JP2001185189A - 車両の制御装置 - Google Patents

車両の制御装置

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JP2001185189A
JP2001185189A JP36549599A JP36549599A JP2001185189A JP 2001185189 A JP2001185189 A JP 2001185189A JP 36549599 A JP36549599 A JP 36549599A JP 36549599 A JP36549599 A JP 36549599A JP 2001185189 A JP2001185189 A JP 2001185189A
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control
highway
characteristic
vehicle
control characteristic
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Atsushi Tabata
淳 田端
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Toyota Motor Corp
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  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Control Of Fluid Gearings (AREA)
  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高速道路に対する進入および退出を正確に検
出して高速道路に適した走行性能を設定する。 【解決手段】 駆動力源から駆動輪に至る駆動系統の制
御特性を、動力性能が相互に異なる高速道路用制御特性
と高速道路以外の道路用の他の制御特性との少なくとも
二つに変更できる車両の制御装置において、高速道路の
入り口もしくは出口あるいはそれらの近傍で出力されて
いる信号を受信する受信手段と、その受信手段が前記信
号を受信した場合に、前記駆動系統の制御特性を高速道
路用の制御特性と前記他の制御特性との間で変更する制
御特性変更手段(ステップS5,9)とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車両の走行性能
を制御する装置に関し、特に高速道路とそれ以外の道路
とを区別して走行性能の制御特性を変更する装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】自動車などの車両には、発進加速、減速
などの多様な走行状態および平坦路や登降坂路もしくは
屈曲路、さらには一般路もしくは高速道路などの多様な
道路状況に適した走行を可能にするために、動力源から
駆動輪に至る動力伝達系統にトルクコンバータや変速機
などのトルクの変換手段が設けられている。また最近で
は、駆動力源である内燃機関の出力を電子スロットル開
度や燃料噴射装置などを介して電気的に制御するように
なっており、さらに内燃機関に加えて電動機を備えたハ
イブリッド車では、その電動機の出力を電気的に制御す
ることにより、駆動力源の全体としての出力を電気的に
制御するようになってきている。
【0003】上述した動力伝達系統におけるトルクの伝
達特性や駆動力源の出力特性は、エネルギ効率や車両に
要求される駆動性能などを考慮して設定されるのが通常
である。その場合、車両のすべての走行状態やすべての
道路状況に合わせてそれぞれの制御特性を設定すること
は実質上困難であるから、各走行状態および各道路状況
に対して過不足のないいわゆる汎用的な制御特性とする
のが一般的である。
【0004】これに対して最近では、電子技術やセンサ
技術などの向上により、自車両の位置や走行環境を検出
できるようになってきており、その検出結果に基づいて
車両の制御の内容を変更することもおこなわれている。
例えば特開平2−42256号公報に記載された発明で
は、平均車速および単位時間あたりの操舵量に基づい
て、その時点の走行路が高速道であることを検出し、そ
の検出結果に基づいて自動変速機の変速比を制御する変
速マップとしてダウンシフト線を高車速および低スロッ
トル開度側に設定した変速マップに切り換えるなどのこ
とによって低速段(高変速比)を使用しやすくし、駆動
トルクを相対的に増大するように制御している。また、
特開平6−187595号公報に記載された発明では、
高速道路を走行していることの検出を、ナビゲーション
システムによっておこなうように構成している。
【0005】さらに、特開平8−270481号公報に
記載された発明では、アクセル開度に対するスロットル
開度特性を低車速域、中車速域、高車速域に分け、高速
道路などを走行する際の高車速域では、アクセル開度に
対するスロットル開度が相対的に増大するように制御し
ている。すなわち、高速道路を走行する際にはエンジン
の出力が相対的に増大するように制御特性を変更してい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】高速道路を走行する場
合、進入路から本線への進入や追い越し車線への車線の
変更および追い越しなどの際に高い加速性が要求される
から、上述した特開平2−42256号公報に記載され
た発明では、駆動トルクを増大させるために、変速比を
一般路を走行する場合より大きくしやすくし、また特開
平8−270481号公報に記載された発明では、エン
ジン出力が大きくなるようにスロットル開度特性を変更
している。
【0007】しかしながら、前者の特開平2−4225
6号の発明では、単位時間あたりの操舵量と平均車速と
に基づいて高速道路を検出しているので、一般路におけ
