JP2001180200A - 光学積層体 - Google Patents

光学積層体

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JP2001180200A
JP2001180200A JP37307499A JP37307499A JP2001180200A JP 2001180200 A JP2001180200 A JP 2001180200A JP 37307499 A JP37307499 A JP 37307499A JP 37307499 A JP37307499 A JP 37307499A JP 2001180200 A JP2001180200 A JP 2001180200A
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JP
Japan
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liquid crystal
cholesteric liquid
light
optical laminate
crystal layer
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JP37307499A
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English (en)
Inventor
Kenji Inoue
健次 井上
Yosuke Numao
洋介 沼尾
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Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Petrochemicals Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光が透過する状態において、多色性を示しか
つ鮮やかな色調を呈し、装飾性に優れた光学積層体を提
供する。 【解決手段】 コレステリック液晶層と調光層とを有
し、光が透過する状態においてコレステリック液晶層側
から見た場合に、多色性の鮮やかな色調を呈する装飾性
に優れた光学積層体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガラスあるいは透
光性プラスチックなどの透光性部材に装飾性を付与する
ために使用する光学積層体に関するものである。
【0002】
【従来技術】ガラスあるいは透光性プラスチックなどの
透光性部材を種々の目的で着色する場合、通常染料や顔
料により着色する。しかし、この方法では単色のものし
か得られず、装飾性の点で十分とはいえない。装飾性を
高めるためには、「多色性」すなわち見る角度によって
様々な色調を呈する特性を付与することが行われる。多
色性を付与する方法としては、蒸着やスパッタリングに
より基材表面に金属あるいは無機化合物の薄膜(誘電体
多層膜)を形成する方法、コレステリック液晶を用いる
方法、金属フレークを用いる方法などが知られている。
しかし、それらの方法では、光が透過しない反射状態に
おける装飾性にのみ注意が払われ、光が透過する状態の
装飾性については考慮されていなかった。
【0003】コレステリック液晶は、単体として見た場
合、コレステリック液晶特有の選択反射という現象によ
る反射光の色が観察される。しかしながら、裏側から透
過してくる光は前記反射光と補色関係にある成分を含ん
でいるため、観察者は前記反射光と裏側からの透過光が
混合した光を見ることになり、観察される色は鮮やかと
はいえない。このように、コレステリック液晶単体は、
光が透過する状態の用途には十分な装飾性があるとはい
えなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、光が
透過する状態において、多色性を示しかつ鮮やかな色調
を呈する、装飾性に優れた光学積層体を提供することに
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の第1
は、コレステリック液晶層と調光層とを有し、光が透過
する状態においてコレステリック液晶層側から見た場合
に、多色性の鮮やかな色調を呈する装飾性に優れた光学
積層体に関するものである。本発明の第2は、本発明の
第1において、調光層の光線透過率が3〜80%である
ことを特徴とする光学積層体に関する。本発明の第3
は、本発明の第1または第2において、コレステリック
液晶層が高分子物質からなることを特徴とする光学積層
体に関する。本発明の第4は、本発明の第1または第2
において、コレステリック液晶層が電圧を印加する手段
を備えた1対の透明基板の間に挟持され、印加電圧を調
