JP2001192589A - 黒色水性インク - Google Patents

黒色水性インク

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JP2001192589A
JP2001192589A JP2000001892A JP2000001892A JP2001192589A JP 2001192589 A JP2001192589 A JP 2001192589A JP 2000001892 A JP2000001892 A JP 2000001892A JP 2000001892 A JP2000001892 A JP 2000001892A JP 2001192589 A JP2001192589 A JP 2001192589A
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water
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ink
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JP2000001892A
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English (en)
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Tomoko Sekine
朋子 関根
Nobutaka Osada
延崇 長田
Tetsuya Kaneko
哲也 金子
Akihiko Goto
明彦 後藤
Kakuji Murakami
格二 村上
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 色調が優れ、さらに耐水性や耐光性がよく、
滲みの少ない均質な画像が得られ、目詰まりなど信頼性
に関する問題を生じ難い黒色水生インクを提供する。 【解決手段】 一般式(A)で表わされる染料、および
顔料濃度0.005重量%顔料分散液のD50光源2°
視野、透過光路長10mmの測定条件下における透過光
を積分球で集光して得られる全透過色のCIE1976
L*a*b*表色系色相角Hが0〜135°及び315〜36
0°である顔料から選ばれた少なくとも一つ以上の顔料
を含有する水性インク。 【化1】 ただし、 R1、R2:水素、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシ
アルキル基、ハロゲン、カルボキシル基、ニトリル基、
スルホン酸基、カルボモイル基、スルファモイル基、ア
セチル基、アセチルアミノ基 M :水素、アルカリ金属、第4級アンモニウム、第4
級ホスホニウム、有機アミンのカチオン

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は印刷用、筆記用、記
録計用、インクジェット記録用インク、特に色調に優れ
た鮮明な画像が形成できる黒色の水性インクに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】液体状のインクをノズルから吐出させて
画像の記録を行なうインクジェット記録法は、普通紙へ
の印字が可能なこと、カラー化への対応が容易なこと、
駆動時の騒音、消費電力が低いことなどから、コンピュ
ーターで作成した文書や画像の出力用プリンターとして
近年急速に普及しつつある。
【0003】最近ではインクジェット記録技術の進歩によ
り、写真並みの高品質の画像が得られるようになってき
ており、それに伴って印刷画像の色調向上や色の再現性
が求められるため、色調を改善したインクの開発が盛ん
に行われている。そのような研究の中でも黒色の水性イ
ンクに関する発明は数多くあり、例えば、特開平05−
246977、特開平06-041460、特開平06-
340820等に開示されている。しかしながら、これ
らの黒色インクは、オフィスで通常用いられている普通
紙に印字を行うと、充分な色調や画像濃度が得られなか
ったり、画像が滲む、耐光性が悪いなどの問題があっ
た。
【0004】従ってこのような従来のインクに比べ、普通紙
においてもさらに色調の優れた品質の高い画像を形成で
きる黒色インクの開発が望まれている。
【0005】黒インクの色調を改善するには、黒染料にその
補色となる染料を配合するという方法があり、この例と
しては、特開平07-102199、特開平09-255
906がある。しかしこれらの水性インクでは、二種類
以上の染料を混合することにより、吐出時の目詰まりや
耐水性、耐光性の低下といった問題を生じることがあ
