JP2001171540A - 車両の電動パワーステアリング装置 - Google Patents

車両の電動パワーステアリング装置

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JP2001171540A
JP2001171540A JP35839399A JP35839399A JP2001171540A JP 2001171540 A JP2001171540 A JP 2001171540A JP 35839399 A JP35839399 A JP 35839399A JP 35839399 A JP35839399 A JP 35839399A JP 2001171540 A JP2001171540 A JP 2001171540A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電動パワーステアリング装置において、電流
制限解除時における運転者の操舵フィーリングを良好に
保つ。 【解決手段】 指令電流値計算部50は、操舵ハンドル
の操舵状態に応じた指令電流値I*を計算する。操舵ハ
ンドルの回動操作をアシストするための電動モータは、
前記指令電流値I*に応じて駆動制御される。指令電流
制限値計算部60は、周囲温度、モータ電源電圧などの
変化に応じて電流制限値IL*を計算して、電流制限値
IL*に応じて指令電流値I*を制限する。この電流制
限値IL*の計算においては、操舵トルクが所定値以上
であるときにのみ、電流制限値IL*の増加を許容す
る。電流制限値IL*の増加速度は、車速Vの増加にし
がって遅くする。これにより、運転者が気付かないうち
にアシスト力が急変することを回避する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、操舵ハンドルの操
舵操作を電動モータの回転によりアシストする車両の電
動パワーステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、例えば実用新案登録公報第2
58620号に示されているように、操舵ハンドルの操
舵状態に応じた大きさの電流を電動モータに流して、電
動モータの回転によって操舵ハンドルの回動操作に対す
るアシスト力を得るようにした電動パワーステアリング
装置において、電動モータの過熱保護のために同モータ
の駆動電流量に応じて前記電動モータに流す電流の大き
さを制限することは知られている。そして、この場合、
電動モータの駆動電流を2乗して同モータの発熱量を計
算するとともに、この発熱量の1次遅れによって定まる
値を前記電動モータに流す電流の大きさの上限値として
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の装
置にあっては、制限値は単に電動モータの駆動電流にの
み依存して変化するもので、例えば、電動モータの駆動
電流の制限が解除されるときのように、前記制限値が大
きく変化した場合における制限値の変化の仕方について
は考慮されていない。したがって、運転者が気付かない
うちに、前記制限値が大きく変化していると、すなわち
電動モータの駆動電流の制限が解除されて同モータの駆
動電流が小さな状態から大きな状態に変化すると、前回
にはある程度重かった操舵ハンドルの操舵が急に軽くな
り、運転者がハンドル操作に対する違和感を感じるとい
う問題がある。
【0004】
【発明の概略】本発明は、上記問題に対処するためにな
されたもので、その目的は、電動モータに対する駆動電
流の制限値が変化しても、運転者がハンドル操作に対し
てなるべく違和感を感じることのないようにした電動パ
ワーステアリング装置を提供することにある。
【0005】前記目的を達成するために、本発明の構成
上の特徴は、操舵ハンドルの回動操作に対してアシスト
力を付与する電動モータと、操舵ハンドルの操舵状態に
応じた大きさの電流を電動モータに流して同電動モータ
の回転を制御するモータ制御手段と、電動モータに流す
電流値を所定の条件にしたがった制限値に制限する電流
制限手段とを備えた車両の電動パワーステアリング装置
において、操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段
と、前記検出された操舵トルクが所定値以上のとき電流
制限手段によって制限される制限値の増加を許容する制
限値制御手段とを設けたことにある。
【0006】前記構成上の特徴によれば、制限値制御手
段が、操舵トルク検出手段によって検出された操舵トル
クが所定値以上のとき、電流制限手段によって制限され
る制限値の増加を許容する。したがって、電動モータの
駆動電流の制限が解除されるときのように制限値が大き
く変化した場合でも、運転者が操舵ハンドルを回動操作
中に制限値が増加することになり、この操舵中において
は運転者は操舵操作の変化を感じ難いので、運転者はハ
ンドル操作に対して大きな違和感を感じることがなく、
運転者の操舵フィーリングが向上する。
【0007】また、本発明の他の構成上の特徴は、前記
制限値制御手段を、制限値の増加が許容されたとき同制
限値を時間経過にしがって徐々に増加させるように構成
したことにある。これによれば、運転者は、ハンドル操
作に対してますます違和感を感じることがなくなり、運
転者の操舵フィーリングがさらに向上する。
【0008】また、本発明の他の構成上の特徴は、前記
制限値制御手段を、前記制限値の増加速度を車速に依存
させるように構成したことにある。これによれば、例え
ば高車速になるにしたがって前記増加速度を遅くした
り、停止時に増加速度を速くするとともに走行時に前記
増加速度を遅くしたりすることができる。その結果、高
車速時における操舵操作に対する変化が極力抑えられる
ので、運転者の操舵フィーリングの向上とともに車両の
走行安定性も確保される。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
を用いて説明すると、図1は、同実施形態に係る車両の
電動パワーステアリング装置を概略的に示している。
【0010】この電動パワーステアリング装置は、操舵
ハンドル11の回動操作をラックアンドピニオン機構1