る比較的通行量の少ない直線路を高速道路として検出し
てしまう可能性が高く、その場合には、変速比が相対的
に大きく設定され、その結果、エンジン回転数が高くな
って燃費が悪化し、また騒音が大きくなるなどの可能性
があった。また、後者の特開平8−270481号公報
に記載された発明では、車速に基づいて高車速域を判定
しているので、高速道路に進入した直後の相対的に車速
が低い状態では、スロットル開度特性が変更されず、大
きい駆動力を必要とするにもかかわらず、エンジンの出
力が相対的に低く抑えられ、必要とする加速性能を得ら
れない可能性があった。
【0008】この発明は、上記の技術的課題に着目して
なされたものであり、高速道路への進入および/または
高速道路からの退出を精度よくかつ簡単に検出して高速
道路での走行特性の制御と他の道路での走行特性の制御
とを正確に区別して実行することのできる制御装置を提
供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段およびその作用】この発明
は、上記の目的を達成するために、高速道路の入り口あ
るいは出口もしくはその近傍で発信されている信号を受
信して高速道路の入り口あるいは出口を検出し、その検
出結果に基づいて、走行のための駆動機構の制御特性
を、高速道路用の制御特性とそれ以外の道路のための制
御特性とに切り換えるように構成したことを特徴とする
ものである。より具体的には、請求項1の発明は、駆動
力源から駆動輪に至る駆動系統の制御特性を、動力性能
が相互に異なる高速道路用制御特性と高速道路以外の道
路用の他の制御特性との少なくとも二つに変更できる車
両の制御装置において、高速道路の入り口もしくは出口
あるいはそれらの近傍で出力されている信号を受信する
受信手段と、その受信手段が前記信号を受信した場合
に、前記駆動系統の制御特性を高速道路用の制御特性と
前記他の制御特性との間で変更する制御特性変更手段と
を備えていることを特徴とする制御装置である。
【0010】したがって請求項1の発明では、車両が高
速道路の入り口に接近もしくは到着すると、受信手段が
その入り口あるいはその近傍で出力されている信号を受
信し、それに伴って前記駆動系統の制御特性が走行道路
用の制御特性に変更される。また車両が高速道路の出口
に接近もしくは到着すると、受信手段がその出口もしく
はその近傍で出力されている信号を受信し、それに伴っ
て前記駆動系統の制御特性が高速道路用の制御特性から
他の道路のための制御特性に変更される。その結果、高
速道路用の制御特性が、正確に高速道路において設定さ
れ、高速道路に適した駆動性能を過不足なく得られてド
ライバビリティが向上する。
【0011】また、請求項2の発明は、請求項1におけ
る前記駆動系統が、予め定めた変速パターンに従って変
速比が制御される自動変速機を含み、前記高速道路用の
制御特性が、前記他の制御特性によるよりも大きい変速
比が設定されやすい変速特性であることを特徴とする制
御装置である。
【0012】したがって請求項2の発明では、高速道路
の入り口から出口までの間では、相対的に大きい変速比
が設定されやすくなり、それに伴って駆動トルクが相対
的に大きくなるので、高速道路に適した駆動性能を過不
足なく得られてドライバビリティが向上する。
【0013】請求項3の発明は、請求項1の発明におけ
る前記駆動系統が、直結クラッチ付きトルクコンバータ
を含み、前記高速道路用の制御特性が、前記他の制御特
性によるよりも前記直結クラッチの係合率が小さくなる
制御特性であることを特徴とする制御装置である。
【0014】したがって請求項3の発明では、高速道路
の入り口から出口までの間では、直結クラッチのトルク
伝達容量が相対的に小さくなることによりトルクコンバ
ータでのトルク増幅作用が大きくなり、その結果、高速
道路の入り口から出口までの間では、駆動トルクが相対
的に大きくなるので、高速道路に適した駆動性能を過不
足なく得られてドライバビリティが向上する。
【0015】請求項4の発明は、請求項1の発明におけ
る前記駆動系統が、出力要求量に対する出力量が可変な
駆動力源を含み、前記高速道路用の制御特性が、前記他
の制御特性よりも、前記出力要求量に対する出力量が大
きくなる制御特性であることを特徴とする制御装置であ
る。
【0016】したがって請求項4の発明では、高速道路
の入り口から出口までの間では、出力要求量に対する駆
動力源の出力が相対的に大きくなって駆動トルクが相対
的に大きくなるので、高速道路に適した駆動性能を過不
足なく得られてドライバビリティが向上する。
【0017】請求項5の発明は、請求項1の発明におけ
る前記駆動系統が、第1の駆動力源に出力に対して第2
の駆動力源の出力を付加して出力することのできるハイ
ブリッド駆動装置を含み、前記高速道路用の制御特性
が、前記他の制御特性よりも前記第2の駆動力源の出力
を増大させて前記ハイブリッド駆動装置の総出力を増大
させる制御特性であることを特徴とする制御装置であ
る。
【0018】したがって請求項5の発明では、高速道路
の入り口から出口までの間では、第1の駆動力源の出力
に付加される第2の駆動力源の出力が大きくなって、ハ
イブリッド駆動装置の全体としての出力が、高速道路の
入り口から出口までの間で大きくなり、その結果、高速
道路に適した駆動性能を過不足なく得られてドライバビ
リティが向上する。
【0019】そして請求項6の発明は、請求項1の発明
における前記駆動力源が電動機を含み、かつその第2の
電動機に電力を発電して供給する燃料電池を備え、前記
高速道路用の制御特性が、前記他の制御特性よりも前記
出力要求量に対する前記燃料電池の発電量を増大させる
制御特性であることを特徴とする制御装置である。
【0020】したがって請求項6の発明では、高速道路
の入り口から出口までの間では、走行のために使用する
電力量が相対的に増大するので、大きく駆動力を得るこ
とができ、その結果、高速道路に適した駆動性能を過不
