JP2001163820A - オレフィンのヒドロホルミル化方法 - Google Patents

オレフィンのヒドロホルミル化方法

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JP2001163820A
JP2001163820A JP2000360099A JP2000360099A JP2001163820A JP 2001163820 A JP2001163820 A JP 2001163820A JP 2000360099 A JP2000360099 A JP 2000360099A JP 2000360099 A JP2000360099 A JP 2000360099A JP 2001163820 A JP2001163820 A JP 2001163820A
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Wilfried Dr Bueschken
ビュシュケン ヴィルフリート
Klaus-Diether Wiese
ヴィーゼ クラウス−ディーター
Dirk Roettger
レットガー ディルク
Guido Protzmann
プロッツマン グイド
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Oxeno Olefinchemie GmbH
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C45/00Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds
    • C07C45/49Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by reaction with carbon monoxide
    • C07C45/50Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by reaction with carbon monoxide by oxo-reactions

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 管型反応器中で多相反応により2〜25個の
炭素原子を有する1種以上のオレフィンをヒドロホルミ
ル化する方法を提供する。 【解決手段】 a)触媒が連続相に含有されており、 b)連続相が溶剤混合物を含有しており、 c)分散相中に少なくとも1種のオレフィンが含有され
ており、かつ d)管型反応器の負荷率が0.8以上である。 【効果】 収率が高く、かつ副生成物の形成が少ない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、管型反応器中で触
媒の存在下に水素および一酸化炭素を用いて2〜25個
の炭素原子を有するオレフィンを反応させることにより
3〜26個の炭素原子を有するアルデヒドを製造する方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】アルデヒドは多くの有機化合物の合成の
際に使用される。その直接的な後続生成物は、アルコー
ルおよびカルボン酸であり、これらも同様に工業的に利
用される。これらのアルデヒドのアルドール縮合によ
り、および引き続き縮合物の水素化により出発アルデヒ
ドの2倍の炭素原子数を有するアルコールが生じる。該
アルデヒドを水素化することにより製造されるアルコー
ルは、特に溶剤として、かつ可塑剤および界面活性剤の
製造のための前駆物質として使用される。
【0003】オレフィンと、一酸化炭素および水素とを
反応させることによりアルデヒドおよびアルコールを製
造すること(ヒドロホルミル化、オキソ反応)は公知で
ある。該反応は水素化金属カルボニル(Hydridometallca
rbonyle)により、有利には元素の周期系の第VIII副
族の金属の水素化金属カルボニルにより触媒される。触
媒金属として広い範囲で工業的に適用されているコバル
ト以外に、最近ではロジウムがますます重要になってい
る。コバルトとは対照的にロジウムは低い圧力での反応
の実施を可能にする。飽和炭化水素へのオレフィンの水
素化はロジウム触媒を使用する場合にはコバルト触媒を
適用する場合よりも明らかにわずかな量で行われれる。
【0004】技術分野で実施されるヒドロホルミル化方
法の場合、ロジウム触媒はプロセス中に触媒前駆体、合
成ガスおよび場合により別のリガンドから形成される。
改質触媒を使用する場合、改質リガンドは反応混合物中
に過剰量で存在する。特にリガンドとして第三級ホスフ
ィンまたはホスファイトが有利であることが判明してい
る。この適用により反応圧力を明らかに300バールよ
りも低い値に低下させることが可能になった。
【0005】しかし前記の方法の場合、反応生成物の分
離および反応生成物中に均質に溶解した触媒の回収が問
題である。このために一般に反応混合物から反応生成物
を留去する。実地ではこの方法は触媒または形成される
生成物の熱的な感受性のために、分子中に炭素原子5個
までを有する低級オレフィンのヒドロホルミル化の場合
に適用できるのみである。
【0006】大工業的には例えばDE3234701号
またはDE2715685号によりC4−アルデヒドお
よびC5−アルデヒドをヒドロホルミル化により製造す
る。
【0007】DE2715685号による方法では、生
成物および(生成物から生じた)高沸点物質からなる有
機相中に触媒を溶解させる。この混合物中にオレフィン
および合成ガスを導通させる。生成物は合成ガスと共に
反応器から排出されるか、もしくは液体として排出され
る。触媒は徐々にその機能において低下するので、常に
一部を高沸点物質と共に排出し、かつ相当量の新鮮な触
媒を補充しなくてはならない。ロジウムは高価なので排
出流からロジウムを回収することは必要不可欠である。
後処理方法は複雑であり、ひいてはプロセスに負担をか
ける。
【0008】DE3234701号によれば、例えば触
媒が水中に溶解していることにより前記の欠点が克服さ
れている。使用されるロジウム触媒の水溶性は、リガン
ドとしてのトリスルホン化されたトリアリールホスフィ
ンにより達成される。水性の触媒相へオレフィンおよび
合成ガスを導通する。反応により生じる生成物は、第二
の液相を形成する。液相を反応器の外部で相互に分離
し、かつ分離した触媒相を反応器に返送する。
【0009】最後に挙げた有利な触媒分離を用いる方法
は、その中に触媒が溶解している液状の有機相が存在す
る方法よりも空時収率がわずかである。その原因はオレ
フィンの異なった溶解度である。オレフィンは有機溶液
中に良好に溶解するか、またはそれどころかその中に触
媒が溶解している液状の有機相を形成する一方で、オレ
フィンは水溶液中ではほとんど溶解しない。水溶液中で
のオレフィンの自体すでにわずかな溶解度はオレフィン
の分子量が大きくなるにつれて低下する。その結果、こ
の方法で高級アルデヒドを経済的に製造することはでき
ない。
【0010】水性の触媒相中で可溶性の有機溶剤を添加
することによりヒドロホルミル化の反応速度を向上する
ことができる。補助溶剤としてのアルコール、例えばメ
タノール、エタノールまたはイソプロパノールの使用は
反応速度を増大するが、しかしロジウムが生成物相中へ
