JP2001138025A - ホットランナユニット内の金属原料の排出方法 - Google Patents

ホットランナユニット内の金属原料の排出方法

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JP2001138025A
JP2001138025A JP32811299A JP32811299A JP2001138025A JP 2001138025 A JP2001138025 A JP 2001138025A JP 32811299 A JP32811299 A JP 32811299A JP 32811299 A JP32811299 A JP 32811299A JP 2001138025 A JP2001138025 A JP 2001138025A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ホットランナ金型を分解する必要もな
く、また酸性液等による後処理も必要としない、ホット
ランナユニット内の金属原料の排出方法を提供する。 【解決手段】 加熱シリンダ(51)とスクリュ(5
2)とを備えた射出ユニット(50)と、ホットランナ
金型(1)内に形成されているキャビテイ(4)との間
に介在され、射出ユニット(50)から射出される溶融
金属原料をキャビテイ(4)に導くためのホットランナ
ユニット(30)内の金属原料を排出するとき、ホット
金型(2、10)を型閉し、ホットランナユニット(3
0)を加熱してホットランナユニット内の金属原料が溶
融して流動できる状態にすると共に、不活性ガスをキャ
ビテイ(4)内に供給しながら、射出ユニット(50)
のスクリュ(52)を後退させ射出ユニット(50)の
加熱シリンダ(51)内へ排出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加熱シリンダとス
クリュとを備えた射出ユニットと、ホットランナ金型内
に形成されているキャビテイとの間に介在され、前記射
出ユニットから射出される溶融金属原料を前記キャビテ
イに導くためのホットランナユニット内の金属原料を排
出する、ホットランナユニット内の金属原料の排出方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】マグネシウム、アルミニウム、鉛、亜鉛
等の単体金属原料あるいはこれらの合金原料を固液共存
状態で撹拌すると、樹枝状結晶すなわちデンドライドの
形成が抑制され、破壊された微細な粒状の固体と液体と
が共存した状態であるスラリー状物質が得られるが、こ
のような固液共存状態であるスラリー状物質を短時間に
凝固させ、固体がほぼ均一に分布した合金組織の金属成
形品を得る金属成形品の製造方法に射出成形法が知られ
ている。この方法の実施に使用される金属射出成形機
は、従来周知のように、射出ユニットと、金型例えばホ
ットランナ金型とから構成されている。
【0003】ホットランナ金型も、従来周知のように概
略的には、図3に示されているように、固定金型60と
可動金型70とからなっている。そして、これらの金型
60、70のパーティングラインP’に沿って金属成形
品を成形するためのキャビテイ61が形成されている。
また、このキャビテイ61に連通したプール62が同様
にパーティングラインP’に沿って形成されている。パ
ーティングラインP’の一方の端部には、キャビテイ6
1内の空気を排気するためのプール62に連通したエア
ベンドブロック63が取り付けられている。
【0004】このようなキャビテイ61を構成している
固定金型60および金型バックプレート75の内部に
は、その外周部に加熱用誘導コイル83、83、…が、
そしてその内部には湯道が設けられているホットランナ
ユニット80が設けられている。ホットランナユニット
80は、マニホールド81とホットランナノズル82と
からなり、マニホールド81の一方の湯道は、射出ユニ
ット90の射出ノズル93に、他方はホットランナノズ
ル82にそれぞれ連通し、ホットランナノズル82の他
方はキャビテイ61に連通している。また、射出ユニッ
ト90は、加熱シリンダ91、この加熱シリンダ91の
内部に軸方向と回転方向とに駆動可能に設けられている
スクリュ92、加熱シリンダ91の先端部に取り付けら
れている射出ノズル93等からなっている。加熱シリン
ダ91および射出ノズル93の外周部には、個々に発熱
温度が制御されるヒータが取り付けられ、スクリュ92
の先端部には、逆流防止リングを挟んでスクリュヘッド
が取り付けらている。
【0005】従来の金属射出成形機は、概略上記のよう
