JP2001138138A - 盛上げ切削段付きナットタップ - Google Patents

盛上げ切削段付きナットタップ

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JP2001138138A
JP2001138138A JP32796899A JP32796899A JP2001138138A JP 2001138138 A JP2001138138 A JP 2001138138A JP 32796899 A JP32796899 A JP 32796899A JP 32796899 A JP32796899 A JP 32796899A JP 2001138138 A JP2001138138 A JP 2001138138A
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Japan
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cutting
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male
female screw
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JP32796899A
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Atsuo Hachiuma
厚雄 八馬
Hitoshi Yamaguchi
仁史 山口
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SAKAI SEIKO KK
SAKAI THREADING TOOL
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SAKAI SEIKO KK
SAKAI THREADING TOOL
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低炭素鋼から成る被加工物に対して精度の高
い雌ねじを形成することができるナットタップを提供す
ることである。 【解決手段】 被加工物に形成された下孔へのねじ込み
により、その下孔の表面部を塑性変形させて粗雌ねじを
形成する盛上げ用雄ねじ部3の後側に切削用雄ねじ部4
を形成する。盛上げ用雄ねじ部3で形成された粗雌ねじ
の加工硬化された表面部を切削用雄ねじ部4で切削して
目的とする雌ねじを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、主として、炭素
含有量が少ない軟質の低炭素鋼製ナットに雌ねじを形成
する盛上げ切削段付きナットタップに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】被加工物に設けられた下孔に切削タップ
をねじ込み、下孔表面部の切削により雌ねじを形成する
ことは従来から普通に行なわれているが、被加工物が炭
素含有量の少ない低炭素鋼から成る場合、被加工物が軟
質のため、切り屑に伸びが生じて嵩が大きくなり、切り
屑に詰まりが生じ易い。また、切り屑の詰まりによって
切削タップに折損や欠損が生じ易く、さらには、切削タ
ップへの切り屑の溶着によって雌ねじ寸法が大きくな
り、精度の高い雌ねじを安定して形成することができな
い。
【0003】低炭素鋼のような展延性に優れた材料から
成る被加工物のねじ立てに用いられるタップとして、形
成すべき雌ねじに対応する雄ねじ部を有し、その雄ねじ
部を被加工物に形成された下孔にねじ込んで、その下孔
の表面部を塑性変形させて雌ねじを成形する盛上げタッ
プが知られている。
【0004】しかし、盛上げタップにおいては、被加工
物の下孔表面部の塑性流動によって雌ねじを盛り上げる
ため、タッピングトルクが大きく、強力なねじ立て盤を
必要とすると共に、雄ねじ部の谷間に必要充分な量の肉
を盛り上げる必要があるため、被加工物に設けられる下
孔の内径を厳しく管理する必要がある。
【0005】また、成形された雌ねじのねじ山の頂部に
は、塑性流動によって両側から盛り上げられた肉の境界
部に凹部が生じるため、切削による雌ねじに比較して外
観的に見劣りし、充分に満足し得る雌ねじを成形するこ
とができないという問題がある。
【0006】そのような問題点を解決するため、実開昭
61−124332号公報に記載された盛上げタップに
