JP2001140943A - 一方向クラッチ - Google Patents
一方向クラッチInfo
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Abstract
としたうえで、保持器の強度アップを図る構成とするこ
と。 【解決手段】内・外輪10,11の一方周面にくさび状
空間形成用のカム面10aを設けて各くさび状空間にこ
ろ13を配置したタイプの一方向クラッチ3において、
保持器12における各ポケット12a間の柱部12cの
一方壁面が、その内径側および外径側を膨出させること
で径方向中間部分を窪ませた形状としている。これによ
り、柱部12cの一方壁面にころ13を押し付けたとき
に、ころ13が径方向内外に動けなくなるので、保持器
12ところ13とを一体物として取り扱えるようにな
る。しかも、前述した柱部12cの膨出部12d,12
eの存在によって柱部12cの断面積が可及的に大きく
なるので、保持器12の強度アップが可能になる。
Description
向クラッチに関する。
に示すように、内輪85、外輪86、複数のころ87、
保持器88、コイルバネ89を有している。
周数カ所に平坦なカム面85aが設けられており、この
内輪85のカム面85aと外輪86の円筒形の内周面と
によりくさび状空間が形成される。また、内輪85に対
して保持器88が固定状態で外嵌されており、この保持
器88のポケット88aに対してころ87およびコイル
バネ89が各1つずつ収納されている。
れの間の柱部88bの壁面は、平面とされている。但
し、図示するように、前記柱部88bの一方壁面を放射
方向に対して斜めに形成することにより、内輪85に対
して保持器88を外嵌装着して保持器88のポケット8
8aにころ87およびコイルバネ89を収納した状態に
おいて、ころ87の抜け出しを阻止するように設計され
ている。
ラッチにおいて、保持器88を内輪85に装着していな
い状態だと、ポケット88aからころ87が簡単に抜け
出る形態になっているために、組み立て過程で取り扱い
にくいと言える。
のトルク容量を確保したうえでコンパクト化を図る必要
があるような場合、保持器88の柱部88bの周方向幅
を薄肉化せざるを得ないが、そのような場合だと、保持
器88の柱部88bにおける断面積が小さくなるため
に、保持器88の強度が低下する傾向となる。
クラッチにおいて、組み立て作業を簡易としたうえで、
保持器の強度アップを図る構成とすることを目的とす
る。
ッチは、同心状に配設される内・外輪を同期回転させる
ロック状態と相対回転させるフリー状態とに切り換える
もので、前記内・外輪の一方周面の円周数カ所に、内・
外輪の対向間隔を周方向一方へ向けて広くしたくさび状
空間を形成するためのカム面が設けられ、前記カム面が
設けられる側に、前記くさび状空間と対応する円周数カ
所に径方向内外に貫通するポケットを有する円環状の保
持器が嵌合装着され、前記保持器の各ポケット内にころ
およびころをくさび状空間の狭い側へ弾発付勢する弾性
部材が1つずつ収納され、前記保持器において前記ポケ
ットそれぞれの間に位置する柱部の一方壁面が、その外
径側および内径側を膨出させることで径方向中間部分を
窪ませた形状とされていて、この一方壁面にころの周面
が押し付けられたときにころが径方向に位置決めされる
ことを特徴としている。
円筒形に形成される外輪と、外輪の内周に挿通され円周
数カ所に前記外輪の円筒形内周面との間でくさび状空間
を形成するカム面が設けられる内輪と、前記くさび状空
間それぞれに1つずつ配置されるころと、前記内輪に固
定状態で外嵌されかつ前記各ころが周方向転動範囲を規
制された状態で収納されるポケットを有する円環状の保
持器と、この保持器のポケットに配設されて前記ころを
くさび状空間の狭い側へ弾発付勢する弾性部材とを含
み、前記保持器において前記ポケットそれぞれの間に位
置する柱部の一方壁面が、その外径側および内径側を膨
出させることで径方向中間部分を窪ませた形状とされて
いて、この一方壁面にころの周面が押し付けられたとき
にころが径方向に位置決めされることを特徴としてい
る。
周面にくさび状空間形成用のカム面を設けて各くさび状
空間にころを配置したタイプの一方向クラッチを前提と
し、その保持器における各ポケット間の柱部の一方壁面
にころを径方向で位置決めするための窪みを設けてい
る。これにより、この窪み部分にころを押し付けた状態
だと、ころが径方向に位置決めされることになって、保
持器ところとを一体物として取り扱えるようになる。し