足なく得られてドライバビリティが向上する。
【0021】請求項7の発明は、請求項1の構成に加え
て、前記駆動系統が変速機を含み、前記受信手段が高速
道路の入口での信号を受信した後、高速道路の本線に乗
るまでの間で、前記変速機における所定の変速比へのア
ップシフトを禁止する手段を更に備えていることを特徴
とする制御装置である。
【0022】したがって請求項7の発明では、高速道路
の本線に至るいわゆる導入路もしくはターンパイクにお
いて駆動力やエンジンブレーキ力が大きくなるので、ド
ライバビリティが向上する。
【0023】請求項8の発明は、請求項1の構成に加え
て、前記駆動系統が変速機を含み、前記受信手段が高速
道路の入口での信号を受信した後、高速道路の本線に乗
るまでの間で、高速道路の本線で設定される変速比より
も大きい変速比が設定されやすい前記変速機の制御特性
を採用する手段を更に備えていることを特徴とする制御
装置である。
【0024】したがって請求項8の発明では、高速道路
の本線に至るいわゆる導入路もしくはターンパイクにお
いて駆動力やエンジンブレーキ力が大きくなるので、ド
ライバビリティが向上する。
【0025】
【発明の実施の形態】つぎにこの発明を図に示す具体例
に基づいて説明する。先ず、この発明で対象とする車両
の一例を説明すると、図6にその駆動系統を示してあ
り、駆動力源として内燃機関(エンジン)1と電動機も
しくはモータ・ジェネレータ(MG:以下、モータ・ジ
ェネレータと記す)2とが設けられている。
【0026】そのエンジン1は、要は、燃料を燃焼させ
て動力を出力する装置であって、ガソリンエンジンやデ
ィーゼルエンジン、液化石油ガスや天然ガスもしくは水
素などのガス燃料を使用するエンジンなどを採用するこ
とができ、またその形式は、レシプロタイプのもの以外
にタービン型のエンジンであってもよい。このエンジン
1は、電気的に制御できる電子スロットルバルブや燃料
噴射装置、点火装置、可変バルブタイミング装置(それ
ぞれ図示せず)などを備えており、これらを電気的に制
御することにより、出力を適宜に制御するように構成さ
れている。
【0027】その制御をおこなうためにエンジン用電子
制御装置(E−ECU)3が設けられている。この電子
制御装置3は、マイクロコンピュータ(マイクロプロセ
ッサー)を主体として構成され、入力されたデータおよ
び予め記憶しているプログラムに従って演算をおこな
い、所定の指示信号によりエンジン1の出力を制御する
ように構成されている。この電子制御装置3には、アク
セルペダル4の踏み込み量に相当するアクセル開度信号
が、出力要求信号として入力されている。
【0028】また図6に示す車両は、レーダクルーズシ
ステム5を備えている。このレーダクルーズシステム5
は、手動操作で入力された設定車速を維持するように出
力要求信号を出力する一方、レーザレーダやミリ波レー
ダなどによって前方車両を検出し、その検出結果に基づ
いて設定車速を変更したり、あるいは前方車両との車間
距離を一定に維持するよう出力要求信号を出力するシス
テムである。このレーダクルーズシステム5から出力さ
れる出力要求信号は、要は、加減速信号であり、一例と
して前記エンジン用電子制御装置3に入力されている。
【0029】駆動力源であるモータ・ジェネレータ2
は、電力が供給されてトルクを出力する駆動と、外力に
よって強制的に回転させられて電力を発生する回生とを
おこなうように構成されており、直流モータや交流モー
タさらには固定永久磁石型同期モータなどを使用するこ
とができる。また、特には図示しないが、ロータの回転
位相(回転角度)を検出するためのレゾルバーを備えて
いるモータ・ジェネレータを使用してもよい。
【0030】このモータ・ジェネレータ2には、インバ
ータ6を介してバッテリ7が接続されている。これらの
インバータ6およびバッテリ7には、モータ・ジェネレ
ータ2用の電子制御装置(MG−ECU)8が接続され
ている。この電子制御装置8は、マイクロコンピュータ
(マイクロプロセッサ)を主体とするものであって、入
力されたデータおよび予め記憶しているプログラムに従
って演算をおこない、モータ・ジェネレータ2の回転数
やトルクあるいは回生時の発電量や発電効率、さらには
バッテリ7のSCO(充電量:State of Charge)など
を制御するように構成されている。
【0031】モータ・ジェネレータ2を外力によって強
制的に回転させてエネルギ回生をおこなう場合、モータ
・ジェネレータ2を回転させるために要するトルクが車
両に対して制動力として作用する。そしてモータ・ジェ
ネレータ2を強制的に回転させるために必要とするトル
クは、発電量や発電効率によって変化し、したがって発
電量や発電効率などを調整することにより、回生制動力
を大小に変化させることができる。このような回生制動
力を大小に調整するスイッチすなわち減速度設定スイッ
チ9が、モータ・ジェネレータ2用の電子制御装置8に
接続して設けられている。この減速度設定スイッチ9
は、一例としてノブ(摘み)をスライドもしくは回転さ
せることにより、回生制動力の設定値を大小に変化させ
るように構成されている。なお、回生時にエンジン1を
連れ回すことによる動力損失を避けるために、エンジン
1とモータ・ジェネレータ2との間にクラッチ(図示せ
ず)を設けてもよい。
【0032】これらの駆動力源の出力側にトルクコンバ
ータ10および変速機構部11を有する自動変速機12
が連結されている。このトルクコンバータ10は周知の
構成のものであって、入力側のポンプインペラーと出力
側のタービンランナーとの間に、オイル(フルード)の
流動方向を変えてトルクを付与するステータ(それぞれ
図示せず)を配置し、ポンプインペラーで発生させたオ
イルの螺旋流をタービンランナーに供給してこれを回転
させることによりトルクを伝達し、そのタービンランナ
ーからポンプインペラーにオイルが還流する際にステー
タによってオイルの流動方向を変化させることによりト
