングレンズ光軸との位置関係の調整により、光スポ
ットSa、Sb、Sc、Sdの配列状態は適宜に調整可
能である。図4(d)の光スポット配列の場合におい
て、各光スポットをフォトセンサ24により個別に検出
できる条件が、 δad≦Δ、δac≦Δ、δbd≦Δ となることは、上の説明に照らして容易に理解されるで
あろう。
【0025】図1(A)に示すマルチビーム走査装置に
おける光源装置10として「図2〜図4に実施の形態を
説明した光源装置」を用いたものは、光源装置10から
放射され、同時に偏向される複数の偏向光ビームを、走
査結像光学系16により被走査面20に向かって集光
し、被走査面上に、互いに副走査方向に分離した複数の
光スポットを形成し、これら複数の光スポットにより、
複数ラインを同時に走査するマルチビーム走査装置にお
いて、各偏向光ビームによる走査開始のため同期をとる
ために、被走査面の走査領域へ向かう偏向光ビームを検
出する同期光検出手段22,24を有し、複数の光ビー
ムを放射する光源装置10が、n(=2)個の半導体レ
ーザ1a、1bと、これら半導体レーザの個々と1:1
に対応するn個のカップリングレンズ2a、2bと、n
個の半導体レーザ及びn個のカップリングレンズを、n
個のカップリングレンズの光軸を、主走査方向に関して
互いに平行にして、所定の位置関係に保って一体的に保
持する保持体3Aとを有する第1光源部と、m(=2)
個の半導体レーザ1c、1dと、これら半導体レーザの
個々と1:1に対応するm個のカップリングレンズ2
c、2dと、m個の半導体レーザ及びm個のカップリン
グレンズを、m個のカップリングレンズの光軸を、主走
査方向に関して互いに平行にして、所定の位置関係に保
って一体的に保持する保持体3Bとを有する第2光源部
と、第1光源部3Aから放射されるn(=2)本の光ビ
ームと、第2光源部から放射されるm(=2)本の光ビ
ームを互いに近接する光ビームとして合成するビーム合
成手段4とを有し、第1光源部における任意の半導体レ
ーザの発光部の、対応するカップリングレンズの光軸か
らの主走査方向のずれ量:ζi(ζa、ζb)と、第2
光源部における任意の半導体レーザの発光部の、対応す
るカップリングレンズの光軸からの主走査方向のずれ
量:ζk(ζc、ζd)と、第1、第2光源部とビーム
合成手段4の位置関係とを、同期光検出手段の受光面位
置において、互いに隣接する偏向光ビームが、主走査方
向に、同期光検出手段の分解能:Δ以上の距離分離する
ように設定することにより、各偏向光ビームを同期光検
出手段により個別的に検出できるように構成したマルチ
ビーム走査装置である(請求項2)。
【0026】また、図2〜図4に即して説明した光源装
置は、n=mで、第1光源部と第2光源部が同一構造の
ものであり(請求項3)、光源装置の第1、第2光源部
における各半導体レーザは、対応する保持体の保持孔に
圧入固定され、各カップリングレンズ゛は対応する保持
体に接着樹脂により固定され(図3参照)、接着樹脂に
より、対応する半導体レーザの発光部に対する光軸位置
を調整され(請求項4)、n=m=2である(請求項
5)。上に説明した実施の形態では、カップリングレン
ズ2a〜2dの光軸を互いに平行としたが、これら光軸
を「主走査方向に関して」平行とし、副走査方向に関し
ては、相互に微小角をなすようにしてもよい。このよう
に、各カップリングレンズの光軸が副走査方向に関して
微小角をなすようにする場合には、各発光部の副走査方
向のずれ量:ξa〜ξdを「0」とすることもできる。
また、図2〜図4に説明した実施の形態を、半導体レー
ザやカップリングレンズの数:n、mを3以上の場合に
敷衍することも容易である。図1〜図4に即して説明し
た実施の形態では、例えば、カップリングレンズ2a、
2bの光軸に対する発光部Ha、Hbのずれの方向を
「互いに離れる向き」として説明したが「ずれの方向」
は、このような「互いに離れる向き」に限られない。図
5を参照して、カップリングレンズ2a、2bの光軸に
対する発光部Ha、Hbのずれの場合を例にとって説明
すると、発光部Ha、Hbを、図5(a)に示す場合の
ように、互いに主走査方向に近づくようにずらしてもよ
い。この場合には、カップリングレンズ2a、2bによ
り平行ビーム化された光ビームの主光線は、主走査方向
において互いに離れる向きに進む。また、図5(b)に
示すように、発光部Ha、Hbを「同じ向き」にずらし
てもよい。この場合には、主走査方向のずれ量:ζa、
ζbの大小関係に応じて、カップリングされた光ビーム
の進行方向は、主走査方向において、互いに交叉する向
きに進むようにも、互いに離れる向きに進むようにもで
きる。
【0027】上に説明した各実施の形態では、基本的に
カップリング光軸相互の関係は、主走査方向に関して互
いに平行であり、半導体レーザの発光部は、対応するカ
ップリングレンズの光軸に対して主走査方向にずれた位
置に位置される。この場合、同時走査に用いられる偏向
光ビームの数が大きくなると、発光部の一部は、カップ
リングレンズの光軸から「大きく離れた位置」に配置さ
れることになる。このような発光部からの光束は対応す
るカップリングレンズの周辺部を通ることになるので、