る。また現在のところこれらの問題をすべて解決するよ
うな黒色水性インクは得られていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な従来用いられてきた黒色水性インクの欠点を解消する
ことのできる、新しいインク組成物を提供することを目
的とするものである。すなわち、従来に比較して色調が
優れ、さらに耐水性や耐光性がよく滲みの少ない均質な
画像が得られ、目詰まりなど信頼性に関する問題を生じ
難い黒色水性インクを提供することを目的とするもので
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】下記一般式(A)で示さ
れる染料は、単独で耐候性および溶解性が優れている
が、黒色調に難点がある。
【0008】
【化2】
【0009】ただし、 R1、R2:水素、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシ
アルキル基、ハロゲン、カルボキシル基、ニトリル基、
スルホン酸基、カルボモイル基、スルファモイル基、ア
セチル基、アセチルアミノ基 M :水素、アルカリ金属、第4級アンモニウム、第
4級ホスホニウム、有機アミンのカチオン
【0010】そこで本発明者等はこの一般式(A)で示され
る染料の補色着色剤を種々検討した結果、D50光源2
°視野、透過光路長10mmの測定条件下における顔料
濃度0.005重量%顔料分散液の透過光を積分球で集
光して得られる全透過色のCIE1976L*a*b*表色系
色相角Hが0〜135°及び315〜360°である顔
料、特にカーボンブラックまたはC.I. ピグメントレッ
ド22、53:1、48:1、104、C.I. ピグメン
トオレンジ5、13、16、38等を補色剤として用い
ることにより、一般式(A)で示される染料を用いた場
合に理想的な黒色調を有し、優れた耐水、耐光性を持
ち、かつ目詰まりを起こす心配のない黒色水性インクが
得られることを見出した。
【0011】CIE1976L*a*b*表色系色相角Hは、a*b*
を用いると、 a*≧0、b*≧0の時、H=tan-1(b*/a*) a*≧0の時、H=180゜+tan-1(b*/a*) a*≧0、b*≧0の時、H=360゜+tan-1(b*
/a*) と表わされる。色相角Hが0〜135°及び315〜3
60°というのは赤、橙、黄色に相当する範囲である。
【0012】本発明のインクにおいて、一般式(A)の染料
とカーボンブラックの混合比は50:1〜2:1が好ま
しい。カーボンブラックの含有量がこの範囲よりも多い
と、良好な黒色調が得られず、染料と顔料の分離、色材
の凝集体生成による目詰まりや保存安定性などの信頼性
に問題を生じる可能性がある。また、この範囲よりも少
ない場合には、充分な色調補正効果が得られず、耐水
性、耐光性などが劣る可能性がある。さらに好ましくは
(A)の染料とカーボンブラックの混合比は30:1〜
5:1の範囲が理想的である。
【0013】本発明のインクにおいて使用されるその他の顔
料は、C.I. ピグメントレッド22、53:1、48:
1、104、C.I. ピグメントオレンジ5、13、1
6、38等である。これらは顔料濃度0.005重量%
顔料分散液の透過色の色相角Hが約30〜60°の色調
を持つ顔料である。これらの顔料は単独でも混合して使
用してもよい。また、本発明ではこれ以外にもCIE1
976L*a*b*表色系色相角Hが0〜135°及び315
〜360°の顔料を用いることが出来る。
【0014】本発明に使用されるこのような顔料の平均粒子
径は0.01〜0.lμmであることが望ましい。これ
よりも大きいと吐出時の目詰まりや保存安定性など信頼
性に問題を生じることがあり、小さい場合には耐水性、
耐光性など顔料の長所である諸性質が発揮されない場合
がある。
【0015】これら顔料の分散には、ボールミル、サンドミ
ル、ロールミル、コロイドミル、超音波ホモジナイザ
ー、高圧ホモジナイザーなどの各種分散装置を用いるこ
とが出来る。
【0016】一般式(A)で表わされる染料の具体例を以下
に列挙する。
【0017】
【化3】
【0018】上記一般式(A)式で表わされる染料とカーボ
ンブラックまたはCIE1976L*a*b*表色系色相角H
が0〜135°及び315〜360°の顔料を合計した
含有量は、湿潤剤、水等溶媒成分の種類、記録液に要求
される特性等に依存するが、一般には記録液の全量に対
して0.5〜30重量%好ましくは3〜10重量%の範
囲とされる。
【0019】本発明ではインクジェットプリンタのノズル部
での目詰りを防ぐため湿潤剤として、あるいはインク成
分の溶解安定剤として、種々の水溶性有機溶媒を用いる
