JP2001149747A - アンモニアガス注入装置 - Google Patents

アンモニアガス注入装置

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JP2001149747A JP34193199A JP34193199A JP2001149747A JP 2001149747 A JP2001149747 A JP 2001149747A JP 34193199 A JP34193199 A JP 34193199A JP 34193199 A JP34193199 A JP 34193199A JP 2001149747 A JP2001149747 A JP 2001149747A
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美彦 望月
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Abstract

(57)【要約】 【課題】同じグループに属する複数のノズルから吹き出
すアンモニアガスの吹出風量を均一化することのできる
アンモニアガス注入装置を提供する。 【解決手段】本発明のアンモニアガス注入装置10は、
注入管52が段収縮管によって構成されている。この注
入管52は、該注入管52に供給されるアンモニアガス
の流れに対し、下流側になるほど、径が小さく形成され
ている。これにより、各ノズル34A〜34Dから吹き
出されるアンモニアガスの吹出風量が均一化される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アンモニアガス注
入装置に係り、特に硫黄分含有燃料を燃焼した燃焼排ガ
ス中にアンモニアガスを注入するアンモニアガス注入装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、硫黄分を含む燃料排ガスの処理設
備では、SO2 を湿式脱硫装置で除去処理する方法が一
般的である。一方、SO3 は水蒸気と混合して硫酸ミス
トを形成するため、脱硫装置では除去し難いばかりか、
生成された硫酸ミスト等の酸によって電気集塵装置が腐
食されるという問題がある。
【0003】そこで、硫黄分を含む燃料排ガス処理装置
では、排ガスを脱硫装置,電気集塵装置に導く前にNH
3 等のアルカリ性ガスを排ガス中に注入することによっ
て中和することが行われている。その際、NH3 とSO
3 の反応によって硫酸アンモニウムの固体が生成され
る。この固体は、電気集塵装置によって捕集され、電気
集塵装置を経た後の排ガスは、湿式脱硫装置等を介して
大気へ放出される。
【0004】NH3 注入量は、SO3 濃度に対応させて
注入することが望ましいが、現在SO3 を連続でモニタ
する装置がないため、集塵装置以降のリークNH3 を測
定し、該リークNH3 が一定値となるようにNH3 注入
量を制御している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の方法では、ボイラの負荷変動,特にボイラ起動およ
び停止時のSO3 濃度変化や煙道内での偏流による濃度
不均一に対応したNH3注入量の制御が困難である。
【0006】排ガスダクト内では、SO3 濃度の濃度分
布の高低差は約30パーセント以上であることが分かっ
ており、従来の方法では、排ガスダクト内でNH3 が局
所的に過不足するという問題が発生する。NH3 が不足
すると、反応が完全に行われず酸性硫安等が生成され、
後段の集塵装置の集塵極および放電極に付着し、水分吸
収および温度の高低により付着したダストが固化堆積し
て集塵率が低下する。逆に、NH3 量が過剰であると、
リークNH3 量が増加するという問題がある。
【0007】そこで、排ガスダクト内のSO3 濃度分布
に対応する方法として、ダクトの軸と直交する断面上に
多数のノズルを配置し、このノズルを複数のグループに
分けてNH3 注入量を制御する方法がある。この方法で
は、同じグループに属する複数のノズルを一つの注入管
に取り付け、各注入管に供給するNH3 量を調節するこ
とによって、各グループごとのNH3 注入量を制御して
いる。そして、各グループに対応する下流領域でNH3
濃度を測定し、この測定値に基づいて各グループのNH
3 注入量を制御することによって、排ガスダクト内のS
3 濃度分布に応じたアンモニアガスを注入する。
【0008】しかしながら、前記従来の方法は、同じグ
