JP2001172403A - 光拡散フィルム及びその製造方法 - Google Patents

光拡散フィルム及びその製造方法

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JP2001172403A JP36105099A JP36105099A JP2001172403A JP 2001172403 A JP2001172403 A JP 2001172403A JP 36105099 A JP36105099 A JP 36105099A JP 36105099 A JP36105099 A JP 36105099A JP 2001172403 A JP2001172403 A JP 2001172403A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 透過型スクリーンもしくは液晶ディスプレイ
のバックライト、照明パネル等に用いられる、より光学
的等方性に優れ、平面性が高く、表面が平滑で、カール
も少なく、面品質の良好な又生産性の高い光拡散フィル
ム及びその製造方法を提供すること。 【解決手段】 微粒子を含有するドープを支持体上に流
延し、剥離後乾燥させて、ヘイズ30%以上のフィルム
を作製することを特徴とする光拡散フィルムの製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶ディスプレイ
のバックライト、照明パネル等に用いられる光拡散フィ
ルムあるいは透過型プロジェクションテレビ等に使用さ
れる透過型スクリーンに用いられる光拡散板もしくは光
拡散機能を有する偏光板用保護フィルムに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】液晶テレビ、携帯端末、パソコンあるい
はワープロのディスプレイ等のような液晶を使用する液
晶表示装置では、その表示画像を見やすくするために、
液晶表示パネルの後方に照明パネルを配置し、この照明
パネルからの光を液晶表示パネルの後方から前方に透光
させて表示を行っている。
【0003】ここで使用されるバックライトは、液晶表
示画面全体に均一に照射させることが求められている。
最近、小型化や薄型化が望まれているノートブック型パ
ソコン等の薄型の液晶表示装置には、液晶表示画面に対
して側面より光を入射させるサイドライト型の面光源装
置が好ましく用いられている。このサイドライト型面光
源装置には、一般に、光を均一に伝播・拡散させること
のできる導光板を使用して液晶表示画面全体を均一に照
射する導光板方式が採用されている。この導光板方式で
は、導光板と、この導光板両側の光が入射する端面に配
設された光源と、上記導光板の裏面側に配設された反射
板と、上記導光板の表面である光出射面から出る光を散
乱・拡散させ、照射面の輝度を均一にする光拡散フィル
ムを有している。
【0004】このような照明パネルに適用される光拡散
フィルムには乳白色の樹脂フィルムが用いられている。
これは、導光板から出る光を散乱光とし、光源からの光
を均一化するとともに、光を広げることで表示装置の視
野角の向上に寄与している。
【0005】又、透過型プロジェクションテレビ等に使
用される透過型スクリーンでは光拡散フィルム又は光拡
散板が、スクリーンの何れかの部材に使用されている。
そのような用途に用いられる光拡散板としては、特開平
11−271510号に記載されているものが提案され
ている。
【0006】しかしながら、光拡散フィルムもしくは光
拡散板としてはより光学的等方性に優れ、平面性が高
く、表面が平滑で、カールも少なく、面品質の良好なも
のが求められていた。さらに生産性の高い光拡散フィル
ムもしくは光拡散板の製造方法も求められていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、透過型スク
リーンもしくは液晶ディスプレイのバックライト、照明
パネル、タッチパネル等に用いられる光拡散フィルムも
しくは光拡散板(以降光拡散フィルムの記述は光拡散板
も含むものとする)において、より光学的等方性に優
れ、平面性が高く、表面が平滑で、カールも少なく、面
品質の良好な光拡散フィルムを提供とすることを目的と
している。又、生産性の高い光拡散フィルムの製造方法
を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題は下記の手段に
よって解決される。
【0009】1.微粒子を含有するドープを支持体上に
流延し、剥離後乾燥させて、ヘイズ30%以上のフィル
ムを作製することを特徴とする光拡散フィルムの製造方
法。
【0010】2.少なくとも2種以上のドープを使用
し、該ドープを支持体上に同時又は逐次流延した後、剥
離後乾燥させて、ヘイズ30%以上のフィルムを作製す
る光拡散フィルムの製造方法において、流延する支持体
側(B面側)に用いられるドープと空気側(A面側)に
用いられるドープの少なくとも一方に微粒子を添加する
ことを特徴とする光拡散フィルムの製造方法。
【0011】3.少なくとも2種以上のドープを使用
し、該ドープを支持体上に同時又は逐次流延した後、剥
離後乾燥させて、ヘイズ30%以上の光拡散フィルムを
作製する光拡散フィルムの製造方法において、用いられ
るドープが、フィルムの表層を形成する1種以上のドー
プと内部領域を形成するための少なくとも1種以上のド
ープとからなり、内部領域を形成するための少なくとも
1つのドープに微粒子が含有されていることを特徴とす
る光拡散フィルムの製造方法。
【0012】4.微粒子を含有するドープ中の微粒子の
添加量が固形分あたり1質量%以上であることを特徴と
する前記1〜3のいずれか1項に記載の光拡散フィルム
の製造方法。
【0013】5.表層を形成するためのドープに含まれ
る微粒子の濃度が固形分あたり0〜0.5質量%であ
り、これら2種のドープに挟まれたフィルムの内部領域
を形成する少なくとも1つのドープの微粒子の濃度が固
形分あたり1質量%以上であることを特徴とする請求項
3記載の光拡散フィルムの製造方法。
【0014】6.微粒子を含む樹脂フィルムを延伸し
て、ヘイズ30%以上の光拡散フィルムを作製すること
を特徴とする光拡散フィルムの製造方法。
【0015】7.微粒子を含む熱可塑性樹脂の成形物を
一方向の延伸倍率が1.0〜2.0倍でもう1方向の延
伸倍率が2.3〜7.0倍に二軸延伸製膜することによ
り、ヘイズ30%以上の光拡散フィルムを作製すること
を特徴とする光拡散フィルムの製造方法。
【0016】8.延伸工程を有することを特徴とする前
記1〜5のいずれか1項に記載の光拡散フィルムの製造
方法。
【0017】9.前記1〜8に記載の方法により製造さ
れたことを特徴とする光拡散フィルム。
【0018】10.微粒子を含有するヘイズ30%以上
の光拡散フィルムにおいて、可塑剤が含まれていること
を特徴とする光拡散フィルム。
【0019】11.凝固点が25℃以下の可塑剤が含有
されていることを特徴とする前記9又は10に記載の光
拡散フィルム。
【0020】12.紫外線吸収剤が含まれることを特徴
とする前記9〜11のいずれか1項に記載の光拡散フィ
ルム。
【0021】13.光拡散フィルムがセルロースエステ
ルを含有することを特徴とする前記9〜12のいずれか
1項に記載の光拡散フィルム。
【0022】以下、本発明を詳細に説明する。液晶ディ
スプレイのバックライト、照明パネル等に用いられる光
拡散フィルムあるいは透過型プロジェクションテレビ等
に使用される透過型クリーンに用いられる光拡散板ある
いは偏光板用保護フィルムの一部には光拡散機能を有す
る光拡散フィルム(以降、光拡散板も含むものとする)
が用いられており、特開平11−6905号、特開平1
1−64611号、特開平10−142406号、特開
平9−159837号、特開平7−13002号、特開
平11−271510号等様々な光拡散フィルムが提案
されている。しかしながらこれらの光拡散フィルムは構
造が複雑で良好な光学特性や面品質を有する光拡散フィ
ルムを得ることが困難であった。そこで、この問題を解
決するために鋭意検討を重ねた結果、微粒子を含有する
樹脂フィルムを延伸することによって、カールが少な
く、面品質が良好で、光学特性に優れた光拡散フィルム
を得ることができた。多量の微粒子を添加すると面品質
が悪化し、接着性が損なわれる等の問題もあった。しか
しながら、溶液流延法を用いた場合、流延の際に支持体
側となる面の面品質を特に良好とすることができ、接着
性の低下も認められなかった。更にフィルムの膜厚方向
のリターデーションも低く光学的にも均一な光拡散フィ
ルムを得ることができた。
【0023】更に、2種以上のドープを使用する場合、
支持体上にドープを流延する際のA面側(空気側)及び
/又はB面側(支持体側)の表層部分に添加する微粒子
を少なくし、光拡散性をフィルム内部にもたせるように
することによって、さらに良好な面品質を有する均一な
光拡散フィルムを得ることができ、さらに目的に応じて
光拡散性層と透明樹脂層の両者を有する光拡散フィルム
を生産性よく優れた品質で得ることができた。又、表層
側の微粒子添加量を減らすことによって、面品質を良好
にできたただけでなく、表面からの微粒子の脱落による
工程汚染も防止することができ、より高い生産性を確保
することができたのである。
【0024】又、光拡散性を与えるために微粒子を多量
に添加するとフィルムが脆くなるという問題があった
が、可塑剤を添加することによってこの問題を改善する
ことができた。好ましくは可塑剤量は固形分あたり1〜
20質量%であり、凝固点25℃以下の可塑剤が含まれ
ていることがより好ましい。更に、微粒子を含有する部
分に紫外線吸収剤を添加することによって、同じ添加量
でより高い紫外線吸収能が得られることが確認された。
これは微粒子を含有する部分で紫外線を含む光が拡散、