整することにより上記コレステリック液晶層の光学特性
が変化することを特徴とする光学積層体に関する。本発
明の第5は、本発明の第1または第2において、コレス
テリック液晶層が塗膜であることを特徴とする光学積層
体に関する。本発明の第6は、本発明の第1から第5の
いずれかにおいて、調光層が顔料または染料を含むこと
を特徴とする光学積層体に関する。本発明の第7は、本
発明の第1から第5のいずれかにおいて、調光層が偏光
性を有することを特徴とする光学積層体に関する。本発
明の第8は、本発明の第1から第7のいずれかにおい
て、ゴーグル、サングラスまたはヘルメット用シールド
に使用するための光学積層体に関する。本発明において
は、コレステリック液晶層と調光層とを組み合わせるこ
とにより、上記のような問題点を解決するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の光学積層体の基
本構成を示す模式部分断面図である。すなわち、本発明
の光学積層体は、コレステリック液晶層1と調光層2と
を組み合わせたものである。コレステリック液晶層1
は、内部の液晶分子が膜厚方向に螺旋状に規則的にねじ
れて配向しており、螺旋軸が膜厚方向とほぼ平行であ
り、螺旋のピッチに対応する層構造が基板上に平板組織
を形成している。そのような構造を有するので、特異な
光学的性質、すなわち、特定の波長帯域における円偏光
選択反射特性を示し、見る角度によって色調が変化する
多色性を示す。本発明に使用するコレステリック液晶層
としては、コレステリック配向を形成するものであれば
特に限定されるものではなく、コレステリック液晶性高
分子を成膜あるいはフィルム化したもの、低分子液晶を
基板間に挟持したもの、電圧印加手段を備えた基板間に
低分子液晶を挟持して液晶セルの形態にしたものなどを
例示することができる。
【0007】コレステリック液晶性高分子としては、コ
レステリック配向を容易に固定化できるものであること
が好ましい。通常、コレステリック配向を安定な状態に
固定化するためには、コレステリック相が存在する温度
よりも低い温度領域に結晶相が存在せず、液晶転移点以
下ではガラス状態となるものが好ましい。結晶相が存在
すると、配向固定化のため冷却する際に結晶相領域を通
過し、一度形成されたコレステリック配向が破壊される
からである。上記のようなコレステリック液晶性高分子
としては、例えば、ネマチック液晶性高分子に光学活性
成分を配合したコレステリック液晶性高分子組成物、分
子内に光学活性基を有するコレステリック液晶性高分子
化合物などが用いられる。
【0008】ネマチック液晶性高分子としては、ポリエ
ステル、ポリイミド、ポリアミド、ポリカーボネート、
ポリエステルイミドなどの主鎖型液晶性高分子、ポリア
クリレート、ポリメタクリレート、ポリマロネート、ポ
リシロキサンなどの側鎖型液晶性高分子を例示すること
ができるが、中でも製造の容易性、透明性、配向固定化
の容易性、ガラス転移点などの面からネマチック液晶性
ポリエステルが好ましい。
【0009】ネマチック液晶性高分子に配合する光学活
性成分としては、例えば光学活性な低分子化合物または
低分子組成物などが用いられる。光学活性成分は、ネマ
チック液晶性高分子にねじれを与え、コレステリック配
向を形成させることができ、かつ分子内に光学活性基を
有するものであれば、いずれも使用することができる
が、上記ネマチック液晶性高分子との相溶性の観点か
ら、光学活性な液晶性低分子化合物または液晶性低分子
組成物が好ましい。
【0010】また光学活性成分として、光学的に活性な
高分子化合物または高分子組成物も使用することができ
る。分子内に光学活性基を有するものであればいずれも
使用することができるが、上記ネマチック液晶性高分子
との相溶性の観点から光学活性液晶性高分子が好まし
い。前記液晶性高分子としては、ポリアクリレート、ポ
リメタクリレート、ポリマロネート、ポリシロキサン、
ポリエステル、ポリアミド、ポリエステルアミド、ポリ
カーボネート、ポリペプチド、セルロースまたはこれら
液晶性高分子を主成分とする組成物などを例示すること
ができる。中でも上記ネマチック液晶性ポリエステルと
の相溶性から、芳香族主体の光学活性なポリエステルが
好ましい例として挙げられる。
【0011】分子内に光学活性基を有するコレステリッ
ク液晶性高分子としては、高分子主鎖に光学活性基を有
するポリエステル、ポリイミド、ポリアミド、ポリカー
ボネート、ポリエステルイミドや、高分子側鎖に光学活
性基を有するポリアクリレート、ポリメタクリレート、
ポリマロネート、ポリシロキサンなどを例示することが
できる。中でも製造の容易性、透明性、配向固定化の容
易性、ガラス転移点などの面から光学活性な液晶性ポリ
エステルが好ましい例として挙げられる。