と移行し(B. Cornils, W. A Herrmann, Aqueous-Phase
Organometallic Catalysis, Wiley-VCH、第316〜3
17頁)、従って触媒循環から除去されるという欠点を
有する。反応速度の増大は例えばエチレングリコールの
添加により達成することができる。しかしアルデヒド形
成の選択率は前記の措置により低下する。というのもア
ルデヒドおよびエチレングリコールからアセタール誘導
体が生じるからである(V. S. R. Nair, B. M. Bhanag
e, R. M.Deshpande, R. V. Chaudhari, Recent Advance
s in Basic and Applied Aspectsof Industrial Cataly
sis, Studies in Surface Science and Catalysis, Vo
l.113, 529-539, 1998 Elevier Science B. V.)。
【0011】EP0157316号には、溶解補助剤、
例えばカルボン酸塩、アルキルポリエチレングリコール
または第四級オニウム化合物の添加下での1−ヘキセン
のヒドロホルミル化の際の反応速度の上昇が記載されて
いる。その際、生産性は溶解補助剤に依存して4倍向上
することができた。ポリグリコール(例えばPEG40
0)およびポリグリコールエーテルの添加による反応速
度の上昇は公知である。例えばDE19700805C
1号にはプロペン、1−ブテンおよび1−ペンテンのヒ
ドロホルミル化が、およびDE19700804C1号
には高級オレフィン、例えば1−ヘキセン、4−ビニル
シクロヘキセン、1−オクテン、1−デセンまたは1−
ドデセンのヒドロホルミル化が記載されている。これら
の方法には、溶解補助剤の使用により確かに反応速度が
上昇するが、しかし水性の触媒相および有機性の生成物
相の分離が所望されることが共通している。このことは
不所望にも水相から有機相へと移行する触媒の損失およ
び水相中で可溶性になる有価生成物の損失を意味する。
この損失を最小化するために溶解補助剤の量を低減する
と、同時に反応速度もまた低下する。
【0012】DE19925384号には、連続的な触
媒相およびその他の液相が存在する多相反応におけるオ
レフィンのヒドロホルミル化の際のアルデヒドの空時収
率は、反応を攪拌反応器中ではなく、流通反応装置中で
負荷率B>0.8で実施すると改善することができるこ
とが記載されている。多相反応によるオレフィンのヒド
ロホルミル化のためのこの方法は、管型反応器の極めて
高い負荷率を、つまり相の極めて高い混合を有してい
る。触媒相に添加剤として相間移動、表面活性または両
親媒性の反応試薬または界面活性剤を添加することがで
き、その際、触媒のために有利な溶剤として水を使用す
る。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の課題
は、高い空時収率および選択率を有するオレフィンのヒ
ドロホルミル化のための方法を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】意外なことに触媒相が溶
剤混合物からなる場合、多相反応におけるオレフィンの
ヒドロホルミル化は高い収率および副生成物の少ない形
成下で実施できることが判明した。
【0015】従って本発明の対象は、管型反応器中で多
相反応により2〜25個の炭素原子を有する1種以上の
オレフィンをヒドロホルミル化する方法であり、その際 a)触媒が連続相に含有されており、 b)連続相が溶剤混合物を含有しており、 c)分散相中に少なくとも1種のオレフィンが含有され
ており、かつ d)管型反応器の負荷率が0.8以上である。
【0016】本発明によれば管型反応器、つまり流通管
中でヒドロホルミル化を実施する。触媒相および少なく
とも1種のオレフィンを含有する分散相を管型反応器へ
ポンプ輸送する。反応後に反応混合物を生成物相と触媒
相とに分離し、かつ触媒相を管型反応器へと返送する。
生成物相を循環から除去し、かつ例えば蒸留によりアル
デヒドの取得のために後処理することができる。
【0017】さらにこうして製造したアルデヒドの使用
が本発明の対象である。従って本発明による方法により
製造したアルデヒドを、水素化によるアルコールの製
造、アルドール縮合または酸化によるカルボン酸の製造
のために使用することができる。
【0018】本発明による方法において使用される触媒
溶液は、溶剤混合物および触媒を含有している。
【0019】溶剤の成分としてプロトン性の極性物質、
例えば水、エチレングリコール、1,2−プロピレング
リコール、1,3−プロピレングリコール、ブタンジオ
ールまたはグリセリンを使用することができる。有利な
溶剤成分は水である。
【0020】溶剤混合物を形成するための別の溶剤成分
として極性の有機物質、特に少なくとも2つの酸素原子
を有する物質を使用する。これは例えばジオール、トリ
オール、ポリオールおよびこれらの部分エーテルおよび
完全エーテルの物質クラスからの化合物である。例えば
いくつかの化合物または化合物群が挙げられる:エチレ
ングリコール、エチレングリコールモノエーテル、エチ
レングリコールジエーテル、エチレングリコールエトキ
シレート、エチレングリコールエトキシレートのエーテ
ル、エチレングリコールプロポキシレート、エチレング
リコールプロポキシレートのモノエーテルおよびジエー
テル、プロピレングリコールプロポキシレート、そのモ
ノエーテルおよびジエーテル、炭水化物の水素化により
得られるポリオール(水素化モノサッカリド、ジサッカ
リド、オリゴサッカリド)およびこれらの部分エーテル
および完全エーテル。
【0021】従って本発明による方法では連続相とし
て、水と、少なくとも2つの酸素原子を有し水と混和可
能な有機溶剤とからなる溶剤混合物を使用する。
【0022】溶剤混合物中の溶剤の質量比は、以下の条
件を保持すれば広い範囲で変更することができる:得ら
れる混合物は均質な相を形成しなくてはならない。この
均質な溶液(相)中での触媒のための溶解度は、所望の
触媒濃度のために充分でなくてはならない。さらに溶液
は、反応の際および/またはその後の相分離の際に困難
が生じるような粘度であってはならない。
【0023】有利には20℃で50〜78の誘電率を有
する溶剤混合物を使用する。このような溶剤混合物の例
は、以下の表に記載されている水/エチレングリコール
混合物である。
【0024】
【表1】
【0025】ヒドロホルミル化触媒として元素の周期系
の第VIII副族の金属、例えばFe、Co、Ni、R
u、Rh、Pd、Os、IrまたはPtの化合物を、有
利には錯化合物の形で使用することができる。これらの
金属化合物は有利には反応条件下で触媒相中に可溶であ
るが、しかし生成物相中には溶けないほうがよい。水性
の触媒溶液を使用する場合、これは水溶性の金属化合物
を必要とする。有利な触媒としてロジウムもしくは水溶
性のロジウム化合物を使用する。適切なロジウム塩は例
えば硫酸ロジウム(III)、硝酸ロジウム(II
I)、カルボン酸ロジウム(III)、例えば酢酸ロジ
ウム、プロピオン酸ロジウム、ロジウムブチレートまた
はロジウム−2−エチルヘキサノエートである。
【0026】触媒として使用される金属錯体のためのリ
ガンドの種類は使用される金属および溶剤混合物に依存
する。これらの錯体はその触媒作用を連続運転中にも失
わない方がよい。このための条件は、リガンドが例えば
