JP2001167875A - 有機el素子の吸着剤保持構造 - Google Patents

有機el素子の吸着剤保持構造

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JP2001167875A
JP2001167875A JP34780399A JP34780399A JP2001167875A JP 2001167875 A JP2001167875 A JP 2001167875A JP 34780399 A JP34780399 A JP 34780399A JP 34780399 A JP34780399 A JP 34780399A JP 2001167875 A JP2001167875 A JP 2001167875A
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organic
magnetized
magnetic
porous metal
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Kazuhide Ota
和秀 太田
Hisanori Ogawa
尚紀 小川
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Toyota Motor Corp
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    • HELECTRICITY
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 揮発性化合物や水分等の発生し難い手段によ
り吸着剤が保持された、有機EL素子の吸着剤保持構造
を提供する。 【解決手段】 透明基板3と、有機EL積層膜4と、磁
性材料からなる封止部材5と、備える有機EL素子であ
って、封止部材5の内壁には吸着剤保持体1が磁力によ
り固定されている。吸着剤保持体1は、金属多孔体と、
その周囲を覆う第一フィルタ部および第二フィルタ部と
を備える。金属多孔体の空孔には吸着剤が保持されてい
る。金属多孔体、第一フィルタ部および第二フィルタ部
はニッケル製であって、吸着剤保持体1の厚み方向に着
磁されている。この吸着剤保持体は、着磁された多孔質
金属シートにより吸着剤の成形体を覆った形状、吸着剤
および永久磁石を磁性容器により保持する形状、吸着剤
と混合成形された磁性粉末を着磁した形状等とすること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機エレクトロル
ミネセンス(EL)素子における吸着剤の保持構造に関
する。
【0002】
【従来の技術】有機EL素子の信頼性向上及び長寿命化
を図るため、その内部に水分や酸素(以下、「水分等」
ともいう。)の吸着剤が配置されることがある。通常は
吸着剤が散在しないように配置することが好ましく、
(1)吸着機能を有する化合物をペレット状等に固形化
して成形体とし、この成形体を有機EL素子の内壁に固
定する方法、(2)この化合物を通気性を有する袋に入
れて固定する方法等が知られている(特開平9−148
066号公報)。また、成形体から吸着剤が飛散するこ
とを防止するために、成形体の下面にテフロン等からな
るフィルタを配置する場合もある。これらの成形体、通
気性を有する袋およびフィルタは通常、接着剤または粘
着剤等(以下、「接着剤等」ともいう。)を用いて有機
EL素子に固定されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、有機EL素子
に吸着剤を保持するために接着剤等を用いると、この接
着剤等から揮発した低分子量化合物(以下、「揮発性化
合物」ともいう。)や、袋またはフィルタに吸着されて
いた水分等が、有機EL薄膜に悪影響を及ぼしてダーク
スポット等を発生させる原因となる場合がある。
【0004】本発明の目的は、揮発性化合物や水分等の
発生し難い手段により吸着剤が保持された、有機EL素
子の吸着剤保持構造を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】第1発明の吸着剤保持構
造は、透明基板と、該透明基板の表面に形成された有機
EL積層膜と、磁性材料からなり上記透明基板と一体化