乱反射するため、直線的に通過するよりもフィルム内の
より長い距離を通過することになり見かけ上の紫外線吸
収能が増加するものと考えられる。紫外線吸収剤は微粒
子が存在する層の樹脂バインダーに含まれていても、添
加する微粒子自身に紫外線吸収能があってもよいが、両
者に紫外線吸収能があることがより好ましい。添加する
微粒子と樹脂バインダーとの屈折率差は0.02以上で
あることが、少ない粒子の添加量で光拡散性が大きくで
きるため好ましい。
【0025】本発明において、表層とは、フィルム表面
から中心方向に深さ10μmまでの領域をさし、フィル
ムの内部(もしくは内部領域)とは前記表層を除く領域
をさす。
【0026】本発明の光拡散フィルムに用いられる樹脂
は特に限定はされないが、例えば、ポリエチレンフィル
ム、ポリプロピレンフィルム、セロファン、セルロース
ジアセテートフィルム、セルロースアセテートブチレー
トフィルム、セルロースアセテートプロピオネートフィ
ルム、セルロースアセテートフタレートフィルム、セル
ローストリアセテート、セルロースナイトレート等のセ
ルロースエステル類又はそれらの誘導体からなるフィル
ム、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、
ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフ
ィルム、エチレンビニルアルコールフィルム、シンジオ
タクティックポリスチレン系フィルム、ポリカーボネー
トフィルム、ノルボルネン樹脂系フィルム、ポリメチル
ペンテンフィルム、ポリエーテルケトンフィルム、ポリ
エーテルスルホンフィルム、ポリスルホン系フィルム、
ポリエーテルケトンイミドフィルム、ポリアミドフィル
ム、フッ素樹脂フィルム、ナイロンフィルム、ポリメチ
ルメタクリレートフィルム、アクリルフィルムあるいは
ポリアリレート系フィルム等を挙げることができるが、
本発明には、流延法により製膜ができるセルローストリ
アセテートフィルム(TACフィルム)、セルロースアセ
テートプロピオネートフィルム等のセルロースエステル
フィルム、ポリカーボネート(以下PCと略すことがあ
る)フィルムが透明性、機械的性質、光学的異方性がな
い点など好ましく、特にTACフィルム及びPCフィル
ムが、それらの中でも、製膜が容易で加工性に優れてい
るため好ましく用いられる。
【0027】本発明に係るセルロースエステルフィルム
としては、セルロースエステルが低級脂肪酸エステルで
あることが好ましい。セルロースエステルの低級脂肪酸
エステルにおける低級脂肪酸とは、炭素原子数が6以下
の脂肪酸を意味し、例えば、セルロースアセテート、セ
ルロースプロピオネート、セルロースブチレート等がセ
ルロースの低級脂肪酸エステルの好ましい例として挙げ
られる。
【0028】また、上記以外にも、特開平10−458
04号、同08−231761号、米国特許第2,31
9,052号等に記載のセルロースアセテートプロピオ
ネート、セルロースアセテートブチレート等の混合脂肪
酸エステルを用いることが出来る。
【0029】上記記載の中で、特に好ましく用いられる
セルロースの低級脂肪酸エステルはセルローストリアセ
テートである。
【0030】更に、ベース強度の観点から、特に重合度
250〜400、結合酢酸量が54〜62.5%が好ま
しく用いられ、更に好ましいのは、結合酢酸量が58〜
62.5%のセルローストリアセテートである。
【0031】本発明に係るセルローストリアセテート
は、綿花リンターから合成されたセルローストリアセテ
ートと木材パルプから合成されたセルローストリアセテ
ートのどちらかを単独あるいは混合して用いることがで
きる。ベルトやドラムからの剥離性がもし問題になれ
ば、ベルトやドラムからの剥離性が良い綿花リンターか
ら合成されたセルローストリアセテートを多く使用すれ
ば生産性が高く好ましい。
【0032】木材パルプから合成されたセルローストリ
アセテートを混合し用いた場合、綿花リンターから合成
されたセルローストリアセテートの比率が40質量%以
上で、剥離性の効果が顕著になるため好ましく、60質
量%以上がさらに好ましく、単独で使用することが最も
好ましい。
【0033】樹脂の性質によって、溶液流延法によって
製膜する方法とエクストルーダ等による溶融押出し成型
にて溶融状態で樹脂を押し出し製膜する方法が可能であ
るが、光学異方性が少ないフィルムを得るためや、高い
膜厚精度、面品質を得るには溶液流延法によって製膜す
ることがより好ましい。
【0034】本発明の光拡散フィルムは30μm〜3m
m程度の膜厚のものが用途に応じて好ましく用いられ
る。用途により求められるヘイズ値は異なるが、本発明
によればヘイズ値30%以上の光拡散フィルムが容易に
作製可能であり、好ましくは50%更に70%以上の光
拡散フィルムも作製することができる。
【0035】本発明の光拡散フィルムに用いられる微粒
子は、下記の無機物および/または有機物が単独である
いは適宜組み合わされて用いられる。
【0036】例えば、無機粒子としては二酸化珪素、酸
化チタン、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、酸
化錫、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、タル
ク、カオリン、硫酸カルシウム等を挙げることができ、
また有機粒子としては、アクリル樹脂、有機シリコーン
樹脂、ポリスチレン、尿素樹脂、ホルムアルデヒド縮合
物、ポリメタアクリル酸メチルアクリレート樹脂、アク
リルスチレン系樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、
シリコン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネー
ト樹脂、ベンゾグアナミン系樹脂、メラミン系樹脂、ポ
リオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド
系樹脂、ポリイミド系樹脂、あるいはポリ弗化エチレン
系樹脂等からなるものが用いられるが、特にこれらに限
定されるものではない。
【0037】本発明に係る二酸化珪素の微粒子として
は、例えば、アエロジルR972、R972V、R97
4、R812、200、200V、300、R202、
OX50、TT600(以上日本アエロジル(株)製)
等の商品名を有する市販品が使用できる。
【0038】本発明に係る酸化ジルコニウムの微粒子と
しては、例えば、アエロジルR976及びR811(以
上日本アエロジル(株)製)等の商品名で市販されてい
るものが使用できる。
【0039】有機化合物としては、例えば、シリコーン
樹脂、弗素樹脂及びアクリル樹脂等のポリマーが好まし
く、中でも、シリコーン樹脂が好ましく用いられる。
【0040】上記記載のシリコーン樹脂の中でも、特に
三次元の網状構造を有するものが好ましく、例えば、ト
スパール103、同105、同108、同120、同1
45、同3120及び同240(以上東芝シリコーン
(株)製)等の商品名を有する市販品が使用できる。
【0041】本発明の光拡散フィルムを構成するこれら
の微粒子と微粒子を分散させる樹脂との屈折率差は、
0.02以上が好ましい。屈折率差が0.02未満で
は、光拡散効果が小さいため、微粒子添加量を増やすこ
とになり、機械的強度が低下することがある。
【0042】これらの粒子粉末の体積平均粒径として
は、0.01〜50μmが用いられる。好ましくは0.
1〜30μmの微粒子が用いられ、特に好ましくは1〜
20μmの微粒子が用いられる。又、異なる平均粒径を
有する微粒子を同時に添加することが光拡散性を高める
ために好ましく用いられる。添加の割合は、求められる
光拡散性によるが、固形分あたり1〜30質量%となる
ように添加されていることが望ましい。更に好ましくは
5〜15質量%が好適である。添加量が多くなるとフィ
ルムの機械的性質が低下し、添加量が少ないと十分な光
拡散性を得ることが難しい。
【0043】本発明に係る微粒子の分散液を調製する方
法としては、例えば以下に示すような3種類が挙げられ
るが特にこれらに限定されるものではない。
【0044】(調製方法A)溶剤と微粒子を撹拌混合し
た後、分散機で分散を行う。これを微粒子分散液とす
る。微粒子分散液をドープ液に加えて撹拌する。
【0045】(調製方法B)溶剤と微粒子を撹拌混合し
た後、分散機で分散を行う。これを微粒子分散液とす
る。別に溶剤に少量の樹脂を加え、撹拌溶解する。これ
に前記微粒子分散液を加えて撹拌する。これを微粒子添
加液とする。微粒子添加液をインラインミキサーでドー
プ液と十分混合する。
【0046】(調製方法C)溶剤に少量の樹脂を加え、
撹拌溶解する。これに微粒子を加えて分散機で分散を行
う。これを微粒子添加液とする。微粒子添加液をインラ
インミキサーでドープ液と十分混合する。
【0047】調製方法Aは微粒子の分散性に優れ、調製
方法Cは微粒子が再凝集しにくい点に優れている。調製
方法Bは微粒子の分散性と、微粒子が再凝集しにくい
等、両方に優れているため好ましい調製方法である。
【0048】(分散方法)微粒子を溶剤などと混合して
分散するときの微粒子の濃度は5〜30質量%が好まし
く、10〜25質量%がさらに好ましく、15〜20質
量%が最も好ましい。
【0049】使用される溶剤は、アセトン、メチルエチ
ルケトンなどのケトン類、或いは酢酸メチル、酢酸エチ
ル等のエステル類、アルコール類が用いられ、特に低級
アルコール類が好ましく、メチルアルコール、エチルア
ルコール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコー
ル、ブチルアルコール等が挙げられるが特にこれらに限
定されるものではない。
【0050】分散機は通常の分散機が使用できる。分散
