JP2001146577A - ウレタン樹脂組成物 - Google Patents

ウレタン樹脂組成物

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JP2001146577A
JP2001146577A JP33078099A JP33078099A JP2001146577A JP 2001146577 A JP2001146577 A JP 2001146577A JP 33078099 A JP33078099 A JP 33078099A JP 33078099 A JP33078099 A JP 33078099A JP 2001146577 A JP2001146577 A JP 2001146577A
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JP
Japan
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urethane resin
compound
urethane
reacting
polyol
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JP33078099A
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English (en)
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Kazunori Shigemori
一範 重森
Naotoshi Nakamura
尚稔 中村
Tsukasa Otsuki
司 大槻
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Toyo Ink Mfg Co Ltd
Original Assignee
Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、2液型ウレタン樹脂粘着剤の作業性
の悪さと湿気に弱いという欠点を改善するウレタン樹脂
粘着剤を提供するものである。 【解決手段】不飽和二重結合を有するウレタン樹脂
(C)と光重合開始剤(d)とを含むウレタン樹脂組成
物であって、ウレタン樹脂(C)が、ポリオール(a)
とポリイソシアネート(b)とを触媒(c)の存在下に
反応させてなるウレタンプレポリマー(A)を、ポリア
ミン(e)と少なくとも1つの不飽和二重結合を有する
化合物(f)とをマイケル付加反応させた化合物(g)
で鎖延長してなることを特徴とするウレタン樹脂組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は粘着性のテープ、ラ
ベル、シール、化粧用シート、滑り止めシート、両面粘
着テープ等に使用されるウレタン樹脂粘着剤に関する。
【0002】
【従来の技術】粘着剤は、構成原料で分類すると、アク
リル樹脂系、ゴム系に大別されるが、何れも性能上の欠
点がある。アクリル樹脂系粘着剤は粘着特性に優れてい
るが、一般産業用途では再剥離性が十分ではなく、医療
用途では臭気や皮膚刺激性が問題である。ゴム系も低分
子量物を含有させないと性能が確保できないため、可塑
剤等の低分子量物の添加が不可欠であるが、長期間経過
すると、この低分子量物がブリードし、著しい性能低下
を起こす。
【0003】近年、性能制御が比較的容易なアクリル樹
脂系粘着剤が主流になっているが、再剥離性、臭気、皮
膚刺激性等の課題は依然として解決されてはいない。再
剥離性に関しては、アクリル樹脂系粘着剤を被着体に貼
付した後、数日間経過後、再度、被着体から剥がした
時、粘着力上昇と被着体への糊残りは避けることができ
ないのが実状である。
【0004】これに対し様々な改良がされており、有力
な手だての一つが、粘着剤を粘着力100g/インチ幅
以下の微粘着性にして、再剥離性を発現させることであ
るが、アクリル樹脂系粘着剤で粘着力の極めて小さい微
粘着性を発現することは非常に難しく、保持力が不足し
たり、硬化剤の添加量で粘着力がバラツクことが多かっ
た。窓ガラス等に粘着剤をコーティングしたシートを貼
る場合、気泡がなくきれいに貼るためには、微粘着性能
が不可欠であり、アクリル樹脂系粘着剤では困難であっ
た。さらに、粘着力800〜1500g/インチ幅の中
粘着領域で再剥離性を有する粘着剤の開発が市場からは
最も期待されているが、アクリル樹脂粘着剤では、糊残
りが解消できず、再剥離性を有する中粘着領域の粘着剤
は存在しなかった。また、アクリル樹脂系粘着剤では、
臭気、皮膚刺激性等にも根本的な問題があり、アクリル
樹脂を主成分にする限り、これらの性能を改善すること
は困難であった。
【0005】この解決手段として、ウレタン樹脂に粘着
性を付与して、アクリル樹脂では得られない性能を引き
出す研究が進められている。ウレタン樹脂の高凝集力を
利用して粘着剤を作る試みは従来からあったが、ポリオ
ールとジイソシアネートによるウレタン化反応だけで作
成したウレタン樹脂系粘着剤では、その物性の範囲は微
粘着領域であった。ウレタン系粘着剤の粘着力を上げる
ためには、硬化剤量を減らすという方法があったが、架
橋構造の減少、凝集力不足のため、良好な再剥離性が発
現せず、ウレタン系粘着剤で中粘着以上に粘着力を向上
させることは難しかった。
【0006】さらに、ウレタン粘着剤は2液硬化型が一
般的であり、その硬化機構としては、イソシアナト基と
活性水素をもつ化合物の反応を利用したものが多かっ
た。しかし、2液硬化型は1液硬化型と比較すると作業
性が悪く、大気中の湿気や温度によって、硬化条件が変
化するなどの欠点があった。とくに湿度の高いところで
の作業では物性に影響が出てくることも少なくなかっ
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明はアクリル樹脂
系粘着剤の再剥離性の不足という欠点を改善し、従来の
ウレタン樹脂系粘着剤では達成できなかった中粘着力を
有するウレタン樹脂粘着剤を提供するものである。
【0008】さらに、本発明は、2液硬化型のウレタン
樹脂粘着剤の作業性の悪さ、大気中の湿度、温度によっ
て影響を受けるという欠点を改善する紫外線硬化型のウ
レタン樹脂粘着剤を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】不飽和二重結合を有する
ウレタン樹脂と光重合開始剤とを含むウレタン樹脂組成
