JP2001190080A - 振動アクチュエータ - Google Patents

振動アクチュエータ

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JP2001190080A
JP2001190080A JP37405599A JP37405599A JP2001190080A JP 2001190080 A JP2001190080 A JP 2001190080A JP 37405599 A JP37405599 A JP 37405599A JP 37405599 A JP37405599 A JP 37405599A JP 2001190080 A JP2001190080 A JP 2001190080A
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vibration
vibration actuator
friction material
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Mitsuhiro Okazaki
光宏 岡崎
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  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明では、高い共振周波数を有する振動子
を用いた振動アクチュエータに好適な摩擦材を提供する
ことを目的とする。 【解決手段】 上記課題を解決するために本発明では、
入力される駆動周波数に応じて励振させる電気−機械変
換素子を有する振動子と、振動子と相対移動部材との間
に設けられ、振動子の振動と共に運動する摩擦材とを備
え、摩擦材と相対移動部材との摩擦力により相対移動部
材が前記振動子に対して相対的に移動することができる
振動アクチュエータにおいて、電気−機械変換素子に入
力される駆動周波数は100kHz以上であり、かつ摩
擦材の曲げ弾性率は13GPa以上である樹脂を少なく
とも相対移動部材と接触する面に設けられたことを特徴
とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、振動子に所定の振
動を励振し、その振動エネルギーを相対移動部材に伝達
して、相対移動部材と振動子とを相対的に移動する振動
アクチュエータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の振動アクチュエータは、
中心から外周方向に向かって伸びる(放射方向に伸縮す
る)径方向対称伸び振動モードと、同一面内で非軸対称
に屈曲する非軸対称面内振動モードとを同時に発生する
ドーナツ板状の振動子を用いた構造のものがある。この
振動アクチュエータは例えば、「(R,1)−((1,
1))モード圧電円環利用超音波リニアモータの特性改
善(高野、富川;第12回 強誘電体応用会議 講演予
稿集 P.79−80)」、「新版超音波モータ(上
羽、富川著;トリケップス、P.22−23,P.67
−68)」や特公平6−26994号等に開示されてお
り、薄型構造に適し、高速、高推力等の特徴を備えるも
のである。
【0003】その一例を図4に示す。図4は、従来の振
動アクチュエータの概略正面図である。そして、図4
は、振動アクチュエータが相対移動部材73と接触して
いる状態を振動方向とは垂直な方向で見たときの図であ
る。この振動アクチュエータは、圧電素子とその圧電素
子に電圧を印加するための電極とで振動子71を構成し
ている。そして、振動子71は図4に示すようにドーナ
ツ板状の形状を有し、その周縁に、振動子71と相対的
に移動する相対移動部材73a、73bをバネ74によ
り圧接させている。なお、振動子71が相対移動部材7
3a、73bと圧接されている部分には摩擦材72が設
けられている。
【0004】そして、振動子71に設けられた電極71
2a、712bと図示されていない裏面側の電極との間
に位相の異なる交流電圧を印加し、振動子71の摩擦材
72が設けられた部分に楕円運動を有する振動を発生さ
せることで、相対移動部材73が振動子71に対して相
対的に移動する。また、一方で近年、カムコーダーや光
ディスク再生機の小型化により、カムコーダーのテープ
駆動部や光ディスク再生機の光読みとりヘッドの駆動部
に用いられるアクチュエータは、小型化が要求されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