【0012】また本発明においては、コレステリック液
晶性高分子として、分子内に架橋性の基を有するコレス
テリック液晶を配向処理を施した後、架橋することによ
って配向固定化することが可能な液晶化合物なども用い
ることができる。
【0013】次に、上記のコレステリック液晶性高分子
を用いたコレステリック液晶層の形成方法について説明
する。コレステリック液晶層は、上記のコレステリック
液晶性高分子を配向基板に塗布し、熱処理することによ
って得ることができる。配向基板としては、例えばガラ
ス基板、フィルム状あるいはシート状のプラスチック基
板に配向処理を施したものを例示することができる。ガ
ラス基板としては、ソーダガラス、シリカコートソーダ
ガラス、ホウケイ酸ガラスなどが用いられる。また、プ
ラスチック基板としては、ポリメチルメタクリレート、
ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエーテルスルフ
ォン、ポリフェニレンサルファイド、アモルファスポリ
オレフィン、トリアセチルセルロース、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリビニル
アルコールなどが用いられる。これらの基板は偏光性を
有しているものでもよい。
【0014】配向処理は、例えばラビング処理により行
われる。上記の基板を直接ラビング処理してもよく、基
板表面に配向膜を設けた後にその配向膜をラビング処理
してもよい。いずれの方法で行うかは、使用する基板に
よって適宜選択する。配向膜としては、ポリイミドが好
ましいが、その他公知の配向膜も使用することができ
る。なお、配向処理の方法は特に制限されるものではな
いが、コレステリック液晶性高分子が一様に配向処理面
と平行に配向し得るものであればよい。
【0015】配向基板にコレステリック液晶性高分子を
塗布する場合、溶融塗布または溶液塗布などが用いられ
るが、加工処理の面から溶液塗布が望ましい。溶液塗布
においては、コレステリック液晶性高分子を溶媒に所定
の濃度に溶解して調製した溶液を用いる。溶媒は、使用
するコレステリック液晶性高分子の種類により適宜選択
されるが、通常、クロロホルム、ジクロロエタン、テト
ラクロロエタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエ
チレン、オルソジクロロベンゼンなどのハロゲン化炭化
水素、またそれらとフェノール類との混合溶媒、ケトン
類、エーテル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセ
トアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリド
ン、スルホラン、シクロヘキサン等の極性溶媒を用いる
ことができる。溶液の濃度は、使用するコレステリック
液晶性高分子の種類に応じて適宜調整するが、通常、5
〜50質量%、好ましくは7〜30質量%の範囲であ
る。塗布方法としては、スピンコート法、ロールコート
法、ダイコート法、カーテンコート法、浸漬引き上げ
法、プリント法、スプレー法等を採用することができ
る。
【0016】コレステリック液晶性高分子溶液を配向基
板上に塗布した後、乾燥を行って溶媒を除去する。次い
で、所定温度において所定時間熱処理することによりコ
レステリック配向を形成し、コレステリック液晶性高分
子のガラス転移点以下の温度に冷却することによって、
螺旋軸が膜厚方向に一様に平行であり、かつ螺旋ピッチ
が膜厚方向に一様に等間隔に形成されたコレステリック
液晶層を得ることができる。コレステリック液晶層の膜
厚は通常0.1〜30μmであり、好ましくは0.2〜1
0μm、さらに好ましくは0.5〜5μmである。コレ
ステリック液晶層の選択波長帯域幅は、通常30〜20
0nm、好ましくは50〜150nm、さらに好ましく
は70〜120nmである。
【0017】上記のコレステリック液晶層の表面には、
必要に応じて液晶層を保護するためのオーバーコート層
を設ける。オーバーコート層の材質は特に制限されるも
のではなく、光透過性を有するものであればいずれも使
用することができる。例えばアクリル系オリゴマーを主
成分とする光硬化型または電子線硬化型の接着剤、エポ
キシ樹脂系の光硬化型または電子線硬化型の接着剤など
が好適である。また、上記のコレステリック液晶層は、
前記接着剤や、粘着剤を用いて公知の方法により透光性
支持フィルムに転写して、本発明の積層板を作製する。
上記接着剤には、本発明の効果を損なわない範囲で酸化
防止剤、紫外線吸収剤などの各種添加剤を配合してもよ
い。
【0018】次に、低分子液晶を用いたコレステリック
液晶セルの製造方法について、図を参照して説明する。
図2は低分子液晶を用いた本発明の光学積層体の例を示