ループに属する複数のノズルから吹き出されるNH3
風量にバラツキがあるため、NH3 の局所的な過不足が
発生するという問題があった。
【0009】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、同じグループに属する複数のノズルから吹き出
すアンモニアガスの吹出風量を均一化することのできる
アンモニアガス注入装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は前
記目的を達成するために、注入管に該注入管の軸方向に
間隔をあけて複数のノズルを取り付けるとともに、該複
数のノズルを、排ガスの流れるダクトの軸と直交する断
面上に配置し、前記注入管を介して前記複数のノズルか
ら前記排ガス中にアンモニアガスを注入するアンモニア
ガス注入装置において、前記複数のノズルの内部には、
各ノズルの内部を流れるアンモニアガスの流量を絞る絞
り手段が設けられ、該絞り手段によって各ノズルから吹
き出すアンモニアガスの吹出風量が均一化されることを
特徴とする。
【0011】請求項1記載の発明によれば、各ノズル内
に絞り手段(例えばオリフィス板)を設けたので、各ノ
ズルから吹き出すアンモニアガスの吹出風量を均一化す
ることができ、アンモニアガスの局所的な過不足を防止
することができる。
【0012】請求項2記載の発明は前記目的を達成する
ために、注入管に該注入管の軸方向に間隔を開けて複数
のノズルを取り付けるとともに、該複数のノズルを、排
ガスの流れるダクトの軸と直交する断面上に配置し、前
記注入管を介して前記複数のノズルから前記排ガス中に
アンモニアガスを注入するアンモニアガス注入装置にお
いて、前記注入管の流路面積は、アンモニアガスの流れ
方向の下流側が上流側よりも小さく形成されることを特
徴とする。
【0013】請求項2記載の発明によれば、注入管の流
路面積は、アンモニアガスの流れ方向の下流側が上流側
より小さく形成されるので、注入管から各ノズルに供給
されるアンモニアガスの供給量が均一化される。したが
って、各ノズルから吹き出すアンモニアガスの吹出風量
が均一化され、アンモニアガスの局所的な過不足を防止
することができる。また、本発明によれば、各ノズルの
内部の抵抗を増加させることなく、各ノズルからの吹出
風量を均一化することができるので、注入管にアンモニ
アガスを供給するための動力を低減することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下添付図面に従って本発明に係
るアンモニアガス注入装置の好ましい実施の形態につい
て詳説する。
【0015】図1は、本実施の形態のアンモニアガス注
入装置10が適用された燃焼ガス処理設備のフロー図で
ある。
【0016】同図に示すように、燃焼ガス処理設備は、
ボイラ12、脱硝装置14、エアヒータ16、アンモニ
アガス注入装置10、NH3 検出装置18、電気集塵装
置20、ガスガス熱交換器22、脱硫装置24、湿式電
気集塵装置26、及び煙突28等がダクトによって連通
されて構成されている。
【0017】ボイラ12は、硫黄分を含む燃料を燃焼に
させ、ダスト、窒素酸化物、硫黄酸化物を含む約400
℃の燃焼排ガスを後段に排出する。ボイラ12の後段に
は脱硝装置14とエアヒータ16が配設され、前記排ガ
スは、脱硝装置14によって窒素酸化物が除去されると
ともに、エアヒータ16内によって170℃に冷却され
る。前記エアヒータ16は、前記ボイラ12に供給する
燃焼用空気によって前記排ガスを冷却し、これによっ
て、ボイラ12には昇温した燃焼用空気が供給される。
【0018】アンモニアガス注入装置10は、前記脱硝
装置14と電気集塵装置20とを連通するダクト30に
配設され、該ダクト30を通過する排ガスにアンモニア
ガスと空気との混合ガスを注入する。これにより、前記
排ガスに含有されるSO3 は中和され、硫酸アンモニウ
ムの固体が生成される。この固体は、排ガス中のダスト
とともに、静電気を利用した電気集塵装置20によって
除去される。
【0019】電気集塵装置20の後段には、ガスガス熱
交換器22を介して脱硫装置24と湿式電気集塵装置2
6が配設されており、前記排ガスは、脱硫装置24によ
って排ガス中のSO2 が除去されるとともに、湿式電気
集塵装置26によって排ガス中の硫酸ミストが除去され
る。この湿式電気集塵装置26には、前記ガスガス熱交
換器22を介して煙突28が連通されており、湿式電気
集塵装置26から排出された排ガスは、ガスガス熱交換