溶剤との反応によっても変化しないことである。
【0027】上記の触媒活性金属のためのリガンドとし
てトリアリールホスフィンを使用することができる。適
切なホスフィンは1つまたは2つのリン原子を有してお
り、これらはリン原子1つあたりに3つのアリール基を
有しており、その際、アリール基は同じであるか、また
は異なっており、かつフェニル基、ナフチル基、ビフェ
ニル基、フェニルナフチル基またはビナフチル基を表
す。アリール基はリン原子と直接、または−(CH2x
基を介して結合していてもよく、その際、xは1〜4の
整数、有利には1〜2、特に1を表す。水溶性の触媒系
に関してリガンドは1〜3個の−(SO3)M基を有し
ており、その際Mは、同じであるか、または異なってお
り、かつH、アルカリ金属イオン、例えばNaもしくは
K、アンモニウムイオン、第四級アンモニウムイオン、
(計算上、半分の)アルカリ土類金属イオン、例えばC
aもしくはMgまたは亜鉛イオンを表す。
【0028】−SO3M基は多くの場合、アリール基の
置換基であり、かつトリアリールホスフィンに所望の水
溶性を付与する。リン原子を有する有利なスルホン化ト
リアリールホスフィンは、トリナトリウム−トリ(m−
スルホフェニル)ホスフィンである。
【0029】スルホナト単位(−SO3M)の代わり
に、使用されるホスフィンはその他の極性基、例えばカ
ルボキシラト単位で置換されていてもよい。
【0030】溶剤混合物を直接、つまりヒドロホルミル
化で触媒を使用せずに、または予め溶剤混合物中で触媒
を予備的に形成し、かつ該混合物を予備形成した触媒と
共に使用することができる。しかし溶剤混合物が水を含
有している場合は触媒溶液は水溶性の金属塩および/ま
たは水溶性のリガンドを水中に溶解させ、錯形成させ、
かつ引き続き溶剤混合物の形成のために別の溶剤を添加
することにより、種々の容易な方法で製造することがで
きる。
【0031】本発明による方法において使用される金属
塩濃度は、広い範囲で調節することができ、その際、反
応速度もまた金属塩濃度に依存する。通例、金属塩濃度
が比較的高い場合には比較的高い反応速度が達成される
が、他方、金属塩濃度が高いということはコストが高い
ことを意味する。従ってエダクトの反応性およびその他
の反応条件に応じて、方向付け試験により容易に確認す
ることができる最適値を選択することができる。ロジウ
ムを活性触媒として使用する場合、触媒相中のロジウム
含有率は通常、20ppm〜2000ppm、有利には
100ppm〜1000ppmである。金属とリガンド
とのモル比は、それぞれの個別の反応の最適値を達成す
るために変化してもよい。金属/リガンドのこの比率
は、1/5〜1/200、特に1/10〜1/60であ
る。
【0032】触媒溶液のpH値はそれぞれのオレフィン
のヒドロホルミル化のためにアルデヒド形成の選択率に
関して最適化することができる。該値は2〜8、有利に
は3.0〜5.5である。pH値の調整は進行中の方法
中で実施することができ、かつ例えばカセイソーダまた
は硫酸の添加により行うことができる。
【0033】本発明による方法におけるエダクトとして
2〜25個の炭素原子、有利には3〜12個のの炭素原
子を有するオレフィン性化合物を使用することができ
る。オレフィン性化合物は、1つまたは複数の炭素−炭
素二重結合を有していてもよく、これらはそれぞれ末端
に配置されているか、または内部に配置されていてもよ
い。末端の炭素−炭素二重結合を有するオレフィン性化
合物は有利である。この場合、均一な構造のオレフィン
を使用することができる。オレフィン混合物を使用する
こともできる。該混合物は炭素原子の数が同一の異性体
オレフィンから、または炭素原子の数が異なったオレフ
ィンから、または異性体オレフィンと炭素原子の数が異
なったオレフィンとを含有する混合物からなっていても
よい。さらにオレフィンまたはオレフィン混合物は反応
条件下で不活性物質、例えば脂肪族炭化水素を含有して
いてもよい。有利にはオレフィンは、場合により不活性
の物質と一緒に分散相を形成する。
【0034】本発明による方法では種々のオレフィン源
からのオレフィンを使用することができる。例えば分解
法、脱水素またはフィッシャー・トロプシュ合成からの
オレフィンを挙げることができる。同様に二量化、オリ
ゴマー化、コダイマー化、コオリゴマー化またはオレフ
ィンのメタセシスにより生じたオレフィンまたはオレフ
ィン混合物が適切なエダクトである。
【0035】使用されるオレフィンは(標準条件下で)
気体、液体または固体であってもよい。固体のオレフィ
ンを溶液として使用する。溶剤として、触媒相中で不溶
性であるか、または難溶性の不活性の液体を使用する。
製造するべき生成物よりも高い沸点を有する溶剤は特に
有利である。というのもこのことにより蒸留分離および
返送が容易になるからである。
【0036】有利には本発明による方法でα−オレフィ
ン系化合物を使用する。適切なα−オレフィン系化合物
は、1−アルケン、アルキルアルケノエート、アルキレ
ンアルカノエート、アルケニルアルキルエーテルおよび
アルケノール、例えばプロペン、ブテン、ペンテン、ブ
タジエン、ペンタジエン、1−ヘキセン、1−ヘプテ
ン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウン
デセン、1−ドデセン、1−ヘキサデセン、2−エチル
−1−ヘキセン、1,4−ヘキサジエン、1,7−オク
タジエン、3−シクロヘキシル−1−ブテン、スチレ
ン、4−ビニルシクロヘキセン、アリルアセテート、ギ
酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、アリルメ
チルエーテル、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエ
ーテル、アリルアルコール、3−フェニル−1−プロペ
ン、ヘキセ−1−エン−オール、オクト−1−エン−4
−オール、3−ブテニルアセテート、アリルプロピオネ
ート、アリルブチレート、n−プロピル−7−オクテノ
エート、7−オクテン酸、5−ヘキセンアシド、1−メ
トキシ−2,7−オクタジエンおよび3−メトキシ−
1,7−オクタジエンである。特にプロペン、1−ブテ
ンまたは実質的に1−ブテン、2−ブテンおよびi−ブ
テンを含有する工業的に入手可能なオレフィン混合物お
よび/または1−ペンテンが適切である。
【0037】オレフィンのヒドロホルミル化生成物は、
炭素原子1つ分、より長いアルデヒドおよび場合により
本発明による方法の間に水素化により生じる相応するア
ルコールである。本発明による方法により製造されるア
ルデヒドはしかしまた相応する飽和アルコールへと水素
化することもでき、これを溶剤として、ならびに界面活
性剤または可塑剤の製造のために使用することもでき
る。
【0038】ヒドロホルミル化剤として、本発明による
方法では水素と一酸化炭素とからなる混合物(合成ガ
ス)または水素、一酸化炭素および反応条件下で不活性
の物質からなる別の混合物を使用する。有利にはH2
50体積%およびCO 50体積%を有する合成ガスを
使用する。
【0039】液状のオレフィンまたは溶液中の固体のオ
レフィンを使用する場合、ヒドロホルミル化試薬を過剰
量で使用し、これによりできる限り完全な反応率を達成
することが有利である。このことは後処理の費用を低減
する。これに対して気体状のオレフィンを使用する場