おいては、被加工物に形成された下孔表面部の塑性変形
によって雌ねじを成形する雄ねじ部の後側にリーマを一
体に設け、前記雄ねじ部によって形成された雌ねじの内
径部をそのリーマで切削して、雌ねじのねじ山頂部の凹
部を除去するようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、雄ねじ部と
リーマとを有する上記盛上げタップにおいては、雌ねじ
の内径部を切削して正規の内径に仕上げるため、被加工
物に形成される下孔は、リーマのない盛上げタップで成
形される下孔より小径として、肉の盛り上げを多くする
必要が生じる。このため、ねじ立て時のタッピングトル
クが大幅に増大すると共に、盛上げタップの寿命も短く
なるという不都合がある。
【0008】この発明の課題は、外観的に優れた高品質
の雌ねじを安定して形成することができるようにした盛
上げ切削段付きナットタップを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、この発明においては、被加工物に形成された下孔
へのねじ込みにより下孔の表面部を塑性変形させて、内
径および谷径が形成すべき雌ねじの内径および谷径より
小径の粗雌ねじを形成する盛上げ用雄ねじ部と、その雄
ねじ部によって形成された粗雌ねじの表面部を切削して
所定寸法の雌ねじを形成する切削用雄ねじ部とを同じピ
ッチで同一軸上に並設した構成を採用したのである。
【0010】上記のように構成すれば、盛上げ用雄ねじ
部を被加工物に形成された下孔にねじ込むことにより、
下孔の表面部が塑性変形して粗雌ねじが形成される。こ
のとき、粗雌ねじのねじ山は両側からの肉の盛り上げに
よって形成されるため、その頂部に凹部が形成される
が、この凹部を含む粗雌ねじの表面部は、盛上げ用雄ね
じ部に続く切削用雄ねじ部で切削されて所定寸法の雌ね
じが形成されるため、外観的に優れた高品質の雌ねじを
得ることができる。
【0011】ここで、盛上げ用雄ねじ部で成形された粗
雌ねじは、塑性加工によるものであるため、表面部は加
工硬化して被削性が向上する。その加工硬化した被削性
の良好な部分を切削用雄ねじ部で切削するため、切り屑
は細い分断形となり、切り屑に詰まりが生じたり、ある
いは、切り屑が切削用雄ねじ部に溶着するという不都合
の発生はなく、精度の高い雌ねじを形成することができ
る。
【0012】前記粗雌ねじとは、盛上げ用雄ねじ部によ
って盛り上げられた肉が、上記雄ねじ部の谷間を不完全
に埋めつくすように盛り上げ成形された不完全な雌ねじ
をいう。このような粗雌ねじの形成により、雌ねじのね
じ山を完全に盛り上げる盛上げタップに比較して、タッ
ピングトルクの低減化を図ることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。図1に示すように、ナットタッ
プ1は、被加工物Wに形成された下孔aの内径と略同径
の案内部2を先端に有し、その案内部2の後側に、盛上
げ用雄ねじ部3、切削用雄ねじ部4およびシャンク部5
が順に設けられている。また、ナットタップ1には、案
内部2の先端面からシャンク部5に至る軸方向の溝6が
円周方向に間隔をおいて設けられている。
【0014】盛上げ用雄ねじ部3は先端側において次第
に小径とされて食付き部3aが設けられている。また、
盛上げ用雄ねじ部3のねじ山3bには、図2に示すよう
に、1リード当り複数の突起3cが設けられ、これらの
各突起3cは、被加工物Wに形成された下孔aに対する
盛上げ用雄ねじ3のねじ込み時に、下孔aの表面部を塑
性変形させて粗雌ねじを形成する。
【0015】図4の二点鎖線S1 は盛上げ用雄ねじ部3
により形成された粗雌ねじを示す。この粗雌ねじS1
内径D1 および谷径D2 は、形成すべき雌ねじS2 の内
径D 3 および谷径D4 より小径とされている。ここで、
同図に示すD0 は被加工物Wに形成された下孔aの内径
を示し、その下孔aの内径D0 は形成すべき雌ねじS 2
の内径D3 と同径もしくはそれよりすこし大きい径とさ
れている。
【0016】ここで、粗雌ねじS1 とは、盛上げ用雄ね
じ部3によって盛り上げられた肉が、その雄ねじ部3の
谷間を不完全に埋めつくすように盛り上げ成形された不
完全な雌ねじをいう。
【0017】図4に示すbは下孔aの表面部の塑性流動
によって粗雌ねじS1 のねじ山頂部に形成された凹部を
示す。
【0018】図1に示すように、切削用雄ねじ部4の先
端側には先端に向けて次第に小径となる食付き部4aが
