JP2001157692A - 使い捨ておむつ - Google Patents

使い捨ておむつ

Info

Publication number
JP2001157692A
JP2001157692A JP2000277506A JP2000277506A JP2001157692A JP 2001157692 A JP2001157692 A JP 2001157692A JP 2000277506 A JP2000277506 A JP 2000277506A JP 2000277506 A JP2000277506 A JP 2000277506A JP 2001157692 A JP2001157692 A JP 2001157692A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
melt adhesive
diaper
hot melt
disposable diaper
nonwoven fabric
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000277506A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoshi Yoshida
聡 吉田
Satoshi Miyahara
敏 宮原
Takahiro Arimura
貴弘 有村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP2000277506A priority Critical patent/JP2001157692A/ja
Publication of JP2001157692A publication Critical patent/JP2001157692A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Absorbent Articles And Supports Therefor (AREA)
  • Orthopedics, Nursing, And Contraception (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 おむつを構成する部材間の接合強度が向上し
た使い捨ておむつを提供すること。 【解決手段】 トップシート2、バックシート3及び両
シート間に介在された吸収体4を備えた使い捨ておむつ
1において、おむつ1を構成する何れかの部材間の接合
に、140℃における溶融粘度が10〜1000Pa・
sのホットメルト粘着剤を用いた使い捨ておむつ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、おむつを構成する
部材間、例えばサイドフラップとファスニングテープと
の接合強度が向上した使い捨ておむつに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】いわゆ
る展開型(フラットタイプ)の使い捨ておむつにおいて
は、おむつ背側部の左右両側部に形成されたサイドフラ
ップに、おむつ止着用のファスニングテープが配されて
いる。ファスニングテープは、サイドフラップを構成す
るトップシートとバックシートとの間に挟持され、ホッ
トメルト粘着剤によって接合固定されている。近年で
は、おむつサイド部の通気性を高める目的で、サイドフ
ラップの構成材料として不織布等の通気性材料が用いら
れている。
【0003】しかし、不織布は繊維間の空隙が比較的大
きいことから、ホットメルト粘着剤を用いてファスニン
グテープを不織布に接合固定することは容易でない。特
にファスニングテープの接合固定に関して重要な特性で
ある耐ずり特性及び高速180°剥離強度特性を同時に
満足させることは容易でない。おむつを構成する他の部
材間の接合にホットメルト粘着剤を用いたときにも同様
の問題が起こる場合がある。
【0004】ファスニングテープの接合固定に関し、耐
ずり特性及び高速180°剥離強度特性を同時に満足さ
せることを目的として、例えば図6に示すように、不織
布から構成されるサイドフラップ10’の一面に、ファ
スニングテープ18’の一端を固定し、またサイドフラ
ップ10’の他面に、補助テープ23’の一端を固定
し、更に該補助テープ23’の他端をファスニングテー
プ18’に固定したおむつが提案されている。しかし、
