JP2001158071A - 積層ポリエステルフィルム - Google Patents
積層ポリエステルフィルムInfo
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Abstract
性、耐ピンホール性、透明性、ガスバリア性、保香性に
優れ、且つヒートシール性に優れた積層ポリエステルフ
ィルムを提供する。 【解決手段】 (a)ポリテトラメチレンテレフタレー
ト系樹脂からなる層と(b)ポリエステルエーテル樹脂
からなる層とを積層してなる積層ポリエステルフィルム
であって、該ポリエステルエーテル樹脂が、テレフタル
酸またはそのエステル誘導体を主成分とするジカルボン
酸成分とテトラメチレングリコールおよびポリテトラメ
チレンオキシドグリコールを主成分とするジオール成分
を重合してなりポリテトラメチレンオキシドセグメント
の割合が5〜30重量%である積層ポリエステルフィル
ム。
Description
ィルムに関し、詳しくは異なる複数のポリエステル樹脂
を積層してなる積層ポリエステルフィルム及び該積層ポ
リエステルフィルムからなる包装袋に関する。
チレンテレフタレートフィルム(PETフィルムと略
称)が各種用途に使用されてきている。PETフィルム
は耐熱性、電気絶縁性、ガスバリア性、保香性等が優れ
ているが、無延伸フィルムは柔軟性が乏しく、破れやす
く、ピンホールが発生し易いという欠点がある。こうし
た欠点を改良するため2軸延伸PETフィルムが、電気
絶縁フィルム、写真フィルム、オーディオ、ビデオ等の
テープに使用されている。
の包装袋としての用途においては、柔軟性が不十分であ
り、融点が高くヒートシール性も不十分である。このた
め2軸延伸PETフィルムはポリエチレン等のシーラン
トフィルムを接着剤を介して貼り合わせ積層することに
よりヒートシールを可能にしている。ポリエステルフィ
ルムとしてはPETフィルム以外にポリテトラメチレン
テレフタレートフィルム(PBTフィルムと略称)があ
る。しかしPBTフィルムもPETフィルム同様、柔軟
性が不十分でありヒートシール性も必ずしも満足できる
ものではない。
族ジカルボン酸、長鎖脂肪族グリコール等の各種柔軟化
成分を共重合する方法がある。柔軟性を改良するもうひ
とつの方法としては熱可塑性エラストマーのような柔軟
材料をブレンドする方法がある。こうしたエラストマー
は一般にポリエステル樹脂との相溶性が不十分であり少
量の添加で白化し不透明となり、添加の目的が充分達成
されないという不具合がある。例えば、ポリエステル系
熱可塑性エラストマーは、ソフトセグメント部分の相溶
性が乏しく5%程度の少量混合でも相分離が発生して白
濁するため透明性の良い柔軟化フィルムを得ることは困
難であり、更に、耐熱性、ガスバリア性、保香性が低下
しやすい。ヒートシール性の改良する方法としては、融
点降下を目的としてテレフタール酸以外の長鎖の脂肪族
ジカルボン酸や長鎖脂肪族グリコール等を共重合する方
法や接着成分をブレンドする方法などが考えられている
が、そうした場合の改良の程度は必ずしも十分ではなか
った。
性、柔軟性と強度のバランス、耐衝撃性、耐ピンホール
性、透明性、ガスバリア性、保香性に優れ、且つヒート
シール性に優れた積層ポリエステルフィルム及び該積層
ポリエステルフィルムからなる包装袋を提供することに
ある。
決するためになされたものであり、その要旨は、(a)
ポリテトラメチレンテレフタレート系樹脂からなる層と
(b)ポリエステルエーテル樹脂からなる層とを積層し
てなる積層ポリエステルフィルムであって、該ポリエス
テルエーテル樹脂が、テレフタル酸またはそのエステル
誘導体を主成分とするジカルボン酸成分とテトラメチレ
ングリコールおよびポリテトラメチレンオキシドグリコ
ールを主成分とするジオール成分を重合してなりポリテ
トラメチレンオキシドセグメントの割合が5〜30重量
%であることを特徴とする積層ポリエステルフィルムに
存する。
明における(a)ポリテトラメチレンテレフタレート系
樹脂は、ジカルボン酸の主成分がテレフタル酸又はその
エステル誘導体であり、グリコールの主成分がテトラメ
チレングリコールであるポリテトラメチレンテレフタレ
ートである熱可塑性ポリエステルである。ポリテトラメ
チレンテレフタレート系樹脂が共重合体である場合、テ
レフタル酸以外のジカルボン酸又はそのエステル誘導体
及び/又はテトラメチレングリコール以外のグリコール