物が、紫外線によって、硬化する硬化機構を使うことに
より、作業性が良好で水に影響されないウレタン樹脂が
得られることを見いだした。
【0010】すなわち、本発明は、不飽和二重結合を有
するウレタン樹脂(C)と光重合開始剤(d)とを含む
ウレタン樹脂組成物であって、ウレタン樹脂(C)が、
ポリオール(a)とポリイソシアネート(b)とを触媒
(c)の存在下に反応させてなるウレタンプレポリマー
(A)を、ポリアミン(e)と少なくとも1つの不飽和
二重結合を有する化合物(f)とをマイケル付加反応さ
せた化合物(g)で鎖延長してなることを特徴とするウ
レタン樹脂組成物に関する。
【0011】また、本発明は、ウレタン樹脂(C”)と
光重合開始剤(d)とを含むウレタン樹脂組成物であっ
て、ウレタン樹脂(C”)が、ポリオール(a)とポリ
イソシアネート(b)とを触媒(c)の存在下に反応さ
せてなるウレタンプレポリマー(A)を、ポリアミン
(e)と少なくとも1つの不飽和二重結合を有する化合
物(f)とをマイケル付加反応させた化合物(g)で鎖
延長してなる末端にイソシアナト基を有するウレタン樹
脂(C’)を、さらにイソシアナト基と反応可能な活性
水素を有する化合物(h)を反応させてなることを特徴
とするウレタン樹脂組成物に関する。
【0012】また、本発明は、ポリオール(a)とポリ
イソシアネート(b)とを触媒(c)の存在下に反応さ
せウレタンプレポリマー(A)を合成する第1の工程、
前記ウレタンプレポリマー(A)を、ポリアミン(e)
と少なくとも1つの不飽和二重結合を有する化合物
(f)とをマイケル付加反応させた化合物(g)で鎖延
長して末端にイソシアナト基を有するウレタン樹脂
(C’)を合成する第2の工程、前記末端にイソシアナ
ト基を有するウレタン樹脂(C’)と、イソシアナト基
と反応可能な活性水素を有する化合物(h)とを反応さ
せてウレタン樹脂(C”)を合成する第3の工程、およ
び前記ウレタン樹脂(C”)に、光重合開始剤(d)を
配合する第4の工程を含むウレタン樹脂組成物の製造方
法に関する。
【0013】また、本発明は、上記ウレタン樹脂組成物
を含む光硬化性粘着剤に関する。
【0014】また、本発明は、上記ウレタン樹脂組成物
に光を照射することを特徴とする光硬化物の製造方法に
関する。
【0015】また、本発明は、前期光硬化性粘着剤を、
基材上に塗布してなる光硬化性粘着シートに関する。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明に用いる光重合開始剤
(d)としては、光励起によってビニル重合を開始でき
る機能を有する物質であれば、特に制限されるものでは
ない。紫外線を照射してラジカルを発生する機構には、
光開裂型と水素引き抜き型の2種類が挙げられる。光開
裂型としては、ベンゾイン系、アセトフェノン系等のア
セトフェノン構造を持つ物が挙げられる。水素引き抜き
型としては、チオキサンソン系、パーオキサイド系等の
チオキサンソン構造を持つ物が挙げられる。
【0017】アセトフェノン構造を持つ物としては、ベ
ンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、
ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインブチルエ
ーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾイン、
4,4−ビスジメチルアミノベンゾフェノン、2,2−
ジエトキシアセトフェノン、ベンジルジメチルケター
ル、ベンゾインエーテル、エトキシアセトフェノン、ア
シロキシムエステル、塩素化アセトフェノン、ヒドロキ
シアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェ
ニルケトン、アシルホスフィンオキサイド等が挙げられ
るが、特にこれらに限定されない。1−ヒドロキシシク
ロヘキシルフェニルケトンは樹脂との相溶性から特に好
ましい。
【0018】チオキサンソン構造を持つ物としては、ベ
ンゾフェノン、ミヒラーケトン、o-ベンゾイル安息香
酸メチル、ジベンゾスベロン、2−エチルアンスラキノ
ン、チオキサントン、イソブチルチオキサンソン、ベン
ジル等が挙げられるが、特にこれらに限定されない。
【0019】本発明に用いるウレタンプレポリマー
(A)は、ポリオール(a)とポリイソシアネート
(b)とのウレタン化反応により得られたものを用い
る。
【0020】本発明に用いられるポリオール(a)とし
ては、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオー
ル、ポリエステルポリオールおよび/またはポリエーテ
ルポリオールとジイソシアネートの反応物であるポリウ
レタンポリオール、多価アルコールのポリエーテル付加
物等を用いる。
【0021】本発明に用いるポリエステルポリオールと
しては、公知のポリエステルポリオールを用いることが
できる。酸成分としてテレフタル酸、アジピン酸、アゼ
ライン酸、セバチン酸、無水フタル酸、イソフタル酸、
トリメリット酸等が挙げられ、グリコール成分としてエ
チレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレン
グリコール、ブチレングリコール、1,6−ヘキサング
リコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、
3,3’−ジメチロールヘプタン、ポリオキシエチレン
グリコール、ポリオキシプロピレングリコール、1,4
−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ブチルエ
チルペンタンジオール、ポリオール成分としてグリセリ
ン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等
が挙げられる。その他、ポリカプロラクトン、ポリ(β
−メチル−γ−バレロラクトン)、ポリバレロラクトン
等のラクトン類を開環重合して得られるポリエステルポ
リオール等も挙げられる。ポリエステルポリオールの分
子量は低分子量から高分子量まで使用可能であるが、好
ましくは分子量が1,000〜5,000で2官能以上
のポリエステルポリオール、更に好ましくは分子量1,
500〜3,500の2官能以上のポリエステルポリオ
ールを用いる。その使用量はウレタンプレポリマー
(A)を構成するポリオール中の0〜50モル%が好ま
しい。
【0022】本発明に用いるポリエーテルポリオールと