す模式部分断面図である。2枚の基板3に、それぞれI
TOからなる透明電極4をスパッタリング法により形成
し、さらに透明電極4の上に配向膜5を形成する。配向
膜5をラビング処理することにより電極兼配向基板が得
られる。次に、一方の電極兼配向基板上にスペーサー7
をランダムに散布し、他方の電極兼配向基板に液晶の注
入孔とする部分を残して周辺シール剤6を印刷する。そ
の後、2枚の基板を重ね合わせ加熱により周辺シール材
を硬化させて空セルを作製する。ここで、スペーサーと
しては、ガラスまたはプラスチック製の微粒子を用いる
ことができる。空セルにコレステリック液晶8を真空法
により注入した後、注入孔を紫外線硬化型または可視光
線硬化型の樹脂により封止する。コレステリック液晶8
としては、誘電異方性が正のネマチック液晶にカイラル
剤を混合したものが用いられる。カイラル剤の添加量に
よってねじれピッチpを調整することができ、電圧無印
加時の選択反射の中心波長は、ねじれピッチpと液晶の
平均屈折率nの積p×nで決定される。コレステリック
液晶8の液晶分子は、基板面にほぼ平行にねじれ配向
し、ねじれの螺旋軸は基板面の法線にほぼ平行となり、
コレステリック液晶層が形成される。基板3としては、
ガラス基板を用いてもよいが、プラスチック製フレキシ
ブル基板が好ましい。以上のようにして作製した液晶セ
ルに電圧を印加すると、コレステリック液晶の螺旋ピッ
チや液晶相の状態が変化する。印加電圧に応じて選択反
射する光の波長が変化し、反射光の色調は電圧の増加に
より長波長側にシフトする。このように、電圧印加手段
を設けることによって、選択反射の中心波長を任意に設
定することが可能になり、この方法を用いて装飾性を高
めることができる。
【0019】本発明の光学積層体に使用する調光層2
は、着色剤を透光性材料中に配合し、あるいは塗料など
の形態で透光性材料の表面に塗布することによって得る
ことができる。着色剤としては、有機または無機の顔料
や染料が用いられる。無機顔料としては二酸化チタン、
鉄酸化物、金属酸化物−混合相顔料、硫化カドミウム、
ウルトラマリンブルーまたはクロム酸塩/モリブデン酸
塩顔料などを例示することができる。有機顔料および染
料としては、例えば (社)日本化学会編「化学便覧 応用
化学編 II 材料編」(平2-7-15) 丸善(株) p. 1399-140
0, 1427-1430 等に記載されているものを使用すること
ができる。有機顔料としては、アゾ系、フタロシアニン
系、キナクリドン系、ペリレン系、イソインドリノン
系、ジオキサジン系、スレン系、ジケトピロロピロール
系、グラファイト、カーボンブラック等を例示すること
ができる。染料としては、アゾ系、アントラキノン系、
インジゴイド系、フタロシアニン系、カルボニウム系、
キノンイミン系、メチン系、キノリン系、ベンゾキノン
系、ナフトキノン系、ナフタルイミド系、ペリノン系等
を例示することができる。また、特別な色彩効果を達成
するために、2種以上の顔料あるいは染料または両者の
混合物を用いることもできる。調光層の色は特に限定さ
れず、あらゆる色のものを使用することができる。調光
層の光線透過率としては、3%〜80%の範囲が好まし
く、25%〜70%がより好ましい範囲である。
【0020】本発明の光学積層体には、使用目的あるい
は使用形態、または力学的強度の補強などの観点から透
光性支持基材が用いられる。透光性支持基材としては、
ソーダガラス、シリカコートソーダガラス、ホウケイ酸
ガラス等の無機材料、ポリメチルメタクリレート、ポリ
スチレン、ポリカーボネート、ポリエーテルスルフォ
ン、ポリフェニレンサルファイド、アモルファスポリオ
レフィン、トリアセチルセルロース、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリビニルア
ルコール等の有機材料を例示することができる。これら
の材料は偏光性を有するものであってもよい。上記のコ
レステリック液晶性高分子を配向させるための配向基
板、あるいはコレステリック液晶セルに用いられる基板
も透光性支持基材として利用することができる。また、
透光性支持基材としてゴーグル、サングラス、ヘルメッ
ト用シールド材等の透光性部材も用いられる。
【0021】本発明の光学積層体は、コレステリック液
晶層と調光層、さらに必要に応じて透光性支持基材を積
層することによって得ることができる。各層の相対配置
としては、コレステリック液晶層/調光層、コレステリ
ック液晶層/調光層/透光性支持基材、コレステリック
液晶層/透光性支持基材/調光層、透光性支持基材/調
光層/コレステリック液晶層などを主な配置として例示
することができる。また各層の形成手段あるいは使用方
法に応じてあるゆる形態を用いることが可能である。以