機は大きく分けてメディア分散機とメディアレス分散機
に分けられる。
【0051】メディア分散機としてはボールミル、サン
ドミル、ダイノミルなどがあげられる。
【0052】メディアレス分散機としては超音波型、遠
心型、高圧型などがある。高圧分散装置は、微粒子と溶
媒を混合した組成物を、細管中に高速通過させること
で、高剪断や高圧状態など特殊な条件を作りだす装置で
ある。高圧分散装置で処理する場合、例えば、管径1〜
2000μmの細管中で装置内部の最大圧力条件が10
MPa以上であることが好ましい。更に好ましくは20
MPa以上である。またその際、最高到達速度が100
m/秒以上に達するもの、伝熱速度が418kJ/時間
以上に達するものが好ましい。
【0053】上記のような高圧分散装置にはMicro
fluidics Corporation社製超高圧
ホモジナイザ(商品名マイクロフルイダイザ)あるいは
ナノマイザ社製ナノマイザがあり、他にもマントンゴー
リン型高圧分散装置、例えばイズミフードマシナリ製ホ
モジナイザ、三和機械(株)社製UHN−01等が挙げ
られる。
【0054】光拡散性を持たせるための微粒子を含むド
ープを支持体上に流延して製膜すると、特に支持体に接
していた側の表面は非常に平滑な面を有するフィルムと
なり、表面粗さRaが0.2μm以下の光拡散性フィル
ムを容易に得ることが出来る。これにより、支持体に接
していた側を平滑性が求められる側として利用すること
ができる。
【0055】本発明において、表層とは、フィルム表面
から中心方向に深さ10μmまでの領域をさし、フィル
ムの内部(もしくは内部領域)とは前記表層を除く領域
をさす。
【0056】少なくとも2種以上のドープを使用し、該
ドープを支持体上に同時又は逐次流延した後、剥離後乾
燥させて、ヘイズ30%以上のフィルムを作製するに
は、流延する支持体側(B面側)に用いられるドープと
空気側(A面側)に用いられるドープの少なくとも一方
に光拡散性を付与するための微粒子を添加すればよい
が、好ましくは、流延する支持体側(B面側)に用いら
れるドープに微粒子を多く添加し、空気側(A面側)に
用いられるドープの微粒子の添加量を少なくすることに
よって、支持体側(B面側)のみでなく、空気側の表面
(A面側)も平滑な面を有するフィルムとすることがで
き好ましい。
【0057】また、更に好ましくは少なくとも2種以上
のドープを使用し、該ドープを支持体上に同時又は逐次
流延した後、剥離後乾燥させて光拡散フィルムを作製す
る際に、用いられるドープが、流延する支持体側(B面
側)に用いられるドープと空気側(A面側)に用いられ
るドープとこれら2種のドープに挟まれて主にフィルム
の内部領域を形成する1種以上のドープからなり、内部
領域を形成するために用いられる少なくとも1つのドー
プ中に光拡散性を持たせるための微粒子が含有されるよ
うにする。この場合、内部領域を形成するために用いら
れる少なくとも1つのドープに光拡散性を付与するため
の微粒子が含まれており、かつ両方の表面に微粒子が含
有されていない、平滑な面を有する光拡散フィルムが得
られる。
【0058】本発明のセルロースエステル積層フィルム
の膜厚について説明する。光拡散フィルムの全体の膜厚
が一定の場合、セルロースエステル積層フィルムの表面
の層の膜厚が薄い程、ヘイズが高く、且つ、機械強度に
優れ、膜厚が厚い程、アルカリ処理時の紫外線吸収剤の
溶出を抑えることができ、生産性に優れる。これらを両
立する表面の層の膜厚は好ましくは5〜20μm、更に
好ましくは7〜15μmであり、最も好ましいのは10
μmである。
【0059】セルロースエステルフィルム全体の膜厚が
薄すぎると、偏光板の保護フィルムとしての強度が不足
し、偏光板の寸法安定性や湿熱での保存安定性が悪化す
る。或いは充分な光拡散効果が得にくくなる。また、膜
厚が厚いと偏光板が厚くなり、液晶ディスプレイの薄膜
化が困難になる。これらを両立するセルロースエステル
積層フィルムの膜厚は30〜1000μmで、好ましく
は40〜500μm、更に好ましくは50〜300μm
である。
【0060】偏光板は、一般的な方法で作製することが
できる。例えば、セルロースエステルからなる本発明の
光拡散フィルムの場合、アルカリ処理し、沃素溶液中に
浸漬延伸して作製した偏光膜の両面に、完全ケン化型ポ
リビニルアルコール水溶液を用いて貼り合わせる方法が
ある。アルカリケン化処理とは、このときの水系接着剤
の濡れを良くし、接着性を向上させるために、セルロー
スエステルフィルムを高温の強アルカリ液中に浸ける処
理のことをいう。
【0061】偏光板の主たる構成要素である偏光膜と
は、一定方向の偏波面の光だけを通す素子であり、現在
知られている代表的な偏光膜は、ポリビニルアルコール
系偏光フィルムで、これはポリビニルアルコール系フィ
ルムにヨウ素を染色させたものと二色性染料を染色させ
たものがある。これらは、ポリビニルアルコール水溶液
を製膜し、これを一軸延伸した後染色するか、染色した
後一軸延伸してから、好ましくはホウ素化合物で耐久性
処理を行ったものが用いられている。該偏光膜を本発明
の光拡散フィルムと別の偏光板用保護フィルムである透
明なプラスチックフィルムでサンドイッチし張り合わす
ことにより偏光板を形成する。
【0062】本発明のセルロースエステル積層フィルム
の製造方法を図1及び図2で示される工程図を参照しな
がら、説明する。
【0063】図1は、本発明のセルロースエステル積層
フィルムの製造装置の一例を示す工程図であり、図2
は、図1のスリットダイ6の断面図を示す。
【0064】セルロースエステルドープ液を調液するド
ープ液タンク1には、ドープ液1aが投入されており、
微粒子添加液タンク2には、微粒子添加液2aが投入さ
れている。
【0065】ドープ液1aは送液ポンプ4b、4cによ
り、インラインミキサー5a、5bまで送られ、微粒子
添加液2aはポンプ4aによってインラインミキサー5
aまで送られる。インラインミキサー5aでドープ液1
aと微粒子添加液2aは充分混合され、スリットダイ6
のスリット12に送られる。
【0066】同様に、インラインミキサー5bで、ドー
プ液1aと紫外線吸収剤添加液3aは充分混合され、ス
リットダイ6のスリット13に送られる。
【0067】スリットダイ6により、真ん中の層は、ド
ープ液1aと微粒子添加液2aの混合液で構成され、上
下表面の層は、ドープ液1aと紫外線吸収剤添加液3a
の混合液の状態で流延口11から共流延され、ドラム7
より連続的に移動する流延ベルト8上に流延される。流
延された3層からなるセルロースエステルドープ層は、
乾燥後、セルロースエステル積層フィルム10として、
ローラ9により流延ベルトから、剥離される。
【0068】本発明の製造方法に係る共流延の方法につ
いて説明する。共流延とは、異なったダイを通じて2層
または3層以上の構成にする逐次多層流延方法、2つま
たは3つ以上のスリットを有するダイ内で合流させ2層
または3層以上の構成にする同時多層流延方法、逐次多
層流延と同時多層流延を組み合わせた多層流延方法のい
ずれであっても良い。
【0069】本発明において、樹脂が溶解しているドー
プ液とは、セルロースエステル等の樹脂が溶剤(溶媒)
に溶解している状態であり、前記ドープ液には、可塑剤
等の添加剤を加えることが望ましく、勿論、必要により
この他の添加剤を加えることも出来る。ドープ液中の樹
脂の濃度としては、10〜30質量%が好ましく、更に
好ましくは、18〜20質量%である。
【0070】本発明で用いられる溶剤は、単独でも併用
でもよいが、良溶剤と貧溶剤を混合して使用すること
が、生産効率の点で好ましく、更に好ましくは、良溶剤
と貧溶剤の混合比率は良溶剤が70〜95質量%であ
り、貧溶剤が30〜5質量%である。
【0071】本発明に用いられる良溶剤、貧溶剤とは、
使用する樹脂を単独で溶解するものを良溶剤、単独で膨
潤するかまたは溶解しないものを貧溶剤と定義してい
る。そのため、樹脂の結合カルボン酸量によっては、良
溶剤、貧溶剤が変わり、例えばアセトンを溶剤として用
いるときには、セルロースエステルの場合の結合酢酸量
55%では良溶剤になり、結合酢酸量60%では貧溶剤
となってしまう。
【0072】本発明に用いられる良溶剤としては、メチ
レンクロライド等の有機ハロゲン化合物やジオキソラン
類が挙げられる。
【0073】また、本発明に用いられる貧溶剤として
は、例えば、メタノール、エタノール、n−ブタノー
ル、シクロヘキサン等が好ましく用いられる。
【0074】上記記載のドープ液を調製する時の、セル
ロースエステルの溶解方法としては、一般的な方法を用
いることができるが、好ましい方法としては、セルロー
スエステルを貧溶剤と混合し、湿潤あるいは膨潤させ、
さらに良溶剤と混合する方法が好ましく用いられる。こ
のとき加圧下で、溶剤の常温での沸点以上でかつ溶剤が
沸騰しない範囲の温度で加熱し、攪拌しながら溶解する
方法が、ゲルやママコと呼ばれる塊状未溶解物の発生を
防止するため、より好ましい。
【0075】加圧は窒素ガスなどの不活性気体を圧入す
る方法や、加熱による溶剤の蒸気圧の上昇によって行っ
てもよい。加熱は外部から行うことが好ましく、例え
ば、ジャケットタイプのものは温度コントロールが容易
で好ましい。
【0076】溶剤を添加しての加熱温度は、使用溶剤の
沸点以上で、かつ該溶剤が沸騰しない範囲の温度が好ま
しく例えば60℃以上、70〜110℃の範囲に設定す
るのが好適である。又、圧力は設定温度で、溶剤が沸騰
しないように調整される。
【0077】溶解後は冷却しながら容器から取り出す
か、または容器からポンプ等で抜き出して熱交換器など
で冷却し、これを製膜に供する。このときの冷却温度は
常温まで冷却してもよいが、沸点より5〜10℃低い温
度まで冷却し、その温度のままキャスティングを行うほ
うが、ドープ粘度を低減できるためより好ましい。
【0078】例えば、前述の様に、本発明に係る2層以