このおむつでは、補助テープ23’の分だけ材料が余計
に必要となり、製造経費が高くなってしまう。
【0005】従って、本発明は、おむつを構成する部材
間の接合強度が向上した使い捨ておむつを提供すること
を目的とする。また、本発明は、特に、サイド部の通気
性を維持しつつ、サイドフラップとファスニングテープ
との接合強度が向上した使い捨ておむつを提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、液透過性のト
ップシート、液不透過性のバックシート及び両シート間
に介在された液保持性の吸収体を備えた使い捨ておむつ
において、前記おむつを構成する何れかの部材間の接合
に、140℃における溶融粘度が10〜1000Pa・
sのホットメルト粘着剤を用いた使い捨ておむつを提供
することにより前記目的を達成したものである。
【0007】また本発明は、前記使い捨ておむつの好ま
しい製造方法として、アプリケータのタンク内にある前
記ホットメルト粘着剤を、搬送管を介して塗工ヘッドに
送り出し、該塗工ヘッドによって前記おむつを構成する
一の部材に前記ホットメルト粘着剤を塗布した後、前記
おむつを構成する他の部材を前記一の部材に接合固定す
ることで前記おむつを製造するに際して、前記タンク内
の前記ホットメルト粘着剤を所定温度に加熱溶融させ、
前記塗工ヘッド内の前記ホットメルト粘着剤の温度を前
記タンク内の前記ホットメルト粘着剤の温度よりも低く
設定する使い捨ておむつの製造方法を提供するものであ
る。
【0008】
【発明の実施の形態】以下本発明を、その好ましい実施
形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1には、
本発明の使い捨ておむつの一実施形態における使用状態
の斜視図が示されており、図2には、図1に示す使い捨
ておむつの展開状態の平面図及び断面図がそれぞれ示さ
れている。
【0009】本実施形態のおむつ1は、着用時に着用者
の股下に位置する股下部C並びに股下部Cの前後に位置
し且つ着用時に着用者の腹側及び背側にそれぞれ位置す
る腹側部S及び背側部Bから構成されており、液透過性
のトップシート2、液不透過性のバックシート3及び両
シート2,3間に介在された液保持性の吸収体4を備え
ている。吸収体4は縦長の矩形状をしている。同様に、
トップシート2及びバックシート3もそれぞれ縦長の矩
形状をしており、且つ吸収体4の左右両側縁及び前後端
縁から延出している。即ち、トップシート2及びバック
シート3は、吸収体の外形よりも大きな外形を有してい
る。おむつ1の前後端部においては、複数本の弾性部材
5,5,・・が、おむつ1の幅方向に沿って、トップシ
ート2とバックシート3との間に伸張状態で接合固定さ
れており、これにより、おむつ1の前後端部にウエスト
ギャザー6が形成される。
【0010】トップシート2は、不織布や有孔フィルム
等の液透過性シートから構成されており、バックシート
3は、プラスチックフィルム等の液不透過性シートから
構成されている。またバックシート3は透湿性を有する
微多孔性シートから構成されていてもよい。更にバック
シートは、透湿性を有するか又は有さない液不透過性の
内層シートと不織布からなる外層シートとの積層シート
でもよい。
【0011】バックシート3の左右両側縁にはホットメ
ルト粘着剤等の接着剤7によって外装不織布8,8が連
設されており、該外装不織布8はバックシート3の左右
両側縁から外方に延出している。外装不織布8上には内
装不織布9が重ね合わされている。両不織布8,9は接
着剤7によって、接合部と非接合部とが形成されるよう
に貼り合わされている。そして貼り合わされた外装不織
布8と内装不織布9とによって、バックシート3の左右
両側縁から外方に延出したサイドフラップ10,10が
構成されている。サイドフラップ10は不織布から構成
されていることから通気性を有し、その結果おむつ1の
装着時におむつサイド部の通気性が維持され、蒸れやそ
れに起因する皮膚のかぶれが効果的に防止される。
【0012】外装不織布8は、単層の不織布から構成さ
れていてもよく、複数の不織布の積層体でもよい。外装
不織布8が積層体からなる場合、該積層体は、スパンボ
ンド・メルトブローン・スパンボンド(SMS)不織布
や、スパンボンド・スパンボンド(SS)不織布等が用
いられる。外装不織布は、その坪量が7〜30g/