2を介して左右前輪FW1,FW2に伝達する操舵軸1
3に組み付けられた電動モータ14を備えている。電動
モータ14は、直流モータで構成されて、その回転に応
じて操舵ハンドル11の回動操作に対してアシスト力を
付与するもので、その回転は減速機構15を介して操舵
軸13に伝達されるようになっている。
【0011】電動モータ14には、電気制御装置20が
電気的に接続され、電気制御装置20は、操舵トルクセ
ンサ21、車速センサ22及び温度センサ23の検出出
力に応じて電動モータ14の回転を制御する。操舵トル
クセンサ21は、操舵軸13に組み付けられて、操舵ハ
ンドル11の操舵操作時に同ハンドル11及び操舵軸1
3に作用する操舵トルク(操舵反力)TMを検出する。
なお、操舵トルクTMは、操舵ハンドル11を右方向に
回動操舵しようとするときに同ハンドル11及び操舵軸
13に発生するトルクを正で表すとともに、操舵ハンド
ル11を左方向に回動操舵しようとするときに同ハンド
ル11及び操舵軸13に発生するトルクを負で表す。車
速センサ22は、車速Vを検出する。温度センサ23
は、電気制御装置20を構成する電気回路部品の組み付
けられている基板の温度Tpを検出する。
【0012】電気制御装置20は、図2に示すように、
電動モータ14を駆動する駆動回路30と、同駆動回路
30を制御する制御回路ユニット40とからなる。駆動
回路30は、FETなどのスイッチング素子31〜34
を4辺とするブリッジ回路からなり、互いに対向する一
対の対角位置の一方には、シャント抵抗35及びリレー
スイッチ36を介してバッテリ37の正電圧端子(+)に
接続されている。リレースイッチ36は、通常オン状態
にあり、この電動パワーステアリング装置のフェイルを
検出するフェイル検出部(図示しない)により制御され
て、フェイル検出時にオフされるものである。バッテリ
37の負電圧端子(−)は接地されている。前記一対の対
角位置の他方は、シャント抵抗38を介して接地されて
いる。また、前記ブリッジ回路の他方の対角位置には、
電動モータ14の両端子がそれぞれ接続されている。
【0013】制御回路ユニット40は、マイクロコンピ
ュータ及びその周辺回路によって構成されていて、バッ
テリ37の正電圧端子(+)からイグニッションスイッチ
IG及びダイオード41を介した電圧によって動作する
とともに、リレースイッチ36とシャント抵抗35との
接続点からダイオード42を介して供給される電圧によ
っても動作する。この制御回路ユニット40は、実際に
はプログラム処理によって各種機能を実現するものであ
るが、図2においては前記プログラム処理による各種機
能を機能ブロック図により示している。
【0014】制御回路ユニット40は、電圧検出部4
3、電流検出部44、操舵速度演算部45、指令電流値
発生部46及び駆動制御部47を備えている。
【0015】電圧検出部43は、電動モータ14の両端
子電圧をそれぞれ入力しており、同両端子電圧の差によ
り同モータ14の端子間電圧Vmを検出して出力する。
電流検出部44は、シャント抵抗38の両端子電圧をそ
れぞれ入力して、同両端子電圧に基づいて駆動電流Im
を計算する。操舵速度演算部45は、電動モータ14の
端子間電圧Vm及び駆動電流Imを用いた下記数1の演
算の実行により、電動モータ14の回転角速度ωを計算
する。
【0016】
【数1】ω=(Vm−Rm・Im)/K
【0017】前記数1は、インダクタンスを考慮しない
(インダクタンスは小さいので通常無視できる)直流モ
ータの回転角速度を求める近似式であり、K,Rmはモ
ータにより決まる定数である。なお、電動モータ14と
操舵ハンドル11とは一体的に回転するものであるの
で、前記回転角速度ωは操舵ハンドル11の操舵速度に
等しく、以降、同回転角速度ωを操舵速度としても用い
る。
【0018】指令電流値発生部46は、詳しくは後述す
るが、操舵トルクセンサ21からの操舵トルクTM、車
速センサ22からの車速V、温度センサ23からの温度
Tp、及び操舵速度演算部45からの操舵速度ωを入力
して、これらの操舵トルクTM、車速V、温度Tp及び
操舵速度ωに基づいて電動モータ14に流れる電流量を
規定する出力指令電流値Io*を計算して駆動制御部4
7に出力する。この指令電流値発生部46には、イグニ
ッションスイッチIGのオフを表すイグニッションオフ
信号IGOF及びこの電動パワーステアリング装置のフ
ェイルを表すフェイル信号FAILも供給されており、
これらの両信号IGOF,FAILは共に図示しない検
出部から供給される。
【0019】駆動制御部47は、電流検出部44によっ
て検出された同モータ14の駆動電流Imをフィードバ
ック制御用に入力して出力指令電流値Io*との差Io*
−Imを計算するとともに、同計算した差Io*−Im
を用いたPID制御により制御信号を形成する。また、
駆動制御部47は、パルス幅変調(PWM)機能も有し
ており、前記制御信号に応じてパルス幅変調されたパル
ス列信号をスイッチング素子31〜34に供給して、同
素子31〜34をオンオフ制御する。これにより、電動
モータ14には、出力指令電流値Io*に等しい駆動電
流Imが流される。なお、スイッチング素子31,34
をオンオフ制御すれば、電動モータ14は正転して操舵
ハンドル11の右方向の回動操舵をアシストする。スイ
ッチング素子32,33をオンオフ制御すれば、電動モ
ータ14は逆転して操舵ハンドル11の左方向の回動操
舵をアシストする。
【0020】指令電流値発生部46は、図3に詳細に示
すように、指令電流値計算部50、指令電流制限値計算
部60及び電流制限記憶部70を備えている。
【0021】指令電流値計算部50は、操舵ハンドル1
1の操舵状態に応じたアシスト力を電動モータ14に発
生させるために、同アシスト力に対応した電動モータ1
4に対する指令電流値I*を計算するもので、基本アシ
スト制御部51、微分部52、慣性補償制御部53、ハ
ンドル戻し制御部54、ダンピング制御部55及び加算
部56からなる。
【0022】基本アシスト制御部51は、複数の車速域
毎に操舵トルクTMを基本指令電流値Iaに変換するた
めの変換テーブルを備えており、操舵トルクセンサ21
からの操舵トルクTM及び車速センサ22からの車速V