カップリングされた光ビームにおける波面収差が大きく
なる。このような波面収差がある程度大きくなると、こ
の光ビームが被走査面上に形成する光スポットのスポッ
ト径を増大させる。このような光スポットで画像書込み
がなされると、書込み形成された画像の画質が所期の品
質を実現できないこともあり得る。このような問題を避
ける方策としては、各カップリングレンズの光軸の方向
を、主走査方向において互いに非平行とすることが考え
られる。図6は、このような光源装置の1例を概念的に
示している。光源装置10Aの要部は、2個の半導体レ
ーザ1a、1bと、これらと1:1に対応するカップリ
ングレンズ2a、2bとを有している。図は、光源装置
10Aを副走査方向から見た状態である。図の如く、カ
ップリングレンズ2a、2bの光軸は「主走査方向に関
して非平行」である。上記光軸は、副走査方向に関して
は共に同一面内にある。半導体レーザ1a、1bの発光
部を従前通りHa、Hbとし、これら発光部のカップリ
ングレンズ2a、2bの光軸からのずれ量を、主走査方
向につきζa、ζb、副走査方向につきξa、ξbとす
ると、ζa=ζb=0であり、ξaとξbとは被走査面
上の光スポットが副走査方向に走査線ピッチ分だけ分離
するように定められている。このようにすると、発光部
をカップリングレンズ光軸から大きく離して配置する必
要はなく、上述の波面収差劣化の問題を有効に回避でき
る(半導体レーザとカップリングレンズの数が多くなっ
ても同様である)。
【0028】このような光源装置を図1(a)に示す如
きマルチビーム走査装置の光源装置として用いた場合
に、被走査面と等価なフォトセンサ24の受光面上で光
スポットを個別的に検出できる条件を説明すると、以下
のようになる。図7において、符号16は「図1(a)
に示すfθレンズ16」を合成し、単一化して示してい
る。図に示すように、fθレンズ16に主走査方向(図
の上下方向)において集束角:φをもった光束が入射し
た場合を考えてみると、入射光束は、fθレンズ16に
より集束角を「γφ」に変換され、図中のP点に結像す
る。そして、結像点Pから距離:Sだけ離れた被走査面
20上では、主走査方向に「δ」だけ広がることにな
る。上記「γ」を、fθレンズ16の主走査方向の角倍
率と呼ぶ。角倍率:γはfθレンズ16に応じて一義的
に定まる。ここで、図7における集束角:φを、図6に
示す光源装置10Aから放射された2本の光ビームの主
光線が「主走査方向においてなす角」と考えてみる。す
ると、上記2本の光ビームの主光線同士はP点において
交叉するが、各光ビーム(偏向光ビーム)が結像するの
は被走査面20の位置である。従って、被走査面上に結
像により形成される2つの光スポットは、主走査方向に
距離:δだけ分離することになる。距離:δは、図7の
角:γφと距離:Sとを用いて、 δ=2S・tan(γφ/2) と表すことができる。従って、2つの光スポットを個別
的に検出できる条件は、フォトセンサ24の分解能:Δ
に対し、 Δ≦δ=2S・tan(γφ/2) が成り立つことである。fθレンズ16の使用態様は設
計条件として定まり、角倍率:γもfθレンズ16の特
性として定まる。また、上記角:φが定まれば、P点の
位置、従って距離:Sが定まることになる。従って、上
記条件「Δ≦δ=2S・tan(γφ/2)」を満足す
るように、角:φを設定すればよい。上に説明したとこ
ろは、光ビームの数が3以上のばあいにも容易に敷衍す
ることができる。
【0029】即ち、複数の光ビームを放射する光源装置
が、N(≧3)個の半導体レーザ及び、これら半導体レ
ーザの個々と1:1に対応するN個のカップリングレン
ズとを、少なくとも有し、N個のカップリングレンズは
同一の構成で、光軸を主走査方向に関して互いに非平行
にされるものである場合には、同期光検出手段の受光面
位置において、互いに隣接する任意の2つの偏向光ビー
ムをBi、Bi+1(i=1〜N−1)とするとき、これら
ビームBi、Bi+1を放射する半導体レーザに対応するカ
ップリングレンズの光軸が主走査方向になす角:φi
「ビームBi、B i+1の主走査方向の間隔が同期光検出手
段の分解能:Δ以上とする」ように設定すれば良いので
ある(請求項6)。例えば、光源装置から放射される光
ビーム数が4本であり、これらビームをビームB1〜B4
とし、同期光検出手段の受光面位置において、これらが
順次に隣接するものとすれば、光ビームB1,B2が主走
査方向に角:φ12をなしてfθレンズに入射し、同様
に、光ビームB2,B3が主走査方向に角:φ23をなして
fθレンズに入射し、光ビームB3,B4が主走査方向に
角:φ34をなしてfθレンズに入射するものとし、ま
た、光ビームB1,B2の主光線が交叉する位置から受光
面に至る距離をS12、光ビームB2,B3の主光線が交叉
する位置から受光面に至る距離をS23、光ビームB3
4の主光線が交叉する位置から受光面に至る距離をS
34とすれば、各光スポットを個別的に検出できるように
するには、同期光検出手段の分解能:Δに対して、 Δ≦2S12・tan(γφ12/2) Δ≦2S23・tan(γφ23/2) Δ≦2S34・tan(γφ34/2) を満足するように、光源装置を構成すればよい。各半導