2 、特に10〜25g/m2 であることが、通気性、
後述するファスニングテープ18の固定部の強度確保、
ホットメルト粘着剤との接着性、長期保存後におけるホ
ットメルト粘着剤のしみ出し防止、風合い、加工性など
の点から好ましい。内装不織布9も外装不織布8と同様
に単層の不織布から構成されていてもよく、複数の不織
布の積層体でもよい。また、内装不織布9は、後述する
ように、***物の横漏れを防止する立体ガードとして機
能することから、撥水性を有していることが好ましい。
内装不織布9は、その坪量が7〜30g/m2 、特に1
0〜25g/m2 であることが、通気性、ホットメルト
粘着剤との接着性、長期保存後におけるホットメルト粘
着剤のしみ出し防止、風合い、加工性などの点から好ま
しい。
【0013】サイドフラップ10の外側縁11は、おむ
つ1の左右両側縁をなしており、該外側縁11のおむつ
股下部Cに相当する部分は、凹状に湾曲している。外側
縁11のやや内側には、凹状に湾曲した外側縁11に沿
って複数本の弾性部材12,12,・・が、外装不織布
8と内装不織布9との間に伸張状態で接合固定されてい
る。これによりおむつ1の股下部Cにレッグギャザー1
3,13がそれぞれ形成される。
【0014】内装不織布9は、外装不織布8の内側縁か
ら内方(おむつ1の縦中心線方向)に延出した延出部1
4を有している。延出部14の前後端は、内向きの状態
でトップシート2に接合固定されている。また、延出部
14は固定端15及び自由端16を有している。固定端
15は、延出部14における、外装不織布8の内側縁近
傍が、おむつ1の長手方向に沿って接着剤9によってト
ップシート2と接合固定されることで形成されている。
自由端16は、内装不織布9の内側縁がスリーブ状に折
り返されて形成されている。このスリーブ内には、弾性
部材17が伸張状態で接合固定されており、これにより
おむつ1の装着時に、延出部14がおむつ1の長手方向
に亘って起立して、***物の横漏れを防止する立体ガー
ドとして機能する。
【0015】おむつ1の背側部Bの左右両側部における
サイドフラップ10には、おむつ止着用のファスニング
テープ18が配されている。ファスニングテープ18
は、縦長の形状をしており、厚手の不織布やプラスチッ
クフィルムからなる基材シート19とメカニカルファス
ナのフック部材20とから構成されている。基材シート
19は、その長手方向の両端にそれぞれ自由端19aと
固定端19bとを有している。自由端19aの近傍には
メカニカルファスナのフック部材20が固着されてい
る。一方、固定端19bは、サイドフラップ10におけ
る外装不織布8上にホットメルト粘着剤21によって接
合固定されている。そして、おむつ1の着用時には、フ
ァスニングテープ18におけるフック部材20が、おむ
つ腹側部Sのバックシート3上に配されたメカニカルフ
ァスナのループ部材22と係合する。
【0016】而して、本実施形態のおむつ1において
は、ファスニングテープ18における基材シート19と
サイドフラップ10における外装不織布8とを接合固定
するホットメルト粘着剤21として、140℃における
溶融粘度が10〜1000Pa・s、好ましくは10〜
800Pa・s、更に好ましくは15〜500Pa・
s、一層好ましくは30〜100Pa・sのものが用い
られる。従来用いられてきたホットメルト粘着剤によっ
て不織布とファスニングテープを接合固定すると、耐ず
り特性及び高速180°剥離強度特性を同時に満足させ
ることは容易でないが、溶融粘度が前記範囲内のホット
メルト粘着剤を用いることによって、これら二つの特性
を同時に満足させることができる。更に詳しくは、溶融
粘度が10Pa・s未満であると、耐ずり特性と高速1
80°剥離強度特性とを同時に満たす事ができず、10
00Pa・s超であると基材シート19に対してホット
メルト粘着剤を安定して塗工する事が困難となってしま
う。溶融粘度は、B型粘度計(東京計器社製)で測定さ
れる。
【0017】本明細書において耐ずり特性とは、所定温
度下にファスニングテープに所定の荷重を加えた状態
で、ファスニングテープがサイドフラップから剪断剥離
し難い特性をいい、高速180°剥離強度特性とは、図
3に示すように、サイドフラップに対して180°方向
にファスニングテープを高速で引っ張ったときにファス
ニングテープがサイドフラップから剥離し難い特性をい
う。
【0018】ホットメルト粘着剤21としては、溶融粘
