JP2001172274A - 4−アセチルテトラヒドロピランの製法 - Google Patents
4−アセチルテトラヒドロピランの製法Info
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- JP2001172274A JP2001172274A JP36037599A JP36037599A JP2001172274A JP 2001172274 A JP2001172274 A JP 2001172274A JP 36037599 A JP36037599 A JP 36037599A JP 36037599 A JP36037599 A JP 36037599A JP 2001172274 A JP2001172274 A JP 2001172274A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明の課題は、4-アセチル-4-アルコキシ
カルボニルテトラヒドロピランから、温和な条件で煩雑
な操作を必要とすることなく、4-アセチルテトラヒドロ
ピランを高収率で製造することが出来る、4-アセチルテ
トラヒドロピランの製法を提供するものである。 【解決手段】 本発明の課題は、塩基の存在下、4-アセ
チル-4-アルコキシカルボニルテトラヒドロピランと過
酸化水素とを反応させることを特徴とする、4-アセチル
テトラヒドロピランの製法によって解決される。
カルボニルテトラヒドロピランから、温和な条件で煩雑
な操作を必要とすることなく、4-アセチルテトラヒドロ
ピランを高収率で製造することが出来る、4-アセチルテ
トラヒドロピランの製法を提供するものである。 【解決手段】 本発明の課題は、塩基の存在下、4-アセ
チル-4-アルコキシカルボニルテトラヒドロピランと過
酸化水素とを反応させることを特徴とする、4-アセチル
テトラヒドロピランの製法によって解決される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、4-アセチル-4-ア
ルコキシカルボニルテトラヒドロピランを脱炭酸して4-
アセチルテトラヒドロピランを製造する方法に関する。
4-アセチルテトラヒドロピランは、医薬品の合成中間体
又は合成原料として有用な化合物である。
ルコキシカルボニルテトラヒドロピランを脱炭酸して4-
アセチルテトラヒドロピランを製造する方法に関する。
4-アセチルテトラヒドロピランは、医薬品の合成中間体
又は合成原料として有用な化合物である。
【0002】
【従来の技術】従来、4-アセチルテトラヒドロピランの
製法としては、2,2'-ジクロロエチルエーテルとシアノ
酢酸エチルを反応させて4-シアノテトラヒドロピラン-4
-カルボン酸エチルを合成した後、水酸化カリウムと反
応させて4-シアノテトラヒドロピラン-4-カルボン酸を
合成、次いで、これを高温で加熱して4-シアノテトラヒ
ドロピランとし、更に、グリニャール試薬と反応させて
4-アセチルテトラヒドロピランを製造する方法が開示さ
れている(J.Am.Chem.Soc.,64,1672(1942))。しかしな
がら、この方法では多段階の反応が必要であり、又グリ
ニャール試薬を用いなければならず、反応操作や後処理
が煩雑となる等、工業的製法としては不利であった。
製法としては、2,2'-ジクロロエチルエーテルとシアノ
酢酸エチルを反応させて4-シアノテトラヒドロピラン-4
-カルボン酸エチルを合成した後、水酸化カリウムと反
応させて4-シアノテトラヒドロピラン-4-カルボン酸を
合成、次いで、これを高温で加熱して4-シアノテトラヒ
ドロピランとし、更に、グリニャール試薬と反応させて
4-アセチルテトラヒドロピランを製造する方法が開示さ
れている(J.Am.Chem.Soc.,64,1672(1942))。しかしな
がら、この方法では多段階の反応が必要であり、又グリ
ニャール試薬を用いなければならず、反応操作や後処理
が煩雑となる等、工業的製法としては不利であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、即
ち、上記問題点を解決し、4-アセチル-4-アルコキシカ
ルボニルテトラヒドロピランから、温和な条件で煩雑な