を入力して、同操舵トルクTM及び車速Vに応じた基本
指令電流値Iaを出力する。基本指令電流値Iaは、図
4に示すように、操舵トルクTMの増加にしたがって増
加するとともに、車速Vの増加にしたがって減少するも
のである。
【0023】微分部52は、操舵トルクセンサ21から
の操舵トルクTMを微分して、同微分値TM’(=dTM
/dt)を出力する。慣性補償制御部53は、操舵ハンド
ル11の回動操作(特に、回動開始時の操舵ハンドル1
1の回動操作)に対して電動モータ14の慣性力を補償
するための慣性補償電流値Ibを計算するものであり、
微分部52からの操舵トルクTMの微分値TM’及び車
速センサ22からの車速Vを入力して、同微分値TM’
の増加にしたがって増加するとともに同車速Vの増加に
したがって減少する慣性補償電流値Ibを出力する。
【0024】ハンドル戻し制御部54は、操舵ハンドル
11を切戻す際に同ハンドル11が速く中立位置に戻る
ことを補償するためのハンドル戻し電流値Icを計算す
るものであり、操舵速度演算部45からの操舵速度ω及
び車速センサ22からの車速Vを入力して、同操舵速度
ωの増加にしたがって増加するとともに同車速Vの増加
にしたがって減少するハンドル戻し電流値Icを出力す
る。
【0025】ダンピング制御部55は、操舵ハンドル1
1の回動操作に対して抵抗を付与することを補償するた
めのダンピング電流値Idを計算するものであり、操舵
速度演算部45からの操舵速度ω及び車速センサ22か
らの車速Vを入力して、同操舵速度ωとは反対方向に作
用し、同操舵速度ωの絶対値|ω|の増加にしたがって
絶対値が増加するとともに同車速Vの増加にしたがって
絶対値が増加するダンピング電流値Idを出力する。
【0026】加算部56は、基本指令電流値Ia、慣性
補償電流値Ib、ハンドル戻し電流値Ic及びダンピン
グ電流値Idを加算することにより、基本指令電流値I
aを慣性補償電流値Ib、ハンドル戻し電流値Ic及び
ダンピング電流値Idで補正した指令電流値I*を出力
する。
【0027】指令電流制限値計算部60は、これらの電
動モータ14、電気制御装置20、駆動回路30などか
らなる電動パワーステアリングの作動環境(周囲温度、
供給電圧など)、作動状態(作動開始直後、異常発生な
ど)などにより、前記決定された指令電流値I*に制限
を加えるもので、温度制限値演算部61、モータ電源電
圧制限値演算部62、イグニッションオフ制限値演算部
63、フェイル制限値演算部64、最小値演算部65、
電流制限復帰部66及び指令電流値制限部67からな
る。
【0028】温度制限値演算部61は、電動モータ1
4、駆動回路30及び制御回路ユニット40などの温度
上昇による過熱を防止するために電動モータ14に流れ
る電流Imの上限値を設定するもので、温度センサ23
により検出された温度Tpに基づいて前記電流Imの上
限値を規定する温度制限値ILtに変換するための変換
テーブルを備えている。変換テーブルは、図5に示すよ
うに、温度Tpの増加にしたがって減少する温度制限値
ILtを記憶している。
【0029】モータ電源電圧制限値演算部62は、バッ
テリ37の電圧が低下した場合に、同電圧低下が他シス
テムに与える影響を軽減したり、電動モータ14に許さ
れる限りの適切な電流を流すために電動モータ14に流
れる電流Imの上限値を設定するもので、電源電圧Em
を用いた図6のモータ電源電圧制限プログラムを所定の
短時間毎に繰り返し実行して電動モータ14に流れる電
流Imの上限値を規定する電源電圧制限値ILeを計算
する。電源電圧Emとしては、バッテリ37の電圧を表
しているものであればよく、ダイオード41,42のカ
ソード側の電圧、バッテリ37の正電圧端子の電圧、ダ
イオード41,42のいずれかのアノード側の電圧など
を利用できる。また、モータ電源電圧制限値演算部62
は、電源電圧Emを図7に示すような特性で電源電圧制
限値ILeに変換するための変換テーブルを備えてお
り、同テーブルは前記プログラムの実行時に利用され
る。
【0030】イグニッションオフ制限値演算部63は、
イグニッションスイッチIGのオフ直後における運転者
の操舵操作に対するアシスト力の付与を確保するととも
に、その後の電動モータ14への電力供給の遮断のため
に電動モータ14に流れる電流Imの上限値を設定する
もので、イグニッションオフ信号IGに基づいて、イグ
ニッションスイッチIGのオフ後に電動モータ14に流
れる電流Imの上限値を規定するイグニッションオフ制
限値ILiを計算する。この場合、イグニッションスイ
ッチオフ信号IGはイグニッションスイッチIGのオフ
を検出する図示しない検出部から与えられ、イグニッシ
ョンオフ制限値ILiは、図8に示すように、イグニッ
ションスイッチIGのオフから時間経過にしたがって徐
々に「0」まで減少する。なお、イグニッションスイッ
チIGがオンされている状態では、イグニッションオフ
制限値ILiは許容される最大電流値Imaxに設定され
ている。
【0031】フェイル制限値演算部64は、この電動パ
ワーステアリング装置の異常発生(フェイル)後におけ
る運転者の操舵操作に対するアシスト力の付与を確保す
るとともに、その後の電動モータ14への電力供給の遮
断のために電動モータ14に流れる電流Imの上限値を
設定するもので、フェイル信号FAILに基づいて、フ
ェイル時に電動モータ14に流れる電流Imの上限値を
規定するフェイル制限値ILfを計算する。この場合、
フェイル信号FAILはこの電動パワーステアリング装
置の異常発生(フェイル)を検出する図示しない検出部
から与えられ、フェイル制限値ILfは、図9に示すよ
うに、フェイル検出時に即座に「0」に設定されたり
(図9実線参照)、フェイル検出後に小さな所定値に設
定されたり(図9破線参照)、時間経過にしたがって徐
々に「0」まで減少する(図9一点鎖線参照)。このよ
うにフェイル制限値ILfが種々に制限されるのは、フ
ェイルの種類によるものである。なお、この場合も、フ
ェイル発生前には、フェイル制限値ILfは許容される
最大電流値Imaxに設定されている。
【0032】最小値演算部65は、温度制限値演算部6
1、モータ電源電圧制限値演算部62、イグニッション