器22を介して昇温された後、煙突28から設備外へ排
出される。
【0020】次に本発明に係るアンモニアガス注入装置
10を説明する。
【0021】図2は、アンモニアガス注入装置10とN
3 検出装置18の構造を示す斜視図である。同図に示
すように、アンモニアガス注入装置10は、ダクト30
の上流側に配置され、ダクト30の軸方向の断面上に多
数のノズル(一部のみ図示)34、34…を備えてい
る。この多数のノズル34、34…は、前記ダクト30
をその軸方向の断面上で一定面積ごとに区分した際に、
その区分に同一個数のノズル34、34…が属するよう
にグループ化される。以下は、高さ4m、幅7mのダク
ト30内を、高さ1m、幅1mの1m2 ごとに区分する
とともに、一つの区分内に4個のノズル34、34…を
縦に配置した例で説明する。
【0022】図2に示したように、アンモニアガス注入
装置10は、7本の母管32(1本のみ図示)が、ダク
ト30の軸方向の断面上で横方向に1m間隔で設置され
ている。この母管32は、各区分の中央に縦方向に配置
されている。また、母管32には、図3及び図4に示す
ように、排ガスの流れに対して下流側に16個のノズル
34、34…が0.25mの等間隔で配置されている。
【0023】母管32の内部には、4本の注入管36、
36…がダクト30の軸方向に沿って等間隔に、且つ縦
方向に挿入配置されている。この注入管36は、一定の
内径で形成されるとともに、それぞれ、4個のノズル3
4、34…が連通されている。したがって、各注入管3
6に供給するアンモニアガスの流量を調節することによ
って、4個のノズル34、34…の吹出風量が同時に制
御される。これにより、ノズル34、34…の吹出風量
が4個ずつのグループに分けて制御される。ここで、同
じグループに属する4個のノズル34、34…を上側か
ら順に34A、34B、34C、34Dとする。
【0024】前記注入管36には、図2に示したよう
に、流量計や流量制御弁等の流量制御手段38が配設さ
れ、該流量制御手段38には図示しないアンモニアガス
供給ポンプ等が接続される。また、各流量制御手段38
は、図1に示したように、制御装置40に接続され、該
制御装置40の指令信号によってアンモニアガス供給量
が制御される。したがって、制御装置40によって注入
管36ごとにアンモニアガスの供給量が制御され、ノズ
ル34、34…から吹き出すアンモニアガスの吹出風量
がグループごとに制御される。これにより、ダクト30
の軸方向の断面において1m2 ごとにアンモニアガスの
注入量が制御される。
【0025】前記ノズル34の内部は、図5(a)に示
すように、同軸43を有する内管44と外管46から成
る2重構造になっており、内管44内にアンモニアガス
が流れ、外管46内(即ち内管44外)に空気が流れ
る。これにより、内管44から吹き出されるアンモニア
ガスの周囲に空気が吹き出されるので、吹き出された直
後のアンモニアガスが排ガスと直接接触することが阻止
される。これにより、ノズル34の噴射口の近辺で硫酸
アンモニウムが生成されることを防止することができ
る。
【0026】また、前記内管44及び外管46は噴射口
側の端部がテーパ状に形成されている。これにより、内
管44と外管46の端部において、アンモニアガスや空
気の流れは整流化される。即ち、図5(b)に示すよう
に、アンモニアガスや空気が、内管44や外管46の端
面の下流側で渦流を発生することがない。なお、内管4
4及び外管46は、噴射口側の端部が尖った形状であれ
ばよく、内周面側に傾斜面が形成されていてもよい。
【0027】また、前記内管44の内部には、図6に示
すように、オリフィス径dの孔が形成されたオリフィス
板48が取り付けられている。このオリフィス径dとノ
ズル径Dの関係については後に詳説する。
【0028】図8は、図3に示したアンモニアガス注入
装置10の平面図である。
【0029】同図に示すように、前記母管32は、略楕
円形に形成されるとともに、排ガスの流れ方向に対して
下流側端が鋭角に形成され、この下流側端に各ノズル3
4が配置されている。これにより、ノズル34近辺の排
ガスの流れが整流化され、ノズル34の近辺での渦の発
生が抑制される。したがって、ノズル34から吹き出し
たアンモニアガスが排ガスの渦に巻き込まれることがな
く、ノズル34の噴出口にダストが付着して肥大化する
ことが防止できる。
【0030】一方、図2に示したNH3 検出装置18
は、ダクト30の下流側、即ち、電気集塵装置20(図