下、これらについて詳しく説明する。
【0022】配向基板上に形成されたコレステリック液
晶層を、調光層または透光性支持基材に転写した後に
は、配向基板を除去することができる。また、コレステ
リック液晶層を配向基板から剥離性基板に転写して一旦
転写箔を得た後、調光層または透光性支持基材に転写箔
からコレステリック液晶層を転写することもできる。コ
レステリック液晶層が透光性支持基材に転写される場
合、調光層は、コレステリック液晶層側あるいは透光性
支持基材側または両者の接合面のいずれか一ヶ所に設け
る。配向基板が透光性を有している場合は、前述のよう
に、配向基板を透光性支持基材として利用することがで
きるが、その場合、調光層はコレステリック液晶層側あ
るいは配向基板側または両者の間のいずれか一ヶ所に設
ける。また、コレステリック液晶層が透光性支持フィル
ムに転写された形態で用いる場合も、調光層はコレステ
リック液晶層側あるいは透光性支持フィルム側または両
者の間のいずれか一ヶ所に設ける。
【0023】上記の積層または転写は、公知の方法によ
り粘接着剤を介して行うことができるが、圧着や融着の
ように粘接着剤なしで密着させて行うこともできる。コ
レステリック液晶セルを用いる場合、調光層は一方の基
板の外側から配向膜の内側までの間のいずれか一ヶ所に
設ける。また、それらの任意の位置にさらに透光性支持
基材を配置することもできる。またコレステリック液晶
層は、コレステリック液晶を塗料などの形態にして、調
光層や透光性支持基材等の透光性材料に塗布し塗膜を形
成することによって得ることもできる。
【0024】調光層は、前述のように着色剤を透光性材
料中に配合したり、あるいは塗料などの形態で透光性材
料の表面に塗布することによって得られる。着色剤を配
合する透光性材料としては特に限定されないが、上記の
透光性支持フィルム、オーバーコート層、透光性支持基
材(配向基板を含む)、コレステリック液晶セルの一方
の基板あるいは配向膜、粘接着剤などを利用することが
可能であり、またそれらと別に用意することもできる。
着色剤の塗膜を形成するための透光性材料としては特に
限定されないが、上記のコレステリック液晶層、オーバ
ーコート層、透光性支持フィルム、透光性支持基材(配
向基板を含む)、コレステリック液晶セルの一方の基板
あるいは透明電極または配向膜を利用することが可能で
あり、またそれらとは別に用意することもできる。
【0025】上記の光学積層体には、さらに表面保護の
ための処理を適宜行ってもよい。本発明の光学積層体
は、透過モードで使用する用途、例えばゴーグル、サン
グラス、ヘルメットのシールド(風防)などの透光性部
材として好適に使用され、打ち抜きや加熱加圧処理によ
り任意の形態に加工される。また、防曇処理などの表面
処理、安全性や結露対策のための処理も必要に応じて行
うことができる。ゴーグル、サングラス、ヘルメットの
シールドなどに使用する場合には、コレステリック液晶
層が外側、調光層が内側になるように設置し、周囲の観
察者には多色性とともに鮮やかな色調が認められ、一方
装着者は適度に減光されて見やすくなった対象物を明瞭
に確認することができる。また、本発明の光学積層体
は、建物あるいは乗り物等のウィンドウ、ケースカバ
ー、家電製品またはAV機器等の透光性ボディーや、発
光源を備えた情報・通信機器等の発光表示部材、インテ
リア等の照明器具などのあるゆる装飾用途に使用するこ
とができる。発光源と組み合せて使用する場合には、光
源の色を選択することにより、さらに色調を多様化する
ことができる。
【0026】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明す
る。 <実施例1>コレステリック液晶性高分子を配向固定化
したコレステリック液晶層(反射中心波長550nm、
反射帯域幅100nm)と、ポリエチレンテレフタレー
トにカーボンブラックを配合した調光層(光線透過率5
0%)とを接着剤を用いて貼り合わせ、光学積層体を作
製した。光が透過する状態でコレステリック液晶層側の
正面から見ると、鮮やかな金属光沢の緑色が観察され、
角度を変えて見ると反射光の色相が変化することを確認
することができた。また、調光層側から透かして見ると
適度に減光されており、かつ、対象物をはっきりと容易
に確認することができた。結果を表1に示す。
【0027】<実施例2>アクリル系樹脂からなるプラ
スチック基板を用いて作製した空セルの中にコレステリ
ック液晶を封入し、コレステリック液晶層のねじれピッ
チを280nm、電圧無印加時の選択反射の中心波長を
470nmに調整した。コレステリック液晶としては、
誘電異方性が正のネマチック液晶(商品名:ZLI−4
446、イー・メルク社製)とカイラル剤(商品名:C
B15、イー・メルク社製)の混合物(平均屈折率1.
