JP2001185257A - ヒートシールコネクター - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】回路基板接続部とＬＣＤ接続部又は回路基板同
士の電気的接続をする多ライン、微少ピッチのヒートシ
ールコネクター及びフレシキブル配線板の導電ラインの
配置と形状。 【解決手段】回路基板接続部あるいはＬＣＤ接続部及び
ヒートシールコネクター上に形成されている多ライン、
微少ピッチの導電ラインの中心のラインａの両側に一定
の空隙ｎを設けることによって、この中心のラインａを
目安として全体のラインを一致して接続する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は回路基板接続部と液
晶表示板（ＬＣＤ）接続部、又は回路基板同士の電気的
接続をする多数ライン、微少ピッチのヒートシールコネ
クター及びフレキシブル配線板の導電ラインの配置およ
びこの導電ラインの形状に関する。

【０００２】

【従来の技術】回路基板と液晶表示板（ＬＣＤ）の電気
的接続方法としては、ピンコネクター、ゴムコネクタ
ー、フレシキブルコネクター等があるが、本発明はヒー
トシールコネクターを使用するフレシキブルコネクター
に関するもので、フレシキブルコネクターの接続方法
は、回路基板またはＬＣＤの接続部の導電ラインの間に
ヒートシールコネクターの導電ラインの位置合せを行い
ヒートプレスによって熱圧着して接続している。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】このヒートシールコネ
クターは絶縁性のポリエステルフィルムをベースとし、
これに多数の導電ラインをプリントしたもので、プリン
トする導電ラインにはカーボンペーストによるもの又は
銀ペーストや銀・カーボンペーストのような銀材料を使
用したものが使用されている。

【０００４】そして導電ラインは幅が０．１３ｍ／ｍ、
ラインの間隔が０．１３ｍ／ｍ程度と極小であり、また
ラインの数も多数であって、この位置合せには目視によ
って合せるもの、あるいは拡大カメラを使用して合せて
いる。

【０００５】導電ラインのピッチの広い場合は目視でも
行えるが、ピッチの狭い場合は目視では無理で拡大カメ
ラを使用する以外に位置合せが難しい。

【０００６】しかし、この拡大カメラによる位置合せの
場合はカメラの視野にシール全体が入らず、拡大されて
一部分のみしか見えないため、中央でラインを合せたと
してもよく見ると端部で数本のラインがずれて、接続し
ていない場合が多く接続不良の原因となる。

【０００７】さらに導電ラインがカーボンペーストでプ
リントされている場合はラインのすべてをシール端まで
プリントできるが、銀系のペーストでラインを形成する
場合にはラインの全てをシート端までプリントすると銀
の移行が生じて隣接ラインとの間で短絡若しくは絶縁不
良が発生する。このため銀系のペーストでラインをプリ
ントする場合にはシート端とライン先端との間に通常
０．３ｍ／ｍ程度の間隙を設ける必要があり、このため
ラインの位置合せがより困難となる。

【０００８】

【課題を解決するための手段】発明者はこのような問題
点を解決するため鋭意研究を続けた結果本発明に到達し
たものであって、本発明は多数の導電ラインが形成され
ているヒートシールコネクターにおいて中心の位置を識
別できるように、中心のラインａの両側に所定の空隙ｎ
を設けることによって目視による位置合せはもとより、
拡大カメラによる場合でも中心位置を合せることによっ
て全ラインの位置合せができる。

【０００９】またラインを銀系のペーストで形成した場
合では前記のようにシール端に０．３ｍ／ｍ程の空隙が
あるためラインの位置合せに特に苦労するが中心の１本
のラインａをシール端まで延長させ、しかもこの両側に
所定の空隙ｎを設けることによって全てのラインの位置
合せができる。

【００１０】そして、この場合は中心のラインａの先端
と隣接するラインの先端との間には相当の距離ができる
ため短絡を防ぐことができる。

【００１１】

【発明の実施の形態】添付図面により本発明の実施の形
態を説明すると、図１は拡大カメラを使用した正確な接
続を示す実施例図、図２は拡大カメラを使用した不正確
な接続を示す実施例図、図３は本発明のヒートシールコ
ネクターの導電ラインの実施例図、図４は銀系ラインを
使用した本発明のヒートシールコネクターの実施例図を
示すものである。図５及び図６は銀系ペーストを使用し
た本発明のヒートシールコネクターの導電ラインの先端
部の実施例図である。