体レーザの発光部が対応するカップリングレンズの光軸
に対して主走査方向に「ずらされない(ζ=0)」場合
には、各カップリングレンズの光軸が主走査方向になす
角が上記の角:φ 12、φ23、φ34となるように設定すれ
ば良い。
【0030】図8は、図6で示した如き光源装置の具体
的な1例を示している。符号30で示す保持体には厚み
方向に互いに角度をなして2つの貫通孔302’、30
3’が穿設され、貫通孔の端部に半導体レーザ1a、1
bが圧入固定されている。保持体30の中央部に突設さ
れた凸部には、各半導体レーザ1a、1bに対応するカ
ップリングレンズ2a、2bが、図3に即して説明した
のと同様の方法で接着固定されている。ただし、この例
では、半導体レーザの各発光部が対応するカップリング
レンズの光軸上に位置するように、各カップリングレン
ズの位置が調整されている。そして、カップリングレン
ズ2a、2bの光軸は、図に示す如く主走査方向におい
て互いに非平行であり、且つ、各光ビームの形成する光
スポットが被走査面上で副走査方向に分離するように、
副走査方向において互いに微小角をなしている(このよ
うにする代わり、上記両光軸が主走査方向に平行な同一
面にあるようにし、各カップリングレンズに対応する半
導体レーザの発光部を、上記光軸位置から副走査方向に
変位させて位置させてもよい)。このようにして、主走
査方向に互いに非平行な2本の光ビームが得られる。各
カップリングレンズは光学的に同一で、発光部からの発
散光束を平行ビームに変換する。図8に示す如き光学装
置は、同様のものを2つ用い、これらを第1、第2光源
部として前述のプリズム4とともに、図2に即して説明
したのと同様の光源装置として構成し、第1、第2光源
部からの各2本の光ビームをプリズム4により合成して
互いに近接する4本の平行光ビームとして射出させるこ
とができる。図9は、このような光源装置を説明するた
めの図である。図9において、符号3Cで示すのは、図
8に示した光源であり、第1光源部である。符号3D
は、第1光源部3Cと同様の構成の第2光源部を示す。
第1光源部3C、第2光源部3Dは、図の如く、主走査
方向に「L」だけ離れて配置され、第1光源部3Cから
放射される光ビームB1,B3と、第2光源部3Dから放
射される光ビームB2,B4が主走査方向に交互に配列す
るように組み合わせられる(図9には図示されていない
が、このようにするために、第1光源部3Cと第2光源
部3Dとは、図9の面に平行な面内で、各光源部におけ
る「2つのカップリングレンズの光軸のなす角を2等分
する直線」が、互いに角をなしている)。これら4本の
光ビームは図示されないプリズム(ビーム合成手段 図
2に示すプリズム4と同様のもの)により合成される。
【0031】これら光ビームB1,B2,B3,B4が、被
走査面(および同期光検出手段の受光面上)で、図9の
右図のように、互いにビームの配列と同配列の光スポッ
トS 1,S2,S3,S4を形成するものとすれば、これら
光スポットを個別的に検出できる条件は、図9に示す光
ビームが主走査方向においてなす角:φ12、φ23、φ 34
が、fθレンズの角倍率:γ、同期光検出手段の分解
能:Δに対して、前述の条件: Δ≦2S12・tan(γφ12/2) Δ≦2S23・tan(γφ23/2) Δ≦2S34・tan(γφ34/2) を満足することであり、このように光源装置を構成する
ことにより、4本の光ビームを個別的に検出することが
できる。図9に即して説明した光源装置を、図1(a)
に示すマルチビーム走査装置の光源装置10として使用
することにより、感光体20の周面である被走査面を、
同時に4本ずつ走査することができる。即ち、このよう
なマルチビーム走査装置は、光源装置10から放射され
て偏向される複数の偏向光ビームを、走査結像光学系1
6により被走査面20に向かって集光し、被走査面上
に、互いに副走査方向に分離した複数の光スポットを形
成し、これら複数の光スポットにより複数ラインを同時
に走査するマルチビーム走査装置において、各偏向光ビ
ームによる走査開始のため同期をとるために、被走査面
の走査領域へと向かう偏向光ビームを検出する同期光検
出手段22,24を有し、複数の光ビームを放射する光
源装置が、n(=2)個の半導体レーザと、これら半導
体レーザの個々と1:1に対応するn個のカップリング
レンズと、n個の半導体レーザ及びn個のカップリング
レンズを、n個のカップリングレンズの光軸が、主走査
方向において互いに所定の角をなすようにして、所定の
位置関係に保って一体的に保持する保持体とを有する第
1光源部3Cと、m(=2)個の半導体レーザと、これ
ら半導体レーザの個々と1:1に対応するm個のカップ
リングレンズと、m個の半導体レーザ及びm個のカップ
リングレンズを、m個のカップリングレンズの光軸が、
主走査方向において互いに所定の角をなすようにして、
所定の位置関係に保って一体的に保持する保持体とを有
する第2光源部3Dと、第1光源部3Cから放射される
n本の光ビームと、第2光源部3Dから放射されるm本
の光ビームを互いに近接する光ビームとして合成するビ
ーム合成手段とを有し、第1および第2光源部における
各カップリングレンズの光軸方向、第1及び第2光源部