合、ヒドロホルミル化試薬を不足量で使用することが有
利な場合がある。というのも過剰量の気体状のオレフィ
ンは、液状の生成物相から分離し、かつ再度プロセスへ
返送することができるからである。
【0040】オレフィン対水素およびオレフィン対一酸
化炭素のモル比はそれぞれ1より大でも、小でも、また
は1と同じでもよい。
【0041】本発明による方法は、気体状のオレフィン
を使用する場合、まず2相反応であり、その際、反応の
間に液状の生成物相が形成され、従って3相系が生じ
る。液状のオレフィンを使用する場合、最初から少なく
とも3相系が存在する。
【0042】本発明による方法で使用される管型反応器
は充填物または内部構造を有していてもよい。本発明の
範囲における充填物とは、例えば次のものである:ラシ
ヒリング、サドル型充填物、バッフルリング(Prallring
e)、テラレット(Telleretten)、金網リング、金網。内
部構造のための例は、フィルタープレート、流れじゃま
板(Strombrecher)、棚板、多孔板またはその他の混合装
置である。本発明の範囲における内部構造としてあるい
はまた平行に接続された複数の狭い管が考えられ、これ
によりつまり多管型反応器が生じる。構造化されたミキ
サーパッキング(Mischerpackungen)またはデミスターパ
ッキング(Demisterpackungen)が特に有利である。
【0043】本発明による方法では、管型反応器の最小
の横断面負荷もしくは負荷率Bの保持もしくは超過が決
定的な意味を有する。反応器の上向きの運転(下から上
への流れ方向)の場合、フラッディング点(Flutpunkt)
を越えるほうがよい。従って反応器を点より上で運転
し、その際通例、泡鐘塔を運転する。下向きの運転(上
から下への流れ方向)の場合、反応器が完全にフラッデ
ィング状態であるように横断面負荷を調節する。従って
点より上で作業し、その際、さらに細流相(トリクルベ
ッド)について話題にすることができる。
【0044】最小に保持するべき反応器の負荷を正確に
確定するために、管型反応器の負荷率Bを、 B=PD/PS を用いて無次元圧力損失として計算し、その際、PD
[Pa/m]は運転条件下での反応器による長さに関連
する圧力損失であり、かつPS[Pa/m]は長さに関
する圧力の次元を用いた演算数であり、これは運転条件
下での反応器中の全ての成分の質量流M[kg/s]対
全ての成分の体積流V[m3/s]の比として定義さ
れ、g=9.81m/s2で掛けたもの、つまりPS=
(M/V)*gを意味する。全ての相が同一の速度で流
れる場合には、PSは明らかに垂直に立っている管中の
多相混合物1メートルあたりの静圧であろう。PSは純
粋な演算数であり、これは反応器に供給される流量によ
り生じ、かつ反応器の流れ方向、全ての相の流速または
反応器のフラッディング状態には無関係に示すことがで
きる。
【0045】圧力損失PD[Pa/m]は、プロセス条
件を確定するために演算数として使用され、かつ単相も
しくは多相流のために通例の方法により算出することが
できる。管、内部構造または充填物堆積等における圧力
損失PDを算出するための通例の方法は、例えばVDI-Wa
ermeatlas、第7版(増補版)、VDI-Verlag GmbH、デュ
ッセルドルフ、1994年、段落La1〜Lgb7、な
らびに基準的学術書であるHeinz Brauer, Grundlagen d
er Einphasen- und Mehrphasenstroemungen, Verlag Sa
uerlaender, Aarau und Frankfurt am Main、1971
年を参照することができる。
【0046】圧力損失PDは、空の管を通過する単相流
の場合、 PD=Cw*ρ/2*2/D により示され、その際、ρは、運転条件下で流れる媒体
の比重[kg/m3]であり、wは、流れの速度(体積
流/横断面積)[m/s]であり、Dは、管の直径
[m]であり、かつCwは、貫流される管の抵抗係数
[−]である。
【0047】充填体、堆積物または内部構造を通過する
流れの場合、速度wは実行速度(w/Ψ)により、なら
びに管直径Dは、充填体もしくは内部構造の水力流路直
径d Hにより代えることができるので、次のことが該当
する: PD=Cw*ρ/2*(w/Ψ)2*1/dH その際、dHは、水力流路直径[m]であり、Ψは、空
の管割合[−]であり、Cwは、充填物を有する貫流さ
れる装置の抵抗係数[−]である。
【0048】充填物固有データdHおよびΨは、しばし
ば充填物の納入業者の仕様書の構成要素である。一連の
充填物は上記のVDI-Waermeatlas中のデータに記載され
ている。
【0049】空の管割合Ψは、例えば反応器を充填物で
充填する前および充填した後でリットル単位で容量を測
定することにより実験的に決定することもできる。水力
流路直径は再び、これが公知でない場合には、充填物ま
たは内部構造の比表面積F[m2/m3](通例公知であ
るか、または実験的に決定することができる)から、容
易な関係 dH=4Ψ/F により算出することができる。
【0050】管、内部構造および充填物の抵抗係数は、
通例レイノルズ数Reに依存して記載され、これは選択
された条件下での流れ状態に関する情報を示す。充填
物、内部構造などはほぼ常に以下の関係を適用すること
ができる: Cw=K1/Ren+K2/Rem その際、しばしばn=1、m=0(S. Ergun, Chem, En
gng. Progr. 48, (1948), 89による数式)、またはn=
1、m=0.1(Brauer et al.による数式)を使用す
る。K1、K2は、充填物特異的な定数であり、これは納
入業者データから、または文献から公知である(VDI-Wa
ermeatlasおよびBrauer et al.から例を見つけることが
できる)。しかしまたこれらは、充填物を有する管型反
応器を種々の速度で液体を用いて運転し、かつ公知のデ
ータおよび測定された圧力損失CwからReに依存して
決定することにより、実験的に決定することもできる。
無次元のレイノルズ数Reは、最終的に空の管に関して
はRe=w*(ρ/η)*Dとして、または内部構造もし
くは充填物を有する管に関してはRe=(w/Ψ)
*(ρ/η)*Hとして定義されている。η[Pa*s]
はそれぞれ流れている媒体の粘度を、およびρ[kg/
3]は比重を示す。
【0051】2相流(ここでは合成ガス/触媒溶液に関
して気-液)の際の圧力損失は、不均衡に大きく上昇す
る。多くの場合、Lockhart-Martinelli(Brauer et a
l.)によれば2相流Plgの圧力損失は両方の相の圧力損
失に対するものであり、例えばこれは流れている純粋な
液状の触媒相Plの圧力損失に対するものであり、かつ
単独で流れていると考えられる両方の相PlおよびPg
圧力損失の比に関連する。
【0052】2相流の圧力損失を計算するためにしばし
ばΦ2=Plg/PlおよびX2=Pl/Pgによる無次元圧
力を使用する。その他の関係Φ2=関数(X2)は多様に
調査されている。その例は以下の文献箇所に見られる: Y. Sato, T. Hirose, F. Takahashi, M. Toda: "Pressu
re Loss and Liquid Hold Up in Packed Bed Reactor w
ith Cocurrent Gas-Liquid Down Flow"; J. Chem. Eng.