されて該有機EL積層膜を封止する封止部材と、を備え
る有機EL素子であって、上記封止部材の内壁には、磁
性材料からなる部材を備え吸着剤を保持する吸着剤保持
体が、磁力により固定されていることを特徴とする。
【0006】上記吸着剤保持体は、着磁された磁性材料
からなる「着磁済部材」を備えることが好ましい。例え
ば、着磁済部材として金属多孔体を用い、この金属多孔
体の空孔内に吸着剤が保持された吸着剤保持体とするこ
とができる。また、着磁済部材として多孔質金属シート
を用い、この多孔質金属シートからなる容器により吸着
剤を保持する吸着剤保持体としてもよい。さらに、着磁
済部材として棒磁石、板状磁石等のようなバルク状の金
属部材を用い、磁性材料からなる容器により吸着剤およ
び着磁済部材を保持する吸着剤保持体としてもよい。ま
た、吸着剤と混合して成形された磁性粉末を着磁したも
のを着磁済部材としてもよい。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。なお、本
明細書中において「磁性材料」とはいわゆる強磁性体を
指し、その代表例としてはFe、Ni、Co,パーマロ
イ、磁性ステンレス鋼またはこれらの合金、あるいはフ
ェライトなどの金属酸化物等が挙げられる。また、「着
磁済部材」とは、保磁力の高い磁性材料(硬質磁性材
料)が磁化過程を経て永久磁石としての特性を示すよう
になったものをいい、この磁化過程を実施することを
「着磁する」という。また、磁性材料からなる部材を磁
性部材という。
【0008】上記「透明基板」としては、有機EL積層
体の発光による文字、図形等の視認が損なわれない程度
の透明性を有する材質からなるものを使用することがで
きる。また、有機EL素子の表層としての形状を保持し
得るだけの強度を併せ有し、かつ表面が容易に傷付かな
い程度の硬さを有するものが好ましい。そのような基板
としては、ガラスの他、ポリエチレンテレフタレート、
ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート等からなるも
のを使用することもできる。この透明基板は無色透明で
あってもよいし、適宜の色調に着色された着色透明のも
のであってもよい。
【0009】この透明基板上に、陽極、有機EL膜及び
陰極を積層して「有機EL積層膜」が構成される。両極
の間に配置される有機EL膜は、少なくとも発光層を備
え、この発光層に加えて正孔輸送層及び/又は電子輸送
層を有してもよく、更に正孔注入層及び/又は電子注入
層を有してもよい。陽極、陰極及び有機EL膜を構成す
る材料としては、それぞれ種々の公知材料を用いること
ができる。これらの各層を形成する方法は、真空蒸着
法、スピンコート法、キャスト法、スパッタリング法、
LB法等の方法から適宜選択すればよい。
【0010】上記「封止部材」は、その周縁において透
明基板と接合される接合面を有し、その他の部分は、封
止部材およびこれに取り付けられた吸着剤保持体と有機
EL積層体とが接触しない程度の空間を形成する形状で
あることが好ましい。この封止部材は磁性材料からな
り、例えば磁石合金(磁石鋼)、フェライト及びサマリ
ウムコバルト等の硬質磁性材料や、Fe、Ni、Co、
パーマロイ及び磁性ステンレス鋼等の軟質磁性材料等を
用いることができる。この磁性材料は、後述する吸着剤
保持体の構成との組み合わせ等によって着磁されていて
もいなくてもよく、取り扱い性の点からは着磁されてい
ないことが好ましい。通常、この封止部材は磁性材料の
みから構成することが好ましいが、例えば中央部が磁性
材料からなり、周縁部は非磁性材料からなる封止部材等
も、本発明における封止部材として使用することができ
る。また、非磁性材料からなる封止部材の内面(封止空
間側)または外面に磁性材料を積層したものでもよい。
【0011】封止部材と基板とは、例えば上記接合面と
基板とを封止樹脂により接合して一体化される。封止樹
脂としては、エポキシ樹脂、アクリレート樹脂等からな
る熱硬化性樹脂または光硬化性樹脂等を使用することが
できる。このうち、硬化速度が大きいことから、紫外線
(UV)等により硬化する光硬化性樹脂を使用すること
が好ましい。また、輝度の低下等を抑えるため、水分等
が透過し難い硬化体が形成される封止樹脂を使用するこ