度が前記範囲内のものであれば特に制限無く用いること
ができ、その例としては、スチレン系のホットメルト粘
着剤、オレフィン系のホットメルト粘着剤等が挙げられ
る。加工性及び粘着力を考慮すると、特にスチレン系の
ホットメルト粘着剤が好ましい。
【0019】ホットメルト粘着剤21は、ベースポリマ
ー、常温で固体の粘着付与成分、軟化剤成分及び酸化防
止剤を構成成分として具備してなるものが好ましく用い
られる。
【0020】ベースポリマーとしては、スチレンブタジ
エンゴム(SBR)、スチレン・ブタジエン・スチレン
ブロック共重合(SBS)、スチレン・イソプレン・ス
チレンブロック共重合体(SIS)、スチレン・エチレ
ン・ブチレン・スチレンブロック共重合体(SEB
S)、スチレン・エチレン・プロピレン・スチレンブロ
ック共重合体(SEPS)等が挙げられ、粘着付与成分
及び軟化剤成分の合計量を100重量部とした時、30
〜130重量部、特に40〜120重量部の範囲で用い
られることが好ましい。
【0021】粘着付与成分としては、C5 系石油樹脂、
9 系石油樹脂、ジシクロペンタジエン系石油樹脂、ロ
ジン系石油樹脂、ポリテルペン樹脂、テルペンフェノー
ル樹脂等が挙げられ、粘着付与成分及び軟化剤成分の合
計量100重量部中、60〜99重量部、特に70〜9
5重量部の範囲で用いられることが好ましい。
【0022】軟化剤成分としては、軟化点が10℃以下
で平均分子量が200〜700のプロセスオイル、鉱
油、各種可塑剤、ポリブテン、及び液状粘着付与樹脂等
が挙げられ、粘着付与成分及び軟化剤成分の合計量10
0重量部中、1〜40重量部、特に5〜30重量部の範
囲で用いられることが好ましい。
【0023】酸化防止剤としては、フェノール系酸化防
止剤、アミン系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、ベンズ
イミダゾール系酸化防止剤等が用いられ、ベースポリマ
ー、粘着付与成分及び軟化剤成分の合計量を100重量
部とした時、0.5〜3重量部の範囲で用いられること
が好ましい。
【0024】ホットメルト粘着剤21は、これらの成分
の他に、紫外線吸収剤等の通常粘着剤に用いられる成分
を適宜添加することもできる。
【0025】ホットメルト粘着剤21は、20〜100
g/m2 、特に40〜80g/m2の坪量で塗布される
ことが、耐ずり特性及び高速180°剥離強度特性が同
時に満たされ、且つ保存中にホットメルト粘着剤がしみ
出さない点から好ましい。
【0026】本実施形態のおむつ1は、好ましくは以下
に述べる方法によって製造される。即ち、アプリケータ
のタンク内にあるホットメルト粘着剤21を、搬送管を
介して塗工ヘッドに送り出し、該塗工ヘッドによってフ
ァスニングテープ18における基材シート19の固定端
19bにホットメルト粘着剤21を塗布した後、該固定
端19bをサイドフラップ10における外装不織布8上
に接合固定することでおむつ1が製造される。これに際
して、前記タンク内のホットメルト粘着剤21を所定温
度に加熱溶融させ、前記塗工ヘッド内のホットメルト粘
着剤21の温度を前記タンク内のホットメルト粘着剤2
1の温度よりも低く設定し、且つ前記搬送管内のホット
メルト粘着剤21の温度を、前記塗工ヘッド内のホット
メルト粘着剤21の温度と前記タンク内のホットメルト
粘着剤21の温度との間に設定する。
【0027】従来のホットメルト粘着剤の塗工方法、即
ち、タンク、搬送管及び塗工ヘッドの温度をすべて同じ
にする方法で、本発明に用いられるホットメルト粘着剤
21を塗工しようとすると、以下のような不都合があ
る。即ち、ホットメルト粘着剤21の溶融温度が低い場
合には、アプリケータ中でホットメルト粘着剤21がス
ムースに循環せず、循環ポンプのモータに大きな負荷が
かかってしまう。一方、ホットメルト粘着剤21の溶融
温度が高い場合には、ファスニングテープ18における
基材シート19が、塗工ヘッドと接触する際に熱的ダメ
ージを受けてしまう。これに対して、前記の方法でホッ
トメルト粘着剤21を塗工することで前記の不都合は解
消される。
【0028】ホットメルト粘着剤21を塗工する際に
は、前記タンク内及び前記塗工ヘッド内におけるホット
メルト粘着剤21の温度をそれぞれ150〜200℃及
び120〜150℃とすること、特に160〜180℃
及び130〜140℃とすることが、前記タンク内につ
いては炭化等の熱劣化を抑制し、且つ循環ポンプのモー