Of Japan, Vol 6(No.2), 1973, 147-152; D. Sweeney: "A Correlation for Pressure Drop in Tw
o-Phase Concurrent Flow in Packed Beds"; AIChE-Jou
rnal, Vol. 13, 7/1967, 663-669; V. W. Weekman, J. E. Myers: "Fluid-Flow Characteri
stics of ConcurrentGas-Liquid Flow in Packed Bed
s", AIChE-Journal, Vol. 10(No.6), 11/1964,951-957; R. P. Larkins, R. P. White, D. W. Jeffrey: "Two-Ph
ase Concurrent Flowin Packed Beds"; AIChE-Journal,
Vol. 7(No.2),6/1961, 231-239またはN. Midoux, M. F
avier, J. -C. Charpentier: "Flow Pattern, Pressure
Lossand Liquid Holdup Data in Gas-Liuquid Down-Fl
ow Packed Beds with Foaming and Nonfoaming Liquid
s"; J. Chem. Eng. Of Japan, Vol 9(No.5), 1976, 350
-356。
【0053】しばしばMidouxにより提案された関係を算
出するために、多くの気液系のために検証された式を利
用する。泡鐘装置ではない場合、例えば Φ2=1+1/X+1.14/X0.54 である。
【0054】Lockart-Martinelliにより挙げられたこの
関係は、多くの著書においてグラフにより示されてお
り、これによる詳細な論文はプロセス技術の多くの教科
書および刊行物、例えばBrauer et al.にも見ることが
できる。
【0055】2相流Pglの圧力損失は、実験的に決定さ
れるか、または流れている純粋な液相Plの上記の通り
に評価される圧力損失から Pgl=Φ2*l により生じる。
【0056】オレフィンのヒドロホルミル化によりアル
デヒドを製造する本発明の場合、圧力損失の算出はさら
に複雑に行われる。合成ガスおよび液状の触媒相以外
に、有機液相の存在が考慮される。前記の問題はさらに
無次元の圧力Φ2 org=Pgll/Plgの決定により考慮さ
れるので、圧力損失は以下のとおりに決定される: Pgll=Φ2*Φ2 org *l
【0057】一般に反応器の長さL[m]は、 PD=Pgl/LもしくはPD=Pgll/L が該当する。
【0058】従って多相流の圧力損失は化学的なプロセ
ス技術の通例の手段により算出可能である。同じことが
上記で定義した無次元圧力損失B、つまり多相反応器の
負荷率に関しても該当する。
【0059】無次元の負荷率Bの大きさは本発明による
方法の必要不可欠な基礎条件であり、Bは0.8以上、
有利には0.9以上であるか、特に有利には1以上であ
る。0.8以上の範囲Bにおいて上から下へと運転され
る反応器のフラッディングを開始する。前記の条件を保
持する場合の本発明による利点は、反応器を下から上へ
と、またはその逆の方向へと運転する際にもまた達成さ
れることが明らかになった。
【0060】反応器のよる高い横断面負荷(B>>1)
は、反応器を介して上昇する差圧において認識可能であ
るが、これは常に可能であり、かつそれどころか空時収
率の上昇が同程度に上昇するエネルギー消費を正当に理
由づける限り所望される。従って上限は実地を考慮し
て、例えば反応終了後の相の分離の際のエネルギー消費
または困難性によって示されるのみである。
【0061】従って個々の相の体積流もしくはここから
導き出される空の管速度w=V/(πD2/4)以外
に、反応器の装置の寸法(長さL、直径D)ならびに特
に使用される充填体のデータ(水力直径dH、空の管割
合Ψ)が重要な役割を果たすことは明らかである。前記
のパラメータを正しく選択することにより本方法を容易
に種々の要求に適合させることができ、重要なことは単
にB>=0.8、有利にはB>=0.9および特に有利
にはB>=1という要求を守ることである。
【0062】緩慢な反応の場合、例えば充填体の水力直
径を小さく、もしくはその比表面積を大きく選択する
と、Bに関して要求される条件をすでに小さい流速で達
成することができる。このようにして技術的に分別のあ
る寸法の反応器の長さにより充分な滞留時間が得られ
る。極めて迅速な反応の場合、反対の方法が推奨され
る。
【0063】本発明による方法を実施する際のもう1つ
の基準は、液状で触媒を含有している相M1の質量流対
分散相M2の質量流との比率である。本方法のヒドロホ
ルミル化の場合、触媒相M1の質量流が実質的に分散
相、つまり有機オレフィン相M2aおよび合成ガス相M2b
の質量流よりも大である。本発明による方法において連
続相(M1)対分散相(M2)の質量比M1/M2は2より
大であってもよく、有利にはM1/M2は>10である。
1/M2>2を有する流れの比率は完全に可能であり、
かつしばしば有利でさえある。M1/M2>2の条件下で
触媒相は連続相であり、他方、分散相は微細な泡もしく
は微細な滴に分散する。本発明による方法では、少なく
とも1種のエダクト(オレフィン)を連続相(触媒)か
ら管型反応器へと導入されるエネルギーにより分散させ
ることが可能である。このことは少なくとも1種のエダ
クトの、連続的な触媒相内での泡もしくは滴への分散に
つながる。
【0064】このことは通例の技術的手段を用いて評価
することもできる。このために無次元の符号、例えば: dS/dH=k*Regl(gll) m*Wegl(gll) n を有する数式が適切であり、その際、dSは、Sauter(B
rauer et al.)による滴もしくは泡の直径、dHは、水
力充填物直径、 Regl(gll)は、多相流のレイノルズ数=W
gl(gll) *(ρl/ηl*(dH/Ψ)、 Wegl(gll)は、多相流のウェーバー数=W
gl(gll) 2*(ρl/σgl*(dH/Ψ)2、 k、m、nは、経験的な定数(公知であるか、または試
験により確認することができる)、wは、空の管の速度
[m/s]=V/(πD2/4)であり、Vは、運転条
件下での体積流[m3/s]であり、ρは、運転条件下
での比重[kg/m3]であり、ηは、運転条件下での
粘度[Pa*s]であり、かつγは、運転条件下での界
面張力[N/m]でありかつ指数l(液相)、g(気
相)、gl(気-液−2相流)およびgll(気体/液体/
液体の3相流)である。
【0065】構造化されたパッキング、例えばズルツァ
ー(Sulzer)−SMVまたは内部構造としての狭い管の場
合、算出された泡もしくは滴の直径dSが流路直径より
も大きいことは賢明ではないことが納得がいくように思
える。しかしこのことは透過性のパッキングおよび充填
体、例えば金網リングまたは金網織物(いわゆるデミス
ターパッキングもしくは滴分離装置)に関しては該当し
ない。本発明による方法では少なくとも水力直径と同じ
であるか、またはより小さい、算出される滴直径を使用
することができる: dS/dH<=1、有利には<0.9である。