設けられている。この切削用雄ねじ部4のねじ山4bは
盛上げ用雄ねじ部3のねじ山3cのピッチと等しく、そ
の盛上げ用雄ねじ部3のねじ山3cと同一の螺旋上に形
成されている。
【0019】切削用雄ねじ部4のねじ山4bには、ナッ
トタップ1が雌ねじを形成する回転方向の先行側に切刃
7が設けられ、その切刃7の回転方向後行側に逃げが形
成されている。
【0020】上記切削用雄ねじ部4の外径は形成すべき
雌ねじS2 の谷径D4 と等しく、谷径は雌ねじS2 の内
径D3 と等しくなっている。
【0021】いま、低炭素鋼から成る被加工物Wの下孔
aにナットタップ1をねじ込むと、その下孔aの表面部
は盛上げ用雄ねじ部3により塑性変形され、図4に鎖線
で示す粗雌ねじS1 が形成される。
【0022】ここで、盛上げ用雄ねじ部3は、ねじ山が
不完全な粗雌ねじS1 を形成するものであるため、ねじ
山が完全な雌ねじを盛り上げる盛上げタップに比較して
小さなタッピングトルクでもって粗雌ねじS1 を成形す
ることができる。
【0023】また、粗雌ねじS1 のねじ山は両側からの
肉の盛り上げによって形成されるため、ねじ山の頂部に
は図4に示すように、凹部bが形成される。
【0024】盛上げ用雄ねじ部3によって形成された粗
雌ねじS1 は、その盛上げ用雄ねじ部3に続く切削用雄
ねじ部4によってねじ山の頂部を含む表面部の全体が切
削され、その切削によって凹部bが除去される。
【0025】ここで、切削用雄ねじ部4の外径は形成す
べき雌ねじS2 の谷径D4 に等しく、また、切削用雄ね
じ部4の谷径は雌ねじS2 の内径D3 と等しい寸法とさ
れているため、前記切削用雄ねじ部4のねじ込みによる
切削により、被加工物Wに目的とする雌ねじS2 が形成
される。
【0026】切削用雄ねじ部4が粗雌ねじS1 を切削す
る際、その粗雌ねじS1 は、塑性加工により形成された
ものであるため、粗雌ねじS1 の表面部は加工硬化して
被削性が向上しており、その加工硬化した表層部を切削
用雄ねじ部4により切削するため、切り屑は細かい分断
形となる。
【0027】このため、切り屑に詰まりが生じたり、あ
るいは溶着により切削用雄ねじ部4の表面に固着するこ
とは殆んどなく、その結果、切削用雄ねじ部4によって
精度の高い雌ねじS2 を形成することができる。
【0028】
【発明の効果】以上のように、この発明においては、盛
上げ用雄ねじ部のねじ込みにより被加工物に形成された
下孔の表面部を塑性変形させて粗雌ねじを形成し、その
粗雌ねじの表面部を切削用雄ねじ部で切削して目的とす
る雌ねじを形成するようにしたので、外観的に優れた品
質の高い雌ねじを形成することができる。
【0029】また、粗雌ねじは塑性変形により形成され
たものであるため、表面部は加工硬化して被削性が向上
し、その加工硬化した表面部を切削用雄ねじ部で切削す
るため、切り屑は細かく分断し、切り屑の詰まりや切削
用ねじ部への溶着を防止し、きわめて精度の高い雌ねじ
を安定して形成することができる。
【0030】さらに、盛上げ用雄ねじ部はねじ山形状が
不完全な粗雌ねじを形成するものであるため、ねじ山形
状が完全な雌ねじを盛り上げ成形する盛上げタップに比
較してタッピングトルクの低減化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るナットタップの正面図
【図2】図1のII−II線に沿った断面図
【図3】図1のIII −III 線に沿った断面図
【図4】図1のナットタップで形成された雌ねじの断面
【符号の説明】
W 被加工物 a 下孔 3 盛上げ用雄ねじ部 4 切削用雄ねじ部 S1 粗雌ねじ S2 雌ねじ a 1 有効径

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被加工物に形成された下孔へのねじ込み
    により下孔の表面部を塑性変形させて、内径および谷径
    が形成すべき雌ねじの内径および谷径より小径の粗雌ね
    じを形成する盛上げ用雄ねじ部と、その雄ねじ部によっ
    て形成された粗雌ねじの表面部を切削して所定寸法の雌
    ねじを形成する切削用雄ねじ部とを同じピッチで同一軸
    上に並設した盛上げ切削段付きナットタップ。
JP32796899A 1999-11-18 1999-11-18 盛上げ切削段付きナットタップ Pending JP2001138138A (ja)

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