に構成されているので、次のようにして金属成形品を成
形することができる。すなわち、金属原料を加熱シリン
ダ91に供給し、スクリュ92を回転駆動すると、金属
原料はスクリュ92により先方へ送られる過程で、スク
リュ92の回転による摩擦作用、剪断作用等により生じ
る熱とヒータから加えられる熱とにより溶融し、そして
加熱シリンダの先方の貯留室に貯えられる。一方、マニ
ホールド81とホットランナノズル82の湯道中の金属
原料は加熱用誘導コイル83、83、…により溶融状態
に保たれている。また、ホットランナノズル82の先端
部のコールドプラグCP’も、射出直前には加熱用誘導
コイル83により溶融される。可動金型70を固定金型
60に対して型締めする。そうして、射出ユニット90
のスクリュ92を軸方向に高速で駆動して貯留されてい
る溶融金属原料を射出する。そうすると、マニホールド
81とホットランナノズル82の湯道中の溶融金属原料
と共に、計量された溶融金属はキャビテ61に射出充填
される。このとき、キャビテイ61内の空気はエアベン
ドブロック63の排気孔64を介して大気中へ排気され
る。冷却固化を待つ。固化するときに、ホットランナノ
ズル82の先端部の熱が固定金型60に奪われ、ホット
ランナノズル82の先端部にコールドプラグCP’が形
成され、可動金型70を開くことができる状態になる。
可動金型70を開いて金属成形品を取り出す。以下同様
にして金属成形品を得ることができる。
【0006】ホットランナ金型60、70の保守点検等
のために、ホットランナユニット80内に残った金属原
料は次のようにして除去することができる。すなわち、
ホットランナ金型60、70を分解し、ホットランナユ
ニット80を取り出す。そうして、湯道が縦になるよう
に設置して、加熱用誘導コイル83、83、…により昇
温してホットランナユニット80の湯道中の金属原料を
溶融して重力により排出する。このようにして排出した
後に、ホットランナユニット80内に残った金属原料
は、ホットランナユニット80ごと希硝酸等の酸性液に
浸して除去するか、あるいは湯道の表面を機械加工する
ことにより除去する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来の
ホットランナ金型60、70によっても金属成形品は得
ることができるし、ホットランナユニット80内に残っ
た金属原料も一応排出することはできる。しかしなが
ら、ホットランナユニット80内の金属原料は、上記し
たようにホットランナ金型60、70を分解して、ホッ
トランナユニット80を取り出し、そうして溶融して排
出しなければならないので、作業性が悪いという欠点が
ある。また、ホットランナユニット80を取り出して、
溶融して排出しても、単に重力により排出するようにな
っているので、湯道に残ることがあり、酸性液による処
理、機械加工等の後処理を必要とする欠点もある。さら
には、金属原料を除去した後に再度組み立てなければな
らない煩わしさもある。もっとも、ホットランナユニッ
ト80の外周部には加熱用誘導コイル83、83、…が
設けられているので、金属原料を溶融して排出すること
が考えられるが、湯道には水平部分もあるので、完全に
排出することはできない。したがって、本発明は、ホッ
トランナ金型を分解する必要もなく、また酸性液等によ
る後処理も必要としない、ホットランナユニット内の金
属原料の排出方法を提供することも目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、ホ
ットランナユニット内の金属原料を、不活性ガスにより
加熱シリンダ側へ排出するように構成することにより達
成される。すなわち、本発明は、上記目的を達成するた
めに、加熱シリンダとスクリュとを備えた射出ユニット
と、ホットランナ金型内に形成されているキャビテイと
の間に介在され、前記射出ユニットから射出される溶融
金属原料を前記キャビテイに導くためのホットランナユ
ニット内の金属原料を排出する方法であって、前記ホッ
トランナユニットを加熱してホットランナユニット内の
金属原料が溶融して流動できる状態にすると共に、不活
性ガスを前記キャビテイ側から前記ホットランナユニッ
ト側へ供給して、前記ホットランナユニット内の金属原
料を前記射出ユニットの加熱シリンダ内へ排出するよう
に構成される。請求項2に記載の発明は、加熱シリンダ
とスクリュとを備えた射出ユニットと、ホットランナ金
型内に形成されているキャビテイとの間に介在され、前
記射出ユニットから射出される溶融金属原料を前記キャ
ビテイに導くためのホットランナユニット内の金属原料
を排出する方法であって、前記ホットランナ金型を型閉