1参照)の入口に設けられ、複数の計測センサ42、4
2…を有している。この計測センサ42は、ノズル34
の下流側で滞留時間1秒以上後の距離に設置されるとと
もに、ダクト30内を軸方向の断面上を1m2 間隔で区
切った区分の中心に配置されている。即ち、各計測セン
サ42は、ノズル34A〜34Dの中心に対向して設置
されている。
【0031】また、NH3 検出装置18の計測センサ4
2、42…は、図1に示したように、制御装置40に接
続されている。制御装置40は、各計測センサ42の測
定値を演算処理し、その結果を指令信号として流量制御
手段38に送出する。これにより、各注入管36に供給
されるアンモニアガスの流量が制御され、各計測センサ
42に対向するノズル34A〜34Dから適量のアンモ
ニアガスが吹き出される。
【0032】次に上記の如く構成されたアンモニアガス
注入装置10の作用について説明する。
【0033】同じグループに属する4個のノズル34A
〜34Dは、一定の内径で形成された1本の注入管36
に取り付けられているので、注入管36に供給されたア
ンモニアガスは、4個のノズル34A〜34Dに分配さ
れて噴射される。したがって、ノズル34の内部にオリ
フィス板48が設置されてない場合には、上流側(即ち
上方)に配置されたノズル34ほどアンモニアガスの吹
出風量が少なく、逆に下流側(即ち下方)に配置された
ノズル34ほどアンモニアガスの吹出風量が多くなる。
【0034】図11は、アンモニアガスの吹出風速を各
ノズルごとに示した図であるが、同図に点線で示すよう
に、従来のアンモニアガス注入装置は、ノズル34Aの
吹出風速が大きく、ノズル34Dの吹出風速が小さい。
このように、同じグループのノズル34A〜34Dから
吹き出される吹出風速にバラツキがあると、アンモニア
ガスが局所的に過不足することになる。
【0035】これに対し、本実施の形態のアンモニアガ
ス注入装置10は、図6に示すように、各ノズル34A
〜34Dの内部にオリフィス板48が取り付けられてい
る。したがって、各ノズル34A〜34Dからの吹出風
速は、オリフィス板48のオリフィス径dに応じて均一
化される。
【0036】図7は、吹出風速に及ぼすオリフィス径d
の影響を示しており、d/Dに対してVn/Vaveを
示している。ここで、Vnは、各ノズル34A〜34D
から吹き出されるアンモニアガスの吹出風速であり、V
aveは、ノズル34A〜34Dの平均吹出風速であ
る。
【0037】同図に示すように、ノズル径Dに対し、オ
リフィス径dを小さくするほど、ノズル34Aとノズル
34Dとの吹出風速の差が小さくなる。ノズル34Aと
ノズル34Dとの差は、ノズル34A〜34Dのなかで
最も差が大きいので、ノズル34Aとノズル34Dとの
差が小さくなると、全てのノズル34A〜34Dの吹出
風速が均一化される。即ち、オリフィス径dを小さくす
るほど、全てのノズル34A〜34Dの吹出風速を均一
化することができる。したがって、ノズル34A〜34
Dの吹出風速を均一化するためには、オリフィス径dを
小さくすることが好ましく、特に、d/Dを0.5以下
にすると、ノズル34A〜34Dの吹出風速のバラツキ
を±0.5%以内に抑えることができる。
【0038】このように本実施の形態のアンモニアガス
注入装置10によれば、ノズル34の内部にオリフィス
板48を設けたので、各ノズル34A〜34Dからの吹
出風速を均一化することができる。これにより、各ノズ
ル34A〜34Dから略同一風量のアンモニアガスが注
入されるので、アンモニアガスの局所的な過不足を抑制
することができ、アンモニアガスの過不足による後段処
理装置への悪影響を抑制することができる。
【0039】また、アンモニアガス注入装置10は、ノ
ズル34の内管44及び外管46の噴射口側端部にテー
パが形成されているので、アンモニアガス及び空気が吹
き出された直後に渦流を発生することがない。さらに、
母管32が略楕円型に形成されるとともに、その下流側
端が鋭角に形成されているので、排ガスがノズル34の
近辺で渦流を発生することもない。したがって、アンモ
ニアガス、空気及び排ガスが、渦流を発生しないので、
渦流によってノズル34の端部に硫酸アンモニウムの固
体が付着し、肥大化することを防止することができる。
【0040】なお、母管32の形状は、上述した実施の
形態に限定されるものではなく、例えば、図9に示すよ
うに、ノズル34の吹出方向を外側に向けるとともに、
母管32の下流側端をV字状に形成してもよい。この場