しては、公知のポリエーテルポリオールを用いることが
できる。例えば、水、プロピレングリコール、エチレン
グリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン等の
低分子量ポリオールを開始剤として用いて、エチレンオ
キシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、テト
ラヒドロフラン等のオキシラン化合物を重合させること
により得られるポリエーテルポリオール、具体的にはポ
リプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポ
リテトラメチレングリコール等の官能基数が2以上のも
のを用いることができる。ポリエーテルポリオールの分
子量は低分子量から高分子量まで使用可能であるが、好
ましくは分子量が1,000〜5,000で2官能以上
のポリエーテルポリオール、更に好ましくは分子量が
1,500〜4,000の2官能以上のポリエーテルポ
リオールを用いる。その使用量はウレタンプレポリマー
(A)を構成するポリオール中50〜100モル%が好
ましい。
【0023】本発明に用いるポリエステルポリオールお
よび/またはポリエーテルポリオールとポリイソシアネ
ート(b)の反応物であるポリウレタンポリオールとし
ては、ポリエステルポリオールとポリイソシアネート
(b)のウレタン化反応物、ポリエーテルポリオールと
ポリイソシアネート(b)のウレタン化反応物、ポリエ
ステルポリオールおよびポリエーテルポリオールとポリ
イソシアネート(b)のウレタン化反応物が含まれる。
本発明のポリウレタンポリオールは、両末端成分がポリ
エステルポリオールまたはポリエーテルポリオールから
なり、両末端は水酸基である。ここで使用されるポリエ
ステルポリオールおよびポリエーテルポリオールは先に
記載の化合物である。ポリイソシアネート(b)は後に
記載するポリイソシアネート(b)である。ポリウレタ
ンポリオールの分子量は、低分子量から高分子量まで使
用可能であるが、好ましくは分子量が1,000〜5,
000で2官能以上のポリウレタンポリオール、更に好
ましくは分子量が2,000〜4,000の2官能以上
のポリウレタンポリオールを用いる。
【0024】本発明に用いる多価アルコールのポリエー
テル付加物とは、グリセリン、ソルビトール、トリメチ
ロールプロパン、トリメチロールブタン、1,2,6−
ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール等の多価ア
ルコールにポリエーテルポリオールを付加したものであ
る。部分エステル化した多価アルコールとポリエーテル
ポリオールの付加物も利用できる。この場合、ポリエー
テル部分はブロックポリマーであってもランダムポリマ
ーであってもよい。ポリエーテルポリオールを付加した
末端は水酸基であるが、部分的にアルキル基や芳香族炭
化水素基で封鎖されていてもよい。
【0025】また、本発明では必要に応じて一部エチレ
ングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチル
グリコール、ブチルエチルペンタンジオール、グリセリ
ン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等
のグリコール類、エチレンジアミン、N−アミノエチル
エタノールアミン、イソホロンジアミン、キシリレンジ
アミン等の多価アミン類も併用することができる。
【0026】本発明に用いられるポリイソシアネート
(b)としては、芳香族ポリイソシアネート、脂肪族ポ
リイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネート、脂
環族ポリイソシアネート等が挙げられる。
【0027】芳香族ポリイソシアネートとしては、1,
3−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニ
ルジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネ
ート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、
2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレン
ジイソシアネート、4,4’−トルイジンジイソシアネ
ート、2,4,6−トリイソシアネートトルエン、1,
3,5−トリイソシアネートベンゼン、ジアニシジンジ
イソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテルジイソ
シアネート、4,4’,4”−トリフェニルメタントリ
イソシアネート等を挙げることができる。
【0028】脂肪族ポリイソシアネートとしては、トリ
メチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシア
ネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ペンタメチ
レンジイソシアネート、1,2−プロピレンジイソシア
ネート、2,3−ブチレンジイソシアネート、1,3−
ブチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシア
ネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソ
シアネート等を挙げることができる。
【0029】芳香脂肪族ポリイソシアネートとしては、
ω,ω’−ジイソシアネート−1,3−ジメチルベンゼ
ン、ω,ω’−ジイソシアネート−1,4−ジメチルベ
ンゼン、ω,ω’−ジイソシアネート−1,4−ジエチ
ルベンゼン、1,4−テトラメチルキシリレンジイソシ
アネート、1,3−テトラメチルキシリレンジイソシア
ネート等を挙げることができる。
【0030】脂環族ポリイソシアネートとしては、3−
イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロ
ヘキシルイソシアネート、1,3−シクロペンタンジイ
ソシアネート、1,3−シクロヘキサンジイソシアネー
ト、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル
−2,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−