が用いられる。
しては、イソフタル酸、フタル酸、2,6-ナフタレン
ジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、ビス
(4,4′−カルボキシフェニル)メタン、アントラセ
ンジカルボン酸、4,4′−ジ゛フェニルエーテルジカ
ルボン酸、およびこれらのエステル誘導体等が挙げられ
る。脂肪族ジカルボン酸としては、アジピン酸、セバシ
ン酸、アゼライン酸、ダイマー酸等およびこれらのエス
テル誘導体等が挙げられる。脂環族ジカルボン酸とし
て、1,4シクロヘキサンジカルボン酸、4,4′−ジ
シクロヘキシルジカルボン酸およびこれらのエステル誘
導体等が挙げられる。
ルとしては、エチレングリコール、トリメチレングリコ
ール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、
1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、デカメチレングリコー
ル、1,4−シクロヘキサンジメタノール、4,4′−
ジシクロヘキシルヒドロキシメタン、4,4′−ジシク
ロヘキシルヒドロキシプロパン、ビスフェノールAエチ
レンオキシド付加ジオール、ポリエチレンオキシドグリ
コール、ポリプロピレンオキシドグリコール等が挙げら
れる。また、グリセリン、トリメチロールプロパン等の
トリオールなども用いることもできる。
としては、好ましくは、テレフタル酸又はそのエステル
誘導体90モル%以上であるジカルボン酸成分とテトラ
メチレングリコール90モル%以上であるグリコール成
分とを縮合してなる重合体が挙げられ、より好ましくは
テレフタル酸又はジメチルテレフタレートとテトラメチ
レングリコールとを縮合して得られるポリテトラメチレ
ンテレフタレート(PBT)が挙げられる。
の曲げ弾性率は、ASTM D790規定の1/4”試
験片での測定で、好ましくは2.2〜2.7GPaであ
り、より好ましくは2.3〜2.6GPaである。曲げ
弾性率が2.2GPa未満であると結晶性が不十分であ
り、2.7GPaを越えると引張伸度が不十分である。
の溶液粘度〔η〕は、テトラクロルエタンとフェノール
が重量比50/50を溶媒として30℃での測定で、好
ましくは0.7〜2.0であり、より好ましくは0.9
〜1.6である。ポリテトラメチレンテレフタレート系
樹脂の溶液粘度が低すぎるとフィルム製膜がしにくくか
つフィルムの靱性が不十分であり、高すぎるとフィルム
製膜性が損なわれる。
がPBTである場合、PBTの融点は、DSC法昇温速
度20℃/minで測定したときの融解ピーク温度であ
り、好ましくは222〜227℃である。ポリテトラメ
チレンテレフタレート系樹脂がポリテトラメチレンテレ
フタレート共重合体である場合、ポリテトラメチレンテ
レフタレート共重合体の融点は、DSC法昇温速度20
℃/minで測定したときの融解ピーク温度で、好まし
くは220〜230℃である。
ル樹脂は、テレフタル酸またはそのエステル誘導体を主
成分とするジカルボン酸成分とテトラメチレングリコー
ルおよびポリテトラメチレンオキシドグリコールを主成
分とするジオール成分を重合してなるポリエステルエー
テル樹脂であり、ポリテトラメチレンオキシドセグメン
トの割合は5〜30重量%である。ポリテトラメチレン
オキシドセグメントの割合が5重量%未満であると柔軟
化効果が不十分であり、30重量%を越えると強度、ガ
ス透過度、透明性が不十分である。ポリテトラメチレン
オキシドセグメントの割合は好ましくは8〜28重量%
であり、より好ましくは10〜25重量%である。
数平均分子量は、好ましくは300〜6,000であ
り、より好ましくは500〜4,000である。数平均
分子量が小さすぎると柔軟化効果が不十分になりやす
く、大きすぎると強度、耐熱性、透明性が不十分になり
やすい。
数平均分子量は、末端基の水酸基を過剰の無水酢酸又は
無水フタル酸と反応させ残余の無水酢酸又は無水フタル
酸を水で分解して酸とし、この酸をアルカリ滴定で定量
することによって、ポリテトラメチレンオキシドグリコ
ールの末端水酸基に消費された無水酢酸又は無水フタル
酸の量を求めることによって測定することができる。
は、ASTM D790規定の1/4”試験片での測定
で、好ましくは0.2〜1.5GPaであり、より好ま
しくは0.3〜1.0GPaである。曲げ弾性率が0.