とがより好ましい。なお、水分等の侵入を十分に抑える
ためには、接合面における樹脂層の厚さは薄いほうが有
利であり、接合性が損なわれない範囲でより薄くするこ
とが好ましい。
【0012】本発明に用いる「吸着剤」は特に限定され
ず、水分等を吸収し、除去することができるものであれ
ばよい。水分を除去するための吸着剤としては、(1)
Na 2O、K2O等のアルカリ金属酸化物、及びBaO、
CaO、SrO等のアルカリ土類金属酸化物、(2)M
gCl2、CaCl2等の金属ハロゲン化物、(3)アル
カリ金属及びアルカリ土類金属ならびにそれらの金属の
合金、(4)活性アルミナ、シリカゲル、ゼオライト等
の一般的な吸着剤等から選択される一種または二種以上
を用いることができる。このうち、水分を物理的に吸着
する一般的な吸着剤よりも、水分が化学的に吸着され、
安定に保持されるアルカリ金属酸化物及び/又はアルカ
リ土類金属酸化物等が好ましく用いられる。吸着剤の形
状は特に限定されず、粉末状、顆粒状、ペレット状等と
することができる。粉末状又は顆粒状とした場合には吸
着面積が大きくなるため好ましい。一方、ペレット状と
した場合には吸着剤の取り扱い性が良いという利点が得
られる。
【0013】上記吸着剤を保持する「吸着剤保持体」
は、磁性材料からなる部材を備え、磁性材料からなる封
止部材の内壁に磁力によって固定されている。この「磁
力によって固定」する方法の例としては、(a)吸着剤
保持体として着磁済の磁性部材(着磁済部材)を備える
ものを用い、封止部材として着磁されていない磁性部材
を用いる方法、(b)吸着剤保持体として磁性部材を備
えるが着磁済部材を備えないものを用い、封止部材とし
て着磁済部材を用いる方法、(c)吸着剤保持体および
封止部材の双方を着磁済部材から構成する方法、(d)
吸着剤保持体および封止部材の双方を磁性部材を備える
が着磁済部材を備えないものとし、封止部材の外壁に棒
磁石、板状磁石等の着磁済部材を取り付ける方法、等が
挙げられる。このうち、(a)または(c)のように、
少なくとも吸着剤保持体が着磁済部材を備えることが好
ましく、製造が容易なことから(a)の方法が最も好ま
しい。
【0014】着磁済部材を備える吸着剤保持体として
は、第3発明のように、着磁された金属多孔体の空孔内
に吸着剤を保持させたものが挙げられる。上記「金属多
孔体」は、多数の空孔を有し、それらの多くが連通して
いるものであって、好ましい空孔率は60〜98体積%
であり、より好ましくは70〜95体積%である。空孔
率が低すぎると十分な吸着性能を発揮できない場合があ
り、空孔率が高すぎると製造時における取り扱いが困難
となる。空孔の平均孔径は通常50〜500μm程度で
あり、200〜400μmであることが好ましい。この
金属多孔体の材質としては保持力の高い硬質磁性材料
(例えば磁石合金、フェライト、サマリウムコバルト
等)が用いられる。金属多孔体の空孔に吸着剤を保持す
るには、例えばこの金属多孔体に吸着剤の粉末を散布す
ればよい。吸着剤粉末の平均粒径は1〜500μm(よ
り好ましくは10〜150μm)程度とすることが好ま
しい。この方法によると、吸着剤を表面積の大きな形態
で保持させることができる。金属多孔体の着磁は、吸着
剤を保持させる前に行っても後に行ってもよいが、取り
扱いの容易性の点からは、吸着剤を保持させた後に着磁
することが好ましい。
【0015】第3発明の吸着剤保持体においては、金属
多孔体の空孔から吸着剤粉末が脱落して飛散することを
防ぎ、また吸着剤保持体の取り扱いを容易とするため、
通常は、通気性を有しかつ吸着剤粉末を漏出させないフ
ィルタにより金属多孔体を被覆する。このフィルタは、
金属多孔体の少なくとも下面を覆うことが好ましく、下
面および側面を覆うことがより好ましく、ほぼ全面を覆
うことがさらに好ましい。フィルタの材質としては、磁
石合金(磁石鋼)、フェライト及びサマリウムコバルト
等の硬質磁性材料またはFe、Ni、Co、パーマロイ
及び磁性ステンレス鋼等の軟質磁性材料からなる多孔質
金属が好ましく用いられ、上記金属多孔体を適度に(例
えば空孔率20体積%以下、より好ましくは10体積%
以下に)圧縮した多孔質金属圧縮体を用いることが特に
好ましい。多孔質金属からなるフィルタで覆われた吸着
剤保持体において、金属多孔体の着磁はフィルタで覆う
前後いずれの段階で行ってもよいが、取り扱いの容易性