ことができる。例えば、エチレングリコール、ジエチレ
ングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレン
グリコール、ポリプロピレングリコール、グリセロール
などの多価アルコール類、エチレングリコールモノエチ
ルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、
ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレン
グリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコール
モノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメ
チルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテ
ルなどの多価アルコールアルキルエーテル類、エチレン
グリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコール
モノべンジルエーテルなどの多価アルコールアリールエ
ーテル類、N−メチル−2−ビロリドン、N−ヒドロキ
シエチル−2−ピロリドン、l,3−ジメチルイミイダ
ゾリジノン、ε−カブロラクタム、γ−ブチロラクトン
などの含窒素複素環化合物、ホルムアミド、N−メチル
ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミドなどのア
ミド類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、
トリエタノールアミン、モノエチルアミン、ジエチルア
ミン、トリエチルアミンなどのアミン類、ジメチルスル
ホキシド、スルホラン、チオジエタノールなどの含硫黄
化合物類、プロピレンカーボネート、炭酸エチレンなど
が、単独あるいは複数混合して用いられる。これら水溶
性有機溶媒のインク中の含有量は好ましくは、l〜40
重量%、より好ましくは5〜20重量%である。
【0020】また、表面張力の調整のために、種々の浸透剤
を用いることができる。具体的には、エチレングリコー
ルモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノフ
ェニルエーテル、エチレングリコールモノアリルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピ
レングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレング
リコールクロロフェニルエーテルなどの多価アルコール
のアルキル及びアリールエーテル類、ポリオキシエチレ
ンアルキルエーテル酢酸塩、炭素鎖が5〜7の分岐した
アルキル鎖を有するジアルキルスルホ琥珀酸等のアニオ
ン系界面活性剤、アセチレングリコール系、ポリオキシ
エチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン
アルキルエーテル系等の非イオン系界面活性剤、フッ素
系界面活性剤、シリコン系界面活性剤、エタノール、2
−プロパノールなどの低級アルコール類などが、単独あ
るいは複数混合して用いられる。これら浸透剤のインク
中の含有量は、好ましくは0.5〜5重量%、より好ま
しくは0.5〜2重量%である。
【0021】顔料分散剤としては親水性高分子として、天然
系ではアラビアガム、トラガンガム、グーアガム、カラ
ヤガム、ロー力ストビーンガム、アラビノガラクトン、
ペクチン、クインスシードデンプン等の植物性高分子、
アルギン酸、カラギーナン、寒天等の海藻系高分子、ゼ
ラチン、カゼイン、アルブミン、コラーゲン等の動物系
高分子、キサンテンガム、デキストラン等の微生物系高
分子、半合成系ではメチルセルロース、エチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピル
セルロース、カルボキシメチルセルロース等の繊維素系
高分子、デンプングリコール酸ナトリウム、デンプンリ
ン酸エステルナトリウム等のデンプン系高分子、アルギ
ン酸ナトリウム、アルギン酸ブロピレングリコールエス
テル等の海藻系高分子、純合成系ではポリビニルアルコ
ール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメチルエーテ
ル等のビニル系高分子、非架橋ポリアクリルアミド、ポ
リアクリル酸及びそのアルカリ金属塩、水溶性スチレン
アクリル樹脂等のアクリル系樹脂、水溶性スチレンマレ
イン酸樹脂、水溶性ビニルナフタレンアクリル樹脂、水
溶性ビニルナフタレンマレイン酸樹脂、ポリビニルピロ