と上記ビーム合成手段の相互の位置関係を、互いに隣接
する偏向光ビームが主走査方向に、互いに同期光検出手
段の分解能:Δ以上の距離分離するように設定し、各偏
向光ビームを同期光検出手段により個別的に検出できる
ように構成されたものである(請求項7)。
【0032】またn=mで、第1光源部3Cと第2光源
部3Dが同一構成であり(請求項8)、光源装置におけ
る各半導体レーザの発光部が、対応するカップリングレ
ンズの光軸上に配備され(請求項9)、且つ、n=m=
2である(請求項10)。上に説明した請求項6記載の
発明に用いる光源装置では、一般に、N(≧2)個の半
導体レーザのうち、少なくともP(2≦P≦N)個の発
光部を、対応するカップリングレンズの光軸から主走査
方向にずらして位置させることができる(請求項1
1)。同様に、図9に即して説明した光源装置において
も、n+m個の半導体レーザのうち、少なくともP(2
≦P≦n+m)個の発光部を、対応するカップリングレ
ンズの光軸から主走査方向にずらして配置することがで
き(請求項12)、このような場合にも、n=mで、第
1光源部と第2光源部を同一構成のものとして構成し
(請求項13)、且つ、n=m=2とすることができ
る。半導体レーザの発光部を、対応するカップリングレ
ンズの光軸から主走査方向にずらして配置することによ
り、平行ビーム化された光ビームの主光線の方向をカッ
プリングレンズの光軸方向から主走査方向に逸らすこと
ができるので、光ビーム相互が主走査方向でなす角(前
記の角:φ23等)を容易に調整できる。ところで、上に
説明した各光源装置においては、半導体レーザから射出
された全ての光ビームを、回転多面鏡14の偏向反射面
近傍で主走査方向において交差させるのが好ましい。図
10を参照して説明する。図10で上下方向が主走査方
向である。図10(a)では、例えば、発光部Ha、H
bからの光ビームが互いに広がりつつ回転多面鏡の偏向
反射面14Aに入射している。回転多面鏡の回転方向が
矢印方向であるとして、被走査面20における主走査方
向のG点を考えてみると、発光部Haからの光ビームの
光スポットがG点に位置するとき、偏向反射面14Aは
実線の位置にあり、光ビームは実線で示す光路を通って
G点に到達する。一方、発光部Hbからの光ビームがG
点に光スポットを形成する時点では、偏向反射面14A
は破線の態位まで回転しており、光ビームは破線で示す
光路を通ってG点に達する。この図から分かるように、
発光部Ha、Hbからの光ビームが偏向反射面14に入
射する位置が離れていると、2つの光ビームは「かなり
異なった光路」を通り、fθレンズ16の異なる位置を
通過するため、G点に結像する各光ビームに対するfθ
レンズ16の光学作用が同一にならない。このため、被
走査面20上で主走査方向の同じ像高に達する2つの光
ビームに対し、収差等の光学特性が異なったものとな
り、走査線に曲がりを生じ、走査線ピッチの像高間変動
の原因となる虞がある。
【0033】これに対し、図10(b)に示すように、
発光部Ha、Hbからの光ビームが偏向反射面14Aの
近傍において、主走査方向に交叉するようにすれば、被
走査面20の同一像高に向かう光ビーム(偏向光ビー
ム)は、実質的に同じ光路を通ることになり、上記の如
き走査線曲がりや、これに伴う「走査線ピッチの像高間
変動」の問題は生じない。また、光源装置からの全ての
光ビームを、偏向反射面近傍で主走査方向に交叉させる
構成とすることにより、回転多面鏡14の内接円半径を
小さくでき、回転多面鏡の高速回転が可能となるので、
走査の高速化に有利となる。請求項15記載のマルチビ
ーム走査装置は、上に実施の形態を種々説明したマルチ
ビーム走査装置において、光源装置から放射される複数
の光ビームが、光偏向器の同一の偏向反射面で同時に偏
向されるように構成され、複数の光ビームが、偏向反射
面の近傍において、主走査方向に交叉するように光源装
置が構成されたものである。このようなマルチビーム走
査装置に用いられる光源装置を、例えば、図9に示した
光源装置で実現する場合であれば、図における角:
φ12、φ23、φ34の調整により、光ビームB1,B2,B
3,B4が偏向反射面近傍で主走査方向に交叉するように
すればよい。また、図2に即して説明したような光源装
置で実現するには、図11に示すように、保持体3A,
3B(簡略化して示している)を主走査方向(図の上下
方向)に距離:Lだけ離し、発光部Ha,Hbから放射
された光ビームBa,Bbと発光部Hc,Hdから放射
された光ビームBc,Bdが、主走査方向に交互に配列
し、且つ、これらが偏向反射面14Aの近傍で交叉する
ようにすることができる。図11(b)は、カップリン
グレンズ2a、2b、2c、2dの位置関係と、発光部
Ha,Hb,Hc,Hdの関係の1例を示している。カ
ップリングレンズおよび半導体レーザを保持する保持体
3A,3Bとしては同一のものを用いるので、発光部H
a,Hb間の間隔;Aabと、発光部Hc,Hd間の間
隔Acdは同一である。各発光部と対応するカップリン
グレンズの光軸との相対的な位置関係は、カップリング
レンズの接着固定の際に適宜設定する。
【0034】図11(b)に示す例では、カップリング