合、アンモニアガスが拡散されやすくなるとともに、ノ
ズル34近辺での渦流の発生が防止される。
【0041】次に第2の実施の形態のアンモニアガス注
入装置について説明する。
【0042】図10に示すように、第2の実施の形態の
アンモニアガス注入装置は、注入管52が上方から下方
にかけて径の小さい段収縮管になっている。即ち、ノズ
ル34Aの位置における注入管52の径をaとすると、
ノズル34Bの位置における径は0.87a、ノズル3
4Cの位置における径は0.61a、ノズル34Dの位
置における径は0.53aになっている。また、ノズル
34A〜34Dは、一定の径0.53aで形成され、内
部にオリフィス板等の制御抵抗は設けられていない。な
お、上述した第1の実施の形態と同一若しくは類似の部
材については説明を省略する。
【0043】上記の如く構成されたアンモニアガス注入
装置は、注入管52が段収縮管で構成され、アンモニア
ガスの流路面積が徐々に小さくなっているので、全ての
ノズル34A〜34Dにアンモニアガスが流れやすい。
例えば、注入管52は、ノズル34Aの位置でaだった
径がノズル34Bの位置で0.78aと小さくなってい
るので、ノズル34Aの位置からノズル34Bの位置へ
流れるアンモニアガスは、注入管52が抵抗となってノ
ズル34Aにも十分に流れるようになる。同様に、ノズ
ル34B、34Cにもアンモニアガスが十分に流れるよ
うになり、アンモニアガスがノズル34Dにだけ集中し
て流れない。即ち、各ノズル34A〜34Dの吹出風速
を均一化することができ、アンモニア濃度が局所的に不
均一になることを防止することができる。
【0044】図11は、各ノズル34A〜34Dにおけ
る吹出風速の分布を示したものである。同図に示す実線
は、注入管52に供給する流量が100、200、30
0m 3 /hの場合において、Vn/Vaveを、各ノズ
ル34A〜34Dごとに示している。また、同図に示す
点線は、注入管が一定の内径で形成された場合(即ち、
従来装置)のVn/Vaveを示している。
【0045】同図に示すように、注入管52として段収
縮管を用いた場合、どの流量に対しても、各ノズル34
A〜34Dからの吹出風速が大幅に均一化されることが
分かる。特に、注入管を一定の内径で形成した場合と比
べると、ノズル34Aとノズル34Dの吹出風速が大き
く改善され、全てのノズル34A〜34Dの吹出風速が
±5%の範囲に納まっている。
【0046】このように第2の実施の形態のアンモニア
ガス注入装置によれば、注入管52に段収縮管を用いた
ので、各ノズル34A〜34Dから吹き出すガスの吹出
風速を均一化することができる。これにより、各区分内
においてアンモニアガスが局所的に過不足することを防
止することができる。
【0047】また、第2の実施の形態のアンモニアガス
注入装置は、ノズル34A〜34Dの内部の抵抗を増加
させないため、ノズル34A〜34Dにおける圧力損失
が小さい。
【0048】図12は、注入管52を段収縮管にした場
合と、ノズル34A〜34Dの内部にオリフィス板48
を設けた場合との差圧を比較した図である。ここで、前
記差圧は、ノズル34Dの直前の注入管36での差圧で
あり、オリフィス板48は、d/D=0.5のものを使
用した。また、測定した際のアンモニアガスの吹出流量
は、80〜300m3 /hである。
【0049】同図に示すように、注入管52を段収縮管
にすると、ノズル34A〜34Dの内部にオリフィス板
48を用いた場合よりも差圧が大幅に小さくなり、特
に、吹出風速が6〜7m/sのときには、差圧が1/1
0になる。したがって、注入管52を段収縮管にする
と、注入管52に供給するアンモニアガス供給装置の負
担を小さくすることができる。
【0050】このように第2の実施の形態のアンモニア
注入装置は、ノズル34A〜34Dの内部に制御抵抗を
設置することなく、各ノズル34A〜34Dの吹出風速
を均一化することができるので、各注入管52にアンモ
ニアガスを供給するポンプ等の供給装置(図示せず)の
負荷を小さくすることができる。
【0051】なお、注入管52を段収縮管にするととも
に、ノズル34A〜34Dの内部にオリフィス径dの比
較的大きいオリフィス板48を設けてもよい。これによ
り、供給装置の負荷を大きく増加させることなく、ノズ
ル34A〜34Dの吹出風量をより均一化することがで
きる。
【0052】また、上記実施の形態では、NH3 検出装
置18を配設し、該検出装置18で検出したNH3 濃度
に対応させてアンモニアガス注入装置10の各注入管3