2,6−シクロヘキサンジイソシアネート、4,4’−
メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、1,
4−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、
1,4−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン
等を挙げることができる。
【0031】また一部上記ポリイソシアネート(b)の
トリメチロールプロパンアダクト体、水と反応したビュ
ウレット体、イソシアヌレート環を有する3量体等も併
用することができる。前述の多価アルコールポリエーテ
ル付加物とジイソシアネートの反応物もポリイソシアネ
ート(b)として使用することができる。
【0032】本発明に用いられるポリイソシアネート
(b)としては、4,4’−ジフェニルメタンジイソシ
アネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、3−イソ
シアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキ
シルイソシアネート(イソホロンジイソシアネート)等
が好ましい。
【0033】本発明に用いられるポリアミン(e)と少
なくとも1つの不飽和二重結合を有する化合物(f)と
をマイケル付加反応させた化合物(g)としては、公知
のポリアミン(e)と少なくとも1つの不飽和二重結合
を有する化合物(f)とをマイケル付加反応させたアミ
ン化合物を使用することができる。ポリアミン(e)と
少なくとも1つの不飽和二重結合を有する化合物(f)
とをマイケル付加反応させたポリアミン化合物を使用す
ると、ポリアミン(e)単独の場合と比較すると、鎖延
長が穏やかな反応になり、制御が格段に容易になって好
ましい。
【0034】本発明に用いる公知のポリアミン(e)と
しては、エチレンジアミン、イソホロンジアミン、フェ
ニレンジアミン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレ
ンジアミン、トリレンジアミン、ヒドラジン、ピペラジ
ン、ヘキサメチレンジアミン、プロピレンジアミン、ジ
シクロヘキシルメタン−4,4−ジアミン、2−ヒドロ
キシエチルエチレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシエチ
ルエチレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシエチルプロピ
レンジアミン、2−ヒドロキシプロピルエチレンジアミ
ン、ジ−2−ヒドロキシプロピルエチレンジアミン等の
ジアミンを挙げることができる。イソホロンジアミン、
2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミンは、反
応の制御が容易で衛生性に優れていることから好まし
い。
【0035】本発明に用いる少なくとも不飽和二重結合
を有する化合物(f)としては、アミンとマイケル付加
できる不飽和二重結合を含む官能基を2つ以上有する物
質であれば特に制限されるものではない。その具体的な
例としては、(メタ)アクリレートモノマー、ビニル
基、エチニル基を有する化合物等が挙げられる。本発明
に用いる(メタ)アクリレートモノマーとしては、ブチ
ル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)
アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3
−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、テトラエ
チレングリコール(メタ)アクリレート、テトラプロピ
レングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレング
リコール(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリ
レート、(メタ)アクリレートモノマーが挙げられる。
更に好ましくは、エチレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリ
プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3
ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4ブタン
ジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコ
ールジ(メタ)アクリレート、1,6ヘキサンジオール
ジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタン(メ
タ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メ
タ)アクリレート、ジペンタエリスリトールアルキレー
ト(メタ)アクリレート、Actilane421(A
KCROS CHEMICAL)、Actilane4
23(AKCROS CHEMICAL)等の官能基数
が2以上のものが挙げられる。これらは単独もしくは2
種類以上を併用して使用することもできる。
【0036】アクリレートモノマーとメタクリレートモ
ノマーを比較すると、アクリレートモノマーの方がマイ
ケル付加反応の効率がよく好ましい。2−ヒドロキシエ
チル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メ
タ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレート等の水酸基を有する(メタ)アクリレートモ
ノマーを用いるとマイケル付加反応を促進し好ましい。
ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メ
タ)アクリレート等の長鎖アルキル基を有する(メタ)
アクリレートモノマーを用いると粘着力が向上し好まし
く、マイケル付加反応後の生成物は、アミノ基の活性水
素の平均1個が(メタ)アクリレートと反応したもので
ある。
【0037】ポリアミン(e)と(メタ)アクリレート
モノマーのマイケル付加反応は、ポリアミン(e)のア
ミノ基の活性水素1モルと(メタ)アクリレートモノマ
