JP2001138307A - 木屑又は木粉を成形することによる板状体又は容器 - Google Patents

木屑又は木粉を成形することによる板状体又は容器

Info

Publication number
JP2001138307A
JP2001138307A JP32430599A JP32430599A JP2001138307A JP 2001138307 A JP2001138307 A JP 2001138307A JP 32430599 A JP32430599 A JP 32430599A JP 32430599 A JP32430599 A JP 32430599A JP 2001138307 A JP2001138307 A JP 2001138307A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wood
plate
heating
flour
container
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP32430599A
Other languages
English (en)
Inventor
Noboru Yamamoto
山本昇
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP32430599A priority Critical patent/JP2001138307A/ja
Publication of JP2001138307A publication Critical patent/JP2001138307A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Dry Formation Of Fiberboard And The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 化学的処理工程を経ずに、木屑又は木粉を素
材として、化学物質の添加をせずとも、板状体又は容器
を形成し得る構成を提供すること。 【構成】 木屑又は木粉1を加熱を行ない、加熱及び加
圧を行い、溶出したリグニンによって、木屑又は木粉1
同士を接着させることによって成形された板状体又は容
器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、木材などによって生ず
る木屑又は木粉を素材として、板状体を成形する方法及
びこれによって得られる容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】木材の主成分はセルロース、ヘミセルロ
ース及びリグニンであり、リグニンはセルロース及びヘ
ミセルロースと複雑に絡み合った状態にて木材中に存在
している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】リグニンを木材から析
出又は抽出させ接着剤として利用することは、これまで
既に行なわれている。
【0004】他方、リグニンを特に抽出せずに、木屑又
は木粉を高温にて流動化させ、リグニンの接着機能に基
づいてプラスチックと同様、フィルム状、繊維状の形に
成形する技術が着目されているが、従来のこの分野で
は、たとえばリグニンにホルムアルデヒドを添加し、所
定の化学反応に基づく接着機能を高めることなど、何ら
かの化学的処理を不可欠としていた。
【0005】しかしながら、このような化学的処理工程
を得ることは、煩雑であり、かつ製造コストにおいて一
般のプラスチック成形に比し極めて不利である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本願発明は、木屑、木
粉などを素材とし、化学物質の添加を伴わない場合であ
っても、加熱及び加圧によって、板状体又は容器を成形
し得る構成を提供することを課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めの、本願発明の構成は、木屑又は木粉を加熱及び加圧
し、溶出したリグニンによって、木屑又は木粉同士を接
着させることによって成形された板状体又は容器からな
る。
【0008】
【作用】図1は、本願発明に基づく成形方法の工程を示
しており、特に乾燥工程をも図示しているが、これは前
記加圧接着は、水分の含有量が少ない程木屑又は木粉1
が接着しやすい状況にあることから、大抵の場合木材か
ら得られた木屑又は木粉1に対し、乾燥工程を施す場合
が多いことに由来している。但し、木屑又は木粉1が当
初から乾燥している場合(通常含水率が5%以下の場
合)には、前記乾燥工程は不要である。
【0009】効率的な乾燥を行なうためには、70℃以
上の乾燥室内において、木屑又は木粉1を攪拌すること
によって、木屑又は木粉1中の水分を蒸発させるとよ
い。
【0010】木屑又は木粉1を溶出したリグニンによっ