し、前記ホットランナユニットを加熱してホットランナ
ユニット内の金属原料が溶融して流動できる状態にする
と共に、不活性ガスを前記キャビテイ内に供給して加圧
充填し、前記射出ユニットのスクリュを後退させて前記
ホットランナユニット内の金属原料を前記射出ユニット
の加熱シリンダ内へ排出するように構成される。請求項
3に記載の発明は、加熱シリンダとスクリュとを備えた
射出ユニットと、ホットランナ金型内に形成されている
キャビテイとの間に介在され、前記射出ユニットから射
出される溶融金属原料を前記キャビテイに導くためのホ
ットランナユニット内の金属原料を排出する方法であっ
て、前記ホットランナ金型を型閉し、前記ホットランナ
ユニットを加熱してホットランナユニット内の金属原料
が溶融して流動できる状態にすると共に、不活性ガスを
前記キャビテイ側から供給しながら、前記射出ユニット
のスクリュを後退させ前記ホットランナユニット内の金
属原料を前記射出ユニットの加熱シリンダ内へ排出する
ように構成される。請求項4に記載の発明は、請求項1
〜3のいずれかの項に記載の不活性ガスをキャビテイ内
に供給するとき、前記キャビテイ内を減圧するために設
けられている排気手段を利用して供給するように、そし
て請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の排気手段
が、シャットオフバルブであるように構成される。
【0009】
【実施の形態】初めに、図1により、本発明の第1の実
施の形態を説明する。金属射出成形機は、図1に示され
ているように、概略的にはホットランナ金型1と射出ユ
ニット50とから構成されている。ホットランナ金型1
は、固定金型2と可動金型10とからなっている。そし
て、これらの金型2、10のパーティングラインPに沿
って金属成形品を成形するためのキャビテイ4が形成さ
れている。キャビテイ4は、従来周知のように固定金型
2の凹部3と可動金型10のコア11とから形成され、
このキャビテイ4の両側にキャビテイ4に連通したプー
ル5、8が同様にパーティングラインPに沿って形成さ
れている。また、パーティングラインPの一方の端部に
は、本実施の形態ではキャビテイ4内の空気を排気する
エアベンドと不活性ガスの導入とを兼ねたブロック41
が取り付けられている。
【0010】このようなキャビテイ4を構成している一
方の固定金型2は、固定側金型バックプレート20を介
して固定型盤21に取り付けられている。他方の可動金
型10は、図1には示されていないが、従来周知のよう
にしてサポートブロック12を介して可動型盤に取り付
けられている。なお、可動金型10には、キャビテイ4
およびプール5、8に達する、金属成形品を突き出すた
めのエジェクタピン13、13、…が軸方向に移動自在
に設けられている。
【0011】本実施の形態によると、上記のような固定
側金型バックプレート20と固定金型2とにまたがっ
て、マニホールド31とホットランナノズル35とから
なるホットランナユニット30が、次のようにして、固
定側金型バックプレート20と固定金型2の空洞22、
6内に、空洞22、6の内壁から所定間隔だけ離間して
設けられている。すなわち、固定側金型バックプレート
20の内部には、固定型盤21側に開口すると共に固定
金型2に向かって開口した空洞22が形成されている。
そしてこの空洞22内に、マニホールド31が複数個の
凸部23、23、…で支持されている。マニホールド3
1は、略L字形を呈し、その一方の上流端部は、後述す
る射出ユニット50の射出ノズル53に対向し、他方の
下流端部は同様に後述するホットランナノズル35に対
向している。そして、その内部に湯道32が形成され、
外周部には複数個の加熱用誘導コイル33、33、…が
取り付けられている。固定金型2にも、固定側金型バッ
クプレート20の空洞22と、キャビテイ4とに開口し
た略筒状を呈する空洞6が形成されている。そして、こ
の空洞6内に、軸方向に所定長さのホットランナノズル
35が、その鍔36が固定金型2の段部7に嵌まる形で
支持されている。ホットランナノズル35の内部にも湯
道37が形成され、この湯道37とマニホールドの湯道
32とが連通するようにして、マニホールド31の下流
端部とホットランナノズル35の上流端部は、シール材
を介して接続されている。このホットランナノズル35
の外周部にも個々に発熱温度が制御される複数個の加熱
用誘導コイル38、38、…が取り付けられている。
【0012】射出ユニット50は、従来周知のように、
加熱シリンダ51、この加熱シリンダ51の内部に軸方
向と回転方向とに駆動可能に設けられているスクリュ5
2、加熱シリンダ51の先端部に取り付けられている射