ーの二重結合基1モルが反応し、常温、無触媒でも反応
は進むが、窒素雰囲気下で加熱しながら60〜100℃
で反応させると適度な反応速度になり好ましい。ポリア
ミン(e)と(メタ)アクリレートは実質的に等モルで
反応させることが好ましい。本発明に用いるビニル基ま
たはエチニル基を有する化合物としては、酢酸ビニル、
酪酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ヘキサン酸ビニル、
カプリル酸ビニル、ラウリル酸ビニル、パルミチン酸ビ
ニル、ステアリン酸ビニル等の脂肪酸ビニル化合物、ブ
チルビニルエーテル、エチルビニルエーテル等のアルキ
ルビニルエーテル化合物、1−ヘキセン、1−オクテ
ン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1
−ヘキサデセン等のα−オレフィン化合物、酢酸アリ
ル、アリルアルコール、アリルベンゼン、シアン化アリ
ル等のアリル化合物、スチレン、シアン化ビニル、ビニ
ルシクロヘキサン、ビニルメチルケトンなどのビニル化
合物、アセチレン、エチニルベンゼン、エチニルトルエ
ン、1−エチニル−1−シクロヘキサノール、ジアルキ
ルエーテル、ジビニルベンゼン、ジアリルテレフタレー
ト、ジアリルフタレート等のエチニル化合物等が挙げら
れる。これらは単独もしくは2種類以上を併用して使用
することもできる。
【0038】ポリアミン(e)とビニル基またはエチニ
ル基を有する化合物とのマイケル付加反応は、ポリアミ
ン(e)のアミノ基の活性水素1モルとビニル基または
エチニル基1モルが反応する。ポリアミン(e)は電子
吸引性の基を持つ化合物のビニル基またはエチニル基に
容易にマイケル付加をするため、シアン化ビニルがビニ
ル基またはエチニル基を有する化合物として好ましい。
電子吸引性基を持たない化合物でも金属触媒の存在で反
応が可能になる。触媒存在下で加熱しながら60〜10
0℃で反応させると適度な反応速度になり好ましい。ポ
リアミン(e)とビニル基またはエチニル基を有する化
合物は実質的に等モルで反応させることが好ましい。
【0039】本発明に用いる活性水素を有する化合物
(h)としては、水酸基を有するモノアミン化合物が好
ましく、2−アミノ−2−メチル−プロパノール、2−
アミノプロパノール、3−アミノプロパノール等が挙げ
られる。
【0040】鎖延長反応で作製したウレタン樹脂(C)
は、末端がイソシアナト基であるウレタンプレポリマー
(A)と、ポリアミン(e)と少なくとも1つの不飽和
二重結合を有する化合物(f)とをマイケル付加反応さ
せた化合物(g)とを配合してなるが、活性水素を有す
る化合物(h)は、ウレタン樹脂(C)末端の未反応で
残るイソシアナト基と反応して樹脂の反応活性を安定化
させる。活性水素を有する化合物(h)が、2−アミノ
−2−メチル−プロパノールの場合、アミノ基と水酸基
両方が、ウレタン樹脂(C)の末端イソシアナト基と反
応可能であるが、アミノ基の反応性の方が高く、優先的
にイソシアナト基と反応する。
【0041】本発明に用いられる触媒(c)としては公
知の触媒を使用することができる。例えば3級アミン系
化合物、有機金属系化合物等が挙げられる。
【0042】3級アミン系化合物としてはトリエチルア
ミン、トリエチレンジアミン、N,N−ジメチルベンジ
ルアミン、N−メチルモルホリン、DBU等が挙げられ
る。
【0043】有機金属系化合物としては錫系化合物、非
錫系化合物を挙げることができる。錫系化合物としては
ジブチル錫ジクロライド、ジブチル錫オキサイド、ジブ
チル錫ジブロマイド、ジブチル錫ジマレエート、ジブチ
ル錫ジラウレート(DBTDL)、ジブチル錫ジアセテ
ート、ジブチル錫スルファイド、トリブチル錫スルファ
イド、トリブチル錫オキサイド、トリブチル錫アセテー
ト、トリエチル錫エトキサイド、トリブチル錫エトキサ
イド、ジオクチル錫オキサイド、トリブチル錫クロライ
ド、トリブチル錫トリクロロアセテート、2−エチルヘ
キサン酸錫等が挙げられる。
【0044】非錫系化合物としては、例えばジブチルチ
タニウムジクロライド、テトラブチルチタネート、ブト
キシチタニウムトリクロライドなどのチタン系、オレイ
ン酸鉛、2−エチルヘキサン酸鉛、安息香酸鉛、ナフテ
ン酸鉛などの鉛系、2−エチルヘキサン酸鉄、鉄アセチ
ルアセトネートなどの鉄系、安息香酸コバルト、2−エ
チルヘキサン酸コバルトなどのコバルト系、ナフテン酸
亜鉛、2−エチルヘキサン酸亜鉛などの亜鉛系、ナフテ
ン酸ジルコニウムなどが挙げられる。
【0045】本発明に用いられる触媒(c)としては、
ジブチル錫ジラウレート(DBTDL)、2−エチルヘ
キサン酸錫等が好ましく、場合によっては単独、もしく
は併用することもできる。
【0046】本発明のウレタンプレポリマー(A)の合
成等で使用される溶剤としては、公知のものを使用でき
る。例えば、メチルエチルケトン、酢酸エチル、トルエ
ン、キシレン、アセトン等が挙げられる。ポリウレタン
ウレア樹脂の溶解性、溶剤の沸点等の点から特に酢酸エ
チル、トルエンが好ましい。
【0047】本発明で用いる光照射装置としては、市販
の照射装置が使える。光照射装置としては、紫外光、可
視光、電子線等を照射するものが挙げられる。好ましく
は紫外線照射型の照射装置である。
【0048】紫外線照射装置としては、市販の照射装置
が使える。紫外線を放射する光源の原理としては、放電
ランプ方式、フラッシュ方式、レーザー方式、無電極ラ
ンプ方式等が挙げられる。
【0049】ポリオール(a)とポリイソシアネート
(b)を反応させてウレタンプレポリマー(A)をつく
るウレタン化反応は、種々の方法が可能である。1)全
量仕込みで反応する場合と、2)ポリオール(a)、触
媒(c)をフラスコに仕込み、ポリイソシアネート
(b)を滴下する方法に大別されるが、反応を精密に制
御する場合は2)が好ましい。ウレタンプレポリマー
(A)を得る反応の温度は120℃以下が好ましい。更
に好ましくは70〜110℃である。120℃を越える
と、アロハネート反応が進行し所定の分子量と構造を有
するウレタンプレポリマー(A)が得られなくなる。ま
た、反応速度の制御が困難になる。ウレタン化反応は、
触媒(c)の存在下、70〜110℃で2〜20時間行
うのが好ましい。
【0050】ポリオール(a)とポリイソシアネート
(b)の配合比は、末端にイソシアナト基が残るよう
に、ポリオール(a)の水酸基モル当量1に対してポリ
イソシアネート(b)のイソシアノ基モル当量が1より
大きくなることが必要である。適切な配合比は、化合物