2GPa未満であると強度が不十分であり、1.5GP
aを越えると柔軟性付与効果が不十分である。
〔η〕は、テトラクロルエタンとフェノールが重量比5
0/50を溶媒として30℃での測定で、好ましくは
0.7〜2.0であり、より好ましくは0.9〜1.6
である。ポリエステルエーテル樹脂の溶液粘度が低すぎ
たり高すぎるとフィルム製膜性が損なわれる。ポリエス
テルエーテル樹脂の融点は200〜225℃であり、よ
り好ましくは210〜222℃である。
フタル酸またはそのエステル誘導体以外のジカルボン酸
成分及び/又はテトラメチレングリコールおよびポリテ
トラメチレンオキシドグリコール以外のジオール成分を
用いて共重合したポリエステルエーテル樹脂であっても
よい。
外のジカルボン酸成分としては、イソフタル酸、フタル
酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタ
レンジカルボン酸、ビス(4,4′−カルボキシフェニ
ル)メタン、アントラセンジカルボン酸、4,4′−ジ
゛フェニルエーテルジカルボン酸等の芳香族ジカルボン
酸、1,4シクロヘキサンジカルボン酸、4,4′−ジ
シクロヘキシルジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸、
およびアジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ダイマ
ー酸等の脂肪族ジカルボン酸若しくはそのエステル誘導
体からなる成分などが挙げられる。機械的性質やガス透
過性や耐熱性の点から、芳香族ジカルボン酸の割合は、
全ジカルボン酸中好ましくは70モル%以上であり、よ
り好ましくはテレフタル酸が全ジカルボン酸中70モル
%以上である。
メチレンオキシドグリコール以外のグリコール成分とし
ては、炭素数2〜20の脂肪族ジオール、脂環族ジオー
ル、ビスフェノール誘導体などが挙げられる。テトラメ
チレングリコールおよびポリテトラメチレンオキシドグ
リコール以外のグリコール成分の具体例としては、エチ
レングリコール、トリメチレングリコール、プロピレン
グリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキ
サンジオール、ネオペンチルグリコール、デカメチレン
グリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、
4,4′−ジシクロヘキシルヒドロキシメタン、4,
4′−ジシクロヘキシルヒドロキシプロパン、ビスフェ
ノールAエチレンオキシド付加ジオール、ポリエチレン
オキシドグリコール、ポリプロピレンオキシドグリコー
ル等およびこれらの混合系が挙げられる。さらに、グリ
セリン、トリメチロールプロパン等のトリオールなども
使用できる。
タレート系樹脂およびポリエステルエーテル樹脂は、従
来から知られている重縮合法により製造することができ
る。ポリテトラメチレンテレフタレート樹脂の製造方法
としては、例えば、テレフタル酸ジメチルエステルにテ
トラメチレングリコールを所定量の割合で混合して、
錫、チタン、亜鉛、マンガン、ゲルマニウム等のアルコ
ラート、塩化物または酸化物のような触媒存在下、約1
50〜250℃で加熱反応させ、エステル交換反応でメ
タノールを留出させる。ついで10mmHg以下の減圧
度にて、200〜280℃で加熱重縮合させポリテトラ
メチレンテレフタレートを得、カッティングすることで
そのペレットを得ることができる。この重合反応から抜
き出しの任意の工程で熱安定剤等を添加することもでき
る。
ては、例えば、テレフタル酸ジメチルエステルにテトラ
メチレングリコールおよびポリテトラメチレンオキシド
グリコールを所定量の割合で添加して、錫、チタン、亜
