JP2001149364A - コーンビームx線ct装置 - Google Patents

コーンビームx線ct装置

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JP2001149364A
JP2001149364A JP34002499A JP34002499A JP2001149364A JP 2001149364 A JP2001149364 A JP 2001149364A JP 34002499 A JP34002499 A JP 34002499A JP 34002499 A JP34002499 A JP 34002499A JP 2001149364 A JP2001149364 A JP 2001149364A
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ray
cone beam
slice
image
filter function
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JP34002499A
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Yoshihiro Inoue
芳浩 井上
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Shimadzu Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各スライス画像の画質が均一になり、画像全
体が均質で鮮明なX線CT画像が得られるコーンビーム
X線CT装置を得る。 【解決手段】 X線管1からのコーンビームCBが照射
されると被検体Mを透過したX線が面X線センサ2ので
検出され、各スライス面に対応するX線検出信号(コー
ンビームデータ)得られ、コーンビームデータより各ス
ライス面の検出信号が順次読み出されて、再構成演算装
置15の前処理部16を経てコンボリューション部17
に与えられる。コンボリューション部17には、フィル
タ関数発生部19から、コーンビームデータの各スライ
ス面の検出信号の順次読み出しに同期して各スライス毎
の各スライス位置でのX線管の実効焦点の大きさに対応
するボケ寄与成分を除去するフィルタ関数が与えられて
おり、コンボリューション部17は、各スライス面の検
出データとそのスライス面に対応するフィルタ関数との
コンボリューション処理を行って、補正投影データをバ
ックプロジェクション部18に供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被検体に対しコー
ンビーム状のX線を照射し、被検体を透過したX線の強
度としてのコーンビームデータを2次元X線検出器で検
出して再構成処理を行って3次元画像および/または2
次元画像(断層画像)を得る形式のX線CT装置、所
謂、コーンビームX線CT装置に係り、特には、コーン
ビームデータの再構成画像の画質を向上させる画像処理
技術に関する。
【0002】
【従来の技術】X線CT装置は、X線管より被検体にX
線を照射し、被検体を透過してきたX線をX線検出器で
検出し、X線検出器で検出されたデータを再構成処理し
て断層像を得ているが、チャンネル方向にX線検出素子
が1次元的に配列したX線検出器では断層像は1スライ
スしか得られないので、一度に多くのスライスデータを
得るために、X線検出器としてX線検出素子がチャンネ
ル方向だけでなくそれに直交するスライス方向にも配列
した2次元X線検出器を用い、コーンビームX線管と併
用して微細なスライスピッチのマルチスライスデータを
短時間で収集できるコーンビームX線CT装置(マルチ
スライスX線CT装置ともいわれている)が提案さてい
る。
【0003】この種のコーンビームX線CT装置は、図
4に示すように、コーン状のX線ビーム(以下、コーン
ビームと称する)CBを照射するX線管1とX線強度を
X線透過像として検出する2次元X線検出器(以下、適
宜「面X線センサ」と称する)2とが、対向配置状態を
保ったままで天板3上の被検体Mの周りを回転移動する