658)を使用した。上記のコレステリック液晶セル
と、ポリエチレンテレフタレートにカーボンブラックを
配合して得た調光層(光線透過率50%)とを接着剤を
用いて貼り合わせ、光学積層体を作製した。光が透過す
る状態でコレステリック液晶セル側の正面から見ると、
鮮やかな金属光沢の青色が観察され、角度を変えて見る
と反射光の色相が変化することを確認することができ
た。さらにコレステリック液晶セルに電圧を印加する
と、反射光の色相が印加電圧に応じて鮮やかに変化し、
角度を変えてみると色相が変化することを確認すること
がきた。また、調光層側から透かして見ると適度に減光
されており、かつ、対象物をはっきりと容易に確認する
ことができた。結果を表1に示す。
【0028】<比較例1>実施例1と同じコレステリッ
ク液晶層を使用し、無色透明なポリエチレンテレフタレ
ートと積層して光学積層体を作製した。光が透過する状
態で光学積層体を観察すると、淡い色がわずかに認識で
きる程度であり装飾性に乏しかった。また光学積層体を
透かして見た時の状態は、透明フィルムの場合と同様で
あり、サングラスやゴーグル等に要求されるように、減
光により良好な視認性を保持することはできなかった。
結果を表1に示す。
【0029】<比較例2>実施例2と同じコレステリッ
ク液晶セルを使用し、調光層は設けなかった。光が透過
する状態で観察すると、淡い色が微弱に認識できる程度
であり装飾性に乏しいものであった。さらに電圧を印加
しても、わずかに色相の変化が認められる程度であっ
た。また、光学積層体を透かして見たときの状態は透明
フィルムの場合と同様であり、サングラスやゴーグル等
に要求されるように、減光により良好な視認性を保持す
ることはできなかった。結果を表1に示す。
【0030】
【表1】
【0031】
【発明の効果】本発明においては、コレステリック液晶
層と調光層とを組み合わせて光学積層体を形成すること
により、光が透過する状態でコレステリック液晶層側か
ら見た場合、コレステリック液晶層における反射光に混
入する裏側からの透過光が調光層により調整されるた
め、観察される光の色調がコレステリック液晶層単体の
場合に比べて鮮やかであり、装飾性に優れた光学積層体
を提供することができる。また調光層の色を選択すれ
ば、コレステリック液晶層による選択反射光の色との合
成により、従来のコレステリック液晶単体では得られな
かった複雑な色調を表示することができる。さらに、調
光層によって透過光線の強度を弱めることにより、透過
して見た場合の視認性を向上させる効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光学積層体の基本構成を示す模式部分
断面図である。
【図2】低分子液晶を用いた本発明の光学積層体の例を
示す模式部分断面図である。
【符号の説明】
1 コレステリック液晶層 2 調光層 3 基板 4 透明電極 5 配向膜 6 シール剤 7 スペーサー 8 コレステリック液晶
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02C 7/12 G02C 7/12 G02F 1/13 505 G02F 1/13 505 1/139 1/137 505 Fターム(参考) 2H042 AA04 AA06 AA08 AA21 AA26 2H049 BA03 BA46 BB25 BB28 BB41 BB51 BB62 BC04 BC09 BC14 BC22 BC24 2H088 EA35 EA65 FA09 GA03 HA02 HA11 JA14 MA05 MA06 4F100 AA37H AK01A AK25 AK41 BA02 CA13 HB00 JN01A JN08B

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コレステリック液晶層と調光層とを有
    し、光が透過する状態においてコレステリック液晶層側
    から見た場合に、多色性の鮮やかな色調を呈する装飾性
    に優れた光学積層体。
  2. 【請求項2】 前記調光層の光線透過率が3〜80%で
    あることを特徴とする請求項1に記載の光学積層体。
  3. 【請求項3】 前記コレステリック液晶層が高分子物質
    からなることを特徴とする請求項1または2に記載の光
    学積層体。
  4. 【請求項4】 前記コレステリック液晶層が、電圧を印
    加する手段を備えた1対の透明基板の間に挟持され、印
    加電圧を調整することにより該コレステリック液晶層の
    光学特性が変化することを特徴とする請求項1または2
    に記載の光学積層体。
  5. 【請求項5】 前記コレステリック液晶層が塗膜である
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の光学積層
    体。
  6. 【請求項6】 前記調光層が顔料または染料を含むこと
    を特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の光学積
    層体。
  7. 【請求項7】 前記調光層が偏光性を有することを特徴
    とする請求項1から5のいずれかに記載の光学積層体。
  8. 【請求項8】 ゴーグル、サングラスまたはヘルメット
    用シールドに使用するための請求項1から7のいずれか
    に記載の光学積層体。
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