上のセルロースエステル積層フィルムの製造において
は、セルロースエステルを溶剤に溶解させたドープ液と
微粒子と少量のセルロースエステルが溶解している溶液
とをインラインミキサーで混合、分散して作製したドー
プ液とセルロースエステルが溶解しているドープ液(必
要に応じて、別途、インラインで添加された紫外線吸収
剤等が添加される)とを複数のスリットを有するダイス
リットを用いて、微粒子を含有しているドープ液が直
接、流延ベルト上に流延されるようにして、共流延(キ
ャスト工程)し、次いで、加熱して溶剤の一部を除去
(流延ベルト上の乾燥工程)した後、流延ベルトから剥
離し、剥離したフィルムを乾燥(フィルム乾燥工程)す
ることにより、本発明の光拡散フィルムが得られる。
【0079】キャスト工程における支持体はベルト状も
しくはドラム状のステンレスを鏡面仕上げした支持体が
好ましく用いられる。キャスト工程の支持体の温度は一
般的な温度範囲0℃〜溶剤の沸点未満の温度で、流延す
ることができるが、0〜30℃の支持体上に流延するほ
うが、ドープをゲル化させ剥離限界時間をあげられるた
め好ましく、5〜15℃の支持体上に流延することがさ
らに好ましい。剥離限界時間とは透明で平面性の良好な
フィルムを連続的に得られる流延速度の限界において、
流延されたドープが支持体上にある時間をいう。剥離限
界時間は短い方が生産性に優れていて好ましい。
【0080】流延(キャスト)される側の支持体の表面
温度は、10〜55℃、溶液の温度は、25〜60℃、
更に溶液の温度を支持体の温度より0℃以上高くするの
が好ましく、5℃以上に設定するのが更に好ましい。溶
液温度、支持体温度は、高いほど溶媒の乾燥速度が速く
できるので好ましいが、あまり高すぎると発泡したり、
平面性が劣化する場合がある。
【0081】支持体の温度の更に好ましい範囲は、20
〜40℃、溶液温度の更に好ましい範囲は、35〜45
℃である。
【0082】また、剥離する際の支持体温度を10〜4
0℃、更に好ましくは、15〜30℃にすることでフィ
ルムと支持体との密着力を低減できるので、好ましい。
【0083】製造時のセルロースエステルフィルムが良
好な平面性を示すためには、支持体から剥離する際の残
留溶媒量は、10〜80%が好ましく、更に好ましく
は、20〜40%または60〜80%であり、特に好ま
しくは、20〜30%である。
【0084】本発明においては、残留溶媒量は下記式で
定義される。 残留溶媒量=(加熱処理前質量−加熱処理後の質量)/
(加熱処理後質量)×100% 尚、残留溶媒量を測定する最の、加熱処理とは、フィル
ムを115℃で1時間、加熱処理を行うことを表す。
【0085】支持体とフィルムを剥離する際の剥離張力
は、通常200〜250N(Newton)/mで剥離
が行われるが、セルロースエステルの単位質量あたりの
紫外線吸収剤の含有量が多く、且つ、従来よりも薄膜化
されている本発明のセルロースエステルフィルムは、剥
離の際にシワが入りやすいため、剥離できる最低張力〜
170N/mで剥離することが好ましく、更に好ましく
は、最低張力〜140N/mで剥離することである。
【0086】また、セルロースエステルフィルムの乾燥
工程においては、支持体より剥離したフィルムを更に乾
燥し、残留溶媒量を3質量%以下にすることが好まし
い、更に好ましくは、0.5質量%以下である。
【0087】フィルム乾燥工程では一般にロール懸垂方
式か、ピンテンター方式でフィルムを搬送しながら乾燥
する方式が採られる。液晶表示部材用としては、ピンテ
ンター方式で幅を保持しながら乾燥させることが、寸法
安定性を向上させるために好ましい。特に支持体より剥
離した直後の残留溶剤量の多いところで幅保持を行うこ
とが、寸法安定性向上効果をより発揮するため特に好ま
しい。フィルムを乾燥させる手段は特に制限なく、一般
的に熱風、赤外線、加熱ロール、マイクロ波等で行う。
簡便さの点で熱風で行うのが好ましい。乾燥温度は40
〜150℃の範囲で3〜5段階の温度に分けて、段々高
くしていくことが好ましく、80〜140℃の範囲で行
うことが寸法安定性を良くするためさらに好ましい。
【0088】流延する支持体側(B面側)に用いられる
ドープ又は空気側(A面側)に用いられるドープにも少
量の微粒子を添加することができ、フィルム表面のすべ
り性を高める効果も期待される。すべり性は動摩擦係数
によって表現されるが、動摩擦係数としてはフィルム表
面と裏面間の動摩擦係数で、JIS−K−7125(1
987)に準じて測定した場合に、2以下であることが
好ましく1.5以下であることがさらに好ましく、1.
0以下であることがさらに好ましく、0.5以下である
ことがさらに好ましい。マット剤添加量を増やすことに
よって動摩擦係数は低くすることができる。これらの粒
子の添加によってすべり性を高めてブロッキングを防止
するには、体積平均粒径としては、0.01μm〜0.
5μmの粒子を0.005〜5質量%用いることが好ま
しい。
【0089】例えば空気側(A面側)等では、面品質を
維持するためには表面の微粒子添加量は少ないことが好
ましく、さらに接着性を維持するためにも表面の微粒子
添加量は少ないことが望ましい。本発明によれば表面粗
さRaが0.2μm以下の光拡散フィルムを容易に作製
することができる。
【0090】本発明の光拡散フィルムの製造では流延後
剥離した後にテンター等の手段によって横方向に延伸さ
れることが好ましく、これによりより高い平面性を維持
させることが好ましい。これによって、長期に渡って反
りが発生しない光拡散フィルムを得ることができる。テ
ンターは残留溶媒量が10〜40質量%の範囲でかける
ことが望ましい。更に好ましくは15〜35質量%であ
る。残留溶媒量は前述した式により溶媒を含むフィルム
を115℃で1時間処理した際の前後の質量変化と加熱
処理後のフィルムの質量から求められる。
【0091】又、本発明の方法で製造された光拡散フィ
ルムは光学的等方性にも優れ、膜厚方向のリターデーシ
ョン(Rt)値で100nm以下の光拡散フィルムが得
られ、50nm以下の光拡散フィルムも得ることがで
き、更に、0〜30nmの光拡散フィルムも得ることが
できる点で優れている。更に、本発明の方法は均一なリ
ターデーションが得られる点でも優れている。
【0092】リターデーション(Rt)値は、以下の式
で表される。 Rt=((Nx+Ny)/2−Nz)×d 式中、Nxはフィルムの製膜方向に平行な方向における
フィルムの屈折率、Nyは製膜方向に垂直な方向におけ
るフィルムの屈折率、Nzは厚み方向におけるフィルム
の屈折率、dはフィルムの厚み(nm)を各々表す。
【0093】例えば、リターデーションの測定は自動複
屈折率計KOBRA−21ADH(王子計測機器(株)
製)を用いて、アルカリ鹸化処理前の試料を23℃、5
5%RHの環境下で590nmの波長において、3次元
屈折率測定を行い、Nx,Ny,Nzを測定し、これに
よりRt値を算出することができる。
【0094】微粒子を含有する部分には可塑剤を添加す
ることが好ましく、微粒子を含有することによって脆く
なってしまうフィルムに柔軟性を与えることができ、密
着性も向上する。
【0095】可塑剤としては、リン酸エステルまたはカ
ルボン酸エステルが好ましく用いられる。リン酸エステ
ルとしては、トリフェニルフォスフェート(TPP)お
よびトリクレジルホスフェート(TCP)、ビフェニル
−ジフェニルホスフェート、ジメチルエチルホスフェー
ト、が含まれる。カルボン酸エステルとしては、フタル
酸エステルおよびクエン酸エステルが代表的なものであ
る。フタル酸エステルの例には、ジメチルフタレート
(DMP)、ジエチルフタレート(DEP)、ジブチル
フタレート(DBP)、ジオクチルフタレート(DO
P)およびジエチルヘキシルフタレート(DEHP)、
エチルフタリルエチルグリコレート等が用いられる。ク
エン酸エステルとしては、クエン酸アセチルトリエチル
(OACTE)およびクエン酸アセチルトリブチル(O
ACTB)が用いられる。その他のカルボン酸エステル
の例には、オレイン酸ブチル、リシノール酸メチルアセ
チル、セバシン酸ジブチル、種々のトリメリット酸エス
テルが含まれる。フタル酸エステル系可塑剤(DMP、
DEP、DBP、DOP、DEHP)が好ましく用いら
れるがこれらに限定されるものではない。
【0096】可塑剤の添加量はフィルム中に好ましくは
1〜20質量%で添加され、好ましくは2〜15質量%
で添加することが望ましい。
【0097】更に、特に凝固点が25℃以下の可塑剤が
フィルムに柔軟性を与え、樹脂と微粒子との密着性を維
持するために好ましく用いられる。
【0098】また、本発明の光拡散フィルムに、紫外線
吸収剤を含有させることによって、高い紫外線吸収能を
有する光拡散フィルムを得ることが出来る。これは透明
な樹脂フィルムを直線的に通過するよりも光拡散層で散
乱、拡散してより長い距離を通過することになることに
よるものと考えられ、同等の紫外線吸収能ならば紫外線
吸収剤の添加量を少なくすることもできる。より好まし
くは添加する微粒子にも紫外線吸収性を持たせることが
望ましい。
【0099】本発明に有用な紫外線吸収剤としては、サ
リチル酸誘導体(UV−1)、ベンゾフェノン誘導体
(UV−2)、ベンゾトリアゾール誘導体(UV−
3)、アクリロニトリル誘導体(UV−4)、安息香酸
誘導体(UV−5)又は有機金属錯塩(UV−6)等が
あり、それぞれ(UV−1)としては、サリチル酸フェ
ニル、4−t−ブチルフェニルサリチル酸等を、(UV
−2)としては、2−ジヒドロキシベンゾフェノン、2
−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン等を、(U
V−3)としては、2−(2′−ヒドロキシ−5′−メ
チルフェニル)−ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒ
ドロキシ−3′−5′−ジ−ブチルフェニル)−5−ク
ロロベンゾトリアゾール等を、(UV−4)としては、
2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3′−ジフェニ
ルアクリレート、メチル−α−シアノ−β−(p−メト
キシフェニル)アクリレート等を、(UV−5)として
は、レゾルシノール−モノベンゾエート、2′,4′−
ジ−t−ブチルフェニル−3,5−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシベンゾエート等を、(UV−6)としては、ニ
ッケルビス−オクチルフェニルサルファミド、エチル−
3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルリン
酸のニッケル塩等を挙げることができる。
【0100】本発明で好ましく用いられる上記記載の紫
外線吸収剤は、透明性が高く、偏光板や液晶素子の劣化
を防ぐ効果に優れたベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤
やベンゾフェノン系紫外線吸収剤が好ましく、不要な着
色がより少ないベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤が特
に好ましい。本発明に用いれれる紫外線吸収剤添加液の
添加方法としては、下記に記載の方法が挙げられる。
【0101】(添加方法A)紫外線吸収剤添加液の調製
方法としては、アルコールやメチレンクロライド、ジオ
キソランなどの有機溶剤に紫外線吸収剤を溶解してから
直接ドープ組成中に添加する。
【0102】(添加方法B)紫外線吸収剤添加液の調製
方法としては、アルコールやメチレンクロライド、ジオ
キソランなどの有機溶剤に紫外線吸収剤と少量のセルロ
ースエステルを溶解してからインラインミキサーでドー
プに添加する。
【0103】添加方法Bの方が、紫外線吸収剤の添加量
を容易に調整できるため、生産性に優れていて好まし
い。
【0104】紫外線吸収剤の使用量は化合物の種類、使
用条件などにより一様ではないが、通常は光拡散フィル
ム1m2当り、0.1g〜2.0gが好ましく、0.3
g〜1.5gがさらに好ましく、0.5g〜1.0gが
特に好ましい。
【0105】本発明の別の実施態様では溶融押出し成型
によって製膜する方法も提供する。すなわち、ポリエス
テル等の熱可塑性樹脂を溶融押し出し成型して光拡散フ
ィルムを作製する際に、光拡散性を付与するための微粒
子を含む樹脂を延伸して光拡散フィルムを作製すること
によって、均一で平面性の良好な光拡散フィルムを得る
ことができたのである。以下に具体的に説明する。
【0106】本発明の光拡散フィルムには、ポリエステ
ルも好ましく用いられる。ポリエステルフィルムを構成
するポリエステルは、特に限定されるものではないが、
ジカルボン酸成分とジオール成分を主要な構成成分とす
るフィルム形成性を有するポリエステルであることが好
ましい。
【0107】主要な構成成分のジカルボン酸成分として
は、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2−6ナ
フタレンジカルボン酸、2−7ナフタレンジカルボン
酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、ジフェニルエー
テルジカルボン酸、ジフェニルエタンジカルボン酸、シ
クロヘキサンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、
ジフェニルチオエーテルジカルボン酸、ジフェニルケト
ンジカルボン酸、フェニルインダンジカルボン酸などを
挙げることができる。また、ジオール成分ととしては、
エチレングリコール、プロピレングリコール、テトラメ
チレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、2,
2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2
−ビス(4−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビスフェノ
ールフルオレンジヒドロキシエチルエーテル、ジエチレ
ングリコール、ネオペンチルグリコール、ハイドロキノ
ン、シクロヘキサンジオール等を挙げることができる。
【0108】これらを主要な構成成分とするポリエステ
ルの中でも透明性、機械的強度、寸法安定性等の点か
ら、ジカルボン酸成分として、テレフタル酸及び/又は
2−6ナフタレンジカルボン酸、ジオール成分として、
エチレングリコール及び/又はジエチレングリコールを
主要な構成成分とするポリエステルが好ましい。中で
も、ポリエチレンテレフタレート又はポリエチレン2−
6ナフタレートを主要な構成成分とするポリエステル
や、テレフタル酸と2−6ナフタレンジカルボン酸とエ
チレングリコールからなる共重合ポリエステル、及びこ
れらのポリエステルの二種以上の混合物を主要な構成成
分とするポリエステルが好ましい。ポリエステルに対し
てエチレンテレフタレートユニット(成分)又はエチレ
ン2−6ナフタレンユニット(成分)が70質量%以上
含有されていると、樹脂自身の透明性、機械的強度、寸
法安定性などに高度に優れたフィルムが得られる。
【0109】本発明の光拡散フィルムに用いられるポリ
エステルフィルムを構成するポリエステルは、本発明の
効果を阻害しない範囲であれば、更に他の共重合成分が
共重合されていても良いし、他のポリエステルが混合さ
れていても良い。これらの例としては、先に挙げたジカ
ルボン酸成分やジオール成分、またはそれらから成るポ
リエステルを挙げることができる。
【0110】本発明の光拡散フィルムに用いられるポリ
エステルフィルムを構成するポリエステルには、スルホ
ネート基を有する芳香族ジカルボン酸又はそのエステル
形成性誘導体、ポリオキシアルキレン基を有するジカル
ボン酸又はそのエステル形成性誘導体、ポリオキシアル
キレン基を有するジオールなどを共重合しても良い。ポ
リエステルの重合反応性やフィルムの透明性の点で、5
−ナトリウムスルホイソフタル酸、2−ナトリウムスル
ホテレフタル酸、4−ナトリウムスルホフタル酸、4−
ナトリウムスルホ−2,6−ナフタレンジカルボン酸及
びこれらのナトリウムを他の金属(例えばカリウム、リ
チウムなど)やアンモニウム塩、ホスホニウム塩などで
置換した化合物又はそのエステル形成性誘導体、ポリエ
チレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポ
リエチレングリコール−ポリプロピレングリコール共重
合体及びこれらの両端のヒドロキシ基を酸化するなどし
てカルボキシル基とした化合物などが好ましい。また、
フィルムの耐熱性を向上する目的では、ビスフェノール
系化合物、ナフタレン環又はシクロヘキサン環を有する
化合物を共重合することができる。
【0111】また、本発明の光拡散フィルムに用いられ
るポリエステルには、光拡散性を付与するため前出の微
粒子を添加することができる。特に溶融状態で製膜する
場合、水分を嫌うため、添加する微粒子は充分に乾燥さ
れたものを添加・混練することが望ましい。
【0112】本発明の光拡散フィルムに用いられるポリ
エステルには、酸化防止剤が含有されていても良い。特
にポリエステルが、ポリオキシアルキレン基を有する化
合物を含む場合に、本発明の目的の効果が顕著となる。
含有させる酸化防止剤はその種類につき特に限定はな
く、各種の酸化防止剤を使用することができるが、例え
ばヒンダードフェノール系化合物、ホスファイト系化合
物、チオエーテル系化合物などの酸化防止剤を挙げるこ
とができる。中でも透明性の点でヒンダードフェノール
系化合物の酸化防止剤が好ましい。
【0113】酸化防止剤の含有量は、通常、ポリエステ
ルに対して0.01〜2質量%、好ましくは0.1〜
0.5質量%である。
【0114】本発明のポリエステルフィルムには、必要
に応じて易滑性を付与することもできる。易滑性付与手
段としては、特に限定はないが、ポリエステルに不活性
無機粒子を添加する外部粒子添加方法、ポリエステルの
合成時に添加する触媒を析出させる内部粒子析出方法、
あるいは界面活性剤などをフィルム表面に塗布する方法
などが一般的である。
【0115】本発明のポリエステルフィルムの原料のポ
リエステルの合成方法は、特に限定があるわけではな
く、従来公知のポリエステルの製造方法に従って製造で
きる。例えば、ジカルボン酸成分をジオール成分と直接
エステル化反応させる直接エステル化法、初めにジカル
ボン酸成分としてジアルキルエステルを用いて、これと
ジオール成分とでエステル交換反応させ、これを減圧下
で加熱して余剰のジオール成分を除去することにより重
合させるエステル交換法を用いることができる。この
際、必要に応じてエステル交換触媒あるいは重合反応触
媒を用い、あるいは耐熱安定剤を添加するができる。ま
た、合成時の各過程で着色防止剤、酸化防止剤、結晶核
剤、滑り剤、安定剤、ブロッキング防止剤、紫外線吸収
剤、粘度調節剤、消泡剤、透明化剤、帯電防止剤、pH
調整剤、染料、顔料などを添加させても良い。
【0116】(本発明におけるガラス転移温度Tg、結
晶化温度Tc及び融点Tmの定義)フィルムあるいはペ
レット10mgを、毎分300mlの窒素気流中、30
0℃で溶融し、直ちに液体窒素中で急冷する。この急冷
サンプルを示差走査型熱量計(理学電器社製、DSC8
230型)にセットし、毎分100mlの窒素気流中、
毎分10℃の昇温速度で昇温し、Tg、Tc及びTmを
検出する。Tgはベースラインが偏奇し始める温度と、
新たにベースラインに戻る温度との平均値、Tcはその
発熱ピークのピーク温度、Tmはその吸熱ピークのピー
ク温度とした。なお、測定開始温度は、測定されるTg