ように構成されている。面X線センサ2は、図5に示す
ように、アモルファスSe膜のようなX線感応膜を有す
るX線検出素子2aがX線検出面2AにXYマトリック
ス状に多数個配列された構成となっており、軽量・薄型
で大面積化適性もある2次元アレイ型X線面センサであ
る。
【0004】したがって、図4のコーンビームX線CT
装置では、被検体MへのコーンビームCBの照射によ
り、被検体MのX線透過像がX線検出面2Aに投影さ
れ、被検体Mの体軸方向に並ぶ各スライス面Q1〜Qn
が面X線センサ2のX線検出面2AのY方向アドレスが
同一であるX線検出素子2aの各ラインにそれぞれ同時
に投影されてX線検出信号として出力されるので、スラ
イス面Q1〜Qnに対応するX線検出信号が全て一挙に
得られることになる。
【0005】被検体MへのコーンビームCBの照射によ
り被検体MのX線透過像がX線検出面2Aに投影され
て、面X線センサ2から読み出されるX線検出信号(コ
ーンビームデータ)が再構成演算部51に供給され、再
構成演算部51は、面X線センサ2で検出されたコーン
ビームデータの各スライス面に対応する各ラインのデー
タに一律のフィルタ関数を作用させるコンボリュウーシ
ョンによってボケ寄与成分を除去した後、逆投影(バッ
クプロジェクション)処理して3次元、または、2次元
の画像を再構成し、画像再構成された画像を表示器52
に表示するように構成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
コーンビームX線CT装置では、画像再構成された最終
的なX線CT画像において各スライス画像の画質が均一
でなく、また、3次元画像では各スライスの境界で画像
斑が発生し、均質で鮮明な画像が得られないという問題
がある。
【0007】X線管1は、図6に示すように、フィラメ
ント1Aから放出される熱電子がターゲット1Bに衝突
することによってX線を発生するものであり、ターゲッ
ト1Bの熱電子衝撃面が周知のように傘型に形成されて
いる関係上、実効焦点の大きさは、ターゲット1B側の
端では非常に小さくてフィラメント1A側に近づくにつ
れて次第に大きく拡大して行く。
【0008】コーンビームX線CT装置に限らずX線C
T装置では、X線管をそれの管軸が被検体の体軸と平行
するように配置されていることから、図4における各ス
ライス面(スライス位置)Q1〜Qnでの実効焦点の大
きさが異ることに起因して、面X線センサで検出された
コーンビームデータの各スライス面データでのボケ寄与
成分が相違し、フィラメント4A側に近づくに程実効焦
点が大きくなることから、よりボケ寄与成分が大きくな
る。
【0009】しかしながら、従来のこの種装置では、各
スライス面での実効焦点が異なることに起因して、各ス
ライス面データのボケ寄与成分が相違しているにも係わ
らず、例えば、X線管の管軸に垂直なスライス面データ
のボケ寄与成分を除去するに適したフィルタ関数を、面
X線センサで検出されたコーンビームデータの各スライ
ス面に対応する各ラインのデータ全てに一律に作用させ
てコンボリュウーションして補正投影データを得ていた
ので、それを逆投影(バックプロジェクション)して画
像再構成したX線CT画像の画質は、各スライス面(ス
ライス位置)Q1〜Qn全てで均質ではく、特に、3次
元画像では、各スライス画像の画質が均一でないことか
ら斑な画像となり、均質で鮮明な画質の画像が得られな
いことになる。
【0010】この発明は、このような事情に鑑みてなさ
れたものであって、画像全体が均質で鮮明なX線CT画
像が得られるコーンビームX線CT装置を提供すること
を目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のコーンビームX線CT装置は、2次元X線
検出器で検出されたコーンビームデータに作用させるボ
ケ寄与成分を除去するフィルタ関数が、各スライス位置
毎のX線管の実効焦点の大きさに応じて異なることを特
徴としている。
【0012】この場合、フィルタ関数は、X線管の実効
焦点の大きさに応じたボケ寄与成分を除去するに適した
ものであり、X線管のフィラメント側のスライス位置の