出ノズル53等からなっている。そして、加熱シリンダ
51および射出ノズル53の外周部には、個々に発熱温
度が制御されるヒータ55、55、…が取り付けられ、
スクリュ52の先端部には、逆流防止リング56を挟ん
でスクリュヘッド57が取り付けらている。なお、加熱
シリンダ51と、射出ノズル53には、温度センサが取
り付けられ、ヒータ55、55、…の発熱温度が制御さ
せるようになっているが、図1には示されていない。
【0013】図1に示されている本発明の第1の実施の
形態によると、不活性ガス供給装置40は、ブロック4
1を備えている。そして、このブロック41に、アルゴ
ンガス、炭酸ガス、窒素ガス等の不活性ガス源に連なっ
たホースあるいはガス供給管42が接続されている。そ
して、このガス供給管42からは、圧力計43が取り付
けられている圧力管路44と排気管路45とが分岐し、
これらの管あるいは管路42、44、45には開閉弁4
6〜48がそれぞれ設けられている。なお、管路45は
図示しないフイルタ等を経て、あるいは直接大気中に開
放されている。
【0014】次に、上記第1の実施の形態によるホット
ランナ金型1と射出ユニット50とによって金属成形品
を成形する例について、次いでホットランナユニット3
0内の金属原料をパージする例について説明する。金属
成形品を成形するときは、ブロック41に接続されてい
る開閉弁48を開き、開閉弁46、47を閉じる。金属
原料を加熱シリンダ51に供給し、スクリュ52を回転
駆動すると、金属原料はスクリュ52により先方へ送ら
れる過程で、スクリュ52の回転による摩擦作用、剪断
作用等により生じる熱とヒータ55、55、…から加え
られる熱とにより溶融し、そして加熱シリンダ51の先
方の貯留室に貯えられる。スクリュ52は、貯えられる
溶融金属原料の圧力により、あるいはスクリュ52を引
くサックバック力により後退する。このとき、マニホー
ルド31とホットランナノズル35の湯道32、37中
の金属原料は加熱用誘導コイル33、38、…により溶
融あるいは半溶融状態に保たれているが、ホットランナ
ノズル35の先端部にはコールドプラグが形成されてい
る。可動金型10を固定金型2に対して型締めし、キャ
ビテイ4内の空気をブロック41、管路42、開閉弁4
8、管路45を介して排気する。射出直前に加熱用誘導
コイル38、38、…によりコールドプラグを溶融す
る。射出ユニット50のスクリュ52を軸方向に高速で
駆動して貯留されている溶融金属原料を射出する。マニ
ホールド31とホットランナノズル35の湯道32、3
7中の溶融金属原料と共にキャビテイ4に射出充填す
る。冷却固化を待つ。固化するときに、ホットランナノ
ズル35の先端部の熱が固定金型2に奪われ、ホットラ
ンナノズル35の先端部にコールドプラグが形成され、
可動金型10を開くことができる状態になる。射出充填
した溶融金属原料が固化したら、可動金型10を開く。
このとき、ホットランナノズル35の先端部のコールド
プラグの部分で湯道37の溶融金属と切断し、固化した
金属成形品は可動金型10のコア11に収縮でだきつい
ている。従来周知のようにエジェクタピン13、13、
…が突き出て金属成形品が取り出される。以下同様にし
て金属成形品を得る。
【0015】ホットランナ金型1の保守点検等のため
に、ホットランナユニット30内の金属原料は次のよう
にしてパージする。まず、可動金型10を固定金型2に
対して型締めする。そうして、開閉弁48を閉じ、開閉
弁46を開いて、キャビテイ4内に予め不活性ガスを充
填しておく。一方、射出ユニット50の射出ノズル53
および加熱シリンダ51も、パージする金属原料が、例
えばAZ91Dのマグネシウム合金のときは、マグネシ
ウム合金が溶解する温度600°C以上にヒータ55、
55、…により昇温しておく。ホットランナユニット3
0をマグネシウム合金が全て溶解する温度600°C以
上に加熱用誘導コイル33、38、…により昇温する。
そうして、射出ユニット50のスクリュ52を徐々に後
退させる。そうすると、ホットランナユニット30内の
溶融マグネシウム合金は、不活性ガスの圧力により押さ
れて、加熱シリンダ51内へと入っていく。入っている
状態が図1に示されている。
【0016】ホットランナユニット30内の溶融マグネ
シウム合金が加熱シリンダ51内へ入ったところで、射
出ユニット50およびホットランナユニット30の加熱
を停止する。温度が低下し、酸化燃焼しない温度470
°C以下になれば、射出ユニット50とホットランナ金
型1の切り離しが可能となる。ホットランナユニット3
0内壁に付着してわずかに残る溶融マグネシウム合金
が、酸化燃焼しない温度に下がれば不活性ガスの供給も