に、振動アクチュエータを小型にするためには、一つに
振動子の大きさを小さくする手法が考えられる。しか
し、振動子の大きさを小さくすると、振動子の振動にお
ける共振周波数が高くなり、必然的に振動子に設けられ
た圧電素子に印加する交流電圧の駆動周波数も高くな
る。
【0006】振動子の大きさが小さくなり、かつ駆動周
波数が高くなると、振動子の振動振幅が小さくなる傾向
がある。一方、振動子の相対移動部材との接触部には、
相対移動部材との摩擦力を確保するため、摩擦材を設け
ている。振動アクチュエータ全般から見て、使用される
摩擦材は樹脂、セラミックス、金属が挙げられる。摩擦
材に変形しやすい樹脂材料を利用すると、振動子に生じ
る小さい振動による変位が摺動材の変形に費やされて、
相対移動部材に伝達されず、所望の駆動力や駆動速度が
得られなかった。
【0007】そこで、本発明では、高い共振周波数を有
する振動子を用いた振動アクチュエータに好適な摩擦材
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明では、入力される駆動周波数に応じて励振させ
る電気−機械変換素子を有する振動子と、振動子の振動
子と相対移動部材との間に位置する部分に設けられた摩
擦材とを備え、摩擦材と相対移動部材との摩擦力により
相対移動部材が前記振動子に対して相対的に移動するこ
とができる振動アクチュエータにおいて、電気−機械変
換素子に入力される駆動周波数は100kHz以上であ
り、かつ摩擦材の曲げ弾性率は13GPa以上である樹
脂を少なくとも相対移動部材と接触する面に設けられた
ことを特徴とした。
【0009】この様に駆動周波数が100kHzになる
振動アクチュエータに用いる摩擦材としては、相対移動
部材に対して傷をつけにくい樹脂を用いることが好まし
い。更に、その摩擦材の曲げ弾性率を13GPa以上の
ものに選択することで、摩擦材が変形しにくくなるの
で、効率よく振動アクチュエータで発生した推力を相対
移動部材に伝達することができる。
【0010】また、本発明では、電気−機械変換素子
は、中空の円筒状の形状を有し、電気−機械変換素子の
一方の中空の円盤面には複数の電極を有し、かつ他方の
中空の円盤面には単一の電極を有し、摩擦材は、電気−
機械変換素子の円筒形状の側面に備え、振動子は、放射
方向に伸縮する径方向対称伸び振動モードと、同一面内
で非軸対称に屈曲する非軸対称面内振動モードとを同時
に発生することとした振動アクチュエータに上述の摩擦
材を用いることで、薄く小型で、駆動効率の良い振動ア
クチュエータを得ることができる。
【0011】なお、振動子を振動させるときの駆動周波
数が180kHz以上の振動子を用いた振動アクチュエ
ータにおいて、上述の摩擦材を適用することが好まし
い。また、この摩擦材は、振動子と相対移動部材との間
の方向における厚さを0.3mm以下の厚さを有するこ
とで更に、摩擦材の変形が少なくなるので、駆動効率の
良い振動アクチュエータを得ることができる。
【0012】また、上述の摩擦材としては、主材がポリ
フェニレンサルファイド又はポリエーテルエーテルケト
ンの少なくともどちらか一方からなり、前記主材中にカ
ーボンファイバー又はウィスカーを有しているものが、
相対移動部材に対する摺動性が良く、駆動伝達が良好で
ある材料である。次に、本発明の実施の形態を示し、本
発明を更に詳しく説明するものとするが、本発明はこれ
だけに限られるものではない。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態における振動
アクチュエータについて、図1を用いて説明するものと
する。本実施の形態における振動アクチュエータは、振
動子1の中心軸を可動ブロック42に固定し、可動ブロ
ック42をバネ46によって相対移動部材3が配置され
た方向に付勢することで、振動子1が摩擦材2を介して
相対移動部材3に付勢した構成を有している。そして、
振動子1の電極12a、12bと図1で示した面とは反
対側の面にある図示されていない電極との間で、それぞ
れ位相の異なる交流電圧を印加して、振動子1を励振さ
せることで、相対移動部材3と振動子1とを相対的に移
動することができる。
【0014】ところで、振動子1は、図2に示す構成を
有している。図2は、径方向対称伸び振動モードと非軸
対称面内振動モードとを利用した振動アクチュエータの
振動子1を示す図である。振動子1は、電気−機械変換
素子である圧電素子11と、その圧電素子11に電圧を
印加するための電極12および摩擦材2とを備えてい