リドン、ポリビニルアルコール、β−ナフタレンスルホ
ン酸ホルマリン縮合物のアルカリ金属塩、四級アンモニ
ウムやアミノ基等の力チオン性官能基の塩を側鎖に有す
る高分子化合物、セラック等の天然高分子化合物などが
挙げられる。
【0022】さらに本発明のインクには上記染料、溶剤の他
に従来知られている添加剤、例えば防腐防黴剤、pH調
整剤、キレート試薬、防錆剤や、その他目的に応じて紫
外線吸収剤、赤外線吸収剤、水溶性高分子化合物、染料
溶解剤などを添加することができる。
【0023】本発明のインクは一般式(A)で表わされる染
料、その他の添加剤を溶解した染料溶液に、顔料濃度
0.005重量%顔料分散液の色相角Hが0〜135°
及び315〜360°である顔料から選ばれた少なくと
も一つ以上の顔料を分散することにより作製することが
出来る。
【0024】また、本発明のインクは水に色相角Hが0〜1
35°及び315〜360°の顔料から選ばれた少なく
とも一つ以上の顔料を分散した顔料分散液と水に一般式
(A)で表わされる染料、その他の添加剤を水に溶解し
た染料溶液とを別々に調製し、それらの着色剤溶液を混
合した後、再度この溶液を分散することにより製造して
もよい。
【0025】一般的に、インクに分子構造や粒子形状などの
異なる染料や顔料を同時に添加すると、着色剤粒子の分
散状態が不安定となり凝集しやすくなる。このため、着
色剤を複数添加する場合には、着色剤、分散剤、添加剤
を注意深く選定しなければならない。また、インク作製
時にも、顔料分散液に染料や各種添加剤を後から加える
と、顔料の分散状態が不安定となり、凝集・分離などの
不都合を起こすことがある。本発明のように、あらかじ
め染料や添加剤を溶解した溶液に顔料を分散したり、顔
料分散液と染料溶液を混合した後さらに再分散を行なう
と、前述した顔料の凝集や分離が起こり難くインク吐出
時の目詰まりや保存安定性の低下を防ぐことが出来る。
【0026】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施例および比較
例を示す。%はすべて重量%である。
【0027】実施例1 (顔料分散液1)下記処方の組成物をホモジナイザーを
用いて粗分散を行ない、次にナノマイザーを用いて平均
粒子径を0.1μm以下に分散し顔料分散液1を作製し
た。 カーボンブラック(プラズマにて表面親水化処理を施したもの) 10.0% スチレンアクリル酸共重合体 5.0% イオン交換水 残量
【0028】(インク組成物)次に下記処方の組成物の顔料
分散液を除いた成分を撹拌溶解した染料溶液を作製し、
この染料溶液に顔料分散液を混合し、溶液をpHが8.
5になるように水酸化リチウムで調整した。この溶液を
ナノマイザーで分散し0.8μmのテフロンフィルター
でろ過し、インクを作製した。
【0029】 具体例(A−1)の染料 3.5% ジエチレングリコール 10.0% N−メチル−2−ピロリドン 5.0% デヒドロ酢酸ナトリウム 0.2% 顔料分散液1 0.5% イオン交換水 残量
【0030】下記の組成よりなる材料を用いる以外は実施例
1と同様にして実施例2〜3および比較例1のインクを
作製した。
【0031】 実施例2 (顔料分散液2) カーボンブラック(プラズマにて表面親水化処理を施したもの) 10.0% スチレンメタクリル酸共重合体 5.0% イオン交換水 残量 (インク組成物) 具体例(A−2)の染料 3.5% エチレングリコール 15.0% トリエチレングリコールモノメチルエーテル 5.0% デヒドロ酢酸ナトリウム 0.2% 顔料分散液2 0.5% 水 残量
【0032】 実施例3 (顔料分散液3) C. I. ピグメントレッド 53:1 10.0% ポリオキシエチレンポリオキシエチレンブロツク共重合体 4.5% イオン交換水 残量 (インク組成物) 具体例(A−3)の染料 4.0% ジエチレングリコール 20.0% 1,3−ジメチルイミダゾリジノン 5.0% 2,4−ジメチル−6−アセトキシ−m−ジオキサン 0.3% 顔料分散液 0.04% 水 残量
【0033】 比較例1 (インク組成物) 具体例(A−1)の染料 3.0% ジエチレングリコール 15.0% N−メチル−2−ピロリドン 15.0% デヒドロ酢酸ナトリウム 0.2% 顔料分散液1 8.5% 水 残量
【0034】実施例4 先ず、下記処方のカーボンブラックと分散剤以外の組成
物を撹拌溶解して染料溶液を作製した。次にこの染料溶
液中にカーボンブラックと分散剤を加え、ホモジナイザ
ーで粗分散した後、ナノマイザーを用いて平均粒子径を
0.1μm以下に分散した。さらにこの溶液をpHが
8.5になるように水酸化リチウムで調整した後、0.