より50℃以上低い温度とする。
【0117】次に、本発明のポリエステルを用いた本発
明の光拡散フィルムの製造方法について説明する。
【0118】本発明においてポリエステルフィルムは、
一方向の延伸倍率が1.0〜2.0倍、それと直交する
方向の延伸倍率が2.3〜7.0倍に二軸延伸製膜され
たポリエステルフィルムであることが好ましく、より好
ましくは、縦方向の延伸倍率が1.0〜2.0倍、横方
向の延伸倍率が2.3〜7.0倍に二軸延伸製膜された
ポリエステルフィルムであり、さらに好ましくは、縦方
向の延伸倍率が1.1〜1.8倍、横方向の延伸倍率が
3.0〜6.0倍に二軸延伸製膜されたポリエステルフ
ィルムである。
【0119】上記ポリエステルフィルムを得るには、従
来公知の方法で行うことができ特に限定されないが、以
下のような方法で行うことができる。縦方向とは、フィ
ルムの製膜方向(長手方向)を、横方向とはフィルムの
製膜方向と直角方向のことをいう。
【0120】まず、原料のポリエステルをペレット状に
成型し、熱風乾燥又は真空乾燥した後、光拡散性を付与
するための微粒子を添加、混合して分散させ、溶融押出
し、Tダイよりシート状に押出して、静電印加法などに
より冷却ドラムに密着させ、冷却固化させ、未延伸シー
トを得る。この時、微粒子を含む樹脂が微粒子を含まな
い樹脂でサンドイッチされるように共押し出しすること
もできる。
【0121】次いで、得られた未延伸シートを複数のロ
ール群及び/又は赤外線ヒーターなどの加熱装置を介し
てポリエステルのガラス転移温度(Tg)からTg+1
00℃の範囲内に加熱し、一段又は多段縦延伸する方法
である。本発明において、縦方向の延伸倍率は1.0〜
2.0倍の範囲であることが好ましく、より好ましく
は、1.1〜1.8倍の範囲である。
【0122】次に、上記の様にして得られた縦方向に延
伸されたポリエステルフィルムを、Tg〜Tm−20℃
の温度範囲内で、横延伸し次いで熱固定する。本発明に
おいて、横方向の延伸倍率は、2.3〜7.0倍の範囲
であることが好ましく、より好ましくは3.0〜6.0
倍の範囲、更に好ましくは4.0〜6.0倍の範囲であ
る。
【0123】横延伸する場合、2つ以上に分割された延
伸領域で温度差を1〜50℃の範囲で順次昇温しながら
横延伸すると巾方向の物性の分布が低減でき好ましい。
更に横延伸後、フィルムを、その最終横延伸温度以下で
Tg−40℃以上の範囲に0.01〜5分間保持する巾
方向の物性の分布が更に低減でき好ましい。
【0124】熱固定は、その最終横延伸温度より高温
で、Tm−150℃〜Tm−25℃の温度範囲内で通常
0.5〜300秒間熱固定する。熱固定温度はより好ま
しくはTm−140℃〜Tm−60℃の温度範囲で、更
に好ましくは、Tm−130℃〜Tm−70℃の温度範
囲で熱固定することである。この際、2つ以上に分割さ
れた領域で温度差を1〜100℃の範囲で順次昇温しな
がら熱固定することがより好ましい。
【0125】熱固定されたフィルムは通常Tg以下まで
冷却され、フィルム両端のクリップ把持部分をカットし
巻き取られる。この際、最終熱固定温度以下、Tg以上
の温度範囲内で、横方向及び/又は縦方向に0.1〜1
0%弛緩処理することが好ましい。また、冷却は、最終
熱固定温度からTgまでを、毎秒100℃以下の冷却速
度で徐冷することが好ましい。冷却、弛緩処理する手段
は特に限定はなく、従来公知の手段で行えるが、特に複
数の温度領域で順次冷却しながら、これらの処理を行う
ことが、フィルムの寸法安定性向上の点で好ましい。な
お、冷却速度は、最終熱固定温度をTl、フィルムが最
終熱固定温度からTgに達するまでの時間をtとしたと
き、(Tl−Tg)/tで求めた値である。
【0126】これら熱固定条件、冷却、弛緩処理条件の
より最適な条件は、フィルムを構成するポリエステルに
より異なるので、得られた二軸延伸フィルムの物性を測
定し、好ましい特性を有するように適宜調整することに
より決定すれば良い。
【0127】また、上記フィルム製造に際し、延伸の前
及び/又は後で帯電防止層、易滑性層、接着層、バリア
ー層などの機能性層を塗設しても良い。この際、コロナ
放電処理、プラズマ処理、薬液処理などの各種表面処理
を必要に応じて施すことができる。カットされたフィル
ム両端のクリップ把持部分は、粉砕処理された後、ある
いは必要に応じて造粒処理や解重合・再重合などの処理
を行った後、同じ品種のフィルム用原料として又は異な
る品種のフィルム用原料として再利用しても良い。
【0128】本発明の一方向のみに延伸製膜されたポリ
エステルフィルムとは、上記二軸延伸製膜において、ど
ちらか一方向のみを行うことで得られる。延伸する方向
は、縦方向、横方向いずれでも良いが、より好ましく
は、横方向のみに延伸製膜する方法である。この場合、
延伸倍率は2.3〜7.0倍の範囲であることが好まし
く、より好ましくは3.0〜6.0倍の範囲、更に好ま
しくは4.0〜6.0倍の範囲である。上記のようにし
て製膜されたポリエステルフィルムの面方向においての
屈折率は、横方向の屈折率(nTD)と縦方向の屈折率
(nMD)との差nTD−nMDが0.03以上である
ことが好ましく、より好ましくは0.04以上、更に好
ましくは0.05以上である。
【0129】本発明において、上記のように製膜された
ポリエステルフィルムの80℃30分処理での熱収縮率
が縦・横方向ともに5%以下であることが好ましい。よ
り好ましくは、熱収縮率が縦・横方向ともに2%以下、
更に好ましくは、1%以下である。
【0130】本発明で用いるポリエステルフィルムのT
gは、50℃以上が好ましく、更に60℃以上が好まし
い。Tgは示差走査熱量計で測定するところのベースラ
インが偏奇し始める温度と、新たにベースラインに戻る
温度との平均値として求められる。
【0131】本発明において、光拡散フィルムの表面が
導電性を有することが好ましく、表面比抵抗(23℃、
25%RH)が1×1012Ω/□以下であることが好ま
しい。より好ましくは、1×1011Ω/□以下、更に好
ましくは、1×1010Ω/□以下である。
【0132】本発明において導電性を付与するには特に
限定されないが、吸湿性物質又は導電性物質を含有させ
ることによって形成することができる。これら導電性を
付与させる物質としては、例えば、界面活性剤、導電性
ポリマー、無機金属酸化物を挙げることができる。
【0133】用いることができる界面活性剤としては、
アニオン性、カチオン性、両性及びノニオン性のいずれ
でも良い。アニオン性界面活性剤としては、例えばアル
キルカルボン酸塩、アルキルスルフォン酸塩、アルキル
ベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルフォン
酸塩、アルキル硫酸エステル類、アルキルリン酸エステ
ル類、N−アシル−N−アルキルタウリン類、スルホコ
ハク酸エステル類、スルホアルキルポリオキシエチレン
アルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンアル
キルリン酸エステル類などのような、カルボキシ基、ス
ルホ基、ホスホ基、硫酸エステル基、燐酸エステル基等
の酸性基を含むものが好ましい。
【0134】カチオン性界面活性剤としては、例えばア
ルキルアミン塩類、脂肪族あるいは芳香族第4級アンモ
ニウム塩類、ピリジニウム、イミダゾリウムなどの複素
環第4アンモニウム塩類、及び脂肪族又は複素環を含む
ホスホニウム又はスルホニウム塩類等が好ましい。
【0135】両性界面活性剤としては、例えばアミノ酸
類、アミノアルキルスルホン酸類、アミノアルキル硫酸
又は燐酸エステル類、アルキルベタイン類、アミンオキ
シド類等が好ましい。
【0136】ノニオン性界面活性剤としては、例えばサ
ポニン(ステロイド系)、アルキレンオキサイド誘導体
(例えばポリエチレングリコール、ポリエチレングリコ
ール/ポリプロピレングリコール縮合物、ポリエチレン
グリコールアルキルエーテル類又はポリエチレングリコ
ールアルキルアリールエーテル類、ポリエチレングリコ
ールエステル類、ポリエチレングリコールソルビタンエ
ステル類、ポリアルキレングルコールアルキルアミン又
はアミド類、シリコーンのポリエチレンオキサイド付加
物類)、グリシドール誘導体(例えばアルケニルコハク
酸ポリセリド、アルキルフェノールポリグリセリド)、
多価アルコール脂肪酸エステル類等のアルキルエステル
類等が好ましい。
【0137】導電性ポリマーは、特に限定されず、アニ
オン性、カチオン性、両性及びノニオン性のいずれでも
良いが、その中でも好ましいのは、アニオン性、カチオ
ン性である。より好ましいのは、アニオン性では、スル
ホン酸系、カルボン酸系、カチオン性では、3級アミン
系、4級アンモニウム系のポリマー又はラテックスであ
る。
【0138】これらの導電性ポリマーは、例えば特公昭
52−25251号、特開昭51−29923号、特公
昭60−48024号記載のアニオン性ポリマー又はラ
テックス、特公昭57−18176号、同57−560
59号、同58−56856号、米国特許第4,11
8,231号などに記載のカチオン性ポリマー又はラテ
ックスを挙げることができる。
【0139】本発明の光拡散フィルムは耐擦傷性を向上
させるために必要に応じて表面にクリアハードコート層
を塗設することもできる。このため活性線硬化樹脂(例
えば紫外線硬化樹脂)あるいは熱硬化樹脂を含む塗布組
成物を塗設することができるが、塗布する下面の表面粗
さが粗いと、クリアハードコートの表面が増幅されて粗
くなることがある。しかしながら、本発明の光拡散フィ
ルムは平面性に優れ、表面粗さも小さいため、クリアハ
ードコート層を設ける場合においても、その表面におい
て良好な平面性を得ることができるのである。
【0140】さらに、本発明の光拡散フィルムには必要
に応じて、表層もしくは内部に帯電防止剤を添加するこ