る。圧電素子11は、PZTなどの圧電材料を、ほぼド
ーナツ形状に成形し、全面を板厚方向に分極したもので
ある。
【0015】この振動子1の形状は、径方向対称伸び振
動モード(R、1)と非軸対称面内振動モード((1,
1))との共振周波数がほぼ等しくなるように設計、製
造されている。圧電素子11は、表面には、図2(A)
に示すように扇形の第1、第2電極12a、12bが形
成されており、裏面には、図2(B)に示すようにほぼ
全面に第3の電極12cが形成されている。
【0016】振動子1は、図示されていない発振器、移
相器、増幅器等を含む駆動電圧発生回路によって、第1
の電極12aには、第1の交流電圧が印加される。ま
た、第2の電極12bには、第1の交流電圧とは電気的
に位相が(π/2)だけ異なる第2の交流電圧が印加さ
れる。裏面の第3の電極12cは、GND電位に接続さ
れる。
【0017】この振動子1は、交流電圧の周波数を2つ
の振動モードの共振周波数に近づけることによって、2
つのモードで共振し、径方向対称伸び振動と、非軸対称
面内振動とが同時に発生する。径方向対称伸び振動
(R,1)は、図2(C)に示すように、A点を節とし
た放射方向(径方向)に対称な伸縮振動であり、伸びた
場合の振動子1の形状を点線で示している。C1,C2
点では、径方向の成分Urの変位が現れる。
【0018】また、非軸対称面内振動((1,1))
は、図2(D)に示すように、B1,B2の点を節とし
て、破線で示すように、同一面内で潰れる(ひしゃげ
る)ような歪みを発生させて、左右に繰り返す屈曲振動
であり、円周上のC1,C2点では、矢印方向の変位成
分Uθをもつ。そして、振動子1は、C1,C2点(駆
動力取出部)の位置に、2つの振動が合成された変位と
して、図2(A)に示すような楕円運動が発生する。こ
の楕円運動のうちUθの変位成分を利用して、摩擦材2
を介して相対移動部材3を振動子1に対して相対的に移
動することができる。
【0019】ところで、振動子1の固定には、図1に示
すように振動子1はネジ5により、図示されていない支
柱に軸支されている。なお、この支柱は可動ブロック4
2に固定されている。そして、可動ブロック42は、ガ
イド45の側面を摺動しながら、図1に図示された矢印
方向に移動可能である。
【0020】そして、バネ46は一端をガイド45に固
定し、他端を可動ブロック42に押しつけているため、
可動ブロック42に固定された振動子1は、バネ46の
付勢力によって相対移動部材3へ付勢されている。この
ため、振動子1に設けられた摩擦材2と相対移動部材3
が付勢力を与えられながら接触するため、振動子1を励
振することによって発生する運動エネルギーを効率よく
相対移動部材3に伝えることができる。
【0021】ところで、相対移動部材3は、ベース44
から突起した形状を有するリニアガイド7によって、ベ
ース44の上面にかつ振動子1の駆動力の方向に沿って
移動自在に支持されている。この様に固定された振動子
1と移動可能に支持された相対移動部材3は、振動子1
に設けられた第1,第2の電極12a,12bに、位相
の異なる第1,第2の交流電圧が印加されると、振動子
1の摩擦材2を設けた位置で楕円運動が発生する。この
とき、相対移動部材3は、摩擦材2に加圧接触している
ので、摩擦材2の摺動面と相対移動部材3との間には、
相対移動部材3の移動方向に摩擦力が発生し、相対移動
部材3の直進駆動力を得ることができる。
【0022】なお、振動子1に設けられた電極12a、
12bに印加する第1,第2の交流電圧の位相差を、π
/2から−π/2に変更すると、直進方向を反転させる
ことができる。また、駆動周波数を振動子の共振周波数
に近づけたり、遠ざけたりすることによって、直進動作
の速度の増減をすることができる。この速度の増減は、
交流電圧の電圧を増減することによっても可能である。
【0023】ところで、本発明の実施の形態における振
動アクチュエータは、小型化を図るため、振動子1の外
形が10mm、中心孔の内径を3mm、厚さ1mmにし
た。そして、前述の径方向対称伸び振動(R,1)と、
非軸対称面内振動((1,1))との共振周波数をほぼ
一致させた結果、その共振周波数は約180kHzとな
った。したがって、印加する交流電圧の駆動周波数を1
80kHzで駆動することとなった。
【0024】この様な状況下で駆動したときの、摩擦材
2が設けられた近辺での各振動モードの振幅は、径方向
対称伸び振動(R,1)については約0.2μmであ
り、非軸対称面内振動((1,1))については約0.