オフ制限値演算部63及びフェイル制限値演算部64か
ら供給される各制限値ILt,ILe,ILi,ILf
のうちの最小値を最小制限値ILminとして決定する。
【0033】電流制限復帰部66は、操舵トルクセンサ
21によって検出された操舵トルクTM及び車速センサ
22によって検出された車速Vを用いた図10の電流制
限復帰プログラムを所定の短時間毎に繰り返し実行する
ことにより、最小値演算部65によって計算された最小
制限値ILminの変化状態を変更制御して電流制限値I
L*として出力する。また、この電流制限復帰部66
は、電流制限値IL*の変化速度を規定するカウントア
ップ値CNTupを車速Vとの関係において記憶するテー
ブルを備えている。カウントアップ値CNTupは、図1
1に示すように、車速Vの増加したがって増加するもの
である。
【0034】指令電流値制限部67は、図12の指令電
流値制限プログラムを所定の短時間毎に繰り返し実行す
ることにより、指令電流値I*を電流制限値IL*によ
って制限し、同制限された指令電流値I*を出力指令電
流値Io*として出力する。
【0035】記憶部70は、図13の電流制限記憶プロ
グラムを所定の短時間毎に繰り返し実行することによ
り、指令電流値制限部67における指令電流I*の制限
量が大きい場合にその経歴を記憶する。
【0036】次に、上記のように構成した実施形態の動
作を説明する。運転者がイグニッションIGをオン操作
すると、各種センサ21〜23、制御回路ユニット40
などは作動を開始し、初期には制御回路ユニット40を
構成するマイクロコンピュータが各部のイニシャルチェ
ック動作を実行し、このイニシャルチェックと並行して
電動モータ14の回転を制御して操舵ハンドル11の回
動操作に対するアシスト力の付与動作を開始する。な
お、リレースイッチ36は、フェイルが発生しない限り
オン状態にあり、フェイルの発生から所定時間が経過後
においてのみオフする。
【0037】このアシスト力の付与動作においては、指
令電流値計算部50が、操舵ハンドル11の回動操作に
応じた指令電流値I*を計算して、同計算した指令電流
値I*が指令電流値制限部67を介して出力指令電流値
Io*として駆動制御部47に出力される。駆動制御部
47は、電流検出部44との協働により、駆動回路30
を制御して、電動モータ14に出力指令電流値Io*に
等しい駆動電流Imを流す。電動モータ14は、これに
応答して回転動作を開始し、前記出力指令電流値Io*
(駆動電流Im)に対応した駆動トルクを減速機構15
を介して操舵軸13に伝達する。
【0038】この場合、基本アシスト制御部51は、操
舵トルクセンサ21及び車速センサ22から操舵トルク
TM及び車速Vをそれぞれ入力し、操舵トルクTMの増
加にしたがって増加するとともに、車速Vの増加にした
がって減少する基本指令電流値Iaを計算して出力す
る。微分部52及び慣性補償制御部53は、操舵トルク
センサ21及び車速センサ22から操舵トルクTM及び
車速Vをそれぞれ入力し、電動モータ14の慣性力を補
償するための慣性補償電流値Ibを計算して出力する。
ハンドル戻し制御部54は、操舵速度演算部45及び車
速センサ22から操舵トルクTM及び車速Vをそれぞれ
入力し、操舵ハンドル11を中立位置に戻すことを補償
するためのハンドル戻し電流値Icを計算して出力す
る。ダンピング制御部55は、操舵速度演算部45及び
車速センサ22から操舵トルクTM及び車速Vをそれぞ
れ入力し、操舵ハンドル11の回動操作に対して抵抗を
付与することを補償するためのダンピング電流値Idを
計算して出力する。
【0039】そして、加算部56が、これらの電流値I
a,Ib,Ic,Idを加算して指令電流値I*として
出力するので、運転者による操舵操作においては、同操
舵操作に対して適切なアシスト力が付与される。この場
合、基本指令電流値Iaにおいては、操舵トルクTMに
加えて車速Vが考慮され、さらに電動モータ14の慣性
力、操舵ハンドル11を中立位置に戻すこと、操舵ハン
ドル11の回動操作に対する抵抗も考慮されているの
で、運転者にとっては良好な操舵フィーリングが得られ
る。
【0040】また、前記加算部56から出力された指令
電流値I*は、指令電流制限値計算部60によって制限
される。この場合、温度制限値演算部61、モータ電源
電圧制限値演算部62、イグニッションオフ制限値演算
部63及びフェイル制限値演算部64は制限値ILt,
ILe,ILi,ILfをそれぞれ計算し、最小値演算
部65がこれらの制限値ILt,ILe,ILi,IL
fのうちの最小値を最小制限値ILminとして計算し、
電流制限復帰部66が前記最小制限値ILminの変化状
態を変更制御して電流制限値IL*として出力し、指令
電流値制限部67は、指令電流値I*を電流制限値IL
*によって制限する。
【0041】温度制限値演算部61は、温度センサ23
により検出された温度Tpを入力し、温度Tpの増加に
したがって減少する温度制限値ILtを計算して出力す
る。したがって、駆動回路30及び制御回路ユニット4
0などの温度が上昇した場合には、電動モータ14に流
れる電流Imが制限されて前記温度上昇が抑えられるの
で、電動モータ14、駆動回路30及び制御回路ユニッ
ト40などが過熱から保護されるようになる。
【0042】モータ電源電圧制限値演算部62は、図6
のモータ電源電圧制限プログラムを実行し、電源電圧E
mに応じた電源電圧制限値ILeを計算して出力する。
このプログラムの実行はステップ100にて開始され、
ステップ102にて電源電圧Emを入力し、ステップ1
04にてノイズ除去のためにローパスフィルタ処理(な
まし処理)を実行し、同処理された電源電圧Emが所定
電圧値Em1以下であるか否かを判定する。この所定電圧
値Em1は、制御回路ユニット40を構成するマイクロコ
ンピュータの動作が不安定になる電圧よりも若干大きく
設定されており、例えば7.0vに設定されている。
【0043】電源電圧Emが正常であって所定電圧値E
m1よりも大きければ、ステップ106にて「NO」と判
定し、ステップ108にてフラグFが”1”であるか否
かを判定する。このフラグFは、”1”により電源電圧
制限値ILeを「0」に設定し、”0”により同制限値
