JP2001167487A - 光学的情報記録再生装置 - Google Patents

光学的情報記録再生装置

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JP2001167487A
JP2001167487A JP34625699A JP34625699A JP2001167487A JP 2001167487 A JP2001167487 A JP 2001167487A JP 34625699 A JP34625699 A JP 34625699A JP 34625699 A JP34625699 A JP 34625699A JP 2001167487 A JP2001167487 A JP 2001167487A
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Koichiro Nishikawa
幸一郎 西川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁壁移動再生方法では、光磁気マークと媒体
面に形成される温度分布の形状が円弧状であるため、再
生用光スポットがデトラックすると再生信号の立ち上が
りが急峻となるまでの時間が遅れ、信号振幅を確保でき
ない。 【解決手段】 記録用光スポット又は再生用光スポット
の媒体面における形状を略矩形として照射し、媒体上に
記録される光磁気マークの形状あるいは再生時に媒体上
に形成される温度分布の等温線の形状を直線状とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、情報記録媒体に情
報を記録し、あるいは記録情報を再生する光学的情報記
録再生装置、特に、磁壁移動型媒体を用いて情報の記録
又は再生を行う装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、光磁気ディスクの高密度化の技術
として、磁気的な作用を利用した光学的な分解能にはほ
とんど依存しない磁気超解像再生と呼ばれる方法が多く
研究されるようになってきている。例えば、特開平6−
290496号公報には、光スポットにより形成される
温度分布の温度勾配を利用して微小な光磁気マークの磁
壁を移動させて十分な信号レベルで信号再生を行うこと
が可能な技術が開示されている。
【0003】同公報の技術について簡単に説明すると、
まず、記録媒体のトラックに再生用光スポットとは波長
が異なり、且つ、スポットサイズが大きい加熱用光スポ
ットを照射し、記録媒体上に所望の温度勾配を持つ温度
分布を形成する。記録媒体の磁性層は、少なくとも第
1、第2、第3の磁性層が順次積層され、トラック間は
磁気的に分断されている。ここで、媒体温度が第2の磁
性層のキュリー温度に達すると、第1と第3の磁性層の
間の交換結合が切断され、第1の磁性層中の磁壁が媒体
面の温度分布に沿って温度のピークに向かって瞬時に移
動する。その結果、微小マークは磁壁移動開始点から温
度ピークまでの距離にほぼ同じ値トラック方向に拡大
し、拡大したマークを再生用光スポットの記録媒体から
の反射光の偏光面の変化を検出することにより、光学的
な分解能にほとんど依存しないで微小マークを再生する
ことができる。このような再生方法は、磁壁移動再生と
呼ばれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記特開平
6−290496号公報では、再生用光スポットとは波
長が異なり、スポットサイズの大きい加熱用光スポット
を照射して磁壁移動再生を行っているが、最近の研究で
は装置のコンパクト化、簡易化のために加熱用光スポッ
トを照射せずに磁壁移動再生を行うことが可能となって
いる。図11は加熱用光スポットを照射しない場合の磁
壁移動再生の原理を説明するための図である。図11
(a)は媒体上の温度分布、図11(b)は媒体上のマ
ークと再生用光スポットである。再生用光スポット32
は情報トラック27上に照射され、媒体上に温度分布3
0が形成される。トラック27上の破線で示す31は温
度分布30の磁壁移動が開始する温度Tsの等温線を示
している。
【0005】ここで、微小な光磁気マーク28が媒体の
移動に伴い矢印方向に移動し、マーク28の磁壁29が
等温線31と接する位置tsに到達すると、マーク28
の磁壁29は温度分布30の温度ピークTpの位置tp
までほぼ瞬間的に移動し、光磁気マーク28はトラック
方向に拡大する。この拡大したマーク28を再生用光ス
ポット32の媒体からの反射光の偏光面の変化を検出す