レンズ2a、2bを保持する保持体3Aに対し、カップ
リングレンズ2c、2dを保持する保持体3Bが、長手
方向において傾けられている。図11(c)は、図11
(b)に示す如き発光部配置を、ビーム合成手段である
プリズム4(図2参照)で合成した状態を示している。
符号2は合成された仮想的なカップリングレンズを示
す。このとき、発光部Ha,Hb,Hc,Hdから放射
された光ビームが被走査面(および同期光検出手段の受
光面上)に形成する4つの光スポットSa,Sb,S
c,Sdの様子を図11(d)に示す。上に説明した各
光源装置を光源装置10として用いる図1(a)のマル
チビーム走査装置は、光源装置10から放射される複数
の光ビームが、光偏向器14の同一の偏向反射面で同時
に偏向されるように構成され、光源装置10と光偏向器
14との間に、光源装置からの複数の光ビームを偏向反
射面の近傍に、互いに副走査方向に分離した主走査方向
に長い線像として結像させる線像結像光学系12を有
し、走査結像光学系16は、偏向反射面位置と被走査面
位置とを、副走査方向において幾何光学的な共役関係と
するアナモフィックなものである(請求項16)。そし
て、上に種々説明した光源装置は、マルチビーム走査装
置に用いられる光源装置であって、請求項1〜16の任
意の1に記載された構成を有するものである(請求項1
7)。上に実施の形態を説明した如き、マルチビーム走
査装置を用いることにより、光源装置から放射されて偏
向される複数の偏向光ビームを、走査結像光学系により
被走査面に向かって集光し、被走査面上に、互いに副走
査方向に分離した複数の光スポットを形成し、これら複
数の光スポットにより複数ラインを同時に走査するマル
チビーム走査方法を実現できる(請求項18,19)。
【0035】
【実施例】具体的な実施例の1つとして、図1に即して
説明した実施の形態の具体例を挙げる。光源装置10に
おける各カップリングレンズの焦点距離:f=27m
m、fθレンズ16の主走査方向の焦点距離:F=22
5.3mmである。したがって、前述の主走査方向の結
像倍率:M(主)(=F/f)=8.34倍である。こ
のとき、図1(e)に示す光スポットSa、Sb、Sc
が個別的に検出可能である条件は、フォトセンサ24の
分解能:Δ=0.5mmとして、図のδab,δbcを
用いて、前述の如く、Δ≦δab=M(主)・ζa、Δ
≦δbc=M(主)・ζcである。M(主)=8.34
倍を考慮すると、発光部Ha,Hcのカップリングレン
ズ光軸に対する主走査方向のずれ量:ζa、ζcはそれ
ぞれ、ζa=ζc≧0.06mm(=0.5/8.3
4)であれば良いことになる。
【0036】図12は、この発明の画像形成装置の実施
の1形態を示している。潜像担持体としての光導電性の
感光体20は、円筒状に形成されて矢印方向へ等速回転
し、帯電手段(帯電ローラによる接触式のものを示して
いるが、コロナ放電式のものとしてもよい)112によ
り均一帯電され、マルチビーム走査装置114の光走査
による書込で静電潜像を形成される。この静電潜像は、
現像手段116により現像され、現像により得られたト
ナー画像は、転写手段(転写・分離チャージャ式のもの
を示しているが、ローラ式のものとしてもよい)120
によりシート状の記録媒体(転写紙やオーバヘッドプロ
ジェクタ用のプラスチックシート等)Sに転写される。
記録媒体Sは、転写されたトナー画像を定着手段122
により定着されて装置外へ排出される。トナー画像転写
後の感光体20は、クリーニング装置124により、残
留トナーや紙粉等を除去される。マルチビーム走査装置
114としては、上に実施の形態を説明した請求項1〜
16の任意の1に記載のものが用いられる。即ち、図1
2に示す画像形成装置は、潜像担持体20に光走査によ
り潜像を形成し、潜像を可視化して所望の記録画像を得
る画像形成装置において、潜像担持体を光走査する光走
査装置として、請求項1〜15または請求項16記載の
マルチビーム走査装置を用いたものであり(請求項2
0,21)、潜像担持体20は光導電性の感光体であ
り、その均一帯電と光走査とにより静電潜像が形成さ
れ、形成された静電潜像がトナー画像として可視化され
る(請求項22)。
【0037】
【発明の効果】以上に説明したように、この発明によれ
ば、新規なマルチビーム走査装置・マルチビーム走査方
法・光源装置・画像形成装置を実現できる。この発明の
マルチビーム走査装置・マルチビーム走査方法では、被
走査面を同時走査するべく走査領域へ向かう複数の偏向
光ビームを、同期光検出手段により個別的に検出できる
ので、走査開始のタイミングを各偏向光ビームごとに独
立して設定でき、同時走査により書込まれる画像の書込
み開始位置を全偏向光ビームに対して揃えることができ
るので、極めて良好な画像書込みを実現できる。また、
この発明の光源装置は、同時に走査される複数の偏向光
ビームを、走査領域へ向かう途上で個別的に検出できる
ように、主走査方向に分離するので、上記良好な画像書
込みを可能ならしめることができる。また、この発明の
画像形成装置は、上記マルチビーム走査装置を用いて画
像書込みを行うので、高速且つ良好な画像形成が可能で
ある。また、請求項3〜5、8、10記載のマルチビー