の反応性、3価以上の化合物の存在比などで大きく左右
される。
【0051】ウレタンプレポリマー(A)とポリアミン
(e)と少なくとも1つの不飽和二重結合を有する化合
物(f)とをマイケル付加反応させた化合物(g)より
ウレタン樹脂(C)を得る鎖延長反応は、1)ウレタン
プレポリマー(A)溶液をフラスコに仕込み、ポリアミ
ン(e)と不飽和二重結合を有する化合物(f)とをマ
イケル付加反応させた化合物(g)を滴下する方法、
2)ポリアミン(e)と少なくとも1つの不飽和二重結
合を有する化合物(f)とをマイケル付加反応させた化
合物(g)溶液をフラスコに仕込み、ウレタンプレポリ
マー(A)溶液を滴下する方法に大別される。安定した
反応になる方で合成を行うが、反応に問題がなければ、
操作が容易な1)の方法が好ましい。本発明の鎖延長反
応の温度は、100℃以下が好ましい。100℃を越え
ると、所定の分子量と構造を有するウレタンプレポリマ
ー(A)が得られなくなる。更に好ましくは70℃以下
である。70℃でも反応速度は大きく、制御できない場
合は、50℃以下が更に好ましい。
【0052】活性水素を有する化合物(h)を加える場
合は、鎖延長反応終了後、70℃以下で加熱する。70
℃を越えると、所定の分子量と構造を有するウレタンプ
レポリマー(A)が得られなくなる。反応の終点は、イ
ソシアネート%測定、IR測定によるイソシアネートピ
ークの消失により判断する。
【0053】ウレタン樹脂(C)の重量平均分子量は、
GPCによる標準ポリスチレン換算分子量で1万以上が
好ましい。更に好ましくは、3万以上である。重量平均
分子量1万未満になると、粘着特性、特に保持力の低下
が著しく、好ましくない。
【0054】本発明に関わるウレタン樹脂粘着剤には、
必要に応じて、他の樹脂、例えばアクリル樹脂、ポリエ
ステル樹脂、アミノ樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン
樹脂を併用することもできる。また、用途に応じて、粘
着付与剤、タルク、炭酸カルシウム、酸化チタン等の充
填剤、着色剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、消泡剤、光
安定剤等の添加剤を配合しても良い。
【0055】以下に合成例を示す。
【0056】合成例1 撹拌機、還流冷却管、窒素導入管、温度計、滴下ロート
を備えた4口フラスコに、Actilane423(A
KCROS chemical)106g、エチルアク
リレート36g、トルエン141gを仕込みイソホロン
ジアミン60gを室温で滴下した。滴下終了後、50℃
で1時間反応させた後、トルエン60gを加えたものを
化合物(1)とした。
【0057】合成例2 撹拌機、還流冷却管、窒素導入管、温度計、滴下ロート
を備えた4口フラスコに、Actilane421(A
KCROS chemical)106g、エチルアク
リレート36g、トルエン141gを仕込みイソホロン
ジアミン60gを室温で滴下した。滴下終了後、50℃
で1時間反応させた後、トルエン60gを加えたものを
化合物(2)とした。
【0058】合成例3 撹拌機、還流冷却管、窒素導入管、温度計、滴下ロート
を備えた4口フラスコにイソホロンジアミン300g、
トルエン300gを仕込み、2−ヒドロキシエチルアク
リレート184g、エチルアクリレート176gを室温
で滴下する。滴下終了後、80℃で1時間反応させた
後、トルエン360gを加えたものを化合物(3)とす
る。
【0059】合成例4 撹拌機、還流冷却管、窒素導入管、温度計、滴下ロート
を備えた4口フラスコにポリエーテルポリオールPP−
2000(2官能ポリエーテルポリオール、OH価5
6、三洋化成工業株式会社製)257g、イソホロンジ
イソシアネート(ヒュルスジャパン株式会社製)43
g、トルエン75g、触媒(c)としてジブチル錫ジラ
ウレート0.05gを仕込み、100℃まで徐々に昇温
し2時間反応を行った。滴定でイソシアナト基残量を確
認した後、40℃まで冷却し、酢酸エチル160gを加
えた後、化合物(1)20gを1時間で滴下し、さらに
1時間熟成した後、2−アミノ−2−メチル−プロパノ
ール(長瀬産業株式会社製)20gを加えて反応を終了
した。この反応溶液は無色透明で固形分50%、粘度2
500cps、数平均分子量MN20,000、重量平
均分子量MW60,000であった。
【0060】合成例5 撹拌機、還流冷却管、窒素導入管、温度計、滴下ロート
を備えた4口フラスコにポリエーテルポリオールPP−
2000(2官能ポリエーテルポリオール、OH価5
6、三洋化成工業株式会社製)257g、イソホロンジ
イソシアネート(ヒュルスジャパン株式会社製)43
g、トルエン75g、触媒(c)としてジブチル錫ジラ
ウレート0.05gを仕込み、100℃まで徐々に昇温
し2時間反応を行った。滴定でイソシアナト基残量を確
認した後、40℃まで冷却し、酢酸エチル160gを加
えた後、化合物(2)25gを1時間で滴下し、さらに
1時間熟成した後、2−アミノ−2−メチル−プロパノ
ール(長瀬産業株式会社製)20gを加えて反応を終了
した。この反応溶液は無色透明で固形分50%、粘度2
500cps、数平均分子量MN22,000、重量平
均分子量MW70,000であった。
【0061】合成例6 撹拌機、還流冷却管、窒素導入管、温度計、滴下ロート
を備えた4口フラスコにポリエーテルポリオールPP−
2000(2官能ポリエーテルポリオール、OH価5
6、三洋化成工業株式会社製)257g、ヘキサメチレ
ンジイソシアネート32g、トルエン75g、触媒
(c)としてジブチル錫ジラウレート0.05gを仕込
み、100℃まで徐々に昇温し2時間反応を行った。滴
定でイソシアナト基残量を確認した後、40℃まで冷却
し、酢酸エチル160gを加えた後、化合物(1)25
gを1時間で滴下し、さらに1時間熟成した後、2−ア
ミノ−2−メチル−プロパノール(長瀬産業株式会社
製)20gを加えて反応を終了した。この反応溶液は無
色透明で固形分50%、粘度2500cps、数平均分
子量MN22,000、重量平均分子量MW68,00
0であった。
【0062】合成例7 撹拌機、還流冷却管、窒素導入管、温度計、滴下ロート
を備えた4口フラスコにポリエーテルポリオールP−2
010(2官能ポリエーテルポリオール、OH価56、
クラレ株式会社製)254g、イソホロンジイソシアネ
ート(ヒュルスジャパン株式会社製)43g、トルエン
75g、触媒(c)としてジブチル錫ジラウレート0.