ることにより光学的な分解能に依存することなく、光磁
気マーク28を再生することができる。
【0006】次に、この磁壁とTsの等温線の関係を詳
細にみると、図12(a)に示すようにTsの等温線と
磁壁が接する時(この時の磁壁を35で示す)から距離
δ1だけ移動した時、完全に磁壁が等温線31内に入っ
ていて(この時の磁壁を36で示す)、その時点から磁
壁35の移動がスムーズとなり、再生信号は急峻に立ち
上がる。しかしながら、図12(b)に示すように再生
用光スポット32がトラック中心33に対して距離Δデ
トラックしていると、距離δ1よりも長い距離δ2だけ
移動しないと、完全に磁壁は等温線31内に入らない
(この時の磁壁を37で示す)。
【0007】そのため、再生信号の立ち上がりが急峻と
なるまでの時間が遅れ、更には光磁気マークのトラック
方向の長さは短いので、磁壁が完全に等温線31内に入
らないうちに次の磁壁が等温線31内に入り始め、再生
信号振幅を確保できない問題があった。また、再生用光
スポットはデトラックしないで書かれているマークがデ
トラックしている場合も同様の問題があった。これは、
光磁気マークと等温線31が各々弧状形状をなし、互い
に向い合って出会うことによる。そのため、向い合う光
磁気マークと等温線のそれぞれの曲率半径が大きければ
デトラックによる不都合はかなり軽減することが可能で
ある。
【0008】そこで、本発明は、記録用光スポット又は
再生用光スポットの媒体面における形状を略矩形とする
ことによりデトラックに対してマージンを広くとること
が可能な光学的情報記録再生装置を提供することを目的
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のこのような目的
は、光源から発した光束を対物レンズで集光し、磁壁移
動型記録媒体に記録用光スポットを照射することにより
情報を記録し、あるいは前記記録媒体に光源からの再生
用光スポットを照射し、記録マークの磁壁を移動させて
磁壁移動による再生を行う光学的情報記録再生装置にお
いて、前記記録用光スポット又は再生用光スポットの媒
体面における形状を略矩形に照射する光スポット照射手
段を備えたことを特徴とする光学的情報記録再生装置に
よって達成される。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の第1
の実施形態の構成を示す図である。図1において、1は
記録再生用光源である半導体レーザである。半導体レー
ザ1から発したレーザ光束はコリメータレンズ2で平行
化され、位相素子3で部分的に位相差が与えられ、偏光
ビームスプリッタ4に入射する。位相素子3は詳しく後
述するように媒体面におけるスポット形状を略矩形とす
るように作用するものである。偏光ビームスプリッタ4
に入射した光束は一部が反射、一部が透過し、そのうち
の反射光束はモニタセンサ5で検出される。モニタセン
サ5の検出信号は図示しないAPC回路に出力され、A
PC回路ではセンサ信号をもとに半導体レーザ1の記録
パワー及び再生パワーを一定に制御するAPC制御を行
う。
【0011】一方、偏光ビームスプリッタ4を透過した
光束は対物レンズ6で集光され、光磁気ディスク7の情
報記録面上に微小光スポットとして照射される。光磁気
ディスク7は記録マークの磁壁を移動させて記録情報を
再生する磁壁移動型光磁気媒体である。光磁気ディスク
7の上面には対物レンズ6と対向して変調磁界を印加す
る磁気ヘッド8が設けられている。光磁気ディスク7の
情報記録面からの反射光は再び対物レンズ6を透過し、
偏光ビームスプリッタ4で反射され、ウォラストンプリ
ズム9に入射する。ウォラストンプリズム9に入射した
光束は偏光分離され、センサレンズ10を介して信号検
出センサ11で検出される。
【0012】信号検出センサ11は分割された複数の受
光領域から成っていて、図示しない信号処理回路で受光
領域の信号を用いて所定の演算処理を行うことにより光
磁気信号、フォーカスエラー信号、トラッキングエラー
信号が生成される。情報の記録再生時にはサーボ制御回
路(図示せず)ではフォーカスエラー信号、トラッキン
グエラー信号をもとにフォーカス制御とトラッキング制
御を行う。ここで、情報を記録する時は光磁気ディスク
7を回転させた状態で、光磁気ディスク7に半導体レー
ザ1からの記録用光スポットを照射する。この時、位相
素子3の作用により記録用光スポットの媒体面における
形状は略矩形となる。
【0013】同時に、磁気ヘッド8から記録信号に応じ
て変調された磁界を印加し、光磁気ディスク7のトラッ
ク上に光磁気マークの列が記録され、情報の記録を行