タ負荷を低減する上で好ましく、また前記塗工ヘッド部
においては塗工安定性及び基材シートへの熱的ダメージ
の軽減を両立する点から好ましい。
【0029】また、ホットメルト粘着剤21を塗工する
際には、前記タンク内及び前記塗工ヘッド内におけるホ
ットメルト粘着剤21の溶融粘度をそれぞれ5〜50P
a・s及び10〜500Pa・sとすること、特に5〜
40Pa・s及び10〜300Pa・sとすることが、
アプリケータのポンプ負荷低減と塗工ヘッド部の塗工安
定性を両立する点から好ましい。
【0030】ホットメルト粘着剤21の塗工方法は、イ
ンライン塗工及びオフライン塗工の何れでも良いが、ホ
ットメルト粘着剤の塗工直後に接合した方が、一般に接
合性能が良いことから、インライン塗工の方が望まし
い。
【0031】本発明は上記実施形態に制限されない。例
えばファスニングテープ18の固定位置は外装不織布8
上に限られず、ファスニングテープ18を、内装不織布
9の上や、外装不織布8と内装不織布9との間に固定し
てもよい。また、図4に示すように、ファスニングテー
プ18を外装不織布8と内装不織布9との間に固定し、
更に補助テープ23を介して内装不織布9とファスニン
グテープ18とを固定してもよい。しかしながら、本発
明で用いられるホットメルト粘着剤は、不織布18,1
9との接合強度が高く、後述する実施例からも明らかな
ように、不織布18,19とファスニングテープ18と
の剥離強度が高いので、補助テープ23を用いなくても
十分な性能を有する。従って、本発明の使い捨ておむつ
には、コスト削減という利点もある。この場合、補助テ
ープ23と、内装不織布9及びファスニングテープ18
との接合固定には、前記ホットメルト粘着剤21を用い
ることが好ましい。尚、補助テープ23を用いること
は、おむつ設計上の理由から外装不織布8又は内装不織
布9とファスニングテープ18との接合面積を十分に確
保できない場合に有利である。
【0032】また、ファスニングテープ18におけるメ
カニカルファスナのフック部材20に代えて粘着剤の塗
布層を形成してもよい。この場合にはおむつ腹側部Sの
バックシート3上に配されたメカニカルファスナのルー
プ部材22に代えて、前記粘着剤の塗布層が貼着し得る
プラスチックフィルムを用いる。
【0033】また、前記ホットメルト粘着剤21による
おむつの構成部材間の接合には、前述したサイドフラッ
プ10とファスニングテープ18との接合以外に、外層
不織布8と内層不織布9、バックシート3と外層不織布
8、トップシート2とバックシート3との接合等があ
る。
【0034】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
する。
【0035】〔実施例1〜3並びに比較例1及び2〕図
1及び図2に示す使い捨ておむつを製造した。ファスニ
ングテープのサイドフラップへの接合固定に用いたホッ
トメルト粘着剤の140℃における溶融粘度を表1に示
す。また、表1にはサイドフラップを構成する外装不織
布の種類も併せて示されている。尚、ファスニングテー
プの基材シートは、ポリプロピレン製のスパンボンド不
織布であった。実施例1及び2においては、ホットメル
ト粘着剤の塗工の際に、アプリケーターのタンク内及び
塗工ヘッド内におけるホットメルト粘着剤の温度並びに
溶融粘度をそれぞれ160〜180℃及び130〜14
0℃、並びに5〜20Pa・s及び12〜100Pa・
sとした。また、実施例3のホットメルト粘着剤は、実
施例2のホットメルト粘着剤と同じものを用いた。比較
例1及び2においては、アプリケーターのタンク内、搬
送管内及び塗工ヘッド内におけるホットメルト粘着剤の
温度はすべて一律に140℃とした。またホットメルト
粘着剤の140℃における溶融粘度はそれぞれ7Pa・
s(比較例1)及び8Pa・s(比較例2)であった。
【0036】各実施例及び比較例で得られたおむつにつ
いて、以下の方法で耐ずり特性及び高速180°剥離強
度特性を評価した。その結果を表1に示す。また、図5
に実施例1〜3並びに比較例1及び2で用いたホットメ
ルト粘着剤の温度−粘度曲線を示す。ホットメルト粘着
剤の粘度は、B型粘度計(東京計器社製)を用いて測定
した。測定にはロータNo.4を用い、ロータの回転数は
6rpmとした。
【0037】〔耐ずり特性〕ファスニングテープの長手
方向が鉛直方向となるようにし、40℃の環境下でファ
