JP2001146068A - インクジェット記録媒体 - Google Patents

インクジェット記録媒体

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JP2001146068A
JP2001146068A JP32809099A JP32809099A JP2001146068A JP 2001146068 A JP2001146068 A JP 2001146068A JP 32809099 A JP32809099 A JP 32809099A JP 32809099 A JP32809099 A JP 32809099A JP 2001146068 A JP2001146068 A JP 2001146068A
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啓治 大林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インク吸収容量や皮膜の脆弱性を劣化させず
に、皮膜強度を高めた多孔質インク吸収層を有するイン
クジェット記録媒体を提供すること。 【解決手段】 支持体上に、無機微粒子とポリビニルア
ルコールを含む多孔質のインク吸収層を有し、該ポリビ
ニルアルコールが無機系硬化剤と有機系硬化剤によって
硬化されているインクジェット記録媒体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多孔質インク吸収
層を有するインクジェット記録媒体(以下、記録媒体、
インクジェット記録用紙、記録用紙ともいう。)に関
し、特に、皮膜の脆弱性と皮膜の耐水性を改善したイン
クジェット記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、インクジェット記録は急速に画質
が向上してきており、写真画質に迫りつつある。この様
な写真画質をインクジェット記録で達成するために、記
録用紙の面でも改善が進んでおり、高平滑性の支持体上
に微小な空隙層を設けた記録用紙はインク吸収性および
乾燥性に優れていることからもっとも写真画質に近い画
質が得られる記録用紙の一つになりつつある。このよう
な高品位なプリント画像を得るためには、インク吸収速
度が速いことが必要であり、インク吸収速度が遅いとイ
ンクが完全吸収しきらない内にインク液滴同士が合体し
てマダラ模様が生じてしまう。
【0003】近年の高速プリントにおいては、インク吸
収層が空隙構造を取ることが画質の面においてかなり必
須の要件になってきている。インク吸収層が空隙構造を
有するために、インクは一旦この空隙に吸収され、プリ
ント直後でさえも表面はほぼ乾いた状態に近い。しかし
ながら、空隙構造の中にはインク溶媒(水や有機溶媒)
が残存しているために、皮膜はプリント前に比べると、
必ずしも充分な強度を有しているとはいえず、プリント
直後のハンドリングの際に表面に傷が付きやすいという
問題があった。この問題は、特に支持体がインク溶媒を
吸収しない非吸水性支持体を使用したときにおきやす
い。
【0004】従来からインク吸収層の皮膜強度を向上さ
せるために、インクジェット記録用紙においても、一般
に行われていると同様に親水性バインダーを硬化剤によ
り硬化させることが広く行われている。インクを親水性
バインダーの膨潤性により吸収するいわゆる膨潤型イン
ク吸収層を有する記録用紙の場合には、硬化剤の添加に
より硬化すると、インク吸収性が低下するので充分な硬
化を行うことがでできず、また、殆どの場合、プリント
後しばらくの間はプリントを重ねることができなかっ
た。これに対して、空隙構造を有するインク吸収層(以
下、多孔質のインク吸収層とも呼ぶ。)を有する記録用
紙においては、かかる制約は殆どなく、むしろ硬化させ
ればさせるほどインク吸収性が速くなる傾向があること
が判明した。
【0005】この理由としては、空隙構造を有するイン
ク吸収層を有する記録用紙においては、空隙構造を形成
している親水性バインダーの膨潤性がより押さえられる
ことにより、インク吸収層の上部(即ち、より表面に近
い側)で親水性バインダーの膨潤によるインクの浸透阻
害が抑制されるためであると考えられる。従って、空隙
構造を有するインク吸収層を有するインクジェット記録
用紙においては、インク吸収層の硬化がされればされる
だけインク吸収性が増大し、しかも皮膜の耐水性を向上
することができる。
【0006】従来、インクジェット記録用紙において、
親水性バインダーを硬化することはよく知られている。
例えば、米国特許第4,592,951号明細書にはホ
ウ酸系架橋剤により硬化させたポリビニルアルコールを
含むインクジェット記録用紙が、特開平10−1194
23号公報には無機微粒子とホウ酸系硬化剤又はエポキ