て加圧接着を行なうためには、木屑又は木粉1に対する
一定以上の加熱及び加圧を不可欠とするが、加熱温度が
高くなるに従って、加圧において必要な圧力の程度は低
くなる傾向があり、逆に、加熱温度が低くなるに従っ
て、加圧に必要な圧力は高くなる傾向にある。
【0011】但し、一般にリグニンを木屑又は木粉1か
ら溶出し、かつ前記加圧接着を実現するためには、少な
くとも、150℃以上の加熱を必要とし、かつ150k
g重/cm2の圧力による加圧を必要とすることが多
い。
【0012】発明者の経験では、3cm程度の厚さの木
屑又は木粉1を、200℃の温度によって加熱し、かつ
200kg重/cm2の圧力によって加圧するならば、
大抵の場合、約2mm程度の板状体又は容器を成形する
ことができる。
【0013】通常、このような燃焼を避けるために、高
周波電子の照射によって、木屑又は木粉1を高温化する
ことによる加熱方法が好都合である。
【0014】木屑又は木粉1が加熱によって燃焼するよ
うなアクシデントを避けるような配慮が不可欠である。
【0015】本願発明による板状体又は容器は、加圧接
着を行なう加圧面の形状によって規定される。
【0016】即ち、平板状の板状体は、両側の加圧面2
を平面とすることによって実現でき、円弧状又は球弧状
の板状体は、両側の加圧面2を円弧状又は球弧状とする
ことによって実現することができる。
【0017】容器を成形する場合には、両側の加圧面2
を、図2に示すような所望する容器の形状とすることに
よって、所望の容器の形状を実現することができる。
【0018】このように、本願発明においては、格別の
化学物質の添加を伴わずとも、所定の温度条件、及び加
圧条件による加熱及び加圧を行なうことによって、木屑
又は木粉1を素材として板状体又は容器を成形すること
ができる。但し、本願発明の請求工程では、化学物質の
転化及びこれに基づく化学反応が行なわれる場合を排除
する訳ではない。
【0019】以下、本願発明の具体的な実施例について
説明する。
【0020】
【実施例1】図1では、予め木屑又は木粉1を加熱した
後に、加圧を行なっている。
【0021】しかしながら、本願発明の加熱と加圧との
関係は、前記の如き順序に限定される訳ではない。
【0022】即ち、加熱と加圧とを同時に実現し、これ
によって板状体更には容器を得ることは当然可能であ
り、しかもこのような同時処理は、作業効率を著しく向
上させるだけでなく、加圧が行なわれている領域におい
ては、木屑又は木粉1の周囲に存在する酸素の量が希薄
であるため、木屑又は木粉1の燃焼というアクシデント
が生ずる確率を減少することができる。尚、前記同時加
熱・加圧の場合にも、高周波による電子線3の透過によ
る加熱法は、極めて作業効率が高く便利である。
【0023】
【実施例2】本願発明の容器自体の表面は、必然的にセ
ルロース及びヘミセルロース同士をリグニンによって接
着した状態にある。
【0024】このような場合、高温の物質を容器中に配
置した場合、容器の表面が溶融する危険性がある。
【0025】前記危険を避けるため、容器の表面に対
し、漆などの天然樹脂塗料、又は熱硬化樹脂による合成
樹脂塗料を塗布するか、金属を鍍金するか、金属粉粒子
の蒸着又はスパッタリングによる付着を行なうことによ
って、表面の溶融を防止するならば、本願発明によって
得られる容器は、高温物質を収納することも可能であ
る。
【0026】
【発明の効果】このように、本願発明は、格別の化学処
理工程を経ずに、木屑及び木粉1を素材として、板状態
更には所望の容器を得る事ができるので、素材も安く、
しかも製造工程も比較的簡単である。
【0027】更には、素材として、木屑又は木粉1を使
用しているに過ぎないことから、プラスチック素材を使
用する場合に生ずる有害物質の溶出を避けることができ
る(但し、実施例2において合成樹脂塗料を塗布した場
合には、多少前記溶出が生ずる場合があるが、合成樹脂
の容器に比し、その溶出量は極めて貴重で、極めて少な
い。)。
【0028】しかも、本願発明の板状態又は容器は、改
めて別の形状にて成形することも可能であり、たとえ廃
品とするとしても、従来のプラスチック板状態又は容器
のように、その廃品処理が煩雑ではなく、燃焼可能であ
るため、廃品においても便利である(但し、前記実施例
2において、合成樹脂塗料の塗布又は金属鍍金、金属粒
子の蒸着又はスパッタリングを行った場合は、これらの
物質は燃焼可能とはいえないが、その示す割合は極めて
僅少である。)。
【0029】このように、本願発明は、様々な長所を有
しており、その価値は絶大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】成形に至るプロセスを示す各工程の断面図(但
し、(a)は乾燥工程を示し、(b)は加熱工程を示
し、(c)は加圧工程を示す。)
【図2】所望の形状の容器を形成する状態を示す断面図
【符号の説明】
1 木屑又は木粉 2 両側の加圧部分 3 高周波による電子線