コーンビームデータのスライスデータに至る程、シャー
プな画像が得られるフィルタ関数であることが好まし
い。
【0013】このような構成によれば、各スライス位置
(スライス面)に対する実効焦点の大きさに対応するボ
ケ寄与成分を除去するに適したフィルタ関数をコーンビ
ームデータの各スライスデータに作用させてコンボリュ
ーションを行うことから、各スライス位置での実効焦点
の大きさに対応するボケ寄与成分が除去された補正投影
データが得られ、その補正投影データを逆投影して再構
成することで、各スライス画像の画質が均一となり、画
像全体が均質で鮮明なX線CT画像が得られる。
【0014】なお、各スライス面に対応するボケ寄与成
分を除去するフィルタ関数は、使用するX線管が決まれ
ばそれのスペック等で主放射軸方向(管軸と直角方向)
の焦点の大きさより照射方向、換言すれば、各スライス
位置(スライス面)における実効焦点の大きさが分かる
ことから、各スライス位置での実効焦点の大きさに対応
するボケ寄与成分を除去するに適したフィルタ関数が、
計算等で予め求めることができる。したがって、各スラ
イス位置毎のフィルタ関数をメモリに記憶させておき、
記憶された各フィルタ関数を、2次元X線検出器で検出
されたコーンビームデータの各スライス位置(スライス
面)データに応じて読み出して作用させることでコンボ
リュウーションが容易に行える。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面に
基づいて説明する。図1は実施例に係るX線CT装置の
全体構成を概略的に示すブロック図である。図1に示す
実施例のコーンビームX線CT装置は、コーン状のX線
ビーム(コーンビーム)CBを照射するX線管1と、2
次元X線検出器(面X線センサ)2とが、天板3に載置
された被検体Mを挟んで対向した状態で回転リング4に
固定されており、撮影系駆動部5のコントロールによる
モータ6の回転力がそれで回転駆動されるプーリ7およ
びベルト8を介して伝達されて回転リング4が矢印方向
に回転するに従って、X線管1と面X線センサ2が被検
体Mの周りを回転する。
【0016】面X線センサ2としては、図5に示したよ
うに、X線検出面2Aに多数のX線検出素子2aがXY
マトリックス状に配列された構成となっており、X線管
1からのコーンビームCBが照射されると、図4、図5
に示されているように、被検体Mの体軸方向に並ぶ各ス
ライス面Q1〜Qnが、面X線センサ2のX線検出面2
AのY方向アドレスが同一であるX線検出素子2aの各
ラインにそれぞれ同時に投影されてX線検出信号として
出力されるので、スライス面(以下、適宜「スライス位
置」と称する)Q1〜Qnに対応するX線検出信号が全
て一挙に得られることになり、各X線検出素子2aに蓄
積された電荷信号は、制御系側からの読み出しコントロ
ールにしたがって順に読み出された後、増幅・A/D変
換を経て画像再構成が行われる制御系側に出力され、各
スライス面の2次元像(断層像)ないし、3次元像の画
像が得られことになる。
【0017】X線管1は、高電圧発生器9などを含む照
射制御部10のコントロールにより、管電圧・管電流等
の設定照射条件にしたがってコーンビームCBを照射す
ように構成されており、また、被検体載置用の天板3
は、天板駆動部11のコントロールにより、被検体Mを
載せたままX(横)・Y(縦=被検体Mの体軸方向)・
Z(上下)の各方向に移動するように構成されている。
また、システム制御部12は、面X線センサ2のX線検
出信号の読み出しや照射制御部10によるコーンビーム
X線の照射、および、天板駆動部11による天板3の移
動を操作卓13からの入力等や撮影進行状況に応じてコ
ントロールすると共に、後述の再構成演算装置のコンボ
リューション部に与える各スライス位置(スライス面)
毎の実効焦点の大きさに応じたボケ寄与成分を除去する
に適したフィルタ関数の発生をコントロールする。
【0018】面X線センサ2の出力信号は、各X線検出
素子毎にDAS14で増幅されてデジタル信号に変換さ
れ、DAS14から出力されるコーンビームデータは、
再構成演算装置15に取り込まれる。再構成演算装置1