操作を必要とすることなく、4-アセチルテトラヒドロピ
ランを高収率で製造することが出来る、4-アセチルテト
ラヒドロピランの製法を提供するものである。
ち、上記問題点を解決し、4-アセチル-4-アルコキシカ
ルボニルテトラヒドロピランから、温和な条件で煩雑な
操作を必要とすることなく、4-アセチルテトラヒドロピ
ランを高収率で製造することが出来る、4-アセチルテト
ラヒドロピランの製法を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の課題は、塩基の
存在下、一般式(1)
存在下、一般式(1)
【0005】
【化2】 (Rは、アルキル基を示す。)
【0006】で示される4-アセチル-4-アルコキシカル
ボニルテトラヒドロピランと過酸化水素とを反応させる
ことを特徴とする、4-アセチルテトラヒドロピランの製
法によって解決される。
ボニルテトラヒドロピランと過酸化水素とを反応させる
ことを特徴とする、4-アセチルテトラヒドロピランの製
法によって解決される。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の反応において使用する4-
アセチル-4-アルコキシカルボニルテトラヒドロピラン
は、前記の一般式(1)で示される。その一般式(1)
において、Rはアルキル基を示す。
アセチル-4-アルコキシカルボニルテトラヒドロピラン
は、前記の一般式(1)で示される。その一般式(1)
において、Rはアルキル基を示す。
【0008】前記アルキル基としては、特に炭素数1〜
5のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル
基、プロピル基(及びその異性体)、ブチル基(及びそ
の異性体)、ペンチル基(及びその異性体)が挙げられ
る。
5のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル
基、プロピル基(及びその異性体)、ブチル基(及びそ
の異性体)、ペンチル基(及びその異性体)が挙げられ
る。
【0009】本発明において使用する塩基は、無機塩基
又は有機塩基である。前記無機塩基としては、水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物;
炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸
塩;リン酸ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン
酸カリウム、リン酸水素二カリウム等のアルカリ金属リ
ン酸塩;酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、プロピオン酸
ナトリウム、プロピオン酸カリウム等のアルカリ金属有
機酸塩;ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド等
のアルカリ金属アルコキシドが挙げられる。
又は有機塩基である。前記無機塩基としては、水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物;
炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸
塩;リン酸ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン
酸カリウム、リン酸水素二カリウム等のアルカリ金属リ
ン酸塩;酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、プロピオン酸
ナトリウム、プロピオン酸カリウム等のアルカリ金属有
機酸塩;ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド等
のアルカリ金属アルコキシドが挙げられる。
【0010】前記有機塩基としては、トリメチルアミ
ン、トリエチルアミン、エチルジイソプロピルアミン、
ジエチルイソプロピルアミン、トリイソプロピルアミ
ン、ベンジルジメチルアミン、ベンジルジエチルアミン
等の三級アミン類;ピリジン、メチルピリジン、ジメチ