かも、前述した窪みについては、柱部の内径側と外径側
とを膨出させることで得るものとしているから、この柱
部の断面積が可及的に大きくなって、保持器の強度アッ
プが可能になる。
態に基づいて説明する。
している。ここでは、一方向クラッチをプーリユニット
に内蔵した例を挙げる。図1は、プーリユニットの縦断
面図、図2は、図1の(2)−(2)線断面の矢視図、
図3は、一方向クラッチにおける内輪および保持器を示
す斜視図である。
空軸2、一方向クラッチ3、2つの転がり軸受4,5を
有している。
ンクシャフトによりVリブドベルトBを介して回転駆動
されるもので、その外周にはVリブドベルトBが巻き掛
けられる波状溝が形成されている。
て、図示しないが自動車エンジンの補機の入力軸(例え
ばオルタネータのロータ)に固定される。
との対向環状空間の軸方向中央に介装されるもので、内
輪10、外輪11、合成樹脂製の円環状の保持器12、
複数のころ13、弾性部材として楕円形のコイルバネ1
4とを備えている。
空軸2との対向環状空間の軸方向両側に1つずつ介装さ
れる。これらの転がり軸受4,5は、いずれも一般的な
深溝型玉軸受とされており、内輪21,31、外輪2
2,32、複数の玉23,33と、合成樹脂製の円環状
の保持器24,34を備えている。これらの転がり軸受
4,5の軸方向外端側には、シール6が装着されてい
る。
する。
より外嵌されるもので、その外周面の円周数カ所には平
坦なキー状のカム面10aが設けられている。この例で
は、カム面10aを八つとしており、そのために内輪1
0の外径形状が八角形になっている。
より内嵌されるもので、その内周面は円筒形に形成され
ている。
対向環状空間に配設されて内輪10に対して周方向なら
びに軸方向に位置決めされた状態で外装されるもので、
その円周数カ所つまり内輪10のカム面10aに対応す
る領域には、径方向内外に貫通形成されるポケット12
aが設けられている。
aに1つずつ周方向転動範囲が規制された状態で収納さ
れる。
ト12aの内壁面に突設される突起12bに対して装着
されて、ころ13をカム面10aと外輪11内周面とで
形成するくさび状空間の狭い側(ロック側)へ押圧する
ものである。
10の多角形の外周面形状に合致嵌合する形状に形成す
ることにより、保持器12を内輪10に対して周方向に
回り止めさせている。
れる2つの転がり軸受4,5の各内輪21,31の外径
寸法R1,R2を、一方向クラッチ3の保持器12の内
径寸法rよりも大きく設定することにより、一方向クラ
ッチ3の保持器12を両側の転がり軸受4,5の内輪2
1,31で軸方向から挟む形態として、一方向クラッチ
3の保持器12における軸方向変位量を規制するように
している。
する。要するに、プーリ1の回転速度が中空軸2よりも
相対的に速くなると、一方向クラッチ3のころ13がく
さび状空間の狭い側へ転動させられてロック状態となる
ので、プーリ1と中空軸2とが一体化して同期回転す
る。しかし、プーリ1の回転速度が中空軸2よりも相対
的に遅くなると、一方向クラッチ3のころ13がくさび
状空間の広い側へ転動させられてフリー状態となるの
で、プーリ1から中空軸2へ回転動力の伝達が遮断され
ることになって中空軸2が回転慣性力のみで回転を継続
するようになる。
エンジンのオルタネータに利用する場合だと、ベルトB
の駆動源となるエンジンのクランクシャフトの回転変動
に関係なく、オルタネータのロータの回転を高域に維持
して、発電効率を高めるようにすることができる。つま
り、クランクシャフトの回転数が上昇するとき、一方向
クラッチ3がロック状態となって内側環体2を外側環体
1と同期回転させるようにし、一方、クランクシャフト
の回転数が低下するとき、一方向クラッチ3がフリー状
態となって中空軸2をプーリ1の減速と無関係に自身の
回転慣性力により回転継続させるようにすればよい。
おける保持器12の形状について特徴があるので、以下
において詳細に説明する。
の柱部12cについて、その一方壁面の内径側および外
径側に膨出部12d,12eを設けることで、径方向中
間部分を窪ませた形状としている。
は、柱部12cの内径側および外径側を周方向に先鋭と
なる形態で膨出させたようなものであり、これらの膨出
部12d,12eを設けることによって、柱部12cの
径方向中間部分に窪みが形成されることになるのであ
る。この実施形態では、柱部12cの一方壁面が断面ほ
ぼ「く」の字形状に形成されている。このような柱部1
2cの一方壁面に対してころ13がコイルバネ14の弾