シ系硬化剤を含有するインクジェット記録用紙が、特開
平11−115308号公報には無機微粒子と親水性樹
脂を含有する塗布液を塗布した後、減率乾燥前に架橋剤
を供給する方法が開示され、好ましい硬膜剤として、ホ
ウ酸塩やアルデヒド類、ポリイソシアネート類、メチロ
ール尿素類が記載され、特に好ましい硬化剤として、ホ
ウ酸塩類が挙げられている。さらに、特開平11−19
8519号公報には特定のエポキシ系硬化剤を使用した
インクジェット記録用紙が記載されている。
【0007】しかしながら、従来公知の方法で硬化した
場合には副作用が生じるために必ずしも充分な効果が得
られているとはいいにくい。例えば、硬化剤としてホウ
酸塩等の無機系の硬化剤を使用した場合には、所望の皮
膜強度を達成すべく充分な硬化を行うために硬化剤の使
用量を増すと皮膜が脆弱となり、低湿下でのひび割れを
起こしやすくなってしまう。一方、エポキシ系やアルデ
ヒド系或いはポリイソシアネート系の硬化剤を充分な皮
膜強度を得るまで使用すると、親水性バインダー自身の
硬化は充分進行するが、空隙構造を有するインク吸収層
を有するインクジェット記録用紙の空隙層の空隙率が低
下し、インク吸収量を低下させやすい傾向があり高イン
ク吸収容量を維持したままでより強い皮膜強度を得るこ
とはできなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、インク吸収容量や皮膜の脆弱性を劣化させずに、皮
膜強度を高めた多孔質インク吸収層を有するインクジェ
ット記録媒体を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は以下
の構成により達成される。 (1)支持体上に、無機微粒子とポリビニルアルコール
を含む多孔質のインク吸収層を有し、該ポリビニルアル
コールが無機系硬化剤と有機系硬化剤によって硬化され
ていることを特徴とするインクジェット記録媒体。 (2)無機系硬化剤が、ホウ素原子を有する酸またはそ
の塩であることを特徴とする上記(1)に記載のインク
ジェット記録媒体媒体。 (3)有機系硬化剤が、ポリイソシアネート系硬化剤、
エポキシ系硬化剤またはアルデヒド系硬化剤から選ばれ
る硬化剤であることを特徴とする上記(1)または
(2)に記載のインクジェット記録媒体。
【0010】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
インクジェット記録媒体の支持体としては、非吸水性ま
たは吸水性支持体が用いられるが、支持体が非吸水性支
持体である場合には、支持体上にインク吸収層を塗設す
る際に、無機系硬化剤及び有機系硬化剤が支持体中に拡
散することなく、効果的にポリビニルアルコールを硬化
させることができるという点で、より顕著に本発明の効
果を奏し、また支持体自体の耐水性も高いので、非吸水
性支持体を用いることが好ましい。また、非吸水性支持
体は高品位のプリントが得られることからも好ましい。
【0011】また、支持体は、透明支持体であっても不
透明支持体であってもかまわない。本発明で用いられる
透明支持体としては、ポリエステル系樹脂、ジアセテー
ト系樹脂、トリアセテート系樹脂、アクリル系樹脂、ポ
リカーボネート系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリイ
ミド系樹脂、セロハン、セルロイド等の材料からなるフ
ィルム等が挙げられる。本発明のインクジェット記録媒
体をOHPとして使用するときには輻射熱に耐える性質
を有する支持体が好ましく、ポリエチレンテレフタレー
トが特に好ましい。このような透明な支持体の厚さは、
約50〜200μmが好ましい。
【0012】また、不透明支持体としては、例えば、基
紙の少なくとも一方に白色顔料等を添加したポリオレフ
ィン樹脂被覆層を有する樹脂被覆紙(いわゆるRCペー
パー)、ポリエチレンテレフタレートに硫酸バリウム等
の白色顔料を添加してなるいわゆるホワイトペットのフ
ィルムが好ましい。
【0013】上記各種支持体とインク吸収層の接着強度
を大きくする等の目的で、インク吸収層の塗布に先立っ
て、支持体にコロナ放電処理や下引処理等を行うことが
好ましい。さらに、本発明の記録シートは必ずしも無色
である必要はなく、着色された記録シートであってもよ
い。
【0014】記録画像が写真画質に近く、しかも低コス
トで高品質の画像を得るためには、原紙支持体の両面を
ポリエチレンでラミネートした紙支持体を用いることが
特に好ましい。そのようなポリエチレンでラミネートし
た紙支持体について以下に説明する。
【0015】紙支持体に用いられる原紙は、木材パルプ
を主原料とし、必要に応じてポリプロピレンなどの合成
パルプあるいはナイロンやポリエステルなどの合成繊維
を加えて抄紙することにより得ることができる。木材パ
ルプとしてはLBKP、LBSP、NBKP、NBS