ルピリジン等のピリジン類が挙げられるが、好ましくは
アミン類、更に好ましくはトリエチルアミンが使用され
る。
ン、トリエチルアミン、エチルジイソプロピルアミン、
ジエチルイソプロピルアミン、トリイソプロピルアミ
ン、ベンジルジメチルアミン、ベンジルジエチルアミン
等の三級アミン類;ピリジン、メチルピリジン、ジメチ
ルピリジン等のピリジン類が挙げられるが、好ましくは
アミン類、更に好ましくはトリエチルアミンが使用され
る。
【0011】前記塩基の使用量は、原料の4-アセチル-4
-アルコキシカルボニルテトラヒドロピランに対して、
好ましくは0.1〜5.0倍モル、更に好ましくは0.2〜2.5倍
モルである。これらの塩基は、単独又は二種以上を混合
して使用しても良い。
-アルコキシカルボニルテトラヒドロピランに対して、
好ましくは0.1〜5.0倍モル、更に好ましくは0.2〜2.5倍
モルである。これらの塩基は、単独又は二種以上を混合
して使用しても良い。
【0012】本発明の反応において使用する過酸化水素
は水溶液であるのが好ましく、その濃度は、好ましくは
5〜70重量%、更に好ましくは30〜50重量%である。
又、その使用量は、原料の4-アセチル-4-アルコキシカ
ルボニルテトラヒドロピランに対して、好ましくは0.1
〜3.0倍モル、更に好ましくは0.2〜2.5倍モルである。
は水溶液であるのが好ましく、その濃度は、好ましくは
5〜70重量%、更に好ましくは30〜50重量%である。
又、その使用量は、原料の4-アセチル-4-アルコキシカ
ルボニルテトラヒドロピランに対して、好ましくは0.1
〜3.0倍モル、更に好ましくは0.2〜2.5倍モルである。
【0013】本発明の反応は溶媒の存在下で行うのが好
ましい。使用される溶媒は、反応系を均一に出来るもの
ならば特に制限はなく、例えば、メタノール、エタノー
ル、イソプロピルアルコール、t-ブチルアルコール等の
アルコール類;水が挙げられる。
ましい。使用される溶媒は、反応系を均一に出来るもの
ならば特に制限はなく、例えば、メタノール、エタノー
ル、イソプロピルアルコール、t-ブチルアルコール等の
アルコール類;水が挙げられる。
【0014】前記溶媒の使用量は、原料の4-アセチル-4
-アルコキシカルボニルテトラヒドロピラン1gに対し
て、好ましくは0〜50ml、更に好ましくは0〜30mlであ
る。これらの溶媒は、単独又は二種以上を混合して使用
しても良い。
-アルコキシカルボニルテトラヒドロピラン1gに対し
て、好ましくは0〜50ml、更に好ましくは0〜30mlであ
る。これらの溶媒は、単独又は二種以上を混合して使用
しても良い。
【0015】本発明の反応は、塩基の存在下、4-アセチ
ル-4-アルコキシカルボニルテトラヒドロピランと過酸
化水素とを液相で接触させることが好ましく、例えば、
不活性ガス雰囲気にて、4-アセチル-4-アルコキシカル
ボニルテトラヒドロピラン及び溶媒を混合した後、過酸
化水素及び塩基を滴下して、加熱攪拌する等の方法によ
って、常圧又は加圧下で行われる。その際の反応温度
は、好ましくは10〜80℃、更に好ましくは30〜50℃であ
る。
ル-4-アルコキシカルボニルテトラヒドロピランと過酸
化水素とを液相で接触させることが好ましく、例えば、
不活性ガス雰囲気にて、4-アセチル-4-アルコキシカル
ボニルテトラヒドロピラン及び溶媒を混合した後、過酸
化水素及び塩基を滴下して、加熱攪拌する等の方法によ
って、常圧又は加圧下で行われる。その際の反応温度
は、好ましくは10〜80℃、更に好ましくは30〜50℃であ
る。
【0016】また得られた4-アセチルテトラヒドロピラ
ンは、例えば、反応終了後に残存する過酸化水素を還元
剤により処理した後に、カラムクロマトグラフィー、蒸
留、再結晶等の一般的な方法によって分離精製される。
ンは、例えば、反応終了後に残存する過酸化水素を還元
剤により処理した後に、カラムクロマトグラフィー、蒸
留、再結晶等の一般的な方法によって分離精製される。
【0017】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではな
い。
するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではな
い。
【0018】参考例1 4-アセチル-4-メトキシカルボニルテトラヒドロピラン
の合成 J.Chem.Soc.,1930,2525に記載の方法に準じて合成し
た。滴下漏斗、攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備え
た内容積1000mlのガラス製フラスコに、2,2'-ジクロロ
エチルエーテル143g(1.0mol)、無水炭酸カリウム276g
(2.0mol)、ヨウ化カリウム10g(0.06mol)及びジメチルホ
ルムアミド600mlを加え、攪拌しながら80℃まで昇温し
た。次いで、3-オキソブタン酸メチル139g(1.2mol)をゆ
るやかに滴下し、同温度で8時間反応させた。反応終了
後、得られた反応液に水1000mlを加えた後、酢酸エチル
600mlで3回抽出した。次いで、有機層を分離した後、
硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過後、減圧蒸留(85〜9
5℃、5mmHg)して、薄黄色液体として純度98%(ガスク
ロマトグラフィーによる面積百分率)の4-アセチル-4-
メトキシカルボニルテトラヒドロピラン95gを得た(収率
50%)。4-アセチル-4-メトキシカルボニルテトラヒドロ
ピランの物性値は、CI-MS(m/e);187(M+1)、1H-NMR(CDC
l3);1.95〜2.01ppm(2H,m)、2.13〜2.18ppm(5H,m)、3.5
5〜3.61ppm(2H,m)、3.73〜3.79ppm(5H,m)であった。
の合成 J.Chem.Soc.,1930,2525に記載の方法に準じて合成し
た。滴下漏斗、攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備え
た内容積1000mlのガラス製フラスコに、2,2'-ジクロロ
エチルエーテル143g(1.0mol)、無水炭酸カリウム276g
(2.0mol)、ヨウ化カリウム10g(0.06mol)及びジメチルホ
ルムアミド600mlを加え、攪拌しながら80℃まで昇温し
た。次いで、3-オキソブタン酸メチル139g(1.2mol)をゆ
るやかに滴下し、同温度で8時間反応させた。反応終了
後、得られた反応液に水1000mlを加えた後、酢酸エチル
600mlで3回抽出した。次いで、有機層を分離した後、
硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過後、減圧蒸留(85〜9
5℃、5mmHg)して、薄黄色液体として純度98%(ガスク
ロマトグラフィーによる面積百分率)の4-アセチル-4-
メトキシカルボニルテトラヒドロピラン95gを得た(収率
50%)。4-アセチル-4-メトキシカルボニルテトラヒドロ
ピランの物性値は、CI-MS(m/e);187(M+1)、1H-NMR(CDC
l3);1.95〜2.01ppm(2H,m)、2.13〜2.18ppm(5H,m)、3.5
5〜3.61ppm(2H,m)、3.73〜3.79ppm(5H,m)であった。
【0019】実施例1 滴下漏斗、攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内
容積10mlのガラス製フラスコに、純度95%の4-アセチル
-4-メトキシカルボニルテトラヒドロピラン202g(1.03mo
l)及びメタノール720mlを加え、攪拌しながら35℃まで
昇温した。次いで、35重量%過酸化水素水201g(2.06mo
l)と8N水酸化ナトリウム水溶液91ml(0.73mol)の混合液
をゆるやかに滴下した。その後、40℃まで昇温して5時
間反応させた。反応終了後、得られた反応液に飽和硫酸
ナトリウム水溶液100mlを加えて残存する過酸化水素を
処理した後、減圧下でメタノールを留去した。その後、
酢酸エチル500mlで3回抽出し、次いで、有機層を分離
した後、減圧蒸留(113〜115℃、40mmHg)して、無色液体
として純度99%(ガスクロマトグラフィーによる面積百
分率)の4-アセチルテトラヒドロピラン113gを得た(収
率85%)。4-アセチルテトラヒドロピランの物性値は、C
I-MS(m/e);129(M+1)、1H-NMR(CDCl3);1.60〜1.82ppm