05gを仕込み、100℃まで徐々に昇温し2時間反応
を行った。滴定でイソシアナト基残量を確認した後、4
0℃まで冷却し、酢酸エチル160gを加えた後、化合
物(1)20gを1時間で滴下し、さらに1時間熟成し
た後、2−アミノ−2−メチル−プロパノール(長瀬産
業株式会社製)20gを加えて反応を終了した。この反
応溶液は無色透明で固形分50%、粘度2500cp
s、数平均分子量MN18,000、重量平均分子量M
W60,000であった。
【0063】合成例8 撹拌機、還流冷却管、窒素導入管、温度計、滴下ロート
を備えた4口フラスコにポリエーテルポリオールPP−
2000(2官能ポリエーテルポリオール、OH価5
6、三洋化成工業株式会社製)257g、イソホロンジ
イソシアネート(ヒュルスジャパン株式会社製)43
g、トルエン75g、触媒(c)としてジブチル錫ジラ
ウレート0.05gを仕込み、100℃まで徐々に昇温
し2時間反応を行った。滴定でイソシアナト基残量を確
認した後、40℃まで冷却し、酢酸エチル160gを加
えた後、化合物(1)20gを1時間で滴下し反応を終
了した。この反応溶液は無色透明で固形分50%、粘度
2400cps、数平均分子量MN19,000、重量
平均分子量MW58,000であった。
【0064】
【実施例】実施例1 合成例4で合成したウレタン樹脂溶液100gに対して
光重合開始剤(d)を1gを配合し、さらに酸化防止剤
(i)を0.5g、紫外線吸収剤(j)を0.5g、光
安定剤(k)を0.5gを配合し、下記の方法で、粘着
力、保持力、ボールタック、再剥離性の試験をした。光
重合開始剤(d)は、1−ヒドロキシシクロヘキシルフ
ェニルケトン(Ciba Geigy)を用いた。酸化
防止剤(i)は、IRGANOX L 135(チバ・
スペシャル・ケミカルズ株式会社)を用いた。紫外線吸
収剤(j)はTINUVIN 571(チバ・スペシャ
リティ・ケミカルズ株式会社)を用いた。光安定剤
(k)はTINUVIN 765(チバ・スペシャリテ
ィ・ケミカルズ株式会社)を用いた。
【0065】試験方法は次の通りである。 <塗工方法>上記ウレタン樹脂溶液を剥離紙にアプリケ
ータで乾燥塗膜25μmになるように塗工し、100℃
−2分乾燥し、塗工物を作成した。 <粘着力>剥離紙にウレタン樹脂溶液を塗工した粘着シ
ートを、ポリエチレンテレフタレートフィルム(膜厚2
5μm)に転写し、ベルトコンベアー式の紫外線照射装
置(USHIO)を使用して120W/cmの紫外線を
照射して硬化させた後、厚さ0.4mmのステンレス板
(SUS304)に23℃−65%RHにて貼着し、J
ISに準じてロール圧着し20分後、ショッパー型剥離
試験器にて剥離強度(180度ピール、引っ張り速度3
00mm/分;単位g/25mm幅)を測定した。 <保持力>剥離紙にウレタン樹脂溶液を塗工した粘着シ
ートを、ポリエチレンテレフタレートフィルム(膜厚2
5μm)に転写し、ベルトコンベアー式の紫外線照射装
置(USHIO)を使用して120W/cmの紫外線を
照射して硬化させた後、暑さ0.4mmのステンレス板
(SUS304)に、貼合わせ面積25mm×25mm
として貼合わせ、JISに準じてロール圧着し、40℃
に20分間放置後に1kgの荷重をかけ、落下するまで
の秒数または60分後のずれを測定した。 <ボールタック>剥離紙にウレタン樹脂溶液を塗工した
粘着シートを、ポリエチレンテレフタレートフィルム
(膜厚25μm)に転写し、ベルトコンベアー式の紫外
線照射装置(USHIO)を使用して120W/cmの
紫外線を照射して硬化させた後、J.Dow式ローリン
グボール法にて23℃−65%RHの条件下で測定し
た。 <再剥離性>剥離紙にウレタン樹脂溶液を塗工した粘着
シートを、ポリエチレンテレフタレートフィルム(膜厚
25μm)、または、紙(膜厚30μm)に転写し、ベ
ルトコンベアー式の紫外線照射装置(USHIO)を使
用して120W/cmの紫外線を照射して硬化させた
後、ステンレス板(SUS304)、ガラス板に貼着し
た後、40℃−80%RHの条件下に放置し、23℃−
65%RHに冷却した後、剥離し、糊残り性を目視で評
価した。剥離後、 被着体への糊移行の全くないもの ◎ ごくわずかにあるもの ○ 部分的にあるもの △ 完全に移行しているもの × として評価した。 <造膜性>塗工後、ベルトコンベアー式の紫外線照射装
置(USHIO)を使用して120W/cmの紫外線を
照射した樹脂の造膜の程度を手で触って評価した。 完全に膜を形成しているもの。 ○ 完全ではないが膜を形成しているもの。 △ 膜を形成していないもの。 × 実施例2〜5 実施例1の合成例4で合成したウレタン樹脂溶液に替え
て、合成例5〜8で合成したウレタン樹脂溶液を使用
し、他は実施例1と同様に操作したものを実施例2〜5
とした。 比較例1 合成例4で合成したウレタン樹脂溶液100gに対して
酸化防止剤(i)を0.5g、紫外線吸収剤(j)を
0.5g、光安定剤(k)を0.5gを配合し、下記の
方法で、粘着力、保持力、ボールタック、再剥離性の試