鉛、マンガン、ゲルマニウム等のアルコラート、塩化物
または酸化物のような触媒存在下、約150〜250℃
で加熱反応させ、エステル交換反応でメタノールを留出
させる。ついで10mmHg以下の減圧度にて、200
〜280℃で加熱重縮合させポリエステルエーテルを
得、カッティングすることでそのペレットを得ることが
できる。
テトラメチレンオキシドグリコールを先に加えてエステ
ル交換の後テトラメチレングルコールを添加し引き続き
エステル交換し更に重縮合することによりブロック性を
たかめた樹脂とすることもできる。またテレフタル酸と
テトラメチレングリコール、ポリテトラメチレンオキシ
ドグリコールを直接重縮合することもできる。
ラメチレンテレフタレート系樹脂ペレットやポリエステ
ルエーテル樹脂ペレットを不活性ガス気流下、融点以下
170〜210℃の高温で加熱処理したり、加熱減圧
処理する、いわゆる固相重合法によりさらに分子量を高
めることもできる。
およびポリエステルエーテル樹脂は、成形に先立ち、滑
剤、潤滑剤、アンチブロッキング材、熱安定剤、酸化安
定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、充填剤等各種助剤を必
用に応じて添加することができる。その添加の形態は直
添、マスターバッチ添加、練り混み添加等の方法で行う
ことができる。
カ、微粉カオリン、微粉炭酸カルシウム等の無機微粒
子、架橋ポリメタクリル酸メチル、架橋ポリスチレンの
ような有機球状微粒子などが挙げられ、それらの粒径は
0.1〜10μ程度である。
シウム、ステアリン酸マグネシウム等の滑剤、長鎖脂肪
酸エステル類や長鎖有機酸塩類などが挙げられ、熱安定
剤、酸化安定剤としては、ヒンダートフェノール系酸化
防止剤、チオエーテル系熱安定剤、フォスファイト系熱
安定剤などが挙げられ、光安定剤、紫外線吸収剤として
は、ヒンダートアミン系光安定剤、トリアジン系紫外線
吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤などが挙げられ
る。滑剤、潤滑剤、アンチブロッキング材、熱安定剤、
酸化安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤などの添加量は、
それぞれ、樹脂に対して0.01〜10重量%程度であ
るが、この値に制約されるものではない。フィルム外
観、衛生上、リサイクルの観点からは少ない方が好まし
い。
リテトラメチレンテレフタレート系樹脂からなる層とポ
リエステルエーテル樹脂からなる層とを積層してなる複
数層の積層フィルムであり、好ましくは2層の積層フィ
ルムである。3以上の層からなる積層フィルムの場合、
例えば、ポリテトラメチレンテレフタレート系樹脂から
なる層とポリエステルエーテル樹脂からなる層の間に中
間層を設けることもできるし、ポリテトラメチレンテレ
フタレート系樹脂からなる層の片側にポリエステルエー
テル樹脂からなる層をもう一方の側に別の層を設けるこ
ともできる。
ルム、一軸配向延伸フィルムまたは二軸配向延伸フィル
ムであることが好ましい。ポリエステル積層フィルムの
厚みは、好ましくは5〜300μmであり、より好まし
くは10〜200μmであり、最も好ましくは20〜1
00μmである。ポリエステル積層フィルムの厚みが5
μm以下であると強度やガスバリア性が不十分となりや
すく、300μmを越えると柔軟性や透明性が不十分に
なりやすい。
テトラメチレンテレフタレート系樹脂からなる層厚みと
ポリエステルエーテル樹脂からなる層厚みとの比率は、
好ましくは90/10〜10/90であり、より好まし
くは80/20〜20/80である。ポリテトラメチレ
ンテレフタレート系樹脂からなる層厚みが小さすぎると
ガスバリア性が不十分であり、大きすぎると柔軟性が不