【0066】算出される滴直径から最終的に: As=6φgs[m2/m3] による物質移動面積を算出することができる。
【0067】分散相の相割合φgに関して(ヒドロホル
ミル化の場合、合成ガスおよび/または有機相が分散し
ている)、相の空の管速度を φg〜Wg/Wgl で示すことができる。
【0068】反応器を流れる相の滞留時間τは、τ〜L
*Ψ/Wlgにより近似的に算出することができる。滞留
時間τは、本発明による方法の場合、通例1時間をはる
かに下回り、かつ分範囲であるか、またはさらに下回っ
ていてもよい。さらにこの完全に異例な運転方法の場
合、つまり反応器中での高い触媒装入量、反応材料にお
いて比較的わずかなエダクト割合、このことにより制限
されて再び極めて短い滞留時間の場合、意外なことに高
い空時収率が達成される。あるいは同一の空時収率で通
例よりも明らかに低い温度で作業することができる。と
いうのも例えば後続反応の最小化ひいては改善された選
択率を生じる反応速度の向上によりこのことが経済的に
許容されるからである。
【0069】本発明による方法は、極めて柔軟に種々の
要求に適合させることができる。特殊な要求のために本
発明による方法の以下の実施態様を提案する:使用目的
が極めて長い混合帯域を要求するか、もしくは例えば物
質流の取り出しのための静止帯域を必要とする場合、内
部構造もしくは充填体を有する管型反応器のカスケード
配置が考慮される。
【0070】管型反応器のカスケード化または充填され
た管、および空の管セクションの別の配置は、特にわず
かな圧力損失が所望される場合に推奨することができ
る。
【0071】さらに複数の管型反応器の平行な配置また
は管が内部構造の機能を果たすことができる多管型反応
器が使用可能である。さらに反応器は、気体対液体の不
利な相比率が反応器の前で両方の相を一緒に導通する際
に生じるほど気体の使用量が高い場合には反応器の長さ
にわたって複数の供給路を備えていてもよい。
【0072】本発明による方法の特別な条件は本方法の
別の実施態様を可能にする。例えば必要とされる触媒相
もしくは連続相の高い循環は、実際の管型反応器の前に
液体噴射−気体圧縮装置として配置された噴射ノズルの
運転に対して付加的に利用することができる。これは両
方の相の完全な予備混合のため、ならびに気相の圧縮の
ために使用することができ、このことにより反応器中で
比較的高い予備圧力の場合の運転方法が可能になる。こ
のことは気体状のオレフィンを使用する際に考えられ
る。最後に、反対に気体の圧縮の代わりに吸引作用を利
用する場合、相を同時に予備混合しながら気体を循環さ
せることさえも可能である。触媒を含有している連続相
から管型反応器へと導入されるエネルギーはエダクト相
もしくは少なくとも1種のエダクトの分散のために使用
することができる。
【0073】強発熱性反応、例えばオレフィンのヒドロ
ホルミル化の際の熱除去もまた、本発明による方法の場
合、問題ない。触媒循環の高い装入量は熱媒として作用
するので、反応器を断熱式で運転する場合でさえわずか
な温度差が生じるのみであり、かつ反応器中で均質な温
度分布が温度ピークなしで得られる。次いで生じた熱を
任意で外部の触媒循環流中に配置された通例の熱交換器
により適切に連行するか、またはエネルギー取得のため
に利用することができる。改善された熱の排出のため
に、触媒循環を工業的に必要とされるよりもさらに高く
運転する(つまりより高いB値)ことは、場合により有
利なことがある。というのも触媒循環により反応器を介
して小さい温度勾配を調節することができるからであ
る。
【0074】本発明による方法は従来技術と比較して以
下に挙げられる著しい利点を有している: ●比較的低い温度で高い空時収率を達成することができ
る。
【0075】●副生成物の形成が著しく低く、1〜2質
量%およびそれ以下の値が可能である。
【0076】●触媒を損なわず、失活は極めてわずかで
あり、連続的な排出は省略される。
【0077】本発明による方法を用いてオレフィンをヒ
ドロホルミル化することによりアルデヒドを製造する本
方法の場合、さらに以下の利点が加わる: ●比較的高い反応速度に基づいてこの方法は、炭素原子
を6個より多く有する高級オレフィンのヒドロホルミル
化のためにも経済的に利用することができる。
【0078】●気体状のオレフィンの場合、部分反応の
後で残留するエダクト割合を、噴射ノズルを用いた容易
な返送によりリサイクルすることができる。
【0079】本発明による方法では触媒相は連続相であ
る。反応器入口での触媒相と分散相、つまりのオレフィ
ン相との間の質量比は5000/1〜4/1の範囲、有
利には2000/1〜50/1の範囲が有利である。触
媒相とヒドロホルミル化剤(通例は合成ガス)との間の
質量比は4/1〜10000/1、有利には200/1
〜4000/1である。
【0080】反応相手を予熱、つまり反応温度の範囲に
加熱するか、または冷たいまま供給してもよい。触媒相
による高い相比率に基づいて予熱はまたプロセス熱によ
り行ってもよい。
【0081】オレフィンをヒドロホルミル化するための
本発明による方法は、有利には20℃〜250℃の温度
範囲、特に有利には90℃〜150℃の範囲で実施す
る。この場合、全圧力は10バール〜300バール、有
利には20バール〜150バールである。
【0082】管型反応器は直流で上から下へ、またはそ
の逆に貫流させることができる。安全上の理由から上か
らの装入が有利である。
【0083】反応熱を種々の熱交換器により搬出するこ
とができる。熱交換器はこの場合、反応室の近くにあっ
てはならず、任意で反応器の外部に存在していてもよ
い。個々の熱流は比反応熱に依存して、ならびに反応器
中および後処理装置中で所望される温度に依存してい
る。
【0084】搬出される反応熱は極めて容易に、例えば
プロセス自体中で、蒸留装置の加熱のために、または蒸
気の発生のために利用することができる。
【0085】反応器から出ていく混合物は気体状のオレ
フィンを使用する場合、または不完全な反応率の場合、
気-液分離容器中で脱気することができる。気-液分離は
反応器出口で支配的である同一の圧力で行うことができ
る。これは特に少なくとも放圧ガスの一部を反応器に返
送する場合に有利である。さもなければより低い圧力
(1バールまで)で放圧することもできる。
【0086】分離した気体流は完全に、または部分的に
反応器へ返送することができる。
【0087】前記の返送は公知の方法で、例えば触媒循
環流中反応器の前に接続されている噴射ノズルもしくは
混合ノズルにより、または循環ガス圧縮装置により達成
することができる。エネルギーを考慮して有利には触媒
循環流中反応器の前に接続されている噴射ノズルもしく
は混合ノズルを使用する。
【0088】残りの、もしくは選択的に全ての気体量を
冷却するか、または冷却しないで排ガス利用システムへ
導通することができる。冷却器を使用する場合、冷却器
中で生じる凝縮ガスを導管を介して気-液分離容器へと
導通することができる。
【0089】脱気した液体混合物を液-液分離容器中で
触媒相と生成物相とに機械的に分離する。これは種々の
構造方式のデカンター中で、または遠心分離により行う
ことができる。コストの理由によりデカンターが有利で
ある。
【0090】分離装置中での滞留時間は確かに基本的に
決定的ではないが、しかし有利には小さく保持する。こ