験をした。酸化防止剤(i)は、IRGANOX L
135(チバ・スペシャル・ケミカルズ株式会社)を用
いた。紫外線吸収剤(j)はTINUVIN 571
(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社)を用い
た。光安定剤(k)はTINUVIN765(チバ・ス
ペシャリティ・ケミカルズ株式会社)を用いた。 比較例2〜4 比較例1の合成例4で合成したウレタン樹脂溶液に替え
て、合成例5〜7で合成したウレタン樹脂溶液を使用
し、他は比較例1と同様に操作したものを比較例2〜4
とした。
【0066】表1に、実施例1〜5、比較例1〜4のウ
レタン樹脂粘着剤組成、粘着力、保持力、ボールタック
及び再剥離性、造膜性試験結果を示す。
【0067】
【表1】
【0068】
【発明の効果】不飽和二重結合を有するウレタン樹脂と
光重合開始剤とを含むウレタン樹脂組成物に、紫外線に
よって硬化する硬化機構を導入することにより、作業性
が良好で水に影響されないウレタン樹脂組成物が得られ
るようになった。
フロントページの続き Fターム(参考) 4J004 AA01 AA14 AA17 AB07 CA02 CA06 CB02 CC02 EA05 FA01 4J027 AG03 AG04 AG12 AG23 AG24 AG27 AG32 AG34 BA01 CB10 CC04 CC05 CC06 CD09 4J034 BA03 CA11 CA15 CB03 CC03 CC12 CC15 CC22 CC28 CC34 CC52 CC53 CC61 CC62 CD04 CD06 DA01 DB05 DC02 DF01 DF11 DF12 DF16 DF17 DG03 DG04 DG05 DG06 DG08 HA01 HA02 HA07 HA08 HA11 HC03 HC12 HC16 HC22 HC46 HC52 HC61 HC64 HC67 JA02 JA12 JA21 JA42 KA01 KB01 KC16 KC17 KC18 KE02 LA23 QA05 QC05 RA08 4J040 EF111 EF131 EF291 EF301 EF351 FA291 JA09 JB08 KA13 LA06 NA02 NA05 PA23 PA32 QA01 QA02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】不飽和二重結合を有するウレタン樹脂
    (C)と光重合開始剤(d)とを含むウレタン樹脂組成
    物であって、ウレタン樹脂(C)が、ポリオール(a)
    とポリイソシアネート(b)とを触媒(c)の存在下に
    反応させてなるウレタンプレポリマー(A)を、ポリア
    ミン(e)と少なくとも1つの不飽和二重結合を有する
    化合物(f)とをマイケル付加反応させた化合物(g)
    で鎖延長してなることを特徴とするウレタン樹脂組成
    物。
  2. 【請求項2】ウレタン樹脂(C”)と光重合開始剤
    (d)とを含むウレタン樹脂組成物であって、ウレタン
    樹脂(C”)が、ポリオール(a)とポリイソシアネー
    ト(b)とを触媒(c)の存在下に反応させてなるウレ
    タンプレポリマー(A)を、ポリアミン(e)と少なく
    とも1つの不飽和二重結合を有する化合物(f)とをマ
    イケル付加反応させた化合物(g)で鎖延長してなる末
    端にイソシアナト基を有するウレタン樹脂(C’)を、
    さらにイソシアナト基と反応可能な活性水素を有する化
    合物(h)を反応させてなることを特徴とするウレタン
    樹脂組成物。
  3. 【請求項3】ポリオール(a)とポリイソシアネート
    (b)とを触媒(c)の存在下に反応させウレタンプレ
    ポリマー(A)を合成する第1の工程、前記ウレタンプ
    レポリマー(A)を、ポリアミン(e)と少なくとも1
    つの不飽和二重結合を有する化合物(f)とをマイケル
    付加反応させた化合物(g)で鎖延長して末端にイソシ
    アナト基を有するウレタン樹脂(C’)を合成する第2
    の工程、前記末端にイソシアナト基を有するウレタン樹
    脂(C’)と、イソシアナト基と反応可能な活性水素を
    有する化合物(h)とを反応させてウレタン樹脂
    (C”)を合成する第3の工程、および前記ウレタン樹
    脂(C”)に、光重合開始剤(d)を配合する第4の工
    程を含むウレタン樹脂組成物の製造方法。
  4. 【請求項4】請求項1または2記載のウレタン樹脂組成
    物を含む光硬化性粘着剤。
  5. 【請求項5】請求項1または2記載のウレタン樹脂組成
    物に光を照射することを特徴とする光硬化物の製造方
    法。
  6. 【請求項6】請求項3記載の光硬化性粘着剤を、基材上
    に塗布してなる光硬化性粘着シート。
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