P、LDP、NDP、LUKP、NUKPのいずれも用
いることができるが、短繊維分の多いLBKP、NBS
P、LBSP,NDP、LDPをより多く用いることが
好ましい。但し、LBSPおよび/またはLDPの比率
は10重量%以上、70重量%以下が好ましい。上記パ
ルプは不純物の少ない化学パルプ(硫酸塩パルプや亜硫
酸塩パルプ等)が好ましく、又、漂白処理を行って白色
度を向上させたパルプも有用である。
【0016】原紙中には、高級脂肪酸、アルキルケテン
ダイマー等のサイズ剤、炭酸カルシウム、タルク、酸化
チタンなどの白色顔料、スターチ、ポリアクリルアミ
ド、ポリビニルアルコール等の紙力増強剤、蛍光増白
剤、ポリエチレングリコール類等の水分保持剤、分散
剤、4級アンモニウム等の柔軟化剤などを適宜添加する
ことができる。
【0017】抄紙に使用するパルプの濾水度はCSFの
規定で200〜500ccが好ましく、また、叩解後の繊
維長がJIS−P−8207に規定される24メッシュ
残分重量%と42メッシュ残分重量%との和が30乃至
70%が好ましい。なお、4メッシュ残分重量%は20
重量%以下であることが好ましい。
【0018】原紙の坪量は30乃至250gが好まし
く、特に、50乃至200gが好ましい。原紙の厚さは
40乃至250μmが好ましい。原紙は抄紙段階または
抄紙後にカレンダー処理して高平滑性を与えることもで
きる。原紙密度は0.7乃至1.2g/m2(JIS−
P−8118)が一般的である。更に、原紙剛度はJI
S−P−8143に規定される条件で20乃至200g
が好ましい。
【0019】原紙表面には表面サイズ剤を塗布してもよ
く、表面サイズ剤としては前記原紙中添加できるサイズ
と同様のサイズ剤を使用できる。原紙のpHはJIS−
P−8113で規定された熱水抽出法により測定された
場合、5〜9であることが好ましい
【0020】原紙表面および裏面を被覆するポリエチレ
ンとしては、主として低密度のポリエチレン(LDP
E)および/または高密度のポリエチレン(HDPE)
が用いられるが、他のLLDPEやポリプロピレン等も
一部使用することができる。特に、インク受容層側のポ
リエチレン層には、写真用印画紙で広く行われているよ
うにルチルまたはアナターゼ型の酸化チタンをポリエチ
レン中に添加し、不透明度および白色度を改良したポリ
エチレンを用いることが好ましい。酸化チタン含有量は
ポリエチレンに対して概ね3〜20重量%、好ましくは
4〜13重量%である。
【0021】ポリエチレン被覆紙は光沢紙として用いる
ことも、また、ポリエチレンを原紙表面上に溶融押し出
ししてコーティングする際に、いわゆる型付け処理を行
って、通常の写真印画紙におけると同様のマット面や絹
目面を形成してもよい。ポリエチレン被覆紙において
は、紙中の含水率を3〜10重量%に保持するのが特に
好ましい。
【0022】本発明のインク吸収層はポリビニルアルコ
ールと無機微粒子を含有する。本発明で用いられるポリ
ビリルアルコールには、ポリ酢酸ビニルを加水分解して
得られる通常のポリビニルアルコールの他に、末端をカ
チオン変性したポリビニルアルコールやアニオン性基を
有するアニオン変性ポリビニルアルコール等の変性ポリ
ビニルアルコールも含まれる。酢酸ビニルを加水分解し
て得られるポリビニルアルコールは平均重合度が100
0以上のものが皮膜の脆弱性の観点で好ましく用いら
れ、特に、平均重合度が1500〜5000のものが好
ましく用いられる。ケン化度は70〜100%のものが
好ましく、80〜99.5%のものが特に好ましい。
【0023】カチオン変成ポリビニルアルコールとして
は、例えば、特開昭61−10483号公報に記載され
ているような、第1〜3級アミノ基や第4級アンモニウ
ム基を上記ポリビニルアルコールの主鎖または側鎖中に
有するポリビニルアルコールが挙げられ、これらはカチ
オン性基を有するエチレン性不飽和単量体と酢酸ビニル
との共重合体をケン化することにより得られる。
【0024】カチオン性基を有するエチレン性不飽和単
量体としては、例えば、トリメチル−(2−アクリルア
ミド−2,2−ジメチルエチル)アンモニウムクロライ
ド、トリメチル−(3−アクリルアミド−3,3−ジメ
チルプロピル)アンモニウムクロライド、N−ビニルイ
ミダゾール、N−ビニル−2−メチルイミダゾール、N
−(3−ジメチルアミノプロピル)メタクリルアミド、
ヒドロキシルエチルトリメチルアンモニウムクロライ
ド、N,N,N−トリメチル−(3−メタクリルアミド
プロピル)アンモニウムクロライド、N−(1,1−ジ
メチル−3−ジメチルアミノプロピル)アクリルアミド
等が挙げられる。カチオン変性ポリビニルアルコールに
おけるカチオン変性基含有単量体の比率は、酢酸ビニル
に対して0.1〜10モル%、好ましくは0.2〜5モ
ル%である。