8μmのテフロンフィルターでろ過し、インクを作製し
た。
【0035】 カーボンブラック(プラズマにて表面親水化処理を施したもの) 0.5% スチレンアクリル酸共重合体 0.25% 具体例(A−1)の染料 3.5% ジエチレングリコール 20.0% グリセリン 5.0% 2,4−ジメチル−6−アセトキシ−m−ジオキサン 0.3% 水 残量
【0036】下記の組成よりなる材料を用いる以外は実施例
4と同様にして実施例5〜6のインクを作製した。
【0037】 実施例5 C. I. ピグメントオレンジ 13 0.05% スチレンメタクリル酸共重合体 0.025% 具体例(A−2)の染料 5.5% ジエチレングリコール 15.0% グリセリン 5.0% N−メチル−2−ピロリドン 3.0% デヒドロ酢酸ナトリウム 0.2% 水 残量
【0038】 実施例6 C. I. ピグメントオレンジ 104 0.02% C. I. ピグメントオレンジ 13 0.05% スチレンαスチレンメタクリル酸共重合体 0.02% 具体例(A−4)の染料 3.5% ジエチレングリコール 20.0% グリセリン 5.0% 2,4−ジメチル−6−アセトキシ−m−ジオキサン 0.3% 水 残量
【0039】下記処方の組成物を攪拌溶解し、さらにこの溶
液をpHが8.5になるように水酸化リチウムで調整した
後、0.8μmのテフロンフィルターでろ過し、比較例
2〜3のインクを作製した。
【0040】 比較例2 C.I.フードブラック2 3.0% ジエチレングリコール 20.0% グリセリン 5.0% 2,4−ジメチル−6−アセトキシ−m−ジオキサン 0.3% 水 残量
【0041】 比較例3 具体例(A−2)の染料 3.0% C.I.ダイレクトレッド9 1.0% ポリエチレングリコール200 15.0% トリエチレングリコールモノメチルエーテル 5.0% デヒドロ酢酸ナトリウム 0.2% 水 残量
【0042】[評価]前記実施例1〜7および比較例1〜3
について、下記の試験を行なった。 1)画像の色調 インクジェットプリンター(リコー製インクジェットプ
リンター、イプシオジェット300)に各インクを充填
し、市販普通紙に印字を行なった。
【0043】印字した画像サンプルの反射スペクトルをX-Ri
te社製反射型カラー分光測色濃度計で測定し、色調を調
べた。
【0044】その結果、色調が
【数1】 となるものについて○印で表に示した。 [a*、b*はCIE1976L***表色系の(a*
*)色度座標]
【0045】2)画像の耐光性 1)で得た画像サンプルをフェードメーター(カーボン
・アーク灯、63℃)に3時間かけ、光照射前後の画像濃
度をX-Rite社製反射型カラー分光測色濃度計で測定し、
下記式により耐光性(褪色率)を求めた。 褪色率(%)=[1−(光照射後の画像濃度/ 光照射
前の画像濃度)]×100
【0046】3)画像の耐水性 1)で得た画像サンプルを30℃の水に1分間浸漬し、
浸漬前後の画像濃度をX-Rite社製反射型カラー分光測色
濃度計で測定し、2)項の式と同様の式により耐水性
(褪色率%)を求めた。
【0047】4)保存性 インクをポリエチレン製の容器に入れ、−20℃、4
℃、20℃、50℃、70℃、それぞれの条件下で3か
月間保存し、保存前後の粘度、表面張力、電気伝導度の
変化および沈澱物析出の有無を調べた。どの条件下で保
存しても、物性変化、沈澱物の発生がなかったものを表
では○とした。
【0048】5)ノズルの目詰まりテスト 1)で印字した後、印字休止したままで、20℃、65
%RHの環境下で2か月間放置し、放置後再び正常な印
字が可能か否かを調べた。1つのインクサンプルについ
て3台のプリンターを使用し試験した。表には3台のプ
リンターとも正常に印字できた場合を○、3台中1台又
は2台で正常印字ができなかった場合を×で示した。
【0049】
【表1】
【0050】
【発明の効果】(1) 請求項1の発明において