の点からはフィルタで覆った後に着磁することが好まし
い。また、硬質磁性材料からなるフィルタを用い、この
フィルタも金属多孔体と同方向に着磁する場合には、磁
力による封止部材への固定が確実なものとなるため好ま
しい。
【0016】また、本発明に用いる吸着剤保持体は、第
4発明のように、着磁済の多孔質金属シートからなる容
器により吸着剤が保持されたものでもよい。多孔質金属
シートとしては、磁石合金(磁石鋼)、フェライト及び
サマリウムコバルト等の硬質磁性材料からなり、通気性
を有しかつ吸着剤を漏出させないものを用いればよく、
金属フィルム、上述の多孔質金属圧縮体等を使用するこ
とができる。容器の形状は、吸着剤を保持できるもので
あれば碗状、袋状等のいずれでもよいが、磁力による封
止部材への固定を確実なものとし、かつ吸着剤の飛散を
防止しやすいことから袋状が好ましい。
【0017】本発明に用いる吸着剤保持体の他の構成と
しては、第5発明のように、磁性材料からなる容器によ
って、バルク状の着磁済部材と吸着剤とを保持するもの
が挙げられる。バルク状の着磁済部材としては、フェラ
イト磁石、サマリウムコバルト磁石等からなる棒磁石ま
たは板状磁石等を用いることができる。容器の材質とし
ては多孔質金属シートが好ましく用いられ、その形状
は、バルク状の着磁済部材および吸着剤を保持できるも
のであれば碗状、袋状等のいずれでもよい。多孔質金属
シートの材質としては硬質磁性材料および軟質磁性材料
のいずれも使用可能であるが、加工が容易なことから軟
質磁性材料が好ましい。
【0018】なお、第4発明および第5発明において
は、容器に保持される吸着剤は粉末状でもよく、圧縮等
による成形体であってもよい。吸着剤を容器に収容する
際の作業性、吸着剤の飛散防止性、吸着剤保持体の取り
扱い性等の点からは成形体を用いることが好ましい。一
方、粉末状とする場合には吸着性能に優れるという利点
がある。なお、この粉末状の吸着剤は、着磁されていな
い金属多孔体の空孔に保持されていてもよい。容器の着
磁は、吸着剤を収容する前に行われていてもよく、吸着
剤を収容した後に行ってもよい。また、吸着剤の飛散を
防止し、この吸着剤保持体の取り扱いを容易とするため
に、吸着剤保持体の少なくとも下面は容器で覆われてい
ることが好ましく、下面および側面が覆われていること
がより好ましく、ほぼ全周が覆われていることがさらに
好ましい。
【0019】本発明に用いる吸着剤保持体のさらに他の
構成としては、第6発明のように、吸着剤と混合して成
形された磁性粉末を着磁した着磁済部材を備えるものが
挙げられる。磁石合金(磁石鋼)、フェライト、サマリ
ウムコバルト等の硬質磁性材料からなる磁性粉末と吸着
剤粉末との混合物を圧縮等により成形し、その後この成
形体中の磁性粉末を着磁することにより、吸着剤保持体
を磁力により封止部材に固定することが可能となる。な
お、成形体の損傷等により発生した吸着剤粉末や磁性粉
末が素子に悪影響を及ぼすことを防止するため、通常
は、通気性を有しかつ吸着剤および磁性粉末を漏出させ
ないフィルタで成形体の周囲を覆うことが好ましい。フ
ィルタの材質としては金属多孔体が好ましく用いられ、
その材質としては硬質磁性材料および軟質磁性材料のい
ずれも使用可能であるが、加工が容易なことから軟質磁
性材料が好ましい。
【0020】磁性材料の着磁は、電気的に作った強い磁
界中にこの磁性材料を置くなどの従来公知の方法により
行えばよい。また着磁の方向は特に限定されないが、吸
着剤保持体が固定される面に対して、着磁済部材の磁力
線がほぼ垂直となる方向が好ましい。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、実施例により本発明を更に
具体的に説明する。 (実施例1) (1)吸着剤保持体の構成 図2に示すように、吸着剤保持体1は直径30mm、厚
さ1.5mmの略円板状であり、円板の厚み方向に磁化
されている。なお、図2における矢印Hは磁力線の向き
を示す。この吸着剤保持体1は、厚さ2.5mmのニッ
ケル製多孔体(片山特殊工業株式会社製、商品名「FO
RMEX500」、空孔率97体積%、平均孔径約20
0μm)からなる金属多孔体10と、上記ニッケル製多
孔体を押圧して形成された多孔質金属圧縮体からなり金
属多孔体10の一面を覆う板状の第一フィルタ部11