のことは以下の利点を有する:分離装置は小さく、かつ
このための投資は相応してわずかである。滞留時間が短
い場合、実質的に分離容器中で副反応は生じない。相の
分離を迅速に行うために、両方の相の比重差は充分に大
きく、かつその粘度はわずかでなくてはならない。全て
の3つの値は温度の関数であり、かつ方向付け実験によ
り容易に確認することができる。
【0091】さらに触媒溶液の比重および粘度は溶剤お
よび触媒濃度の選択により変化させることができる。別
の可能性として、生成物相の比重および粘度を溶剤の添
加により変化させることができる。
【0092】相分離は広い温度範囲で実施することがで
きる。この場合、分離温度は反応器出口の反応搬出物の
温度よりも高くてもよい。しかしエネルギー的な理由に
より気体分離装置中の液体の温度よりも高い温度を適用
することは有利ではない。最も低い可能な温度として両
方の液相の凝固点を利用する。しかし短い分離時間を顧
慮して上記の通り、低すぎる温度を選択しない。
【0093】生成物流を公知の方法により、例えば蒸留
により分離することができる。
【0094】分離した触媒溶液を場合によりわずかな部
分量の排出および新鮮な触媒溶液による相応する補充後
に反応器へと返送する。
【0095】以下の例は本発明を説明するが、これらは
特許請求の範囲に記載された適用範囲を制限するもので
はない。
【0096】
【実施例】プロペンのヒドロホルミル化: 例1(比較例、バッチ式反応) 攪拌オートクレーブ中に、TPPTS−リガンド(トリ
フェニルホスフィントリスルホネート)290.3gを
そのナトリウム塩の形で、プロペン31.8gおよびエ
チレングリコール20質量%と水80質量%とからなる
溶剤291gの一部を120℃および合成ガス50バー
ルで装入した。ヒドロホルミル化反応を溶剤の残りに溶
解させた酢酸ロジウム0.531gの添加により開始し
た。合成ガス記録曲線により検出することができた完全
な反応の後で、反応混合物から液状の試料を取り出し
た。
【0097】
【表2】
【0098】全ての連続的なヒドロホルミル化試験(プ
ロペンとしてその他のエダクトを有するものも)を、図
1に記載されている試験装置中で行った。実施例の記載
でその他の反応器が言及されていない場合には、長さ3
mおよび直径17.3mm(体積705ml)を有する
反応器を使用し、これは2mmの水力直径を有するズル
ツァー社の静止混合部材を有していた。水性触媒をポン
プ1を用いてポンプで循環させた。触媒溶液にオレフィ
ン(プロペン)3および合成ガス4を添加混合した。こ
うして得られた多相混合物5を混合ノズル11によりポ
ンプで静止混合部材を有する管型反応器6を通過させ
た。この場所では与えられた混合部材においてレイノル
ズ数の関数である相の完全な混合が特に重要である。生
じる混合物7は、生成物、未反応のエダクトおよび触媒
からなり、容器8中で脱気した。オレフィン(プロペ
ン)、合成ガスおよび富化された不活性物質からなるガ
ス9を大部分、気体返送導管10を介して混合ノズル1
1を用いて改めて反応器6に供給した。気体流9の少量
を導管12を介して排出した。適切な冷却器13および
超臨界プロペンの返送流により搬出物14を富化された
不活性物質および少量の未反応の合成ガスへと還元し
た。
【0099】この配置によりオレフィン(プロペン)の
反応率は実質的に不活性物質の搬出物により制限されな
い。
【0100】容器8中での脱気後に生じる液体流15を
相分離容器16に導通した。ここで水性触媒相2を分離
し、かつ改めて循環流に供給した。反応熱を外部に存在
する熱交換器17を用いて適切に連行した。
【0101】例2〜5(比較例、溶剤混合物を用いない
連続的な方法) これらの例は、純粋に水性の溶剤に対する空時収率に関
する本発明の利点を明らかにするための、記載される連
続的な装置中での比較試験である。これらの例に関して
導管10は気体の返送のために閉鎖されていた。触媒の
ための溶剤として水を使用した。体積705mlを有す
る反応器を、400kg/hの触媒負荷で温度120℃
において貫流させた。反応圧力は50バールであった。
ロジウムの濃度は溶剤相に対して800ppmであっ
た。リガンドとしてTSTPPをそのナトリウム塩(N
aTSTPP)の形で使用し、P/Rhの比率は60で
あった。例3に関して例2の反応条件を調整したが、た
だしその際、反応温度は130℃であった。試験4に関
して例2の反応条件を調整したが、ただしその際、反応
圧力は70バールであった。例5に関して例2の反応条
件を調整したが、ただしその際、反応器の触媒負荷は3
00kg/hであった。供給したエダクトの物質量流な
らびに生成物をモル/hで表に記載する。
【0102】
【表3】
【0103】例6〜11(本発明による) これらの例は記載の連続的な装置中での、水/エチレン
グリコールの例に基づいた溶剤混合物の本発明による使
用を記載する。測定されるデータは上昇した空時収率を
明らかにする。この場合、攪拌される系に対してジオキ
ソランの顕著な形成は見られなかった。例6では例5の
反応条件を調整したが、ただしその際、溶剤として、水
とエチレングリコール(20質量%)とからなる混合物
を使用した。例7ではエチレングリコールの濃度を40
質量%に上昇させた。例8では例7の反応条件を調整し
たが、ただしその際、反応器の触媒負荷は400kg/
hであり、反応温度は130℃であった。例9では例8
の反応条件を調整したが、ただしその際、反応温度は1
20℃であり、かつ反応圧力は70バールであった。例
10では例9の反応条件を調整したが、ただし反応温度
は90℃であった。前記の試験により多相系でのプロペ
ンのヒドロホルミル化を低温の場合でもなお高い空時収
率で実施する可能性が証明された。例11では試験10
の反応条件を調整したが、ただしその際、反応圧力は5
0バールであり、かつロジウム濃度は溶剤に対して20
0ppmであった。この試験により多相系でのプロペン
のヒドロホルミル化を低いロジウム濃度でもなお高い空
時収率で実施できる可能性が証明された。供給されたエ
ダクトならびに生成物の物質量流をモル/hで表に記載
する。
【0104】
【表4】
【0105】1−ブテンの選択的ヒドロホルミル化 本発明による方法のもう1つの適用はラフィネートI混
合物からの1−ブテンの選択的ヒドロホルミル化であ
る。C4−オレフィンおよびC4−パラフィンからなるこ
の混合物は、1−ブテン26〜29質量%の割合を有し
ていた。触媒溶剤として水とエチレングリコールとから
なる混合物(50/50質量%)を選択した。
【0106】例12(比較例、バッチ式) この例は従来の攪拌反応器に対する生成物の品質に関す
る本発明の利点を明らかにするための攪拌オートクレー
ブ中での比較例である。攪拌オートクレーブ中でNaT
STPP29.81g、1−ブテン86.2g、イソブ
タン13.5gおよびエチレングリコール30質量%と
水70質量%とからなる溶剤67.7gを105℃およ
び合成ガス30バールで装入した。ヒドロホルミル化反
応を3.7%Rhを含有する酢酸Rh溶液(エチレング
リコール30質量%および水70質量%)2.09gの
添加により開始した。合成ガス記録曲線により検出する
ことができた完全な反応の後で、反応混合物から液状の
試料を取り出した。以下のリストに関して内部標準とし
て使用されるイソブタンを算出した。