5は、コーンビームデータに基づいて所定のアルゴリズ
ムに従って3次元、ないし、2次元画像の再構成演算を
行い、表示モニタMoは再構成演算装置10から送られ
た再構成画像データを3次元画像、または、2次元画像
(断層像)として表示する。
【0019】再構成演算装置15は、検出器感度補正、
X線強度補正等の処理を行う前処理部16と、実空間フ
ィルタ関数とのたたみ込み積分(コンボリューション)
によってボケ寄与成分が除去された補正投影データを得
るコンボリューション部17と、コンボリューション部
17よりの補正投影データを逆投影するバックプロジェ
クション部18と、各スライス面のX線管の実効焦点の
大きさに対応したボケ寄与成分を除去するフィルタ関数
を前記コンボリューション部18に与えるフィルタ関数
発生部19とで構成されており、フィルタ関数発生部1
9は、システム制御部12でもって、面X線センサ2の
Y方向(図5参照)の各ラインの信号の読み出しに対応
(同期)してコントロールされる。
【0020】なお、フィルタ関数発生部19は、例え
ば、メモリで構成されており、各スライス面Q1〜Qn
(図5参照)のX線管の実効焦点の大きさによるボケ寄
与成分を除去する実空間フィルタ関数K1〜Knが記憶
されている。また、各スライス面Q1〜Qnに対応する
フィルタ関数K1〜Knは、使用するX線管が決まれば
それのスペック等で主放射軸方向(管軸と直角方向)の
焦点の大きさより照射方向、換言すれば、各スライス位
置(スライス面)における実効焦点の大きさが分かるこ
とから、各スライス位置(スライス面)での実効焦点の
大きさに対応するボケ寄与成分を除去するに適したフィ
ルタ関数は計算等で予め求めることができる。
【0021】図2は、X線管とスライス方向(スライス
位置)とフィルタ関数との関係を示す図で、フィラメン
ト側程実効焦点が大きくなるので画像をシャープにする
フィルタ関数を、また、ターゲット側程実効焦点が小さ
くなるので画像をスムースにするフィルタ関数を設定す
る。
【0022】このように、計算等で求めた各スライス面
Q1〜Qn毎のフィルタ関数K1〜Knをメモリに記憶
させておき、記憶された各フィルタ関数を、面X線セン
サ2で検出されたコーンビームデータの各スライス位置
(スライス面)データに応じて、それに対応するフィル
タ関数をメモリから読み出してコンボリューション部1
7に供給するすれば、各スライスデーターとそのスライ
ス位置の実効焦点に対するボケ寄与成分を除去するフィ
ルタ関数とのコンボリューションによってボケ寄与成分
が除去された補正投影データが得られる。
【0023】つぎに、このように構成されたコーンビー
ムX線CT装置の作用を説明する。X線管1からのコー
ンビームCBが照射されると被検体Mを透過したX線が
面X線センサ2のX線検出面2Aに投影され、スライス
面Q1〜Qnに対応するX線検出信号(コーンビームデ
ータ)が面X線センサ2より得られる。面X線センサ2
で検出されたコーンビームデータは、システム制御部1
2の制御の元に各スライス面Q1〜Qnの検出信号とし
てのコーンビームデータが順次読み出されて、再構成演
算装置15に供給される。
【0024】再構成演算部15では、供給された検出信
号が前処理部16で検出器感度補正等の補正処理が施さ
れ、コンボリューション部17に与えられる。コンボリ
ューション部17には、フィルタ関数発生部19からの
フィルタ関数Kが与えられており、このフィルタ関数K
と前処理部19で補正されたデータとのたたみ込み積分
(コンボリューション)によってボケ寄与成分が除去さ
れた各スライスの補正投影データが得られ、この補正投
影データが後段のバックプロジェクション部18で逆投
影されて画像再構成データとされ、このデータが表示モ
ニタMoに供給されて3次元画像、または、2次元画像
(断層像)が表示されたり、画像記憶メモリに記録され
る。
【0025】ここで、フィルタ関数発生部19は、面X
線センサ2と同様にシステム制御部12で制御されてお
り、各スライス面Q1〜Qnの検出信号の順次読み出し
に同期して、各スライス面Q1〜QnでのX線管1の実
効焦点に対応するボケ寄与成分を除去するに適したフィ
ルタ関数K1〜Knを順次発生し、コンボリューション