う。この場合、記録用光スポットは略矩形であるため、
光磁気マークの形状はそれを反映して弧状ではなくほぼ
直線状となる。一方、記録情報を再生する時は光磁気デ
ィスク7を回転させた状態で、半導体レーザ1から再生
用光スポットを照射し、光磁気ディスク7からの反射光
を信号検出センサ11で検出する。情報の再生時は前述
のような磁壁移動再生方式により再生を行い、再生用光
スポットの照射により光磁気マークの磁壁を移動させて
光磁気マークをトラック方向に拡大し、拡大マークの反
射光を信号検出センサ11で検出する。
【0014】信号処理回路(図示せず)では信号検出セ
ンサ11の検出信号から光磁気信号を生成し、再生回路
(図示せず)において光磁気信号を用いて2値化、復調
等の所定の信号処理を行うことにより再生情報を生成す
る。また、再生用光スポットは前述のように媒体面にお
ける形状は略矩形となっている。このように記録用光ス
ポット、再生用光スポットを矩形にすることにより再生
用光スポットのデトラックあるいは光磁気マークのデト
ラックに対してマージンをとることが可能となる。以
下、光スポットの矩形による作用について説明する。
【0015】図2は位相素子3の斜視図である。位相素
子3は透明の平行平板形状から成っている。また、位相
素子3は光磁気ディスク7の半径方向(トラック直交方
向)とトラック方向に平行方向の2つの分割線で分割さ
れ、対物レンズ6の入射瞳を略4分割する4つの領域1
2〜15から構成されている。更に、互いに対角方向に
位置する領域12及び14と、領域13及び15とで所
定の位相差としての光路差がつくように段差が形成され
ている。
【0016】本実施形態では、半導体レーザ1の光束の
波長をλとすると、位相差がλ/5となるように設定さ
れている。即ち、位相素子3の屈折率をnとすると、段
差=(n/(n−1))×(λ/5)となっている。例
えば、n=1.5、λ=680nmとすると、約0.4
μmの段差となる。このように段差を形成する場合、平
行平板形状に厚みの異なる薄膜を付けてもよい。また、
位相差の値はλ/5に波長λのN倍(Nは整数)を加え
た値でもよい。更に、本発明の目的を達成するために
は、この位相差は後述するλ/4を上限としてλ/6〜
λ/4程度であればよい。
【0017】このように位相素子3を配置して半導体レ
ーザ1の光束に部分的に略λ/5の位相差を与え、この
光束を対物レンズ6で集光すると、光スポットは図3に
示すような強度分布を持つスポットとなる。図3(a)
は3次元的な強度分布、図3(b)は光スポットの等高
線である。図3(b)の最も外側の線はピークの1/e
2 、その内側の線はピークの1/eを表わす等高線図で
ある。図3のrは光磁気ディスク7の半径方向、tはト
ラック平行方向である。また、プラスは光スポットが相
対的に移動する方向を示している。
【0018】比較のために、位相差を与えない場合(従
来の場合)の光スポットの強度分布を図4に示す。図4
(a)は光スポットの3次元的な強度分布、図4(b)
は光スポットの等高線である。最も外側の線がピークの
1/e2 、その内側の線がピークの1/eを表わす等高
線図である。また、図4のrは同様にディスク7の半径
方向、tはトラック平行方向、プラスは光スポットが相
対的に移動する方向を示している。なお、図3、図4で
は対物レンズ6の開口数(NA)は0.55としてい
る。図4の場合は光スポットはほぼ円形状である。図3
(b)と図4(b)の比較で明らかなように、本実施形
態では、ピークの1/e、1/e2 で従来に比べて非常
に矩形に近いスポット形状が得られ、特に、1/e2
はほぼ矩形の光スポットが得られている。
【0019】図5、図6は本実施形態による光スポット
と従来の光スポットを線速2m/sで磁壁移動型の光磁
気ディスク7に走査した時の記録層上に形成される温度
分布を示す図である。図5は3次元的に温度分布を示
し、図6は等温線図で示している。また、図5(a)、
図6(a)は本実施形態の光スポットの温度分布、図5
(b)、図6(b)は従来の光スポットの温度分布を示
している。なお、図5、図6のrはディスク半径方向、
tはトラック平行方向、プラスは光スポットが相対的に
移動する方向を示している。ここで、図6(a)の本実
施形態の場合の等温線16と図6(b)の従来の場合の
等温線18は温度ピークの0.4倍の等温線、図6
(a)の等温線17、図6(b)の等温線19は温度ピ
ークの0.5倍の等温線を示している。
【0020】通常、絶対値は異なるが、磁界変調による
記録時の光磁気マークを決定する温度、磁壁移動再生時
の磁壁移動開始温度は、温度ピークの0.4倍とか0.