【0107】
【表5】
【0108】気体返送導管10が閉鎖されていたことを
除いて、例13〜26における1−ブテンの連続的なヒ
ドロホルミル化をプロペンのヒドロホルミル化と同様に
実施した。
【0109】例13:この例は前記の連続的な装置中で
の水50質量%とエチレングリコール50質量%とから
なる溶剤混合物の本発明による使用を記載している。測
定されるデータから明らかに攪拌される系に対して減少
したジオキソランの形成が証明された。長さ3mの反応
器を400kg/hの触媒負荷率、温度115℃で貫流
させた。このために合成ガス600Nl/hおよびラフ
ィネートI 3kg/hを供給した。反応圧力は50バ
ールであった。以下のデータが確認された:
【0110】
【表6】
【0111】例14:例13の反応条件を調整したが、
ただし反応器の触媒負荷は200kg/hであった。
【0112】
【表7】
【0113】例15:例13の反応条件を調整したが、
ただし反応器の触媒負荷は100kg/hであり、かつ
反応温度は85℃であった。
【0114】
【表8】
【0115】例16:例13の反応条件を調整したが、
ただし反応器の触媒負荷は250kg/hであり、かつ
反応温度は85℃であった。
【0116】
【表9】
【0117】例17:例13の反応条件を調整したが、
ただし反応温度は90℃であった。
【0118】
【表10】
【0119】例18:例13の反応条件を調整したが、
ただし反応温度は70℃であった。
【0120】
【表11】
【0121】例19:例13の反応条件を調整したが、
ただし反応温度は80℃であった。
【0122】
【表12】
【0123】例20:例13の反応条件を調整したが、
ただし反応温度は85℃であった。
【0124】
【表13】
【0125】例21:例13の反応条件を調整したが、
ただし反応温度は95℃であった。
【0126】
【表14】
【0127】例22:例13の反応条件を調整したが、
ただし反応温度は105℃であった。
【0128】
【表15】
【0129】例23:例13の反応条件を調整したが、
ただし反応温度は115℃であった。
【0130】
【表16】
【0131】例24:例13の反応条件を調整したが、
ただし反応圧力は33バールであった。
【0132】
【表17】
【0133】例25:例13の反応条件を調整したが、
ただし反応圧力は43バールであった。
【0134】
【表18】
【0135】例26:例13の反応条件を調整したが、
ただし反応器の長さは1mであった。
【0136】
【表19】
【0137】例27:例13の反応条件を調整したが、
ただし反応器の長さは2m(同一の充填および直径)で
あった。
【0138】
【表20】
【0139】1−デセンのヒドロホルミル化 試験装置の反応器を例28および29では触媒溶液40
0kg/hで貫流させた。反応温度は125℃であり、
かつ反応圧力は70バールであった。ロジウムの濃度は
触媒相に対して800ppmであった。リガンドとして
TSTPPをそのナトリウム塩の形で使用した。
【0140】例28(比較例、溶剤混合物を用いない連
続的な方法) 触媒のための溶剤として水を使用した。pH値は4.5
であった。触媒中のP/Rhの比率は5であった。供給
されるエダクトならびに生成物の物質量流はモル/hで
表に記載されている。
【0141】
【表21】
【0142】例29(本発明による) この例は、溶剤としての水に対する空時収率に関する本
発明の優位性を証明するために、1−デセンをヒドロホ
ルミル化するための水50質量%とエチレングリコール
50質量%とからなる溶剤混合物の本発明による使用を
記載している。
【0143】触媒のための溶剤として、水とエチレング
リコールとからなる混合物(1:1)を使用した。pH
値は7.3であった。触媒中のP/Rhの比率は60で
あった。供給されるエダクトならびに生成物の物質量流
をモル/hで表に記載する。
【0144】
【表22】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によりオレフィンをヒドロホルミル化す
るための装置を示す図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 クラウス−ディーター ヴィーゼ ドイツ連邦共和国 ハルテルン トゥーフ マッハーヴェーク 8 (72)発明者 ディルク レットガー ドイツ連邦共和国 レックリングハウゼン ヴェスターホルター ヴェーク 67 (72)発明者 グイド プロッツマン ドイツ連邦共和国 マール リッパー ヴ ェーク 195

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 管型反応器中で多相反応により2〜25
    個の炭素原子を有する1種以上のオレフィンをヒドロホ
    ルミル化する方法において、 a)触媒が連続相に含有されており、 b)連続相が溶剤混合物を含有しており、 c)分散相中に少なくとも1種のオレフィンが含有され
    ており、かつ d)管型反応器の負荷率が0.8以上であることを特徴
    とする、オレフィンのヒドロホルミル化方法。
  2. 【請求項2】 溶剤混合物が50〜78の誘電率を有し
    ている、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 溶剤混合物が水と、少なくとも2つの酸
    素原子を有し水と混和可能な有機溶剤とからなる、請求
    項1または2記載の方法。
  4. 【請求項4】 触媒が元素の周期系の第VIII副族の
    金属を1種含有している、請求項1から3までのいずれ
    か1項記載の方法。
  5. 【請求項5】 触媒がロジウムを含有している、請求項
    1から4までのいずれか1項記載の方法。
  6. 【請求項6】 触媒として水溶性のロジウム化合物を使
    用する、請求項1から5までのいずれか1項記載の方
    法。
  7. 【請求項7】 負荷率Bが0.9以上である、請求項1
    から6までのいずれか1項記載の方法。
  8. 【請求項8】 負荷率Bが1.0以上である、請求項1
    から6までのいずれか1項記載の方法。
  9. 【請求項9】 連続相対分散相の質量比が2より大であ
    る、請求項1から8までのいずれか1項記載の方法。
  10. 【請求項10】 連続相が管型反応器の前で噴射ノズル
    を作動させる、請求項1から9までのいずれか1項記載
    の方法。
  11. 【請求項11】 連続相から管型反応器へ導入されるエ
    ネルギーにより少なくとも1種のエダクトを分散させ
    る、請求項1から10までのいずれか1項記載の方法。
  12. 【請求項12】 アルコールを製造するための、請求項
    1から11までのいずれか1項の記載により製造したア
    ルデヒドの使用。
  13. 【請求項13】 アルドール縮合における、請求項1か
    ら11までのいずれか1項の記載により製造したアルデ
    ヒドの使用。
  14. 【請求項14】 カルボン酸を製造するための、請求項
    1から11までのいずれか1項の記載により製造したア
    ルデヒドの使用。
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