(4H,m)、2.16ppm(3H,s)、2.50〜2.61ppm(1H,m)、3.39〜
3.47ppm(2H,m)、3.96〜4.02ppm(2H,m)であった。
容積10mlのガラス製フラスコに、純度95%の4-アセチル
-4-メトキシカルボニルテトラヒドロピラン202g(1.03mo
l)及びメタノール720mlを加え、攪拌しながら35℃まで
昇温した。次いで、35重量%過酸化水素水201g(2.06mo
l)と8N水酸化ナトリウム水溶液91ml(0.73mol)の混合液
をゆるやかに滴下した。その後、40℃まで昇温して5時
間反応させた。反応終了後、得られた反応液に飽和硫酸
ナトリウム水溶液100mlを加えて残存する過酸化水素を
処理した後、減圧下でメタノールを留去した。その後、
酢酸エチル500mlで3回抽出し、次いで、有機層を分離
した後、減圧蒸留(113〜115℃、40mmHg)して、無色液体
として純度99%(ガスクロマトグラフィーによる面積百
分率)の4-アセチルテトラヒドロピラン113gを得た(収
率85%)。4-アセチルテトラヒドロピランの物性値は、C
I-MS(m/e);129(M+1)、1H-NMR(CDCl3);1.60〜1.82ppm
(4H,m)、2.16ppm(3H,s)、2.50〜2.61ppm(1H,m)、3.39〜
3.47ppm(2H,m)、3.96〜4.02ppm(2H,m)であった。
【0020】実施例2 滴下漏斗、攪拌装置、温度計、還流冷却器を備えた内容
積10mlのガラス製フラスコに、純度95%の4-アセチル-4
-メトキシカルボニルテトラヒドロピラン0.39g(2.0mmo
l)及びメタノール5mlを加え、攪拌しながら50℃まで昇
温した。次いで、35重量%過酸化水素水0.41g(4.2mmol)
とトリエチルアミン0.42g(4.2mmol)の混合液をゆるやか
に滴下した。その後、同温度で2時間反応させた。反応
終了後、得られた反応液を高速液体クロマトグラフィー
により分析したところ、4-アセチルテトラヒドロピラン
0.26g(収率100%)が生成していた。
積10mlのガラス製フラスコに、純度95%の4-アセチル-4
-メトキシカルボニルテトラヒドロピラン0.39g(2.0mmo
l)及びメタノール5mlを加え、攪拌しながら50℃まで昇
温した。次いで、35重量%過酸化水素水0.41g(4.2mmol)
とトリエチルアミン0.42g(4.2mmol)の混合液をゆるやか
に滴下した。その後、同温度で2時間反応させた。反応
終了後、得られた反応液を高速液体クロマトグラフィー
により分析したところ、4-アセチルテトラヒドロピラン
0.26g(収率100%)が生成していた。
【0021】実施例3 実施例2と同様な装置に、純度99%の4-アセチル-4-メ
トキシカルボニルテトラヒドロピラン0.38g(2.0mmol)及
び35重量%過酸化水素水0.39g(4.0mmol)を加え、攪拌し
ながら40℃まで昇温した。次いで、8N水酸化ナトリウム
水溶液0.25ml(2.0mol)をゆるやかに滴下した。その後、
50℃まで昇温して2時間反応させた。反応終了後、得ら
れた反応液を高速液体クロマトグラフィーにより分析し
たところ、4-アセチルテトラヒドロピラン0.21g(収率80
%)が生成していた。
トキシカルボニルテトラヒドロピラン0.38g(2.0mmol)及
び35重量%過酸化水素水0.39g(4.0mmol)を加え、攪拌し
ながら40℃まで昇温した。次いで、8N水酸化ナトリウム
水溶液0.25ml(2.0mol)をゆるやかに滴下した。その後、
50℃まで昇温して2時間反応させた。反応終了後、得ら
れた反応液を高速液体クロマトグラフィーにより分析し
たところ、4-アセチルテトラヒドロピラン0.21g(収率80
%)が生成していた。
【0022】実施例4 実施例2と同様な装置に、純度99%の4-アセチル-4-メ
トキシカルボニルテトラヒドロピラン0.40g(2.1mmol)及
びメタノール5mlを加え、攪拌しながら40℃まで昇温し
た。次いで、35重量%過酸化水素水0.41g(4.2mmol)、更
に、8N水酸化カリウム水溶液0.18ml(1.4mmol)をゆるや