発付勢力でもって押し付けられることによって、ころ1
3が径方向で位置決めされる結果となる。
12aにころ13を非分離に収納できるので、一方向ク
ラッチ3を組み立てる過程での取り扱いが簡単に行える
ようになる他、膨出部12d,12eを設けることによ
って柱部12cの断面積を可及的に大きくできるので、
保持器12の強度アップが可能になる。このような形態
で柱部12cの断面積を大きくすれば、ポケット12a
の寸法を縮小せずに済むので、ころ13の転動範囲なら
びに所要のトルク容量を確保するうえで有利となる。
している。図4は、プーリユニットの縦断面図、図5
は、図4の(5)−(5)線断面の矢視図、図6は、一
方向クラッチにおける内輪および保持器を示す斜視図で
ある。
品点数ならびに製造コストを削減するために、一方向ク
ラッチ3の内・外輪10,11および2つの転がり軸受
4,5の各内・外輪21,31,22,32を省略し、
これらの内輪21,31についてプーリユニットAの中
空軸2で兼用させて、外輪22,32についてプーリユ
ニットAのプーリ1で兼用させた構成としている。
て、複数の玉23およびそれを保持する冠形保持器24
からなる深溝玉軸受を、第2転がり軸受5として、複数
のころ33およびそれを保持する保持器34からなるケ
ージアンドローラをそれぞれ用いている。
3は、保持器12ところ13とコイルバネ14とで構成
されることになるが、その保持器12の構成については
上記実施形態1で説明したものと全く同じものを利用で
きる。この場合、保持器12についてころ13を非分離
とする構成が取り扱い面において特に有利となる。
について詳細に説明する。
aの円周数カ所には、一方向クラッチ3の平坦なカム面
10aが形成され、その軸方向両側領域2b,2cに
は、転がり軸受4,5の内輪軌道部が確保されている。
なお、中空軸2の中間領域2aは八角形に、両側領域2
b,2cは円形に形成されている。
4の内輪軌道部となる領域2bの外径寸法が、第2転が
り軸受5の内輪軌道部とする領域2cの外径寸法よりも
大きく設定されている。これは、プーリ1と中空軸2と
の間に、一方向クラッチ3や2つの転がり軸受4,5を
軸方向一方から順番に簡単に組み込めるようにするため
である。
外周面において大径に設定した軸方向一端側の領域2b
には、深溝玉軸受からなる第1転がり軸受4の玉23が
介装される軌道溝が形成されている。
外周面において小径に設定した軸方向他端側の領域2c
には、周溝2dが設けられており、この周溝2dに対し
てケージアンドローラからなる第2転がり軸受5の保持
器34の内周に設けられてある径方向内向きの輪状突起
34aが係入されることにより、当該保持器34が軸方
向に位置決めされるようになっている。
は、中空軸2の外周面において軸方向中間領域2aの外
形形状と合致する形状つまり八角形に形成されており、
この保持器12にころ13それぞれを保持させた状態で
中空軸2の軸方向中間領域2aに外嵌されることによ
り、周方向に回り止めされている。
中空軸2における中間領域2aのカム面10aと大径の
領域2bとを連接するテーパ状段差部2eによって、第
1転がり軸受4側への動きが封じられ、中空軸2に対し
て軸方向位置決めされた第2転がり軸受5の保持器34
によって第2転がり軸受5側への動きが封じられるよう
になっている。
定されるものではなく、種々な応用や変形が考えられ
る。 (1)上記実施形態では、一方向クラッチ3をプーリユ
ニットAに内蔵した形態で説明したが、一方向クラッチ
3は、種々な用途の装置に利用することができ、よって
使用対象としてプーリユニットAだけに限定されない。 (2)上記実施形態での一方向クラッチ3における細部
の構成についても限定されるものでなく、種々な変形が
考えられる。
一方周面にくさび状空間形成用のカム面を設けて各くさ
び状空間にころを配置した構成を前提とし、その保持器
における各ポケット間の柱部の一方壁面について、そこ
にころを押し付けたときにころが径方向内外へ動けない
ような窪みを設けることにより、保持器のポケットにこ
ろを非分離に収納できるようにしているので、組み立て
時の取り扱いが簡単に行えるようになる他、前記窪みを
一方壁面の内径側と外径側とに膨出部を設けることによ
って得ているから、この膨出部の存在によって柱部の断
面積が可及的に大きくなって、保持器の強度アップに貢
献できるようになる。
大きくすれば、ポケットの寸法を縮小せずに済むので、
ころの転動範囲ならびに所要のトルク容量を確保するう