十分である。
場合、厚さ25μmのフィルムで測定した値で、フィル
ム引張強度は50〜100MPa程度であり、ヤング率
は0.5〜2GPa程度である。積層ポリエステルフィ
ルムが延伸フィルムである場合、厚さ15μmのフィル
ムで測定した値で、延伸方向の強度は延伸倍率にもよる
が60〜300MPa程度であり、ヤング率は1〜3G
Pa程度である。
方法としては、Tダイ製膜機やインフレーション製膜機
を用い、共押出法にて製膜する方法が好ましい。Tダイ
法により製造する場合、シリンダー温度220〜260
℃で押出し、5〜90℃のロールでフィルム化する。フ
ィルムの透明性が必用なときには冷却キャストロール温
度を低くする。透明性の不必要な用途に向けにはキャス
トロール温度を高くしてもよい。引き続きロール縦延伸
またはテンター横延伸等で1軸延伸フィルムをまた縦延
伸後横延伸して2軸延伸フィルムが得られる。延伸後、
180〜210℃程度の温度で熱セットするのが好まし
い。
は、前記同様のシリンダー温度設定で2層円形ダイ中で
溶融樹脂を合流させ押し出し、空冷もしくは水冷法によ
り、ブローアップ比0.7〜1.7程度でブローアップ
した後に冷却してフィルムを巻き取る。水冷により急冷
することにより透明度の高い積層フィルムが得られる。
ルムからなり、外層がポリテトラメチレンテレフタレー
ト系樹脂であり、内層がポリエステルエーテル樹脂であ
る。本発明の包装袋は、積層ポリエステルフィルム、好
ましくはポリエステルエーテル樹脂からなる層をヒート
シールすることにより容易にシールをすることができ
る。
するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施
例に限定されるものではない。実施例および比較例にお
ける評価方法は次のとおりである。 (1)引張り強度および引張り伸度の測定:フィルムか
ら15mm幅に機械方向に長さ100mmの試験片を切
り出し、ASTM D−882に従って、23℃下チャ
ック間50mmで、200mm/minの引張り速度で
測定した。
張伸度の測定におけると同様な試験片で23℃下チャッ
ク間200mmで、4mm/minの引張り速度で測定
し、2%伸び率の強度から算出した。 (3)フィルム衝撃強度の測定:フィルムインパクトテ
スター(オリエンテック社IFT60型)により23
℃、55%RHにおけるフィルム衝撃強度を測定した。
測定:幅200mm長さ200mmのフィルムを切り出
し、2枚重ね合わせ端部より約20mmの位置を幅30
0mm、シール幅10mmの熱板ヒートシーラーで、2
10℃、圧力20MPa(2kg/cm2)で1秒シー
ルした。ヒートシール試料のシールラインに直角に幅1
5mmとなるように試験片を切り出し、引張り速度50
mm/minでT型剥離強度を測定してヒートシール強
度を求めた。またこの試験における破壊様式を観察し、
以下の表示とした。○:シール強度大でフィルム破断、
△:シール部の剥離、×:シール端部の破断
験片を引き取り幅方向に4ケ所切り出し、ヘイズメータ
ーでヘイズを測定し、平均値を求めた。 (6)酸素透過度の測定:透過面積4.7cm2のフィ
ルムにより、JIS K7126等圧法で、23℃下の
酸素透過度を測定した。
下である。 (a)ポリテトラメチレンテレフタレート系樹脂:テレ
フタール酸ジメチルとテトラメチレングリコールとを用
いて重合して得られた〔η〕1.2、融点225℃、曲
げ弾性率2.42GPaのポリテトラメチレンテレフタ
レート(以下PBT−1と称する。)
タール酸ジメチルとテトラメチレングリコール、数平均
分子量1000のポリテトラメチレンオキシドグリコー
ルを用いて共重合して得られた、ポリテトラメチレンオ
キシドセグメント含有量が10wt%であり〔η〕1.