と、金属多孔体10他の面を覆う碗状の第二フィルタ部
12とを備える。金属多孔体10の空孔内には、吸着剤
2としての、平均粒径100μmのBaO粉末0.15
gが保持されている。また、上記多孔質金属圧縮体は吸
着剤2が漏出しない程度に圧縮されており、その空孔率
は約9体積%である。
【0022】この吸着剤保持体1は、例えば、上記ニッ
ケル製多孔体を0.3mmの厚さまで圧縮することによ
り板状の多孔質金属圧縮体を作製し、吸着剤2を保持さ
せた金属多孔体10の上下にこの圧縮体を積層し、この
積層体をパンチ等で打ち抜いて成形した後、この成形品
を磁界中に置いて吸着剤保持体1の厚み方向に着磁する
ことにより製造することができる。得られた吸着剤保持
体1は、どの方向に対しても、また振動を加えても、外
部に吸着剤2の漏出しないものであり、取り扱い性に優
れていた。
【0023】(2)有機EL素子の構成 図1に示すように、縦75mm×横150mm×厚さ
1.1mmのソーダ石灰ガラスからなる透明基板3上に
は、ITOからなる陽極41、有機EL膜42、及びア
ルミニウム合金からなる陰極43を順次積層して有機E
L積層膜4が形成されている。有機EL膜42は、陰極
43側から順に、LiFからなる電子注入層、アルミキ
ノリウム錯体からなる電子輸送層、アルミキノリウム錯
体をホストとしキナクリドンをドーピングした発光層、
TPTE(トリフェニルアミンの4量体)からなる正孔
輸送層、及び銅フタロシアニン錯体からなる正孔注入層
を積層してなる(いずれも図示せず)。一方、封止部材
5は厚さ0.4mmの磁性ステンレス鋼(軟質磁性材
料)からなり、中央部に吸着剤保持体1に対応する凹部
51を有する皿状にプレス成形されている。上記で得ら
れた吸着剤保持体1を350℃×30分間加熱して水分
等を除去した後、凹部51に吸着剤保持体1を配置し、
磁力により封止部材5の内壁に保持させる。その後、ア
クリル系の紫外線硬化型接着剤6を用いて封止部材5の
周縁部を透明基板3に接合することにより、有機EL積
層膜4が気密に封止された有機EL素子が得られる。
【0024】(実施例2)図3に示すように、吸着剤保
持体1は、平均粒径100μmのBaO粉末5gを圧縮
成形して得られた直径35mm、厚さ1mmの吸着剤ペ
レット21と、この吸着剤ペレット21の全面を覆う多
孔質金属シート13とからなる。この多孔質金属シート
13は、実施例1で用いた多孔質金属圧縮体からなり、
吸着剤ペレット21を覆った後に磁界中に置かれること
により、吸着剤保持体1の厚み方向に着磁されている。
この吸着剤保持体1は、実施例1と同様に、磁性材料か
らなる封止部材5の内壁に、磁力により保持させること
ができる。
【0025】(実施例3)図4に示すように、吸着保持
体1は、実施例1で用いたニッケル製多孔体からなる金
属多孔体10を備え、その空孔内には、吸着剤2として
の、平均粒径100μmのBaO粉末0.15gが保持
されている。金属多孔体10の上面には、バルク状の金
属部材としての板状磁石14が配置されている。この板
状磁石14はサマリウムコバルト材からなり、その形状
は15mm×15mm×0.5mmの角柱状である。そ
して、金属多孔体10および板状磁石14は、上記ニッ
ケル製多孔体を押圧して形成された第一フィルタ部11
および第二フィルタ部12からなる容器内に保持されて
いる。本実施例においては、金属多孔体10、第一フィ
ルタ部11および第二フィルタ部12はいずれも着磁さ
れていない。この吸着剤保持体1は、着磁済部材として
の板状磁石14を有することにより、実施例1と同様
に、磁力により封止部材5の内壁に保持させることがで
きる。
【0026】(実施例4)図5に示すように、平均粒径
100μmのBaO粉末3gを、実施例3で用いた板状
磁石14とともに圧縮成形することにより、板状磁石1
4がほぼ中心に埋め込まれた吸着剤ペレット21を成形
した。次いで、吸着剤ペレット21の下面および側面を
実施例1で用いた多孔質金属圧縮体からなる多孔質金属
シート13で覆い、さらに上端をかしめることにより、
多孔質金属シート13からなり吸着剤ペレット21およ
び板状磁石14を保持する容器(着磁されていない)を
形成した。この吸着剤保持体1は、実施例1と同様に、
磁力により封止部材5の内壁に保持させることができ
る。