【0025】アニオン変性ポリビニルアルコールとして
は、例えば、特開平1−206088号公報に記載され
ているようなアニオン性基を有するポリビニルアルコー
ル、特開昭61−237681号公報および同63−3
07979号公報に記載されているようなビニルアルコ
ールと水溶性基を有するビニル化合物との共重合体およ
び特開平7−285265号公報に記載されているよう
な水溶性基を有する変性ポリビニルアルコールが挙げら
れる。
【0026】また、ノニオン変性ポリビニルアルコール
としては、例えば、特開平7−9758号公報に記載さ
れているようなポリアルキレンオキサイド基をビニルア
ルコールの一部に付加したポリビニルアルコール誘導
体、特開平8−25795号公報に記載された疎水性基
を有するビニル化合物とビニルアルコールとのブロック
共重合体等が挙げられる。ポリビニルアルコールは重合
度や変性の種類など違う2種類以上を併用することもで
きる。
【0027】また、ポリビニルアルコールとともに、親
水性ポリマーも使用することができ、そのような親水性
ポリマーの例としては、例えば、ゼラチン、ポリビニル
ピロリドン、ポリエチレンオキサイド、寒天、デキスト
リン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシルエチ
ルセルロース、プルラン、ポリアクリル酸、ポリアクリ
ルアミドが挙げられる。
【0028】これらの親水性ポリマーをポリビニルアル
コールと併用する場合、本発明の効果を損なわないため
にできるだけ少量使用するのが好ましく、ポリビニルア
ルコールに対して0〜50重量%、特に0〜30重量%
の範囲で用いるのが好ましい。
【0029】本発明において用いられる無機系硬化剤の
例としては、例えば、ホウ素原子を有する酸(ホウ酸、
オルトホウ酸、2ホウ酸、メタホウ酸、4ホウ酸、5ホ
ウ酸など)またはその塩、亜鉛塩(硫酸亜鉛など)、銅
塩(硫酸銅など)、ジルコニウム塩等(硫酸ジルコニウ
ムなど)、アルミニウム塩(硫酸アルミニウム塩等)が
挙げられる。これらの内、好ましい無機系硬化剤はホウ
素原子を有する酸またはその塩およびアルミニウム塩で
あり、特に好ましいのはホウ素原子を有する酸またはそ
の塩である。
【0030】本発明で用いられる有機系硬化剤はポリビ
ニルアルコールの水酸基と架橋反応するものであるが、
例えば、アルデヒド系硬化剤(ホルマリン、グリオキザ
ール、ジアルデヒド澱粉、ポリアクロレイン、N−メチ
ロール尿素、N−メチロールメラミン、N−ヒドロキシ
ルメチルフタルイミドなど)、活性ビニル系硬化剤(ビ
スビニルスルホニルメチルメタン、テトラキスビニルス
ルホニルメチルメタン、N,N,N−トリスアクリロイ
ル−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジンなど)、エポ
キシ系硬化剤およびポリイソシアネート系硬化剤が挙げ
られる。これらのうち、好ましいのはポリイソシアネー
ト系硬化剤およびエポキシ系硬化剤およびアルデヒド系
硬化剤であり、特に好ましいのはポリイソシアネート系
硬化剤、エポキシ系硬化剤であり、最も好ましくはポリ
イソシアネート系硬化剤である。
【0031】エポキシ系硬化剤は分子中に少なくとも2
個のグリシジル基を有する化合物であり、例えば、ナガ
セ化成工業株式会社よりデナコールの商品名で数多くの
硬化剤が市販されている。
【0032】ポリイソシアネート系硬化剤は、分子中に
少なくとも2個のイソシアネート基を有する化合物であ
り、ポリビニルアルコールの−OH基と高い反応性を有
する。主なポリイソシアネート系硬化剤としては、例え
ば、トルイレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジ
イソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イ
ソホロンジイソシアネート、およびこれらの変性物やプ
レポリマー、多官能芳香族イソシアネート、芳香族ポリ
イソシアネート、多官能脂肪属イソシアネート、ブロッ
ク型ポリイソシアネート、ポリイソシアネートプレポリ
マー等が挙げられる。これらのポリイアソシアネート系
硬化剤の詳細は、例えば、架橋剤ハンドブック(大成社
発行、1981年10月発行)に記載されている。
【0033】上記無機系硬化剤は、ポリビニルアルコー
ルに対して概ね4〜50重量%の範囲で用いるのが好ま
しく、さらに好ましくは6〜40重量%の範囲で用いら
れる。また、有機系硬化剤は、ポリビニルアルコールに
対して5〜100重量%の範囲で用いるのが好ましく、
さらに好ましくは10〜70重量%の範囲で用いられ
る。
【0034】上記無機系硬化剤および有機系硬化剤の使
用量は、通常の硬化剤の使用量に比べると多いが、これ
はインク吸収層が多孔質であることによるものであり、