部17に供給する。したがって、コンボリューション部
17では、面X線センサ2から順次読み出される各スラ
イス面Q1〜Qnの検出データと、各スライス面Q1〜
QnでのX線管の実効焦点の大きさに対応するボケ寄与
成分を除去するフィルタ関数とのたたみ込み積分(コン
ボリューション)、すなわち、各スライス面毎に異なる
ボケ寄与成分を除去するに適切なフィルタ関数とのコン
ボリューション処理がなされて後に逆投影されて画像再
構成されるので、画像全体が均質で鮮明なX線CT画像
が得られる。
【0026】つぎに、面X線センサ2は固体操作式の放
射線2次元検出器で、特開平4−212456号公報、
特開平4−212458号公報、特開平3−18586
3号公報等で知られているように、X線等の放射線、な
いし、放射線より変換された光を感知し電荷に変換する
半導体層と、電界効果トランジスタや薄膜トランジスタ
(TFT)等で構成されたスイッチング素子マトリック
スとを一体化し、スイッチング素子を2次元に操作して
画素毎の画像信号を得るようにしたもので、その構成を
図3に示す。
【0027】図3(a)において、20はX線の照射で
電荷を生成するX線感応膜(例えばアモルファスSe)
である半導体層で、一方の面にはバイアス電源21に接
続されているバイアス電極22が、他方面には検出素子
(画素)が縦横に配列するように形成されたマトリック
ス状の信号電極23が形成されている。24は薄膜トラ
ンジスタ(TFT)等のスイッチング素子25で構成さ
れたスイッチング素子マトリックスで、各スイッチング
素子25は半導体層20のそれぞれの信号電極23に接
続されており、半導体層20とスイッチング素子マトリ
ックス24とは薄膜技術で製造される。なお、図中26
は電荷を蓄積するコンデンサで、半導体層20、スイッ
チング素子マトリックス24と同様に薄膜技術で製造さ
れる。なお、図3のパネル型X線検出器は、半導体層2
0およびバイアス電極22の各一部、信号電極23、ス
イッチング素子25およびコンデンサ26からなるX線
検出素子2aが縦横に2次元に配列されている直接変換
方式の面X線センサ(2次元X線検出器)である。
【0028】この構成において、被検体を透過したX線
がバイアス電極22を透過し半導体層20に入射する
と、X線は半導体層20で吸収され電子―正孔対(電
荷)を生成する。生成された電荷は、バイアス電源21
よりバイアス電極22に印加された電圧により電荷シフ
トが起こり、この電荷がコンデンサ26に蓄積され、こ
のコンデンサ26に蓄積される電荷の量は、半導体層2
0に入射するX線量に依存する。スイッチング素子マト
リックス24を構成するスイッチング素子25のスイッ
チングライン27は、図3(b)の等価回路に示すよう
にスイッチング素子駆動回路28に、読み出しライン2
9は増幅器30を介してマルチプレクサ31に接続され
ている。
【0029】したがって、スイッチング素子駆動回路2
8が図1におけるシステム制御部12のコントロールで
スイッチング素子25が駆動されると、スイッチング素
子25がオンされたラインの各画素のコンデンサ26に
蓄積された電荷が同時に読み出しライン29にスライス
データとして出力され、スイッチング素子駆動回路28
がスイッチング素子25をY方向に順次駆動することに
より、各スライス面Q1〜Qn(図4参照)の信号が順
次得られ、読み出しライン29に出力された各スライス
面Q1〜Qnの信号はマルチプレクサ31で画素毎の画
像信号にされてA/D変換器32に入力され、A/D変
換器32より各画素毎のディジタル画像信号が得られ、
このディジタル画像信号を処理すとにより2次元X線画
像が得られる。なお、実施例では、DASを面X線セン
サ2と別体としたが、面X線センサでは、通常、DAS
を構成する増幅器30およびマルチプレクサ31やスイ
ッチング素子駆動回路28さらには必要に応じてA/D
変換器32なども一体に配置されて集積化されている。
【0030】また、上記の実施例では、2次元X線検出
器として、X線を電荷(電気信号)に変換する半導体層
とTFT等のスイッチング素子マトリックスとで構成し
た直接変換方式のものを用いたが、2次元X線検出器と