3μmであった。そこで、振動アクチュエータの摩擦材
として、一般的に用いられる商品名べスペルSP−21
1(主材:ポリイミド、充填材:グラファイト)を用い
て駆動したところ、相対移動部材3を移動させることが
できなかった。しかし、摩擦材2に商品名バルパウンド
CU3030(主材:PPS(ポリフェニレンサルファ
イド)、充填材:CF(カーボンファイバ)、9AlO
3・2B23(ウィスカ))を用いると、相対移動部材
3を移動させることができた。
【0025】本発明者は、このことについて鋭意研究の
結果、次のことを見いだした。一般に小型の振動アクチ
ュエータは、その振動子を小さくして小型にするため、
今までの駆動周波数とは一桁以上異なる100kHz以
上の駆動周波数を有する。しかし、振動子の共振周波数
が今までの駆動周波数と一桁以上異なる100kHz以
上になると振動子1に発生する振動振幅が小さいため、
摩擦材2に曲げ弾性率の低い物質を用いると、振動によ
る変位が摩擦材2の変形だけに費やされてしまう。なぜ
ならば、曲げ弾性率が低いと圧縮弾性率や横弾性率が小
さくなるため圧縮変形やせん断変形がしょうじやすくな
るからである。なお、ここで述べた「圧縮変形」とは、
図3(a)に示すような変形を示している。点線は振動
停止時の摩擦材2の形状であり、実線は径方向対称伸び
振動時の摩擦材2の形状である。そして、「せん断変
形」とは、図3(b)に示すような変形を示している。
この図においても、点線は振動停止時の摩擦材2の形状
であり、実線は非軸対称面振動時の摩擦材2の形状であ
る。
【0026】更に、摩擦材2においては、振動による駆
動力を伝達する相対移動部材3を傷つけにくいものが必
要である。したがって、本発明者は曲げ弾性率の高い物
質を摩擦材2として使用することにより、100kHz
以上の高い駆動周波数を有する振動アクチュエータに対
し、13GPa以上の曲げ弾性率を有する樹脂からなる
摩擦材2を用いることが好適であることを見いだした。
【0027】なお、このことを見いだすために、次に説
明する検証を行った。前述の振動アクチュエータと同じ
構成を有し、かつそれぞれ共振周波数が異なるように寸
法を変更した振動アクチュエータを複数用意し、それぞ
れの振動子1に曲げ弾性率の異なる摩擦材2を設けた。
そして、それぞれの振動子の有する共振周波数に応じた
駆動周波数を有する電圧を印加し、相対移動部材3が移
動するか否かの検証を行った。
【0028】その結果を表1に示す。表1は、振動アク
チュエータの駆動周波数に対し、曲げ弾性率又は厚さを
変化させた場合、振動アクチュエータが相対移動部材を
移動できたか否かを表したものである。ちなみに、バツ
印が移動できなかったもの、丸印が移動できたもの、横
棒が測定していないものである。
【0029】
【表1】
【0030】この表からすると、従来から有る数十kH
z台以下の駆動周波数で駆動する振動アクチュエータに
ついては、曲げ弾性率が小さい摩擦材でも、相対移動部
材を移動させることは可能であったが、少なくとも10
0kHz以上の駆動周波数で駆動する振動アクチュエー
タにとっては、曲げ弾性率が13GPa以上のものでな
いと、相対移動部材を移動させることは出来ないことが
わかる。
【0031】したがって、小型化を狙うために、振動子
自体を小型化した振動アクチュエータは、主に100k
Hz以上の共振周波数を有しているので、この様な振動
アクチュエータに用いる好適な摩擦材2は、曲げ弾性率
が13GPa以上のものが好ましいことがわかる。ま
た、表1を見ると曲げ弾性率が単に13GPa以上であ
っても、相対移動部材が移動しないケースがある。この
様な場合は、摩擦材の厚さを0.3mm以下にすること
で移動可能となることが、本発明者によって見いだされ
た。この様に摩擦材の厚さを0.3mm以下にすること
で、横弾性や圧縮弾性が大きくなるためだと考えられ
る。したがって、更に相対移動部材に駆動力を効率的に
伝達しやすい摩擦材としては、0.3mm以下のものが
好ましい。
【0032】なお、この様に摩擦材を薄くすれば、横弾
性や圧縮弾性が大きくなることがわかるが、本発明者の
知見からは、駆動周波数が100kHz以上の小型の振
動アクチュエータの摩擦材としては、ただ単に厚さを薄
くするのでは十分な効果が得られず、やはり曲げ弾性率
が13GPa以上を有さないと十分な効果が発揮出来な
いことがわかっている。
【0033】なお、駆動周波数が100kHz以上の振
動アクチュエータに使用される摩擦材の材質としては、
先に述べた商品名バルパウンドCU3030の他にも、
スミプロイKCK3420(主材:PEEK(ポリエー
テルエーテルケトン)、充填材:カーボンファイバー、
PTFE(ポリテトラフルオロチレン))も使用でき
る。なお、使用できる摩擦材は上述の商品名に挙げられ
るだけに限られず、PPS又はPEEKの少なくともど
ちらか一方からなり、その主材中にカーボンファイバー
又はウィスカーを含有しているものであれば、曲げ弾性
率が13GPa以上を有することは言うまでも無い。
【0034】なお、本発明は、上述の形状を有する振動
アクチュエータに限らず、100kHz以上の駆動周波
数を持つ振動アクチュエータであれば、どの様な振動形