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】木屑又は木粉を加熱及び加圧し、溶出した
    リグニンによって、木屑又は木粉同士を接着させること
    によって成形された板状体又は容器。
  2. 【請求項2】加熱に先立つか又は加熱と同時に乾燥工程
    を経ることを特徴とする請求項1記載の板状体又は容
    器。
  3. 【請求項3】加熱温度を150℃以上とし、加圧の圧力
    を150kg重/cm2以上とすることを特徴とする請
    求項1記載の板状体又は容器。
  4. 【請求項4】加熱方法として、高周波電子線を使用する
    ことを特徴とする請求項1記載の板状体又は容器。
  5. 【請求項5】加熱と加圧とを同時に行なうことを特徴と
    する請求項1記載の板状体又は容器。
  6. 【請求項6】表面に天然樹脂又は合成樹脂の塗布、金属
    鍍金、金属粒子の蒸着又はスパッタリングを行なったこ
    とを特徴とする請求項5記載の容器。
JP32430599A 1999-11-15 1999-11-15 木屑又は木粉を成形することによる板状体又は容器 Pending JP2001138307A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32430599A JP2001138307A (ja) 1999-11-15 1999-11-15 木屑又は木粉を成形することによる板状体又は容器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32430599A JP2001138307A (ja) 1999-11-15 1999-11-15 木屑又は木粉を成形することによる板状体又は容器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001138307A true JP2001138307A (ja) 2001-05-22

Family

ID=18164331

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32430599A Pending JP2001138307A (ja) 1999-11-15 1999-11-15 木屑又は木粉を成形することによる板状体又は容器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001138307A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003062814A (ja) * 2001-08-28 2003-03-05 Komatsu Ltd 木質製品の製造方法と同木質製品
US8096064B2 (en) * 2007-01-26 2012-01-17 Forestry And Forest Products Research Institute Method for drying lumber, method of impregnating lumber with chemicals, and drying apparatus
CN113815075A (zh) * 2021-09-24 2021-12-21 安徽丰汇木业有限公司 一种家具加工用碎屑回收设备及其使用方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003062814A (ja) * 2001-08-28 2003-03-05 Komatsu Ltd 木質製品の製造方法と同木質製品
US8096064B2 (en) * 2007-01-26 2012-01-17 Forestry And Forest Products Research Institute Method for drying lumber, method of impregnating lumber with chemicals, and drying apparatus
CN113815075A (zh) * 2021-09-24 2021-12-21 安徽丰汇木业有限公司 一种家具加工用碎屑回收设备及其使用方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7070676B2 (en) Microwave preheat press assembly
AU5900498A (en) Method of treating metal components
CA2132230A1 (en) Process and Plant for the Continuous Production of Particleboards
JP2001138307A (ja) 木屑又は木粉を成形することによる板状体又は容器
US4293509A (en) Process for the production of chipboards, fiberboards, or like boards
US6083437A (en) Method for dimensional stabilizing treatment of wood and wood composite
WO2009009348A1 (en) Microwave-assisted press cure processing of friction pads
CN109733044A (zh) 一种环保金属基复合装饰板的制备工艺
Ku et al. microwave processing of materials: part I
CA2235531A1 (en) Process for preparing cellulosic composites
CN1087678C (zh) 未干燥单板粘合方法及其设备
CN103342584A (zh) 一种超声波辅助陶瓷表面局部金属化的方法
JP2001001319A (ja) 熱可塑性植物繊維シートの製造方法
CA2184206C (en) Molded glass plate produced by mold with modified surface
KR102279412B1 (ko) 고결정성 코크스 제조방법
JPH0427927B2 (ja)
CN114643630B (zh) 一种利用微波预热的刨花板制备方法
CN113442254B (zh) 一种芦苇刨花板的生产方法
JP2001293708A (ja) 高耐水性パーティクルボードの製法
CN105773741A (zh) 一种建筑用复合板的制造方法
US20040180139A1 (en) Coated articles
JPS61102211A (ja) パ−テイクルボ−ドの製造方法
JPS59171602A (ja) 単板積層材の製造方法
JPH11278818A (ja) 硬質カーボン膜の形成方法
US5573598A (en) Method of cleaning pressing and/or curing apparatus