停止できる。これにより、ホットランナ金型1の保守点
検ができる。
【0017】図2により、本発明の第2の実施の形態を
説明する。図1に示されている第1の実施の形態の構成
要素と同じ要素には同じ参照数字を、また同様な構成要
素には同じ参照数字にダッシュ「’」を付けて重複説明
はしないが、本実施の形態は、キャビテイ4を真空引き
するためのシャットオフバルブを有するホットランナ金
型1’に適用されている。すなわち、可動金型10に
は、プール5に連通したシャットオフピン孔14が形成
され、このシャットオフピン孔14にはピストンシリン
ダユニット15で軸方向に駆動されるシャットオフピン
16が設けられている。また、シャットオフピン孔14
からは、シャットオフピン16で開閉される、外部に通
じる排気路17が設けられている。そして、この排気路
17に不活性ガス供給装置40’が取り付けられてい
る。不活性ガス供給装置40’は、第1の実施の形態と
同様に、アルゴンガス、炭酸ガス、窒素ガス等の不活性
ガス源に連なったホースあるいはガス供給管42’と、
このガス供給管42’から分岐して、排気ポンプに連な
っている排気管49と、同様にガス供給管42’から分
岐して、その先端に圧力計43が取り付けられている圧
力管路44と、排気管路45とから構成されている。そ
して、これらの管るいは管路42’、44、45には開
閉弁46〜48、49’がそれぞれ設けられている。
【0018】第2の実施の形態により、金属成形品を成
形するときは、シャットオフピン16を、図2に示され
ているように、ピストンシリンダユニット15により、
排気路17がシャットオフピン孔14と連通する位置ま
で待避させる。そうすると、キャビテイ4はプール5、
シャットオフピン孔14および排気路17を介して不活
性ガス供給装置40’と連通する。開閉弁46と48を
閉じ、開閉弁49’を開く。そうすると、排気ポンプに
よりキャビテイ4内は減圧される。減圧されたら、シャ
ットオフピン15を、その先端部がプール5の底と同一
面になるように突き出す。これにより、溶融金属を射出
できる状態になる。射出ユニット50からキャビテイ4
に前述したようにして溶融金属原料を射出して、金属成
形品を成形する。
【0019】ホットランナユニット30内の金属原料
は、次のようにしてパージする。すなわち、シャットオ
フピン16を排気路17がシャットオフピン孔14と連
通する位置まで待避させる。そうして、開閉弁48と4
9’を閉じ、開閉弁46を開く。そうすると、不活性ガ
スがキャビテイ4に供給される。以下前述したようにし
て、ホットランナユニット30内の金属原料をパージす
る。不活性ガスが、ホットランナユニット30内に入っ
て、金属原料がパージされている状態が図2に示されて
いる。
【0020】本発明は、上記の実施の形態に限定される
ことなく、例えば不活性ガスの供給量に合わせてスクリ
ュ52を徐々に後退させることもできるし、キャビテイ
4に所定圧力になるように不活性ガスを充填しておいて
からスクリュ52を後退させることができることも明ら
かである。また、本実施の形態では、ブロック41が設
けられているが、図3に示されている従来のエアベント
ブロック63に直接不活性ガス供給装置40、40’を
接続しても同様に実施できることは明らかである。な
お、本発明は、マグネシウム合金以外の例えば、融点が
700゜C以下の金属元素単体もしくはこれらの金属を
基にした合金、例えばアルミニウム、亜鉛、錫、鉛等も
対象としていることは明らかである。これらの金属原料
は、いずれも金属射出成形機例えばインラインスクリュ
式金属射出成形機で混練溶融し、そして射出成形できる
金属元素あるいは合金である。
【0021】
【発明の効果】以上のように、本発明によると、ホット
ランナユニット内の金属原料を排出するとき、ホットラ
ンナユニットを加熱してホットランナユニット内の金属
原料が溶融して流動できる状態にすると共に、不活性ガ
スをキャビテイ側から前記ホットランナユニット側へ供
給して、前記ホットランナユニット内の金属原料を射出
ユニットの加熱シリンダ内へ排出するので、金属原料を
燃焼等の化学反応を起こさせることなく、安全に排出す
ることができる。また、不活性ガスで排出するので、ホ
ットランナユニット内に水平な湯道があっても、従来の
ように金型を分解することなく、簡単に排出することが
できる効果も得られる。また、請求項2、3に記載の発
明によると、不活性ガスの供給量に連動して射出ユニッ
トのスクリュを後退させるので、より確実に排出できる
効果が得られる。さらに、請求項4に記載の発明による
と、不活性ガスをキャビテイ内に供給するとき、前記キ