ム走査装置のように、光源装置に用いる第1、第2光源
部を同一構造のものとすることにより、部品の共通化に
より、光源装置の低コスト化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のマルチビーム走査装置の実施の1形
態を説明するための図である。
【図2】この発明の光源装置の実施の1形態を説明する
ための図である。
【図3】図2の実施の形態の光学装置を説明するための
図である。
【図4】図2,3に示す光源装置を用いたときの光スポ
ットの形成状態の1例を説明するための図である。
【図5】図2,3に示す光源装置における発光部とカッ
プリングレンズの位置関係の別例を説明するための図で
ある。
【図6】請求項6記載の発明における、光源装置の実施
の形態を説明するための図である。
【図7】請求項6記載の発明における、各光ビームの個
別的な検出の条件を説明するための図である。
【図8】請求項6記載の発明の光源装置の具体的1例を
説明するための図である。
【図9】図8の光源装置を2個組みあわせ、ビーム合成
手段であるプリズムでビーム合成する光源装置の1例を
説明するための図である。
【図10】請求項15記載の発明の利点を説明するため
の図である。
【図11】請求項15記載のマルチビーム走査装置にお
ける光源装置の1例を説明するための図である。
【図12】画像形成装置の実施の1形態を説明するため
の図である。
【符号の説明】
1a、1b、1c 半導体レーザ 2a、2b、2c カップリングレンズ 10 光源装置 12 シリンドリカルレンズ(線像結像光学系) 14 回転多面鏡(光偏向器) 16 fθレンズ(走査結像光学系) 20 感光体(被走査面の実体をなす) 22 平面鏡 24 フォトセンサ
フロントページの続き Fターム(参考) 2H045 AA01 BA02 BA22 BA33 CA67 CA88 CB24 DA02 5C072 AA03 BA02 BA04 HA02 HA06 HA08 HA13 HB08 HB11

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光源装置から放射されて偏向される複数の
    偏向光ビームを、走査結像光学系により被走査面に向か
    って集光し、上記被走査面上に、互いに副走査方向に分
    離した複数の光スポットを形成し、これら複数の光スポ
    ットにより複数ラインを同時に走査するマルチビーム走
    査装置において、 各偏向光ビームによる走査開始の同期をとるために、被
    走査面の走査領域へ向かう偏向光ビームを検出する同期
    光検出手段を有し、 複数の光ビームを放射する光源装置が、 N(≧2)個の半導体レーザ及び、これら半導体レーザ
    の個々と1:1に対応するN個のカップリングレンズと
    を少なくとも有し、 上記N個のカップリングレンズは同一の構成で、主走査
    方向に関して光軸を互いに平行にされ、 上記同期光検出手段の受光面位置において、互いに隣接
    する任意の2つの偏向光ビームをBi,Bi+1(i=1〜
    N−1)とし、これらビームBi,Bi+1を放射する半導
    体レーザの発光部の、対応するカップリングレンズの光
    軸から主走査方向のずれ量をζi,ζi+1とするとき、 各半導体レーザと上記受光面位置との間に配置される光
    学系の、主走査方向の横倍率:M(主)と、上記同期光
    検出手段の分解能:Δとに対し、上記ずれ量:ζi,ζ
    i+1が、関係: Δ≦M(主)・|ζi―ζi+1| を満足するように設定されることにより、上記各偏向光
    ビームを上記同期光検出手段により個別的に検出できる
    ように構成したことを特徴とするマルチビーム走査装
    置。
  2. 【請求項2】光源装置から放射され、同時に偏向される
    複数の偏向光ビームを、走査結像光学系により被走査面
    に向かって集光し、上記被走査面上に、互いに副走査方
    向に分離した複数の光スポットを形成し、これら複数の
    光スポットにより、複数ラインを同時に走査するマルチ
    ビーム走査装置において、 各偏向光ビームによる走査開始の同期をとるために、被
    走査面の走査領域へ向かう偏向光ビームを検出する同期
    光検出手段を有し、 複数の光ビームを放射する光源装置が、 n(≧2)個の半導体レーザと、これら半導体レーザの
    個々と1:1に対応するn個のカップリングレンズと、
    上記n個の半導体レーザ及びn個のカップリングレンズ
    を、上記n個のカップリングレンズの光軸を、主走査方
    向に関して互いに平行にし、所定の位置関係に保って一
    体的に保持する保持体とを有する第1光源部と、 m(≧2)個の半導体レーザと、これら半導体レーザの
    個々と1:1に対応するm個のカップリングレンズと、
    上記m個の半導体レーザ及びm個のカップリングレンズ
    を、上記m個のカップリングレンズの光軸を、主走査方
    向に関して互いに平行にし、所定の位置関係に保って一
    体的に保持する保持体とを有する第2光源部と、 上記第1光源部から放射されるn本の光ビームと、上記