ILeをそれ以外の値に設定するもので、初期において
は”0”に設定されている。したがって、初期には、ス
テップ108にて「NO」と判定して、ステップ120
にてふたたびフラグFが”0”であるか否かを判定す
る。この場合、フラグFは前述のように”0”に設定さ
れているので、ステップ120に「YES」と判定して
プログラムをステップ122以降に進める。
【0044】ステップ122においては、前記ステップ
104の処理によりローパスフィルタ処理した電源電圧
Emに対して、同ステップ104のローパスフィルタ処
理時よりも極めてカットオフ周波数の低いローパスフィ
ルタ処理を施す。したがって、このローパスフィルタ処
理の初期においては、初期値を低く設定した場合には、
電源電圧Emがある程度高いにもかかわらず低い値が出
力されることを回避するために、初期値として前回値を
用いる。初回計算時は、前回値として今回得た電圧を代
用する方法を取る。なお、このローパスフィルタ処理の
カットオフ周波数を低くするほど、電源電圧制限値IL
e(ひいては最小制限値ILmin)の変化が鈍くなり、
操舵ハンドル11の据え切り時におけるステアリングエ
ンド付近の大電流消費に伴う電源電圧Emの急激な低下
及びその逆の急激な復帰に起因した電源電圧Em及び電
源電圧制限値ILeのハンチング現象の発生を抑制、す
なわち操舵ハンドル11の操舵の振動を抑制することが
できる。
【0045】前記ステップ122の処理後、ステップ1
24にて変換テーブル(Em−ILeテーブル)を参照
して電源電圧制限値ILeを導出する。この変換テーブ
ルは、図7に示すように、電源電圧Emが所定電圧値E
m2(例えば、10.0v)以下であるとき「0」に保た
れ、電源電圧Emが所定電圧値Em2よりも大きくかつ所
定電圧値Em3以下であるとき同電源電圧Em3の上昇にし
たがって「0」から許容される最大電流値Imaxまで徐
々に上昇し、電源電圧Emが所定電圧値Em3よりも大き
いとき最大電流値Imaxになる電源電圧制限値ILeを
記憶している。なお、前述した所定電圧値Em1は、前記
所定電圧値Em2よりも小さな値である。この変換テーブ
ルにおいて、電源電圧Emの所定電圧値Em2〜Em3間に
おける電源電圧制限値ILeの傾きを小さくするほど、
操舵ハンドル11の据え切り時におけるステアリングエ
ンド付近の大電流消費に伴う電源電圧Emの急激な低下
及びその逆の急激な復帰に起因した電源電圧Em及び電
源電圧制限値ILeのハンチング現象の発生を抑制、す
なわち操舵ハンドル11の操舵の振動を抑制することが
できる。
【0046】これにより、電源電圧Emが所定電圧値E
m1よりも大きいときには、電源電圧制限値ILeは、基
本的には電源電圧Emに応じた前述の特性にしたがった
値に設定される。その結果、電動モータ14の回転によ
り電源電圧Emが低下した場合には、同モータ14に対
する駆動電流Imが電源電圧Emに応じて制限されるの
で、同モータ14の回転によるバッテリ37の電圧低下
が抑制されて、同モータ14の回転が他のシステムに与
える影響を軽減できる。
【0047】また、電源電圧Emが所定電圧値Em1以下
の状態になると、ステップ106にて「YES」と判定
され、ステップ116にて前記状態が所定時間T1(例
えば、20ミリ秒)以上継続しているか否かを判定す
る。前記状態が所定時間T1以上継続していなければ、
ステップ116にて「NO」と判定して、前述したステ
ップ120以降の処理を実行する。
【0048】一方、前記状態が所定時間T1以上継続し
ていれば、ステップ116にて「YES」と判定して、
ステップ118にてフラグFを”1”に設定する。この
ようにしてフラグFが”1”に設定されると、ステップ
120にて「NO」と判定し、ステップ126にて電源
電圧制限値ILeを「0」に設定する。そして、電源電
圧Emが所定電圧値Em1以下の状態が継続すれば、ステ
ップ106,116にて「YES」と判定され続けて、
電源電圧制限値ILeを「0」に設定し続ける。
【0049】また、前記状態から電源電圧Emが所定電
圧値Em1よりも大きくなっても、ステップ108〜11
2の処理により、電源電圧制限値ILeがすぐに復帰す
ることはない。すなわち、電源電圧Emが所定電圧値E
m1よりも大きくなれば、ステップ106にて「NO」と
判定されるが、ステップ108にて「YES」すなわち
フラグFが”1”であると判定して、ステップ110に
て電源電圧Emが所定電圧値Em2以上であるか否かを判
定する。電源電圧Emが所定電圧値Em2未満であれば、
ステップ110にて「NO」と判定してプログラムをス
テップ120以降に進める。したがって、この場合に
は、フラグFは”1”に維持されるとともに電源電圧制
限値ILeも「0」に維持される。
【0050】電源電圧Emが所定電圧値Em2以上になる
と、ステップ110にて「YES」と判定して、ステッ
プ112にてこの電源電圧Emが所定電圧値Em2以上で
ある状態が所定時間T2(例えば、20ミリ秒)以上継
続しているか否かを判定するようになる。所定時間T2
以上継続していなければ、ステップ112にて「NO」
と判定してプログラムをステップ120以降に進めるの
で、この場合も、フラグFは”1”に維持されるととも
に電源電圧制限値ILeも「0」に維持される。
【0051】電源電圧Emが所定電圧値Em2以上である
状態が所定時間T2以上継続すれば、ステップ112に
て「YES」と判定し、ステップ114にてフラグF
を”0”に設定してプログラムをステップ120に進め
る。ステップ120においては、”0”に設定されたフ
ラグFに基づいて「YES」と判定して、前述したステ
ップ122,124の処理を実行するようになるので、
電源電圧制限値ILeは電源電圧Emに応じた図7の特
性にしたがった値に設定されるようになる。このよう
な、ステップ106〜126の処理により、電源電圧E
mの大きな低下及び復帰が確実に検出されるとともに、
電源電圧Emの大きな低下があっても所定時間だけは電
源電圧制限値ILeが「0」以外の値に設定されるの
で、この電圧低下が他システムに与える影響が軽減され
るとともに、電動モータ14の駆動も許される限り確保
される。
【0052】なお、本実施形態においては、フラグF