ポリビニルアルコール同士が比較的離れて存在するため
に比較的多く必要となるものと考えられる。無機系硬化
剤と有機系硬化剤の比率は、重量比で概ね5:1〜1:
5の範囲である。無機系硬化剤及び有機系硬化剤をイン
クジェット記録媒体に供給する方法としては特に限定は
なく、例えば、インク吸収層中に直接供給すべくインク
吸収層形成用塗布液中に添加してもよく、また、インク
吸収層を塗設した後に当該硬化剤をオーバーコートして
供給してもよい。また、無機系硬化剤と有機系硬化剤を
一緒に供給してもよいし、別々に供給してもよい。例え
ば、当該硬化剤をオーバーコートする際に、無機系硬化
剤と有機系硬化剤を混ぜて塗布してもよいし、別々の塗
布液として別々にオーバーコートしてもよいし、あるい
は無機系硬化剤をインク吸収層形成用塗布液に添加して
供給した後に、有機系硬化剤をオーバーコートして供給
しても、あるいはその逆であってもよい。また、オーバ
ーコートするにはインク吸収層形成用塗布液の塗布と同
時でも直後でも、いつでもよく、また当該硬化剤を塗布
しても、スプレーによる供給でも、硬化剤に浸漬しても
よい。
【0035】インク吸収層に用いる無機微粒子の例とし
ては、例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウ
ム、炭酸マグネシウム、カオリン、クレー、タルク、硫
酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜
鉛、水酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、ハイドロタルサ
イト、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウ
ム、珪酸マグネシウム、合成非晶質シリカ、コロイダル
シリカ、アルミナ、コロイダルアルミナ、擬ベーマイ
ト、水酸化アルミニウム、リトポン、ゼオライト、水酸
化マグネシウム等の白色無機顔料等を挙げることができ
る。
【0036】その様な無機微粒子は、1次粒子のままで
も、また、2次凝集粒子を形成した状態でも使用するこ
とができるが、高い光沢性や高いプリント濃度を得る観
点からすると、インク吸収層中における平均粒径(1次
粒子のままのものは1次粒子粒径、2次凝集しているも
のは2次凝集粒子粒径)が200nm以下の無機微粒子
を用いることが好ましい。ここで平均粒径は、無機微粒
子分散液そのものを希釈してまたはインク吸収層中の無
機微粒子を電子顕微鏡写真で撮影し、任意の100個の
粒子の面積を測定し、その面積に等しい円を想定し、そ
の円の直径で表した粒径を用いて得ることができる。更
に好ましい無機微粒子の上記のインク吸収層における平
均粒径は100nm以下である。
【0037】本発明いう無機微粒子には、表面がアニオ
ン性で染料に対して定着性を有しない無機微粒子および
染料に対して定着性を有する表面がカチオン性の無機微
粒子のいずれも含まれる。
【0038】本発明においては、低コストであることや
高い反射濃度が得られる低屈折率の微粒子であること等
から、表面がアニオン性の無機微粒子としては気相法で
合成されたシリカまたはコロイダルシリカが好ましい。
表面がアニオン性である無機微粒子を使用する場合に
は、染料に定着性を有する第3級アミノ基又は第4級ア
ンモニウム塩基を有するカチオン性ポリマーをインク吸
収層に含有することが好ましい。
【0039】そのようなカチオン性ポリマーとしては、
公知のポリマーを使用することができ、例えば、ポリエ
チレンイミン、ポリアリルアミン、ジシアンジアミドポ
リアルキレンポリアミン、ジアルキルアミンとエピクロ
ロヒドリンの縮合物、ポリビニルアミン、ポリビニルピ
リジン、ポリビニルイミダゾール、ジアリルジメチルア
ンモニウム塩の縮合物、ポリアクリル酸エステルの4級
化物等が挙げられるが、特に、特開平10−19377
6号公報、同10−217601号公報、同11−20
300号公報および特願平10−178126号明細書
等に記載されているものが好ましい。このカチオン性ポ
リマーは無機微粒子1に対して重量比で概ね0.01〜
0.3であり、特に、0.05〜0.2が好ましい。
【0040】また、表面がカチオン性である無機微粒子
としては、カチオン表面処理された気相法シリカ、カチ
オン表面処理されたコロイダルシリカが挙げられるが、
アルミナ、コロイダルアルミナ、擬ベーマイト等も用い
ることができる。上記表面がカチオン性の無機微粒子に
は、特開平8−34160号公報に記載されているよう
な、第4級アンモニウム塩基を有するシランカップリン
グ剤で無機微粒子の表面にカップリングさせて表面電荷
をカチオン性に変換した無機微粒子も含まれる。上記有
機系硬化剤の使用量は硬化剤や親水性バインダーの種類
により広範に変わるが、概ね親水性バインダー1重量に