ルクを付与し、これによってトルクの増幅作用を生じさ
せるように構成されている。
【0033】このトルクコンバータ10には、ポンプイ
ンペラーおよびタービンランナーと並列に、すなわちポ
ンプインペラーおよびタービンランナーを介さずにトル
クを伝達する直結クラッチ(ロックアップクラッチ)1
3が設けられている。このロックアップクラッチ13
は、油圧によって係合・解放させられるいわゆる摩擦ク
ラッチであって、完全係合と完全解放とに制御されるこ
とに加えて、その中間の状態であるスリップ状態(半係
合状態)に制御できるように構成されている。そのスリ
ップ状態では、ポンプインペラーとタービンランナーと
の速度比が大きくなるので(回転数差が小さくなるの
で)、トルクコンバータ10でのトルク比(トルク増幅
率)が低下する。
【0034】変速機構部11は、入力回転数と出力回転
数との比率を適宜に変更する機構部であり、歯車式有段
変速機構やベルト式無段変速機構あるいはトロイダル式
無段変速機構、さらには無段変速機によって変速比をス
テップ的に変化させて有段式に構成した変速機構など、
必要に応じて適宜の構成のものが使用される。そしてそ
の変速操作は、油圧あるいは電気によって動作するアク
チュエータを介しておこなうことができる。
【0035】上記のロックアップクラッチ13および変
速機構部11を制御するための変速機用電子制御装置
(T−ECU)14が設けられている。この電子制御装
置14は、マイクロコンピュータ(マイクロプロセッ
サ)を主体として構成され、入力されたデータおよび予
め記憶しているデータならびにプログラムに従って演算
をおこない、その結果に基づいてロックアップクラッチ
13を係合・解放もしくはスリップ状態に制御し、また
変速機構部11で設定する変速比を所定の変速比に設定
するように構成されている。また電子制御装置14は、
そのロックアップクラッチ13および変速比を制御する
ために、予め定められた複数のマップを備えており、入
力されたデータに基づいて判断される走行状態とそのマ
ップとに基づいてロックアップクラッチ13を所定の動
作状態に制御し、また変速比を所定の値に設定するよう
になっている。
【0036】さらに、上記の自動変速機12は、停車状
態、後進状態、ニュートラル状態、ならびに前進走行状
態を手動操作によって選択するように構成されており、
その選択操作をおこなうためのシフト装置15が設けら
れている。これは、従来知られているものと同様の構成
であって、シフトレバー(図示せず)をパーキング
(P)、リバース(R)、ニュートラル(N)、ドライ
ブ(D)の各ポジションに移動させて選択操作をおこな
うようになっている。なお、シフト装置は、これに代え
てダイヤル式あるいはプッシュボタン式など他の構成で
あってもよい。
【0037】上記の自動変速機12は、これら各ポジシ
ョンに加えてマニュアル(M)ポジションに設定できる
ようになっている。このマニュアルポジションは、手動
操作によって変速を実行させるポジションであって、例
えばシフト装置15におけるドライブポジションに隣接
してマニュアルポジションが設けられ、そのマニュアル
ポジションに対して前後にアップポジションとダウンポ
ジションとが設けられている。そして、マニュアルポジ
ションにシフトレバーを移動することにより、手動変速
モードがアクティブになり、その状態でシフトレバーを
アップポジションあるいはダウンポジションに移動させ
ることことにより、アップシフトやダウンシフトが生じ
るようになっている。その変速は、有段式の変速機であ
れば、変速比がステップ的に変化し、また無段変速機で
あれば、変速比が連続的に変化する。
【0038】そして自動変速機12の出力軸がデファレ
ンシャル16を介して左右の駆動輪17に連結されてい
る。前記のエンジン1からこの駆動輪17に至る動力の
伝達系統がこの発明における駆動系統に相当している。
【0039】上記のエンジン1およびモータ・ジェネレ
ータ2を駆動力源として備えたハイブリッド車では、こ
れらの各駆動力源を燃費や動力性能が良好となるように
制御する必要があり、そのために駆動力源の選択やその
駆動状態の制御ならびに各部が走行状態に適した動作状
態となるように前記各電子制御装置3,8,14に要求
信号を出力するハイブリッド制御装置(HV−ECU)
18が設けられている。このハイブリッド制御装置18
は、マイクロコンピュータ(マイクロプロセッサ)を主
体として構成されており、前記各電子制御装置3,8,
14とデータ通信可能に接続されるとともに、さらに他
のデータが入力されている。そして、これらの入力され
たデータおよび予め記憶しているプログラムに従って演
算をおこない、必要な指示信号を出力するように構成さ
れている。
【0040】上記のハイブリッド車は、更に、自動料金
収受システム(ETCシステム:Electronic Toll Coll
ection システム)の車載器19を備えている。この自
動料金収受システムは、高速道路などの有料道路におけ
る入り口や出口の料金所ゲート20に設置されている路
側無線装置21と契約情報が記憶されているICカード
を挿入してある車載器19との間でデータ通信をおこな
い、通行料金を算出するシステムである。したがって上
記のハイブリッド車は、高速道路の入り口や出口で料金
計算のためのデータ通信をおこなうことにより、高速道
路の入り口や出口を検出できるようになっている。そし
てその高速道路の入り口あるいは出口の情報が、前記ハ
イブリッド制御装置18に伝送されるようになってい
る。
【0041】さらに、自車両の地図上の位置および目的
地までの推奨走行経路を検出するとともに、検出された
推奨走行経路の道路情報や走行環境を出力するナビゲー
ションシステム22が、上記のハイブリッド車に設けら
れている。このナビゲーションシステム22は、地図情
報を記録してある記録媒体(例えばCD−ROMやDV
D)のプレーヤ、GSPシステム、自律航法システムな