が”0”から”1”に変更された場合には、ステップ1
26の処理により、電源電圧制限値ILeを急激に
「0」に変更するようにしたが、同電源電圧制限値IL
eを徐々に「0」に変更するようにしてもよい。この場
合、ステップ126にて、電源電圧制限値ILeを時間
経過にしたがって徐々に「0」に変更するようにすれば
よい。これにより、最小制限値ILminの変化が鈍くな
り、操舵ハンドル11の据え切り時におけるステアリン
グエンド付近の大電流消費に伴う電源電圧Emの急激な
低下及びその逆の急激な復帰に起因した電源電圧Em及
び電源電圧制限値ILeのハンチング現象の発生を抑
制、すなわち操舵ハンドル11の操舵の振動を抑制する
ことができる。
【0053】また、前記ステップ124の処理にて本実
施形態においては、変換テーブル(Em−ILeテーブ
ル)を用いて電源電圧制限値ILeを決定するようにし
たが、このステップ124にて変換テーブルを用いない
で電源電圧制限値ILeを最大電流値Imaxに設定する
ようにようにしてもよい。この場合には、フラグFが”
0”から”1”に変更されたとき、前記のように、ステ
ップ126にて電源電圧制限値ILeを時間経過にした
がって徐々に「0」に変更するようにする必要がある。
これにより、この場合も、最小制限値ILminの変化が
鈍くなり、操舵ハンドル11の操舵の振動を抑制するこ
とができる。また、操舵感覚の向上のために、前記ステ
ップ124にて電源電圧制限値ILeを最大電流値Ima
xに設定する処理においても、フラグFが”1”から”
0”に変更された直後には電源電圧制限値ILeを時間
経過にしたがって徐々に「0」に変更していくようにす
るとよい。
【0054】イグニッションオフ制限値演算部63は、
図示しない検出部からのイグニッションスイッチIGの
オフを表すイグニッションオフ信号IGOFの到来に応
答して、図8に示すように、許容される最大電流値Ima
xから時間経過にしたがって徐々に減少するイグニッシ
ョンオフ制限値ILiを計算して出力する。これによ
り、イグニッションスイッチIGのオフ直後における運
転者の操舵操作に対するアシスト力の付与が確保される
とともに、その後の電動モータ14への電力供給が遮断
される。
【0055】フェイル制限値演算部64は、図示しない
検出部からのフェイル信号FAILに応答して、図9に
示すような各種特性のフェイル制限値ILfを計算して
出力する。これにより、この電動パワーステアリング装
置における異常発生(フェイル)後における運転者の操
舵操作に対するアシスト力の付与が確保されるととも
に、その後の電動モータ14への電力供給が遮断され
る。なお、複数種類の異常が同時に発生かつ検出された
場合には、最も小さな制限値がフェイル制限値として出
力される。
【0056】電流制限復帰部66は、図10の電流制限
復帰プログラムの実行により、操舵トルクTM及び車速
Vに応じた態様で、最小制限値ILminの変化を許容し
て電流制限値IL*として出力する。この電流制限復帰
プログラムは、ステップ200にて開始され、ステップ
202にて制御回路ユニット40を構成するマイクロコ
ンピュータがイニシャルチェック中であるか否かを判定
する。イニシャルチェック中であれば、ステップ202
にて「NO」と判定して、ステップ226にて電流制限値
IL*を最小値演算部65から供給される最小制限値I
Lminに設定する。一方、前記マイクロコンピュータが
イニシャルチェック動作を終了すれば、ステップ202
にて「YES」と判定してプログラムをステップ204
以降に進める。
【0057】ステップ204においては、最小値演算部
65から供給される今回の最小制限値ILminが前回の
電流制限値IL*よりも大きいか否かを判定する。今回
の最小制限値ILminが前回の電流制限値IL*以下で
あれば、ステップ204にて「NO」と判定して、ステ
ップ226にて、前記と同様に電流制限値IL*を最小
値演算部65から供給される最小制限値ILminに設定
する。このように電流制限値IL*を減少させるべき場
合には、即座にこれに応答させることにより、この電動
パワーステアリング装置の保護が図られるとともに、他
システムへの影響も最小限に抑えることができる。
【0058】一方、今回の最小制限値ILminが前回の
電流制限値IL*よりも大きければ、すなわち電流制限
値IL*を増加すべき場合には、ステップ204にて
「YES」と判定して、プログラムをステップ206以
降に進める。ステップ206においては、操舵トルクセ
ンサ21からの操舵トルクTM及び車速センサ22から
の車速Vを入力する。そして、ステップ208にて、操
舵トルクTMの絶対値|TM|が所定値TMo以上であ
るか否かを判定する。操舵トルクTMの絶対値|TM|
が所定値TMo未満であれば、ステップ208にて「N
O」と判定して、電流制限値IL*を変更することな
く、すなわち電流制限値IL*を以前の値に保ったま
ま、ステップ228にてこの電流制限復帰プログラムの
実行を終了する。
【0059】操舵トルクTMの絶対値|TM|が所定値
TMo以上であれば、ステップ208にて「YES」と
判定し、ステップ210にてV−CNTup変換テーブル
を参照して、車速Vに応じたカウントアップ値CNTup
を決定する。このカウントアップ値CNTupは、電流制
限値IL*の増加率を決定する(大きくなるにしたがっ
て電流制限値IL*の増加率を小さくする)時間値であ
り、図11に示すように、車速Vの増加にしたがって増
加する。すなわち、カウントアップ値CNTupは、車速
Vが増加するにしがって電流制限値IL*をゆっくり復
帰させるための時間値である。前記ステップ210の処
理後、ステップ212にてカウント値CNTに所定の小
さな値ΔCNTを加算し、ステップ214の判定処理に
より、同カウント値CNTがカウントアップ値CNTup
以上になるまでプログラムをステップ220以降に進め
る。なお、このカウント値CNTは、初期には「0」に
設定されている。
【0060】この電流制限復帰プログラムの繰り返し実
行により、カウント値CNTがカウントアップ値CNT
up以上になると、ステップ214における「YES」と
の判定のもとに、ステップ216にて電流制限値IL*