は、本発明の黒色水性インクは一般式(A)で表わされ
る染料、およびD50光源2°視野、透過光路長10m
mの測定条件下における顔料濃度0.005重量%顔料
分散液の透過色のCIE1976L*a*b*表色系色相角H
が0〜135°及び315〜360°である顔料から選
ばれた少なくとも一つ以上の顔料を含有しており、従来
の黒色水性インクに比較して黒色調が優れ、かつ耐光
性、耐水性にも優れる。また、前記のインク組成物はイ
ンクジェットプリンタ用インクとして用いた際の吐出安
定性、保存安定性も良好である。
【0051】(2) 請求項2においては、本発明の黒
色水性インクは一般式(A)で表わされる染料とカーボ
ンブラックまたは表面処理されたカーボンブラックを含
有することにより、従来に比べ優れた黒色調、耐光性、
耐水性をもち、尚且つインクの噴射特性を劣化させるこ
とがない。
【0052】(3) 請求項3においては、本発明の黒
色水性インクはインク組成物中の一般式(A)で表わさ
れる染料とカーボンブラックの重量比が50:1〜2:
1の範囲とすることにより、インクの噴射特性を損ねる
ことなく画像の黒色調を改善することができる。
【0053】(4) 請求項4においては、本発明の黒
色水性インクは、一般式(A)で表わされる染料とC.I.
ピグメントレッド22、53:1、48:1、10
4、C.I. ピグメントオレンジ5、13、16、38か
ら選ばれる少なくとも一つの顔料を含有することによ
り、従来に比べ優れた黒色調、耐光性、耐水性をもち、
尚且つインクの噴射特性を劣化させることがない。
【0054】(5) 請求項5においては、本発明の黒
色水性インクはインク組成物中の一般式(A)で表わさ
れる染料とC.I. ピグメントレッド22、53:1、4
8:1、104、C.I. ピグメントオレンジ5、13、
16、38から選ばれる少なくとも一つの顔料の重量比
が200:1〜20:1の範囲とすることにより、イン
クの噴射特性を損ねることなく画像の黒色調を改善する
ことができる。
【0055】(6) 請求項6においては、本発明の黒
色水性インクは一般式(A)で表わされる染料と平均粒
子径が0.01〜0.lμmである顔料を含有すること
により、インクの噴射特性を損ねることなく画像の黒色
調、耐水性、耐光性を改善することができる。
【0056】(7) 請求項7においては、本発明の黒
色水性インクは、水に一般式(A)で表わされる染料を
溶解した染料溶液に、顔料濃度0.005重量%顔料分
散液の透過色のCIE1976L*a*b*表色系色相角Hが
0〜135°及び315〜360°である顔料から選ば
れた少なくとも一つ以上の顔料を分散して水性インクを
製造することにより、インクの噴射特性、保存安定性を
損ねることなく画像の黒色調、耐水性、耐光性を改善す
ることができる。
【0057】(8) 請求項8においては、本発明の黒
色水性インクは、水に一般式(A)で表わされる染料を
溶解した染料溶液と、顔料濃度0.005重量%顔料分
散液の透過色のCIE1976L*a*b*表色系色相角Hが
0〜135°及び315〜360°である顔料から選ば
れた少なくとも一つ以上の顔料を水に分散した顔料分散
液を混合した後、さらに再分散して水性インクを製造す
ることにより、インクの噴射特性、保存安定性を損ねる
ことなく画像の黒色調、耐水性、耐光性を改善すること
ができる。
フロントページの続き (72)発明者 金子 哲也 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 後藤 明彦 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 村上 格二 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 4J039 BA04 BA29 BC05 BC07 BC12 BC16 BC19 BC33 BC36 BC42 BC47 BC54 BC56 BC73 BC77 BC79 BE01 BE02 CA06 DA02 DA08 EA15 EA19 EA21 EA35 EA38 EA41 EA42 EA44 EA47 GA24