【００１２】

【実施例】図１はヒートシールコネクターの導電ライン
を拡大カメラを使用した場合の実施例図でカメラの視野
の像によりラインの位置合せを行い、全ラインが一致し
た実施例図、図２はカメラの視野の像に合せて位置合せ
を行ったがシールの端でずれが生じた実施例である。こ
のようにカメラの視野のみを頼りに位置合せを行うとシ
ート端でラインのずれが生じることがあり不良品ができ
る。

【００１３】図３は本発明のヒートシールコネクターの
導電ラインの実施例図で、中心のラインａの両側に一定
の間隔ｎを設けたシールであって、このヒートシールの
場合はカメラの視野を中心のラインａに当ててシールを
合せることによって全ラインが正確に一致する。また図
示はしていないが、中心のラインａに代えて端のライン
に間隔を設けることによってもラインを一致させること
ができる。

【００１４】図４以下はヒートシールコネクターに銀系
ペーストを使用して導電ラインを形成した場合の実施例
図で、前述のように図４においては導電ライン端とシー
ル端の間には銀の移行現象を防ぐため約０．３ｍ／ｍの
空隙が設けてあり、このためヒートシールコネクターの
接続に際してラインが見えにくい。図示するように中心
のラインａをシール端まで延長することによって、この
ラインａを目安にカメラのレンズを合せることによって
全ラインがずれることなく一致して接続ができる。

【００１５】そしてこの場合には中心のラインａの先端
と隣接するラインの先端との間に空隙ｎ及びラインの高
さとの差により距離が出来て銀の移行現象が起らない。

【００１６】図５はラインの距離の比較の詳細図であっ
て、（イ）は図４のＡ部の詳細図であり、（ロ）は同図
４のＢ部の詳細図である。（イ）図の場合は中央のライ
ンａと被接続物側の隣接ラインとの間でＣの間隔がで
き、（ロ）の場合には端ラインと被接続物側の隣接ライ
ンとの間にＥの間隔ができる。これらは間隔Ｄよりも大
きい間隔であるし、なおかつ端ラインにおいては、導電
ラインが露出を最小限にすることで銀移行現象が少くな
る。

【００１７】図６はラインの先端を細くする形状の実施
例であって、（イ）図は図５のように斜めに切欠したも
の、（ロ）図は段状に切欠した実施例で、いずれも被接
続物側の隣接ラインとの間に距離をとることができる。
更に絶縁間隔が必要な場合には、図５（イ）部と同様に
隣接ラインとの間に空隙を設けることもできる。

【００１８】

【発明の効果】上述のように本発明においては中央のラ
インａを左右の隣接するラインから間隙ｎを置いて浮き
出すように離して形成するためこのラインの確認がし易
くこのライン目安にして組合せることによって狭ピッチ
で多数ラインのヒートシールコネクターにおいてカメラ
の視野を拡大したり、移動することなく、導電ラインと
回路基板又はＬＣＤ接続部の全体ピッチ合せ及びライン
の精密位置合せが効率よく行える。

【００１９】また銀系のペーストを使用したラインのヒ
ートシールコネクターであっても中央のラインの一本又
は両端のラインをヒートシールコネクターの外形端まで
延長させることによって目視がし易くなり、このライン
を目安にしてラインを組合せることによって全ラインが
ずれることなく全体一致で接続でき、しかも隣接するラ
インとの間に距離をもたせているため銀の移行という不
具合（短絡、絶縁不良）現象が生じないという効果を奏
する。

【図面の簡単な説明】

【図１】拡大カメラを使用した実施例図

【図２】拡大カメラを使用したライン不一致の実施例図

【図３】本発明のヒートシールコネクターの導電ライン
の実施例図

【図４】銀系ペーストを使用した本発明のヒートシール
コネクターの実施例図

【図５】銀系ペーストを使用した導電ラインの先端の実
施例図

【図６】銀系ペーストを使用した導電ラインの先端の実
施例図

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】電気絶縁性基材上に導電ペーストにより形
   成された多数の導電ラインからなるヒートシールコネク
   ターにおいて、このラインの中心位置が識別できるよう
   に中心に位置する導電ラインの両側に一定の空隙を設け
   たことを特徴としたヒートシールコネクター。
2. 【請求項２】両端及び中心に位置する導電ラインが電気
   絶縁性基材の端面までのびており、かつ端面に接する導
   電ラインのライン幅を狭く形成することにより隣接ライ
   ンとの間に絶縁距離を設けたことを特徴としたヒートシ
   ールコネクター。
3. 【請求項３】電気絶縁性基材上に接着した金属箔の選択
   的エッチング加工又はメッキ析出、或は真空蒸着等によ
   り形成された多数の導電ラインからなるフレキシブル配
   線板あるいはフラットケーブルにおいて請求項１又は請
   求項２の特徴を用いたフレシキブル配線板。