かに滴下した。その後、同温度で5時間反応させた。反
応終了後、得られた反応液を高速液体クロマトグラフィ
ーにより分析したところ、4-アセチルテトラヒドロピラ
ン0.27g(収率100%)が生成していた。
トキシカルボニルテトラヒドロピラン0.40g(2.1mmol)及
びメタノール5mlを加え、攪拌しながら40℃まで昇温し
た。次いで、35重量%過酸化水素水0.41g(4.2mmol)、更
に、8N水酸化カリウム水溶液0.18ml(1.4mmol)をゆるや
かに滴下した。その後、同温度で5時間反応させた。反
応終了後、得られた反応液を高速液体クロマトグラフィ
ーにより分析したところ、4-アセチルテトラヒドロピラ
ン0.27g(収率100%)が生成していた。
【0023】実施例5 実施例4において、塩基を8N炭酸カリウム水溶液0.18ml
(1.4mmol)に変えたこと以外は、実施例4と同様に反応
を行った。その結果、4-アセチルテトラヒドロピラン0.
27g(収率100%)が生成していた。
(1.4mmol)に変えたこと以外は、実施例4と同様に反応
を行った。その結果、4-アセチルテトラヒドロピラン0.
27g(収率100%)が生成していた。
【0024】実施例6 実施例4において、塩基を8N酢酸ナトリウム水溶液0.50
ml(4.0mmol)に変えたこと以外は、実施例4と同様に反
応を行った。その結果、4-アセチルテトラヒドロピラン
0.14g(収率50%)が生成していた。
ml(4.0mmol)に変えたこと以外は、実施例4と同様に反
応を行った。その結果、4-アセチルテトラヒドロピラン
0.14g(収率50%)が生成していた。
【0025】実施例7 実施例4において、塩基を8Nリン酸水素二ナトリウム水
溶液0.50ml(4.0mmol)に変えたこと以外は、実施例4と
同様に反応を行った。その結果、4-アセチルテトラヒド
ロピラン0.24g(収率89%)が生成していた。
溶液0.50ml(4.0mmol)に変えたこと以外は、実施例4と
同様に反応を行った。その結果、4-アセチルテトラヒド
ロピラン0.24g(収率89%)が生成していた。
【0026】
【発明の効果】本発明により、4-アセチル-4-アルコキ
シカルボニルテトラヒドロピランから、温和な条件で煩
雑な操作を必要とすることなく、4-アセチルテトラヒド
ロピランを高収率で製造することが出来る、4-アセチル
テトラヒドロピランの製法を提供することが出来る。
シカルボニルテトラヒドロピランから、温和な条件で煩
雑な操作を必要とすることなく、4-アセチルテトラヒド
ロピランを高収率で製造することが出来る、4-アセチル
テトラヒドロピランの製法を提供することが出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西村 実 山口県宇部市大字小串1978番地の5 宇部 興産株式会社宇部研究所内 (72)発明者 原田 崇司 山口県宇部市大字小串1978番地の5 宇部 興産株式会社宇部研究所内 Fターム(参考) 4C062 AA08 AA27
Claims (1)
- 【請求項1】塩基の存在下、一般式(1) 【化1】 (Rは、アルキル基を示す。)で示される4-アセチル-4
-アルコキシカルボニルテトラヒドロピランと過酸化水
素とを反応させることを特徴とする、4-アセチルテトラ
ヒドロピランの製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36037599A JP3855570B2 (ja) | 1999-12-20 | 1999-12-20 | 4−アセチルテトラヒドロピランの製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36037599A JP3855570B2 (ja) | 1999-12-20 | 1999-12-20 | 4−アセチルテトラヒドロピランの製法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2001172274A true JP2001172274A (ja) | 2001-06-26 |
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