15、融点222℃、曲げ弾性率0.72GPaのポリ
エステルエーテル樹脂(以下、PEE−1と称する。)
タール酸ジメチルとテトラメチレングリコール、数平均
数分子量1000のポリテトラメチレンオキシドグリコ
ールから共重合し、ポリテトラメチレンオキシドセグメ
ント含有量が20重量%で〔η〕1.30、融点216
℃、曲げ弾性率0.37GPaのポリエステルエーテル
樹脂(以下、PEE−2と称する。)
を120℃で8時間乾燥後、直径40mm、L/D=2
2の押出機を用い、PBT−1はシリンダー温度270
℃、PEE−1はシリンダー温度250℃で押出し2層
Tダイ温度250℃、キャスティングロール温度25℃
でキャスト面側をPEE−1とした厚さ50μmの積層
フィルムを得た。厚み比率はPBT−1を30%、PE
E−1を70%とした。この実質的に分子配向していな
い積層フィルムを用いて各種評価を行った。評価結果を
表−1に示した。ヒートシールはPEE−1側でおこな
った。ヒートシール強度測定時の破壊様式はヒートシー
ル部以外でのフィルム破断であり良好なシール強度を示
した。
を120℃で8時間乾燥後、直径40mm、L/D=2
2の押出機を用い、PBT−1はシリンダー温度260
℃、PEE−1はシリンダー温度240℃で押出し2層
Tダイ温度240℃、キャスティングロール温度25℃
でキャスト面側をPEE−2とした厚さ50μmの積層
フィルムを得た。厚み比率はPBT−1からなる層を3
0%、PEE−2からなる層が70%であった。この実
質的に分子配向していない積層フィルムを用いて各種評
価を行った。評価結果を表−1に示した。ヒートシール
はPEE−2側でおこなった。ヒートシール強度測定時
の破壊様式はヒートシール部以外でのフィルム破断であ
り良好なシール強度を示した。
る層を50%、PEE−2からなる層を50%とした以
外は実施例2と同様にして、厚さ50μmの積層フィル
ムを得た。ヒートシールはPEE−2側でおこなった。
ヒートシール強度測定時の破壊様式はヒートシール部以
外でのフィルム破断であり良好なシール強度を示した。 〔実施例4〕厚み比率をPBT−1からなる層を50
%、PEE−2からなる層を50%とした以外は実施例
2と同様にして、2層Tダイで、厚み135μの積層フ
ィルムを製膜した。このフィルムを用い、延伸機にて6
0℃雰囲気下倍率3倍で同時2軸延伸し、次いで200
℃で1分ヒートセットし、厚み15μmの2軸延伸積層
フィルムを得た。得られたフィルムにつき、各種評価を
行った。評価結果を表−1に示す。ヒートシール強度測
定時の破壊様式はヒートシール部以外でのフィルム破断
であり良好なシール強度を示した。
イ押し出し機を用いて、実施例1と同様な条件で製膜し
50μmのフィルムを得た。この実質的に分子配向して
いない単層フィルムを用いて各種評価を行った。評価結
果を表−1に示した。ヒートシール強度の評価において
は強度が不十分であったので、シール時間を4秒にし測
定した。ヒートシール強度測定時の破壊様式はヒートシ
ール部で界面破壊するケースとシール端部での脆性的フ
ィルム破断のケースが混合しており、シールの安定性が
やや不良であった。
イ押し出し機にて実施例1と同様な条件で製膜し50μ
mのフィルムを得た。この実質的に分子配向していない
単層フィルムを用いて各種評価を行った。結果を表−1
に示した。ヒートシール強度測定時の破壊様式は非ヒー
トシール部での延性的フィルム破断であった。
レンテレフタレート(PET)を用い、シリンダー温度
280℃、Tダイ温度265℃、キャストロール温度2
5℃で単層50μmの実質的に無配向のフィルムを得
た。このフィルムを用いて各種評価を行った。ヒートシ
ール試験においてはフィルムが溶融融着破断したので、
ヒートシールバー温度を徐々に下げていき100℃でフ
ィルム溶融が回避されヒートシールが行え、強度試験に
供したところ強度は30g/15mm〜1700g/1
5mmにばらつき、シール面の界面剥離とシール面での
フィルム破断が混合していた。シールバー温度95℃で
は30g/15mm程度の強度でシール面の界面剥離で
あり充分な強度が得られなかった。
耐熱性、柔軟性と強度のバランス、耐衝撃性、耐ピンホ
ール性、透明性、ガスバリア性、保香性に優れており、
且つヒートシール性にも優れており、食品用途等の包装
用としてに非常に有用である。本発明の包装袋は、ヒー
トシール性に優れておりシールを容易に且つ確実に行う
ことができ各種品目の包装袋として非常に有用である。
Claims (14)
- 【請求項1】 (a)ポリテトラメチレンテレフタレー
ト系樹脂からなる層と(b)ポリエステルエーテル樹脂