ともできる。又、塗布によって帯電防止層、反射防止
層、易接着層を塗設することができる。
【0141】本発明の光拡散フィルムは表面を改質する
ため、コロナ放電処理、プラズマ放電処理を施すことも
可能であり、これによって接着層等の濡れ性を改善した
り、接着性をより高めることもできる。
【0142】本発明の光拡散フィルムは透過型スクリー
ン部材のレンチキュラーシートに接着剤を介して貼合し
利用することができ、良好な光拡散性はもとより、平面
性に優れるため特に良好な接着性を持たせることができ
る。
【0143】本発明の光拡散フィルムは、偏光板保護フ
ィルムの一部として用いることもできる。偏光板は、一
般的な方法で作製することができる。例えば、セルロー
スエステルからなる本発明の光拡散フィルムの場合、ア
ルカリ処理し、沃素溶液中に浸漬延伸して作製した偏光
膜の両面に、完全ケン化型ポリビニルアルコール水溶液
を用いて貼り合わせる方法がある。アルカリケン化処理
とは、このときの水系接着剤の濡れを良くし、接着性を
向上させるために、セルロースエステルフィルムを高温
の強アルカリ液中に浸ける処理のことをいう。
【0144】偏光板の主たる構成要素である偏光膜と
は、一定方向の偏波面の光だけを通す素子であり、前述
のように、ポリビニルアルコール系偏光フィルムがよく
知られており、該偏光膜を本発明の光拡散フィルムと別
の偏光板用保護フィルムである透明なプラスチックフィ
ルムでサンドイッチし張り合わされて偏光板が形成され
る。
【0145】又、本発明の光拡散フィルムは透過型の液
晶表示装置や広告板等のバックライトとして使われるサ
イドライト方式の面光源装置に使われている導光板に接
着されて使用することもできる。又、サイドライト方式
だけでなく直下型の面光源装置にも利用することが出
来、更に液晶表示装置以外にも各種の機器の光拡散フィ
ルムとして使用することができる。
【0146】
【実施例】以下、実施例を用いて、本発明を具体的に説
明するが、本発明はこれらに限定されない。
【0147】実施例1 表1に示した成分を含む微粒子が分散された各々のドー
プを以下のように作製した。
【0148】まず、微粒子はエタノール10kgに添加
して分散した。残りのエタノールとこれ以外の組成物を
密閉容器に投入し、加圧下で80℃に保温し撹拌しなが
ら完全に溶解した後、濾過した。更にここに微粒子が分
散されたエタノール液を添加して十分に混合した後、再
度濾過を行った。
【0149】
【表1】
【0150】上記で用いた化合物を以下に記す。 CAP: セルロースアセテートプロピオネート(アセチル置換度1.9、プロピオニル 置換度0.8、数平均分子量100,000) TAC: セルローストリアセテート(平均酢化度 61%) PC : ポリカーボネート樹脂(粘度平均分子量4万、ビスフェノールA型) UV吸収剤A1: チヌビン326(チバスペシャリティーケミカルズ(株)製)0.3kg チヌビン109(チバスペシャリティーケミカルズ(株)製)0.4kg チヌビン117(チバスペシャリティーケミカルズ(株)製)0.4kg UV吸収剤A2: チヌビン326(チバスペシャリティーケミカルズ(株)製)0.1kg チヌビン109(チバスペシャリティーケミカルズ(株)製)0.2kg チヌビン117(チバスペシャリティーケミカルズ(株)製)0.2kg UV吸収剤A3: チヌビン326(チバスペシャリティーケミカルズ(株)製)0.3kg チヌビン109(チバスペシャリティーケミカルズ(株)製)0.5kg チヌビン117(チバスペシャリティーケミカルズ(株)製)0.5kg 可塑剤B: トリフェニルフォスフェート 11kg 可塑剤C: トリフェニルフォスフェート 8kg エチルフタリルエチルグリコレート 3kg 微粒子D: ポリスチレン微粒子(平均粒径10μm) 15kg 微粒子E: アエロジルR972V(日本アエロジル(株)製) 0.1kg 微粒子F: アエロジルR972V(日本アエロジル(株)製) 10kg 微粒子G: ポリスチレン微粒子(平均粒径2μm) 5kg ポリスチレン微粒子(平均粒径10μm) 5kg 次に、これをそれぞれ冷却して33℃に保ち、ステンレ
スバンド上に均一に流延し、33℃で5分間乾燥した。
ステンレスバンド上から剥離後、テンターを残留溶媒量
が10〜30質量%で延伸倍率が1.01〜1.05倍
となるように行った。
【0151】更に多数のロールで搬送させながら乾燥を
終了させ、表2の光拡散フィルム1〜5を得た(光拡散
フィルム1のみテンターを行わなかった)。
【0152】同様に、ベルト流延装置を用い、表1に記
載のドープ2及びドープ3を用いて2つのスリットを有
するダイ内で合流させ2層構成にする同時多層流延方法
で共流延液を温度33℃、1500mm幅でステンレス
製の流延ベルト上にベルト側から第1層(ドープ2)、
第2層(ドープ3)の順で、乾燥膜厚でドープ2が30
0μmとなりドープ3が100μmとなるように、ステ
ンレスバンド上に均一に流延し、33℃で5分間乾燥し
た。ステンレスバンド上から剥離後、残留溶媒量が30
質量%〜10質量%で延伸倍率が1.01〜1.05倍
となるようにテンターを行った。更に多数のロールで搬
送させながら乾燥を終了させ、表2の光拡散フィルム6
を得た。
【0153】同様に、ベルト流延装置を用い、表1に記
載のドープ2をドープ3でサンドイッチするように3つ
のスリットを有するダイ内で合流させ3層構成にする同
時多層流延方法で共流延液を温度33℃、1500mm
幅でステンレス製の流延ベルト上にベルト側から第1層
(ドープ3)、第2層(ドープ2)、第3層(ドープ
3)の順で、乾燥膜厚でドープ2が180μmとなりド
ープ3が10μmとなるように、ステンレスバンド上に
均一に流延し、33℃で5分間乾燥した。ステンレスバ
ンド上から剥離後、残留溶媒量が30質量%〜10質量
%で延伸倍率が1.01〜1.05倍となるようにテン
ターを行った。
【0154】更に多数のロールで搬送させながら乾燥を
終了させ、表2の光拡散フィルム7を得た。
【0155】比較例1 表1に示した成分を含むドープ7を前述と同様の方法で
調製した。すなわち、微粒子はエタノール10kgに添
加して分散した。これ以外の組成物を密閉容器に投入
し、加圧下で80℃に保温し撹拌しながら完全に溶解し
た後、濾過した。
【0156】更にここに微粒子が分散されたエタノール
液を添加して十分に混合した後、再度濾過を行った。冷
却して33℃に保ち、ステンレスバンド上に均一に流延
し、33℃で5分間乾燥した。ステンレスバンド上から
剥離後、更に多数のロールで搬送させながら乾燥を終了
させ、乾燥膜厚80μmのフィルムを得た。このフィル
ムの流延の際にステンレスバンド側(B面側)だった面
に下記の組成物をリバースロールコートにより塗設して
乾燥膜厚で10μmの光拡散層を設け、比較の光拡散フ
ィルム1とした。
【0157】 (塗布組成物) ジアセチルセルロース 1.0kg ポリスチレン粒子(平均粒径10μm) 0.3kg 酢酸エチル 50kg アセトン 32kg イソプロピルアルコール 4kg 上記で得られた本発明の試料1〜7、比較の試料1につ
いて、下記の方法に従って評価を行った。
【0158】(a)カール値の測定 フィルム試料を23℃55%RH環境下で48時間放置
後、該フィルムを長手方向(製膜方向)2mm、幅手方
向50mmに切断する。さらに、そのフィルム小片を2
3±2℃、55%RH環境下で24時間調湿し、曲率ス
ケールを用いて、該フィルムと合致するカーブを有する
円周に相当する曲率半径を確認し、その曲率半径(1/
m)を該フィルムのカール値とした。
【0159】(b)ロール汚れ 10000mの光拡散フィルムを作製した後、ステンレ
スバンド支持体から剥離したフィルムが接する一本目の
ロールの汚れ具合を目視で観察し、以下のランクに分け
て評価した。
【0160】 ◎…ロールが汚れているのが全くわからない ○…ロールのごく一部がかすかに汚れている △…ロールが全面的にかすかに汚れている ×…ロールが全面的に汚れている (c)中心線表面粗さ(Ra) 光干渉式表面粗さ測定器(WYKO社製 RST Pl
us)を用いて、各試料のA面及びB面について0.2
mm×0.3mmの面積について各Raを測定した。
【0161】 ◎:Ra 0.05μm未満 ○:Ra 0.05〜0.2μm未満 △:Ra 0.2μm以上 (d)紫外線透過率 Spectrophotometer U−3200
(日立製作所製)でフィルムの分光吸収スペクトルを測
定し、380nmにおける透過率を求めた。
【0162】 ◎:透過率 6%未満 ○:透過率 6%以上10%未満 △:透過率 10%以上 (e)ヘイズ(濁度)の測定 フィルム試料1枚で、ASTM−D1003−52に従
って測定した。
【0163】得られた結果を表2に示す。 (f)密着性(碁盤目付着性試験) JIS D0202の4.15に記載の碁盤目付着性試
験に準じて、接着性の評価を実施した。すなわち、JI
S K5400の6.15による方法で試験面に1mm
幅で碁盤目100個(10×10)を作り、碁盤目の上
にJIS Z1522に記載のセロハン粘着テープ(幅
18mm)を完全に付着させ、直ちにテープの一端を試
験面に直角に保ち、瞬間的に引き離し、完全に剥がれな
いで残った碁盤目の数を調べた。
【0164】 A:全く剥離されなかった B:剥離された面積割合が10%未満であった C:剥離された面積割合が10〜30%未満であった D:剥離された面積割合が30%以上であった
【0165】
【表2】
【0166】実施例2 ポリエチレンテレフタレートを用いた光拡散フィルム8
を以下のように作製した。
【0167】テレフタル酸ジメチル100質量部、エチ
レングリコール65質量部、ジエチレングリコール2質
量部にエステル交換触媒として酢酸マグネシウム水和物
0.05質量部を添加し、常法に従ってエステル交換反
応を行った。得られた生成物に、三酸化アンチモン0.