対して重量比で0.01〜1.5、好ましくは0.05
〜1.0である。
【0041】インク吸収層に用いられる無機微粒子の添
加量は、要求されるインク吸収容量、空隙層の空隙率、
無機微粒子の種類、親水性バインダーの種類に大きく依
存するが、一般には記録媒体1m2当たり概ね5〜30
g、好ましくは10〜25gである。また、インク吸収
層に用いられる無機微粒子と親水性バインダーの比率は
重量比で概ね2:1〜10:1であり、特に、3:1〜
8:1が好ましい。無機微粒子の親水性バインダーに対
する比率を上記の如く高い値にすることでインク吸収層
は高空隙率を達成することができる。好ましい空隙率は
40〜80%であり、特に、50〜70%が好ましい。
ここで空隙率は以下の式に従って得られたものである。
【0042】空隙率=100×(全乾燥膜厚−塗布固形
分膜厚)/全乾燥膜厚 空隙率が40%未満の場合には、インク吸収速度が低下
しやすく、また、80%を越える場合にはインク吸収層
に製造時や保管時等にひび割れを起こしやすい(特に、
低湿時)。
【0043】本発明のインクジェット記録媒体のインク
吸収層および必要に応じて設けられるその他の層には、
前記した以外に各種の添加剤を添加することができる。
例えば、ポリスチレン、ポリアクリル酸エステル類、ポ
リメタクリル酸エステル類、ポリアクリルアミド類、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩
化ビニリデンまたはこれらを構成するモノマー同士の共
重合体、尿素樹脂またはメラミン樹脂等の有機ラテック
ス微粒子、アニオン、カチオン、ノニオンまたは両性の
各種界面活性剤、フッ素系界面活性剤、特開昭57−7
4193号公報、同57−87988号公報および同6
2−261476号公報に記載の紫外線吸収剤、特開昭
57−74192号公報、同57−87989号公報、
同60−72785号公報、同61−146591号公
報、特開平1−95091号公報および同3−1337
6号公報等に記載されている退色防止剤、特開昭59−
42993号公報、同59−52689号公報、同62
−280069号公報、同61−242871号公報お
よび特開平4−219266号公報等に記載されている
蛍光増白剤、硫酸、リン酸、クエン酸、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、炭酸カリウム等のpH調整剤、消
泡剤、防腐剤、増粘剤、帯電防止剤、マット剤等の公知
の各種添加剤を含有させることができる。
【0044】多孔質のインク吸収層は2層以上から構成
されていてもよく、この場合、それらのインク吸収層の
構成はお互いに同じであっても異なっていてもよい。本
発明のインク吸収層側の表面の膜面pHは3.5〜7で
あることが光沢を低下させずにより強固な被膜を形成す
る観点から好ましい。ここで膜面pHは、記録媒体のイ
ンク吸収層側の表面に20〜50μLの純水をマイクロ
シリンジなどにより滴下し、室温にて市販の表面pH電
極を用いて測定した値である。
【0045】本発明の記録媒体のインク吸収層、下引き
層など必要に応じて適宜設けられる各種の親水性層を支
持体上に塗布するには、公知の塗布方法から適宜選択し
て行うことができる。好ましい方法は、各層を構成する
塗布液を支持体上に塗設して乾燥する方法である。この
場合、2層以上を同時に塗布することもでき、特に好ま
しくは、全ての親水性バインダー層を1回の塗布で済ま
す同時塗布である。
【0046】塗布方式としては、ロールコーティング
法、ロッドバーコーティング法、エアナイフコーティン
グ法、スプレーコーティング法、カーテン塗布方法ある
いは米国特許第2,681,294号明細書に記載のホ
ッパーを使用するエクストルージョンコート法が好まし
く用いられる。本発明のインクジェット記録媒体に画像
記録する際には、水性インクが好ましく用いられる。こ
こでいう水性インクとは、下記着色剤および液媒体、そ
の他の添加剤からなる記録液体である。着色剤としては
インクジェットで公知の直接染料、酸性染料、塩基性染
料、反応性染料あるいは食品用色素等の水溶性染料ある
いは水分散性顔料が使用できる。
【0047】水性インクの溶媒としては、水および水溶
性の各種有機溶剤、例えば、メチルアルコール、イソプ
ロピルアルコール、n−ブチルアルコール、tert−
ブチルアルコール、イソブチルアルコール等のアルコー
ル類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等
のアミド類;アセトン、ジアセトンアルコール等のケト
ンまたはケトンアルコール類;テトラヒドロフラン、ジ
オキサン等のエーテル類;ポリエチレングリコール、ポ
リプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール
類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチ
レングリコール、トリエチレングリコール、1,2,6
−ヘキサントリオール、チオジグリコール、ヘキシレン
グリコール、ジエチレングリコール、グリセリン、トリ
エタノールアミン等の多価アルコール類;エチレングリ
コールメチルエーテル、ジエチレングリコールメチル
(又はエチル)エーテル、トリエチレングリコールモノ
ブチルエーテル等の多価アルコールの低級アルキルエー
テル類および尿素等が挙げられる。
【0048】これらの多くの水溶性有機溶剤の中でも、
ジエチレングリコール、トリエタノールアミンやグリセ
リン等の多価アルコール類、トリエチレングリコールモ
ノブチルエーテルの多価アルコールの低級アルキルエー
テル等は好ましいものである。水性インクにはその他の
添加剤、例えば、pH調節剤、金属封鎖剤、防カビ剤、
粘度調整剤、表面張力調整剤、湿潤剤、界面活性剤およ
び防錆剤等を添加することができる。
【0049】
【実施例】以下に本発明の実施例を挙げて説明するが、
本発明はこれらの例に限定されるものではない。なお、
実施例中で「%」は特に断りのない限り絶乾重量%を示
す。
【0050】実施例−1 「シリカ分散液−1の調製」1次粒子の平均粒径が約
0.012μmの気相法シリカ(日本アエロジル工業株
式会社製:アエロジル200)150Kgを、三田村理
研工業株式会社製のジェットストリーム・インダクター
ミキサーTDSを用いて、硝酸でpH=3.0に調整し
た520Lの純水中に室温で吸引分散した後、全量を6
30Lに純水で仕上げた。
【0051】「シリカ分散液−2の調製」下記のカチオ
ンポリマーP−1を1.24Kg、エタノール2.2
L、n−プロパノール1.5Lを含有する水溶液(pH
=3.0)18Lに、シリカ分散液−1の63.0Lを
攪拌しながら添加し、次いで、消泡剤SN381(サン
ノプコ株式会社製)を1g添加した。この混合液を三和
工業株式会社製高圧ホモジナイザーで分散し、全量を純
水で90Lに仕上げてシリカ分散液−2を調製した。こ
のシリカ分散液を希釈して透明な支持体上に塗布し、電
子顕微鏡で観察した結果、平均粒径が約70nm(2次
粒子)のサイズであった。
【0052】
【化1】
【0053】「塗布液の調製」次いで、上記のようにし
て得られたシリカ分散液−2を使用して、下記の塗布液
を調製した。シリカ分散液−2の600mlに、40℃
で攪拌しながら、以下の添加剤を順次混合した。 ポリビニルアルコール(クラレ工業株式会社製:PVA
203)の10%水溶液:10ml ポリビニルアルコール(クラレ工業株式会社製:PVA
235)の7%水溶液:360ml 純水で全量を1000mlに仕上げる。
【0054】「記録用紙の作成」坪量170g/m2
原紙の両面をポリエチレンで被覆したポリエチレンコー
ト紙(インク受容層側のポリエチレン中の8重量%のア
ナターゼ型酸化チタン含有;インク受容層面側に0.0
5g/m2のゼラチン下引き層、反対側にTgが約80
℃のラテックスポリマーを0.2g/m2含有するバッ
ク層)に、上記塗布液を湿潤膜厚が160μmに成るよ
うに塗布し、約7℃に一度冷却した後に20℃の風を3
0秒間、50℃の風を30秒間、70℃の風を1分間、
40℃の風を30秒間吹き付けて乾燥し、インクジェッ
ト記録用紙−1を作成した。この記録用紙は1m2当た
りシリカを16.0g、ポリビニルアルコール(PV
A)を4.2gを含有する。
【0055】次いで、この記録用紙−1に、表1に示す
種々の架橋剤の溶液をオーバーコートし、40℃、相対
湿度50%で24時間保存して記録用紙−2〜14を作
成した。なお、無機系硬化剤は記録用紙1m2当たり
0.6g、有機系硬化剤記録用紙1m2当たり0.8g
を使用した。
【0056】得られた記録用紙について、以下の方法で
インク吸収性、皮膜脆弱性、皮膜強度を評価した。得ら
れた結果を表1に示す。 (1)インク吸収性 セイコーエプソン社製インクジェットプリンター・PM
3000Cで緑色のベタ印字を行い、画像部分のマダラ
の発生を下記の評価基準で目視評価した。インク吸収速
度が遅い場合マダラの発生が大きくなる。 〔評価基準〕 ○:マダラが全くなし △:稍認められるが実用上許容範囲 ×:実用上許容範囲外
【0057】(2)皮膜脆弱性 23℃、相対湿度20%で記録用紙を24時間調湿した
後、直径がそれぞれ10mm、15mm、20mm、25mm、
30mm、35mm、40mmの円筒状のステンレス棒に巻き
付け、インク吸収層のひび割れが生じる棒の直径を調
べ、インク吸収層のひび割れが生じる棒の直径で皮膜脆
弱性を表した。なお、この値が35mm未満であれば実用
上問題がない。
【0058】(3)皮膜強度 インク吸収性の評価の際に使用したインクジェットプリ