ャビテイ内を減圧するために設けられている排気手段を
利用して供給するするので、本発明の実施に使用される
ホットランナユニット内の金属原料排出装置が安価にな
る効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施に使用されるホットランナ金型
と射出ユニットの第1の実施形態を一部断面にして示す
正面図である。
【図2】 本発明の実施に使用されるホットランナ金型
と射出ユニットの第2の実施形態を一部断面にして示す
正面図である。
【図3】 従来のエアベントブロックを備えたホットラ
ンナ金型と射出ユニットの一部を断面にして示す正面図
である。
【符号の説明】
1、1’ ホットランナ金型 2 固定
金型 10 可動金型 16 シャ
ットオフピン 30 ホットランナユニット 31 マニ
ホールド 32、37 湯道 35 ホッ
トランナノズル 40、40’不活性ガス供給装置 41 ブロ
ック 50 射出ユニット 51 加熱
シリンダ 52 スクリュ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂本 隆一 広島県広島市安芸区船越南一丁目6番1号 株式会社日本製鋼所内 Fターム(参考) 4F202 AA49 AC05 AM11 AM30 CA11 CB01 CK03 CK90 CL01 CN01 CN21 CP06 CP08 CS02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱シリンダとスクリュとを備えた射出
    ユニットと、ホットランナ金型内に形成されているキャ
    ビテイとの間に介在され、前記射出ユニットから射出さ
    れる溶融金属原料を前記キャビテイに導くためのホット
    ランナユニット内の金属原料を排出する方法であって、 前記ホットランナユニットを加熱してホットランナユニ
    ット内の金属原料が溶融して流動できる状態にすると共
    に、不活性ガスを前記キャビテイ側から前記ホットラン
    ナユニット側へ供給して、前記ホットランナユニット内
    の金属原料を前記射出ユニットの加熱シリンダ内へ排出
    することを特徴とする、ホットランナユニット内の金属
    原料の排出方法。
  2. 【請求項2】 加熱シリンダとスクリュとを備えた射出
    ユニットと、ホットランナ金型内に形成されているキャ
    ビテイとの間に介在され、前記射出ユニットから射出さ
    れる溶融金属原料を前記キャビテイに導くためのホット
    ランナユニット内の金属原料を排出する方法であって、 前記ホットランナ金型を型閉し、前記ホットランナユニ
    ットを加熱してホットランナユニット内の金属原料が溶
    融して流動できる状態にすると共に、不活性ガスを前記
    キャビテイ内に供給して加圧充填し、前記射出ユニット
    のスクリュを後退させて前記ホットランナユニット内の
    金属原料を前記射出ユニットの加熱シリンダ内へ排出す
    ることを特徴とする、ホットランナユニット内の金属原
    料の排出方法。
  3. 【請求項3】 加熱シリンダとスクリュとを備えた射出
    ユニットと、ホットランナ金型内に形成されているキャ
    ビテイとの間に介在され、前記射出ユニットから射出さ
    れる溶融金属原料を前記キャビテイに導くためのホット
    ランナユニット内の金属原料を排出する方法であって、 前記ホットランナ金型を型閉し、前記ホットランナユニ
    ットを加熱してホットランナユニット内の金属原料が溶
    融して流動できる状態にすると共に、不活性ガスを前記
    キャビテイ側から供給しながら、前記射出ユニットのス
    クリュを後退させ前記ホットランナユニット内の金属原
    料を前記射出ユニットの加熱シリンダ内へ排出すること
    を特徴とする、ホットランナユニット内の金属原料の排
    出方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかの項に記載の不
    活性ガスをキャビテイ内に供給するとき、前記キャビテ
    イ内を減圧するために設けられている排気手段を利用し
    て供給する、ホットランナユニット内の金属原料の排出
    方法。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の排気手段が、シャット
    オフバルブである、ホットランナユニット内の金属原料
    の排出方法。
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