スニングテープの先端に9.8Nの荷重を加え、ファス
ニングテープがサイドフラップから剪断剥離するまでの
時間を測定した。
【0038】〔高速180°剥離強度特性〕図3に示す
ように、ファスニングテープをサイドフラップに対して
180°方向に100m/分で引っ張ったときの最大荷
重を測定した。表1中、材料破壊とあるのは、測定中に
ファスニングテープがサイドフラップから剥離せずに、
サイドフラップとの接合部付近のサイドフラップが破壊
したことを意味する。
【0039】
【表1】
【0040】表1に示す結果から明らかなように、特定
の溶融粘度を有するホットメルト粘着剤を用いてファス
ニングテープをサイドフラップに接合固定した各実施例
の使い捨ておむつにおいては、耐ずり特性及び高速18
0°剥離強度特性の双方が満たされていることが判る。
これに対して、各比較例の使い捨ておむつにおいては、
高速180°剥離強度特性は満たされているものの、耐
ずり特性が不十分であるか、逆に耐ずり特性はみたされ
ているものの、高速180°剥離強度特性が不十分であ
ることが判る。また表には示していないが、各実施例の
おむつにおけるファスニングテープには、ホットメルト
粘着剤の塗工による熱的ダメージは観察されなかった。
尚、実施例3においては、他の実施例と同様に、耐ずり
特性及び高速180°剥離強度特性の双方が満たされて
いるが、40℃、80RH%の環境で、1ヶ月保存した
サンプルの中に、ホットメルト粘着剤が若干しみ出した
ものがみられた。実施例1及び2では、そのようなしみ
出しはみられなかった。参考までに付言すると、比較例
1のおむつのファスニングテープの固定に補助テープを
併用すると、実施例1のおむつと同程度の耐ずり特性が
得られた。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、おむつを構成する部材
間の接合強度の向上した使い捨ておむつが提供される。
特に、サイドフラップを不織布から構成することによっ
て、サイド部の通気性を維持しつつ、サイドフラップと
ファスニングテープとの接合強度が向上する。この場
合、補助テープを用いなくても十分な接合強度が確保で
きるので、材料削減、ひいては製造経費を低く抑えるこ
とができる。その上、バックシートの使用量を従来のお
むつに比して少なくできるので、この点からも製造経費
を低く抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の使い捨ておむつの一実施形態における
使用状態を示す斜視図である。
【図2】図2(a)は、図1に示す使い捨ておむつの展
開状態をトップシート側からみた平面図であり、図2
(b)及び図2(c)はそれぞれ図2(a)におけるI
−I線及びII−II線断面図である。
【図3】高速180°剥離強度の測定方法を示す模式図
である。
【図4】ファスニングテープの別の固定方法を示す模式
図〔図2(c)相当図〕である。
【図5】実施例1〜3並びに比較例1及び2で用いたホ
ットメルト粘着剤の温度−粘度曲線を示す図である。
【図6】従来の使い捨ておむつにおけるファスニングテ
ープの固定方法を示す模式図〔図2(c)相当図〕であ
る。
【符号の説明】
1 使い捨ておむつ 2 トップシート 3 バックシート 8 外装不織布 9 内装不織布 10 サイドフラップ 18 ファスニングテープ 21 ホットメルト粘着剤
フロントページの続き (72)発明者 有村 貴弘 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内 Fターム(参考) 3B029 BD02 BD14 BD15 BD16 BF02 4C098 AA09 CC02 CC12 CC14 CE07 DD03 DD10 DD12 DD13 DD25

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液透過性のトップシート、液不透過性の
    バックシート及び両シート間に介在された液保持性の吸
    収体を備えた使い捨ておむつにおいて、 前記おむつを構成する何れかの部材間の接合に、140
    ℃における溶融粘度が10〜1000Pa・sのホット
    メルト粘着剤を用いた使い捨ておむつ。
  2. 【請求項2】 着用時に着用者の背側に位置する背側部
    の左右両側部にサイドフラップがそれぞれ形成され、該
    サイドフラップにおむつ止着用のファスニングテープが