に所定の微小値ΔILを加算して仮電流制限値IL*’
として設定し、ステップ218にてカウント値CNTを
「0」にクリアしてプログラムをステップ220以降に
進める。
【0061】ステップ220においては、仮電流制限値
IL*’と最小値演算部65から供給される最小制限値
ILminとを比較する。仮電流制限値IL*’が最小制
限値ILmin未満であれば、前記ステップ220にて
「NO」と判定して、ステップ224にて電流制限値I
L*を仮電流制限値IL*’に設定する。これにより、
電流制限値IL*を時間経過にしたがって徐々に増加す
る。そして、電流制限値IL*の増加によってステップ
216にて計算される仮電流制限値IL*’も大きくな
り、最小制限値ILmin以上になると、電流制限値IL
*は最小制限値ILminに設定される。これにより、電
流制限値IL*が最小制限値ILminを超えて大きくな
ることはない。なお、前記ステップ208〜224から
なる電流制限値IL*の最小制限値ILminへの復帰処
理の間に、車速Vが急変してカウントアップ値CNTup
が変更されると、復帰に違和感が発生する可能性がある
ので、復帰処理に入ったらカウントアップ値CNTupを
保持しておくようにしてもよい。
【0062】このように動作する電流制限復帰部66に
おいては、ステップ208の処理により、操舵トルクT
Mの絶対値|TM|が所定値TMo以上にならない限
り、電流制限値IL*を増加させないようにした。この
ことは、操舵トルクTMの絶対値|TM|が所定値TM
o以上にならない限り、出力指令電流値Io*を増加させ
ないこと、すなわち電動モータ14によるアシスト力を
増加させないことを意味するので、最小制限値ILmin
(温度制限値ILt、モータ電源電圧制限値ILe、イグ
ニッションオフ制限値ILi及びフェイル制限値ILf)
が大きく増加した場合でも、運転者が操舵ハンドル11
を回動操作中に電流制限値IL*が増加することにな
り、この操舵中においては運転者は操舵操作の変化を感
じ難いので、運転者はハンドル操作に対して大きな違和
感を感じることがなく、運転者の操舵フィーリングが向
上する。
【0063】また、前記電流制限値IL*の増加が検出
されたときであっても、ステップ212〜224の処理
により、電流制限値IL*を時間経過にしがって徐々に
増加させるようにしたので、運転者は、ハンドル操作に
対してますます違和感を感じることがなくなり、運転者
の操舵フィーリングがさらに向上する。
【0064】さらに、この電流制限値IL*の増加制御
においては、ステップ210の処理により、電流制限値
IL*の増加速度を車速Vに依存させて、車速Vの増加
にしたがって遅くするようにしたので、高車速時におけ
る操舵操作に対する変化が極力抑えられ、運転者の操舵
フィーリングの向上とともに車両の走行安定性も確保さ
れる。
【0065】なお、前記電流制限復帰プログラムにおい
ては、電流制限値IL*(出力指令電流値Io*)の増
加速度を車速Vの増加にしたがって連続的に変化させる
ようにしたが、これに代えて、所定の基準車速Voを挟
んで車速Vが基準車速Vo以下のときと、基準車速Voよ
りも大きいときとの2段階に電流制限値IL*の増加速
度を切換えるようにしてもよい。基準車速Voとして、
「0」又は所定の微小値を設定すれば、車両の停止時又
は極低速走行時にのみに電流制限値IL*の増加速度が
速く、車両の通常走行時には電流制限値IL*の増加速
度が遅くなる。また、電流制限値IL*の増加速度を低
車速時に速くするように、基準車速Voを20km/
h,30km/hに設定するようにしてもよい。この場
合、前記ステップ210の処理を代えて、車速Vと基準
車速Voとを比較し、車速Vが基準車速Vo以下であれば
カウントアップ値CNTupを小さな値に設定し、車速V
が基準車速Voよりも大きければカウントアップ値CN
Tupを大きな値に設定する処理を採用するようにすれば
よい。
【0066】また、前記電流制限復帰プログラムにおい
ては、車速Vの増加にしたがって電流制限値IL*(出
力指令電流値Io*)の増加速度を小さくするためにス
テップ210にてカウントアップ値CNTupを車速Vに
応じて変更するようにした。しかし、ステップ212に
てカウント値CNTの加算される所定値ΔCNTを車速
Vに応じて変更したり、この電流制限復帰プログラムの
実行される時間間隔を車速Vに応じて変更するようにし
てもよい。この場合、前記所定値ΔCNTを車速Vの増
加にしたがって小さくなるようにしたり、前記時間間隔
を車速の増加にしたがって大きくするようにすれば、上
記場合と同様に、車速Vの増加にしたがって電流制限値
IL*(出力指令電流値Io*)の増加速度は小さくな
る。
【0067】指令電流値制限部67は、図12の指令電
流値制限プログラムの実行により、指令電流値I*の絶
対値|I*|が電流制限値IL*以下になるように制限
して、最終的な出力指令電流値Io*として出力する。
この指令電流値制限プログラムは、ステップ300にて
開始され、ステップ302にて指令電流値I*が負の電
流制限値−IL*以下であるか否かを判定し、ステップ
304にて指令電流値I*が正の電流制限値IL*以上
であるか否かを判定する。
【0068】そして、指令電流値I*が負の電流制限値
−IL*以下であれば、ステップ302にて「YES」
と判定し、ステップ306にて出力指令電流値Io*を
負の電流制限値−IL*に設定する。指令電流値I*が
正の電流制限値IL*以上あれば、ステップ304にて
「YES」と判定し、ステップ308にて出力指令電流
値Io*を正の電流制限値IL*に設定する。指令電流
値I*が両電流制限値−IL*,IL*間の値であれ
ば、ステップ302,304にて共に「NO」と判定
し、ステップ310にて出力指令電流値Io*を指令電
流値I*に設定する。その結果、駆動制御部47に供給
される出力指令電流値Io*の絶対値|Io*|が電流制
限値IL*以内に制限され、同制限された出力指令電流
値Io*によって電動モータ14が駆動されることにな
る。
【0069】電流制限記憶部70は、図13の電流制限
記憶プログラムの実行により、指令電流I*が大きく制
限された場合に、その制限経歴を記憶しておく。この電
流制限記憶プログラムは、ステップ400にて開始さ