【0027】(実施例5)図6に示すように、平均粒径
100μmのBaO粉末3gと、平均粒径150μmの
フェライト粉末3gとを混合して圧縮成形することによ
り、磁性粉末15を含有する吸着剤ペレット21を得
た。この吸着剤ペレット21を、軟質磁性材料であるパ
ーマロイ(Ni78.5、Fe21.5)からなる多孔
質金属シート13で包み、その後、吸着剤ペレット21
の厚み方向に磁性粉末15を着磁して吸着剤保持体1を
得た。この吸着剤保持体1は、実施例1と同様に、磁力
により封止部材5の内壁に保持させることができる。
【0028】
【発明の効果】本発明の吸着剤保持構造によると、吸着
剤保持体を磁力により固定するので、接着剤等を用いて
固定する従来の技術とは異なり揮発性化合物の発生する
心配がない。また、製造時等において有機EL素子の他
の部分に不良が生じた場合には、有機EL素子から吸着
剤保持体を容易に取り外して再利用することができる。
吸着剤の保持および飛散防止に用いる金属多孔体、多孔
質金属シート等は、テフロンフィルタ等とは異なり水分
を吸着しにくいので好ましい。また、この吸着剤保持体
は、テフロンフィルタ等に比べて耐熱性の高い材料のみ
から構成することができるので、素子への取付前に吸着
剤保持体を加熱して吸着された水分等を確実に除去する
ことができ、その加熱も高温短時間で実施することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の有機EL素子における吸着剤保持構
造を示す縦断面図である。
【図2】実施例1の吸着剤保持構造に用いる吸着剤保持
体を示す縦断面図である。
【図3】実施例2の吸着剤保持構造に用いる吸着剤保持
体を示す縦断面図である。
【図4】実施例3の吸着剤保持構造に用いる吸着剤保持
体を示す縦断面図である。
【図5】実施例4の吸着剤保持構造に用いる吸着剤保持
体を示す縦断面図である。
【図6】実施例5の吸着剤保持構造に用いる吸着剤保持
体を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1;吸着剤保持体、10;金属多孔体、11;第一フィ
ルタ部、12;第二フィルタ部、13;多孔質金属シー
ト、14;板状磁石、15;磁性粉末、2;吸着剤、2
1;吸着剤ペレット、3;透明基板、4;有機EL積層
膜、5;封止部材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3K007 AB00 AB13 AB18 BB00 BB01 BB02 BB05 CA01 CA05 CB01 DA00 DB03 EB00 FA01 FA02 FA03

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基板と、該透明基板の表面に形成さ
    れた有機EL積層膜と、磁性材料からなり上記透明基板
    と一体化されて該有機EL積層膜を封止する封止部材
    と、を備える有機EL素子であって、 上記封止部材の内壁には、磁性材料からなる部材を備え
    吸着剤を保持する吸着剤保持体が、磁力により固定され
    ていることを特徴とする有機EL素子の吸着剤保持構
    造。
  2. 【請求項2】 上記吸着剤保持体は着磁済部材を備える
    請求項1記載の有機EL素子の吸着剤保持構造。
  3. 【請求項3】 上記着磁済部材は金属多孔体であり、該
    金属多孔体の空孔内に上記吸着剤が保持されている請求
    項2記載の有機EL素子の保持構造。
  4. 【請求項4】 上記着磁済部材は多孔質金属シートであ
    り、上記多孔質金属シートからなる容器により上記吸着
    剤が保持されている請求項2記載の有機EL素子の吸着
    剤保持構造。
  5. 【請求項5】 上記着磁済部材はバルク状の金属部材で
    あり、上記吸着剤保持体は、磁性材料からなる容器によ
    り上記吸着剤および上記着磁済部材を保持するものであ
    る請求項2記載の有機EL素子の吸着剤保持構造。
  6. 【請求項6】 上記着磁済部材は、上記吸着剤と混合し
    て成形された磁性粉末を着磁したものである請求項2記
    載の有機EL素子の吸着剤保持構造。
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