    それぞれ配されており、 前記サイドフラップが不織布から構成されており、前記
    ファスニングテープが、前記ホットメルト粘着剤によっ
    て前記サイドフラップに接合固定されている請求項1記
    載の使い捨ておむつ。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の使い捨ておむつの製造方
    法であって、 アプリケータのタンク内にある前記ホットメルト粘着剤
    を、搬送管を介して塗工ヘッドに送り出し、該塗工ヘッ
    ドによって前記おむつを構成する一の部材に前記ホット
    メルト粘着剤を塗布した後、前記おむつを構成する他の
    部材を前記一の部材に接合固定することで前記おむつを
    製造するに際して、 前記タンク内の前記ホットメルト粘着剤を所定温度に加
    熱溶融させ、前記塗工ヘッド内の前記ホットメルト粘着
    剤の温度を前記タンク内の前記ホットメルト粘着剤の温
    度よりも低く設定する使い捨ておむつの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記タンク内及び前記塗工ヘッド内にお
    ける前記ホットメルト粘着剤の温度をそれぞれ150〜
    200℃及び120〜150℃とする請求項3記載の使
    い捨ておむつの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記タンク内及び前記塗工ヘッド内にお
    ける前記ホットメルト粘着剤の溶融粘度をそれぞれ5〜
    50Pa・s及び10〜500Pa・sとする請求項3
    又は4記載の使い捨ておむつの製造方法。
JP2000277506A 1999-09-21 2000-09-13 使い捨ておむつ Pending JP2001157692A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000277506A JP2001157692A (ja) 1999-09-21 2000-09-13 使い捨ておむつ

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11-267743 1999-09-21
JP26774399 1999-09-21
JP2000277506A JP2001157692A (ja) 1999-09-21 2000-09-13 使い捨ておむつ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001157692A true JP2001157692A (ja) 2001-06-12

Family

ID=26548022

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000277506A Pending JP2001157692A (ja) 1999-09-21 2000-09-13 使い捨ておむつ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001157692A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006255392A (ja) * 2005-02-16 2006-09-28 Oji Nepia Kk 使い捨ておむつ
JP2007507251A (ja) * 2003-09-29 2007-03-29 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー クロージャシステムおよび製造方法
JP2007268216A (ja) * 2006-03-31 2007-10-18 Daio Paper Corp 使い捨て紙おむつ
JP2010507416A (ja) * 2006-10-23 2010-03-11 パウル ハルトマン アクチェンゲゼルシャフト 吸収性の失禁用品
JP2013066557A (ja) * 2011-09-21 2013-04-18 Daio Paper Corp テープタイプ使い捨ておむつ
WO2015107764A1 (ja) * 2014-01-16 2015-07-23 ユニ・チャーム株式会社 使い捨てのパンツ型着用物品