からなる層とを積層してなる積層ポリエステルフィルム
であって、該ポリエステルエーテル樹脂が、テレフタル
酸またはそのエステル誘導体を主成分とするジカルボン
酸成分とテトラメチレングリコールおよびポリテトラメ
チレンオキシドグリコールを主成分とするジオール成分
を重合してなりポリテトラメチレンオキシドセグメント
の割合が5〜30重量%であることを特徴とする積層ポ
リエステルフィルム。 - 【請求項2】 (a)ポリテトラメチレンテレフタレー
ト系樹脂が、テレフタル酸又はそのエステル誘導体90
モル%以上であるジカルボン酸成分とテトラメチレング
リコール90モル%以上であるグリコール成分とを縮合
してなる重合体であることを特徴とする請求項1に記載
の積層ポリエステルフィルム。 - 【請求項3】 (a)ポリテトラメチレンテレフタレー
ト系樹脂の曲げ弾性率が、ASTM D790規定の1
/4”試験片での測定で、2.2〜2.7GPaである
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の積層ポリエス
テルフィルム。 - 【請求項4】 (a)ポリテトラメチレンテレフタレー
ト系樹脂の溶液粘度〔η〕が、テトラクロルエタンとフ
ェノールが重量比50/50を溶媒として30℃での測
定で、0.7〜2.0であることを特徴とする請求項1
ないし3のいずれかに記載の積層ポリエステルフィル
ム。 - 【請求項5】 ポリテトラメチレンオキシドグリコール
の数平均分子量が500〜6,000であることを特徴
とする請求項1ないし4のいずれかに記載の積層ポリエ
ステルフィルム。 - 【請求項6】 (b)ポリエステルエーテル樹脂の曲げ
弾性率が、ASTMD790規定の1/4”試験片での
測定で、0.2〜1.5GPaであることを特徴とする
請求項1ないし5のいずれかに記載の積層ポリエステル
フィルム。 - 【請求項7】 (b)ポリエステルエーテル樹脂の溶液
粘度〔η〕が、テトラクロルエタンとフェノールが重量
比50/50を溶媒として30℃での測定で、0.7〜
2.0であることを特徴とする請求項1ないし6のいず
れかに記載の積層ポリエステルフィルム。 - 【請求項8】 積層ポリエステルフィルムの厚みが、5
〜300μmであることを特徴とする請求項1ないし7
のいずれかに記載のポリエステル積層フィルム。 - 【請求項9】 (a)ポリテトラメチレンテレフタレー
ト系樹脂からなる層厚みと(b)ポリエステルエーテル
樹脂からなる層厚みとの比率が90/10〜10/90
であることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに
記載の積層ポリエステルフィルム。 - 【請求項10】 (a)ポリテトラメチレンテレフタレ
ート系樹脂からなる層と(b)ポリエステルエーテル系
樹脂からなる層とが共押出により形成されていることを
特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の積層ポリエ
ステルフィルム。 - 【請求項11】 積層ポリエステルフィルムが、無配向
フィルムであることを特徴とする請求項1ないし10の
いずれかに記載のポリエステル積層フィルム。 - 【請求項12】 積層ポリエステルフィルムが、一軸又
は二軸で配向された延伸フィルムであることを特徴とす
る請求項1ないし10のいずれかに記載のポリエステル
積層フィルム。 - 【請求項13】 請求項1ないし12のいずれかに記載
の積層ポリエステルフィルムからなり、外層がポリテト
ラメチレンテレフタレート系樹脂層であり、内層がポリ
エステルエーテル樹脂層であることを特徴とする包装
袋。 - 【請求項14】 ポリエステルエーテル樹脂層がヒート
シールされていることを特徴とする請求項13に記載の
包装袋。
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---|---|---|---|
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JP34286899A JP2001158071A (ja) | 1999-12-02 | 1999-12-02 | 積層ポリエステルフィルム |
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1999
- 1999-12-02 JP JP34286899A patent/JP2001158071A/ja active Pending
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