えで有利となる。換言すれば、一方向クラッチのトルク
容量をかせぐために、保持器の柱部の寸法を可及的に小
さくせざるを得ないような状況でも、ポケット内にころ
を非分離に保持させる機能を持たせたうえで、柱部の十
分な強度を確保できるようになるなど、有利な構造にで
きる。
の断面図
向クラッチにおける内輪および保持器を示す斜視図
図
び保持器を示す斜視図
Claims (2)
- 【請求項1】同心状に配設される内・外輪を同期回転さ
せるロック状態と相対回転させるフリー状態とに切り換
える一方向クラッチであって、 前記内・外輪の一方周面の円周数カ所に、内・外輪の対
向間隔を周方向一方へ向けて広くしたくさび状空間を形
成するためのカム面が設けられ、 前記カム面が設けられる側に、前記くさび状空間と対応
する円周数カ所に径方向内外に貫通するポケットを有す
る円環状の保持器が嵌合装着され、 前記保持器の各ポケット内にころおよびころをくさび状
空間の狭い側へ弾発付勢する弾性部材が1つずつ収納さ
れ、 前記保持器において前記ポケットそれぞれの間に位置す
る柱部の一方壁面が、その外径側および内径側を膨出さ
せることで径方向中間部分を窪ませた形状とされてい
て、この一方壁面にころの周面が押し付けられたときに
ころが径方向に位置決めされる、ことを特徴とする一方
向クラッチ。 - 【請求項2】内周面が円筒形に形成される外輪と、 外輪の内周に挿通され円周数カ所に前記外輪の円筒形内
周面との間でくさび状空間を形成するカム面が設けられ
る内輪と、 前記くさび状空間それぞれに1つずつ配置されるころ
と、 前記内輪に固定状態で外嵌されかつ前記各ころが周方向
転動範囲を規制された状態で収納されるポケットを有す
る円環状の保持器と、 この保持器のポケットに配設されて前記ころをくさび状
空間の狭い側へ弾発付勢する弾性部材とを含み、 前記保持器において前記ポケットそれぞれの間に位置す
る柱部の一方壁面が、その外径側および内径側を膨出さ
せることで径方向中間部分を窪ませた形状とされてい
て、この一方壁面にころの周面が押し付けられたときに
ころが径方向に位置決めされる、ことを特徴とする一方
向クラッチ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32943299A JP2001140943A (ja) | 1999-11-19 | 1999-11-19 | 一方向クラッチ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32943299A JP2001140943A (ja) | 1999-11-19 | 1999-11-19 | 一方向クラッチ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001140943A true JP2001140943A (ja) | 2001-05-22 |
Family
ID=18221323
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32943299A Pending JP2001140943A (ja) | 1999-11-19 | 1999-11-19 | 一方向クラッチ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001140943A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003004122A (ja) * | 2001-06-21 | 2003-01-08 | Koyo Seiko Co Ltd | プーリユニット |
JP2012207679A (ja) * | 2011-03-29 | 2012-10-25 | Jtekt Corp | 回転伝達装置 |
-
1999
- 1999-11-19 JP JP32943299A patent/JP2001140943A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003004122A (ja) * | 2001-06-21 | 2003-01-08 | Koyo Seiko Co Ltd | プーリユニット |
JP2012207679A (ja) * | 2011-03-29 | 2012-10-25 | Jtekt Corp | 回転伝達装置 |
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