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水、および一般式(A)で表わされる染
    料、および顔料濃度0.005重量%顔料分散液のD5
    0光源2°視野、透過光路長10mmの測定条件下にお
    ける透過光を積分球で集光して得られる全透過色のCI
    E1976L*a*b*表色系色相角Hが0〜135°及び3
    15〜360°である顔料から選ばれた少なくとも一つ
    以上の顔料を含有することを特徴とする水性インク。 【化1】 ただし、 R1、R2:水素、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシ
    アルキル基、ハロゲン、カルボキシル基、ニトリル基、
    スルホン酸基、カルボモイル基、スルファモイル基、ア
    セチル基、アセチルアミノ基 M :水素、アルカリ金属、第4級アンモニウム、第4
    級ホスホニウム、有機アミンのカチオン
  2. 【請求項2】 D50光源2°視野、透過光路長10m
    mの測定条件下における顔料濃度0.005重量%顔料
    分散液の透過色のCIE1976L*a*b*表色系色相角H
    が0〜135°及び315〜360°である顔料がカー
    ボンブラックまたは表面処理されたカーボンブラックで
    ある請求項1に記載の水性インク。
  3. 【請求項3】 インク組成物中の一般式(A)で表わさ
    れる染料とカーボンブラックの重量比が50:1〜2:
    1の範囲にある請求項2に記載の水性インク。
  4. 【請求項4】 D50光源2°視野、透過光路長10m
    mの測定条件下における顔料濃度0.005重量%顔料
    分散液の透過色のCIE1976L*a*b*表色系色相角H
    が0〜135°及び315〜360°である顔料がC.I.
    ピグメントレッド22、53:1、48:1、104、
    C.I. ピグメントオレンジ5、13、16、38である
    請求項1に記載の水性インク。
  5. 【請求項5】 インク組成物中の一般式(A)で表わさ
    れる染料と顔料の重量比が200:1〜20:1の範囲
    にある請求項4に記載の水性インク。
  6. 【請求項6】 顔料の平均粒子径が0.01〜0.lμ
    mであることを特徴とする請求項1記載の水性インク。
  7. 【請求項7】 水に一般式(A)で表わされる染料を溶
    解した染料溶液に、D50光源2°視野、透過光路長1
    0mmの測定条件下における顔料濃度0.005重量%
    顔料分散液の透過色のCIE1976L*a*b*表色系色相
    角Hが0〜135°及び315〜360°である顔料か
    ら選ばれた少なくとも一つ以上の顔料を分散することに
    より水性インクを製造することを特徴とする水性インク
    製造方法。
  8. 【請求項8】 水に一般式(A)で表わされる染料を溶
    解した染料溶液と、D50光源2°視野、透過光路長1
    0mmの測定条件下における顔料濃度0.005重量%
    顔料分散液の透過色のCIE1976L*a*b*表色系色相
    角Hが0〜135°及び315〜360°である顔料か
    ら選ばれた少なくとも一つ以上の顔料を水に分散した顔
    料分散液を混合した後、さらに再分散することにより水
    性インクを製造することを特徴とする水性インク製造方
    法。
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