5倍程度である。そのため、情報記録時の光磁気マーク
の形状や磁壁移動再生を行う場合の磁壁移動を開始する
線は図6(a)に示す等温線を反映するものと考えてよ
い。従って、図12(a)に示す光磁気マークの磁壁は
ほぼ直線状となり、Tsの等温線もほぼ直線状となる。
そこで、例えば、幅0.6μmのトラックに0.2μm
程度のマークを記録して磁壁移動再生を行う場合、前の
磁壁(先に光スポット内に入る側の磁壁)が完全にTs
の等温線に入らないうちに次の磁壁が等温線内に入り始
めて再生信号波形が歪み始めるまでの再生用光スポット
のデトラック量(図12のΔに相当)は次の通りとな
る。
【0021】即ち、図6(b)に相当する従来の光スポ
ットではΔ≒0.04μmであるのに対し、図6(a)
に相当する媒体面における形状が略矩形の再生用光スポ
ットを用いて再生する場合は、Δ≒0.36μm程度と
なる。このように本実施形態では、媒体面における形状
が略矩形の光スポットを用いて記録や磁壁移動再生を行
っているので、再生時に媒体の移動に伴い出合う光磁気
マークと等温線の形状は弧状ではなくほぼ直線状とな
り、たとえ再生用光スポット(又はトラック上の光磁気
マーク)がデトラックしても、再生信号の立ち上がりが
急峻となるまでの時間遅れを小さく抑えることができ、
デトラックに対するマージンを広くとることができる。
【0022】図7は位相素子3により部分的に略λ/4
の位相差を与えた場合の温度分布を示す図である。図7
(a)は3次元な温度分布、図7(b)は図3(b)と
は異なり最も外側の線がピークの1/eを表わす等高線
図である。この場合は、ピークの1/eで、従来に比較
して非常に矩形に近いスポット形状が得られることがわ
かる。この時の媒体上における温度分布を図8に示して
いる。図8(a)は3次元的な温度分布、図8(b)は
等温線図である。この場合のデトラック量Δは少なくと
も0.4μm程度以上となる。
【0023】図9は本発明の第2の実施形態の構成を示
す図である。本実施形態ではコリメータレンズ2と偏光
ビームスプリッタ4の間に回折素子22が設けられてい
る。回折素子22は光スポットを略矩形とするものであ
る。その他の構成は図1と同様である。半導体レーザ1
から発した光束はコリメータレンズ2で平行化された
後、回折素子22により部分的な位相差が与えられた光
束(以下、回折光束という)と、回折の影響を受けない
光束とに分けられ、偏光ビームスプリッタ4に入射す
る。回折光は1次回折光に相当する。回折光束と回折の
影響を受けない光束との強度比は5:1程度としてい
る。これは、回折素子22の格子形状によりコントロー
ルできる。
【0024】偏光ビームスプリッタ4に入射した光束は
一部が反射され、モニタセンサ5で検出される。モニタ
センサ5の検出信号に基づいてAPCを行い、半導体レ
ーザ1の記録パワーと再生パワーの制御を行う。また、
偏光ビームスプリッタ4に入射した光束は一部が透過
し、対物レンズ5により光磁気ディスク7上に微小光ス
ポットに集光される。この場合、光磁気ディスク7の同
一トラック上に回折光束による光スポットと回折の影響
を受けない光スポットがトラック方向に並んで照射され
る。情報を記録する場合は、光磁気ディスク7を回転さ
せて半導体レーザ1からの記録用光スポットを照射しな
がら磁気ヘッド8から変調磁界を印加することにより情
報の記録を行う。この時、回折光束に相当する光スポッ
トは略矩形であり、この光スポット位置で順次光磁気マ
ークが記録される。また、回折の影響を受けない光スポ
ットは円形であり、このスポット位置では記録可能パワ
ーに達しないので何の変化も起きない。
【0025】光磁気ディスク7の情報記録面からの反射
光は対物レンズ6、偏光ビームスプリッタ4を経由して
ウォラストンプリズム9に入射する。この入射光束はウ
ォラストンプリズム9で偏光分離され、センサレンズ1
0を介して信号検出センサ11で検出される。信号検出
センサ11は複数の受光領域から成っていて、この受光
領域の信号をもとにサーボエラー信号が生成される。ま
た、情報再生時には光磁気信号が生成される。この場
合、回折光束に相当するディスクからの反射光と回折の