ンターで黒ベタプリントを行った直後に、直径1mmの球
状の先端を持つ針で0〜100gの連続加重を掛け、皮
膜に傷がつく加重の値を調べ、皮膜強度とした。
【0059】
【表1】 HI−1:ホウ酸/ほう砂(5/5重量比混合物) HI−2:硫酸アルミニウム HO−1:住友バイエルウレタン製 スミジュールN3
300(ポリイソシアネート系硬化剤) HO−2:グリオキザール HO−3:ナガセ化成製 デナコールEX421(エポ
キシ系硬化剤) HO−4:テトラキスビニルスルホニルメチルメタン
(活性ビニル系硬化剤) HO−5:N、N,N−トリアクリロイル−ヘキサヒド
ロトリアジン(活性ビニル系硬化剤)
【0060】表1に示す結果から、無機系硬化剤のみを
用いた記録用紙−2、3はインク吸収性や皮膜強度が稍
改善されるが、脆弱性が硬化剤を含有しない記録用紙よ
り低下していることがわかる。また、有機系硬化剤のみ
を含有する記録用紙−4〜6では皮膜強度や脆弱性が大
きく改善されるが、インク吸収性が低下することがわか
る。これに対して、無機系硬化剤と有機系硬化剤を共に
含有する記録用紙−7〜14はインク吸収性、脆弱性、
皮膜強度のいずれもが改善される。特に、有機系硬化剤
としてポリイソシアネート系硬化剤を使用した場合(記
録用紙7、10)が最も良好であり、また、エポキシ系
硬化剤やアルデヒド系硬化剤を使用した記録用紙(8、
9、11、12)は活性ビニル系硬化剤を使用した場合
(13、14)よりも効果が優れている。無機系硬化剤
としてはホウ酸系化合物を使用したのが最も良好であ
る。
【0061】実施例−2 実施例−1の記録用紙−7の作成において、無機系硬化
剤と有機系硬化剤の量を表2に示すように変化させた以
外は記録用紙−7と同様にして記録用紙−21〜29を
作成した。得られた記録用紙−21〜29について、実
施例−1と同様に評価した。得られた結果を表2に示
す。なお、表2には参考のため、記録用紙−7の結果も
示した。
【0062】
【表2】
【0063】表2に示す結果から、無機系硬化剤をポリ
ビニルアルコールに対して6〜40%の範囲で使用した
記録用紙−7、22〜24が特に好ましいことがわか
る。一方、有機系硬化剤は、ポリビニルアルコールに対
して10〜70%の範囲で使用して記録用紙7、27、
28が特に好ましいことがわかる。
【0064】実施例−3 実施例−1の記録用紙−7の作成において、有機系硬化
剤の種類を表3に示すように変化させた以外は記録用紙
−7と同様にして記録用紙−31〜36を作成した。な
お、有機系硬化剤の添加量は記録用紙−7と同じにし
た。得られた記録用紙−31〜36について、実施例−
1と同様に評価した。得られた結果を表3に示す。
【0065】
【表3】 HO−6:住友バイエルウレタン社製 スミジュールI
L(イソシアネート系) HO−7:武田薬品社製 タケネートD204EA(イ
ソシアネート系) HO−8:日本ポリウレタン社製 コロネートHX(イ
ソシアネート系) HO−9:日本ポリウレタン社製 アクアネート100
(イソシアネート系) HO−10:ナガセ化成社製 デナコールEX−811
(エポキシ系) HO−11:ナガセ化成社製 デナコールEM−150
(エポキシ系)
【0066】表3に示す結果から、ポリイソシアネート
系硬化剤を使用した記録用紙−31〜34は、いずれも
記録用紙−7と同等の特性を示し、インク吸収性を低下
させずに皮膜の脆弱性や皮膜強度を改善していることが
わかる。
【0067】また、エポキシ系硬化剤を使用した記録用
紙−35、36は、ポリイソシアネート系硬化剤を使用
した場合には効果が及ばないものの硬化剤の併用効果に
より皮膜脆弱性や皮膜強度が比較試料−1より改善され
ていることがわかる。
【0068】
【発明の効果】本発明によれば、インク吸収容量や皮膜
の脆弱性を劣化させることなくインクジェット記録媒体
の多孔質皮膜の強度を改善することができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に、無機微粒子とポリビニルア
    ルコールを含む多孔質のインク吸収層を有し、該ポリビ
    ニルアルコールが無機系硬化剤と有機系硬化剤によって
    硬化されていることを特徴とするインクジェット記録媒
    体。
  2. 【請求項2】 無機系硬化剤が、ホウ素原子を有する酸
    またはその塩であることを特徴とする請求項1に記載の
    インクジェット記録媒体。
  3. 【請求項3】 有機系硬化剤が、ポリイソシアネート系
    硬化剤、エポキシ系硬化剤またはアルデヒド系硬化剤か
    ら選ばれる硬化剤であることを特徴とする請求項1また
    は2に記載のインクジェット記録媒体。
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