どを備え、従来のナビゲーションシステムと同様にし
て、自車両の位置および推奨走行経路を検出するように
なっている。また、その推奨走行経路についての道路情
報あるいは走行環境情報として、道路の種別、勾配、屈
曲もしくは湾曲の程度、高度、路面摩擦係数の大小、交
差点などが記憶され、検出された推奨走行経路と併せて
これらの情報が出力されるようになっている。そしてこ
のナビゲーションシステム22が前記ハイブリッド制御
装置18にデータ通信可能に接続されいている。
【0042】ハイブリッド制御装置18は、上記のよう
に各種の電子制御装置あるいはシステムとデータ通信可
能であって、それらのデータに基づいてハイブリッド車
の全体の制御をおこなっている。ここで、このハイブリ
ッド制御装置18に入力されている信号および出力信号
の例を挙げると図7のとおりである。先ず、入力信号の
例を挙げれば、ナビゲーションシステム用電子制御装置
(ナビECU)からの信号、変速機のパターンセレクト
スイッチからの信号、エンジン回転数NE 、車両加速度
センサからの信号、エンジン水温、イグニッションスイ
ッチからの信号、バッテリSOC、クランク位置信号、
デフォッガのオン・オフ信号、エアコンのオン・オフ信
号、車速信号、無段変速機(CVT)油温、シフトポジ
ション、サイドブレーキのオン・オフ信号、フットブレ
ーキスイッチアッパスイッチからの信号、フットブレー
キスイッチロアスイッチからの信号、触媒(排気浄化触
媒)温度、アクセル開度、オートクルーズスイッチから
の信号、Mポジションスイッチからの信号、ダウン
(−)スイッチからの信号、アップ(+)スイッチから
の信号、レーダクルーズスイッチからの信号、フューエ
ルリッド信号、入力回転数センサからの信号、スノーモ
ードスイッチからの信号、車両間通信システムを備えて
いる場合には各車両からの信号、ETC信号などであ
る。
【0043】また、出力信号の例を挙げると、パターン
セレクトスイッチインジケータへの信号、コントローラ
(MO)への信号、点火信号、噴射(燃料の噴射)信
号、コントローラ(MG)への信号、燃料電池(FC)
を搭載している場合にFCコンピュータへの信号、減速
装置に対する信号、ATソレノイドへの信号、ATライ
ン圧コントロールソレノイドへの信号、ABSアクチュ
エータへの信号、駆動力源インジケータへの信号、エア
コンへの信号、警報音信号、電子スロットル弁への信
号、スノーモードインジケータへの信号、可変バルブタ
イミング装置(VVT)への信号、システムインジケー
タへの信号、設定減速度インジケータへの信号、エアコ
ンプレッサクラッチへの信号、電動オイルポンプへの信
号などである。
【0044】ここで車両間通信システムは、一例として
隊列走行可能な車両で使用するシステムである。すなわ
ち先頭車両を後続の車両がレーダシステムもしくは画像
処理装置などによって検出し、その検出結果に基づいて
車速および操舵を自動制御して先頭車両に追従走行し、
この後続車両に続く第3番目以降の車両が同様にぞれぞ
れの前方の車両に追従走行し、全体として複数の車両が
隊列をなして第2番目以降の車両が自動走行する走行形
態が隊列走行である。その場合、隊列を維持するため
に、隊列を組んでいる車両相互の間で、それぞれの車両
の駆動状態や制御特性さらには制御状態を通信すること
が好ましい。このような通信をおこなうためのシステム
が車両間通信システムである。
【0045】また、上記の各種のインジケータは、運転
者もしくは搭乗者に自車両の駆動状態もしくは制御状態
を視覚的に告知するためのものであり、メータパネルや
フロントフィンドウなどの適宜の箇所に表示される。そ
の表示の一例を図8に示してある。符号I1 はITS
(インテリジェント・トランスポート・システム)に関
する表示部であり、隊列走行がおこなわれている場合に
は、「隊列走行」の文字表示がおこなわれる。また符号
I2 はマニュアル操作で設定されている変速比を表示す
る部分であり、変速比が数字で表示される。さらに符号
I3 は設定減速度を表示する部分であり、車両を模した
図形(アイコン)に並べて矢印が表示され、その矢印の
長さが設定されている減速度に応じて長短に変化するよ
うになっている。符号I4 はパターンセレクトスイッチ
で選択されている変速機の制御パターンを表示する部分
であり、パワー(P)パターンおよびノーマル(N)パ
ターンならびにエコノミー(E)パターンのうち選択さ
れているパターンがそのイニシャルで表示される。そし
て、符号I5 は発進時に最低速変速比より高速側の変速
比を設定するスノーモードが設定されている場合に表示
をおこなう部分であり、スノーモードが選択されること
により「SNOW」の文字表示をおこなうようになって
いる。
【0046】上記のハイブリッド車は、ETCシステム
の車載器19を備えているので、有料高速道路の入り口
および/または出口で信号を受信することができる。そ
こでその信号を利用して高速道路を走行する際の前記駆
動系統の制御特性と高速道路以外の道路を走行する際の
駆動系統の制御特性とを、それぞれの道路にあったもの
に変更するように構成されている。具体的には以下のと
おりである。
【0047】図1はその制御例を示すフローチャートで
あって、入力信号の読み込みなどの処理(ステップS
1)をおこなった後に、高速道路を走行中か否かが判断
される(ステップS2)。これは、例えば車載器19が
既に高速道路の入り口での信号を受信したか否か、ある
いはナビゲーションシステム22で検出される道路情報
に基づいて判断することができる。
【0048】高速道路を走行していないことによりステ
ップS2で否定的に判断された場合には、高速道路の入
り口ゲート(インゲート)を通過したか否かが判断され
る(ステップS3)。この判断は車載器19がインゲー
トに設置してある路側無線装置21からの信号を受信し
たか否かによって判断することができる。このステップ
S3で否定的に判断された場合には、特に制御をおこな