れ、ステップ402にて指令電流値I*の絶対値|I*
|から出力指令電流値Io*の絶対値|Io*|を減算し
た値|I*|−|Io*|が所定値Iref以上であるか否
かを判定することにより、指令電流I*が大きく制限さ
れている状態を検出する。すなわち、指令電流I*が大
きく制限されて前記減算した値|I*|−|Io*|が
所定値Iref以上であれば、ステップ402にて「YE
S」と判定し、ステップ404にて電流制限情報を不揮
発性のメモリに記憶する。この電流制限情報としては、
前記減算した値|I*|−|Io*|及び図示しないプ
ログラム処理による前記制限された日時、イグニッショ
ンスイッチIGのオンからの時間などが上げられる。な
お、この場合、電流制限された原因すなわち電流制限が
温度制限値ILt、モータ電源電圧制限値ILe、イグニ
ッションオフ制限値ILi及びフェイル制限値ILfのう
ちのいずれによるものかを記憶させておくとさらによ
い。
【0070】また、指令電流値I*の絶対値|I*|か
ら出力指令電流値Io*の絶対値|Io*|を減算した値
|I*|−|Io*|が所定値Iref未満であれば、ステ
ップ402にて「NO」と判定して、ステップ406に
てこの電流制限プログラムの実行を終了する。
【0071】このように出力指令電流値Io*が大きく
制限された経歴を記憶することにより、この電動パワー
ステアリング装置の故障の発生の有無、同発生の解析な
どを後日になっても適切に行うことができる。
【0072】なお、上記実施形態においては、イグニッ
ションオフ制限値演算部63にて計算されたイグニッシ
ョンオフ制限値ILfを最小値演算部65へ出力するよ
うにした。しかし、これに代えて、前記イグニッション
オフ制限値ILfを指令電流値制限部67に出力するよ
うにして、同制限部67が、加算部56からの指令電流
値IL*を、その絶対値|IL*|が前記イグニッショ
ンオフ制限値ILf及び電流制限復帰部66からの電流
制限値IL*のうちで小さい方の値以下に制限するよう
にしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る電動パワーステア
リング装置の全体概略図である。
【図2】 図1の電気制御装置のブロック図である。
【図3】 図2の指令電流値発生部の詳細ブロック図で
ある。
【図4】 操舵トルクと基本指令電流値との関係を示す
グラフである。
【図5】 温度と温度制限値との関係を示すグラフであ
る。
【図6】 図3のモータ電源電圧制限値演算部にて実行
されるモータ電源電圧制限プログラムのフローチャート
である。
【図7】 モータ電源電圧とモータ電源電圧制限値との
関係を示すグラフである。
【図8】 イグニッションオフ制限値の時間経過にした
がった変化を示すグラフである。
【図9】 フェィル制限値の時間経過にしたがった変化
を示すグラフである。
【図10】 図3の電流制限復帰部にて実行される電流
制限復帰プログラムのフローチャートである。
【図11】 車速とカウントアップ値との関係を示すグ
ラフである。
【図12】 図3の指令電流値制限部にて実行される指
令電流値制限プログラムのフローチャートである。
【図13】 図3の電流制限記憶部にて実行される電流
制限記憶プログラムのフローチャートである。
【符号の説明】
FW1,FW2…左右前輪、IG…イグニッションスイ
ッチ、11…操舵ハンドル、13…操舵軸、14…電動
モータ、20…電気制御装置、21…操舵トルクセン
サ、22…車速センサ、23…温度センサ、30…駆動
回路、37…バッテリ、40…制御回路ユニット、43
…電圧検出部、44…電流検出部、45…操舵速度演算
部、46…指令電流値発生部、50…指令電流値計算
部、51…基本アシスト制御部、52…微分部、53…
慣性補償制御部、54…ハンドル戻し制御部、55…ダ
ンピング制御部、56…加算部、60…指令電流制限値
計算部、61…温度制限値演算部、62…モータ電源電
圧制限値演算部、63…イグニッションオフ制限値演算
部、64…フェイル制限値演算部、65…最小値演算
部、66…電流制限復帰部、67…指令電流値制限部、
70…電流制限記憶部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河西 栄治 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3D032 CC08 DA09 DA15 DA23 DA64 DA65 DA73 DD17 EA01 EB12 EC23 EC29 3D033 CA03 CA13 CA16 CA19 CA21 CA28

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】操舵ハンドルの回動操作に対してアシスト
    力を付与する電動モータと、 操舵ハンドルの操舵状態に応じた大きさの電流を前記電
    動モータに流して同電動モータの回転を制御するモータ
    制御手段と、 前記電動モータに流す電流値を所定の条件にしたがった
    制限値に制限する電流制限手段とを備えた車両の電動パ
    ワーステアリング装置において、 操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、 前記検出された操舵トルクが所定値以上のとき前記電流
    制限手段によって制限される制限値の増加を許容する制
    限値制御手段とを設けたことを特徴とする車両の電動パ
    ワーステアリング装置。
  2. 【請求項2】前記請求項1に記載した車両の電動パワー
    ステアリング装置において、 前記制限値制御手段は、前記制限値の増加が許容された
    とき同制限値を時間経過にしがって徐々に増加させるこ
    とを特徴とする車両の電動パワーステアリング装置。
  3. 【請求項3】前記請求項2に記載した車両の電動パワー
    ステアリング装置において、 前記制限値制御手段は、前記制限値の増加速度を車速に
    依存させたことを特徴とする車両の電動パワーステアリ
    ング装置。
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