6によるアンモニアガス吐出量を制御しているが、予め
実験等によってダクト内の各区分におけるアンモニアガ
ス適正注入量を得ておき、それに従って各注入管36の
アンモニアガス注入量を設定すれば、上記NH3 検出装
置18は必要としない。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係るアンモ
ニアガス注入装置によれば、各ノズル内に絞り手段を設
けたので、同じグループのノズルから吹き出すアンモニ
アガスの吹出風量を均一化することができ、アンモニア
ガスの局所的な過不足を防止することができる。
【0054】また、本発明によれば、注入管の流路面積
はアンモニアガスの流れ方向の下流側が上流側より小さ
く形成されるので、注入管から各ノズルに供給するアン
モニアガスの流量を均一化することができ、アンモニア
ガスの局所的な過不足を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るアンモニアガス注入装置が適用さ
れた燃焼ガス処理設備のフロー図
【図2】本発明に係るアンモニアガス注入装置の構造を
示す斜視図
【図3】図2に示したアンモニアガス注入装置の縦断面
【図4】図2に示したアンモニアガス注入装置の側面図
【図5】ノズルの内部構造を示す半断面図
【図6】ノズルの内管の内部構造を示す断面図
【図7】風速に示すオリフィス径の影響を示す図
【図8】図2に示したアンモニアガス注入装置の平面図
【図9】図8と異なる形状の母管を示すアンモニアガス
注入装置の平面図
【図10】本発明に係るアンモニアガス注入装置の第2
の実施の形態の特徴部分である注入管を示す側面図
【図11】各ノズルにおける風速分布を示す図
【図12】図10のアンモニアガス注入装置の作用を示
す説明図
【符号の説明】
10…アンモニアガス注入装置、12…ボイラ、14…
脱硝装置、16…エアヒータ、18…NH3 検出装置、
20…電気集塵装置、22…ガスガス熱交換器、24…
脱硫装置、26…湿式電気集塵装置、28…煙突、30
…ダクト、32…母管、34…ノズル、36…注入管、
38…流量制御手段、40…制御装置、42…計測セン
サ、44…内管、46…外管、48…オリフィス板
フロントページの続き (72)発明者 榊原 貞夫 千葉県松戸市上本郷537番地 株式会社日 立プラント建設機電エンジニアリング内 Fターム(参考) 4D002 AA02 AC01 BA03 BA13 BA14 BA16 CA01 CA11 CA13 DA07 EA02 FA06 GA02 GA03 GB01 GB03 GB06

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】注入管に該注入管の軸方向に間隔をあけて
    複数のノズルを取り付けるとともに、該複数のノズル
    を、排ガスの流れるダクトの軸と直交する断面上に配置
    し、前記注入管を介して前記複数のノズルから前記排ガ
    ス中にアンモニアガスを注入するアンモニアガス注入装
    置において、 前記複数のノズルの内部には、各ノズルの内部を流れる
    アンモニアガスの流量を絞る絞り手段が設けられ、該絞
    り手段によって各ノズルから吹き出すアンモニアガスの
    吹出風量が均一化されることを特徴とするアンモニアガ
    ス注入装置。
  2. 【請求項2】注入管に該注入管の軸方向に間隔を開けて
    複数のノズルを取り付けるとともに、該複数のノズル
    を、排ガスの流れるダクトの軸と直交する断面上に配置
    し、前記注入管を介して前記複数のノズルから前記排ガ
    ス中にアンモニアガスを注入するアンモニアガス注入装
    置において、 前記注入管の流路面積は、アンモニアガスの流れ方向の
    下流側が上流側よりも小さく形成されることを特徴とす
    るアンモニアガス注入装置。
  3. 【請求項3】前記ダクトの軸と直交する断面を複数に区
    分し、該区分内に含まれるノズルをグループとして前記
    注入管を構成し、注入管に供給するアンモニアガスの供
    給量を注入管ごとに制御することを特徴とする請求項1
    又は2記載のアンモニアガス注入装置。
  4. 【請求項4】前記ノズルの噴射口側の端部が尖っている
    ことを特徴とする請求項1、2又は3記載のアンモニア
    ガス注入装置。
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