うことなくリターンする。また高速道路に進入したこと
によりステップS3で肯定的に判断された場合には、ナ
ビゲーションシステム22により得られる道路情報(ナ
ビ判断)と一致しているか否かが判断される(ステップ
S4)。車両が実際に高速道路に進入してナビ判断と一
致していることによりステップS4で肯定的に判断され
ると、駆動系統の制御特性として高速道路パターンが設
定される(ステップS5)。なお、ステップS4は自車
両の位置の情報を確認するためのステップであり、これ
を省いてステップS3から直ちにステップS5に進むこ
ととしてもよい。その場合、ステップS7を省くことに
なる。
【0049】その駆動系統の制御特性の一例は、自動変
速機12の変速特性であり、高速道路パターンは、例え
ば図2に示すように、市街地用のアップシフト線および
ダウンシフト線(実線)に対して高車速および低アクセ
ル開度側にアップシフト線およびダウンシフト線(破
線)を設定した変速特性である。図2には第2速と第3
速との間の変速線しか示していないが、他の変速比につ
いての変速線も同様に高車速および低アクセル開度側に
設定されている。言い換えれば、低速比の運転領域(走
行領域)が高車速および低アクセル開度側に拡大され、
その結果、低速側の変速比が設定されやすくなってい
る。もしくはアップシフトを遅らせるとともにダウンシ
フトしやすいパターンとなっている。その結果、高速道
路を走行する場合には、市街地を走行する場合に比較し
て変速比が相対的に大きい値に設定されやすく、それに
伴って駆動トルクが大きくなるので、加速性能が向上し
てドライバビリティが良好になる。
【0050】また、駆動系統の制御特性の他の例は、ロ
ックアップクラッチ13の制御特性である。その高速道
路パターンは、図3に破線で示すように、ロックアップ
・オン線およびロックアップ・オフ線を、市街地用の制
御パターンに対して高車速側および低アクセル開度側に
ずらしたパターンである。なお、図3には第3速につい
てのロックアップ・オン線およびロックアップ・オフ線
しか示していないが、それより高速側の変速段(変速
比)についてのロックアップ・オン線およびロックアッ
プ・オフ線も同様に高車速および低アクセル開度側にず
らされている。したがって高速道路用の制御パターンで
は、ロックアップクラッチ13を解放状態に設定する運
転領域が高車速側に拡大し、ロックアップしにくくなっ
ているので、トルクコンバータ10のトルク増幅作用を
利用して駆動トルクを大きくでき、加速性能が向上して
ドライバビリティが良好になる。なお、ロックアップク
ラッチ13を解放することに替えて、その係合率を小さ
くすることによりスリップ状態とし、これによりトルコ
ンバータ10によるトルク増幅作用を利用して駆動力を
大きくするようにしてもよい。
【0051】さらに、駆動系統の制御特性の他の例は、
アクセル開度に対してスロットル開度を設定するスロッ
トル特性である。前記のエンジン1は、電子スロットル
バルブを備えており、アクセル開度に対するスロットル
開度の制御ゲインを変更することにより、同一のアクセ
ル開度であっても異なるスロットル開度を設定すること
ができる。そこでこの発明に係る制御装置は、高速道路
用の制御パターンとして、スロットル開度すなわちエン
ジントルクが増大する制御パターンを設定する。その例
を図4に破線で示してあり、アクセル開度に対するエン
ジン出力トルクが、市街地用の制御パターンに対して大
きくなる制御特性とされている。したがって高速道路を
走行する際には、アクセルペダル4を特に大きく踏み込
まずにエンジントルクを大きくでき、その結果、駆動ト
ルクが相対的に大きくなるので、加速性能が向上してド
ライバビリティが良好になる。
【0052】またさらに、駆動系統の制御特性の他の例
は、モータ・ジェネレータ2によるトルクアシストの制
御特性である。前記モータ・ジェネレータ2は、所定の
走行状態で単独で駆動される以外に、エンジン1のトル
クを補助(アシスト)するように駆動される。そして高
速道路用制御パターンでは、そのアシスト量が、図5に
破線で示すように、市街地用制御パターンよりも多くな
るように設定されている。したがって高速道路を走行す
る際には、車両全体としての駆動トルクが相対的に大き
くなるので、加速性能が向上してドライバビリティが良
好になる。
【0053】上記のように駆動系統の制御特性を高速道
路用に設定した後に、ターンパイク限定制御が実行され
る(ステップS6)。このターンパイク限定制御とは、
高速道路の本線に出入りする際もしくは高速道路に対す
る誘導路に限って実行する制御であり、要は、駆動力を
増大させる制御である。具体的には、変速比を第3速な
どの低中速側の変速比に固定する制御あるいはロックア
ップクラッチ13を解放しもしくは係合率を小さくして
大きくスリップさせることにより、トルクコンバータ1
0のトルク増幅作用を有効に機能させる制御である。な
お、このターンパイク限定制御は、車両が高速道路の本
線に入ったことによって解除される。あるいは高速道路
の本線から外れたことにより実行され、一般路に入ると
同時もしくはその直前で解除される。すなわち一般路に
降りる際のエンジンブレーキ力が増大させられる。した
がってこのステップS6の制御を実行する機能的手段が
請求項7の発明におけるアップシフトの禁止をおこなう
手段および請求項8の発明における変速特性を設定する
手段に相当する。
【0054】一方、ナビゲーションシステム22による
道路情報との不一致によってステップS4で否定的に判
断された場合には、市街地用の制御パターンの設定を継
続する(ステップS7)。この市街地用の制御パターン
は、図2ないし図5に実線で示すパターンである。
【0055】また、高速道路を走行中であることにより
ステップS2で肯定的に判断された場合には、車両が高
速道路の出口(アウトゲート)を通過したか否かが判断
される(ステップS8)。これは、ETCシステムの車