影響を受けない光束に相当する光スポットのディスクか
らの反射光はそれぞれ別々の受光領域で受光され、光磁
気信号は回折光束に相当するディスクからの反射光から
得られ、プリピット信号やサーボエラー信号は回折の影
響を受けない光束に相当するディスクからの反射光から
得られる。
【0026】図10は回折素子22を示す図である。図
10(a)は光軸方向から見た平面図、図10(b)は
斜視図である。回折素子22は4つの回折領域23〜2
6から構成され、回折領域23,24と回折領域25,
26は光磁気ディスク7のトラックと平行方向の境界で
分けられている。また、回折領域23,26と回折領域
24,25はトラック直交方向の境界で分けられてい
る。各回折領域にはトラック直交方向に平行に格子が設
けられ、図10(b)に示すようにブレーズド化されて
いる。この構造により、回折光、非回折光はトラック方
向に並び、対物レンズ6により同一トラック上に回折光
と非回折光による光スポットが並んだ状態で集光され
る。また、ブレーズド化により回折光束と回折の影響を
受けない光束の強度比5:1程度を達成している。
【0027】更に、図10(c)に示すように各回折領
域23〜26の格子のピッチは同じである。但し、互い
に対角方向に位置する回折領域23、25と、回折領域
24、26とで、格子のピッチがずれている。即ち、回
折領域23と回折領域25は実質的に格子のピッチは同
じ周期であり、それに対して回折領域24と回折領域2
6は1/4周期ずれて格子が設けられている。このよう
に格子の周期を1/4周期ずらすことにより、回折光束
内で、回折領域23と25からの回折光の領域と、回折
領域24と26からの回折光の領域とで、λ/4の位相
差を生じる。これが、第1の実施形態の位相素子3の段
差により生じる位相差に相当する。ここで、第1の実施
形態のλ/6〜λ/4の位相差に対応して、格子の周期
ずれは1/6周期〜1/4周期程度であればよい。
【0028】本実施形態では、このような回折素子22
を配置することにより、図4の強度分布、図5(b)、
図6(b)の温度分布を有する非回折光に相当する光ス
ポットと、図3の強度分布、図5(a)、図6(a)の
温度分布を有する回折光に相当する略矩形の光スポット
が得られる。そして、非回折光に相当する光スポットを
用いてサーボ制御を行い、回折光に相当する略矩形の光
スポットを用いて第1の実施形態と同様に磁壁移動再生
を行う。本実施形態においても、幅0.6μmのトラッ
クに0.21μmのマークを記録し、それを再生する場
合、再生信号波形が歪み始めるまでのデトラック量Δは
0.4μm以上となり、第1の実施形態と同様の効果を
得ることができる。
【0029】また、第1の実施形態では、略矩形の光ス
ポットを用いて磁壁移動再生以外にプリピット、サーボ
信号等も検出しているので、プリピットやトラック形状
によっては再生性能が影響を受ける場合がある。第2の
実施形態では磁壁移動再生とプリピット信号、サーボエ
ラー信号検出用のスポットを使い分け、プリピットやサ
ーボエラー信号は円形のスポットを用いて検出している
ので、従来と同様のプリピット、サーボ信号の再生性能
を得ることができる。なお、第1、第2の実施形態で
は、記録時、再生時とも略矩形の光スポットを用いて記
録や再生を行っているが、記録時のみ、あるいは再生時
のみに矩形の光スポットを用いてもよい。但し、この場
合は効果が半減する。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、記
録用光スポット又は再生用光スポットの媒体面における
形状を略矩形としているので、情報再生時に光磁気マー
クの形状、あるいは媒体面に形成される温度分布の等温
線の形状を円弧状から直線状にでき、たとえ再生用光ス
ポットやマークがデトラックしていても、再生信号の立
ち上がりが急峻になるまでの時間遅れを小さく抑えるこ
とが可能となり、デトラックに対するマージンを広くす
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の構成を示す図であ
る。
【図2】図1の位相素子を示す斜視図である。