態を生ずる振動アクチュエータにも適用できる発明であ
る。例えば、本発明の実施の形態では、面内振動におい
て複合した振動モードを有するアクチュエータについて
述べたが、他にも屈曲振動と縦振動とを複合して駆動力
を得るL1−B4型の振動モードを有するアクチュエー
タでも構わない。
【0035】また、摩擦材についても全てが樹脂から出
来ているのではなく、摩擦材の振動子1に固定された側
をセラミックスにし、相対移動部材と接触する面を樹脂
にすることでも構わない。しかし、摩擦材を異なる材質
で形成する場合、製造上困難を伴う場合は、樹脂のみで
摩擦材を構成することが好ましい。また、電気−機械変
換素子についても圧電素子以外のものを用いた振動アク
チュエータでも良い。
【0036】なお、この様に小型の振動アクチュエータ
は、例えば、携帯用のコンパクトディスクやミニディス
クなどの光ピックアップ機構を移動するためのリニア駆
動素子として用いることが好ましい。この様に本発明に
係る振動アクチュエータは、小型でありかつ相対移動部
材への駆動力の伝達能力が高く、リニア駆動させる場合
においても、ラック・アンド・ピニオンなどの回転運動
から直線運動に変換する機構が必要でないので、小型の
機器に使用する駆動素子として好適である。
【0037】
【発明の効果】上述の通り、本発明では、小型化をはか
る為に振動子を小さくし、結果、駆動周波数が100k
Hz以上を有する振動アクチュエータに、13GPa以
上の曲げ弾性率を有する摩擦材を有することで、振動子
に生じた変位を効率的に相対移動部材に伝達する事がで
き、振動アクチュエータの性能を向上することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】:本発明の実施の形態に係る振動アクチュエー
タの概略構成図である。
【図2】:本発明の実施の形態に係る振動アクチュエー
タの振動モードを示す図である。
【図3】:本発明の実施の形態に係る振動アクチュエー
タに設けられた摩擦材の変形の様子を示す図である。
【図4】:従来の技術における振動アクチュエータの概
略構成図である。
【符号の説明】
1・・・振動子 11・・・圧電素子 12a、b・・・電極 2・・・摩擦材 3・・・相対移動部材 42・・・可動ブロック 45・・・ガイド 46・・・バネ 7・・・リニアガイド

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力される駆動周波数に応じて励振する
    電気−機械変換素子を有する振動子と、前記振動子の前
    記振動子と相対移動部材との間に位置する部分に設けら
    れた摩擦材とを備え、前記摩擦材と前記相対移動部材と
    の摩擦力により前記相対移動部材が前記振動子に対して
    相対的に移動する振動アクチュエータにおいて、 前記電気−機械変換素子に入力される駆動周波数は少な
    くとも100kHz以上であり、かつ前記摩擦材は曲げ
    弾性率が13GPa以上である樹脂を少なくとも前記相
    対移動部材と接触する部分に設けられたことを特徴とす
    る振動アクチュエータ。
  2. 【請求項2】 前記電気−機械変換素子は、中空の円筒
    状の形状を有し、前記電気−機械変換素子の一方の中空
    の円盤面には複数の電極を有し、かつ他方の中空の円盤
    面には単一の電極を有し、 前記摩擦材は、前記電気−機械変換素子の円筒形状の側
    面に備えられ、 前記振動子は、放射方向に伸縮する径方向対称伸び振動
    モードと、同一面内で非軸対称に屈曲する非軸対称面内
    振動モードとを同時に発生することを特徴とする請求項
    1に記載の振動アクチュエータ。
  3. 【請求項3】 前記駆動周波数は180kHz以上であ
    ることを特徴とする請求項1又は2に記載の振動アクチ
    ュエータ。
  4. 【請求項4】 前記摩擦材は、0.3mm以下の厚さを
    有することを特徴とする請求項1又は2又は3に記載の
    振動アクチュエータ。
  5. 【請求項5】 前記摩擦材は、主材がポリフェニレンサ
    ルファイド又はポリエーテルエーテルケトンの少なくと
    もどちらか一方からなり、前記主材中にカーボンファイ
    バー又はウィスカーを有していることを特徴とする請求
    項1乃至4のうちいずれか一項記載の振動アクチュエー
    タ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007121679A (ja) * 2005-10-28 2007-05-17 Konica Minolta Opto Inc 光学部材駆動装置
CN102158124A (zh) * 2010-02-08 2011-08-17 株式会社尼康 振动波马达、透镜镜筒及相机
JP2011166913A (ja) * 2010-02-08 2011-08-25 Nikon Corp 振動波モータ、レンズ鏡筒及びカメラ

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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