載器19がアウトゲートに設置してある路側無線装置2
1からの信号を受信したか否かによって判断することが
できる。このステップS8で肯定的に判断されれば、車
両が高速道路から出たことになるので、高速道路用の制
御特性の設定が解除され(ステップS9)、市街地用の
制御パターンに変更される。また反対に、ステップS8
で否定的に判断された場合には、車両が未だ高速道路を
走行していることになるので、高速道路用の制御特性の
設定が継続される(ステップS10)。
【0056】したがって上記の制御をおこなう装置で
は、高速道路の入り口と出口とで受信する信号に基づい
て、駆動系統の制御特性を高速道路用のパターンと市街
地用のパターンとに切り換えるので、位置の誤差を実質
的になくした状態で制御特性の切り換えをおこなうこと
ができ、その結果、高速道路でのドライバビリティを向
上させることができると同時に、市街地などの一般路で
駆動トルクが過剰になったりそれに伴う違和感が生じた
りすることを未然に防止することができる。
【0057】ここで上記の具体例とこの発明との関係を
説明すると、前記車載器19がこの発明の受信手段に相
当し、また図1に示すステップS5およびステップS9
の制御を実行する機能的手段がこの発明の制御特性変更
手段に相当する。特に図2に示す変速パターンの変更を
おこなう手段が請求項2における制御特性変更手段に相
当し、図3に示すロックアップパターンの変更をおこな
う手段が請求項3における制御特性変更手段に相当す
る。さらに、図4に示すスロットル特性の変更をおこな
う手段が請求項4における制御特性変更手段に相当し、
図5に示すモータ・ジェネレータによるトルクアシスト
特性の変更をおこなう手段が請求項5における制御特性
変更手段に相当する。
【0058】なお、上記の実施例では、ETCシステム
における路側無線装置21の信号を利用して高速道路の
入り口あるいは出口を検出するように構成したが、この
発明は、要は、高速道路の入り口や出口で受信できる信
号によって高速道路の入り口あるいは出口を検出すれば
よいので、その信号の種類は上記の具体例で示したもの
に限定されない。また、上記の具体例では、駆動系統の
制御特性として変速パターン、ロックアップパターン、
スロットル特性、モータ・ジェネレータによるトルクア
シスト特性を挙げたが、この発明は、上記の具体例に限
定されないのであって、走行性能に関係する他の制御例
えば車高制御やサスペンションの特性制御などを高速道
路の判断に基づいて変更するように構成してもよい。さ
らに、走行用電動機の電力源として燃料電池を搭載して
いる場合には、高速道路の入り口を検出した後に、その
燃料電池のアクセル開度に対する出力特性すなわち発電
量を、高速道路以外の道路の走行時に対して増大させる
ように制御特性を変更することとしてもよい。このよう
な制御をおこなう装置が請求項6の発明の制御特性変更
手段に相当する。そして、上記の具体例では、ハイブリ
ッド車を例にとって説明したが、この発明で対象とする
車両は、エンジンおよび電動機のいずれか一方のみを駆
動力源として搭載した車両であってもよい。さらに、こ
の発明における出力要求量は、アクセル開度以外にクル
ーズコントロールシステムからの要求量であってもよ
い。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、車両が高速道路の入り口に接近もしくは到着す
ると、受信手段がその入り口あるいはその近傍で出力さ
れている信号を受信し、それに伴って前記駆動系統の制
御特性が走行道路用の制御特性に変更され、また車両が
高速道路の出口に接近もしくは到着すると、受信手段が
その出口もしくはその近傍で出力されている信号を受信
し、それに伴って前記駆動系統の制御特性が高速道路用
の制御特性から他の道路のための制御特性に変更される
ので、高速道路用の制御特性が、正確に高速道路におい
て設定され、高速道路に適した駆動性能を過不足なく得
られてドライバビリティを向上させることができる。
【0060】また、請求項2の発明によれば、高速道路
の入り口から出口までの間では、相対的に大きい変速比
が設定されやすくなり、それに伴って駆動トルクが相対
的に大きくなるので、高速道路に適した駆動性能を過不
足なく得られてドライバビリティを向上させることがで
きる。
【0061】請求項3の発明によれば、高速道路の入り
口から出口までの間では、直結クラッチのトルク伝達容
量が相対的に小さくなることによりトルクコンバータで
のトルク増幅作用が大きくなり、その結果、高速道路の
入り口から出口までの間では、駆動トルクが相対的に大
きくなるので、高速道路に適した駆動性能を過不足なく
得られてドライバビリティを向上させることができる。
【0062】請求項4の発明によれば、高速道路の入り
口から出口までの間では、出力要求量に対する駆動力源
の出力が相対的に大きくなって駆動トルクが相対的に大
きくなるので、高速道路に適した駆動性能を過不足なく
得られてドライバビリティを向上させることができる。
【0063】請求項5の発明によれば、高速道路の入り
口から出口までの間では、第1の駆動力源の出力に付加
される第2の駆動力源の出力が大きくなって、ハイブリ
ッド駆動装置の全体としての出力が、高速道路の入り口
から出口までの間で大きくなり、その結果、高速道路に
適した駆動性能を過不足なく得られてドライバビリティ
を向上させることができる。
【0064】そして請求項6の発明によれば、高速道路
の入り口から出口までの間では、走行のために使用する
燃料電池での電力量が相対的に増大するので、大きく駆
動力を得ることができ、その結果、高速道路に適した駆
動性能を過不足なく得られてドライバビリティを向上さ
せることができる。
【0065】さらに、請求項7の発明および請求項8の
発明によれば、高速道路の本線に至るいわゆる導入路も
しくはターンパイクにおいて駆動力やエンジンブレーキ
力を増大させることができるので、ドライバビリティを