    第2光源部から放射されるm本の光ビームを、互いに近
    接する光ビームとして合成するビーム合成手段とを有
    し、 上記第1光源部における任意の半導体レーザの発光部
    の、対応するカップリングレンズの光軸からの主走査方
    向のずれ量:ζi(i=1〜n)と、 上記第2光源部における任意の半導体レーザの発光部
    の、対応するカップリングレンズの光軸からの主走査方
    向のずれ量:ζk(k=1〜m)と、 上記第1、第2光源部とビーム合成手段の位置関係と
    を、 同期光検出手段の受光面位置において、互いに隣接する
    偏向光ビームが、主走査方向に、上記同期光検出手段の
    分解能:Δ以上の距離分離するように設定することによ
    り、上記各偏向光ビームを上記同期光検出手段により個
    別的に検出できるように構成したことを特徴とするマル
    チビーム走査装置。
  3. 【請求項3】請求項2記載のマルチビーム走査装置にお
    いて、 n=mで、第1光源部と第2光源部が同一構造のもので
    あることを特徴とするマルチビーム走査装置。
  4. 【請求項4】請求項3記載のマルチビーム走査装置にお
    いて、 光源装置の第1、第2光源部における各半導体レーザ
    は、対応する保持体の保持孔に圧入固定され、 各カップリングレンズ゛は対応する保持体に接着樹脂に
    より固定され、上記接着樹脂により、対応する半導体レ
    ーザの発光部に対する光軸位置を調整されていることを
    特徴とするマルチビーム走査装置。
  5. 【請求項5】請求項4記載のマルチビーム走査装置にお
    いて、 n=m=2であることを特徴とするマルチビーム走査装
    置。
  6. 【請求項6】光源装置から放射されて偏向される複数の
    偏向光ビームを、走査結像光学系により被走査面に向か
    って集光し、上記被走査面上に、互いに副走査方向に分
    離した複数の光スポットを形成し、これら複数の光スポ
    ットにより複数ラインを同時に走査するマルチビーム走
    査装置において、 各偏向光ビームによる走査開始の同期をとるために、被
    走査面の走査領域へ向かう偏向光ビームを検出する同期
    光検出手段を有し、 複数の光ビームを放射する光源装置が、 N(≧2)個の半導体レーザ及び、これら半導体レーザ
    の個々と1:1に対応するN個のカップリングレンズと
    を、少なくとも有し、 上記N個のカップリングレンズは同一の構成で、光軸を
    主走査方向に関して互いに非平行にされ、 同期光検出手段の受光面位置において、互いに隣接する
    任意の2つの偏向光ビームをBi、Bi+1(i=1〜N−
    1)とするとき、これらビームBi、Bi+1を放射する半
    導体レーザに対応するカップリングレンズの光軸が主走
    査方向になす角:φiを、上記ビームBi、Bi+1の主走
    査方向の間隔が、上記同期光検出手段の分解能:Δ以上
    となるように設定し、上記各偏向光ビームを上記同期光
    検出手段により個別的に検出できるように構成したこと
    を特徴とするマルチビーム走査装置。
  7. 【請求項7】光源装置から放射されて偏向される複数の
    偏向光ビームを、走査結像光学系により被走査面に向か
    って集光し、上記被走査面上に、互いに副走査方向に分
    離した複数の光スポットを形成し、これら複数の光スポ
    ットにより複数ラインを同時に走査するマルチビーム走
    査装置において、 各偏向光ビームによる走査開始の同期をとるために、被
    走査面の走査領域へ向かう偏向光ビームを検出する同期
    光検出手段を有し、 複数の光ビームを放射する光源装置が、 n(≧2)個の半導体レーザと、これら半導体レーザの
    個々と1:1に対応するn個のカップリングレンズと、
    上記n個の半導体レーザ及びn個のカップリングレンズ
    を、上記n個のカップリングレンズの光軸が主走査方向
    において互いに所定の角をなすようにして、所定の位置
    関係に保って一体的に保持する保持体とを有する第1光
    源部と、 m(≧2)個の半導体レーザと、これら半導体レーザの
    個々と1:1に対応するm個のカップリングレンズと、
    上記m個の半導体レーザ及びm個のカップリングレンズ
    を、上記m個のカップリングレンズの光軸が主走査方向
    において互いに所定の角をなすようにして、所定の位置
    関係に保って一体的に保持する保持体とを有する第2光
    源部と、 上記第1光源部から放射されるn本の光ビームと、上記
    第2光源部から放射されるm本の光ビームを互いに近接
    する光ビームとして合成するビーム合成手段とを有し、 上記第1および第2光源部における各カップリングレン
    ズの光軸方向、第1及び第2光源部と上記ビーム合成手
    段の相互の位置関係を、互いに隣接する偏向光ビームが
    主走査方向に、互いに上記同期光検出手段の分解能:Δ
    以上の距離分離するように設定し、上記各偏向光ビーム