【図3】図1の位相素子を用いて部分的にλ/5の位相
差を与えた場合の光スポットの強度分布を示す図であ
る。
【図4】従来の光スポットの強度分布を示す図である。
【図5】図1の位相素子を用いて部分的にλ/5の位相
差を与えた場合の光スポットと従来の場合の光スポット
による温度分布を3次元的に示す図である。
【図6】図1の位相素子を用いて部分的にλ/5の位相
差を与えた場合の光スポットと従来の場合の光スポット
による温度分布の等温線分布を示す図である。
【図7】図1の位相素子を用いて部分的にλ/4の位相
差を与えた場合の光スポットの強度分布を示す図であ
る。
【図8】図1の位相素子を用いて部分的にλ/4の位相
差を与えた場合の光スポットによる温度分布を示す図で
ある。
【図9】本発明の第2の実施形態の構成を示す図であ
る。
【図10】図9の回折素子を示す図である。
【図11】磁壁移動再生の原理を説明するための図であ
る。
【図12】磁壁移動再生を行う場合の光スポットのデト
ラックによる影響を説明するための図である。
【符号の説明】
1 半導体レーザ 2 コリメータレンズ 3 位相素子 4 偏光ビームスプリッタ 5 モニタセンサ 6 対物レンズ 7 光磁気ディスク 8 磁気ヘッド 9 ウォラストンプリズム 10 センサレンズ 11 信号検出センサ 22 回折素子

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源から発した光束を対物レンズで集光
    し、磁壁移動型記録媒体に記録用光スポットを照射する
    ことにより情報を記録し、あるいは前記記録媒体に光源
    からの再生用光スポットを照射し、記録マークの磁壁を
    移動させて磁壁移動による再生を行う光学的情報記録再
    生装置において、前記記録用光スポット又は再生用光ス
    ポットの媒体面における形状を略矩形に照射する光スポ
    ット照射手段を備えたことを特徴とする光学的情報記録
    再生装置。
  2. 【請求項2】 前記光スポット照射手段は、前記光源と
    対物レンズの間に前記記録媒体のトラック平行方向及び
    直交方向に4分割された位相素子を含み、前記位相素子
    の一方の対角方向に位置する2つの領域と他方の対角方
    向に位置する2つの領域とで、所定の位相差を生ぜしめ
    ることによって前記記録用光スポット又は再生用光スポ
    ットの媒体面における形状を略矩形とすることを特徴と
    する請求項1に記載の光学的情報記録再生装置。
  3. 【請求項3】 前記所定の位相差は、略λ/6〜λ/4
    (λは光源の波長)であることを特徴とする請求項2に
    記載の光学的情報記録再生装置。
  4. 【請求項4】 前記光スポット照射手段は、前記光源と
    対物レンズの間に前記記録媒体のトラック平行方向及び
    トラック直交方向に4つの回折領域に分割され、各々の
    回折領域にはトラック直交方向に同一ピッチの格子が形
    成され、且つ一方の対角方向に位置する2つの回折領域
    と他方の対角方向に位置する2つの回折領域との間で格
    子のピッチが所定周期ずれている回折素子を含み、前記
    回折素子の一方の対角方向に位置する2つの回折領域と
    他方の対角方向に位置する2つの回折領域とで、位相差
    を生ぜしめることによって前記記録用光スポット又は再
    生用光スポットの媒体面における形状を略矩形とするこ
    とを特徴とする請求項1に記載の光学的情報記録再生装
    置。
  5. 【請求項5】 前記所定周期のずれは、1/6〜1/4
    周期であることを特徴とする請求項4に記載の光学的情
    報記録再生装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003094162A1 (en) * 2002-04-30 2003-11-13 Sony Corporation Magnetooptic disk

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