向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の制御装置で実行される制御例を説
明するためのフローチャートである。
【図2】 市街地用の変速線(変速パターン)と高速道
路用の変速線(変速パターン)との例を示す図である。
【図3】 市街地用のロックアップ線(ロックアップパ
ターン)と高速道路用のロックアップ線(ロックアップ
パターン)との例を示す図である。
【図4】 市街地用のスロットル特性と高速道路用のス
ロットル特性との例を示す図である。
【図5】 市街地用のモータ・ジェネレータによるトル
クアシスト特性と高速道路用のモータ・ジェネレータに
よるトルクアシスト特性との例を示す図である。
【図6】 この発明で対象とする車両の駆動系統および
制御系統を模式的に示す図である。
【図7】 この発明の一例で使用される制御装置におけ
る入出力信号を示す図である。
【図8】 この発明で対象とするハイブリッド車におけ
るインジケータの一例を示す図である。
【符号の説明】
1…エンジン、 2…モータ・ジェネレータ、 10…
トルクコンバータ、11…変速機部、 12…自動変速
機、 13…ロックアップクラッチ、 17…駆動輪、
19…車載器、 21…路側無線装置、 20…料金
所ゲート。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16H 61/14 601 F16H 61/16 61/16 59:66 // F16H 59:66 B60K 9/00 E Fターム(参考) 3G093 AA05 AA07 AA16 AB00 AB01 DA06 DB00 EB01 EB03 FB05 3J053 CA03 CB14 CB18 DA02 DA04 DA06 DA27 EA01 3J552 MA01 MA06 MA12 NA01 NB01 NB05 NB08 PA32 PA59 QC06 QC07 RB06 RB15 RB28 RC07 RC08 RC14 SA01 SA31 SB02 SB22 TB13 VA01Z VA11Z VE03W VE07W VE08W 5H027 DD00 DD03 KK00 MM00 5H115 PC06 PG04 PI13 PU02 PU10 PU25 PV09 QE10 QI04 QI09 QN03 RB08 RE03 RE05 SE05 SE06 SE08 SF02 TE02 TE08 TI01 TO02 TO21 TZ07

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動力源から駆動輪に至る駆動系統の制
    御特性を、動力性能が相互に異なる高速道路用制御特性
    と高速道路以外の道路用の他の制御特性との少なくとも
    二つに変更できる車両の制御装置において、 高速道路の入り口もしくは出口あるいはそれらの近傍で
    出力されている信号を受信する受信手段と、 その受信手段が前記信号を受信した場合に、前記駆動系
    統の制御特性を高速道路用の制御特性と前記他の制御特
    性との間で変更する制御特性変更手段とを備えているこ
    とを特徴とする車両の制御装置。
  2. 【請求項2】 前記駆動系統が、予め定めた変速パター
    ンに従って変速比が制御される自動変速機を含み、 前記高速道路用の制御特性が、前記他の制御特性による
    よりも大きい変速比が設定されやすい変速特性であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の車両の制御装置。
  3. 【請求項3】 前記駆動系統が、直結クラッチ付きトル
    クコンバータを含み、 前記高速道路用の制御特性が、前記他の制御特性による
    よりも前記直結クラッチの係合率が小さくなる制御特性
    であることを特徴とする請求項1に記載の車両の制御装
    置。
  4. 【請求項4】 前記駆動系統が、出力要求量に対する出
    力量が可変な駆動力源を含み、 前記高速道路用の制御特性が、前記他の制御特性より
    も、前記出力要求量に対する出力量が大きくなる制御特
    性であることを特徴とする請求項1に記載の車両の制御
    装置。
  5. 【請求項5】 前記駆動系統が、第1の駆動力源に出力
    に対して第2の駆動力源の出力を付加して出力すること
    のできるハイブリッド駆動装置を含み、 前記高速道路用の制御特性が、前記他の制御特性よりも
    前記第2の駆動力源の出力を増大させて前記ハイブリッ
    ド駆動装置の総出力を増大させる制御特性であることを
    特徴とする請求項1に記載の車両の制御装置。
  6. 【請求項6】 前記駆動力源が電動機を含み、かつその
    第2の電動機に電力を発電して供給する燃料電池を備
    え、 前記高速道路用の制御特性が、前記他の制御特性よりも
    前記出力要求量に対する前記燃料電池の発電量を増大さ
    せる制御特性であることを特徴とする請求項1に記載の
    車両の制御装置。
  7. 【請求項7】 前記駆動系統が変速機を含み、 前記受信手段が高速道路の入口での信号を受信した後、
    高速道路の本線に乗るまでの間で、前記変速機における
    所定の変速比へのアップシフトを禁止する手段を更に備
    えていることを特徴とする請求項1に記載の車両の制御
    装置。
  8. 【請求項8】 前記駆動系統が変速機を含み、 前記受信手段が高速道路の入口での信号を受信した後、
    高速道路の本線に乗るまでの間で、高速道路の本線で設
    定される変速比よりも大きい変速比が設定されやすい前
    記変速機の制御特性を採用する手段を更に備えているこ
    とを特徴とする請求項1に記載の車両の制御装置。
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