    を上記同期光検出手段により個別的に検出できるように
    構成したことを特徴とするマルチビーム走査装置。
  8. 【請求項8】請求項7記載のマルチビーム走査装置にお
    いて、 n=mで、第1光源部と第2光源部が同一構成のもので
    あることを特徴とするマルチビーム走査装置。
  9. 【請求項9】請求項8記載のマルチビーム走査装置にお
    いて、 光源装置における各半導体レーザの発光部が、対応する
    カップリングレンズの光軸上に配備されることを特徴と
    するマルチビーム走査装置。
  10. 【請求項10】請求項8記載のマルチビーム走査装置に
    おいて、 n=m=2であることを特徴とするマルチビーム走査装
    置。
  11. 【請求項11】請求項6記載のマルチビーム走査装置に
    おいて、 N(≧2)個の半導体レーザのうち、少なくともP(2
    ≦P≦N)個の発光部が、対応するカップリングレンズ
    の光軸から主走査方向にずれていることを特徴とするマ
    ルチビーム走査装置。
  12. 【請求項12】請求項7記載のマルチビーム走査装置に
    おいて、 n+m個の半導体レーザのうち、少なくともP(2≦P
    ≦n+m)個の発光部が、対応するカップリングレンズ
    の光軸から主走査方向にずれていることを特徴とするマ
    ルチビーム走査装置。
  13. 【請求項13】請求項12記載のマルチビーム走査装置
    において、 n=mで、第1光源部と第2光源部が同一構成のもので
    あることを特徴とするマルチビーム走査装置。
  14. 【請求項14】請求項13記載のマルチビーム走査装置
    において、 n=m=2であることを特徴とするマルチビーム走査装
    置。
  15. 【請求項15】請求項1〜14の任意の1に記載のマル
    チビーム走査装置において、 光源装置から放射される複数の光ビームが、光偏向器の
    同一の偏向反射面で同時に偏向されるように構成され、 上記複数の光ビームが、上記偏向反射面の近傍におい
    て、主走査方向に交叉するように、上記光源装置が構成
    されたことを特徴とするマルチビーム走査装置。
  16. 【請求項16】請求項1〜15の任意の1に記載のマル
    チビーム走査装置において、 光源装置から放射される複数の光ビームが、光偏向器の
    同一の偏向反射面で同時に偏向されるように構成され、 光源装置と光偏向器との間に、光源装置からの複数の光
    ビームを、上記偏向反射面の近傍に、互いに副走査方向
    に分離した主走査方向に長い線像として結像させる線像
    結像光学系を有し、 上記走査結像光学系が、上記偏向反射面位置と被走査面
    位置とを、副走査方向において幾何光学的な共役関係と
    するアナモフィックなものであることを特徴とするマル
    チビーム走査装置。
  17. 【請求項17】マルチビーム走査装置に用いられる光源
    装置であって、 請求項1〜16の任意の1に記載された構成を有するこ
    とを特徴とする光源装置。
  18. 【請求項18】光源装置から放射されて偏向される複数
    の偏向光ビームを、走査結像光学系により被走査面に向
    かって集光し、上記被走査面上に、互いに副走査方向に
    分離した複数の光スポットを形成し、これら複数の光ス
    ポットにより複数ラインを同時に走査するマルチビーム
    走査方法であって、 請求項1〜15の任意の1に記載のマルチビーム走査装
    置を用いて行うことを特徴とするマルチビーム走査方
    法。
  19. 【請求項19】光源装置から放射されて偏向される複数
    の偏向光ビームを、走査結像光学系により被走査面に向
    かって集光し、上記被走査面上に、互いに副走査方向に
    分離した複数の光スポットを形成し、これら複数の光ス
    ポットにより複数ラインを同時に走査するマルチビーム
    走査方法であって、 請求項16記載のマルチビーム走査装置を用いて行うこ
    とを特徴とするマルチビーム走査方法。
  20. 【請求項20】潜像担持体に光走査により潜像を形成
    し、上記潜像を可視化して所望の記録画像を得る画像形
    成装置において、 潜像担持体を光走査する光走査装置として、請求項1〜
    15の任意の1に記載のマルチビーム走査装置を用いる
    ことを特徴とする画像形成装置。
  21. 【請求項21】潜像担持体に光走査により潜像を形成
    し、上記潜像を可視化して所望の記録画像を得る画像形
    成装置において、 潜像担持体を光走査する光走査装置として、請求項16
    記載のマルチビーム走査装置を用いることを特徴とする
    画像形成装置。
  22. 【請求項22】請求項20または21記載の画像形成装
    置において、 潜像担持体が、光導電性の感光体であり、その均一帯電
    と光走査とにより静電潜像が形成され、形成された静電
    潜像をトナー画像として可視化することを特徴とする画
    像形成装置。
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