05質量部、リン酸トリメチルエステル0.03質量部
を添加した。次いで、徐々に昇温、減圧にし、280
℃、0.5mmHgで重合を行い、固有粘度0.70、
融点(Tm)261℃、ガラス転移温度(Tg)76℃
のポリエチレンテレフタレートを得た。
【0168】さらに、このポリエチレンテレフタレート
を150℃で8時間真空乾燥した後、微粒子として、東
芝シリコーン(株)製トスパール3120(平均粒径1
2μm)及びトスパール120(平均粒径2μm)を各
々5質量%となるように添加し、充分に混練し、押出機
を用いて285℃で溶融押出し、30℃の冷却ドラム上
に静電印加しながら密着させ、冷却固化させ未延伸シー
トを得た。この未延伸シートをロール式縦延伸機を用い
て、85℃で縦方向に1.2倍延伸した。表裏面の温度
差は5℃以内であった。
【0169】得られた一軸延伸フィルムをテンター式横
延伸機を用いて、95℃で横方向に2.5倍延伸した。
次いで、70℃で2秒間熱処理し、更に熱固定ゾーン1
80℃で25秒間熱固定した。次いで、150℃で横
(幅手)方向に弛緩処理し巻き取り、横方向の長さ15
00mm、厚さ500μmの二軸延伸ポリエチレンテレ
フタレート(PET)の光拡散フィルム8を作製した。
【0170】比較例2 微粒子を添加しない以外は実施例2に記載されているの
と同様の方法で作製したPETフィルムに下記の塗布組
成物を乾燥膜厚で16μmとなるように塗設して比較の
光拡散フィルム2を得た。
【0171】 (塗布組成物) ポリエステル樹脂(東洋紡績社製のバイロン200) 10kg ポリスチレン粒子(平均粒径10μm) 4kg トルエン 11kg メチルエチルケトン 3kg 前述のカール測定、及び表面粗さ測定、碁盤目付着性試
験(密着性)、ヘイズの測定を実施した。その結果を表
3に示す。
【0172】
【表3】
【0173】実施例3 本発明の光拡散フィルムを用いて偏光板を作製し、偏光
板としての評価を以下のように行った。
【0174】偏光板用保護フィルムの1枚を本発明の光
拡散フィルム7あるいは比較の光拡散フィルム1とし、
もう一方のフィルムとして厚さ80μmのトリアセチル
セルロースフィルム(コニカタック KC8UVSF)
を用いて偏光板を作製した。
【0175】偏光膜は厚さ120μmのポリビニルアル
コールフィルムをヨウ素1kg、ヨウ化カリウム2k
g、ホウ酸4kgを含む水溶液100kgに浸漬し50
℃で4倍に延伸し作製した。
【0176】下記1.〜5.の工程で、偏光膜と本発明
の光拡散フィルム7あるいは比較の光拡散フィルム1お
よび厚さ80μmのトリアセチルセルロースフィルム
(コニカタック KC8UVSF)とをはり合わせて偏
光板を作製した。
【0177】〈偏光板の作製方法〉 1.長手方向30cm、巾手方向18cmに切り取った
光拡散フィルム7(あるいは比較の光拡散フィルム1)
の試料を2mol/lの水酸化ナトリウム溶液に60℃
で2分間浸漬し、さらに水洗、乾燥させた。また、厚さ
80μmのトリアセチルセルロースフィルム(コニカタ
ック KC8UVSF)についても同様の操作でアルカ
リ処理を行った。
【0178】2.保護フィルム試料と同サイズの上記偏
光膜を固形分2質量%のポリビニルアルコール接着剤槽
中に1〜2秒間浸漬させた。
【0179】3.上記2.の偏光膜に付着した過剰の接
着剤を軽く取り除き、上記1.の光拡散フィルム試料
(あるいは比較の光拡散フィルム1)のb面上にのせ
て、さらに上記1.で用意した厚さ80μmのトリアセ
チルセルロースフィルム試料のやはりb面と接着剤とが
接する様に積層し配置した。
【0180】4.ハンドローラで上記3.で積層された
偏光膜と光拡散フィルム、トリアセチルセルロースフィ
ルムとの積層物の端部から過剰の接着剤及び気泡を取り
除きはり合わせる。ハンドローラの圧力は約0.2〜
0.3MPa、ローラスピードは約2m/minとし
た。
【0181】5.80℃の乾燥器中に4.で得た試料を
2分間放置した。このようにして作製した本発明光拡散
フィルム7を用いた偏光板及び比較の光拡散フィルム1
を用いた偏光板について、カッターにより断裁したとこ
ろ、比較の光拡散フィルムを用いた偏光板では端部で光
拡散層の膜剥がれが生じたが、本発明の光拡散フィルム
を用いた偏光板では端部の剥がれは認められなかった。
【0182】また、この偏光板は、液晶ディスプレイの
液晶部とバックライトとの間に配置された偏光板とし
て、光拡散フィルムが貼合されている側がバックライト
側となるように配置することによって、優れた表示性を
示すことが出来た。
【0183】
【発明の効果】より光学的等方性に優れ、平面性が高
く、表面が平滑で、カールも少なく、面品質の良好な、
生産性の高い光拡散フィルムとその製造方法が得られ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のセルロースエステル積層フィルムの製
造装置の一例を示す工程図である。
【図2】本発明の製造方法で用いられるスリットダイの
断面図を表す。
【符号の説明】
1 ドープ液タンク 1a ドープ液 2 微粒子添加液タンク 2a 微粒子添加液 3 タンク 3a 紫外線吸収剤添加液 4a ポンプ 4b ポンプ 4c ポンプ 4d ポンプ 5a インラインミキサー 5b インラインミキサー 6 スリットダイ 7 ドラム 8 流延ベルト 9 ローラ 10 セルロースエステル積層フィルム 11 流延口 12 スリット 13 スリット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渋江 俊明 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内 (72)発明者 萩原 俊幸 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内 Fターム(参考) 2H042 BA02 BA15 BA20 4F071 AA09 AA26 AA31 AA43 AA50 AA67 AC10 AD02 AE04 AE05 AE19 AF30Y AF35 AG34 AH19 BA02 BB02 BB08 BC02 4J002 AB021 BB012 BB031 BB121 BB171 BB221 BC031 BC032 BD101 BD121 BD132 BE021 BG002 BG041 BG042 BG061 BG062 BK001 CC022 CC162 CC182 CC192 CF001 CF002 CF061 CG001 CG002 CH091 CL001 CL002 CM041 CM042 CN031 CP032 DE096 DE106 DE136 DE146 DE236 DG046 DJ016 DJ036 DJ046 EE038 EH037 EH097 EH147 EJ068 ET008 EU178 EW047 EZ008 FD027 FD058 FD310 GF00 GP00 HA05

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微粒子を含有するドープを支持体上に流
    延し、剥離後乾燥させて、ヘイズ30%以上のフィルム
    を作製することを特徴とする光拡散フィルムの製造方
    法。
  2. 【請求項2】 少なくとも2種以上のドープを使用し、
    該ドープを支持体上に同時又は逐次流延した後、剥離後
    乾燥させて、ヘイズ30%以上のフィルムを作製する光
    拡散フィルムの製造方法において、流延する支持体側
    (B面側)に用いられるドープと空気側(A面側)に用
    いられるドープの少なくとも一方に微粒子を添加するこ
    とを特徴とする光拡散フィルムの製造方法。
  3. 【請求項3】 少なくとも2種以上のドープを使用し、
    該ドープを支持体上に同時又は逐次流延した後、剥離後
    乾燥させて、ヘイズ30%以上の光拡散フィルムを作製
    する光拡散フィルムの製造方法において、用いられるド
    ープが、フィルムの表層を形成する1種以上のドープと
    内部領域を形成するための少なくとも1種以上のドープ
    とからなり、内部領域を形成するための少なくとも1つ
    のドープに微粒子が含有されていることを特徴とする光
    拡散フィルムの製造方法。
  4. 【請求項4】 微粒子を含有するドープ中の微粒子の添
    加量が固形分あたり1質量%以上であることを特徴とす
    る請求項1〜3のいずれか1項に記載の光拡散フィルム
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 表層を形成するためのドープに含まれる
    微粒子の濃度が固形分あたり0〜0.5質量%であり、
    これら2種のドープに挟まれたフィルムの内部領域を形
    成する少なくとも1つのドープの微粒子の濃度が固形分
    あたり1質量%以上であることを特徴とする請求項3記
    載の光拡散フィルムの製造方法。
  6. 【請求項6】 微粒子を含む樹脂フィルムを延伸して、
    ヘイズ30%以上の光拡散フィルムを作製することを特
    徴とする光拡散フィルムの製造方法。
  7. 【請求項7】 微粒子を含む熱可塑性樹脂の成形物を一
    方向の延伸倍率が1.0〜2.0倍でもう1方向の延伸
    倍率が2.3〜7.0倍に二軸延伸製膜することによ
    り、ヘイズ30%以上の光拡散フィルムを作製すること
    を特徴とする光拡散フィルムの製造方法。
  8. 【請求項8】 延伸工程を有することを特徴とする請求
    項1〜5のいずれか1項に記載の光拡散フィルムの製造
    方法。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8に記載の方法により製造さ
    れたことを特徴とする光拡散フィルム。
  10. 【請求項10】 微粒子を含有するヘイズ30%以上の
    光拡散フィルムにおいて、可塑剤が含まれていることを
    特徴とする光拡散フィルム。
  11. 【請求項11】 凝固点が25℃以下の可塑剤が含有さ
    れていることを特徴とする請求項9又は10に記載の光
    拡散フィルム。
  12. 【請求項12】 紫外線吸収剤が含まれることを特徴と
    する請求項9〜12のいずれか1項に記載の光拡散フィ
    ルム。
  13. 【請求項13】 光拡散フィルムがセルロースエステル
    を含有することを特徴とする請求項9〜12のいずれか
    1項に記載の光拡散フィルム。
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