しては、X線を光に変換するシンチレータと、変換され
た光を電気信号に変換するフォトダイオードおよびTF
T等のスイッチング素子マトリックスとから構成された
間接変換方式の2次元X線検出器であっても、また、イ
メージインテンシファイアとCCDカメラを組み合わせ
た2次元X線検出器であってもよい。さらに、上記の実
施例では、X線検出面が平面の2次元X線検出器である
が、X線検出面をX線管の焦点を半径とする円弧状ない
しは球面状に形成した2次元X線検出器であってもよ
い。
【0031】
【発明の効果】本発明のコーンビームX線CT装置によ
れば、2次元X線検出器で得られる各スライス面の検出
データに対して、各スライス面毎にそのスライス位置で
のX線管の実効焦点の大きさに対応するボケ寄与成分を
除去するフィルタ関数とのたたみ込み積分(コンボリュ
ーション)、すなわち、スライス面(スライス位置)毎
にボケ寄与成分を除去するに適切な異なるフィルタ関数
とのコンボリューション処理がなされて後に逆投影され
て画像が再構成されるので、各スライス画像の画質が均
一になり、画像全体が均質で鮮明なX線CT画像が得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係るコーンビームX線C
T装置の全体構成を示すブロック図である。
【図2】 図2は、X線管1とスライス方向(スライス
位置)とフィルタ関数との関係を示す図である。
【図3】 面X線センサ(2次元X線検出器)の構成を
示す模式図、ならびに、等価回路である。
【図4】 従来のこの種CT装置の概略構成を示す模式
図である。
【図5】 面X線センサ(2次元X線検出器)における
X線検出素子の配列を示す図である。
【図6】 X線管の実効焦点が変化する状況を示す図で
ある。
【符号の説明】
1:X線管 2:面X線センサ(2次元X線検出器) 2A…X線検出面 2a…X線検出素子 3:天板 4:回転リング 5:撮影系駆動部 6:モータ 7:プーリ 8:ベルト 9:高電圧発生器 10:照射制御部 11:天板駆動部 12:システム制御
部 13:操作卓 14:DAS(デー
タ収集部) 15:再構成演算装置 16…前処理部 17…コンボリ
ューション部 18…バックプロジェクション部 19…フィルタ
関数発生部 M:被検体 Mo:表示モニタ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検体にコーンビーム状のX線を照射す
    るスライス方向で実効焦点の大きさが異なるX線管と、
    被検体の透過X線を検出するチャンネル方向とスライス
    方向(列方向)の2方向にX線検出素子が配置された2
    次元X線検出器とを被検体の周りを回転させ、前記X線
    検出器で検出されたコーンビームデータにフィルタ関数
    を作用させてたたみ込み積分(コンボリューション)を
    行なって後、逆投影(バックプロジェクション)して3
    次元および/または2次元画像を再構成するX線CT装
    置であって、前記X線検出器で検出されたコーンビーム
    データに作用させるフィルタ関数が、各スライス位置毎
    の前記X線管の実効焦点の大きさに応じて異なることを
    特徴とするコーンビームX線CT装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のコーンビームX線CT
    装置であって、前記フィルタ関数が、実効焦点が大きい
    スライス位置のコーンビームデータ程、シャープな画像
    が得られる関数であることを特徴とするコーンビームX
    線CT装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のコーンビームX線CT
    装置であって、前記フィルタ関数が、X線管のフィラメ
    ント側のスライス位置のコーンビームデータ程、シャー
    プな画像が得られる関数であることを特徴とするコーン
    ビームX線CT装置。
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