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007507251A (ja) * 2003-09-29 2007-03-29 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー クロージャシステムおよび製造方法
JP4662937B2 (ja) * 2003-09-29 2011-03-30 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー クロージャシステムおよび製造方法
JP2006255392A (ja) * 2005-02-16 2006-09-28 Oji Nepia Kk 使い捨ておむつ
JP2007268216A (ja) * 2006-03-31 2007-10-18 Daio Paper Corp 使い捨て紙おむつ
JP2010507416A (ja) * 2006-10-23 2010-03-11 パウル ハルトマン アクチェンゲゼルシャフト 吸収性の失禁用品
US8353891B2 (en) 2006-10-23 2013-01-15 Paul Hartmann Ag Absorbent incontinence article
JP2013066557A (ja) * 2011-09-21 2013-04-18 Daio Paper Corp テープタイプ使い捨ておむつ
WO2015107764A1 (ja) * 2014-01-16 2015-07-23 ユニ・チャーム株式会社 使い捨てのパンツ型着用物品
JP2015134018A (ja) * 2014-01-16 2015-07-27 ユニ・チャーム株式会社 使い捨てのパンツ型着用物品

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6647015B2 (ja) 吸収性物品
WO2006004015A1 (ja) 使い捨て着用物品
JP5404958B1 (ja) ホットメルト接着剤組成物及びこれを用いてなる吸水性物品
JP2001526088A (ja) 異なる接着剤区域に適用された構造接着剤を有する吸収体
JP4769682B2 (ja) 吸収性物品
KR101742344B1 (ko) 흡수성 물품
KR20000069663A (ko) 착용자의 피부에 측부 커프스를 확고히 국소 부착시키기 위한접착제를 포함하는 측부 커프스가 있는 일회용 흡수 제품
US20120283677A1 (en) body waste collecting device
JP5404959B1 (ja) ホットメルト接着剤組成物及びこれを用いてなる吸水性物品
KR20000069666A (ko) 착용자의 피부에 측부 커프스를 국소 부착하기 위한 접착제를포함하는, 측부 커프스를 갖는 일회용 흡수제품
JP2001157692A (ja) 使い捨ておむつ
WO2009096402A1 (ja) 吸収性物品
JP4190329B2 (ja) 生理用ナプキン
JP2005305135A (ja) 吸収性物品
EP1219272A1 (en) Disposable diaper
JP2010075251A (ja) 個装吸収性物品
JP2000201970A (ja) パンツ型使いすておむつ
JP4498610B2 (ja) 改良された機械的に歪可能な複合積層構造
JP5898918B2 (ja) 使い捨て吸収性物品
JP4274548B2 (ja) 吸収性物品
JPH11504545A (ja) 出荷用配置に固定された引き出しウイングを備えている使い捨て吸収体
JP2004073297A (ja) 使い捨て用品
CN207822013U (zh) 一种新型隔离防护卫生巾
JPH05317364A (ja) 使い捨ておむつ
JP3701892B2 (ja) 使い捨ておむつ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060823

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071119

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071204

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080401